JP3444747B2 - 電子部品の樹脂封止成形方法 - Google Patents

電子部品の樹脂封止成形方法

Info

Publication number
JP3444747B2
JP3444747B2 JP7076797A JP7076797A JP3444747B2 JP 3444747 B2 JP3444747 B2 JP 3444747B2 JP 7076797 A JP7076797 A JP 7076797A JP 7076797 A JP7076797 A JP 7076797A JP 3444747 B2 JP3444747 B2 JP 3444747B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet member
resin
mold
cavity
electronic component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7076797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10256288A (ja
Inventor
道男 長田
啓司 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Towa Corp
Original Assignee
Towa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Towa Corp filed Critical Towa Corp
Priority to JP7076797A priority Critical patent/JP3444747B2/ja
Publication of JPH10256288A publication Critical patent/JPH10256288A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3444747B2 publication Critical patent/JP3444747B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00

Landscapes

  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リードフレーム等の
シート部材に装着されたIC等の電子部品を樹脂材料に
て封止成形するための電子部品の樹脂封止成形方法の改
良に係り、特に、前記した電子部品の樹脂封止成形時に
おいて、樹脂封止成形用金型とこれに嵌合セットした前
記シート部材との嵌合部位等に樹脂バリが浸入して付着
形成されるのを確実に防止することができると共に、前
記樹脂封止成形後において、前記シート部材における樹
脂封止成形面に付着一体化されているゲート部等の不要
な硬化樹脂を完全に且つ簡易に除去することができる電
子部品の樹脂封止成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、金属製のリードフレーム上に
装着した電子部品を所謂トランスファモールド法を用い
て樹脂封止成形することが知られている。
【0003】また、前記金属製リードフレームと同様に
して用いられているプラスチック製シート部材として
は、所謂プリント回路板若しくはPCボード(Printed C
ircuitBoard) と称されているものが知られている。前
記シート部材はプラスチック等を素材として成形されて
いるために所要の柔軟性を有している。また、その表面
部には電子回路やIC等の電子部品が装着されており、
前記したトランスファモールド法を用いてその電子部品
を樹脂封止成形することが知られている。
【0004】前記したトランスファモールド法は、例え
ば、図8及び図9に示すように、固定型1と可動型2の
両型(1・2) から成る樹脂成形用金型を用いて、まず、前
記可動型2の型面に設けたセット用凹所3にリードフレ
ームやシート部材4(以下、単に、シート部材と云う)
を嵌合セットして前記両型を型締めし且つ前記電子部品
5を前記固定型1の型面に設けたキャビティ6内に嵌装
し、次に、溶融樹脂材料移送用の樹脂通路7を通して加
熱溶融化した樹脂材料を前記キャビティ5内に注入充填
させることにより、前記シート部材4上の電子部品5を
前記キャビティ形状に対応して成形されるモールドパッ
ケージ8内に封止成形するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子部品を
トランスファモールド法を用いて樹脂封止成形する場合
においては、樹脂封止成形後において、成形用金型面に
樹脂バリが付着形成されるのみならず、前記したシート
部材の表面にも樹脂バリが付着形成されると云ったこの
種の樹脂封止成形における一般的な問題がある。即ち、
シート部材4上の電子部品5は、前記金型に設けたキャ
ビティ6内に嵌入された状態で樹脂封止成形されるが、
この樹脂封止成形時において、前記両型(1・2) の P.L面
には不可避的に溶融樹脂材料の一部が浸入して樹脂バリ
を形成することになる。そして、この P.L面に付着形成
された樹脂バリを放置した状態で次の樹脂封止成形を行
うと、前記 P.L面に多量の溶融樹脂材料が浸入して多量
の樹脂バリを形成したり、前記キャビティ6における樹
脂未充填状態が発生してパッケージ8に欠損部やボイド
が発生する等、この種の製品において要請される製品の
高品質性或は高信頼性を得ることができないと云った重
大な技術上の問題があり、更に、硬化した樹脂バリによ
って前記 P.L面が摩耗・損傷して前記金型の全体的な耐
久性を著しく低下させる等の問題がある。また、このよ
うな弊害を解消するためには、樹脂封止成形後におい
て、前記した両型(1・2) の P.L面や前記したシート部材
4とその嵌合セット部位9に付着した樹脂バリを完全に
除去する必要があり、従って、この樹脂バリ除去作業に
多数の手間を要して全体的な生産効率が著しく低下する
と云った問題がある。
【0006】また、前記した柔軟性を有するシート部材
においては、その柔軟性に基因した特有の問題がある。
即ち、このシート部材4を形成している素材は、その各
部位における厚さTが一定しておらず、従って、厚さ方
向のバラツキが広範囲において存在している。しかしな
がら、前記シート部材4を嵌合セットさせるために設け
た前記金型の凹所3の深さDは、前記シート部材厚さT
の平均値に設定されて一定である。このため、一定深さ
Dの前記セット用凹所3に、広範囲において厚さT方向
のバラツキがある前記シート部材4を嵌合セットした場
合、そのシート部材4における厚い部位は前記セット用
凹所3から前記 P.L面よりも上方へはみ出すことにな
り、逆に、そのシート部材4における薄い部位は前記セ
ット用凹所3内に嵌入した状態となる。従って、このよ
うな状態で、前記した両型(1・2) の P.L面を閉じ合わせ
る型締めを行うと、前記セット用凹所3の深さDよりも
厚いシート部材4の各部位に対しては前記両型(1・2) に
よる型締圧力が加えられるが、前記セット用凹所3の深
さDよりも薄いシート部材4の各部位に対しては前記型
締圧力を有効に加えることができない。このため、これ
に基因して、前記した両型(1・2) の P.L面や前記シート
部材4とその嵌合セット部位9に樹脂バリが付着形成さ
れることになる。特に、前記した薄いシート部材4の各
部位においては前記両型(1・2) 間に間隙が生じるため、
その間隙から溶融樹脂材料が浸入して樹脂封止成形面に
樹脂バリが付着し易いと云う重大な成形上の弊害がみら
れる。更に、前記した両型(1・2) の型締圧力を更に高め
て前記した両型間の間隙をなくし、前記した間隙からの
溶融樹脂材料の浸入を防止しようとするときは、前記シ
ート部材4が過大な型締圧力によって大きく歪み、その
結果、その表面部に配設されている電子回路を切断する
等の重大な弊害が発生することになる。このため、前記
した両型(1・2) の型締圧力を所定の圧力以上に設定する
ことができないと云った問題がある。
【0007】また、前記シート部材4を前記金型側のセ
ット用凹所3に嵌合セットした場合において、前記金型
側に設けられるランナやゲート等の樹脂通路7の位置と
対応する前記シート部材4の表面にAuメッキ10等を施
すことにより、前記シート部材4に付着一体化されるこ
とになる前記樹脂通路の形状と対応する硬化樹脂11を前
記樹脂封止成形後において剥離除去し易くすることが知
られている(例えば、特開平2−232957号公報
等)。これは、この種の樹脂封止成形には、例えば、エ
ポキシレジン等のように、前記シート部材4に対して強
く接着する樹脂材料が用いられていることから、製品と
しては不要となる前記硬化樹脂11を前記シート部材4の
表面から剥離し易くすることを目的として、前記シート
部材4の表面所定位置に成形用樹脂との接着力が低いメ
ッキ被膜を形成するようにしたものである。前記シート
部材4の表面所定位置にAuメッキ10を施した場合は、
前記硬化樹脂11の剥離除去に大きな効果が得られるが、
その反面、次のような問題がある。即ち、前記シート部
材4にAuメッキ処理を施す場合は、その処理作業に手
数を要すると共に、シート部材4の製作が面倒であり、
且つ、シート部材4が著しく高価なものになると云った
欠点がある。
【0008】なお、前記シート部材から前記した不要な
硬化樹脂を剥離除去することが困難とされるその他の要
因としては、例えば、近時において、シート部材と樹脂
との接着力を高める目的で、所謂UVクリーニングやプ
ラズマクリーニング手段によって前記シート部材の表面
をクリーニングしていることが考えられる。即ち、これ
らの高精度なクリーニング手段によって前記シート部材
の全表面が完全にクリーニングされる結果、前記した不
要な硬化樹脂も前記シート部材に対して強力に接着一体
化されるからである。
【0009】そこで、本発明は、前記した金属製リード
フレームや柔軟性を有するシート部材のいずれを用いる
場合においても、前記した両型の P.L面や前記したシー
ト部材とその嵌合セット部位等に樹脂バリが浸入して付
着形成されるのを確実に防止することができる電子部品
樹脂封止成形方法を提供することを目的とするもので
ある。
【0010】また、本発明は、前記した金属製リードフ
レームや柔軟性を有するシート部材のいずれを用いる場
合においても、前記樹脂封止成形後において、前記シー
ト部材における樹脂封止成形面に付着一体化されている
製品としては不要となる前記硬化樹脂をその表面から完
全に且つ簡易に剥離除去することができる電子部品の
脂封止成形方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記した技術的課題を解
決するための本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法
は、固定型と可動型とを対向配置させた樹脂封止成形用
の金型を用いて、前記金型に設けたセット部に電子部品
を装着したシート部材を供給してセットすると共に、前
記金型を型締めして前記シート部材に装着した電子部品
を前記金型に設けたキャビティ内に嵌装し、この状態
で、前記金型に設けた樹脂通路を通して、前記キャビテ
ィ内に溶融樹脂材料を注入充填させることにより、前記
シート部材に装着した電子部品を樹脂封止成形する電子
部品の樹脂封止成形方法であって、前記シート部材とし
て、少なくとも前記金型の樹脂通路の配設位置と対応す
るシート部材の表面位置と、少なくとも前記樹脂通路の
配設位置と対応し且つこのシート部材と前記金型におけ
るシート部材セット部との表面を覆う位置とに、硬化樹
脂剥離用の被膜を剥離自在に重合貼着させたものを用い
ることにより、前記シート部材と前記キャビティ内に注
入充填される溶融樹脂材料とは、前記硬化樹脂剥離用の
被膜を介して接触するように設定したことを特徴とする
ものである。
【0012】また、本発明に係る電子部品の樹脂封止成
形方法は、固定型と可動型とを対向配置させた樹脂封止
成形用の金型を用いて、前記金型に設けたセット部に電
子部品を装着したシート部材を供給してセットすると共
に、前記金型を型締めして前記シート部材に装着した電
子部品を前記金型に設けたキャビティ内に嵌装し、この
状態で、前記金型に設けた樹脂通路を通して、前記キャ
ビティ内に溶融樹脂材料を注入充填させることにより、
前記シート部材に装着した電子部品を樹脂封止成形する
電子部品の樹脂封止成形方法であって、前記シート部材
として、少なくとも前記金型の樹脂通路の配設位置と対
応するシート部材の表面位置と、少なくとも前記樹脂通
路の配設位置と対応するシート部材の側面位置とに、硬
化樹脂剥離用の被膜層を塗布形成したものを用いること
により、前記シート部材と前記キャビティ内に注入充填
される溶融樹脂材料とは、前記硬化樹脂剥離用の被膜層
を介して接触するように設定したことを特徴とするもの
である。
【0013】
【作用】本発明によれば、前記金型の樹脂通路内を流動
する溶融樹脂材料は、前記した硬化樹脂剥離用の被膜若
しくは被膜層を介してシート部材と接触することになる
から、樹脂封止成形後において、前記シート部材に付着
一体化されている樹脂通路内の不要な硬化樹脂を、前記
硬化樹脂剥離用の被膜若しくは被膜層を介して、その表
面から簡易に剥離除去することができる。即ち、前記し
たシート部材に前記硬化樹脂剥離用の被膜を剥離自在に
重合貼着させたものを用いる場合は、前記被膜を前記シ
ート部材の表面から剥離することによって、前記樹脂通
路内の不要な硬化樹脂を前記シート部材から完全に且つ
簡易に除去することができる。また、前記した樹脂通路
の配設位置と対応するシート部材の表面位置と側面位置
とに前記硬化樹脂剥離用の被膜層を塗布形成したものを
用いる場合は、前記被膜層に付着した前記樹脂通路内の
不要な硬化樹脂を完全に且つ簡易に除去することができ
る。また、前記した硬化樹脂剥離用の被膜を、前記シー
ト部材の表面に装着されている電子回路やリード線等を
被覆する状態で剥離自在に重合貼着させたものを用いる
場合は、前記した金型の型締圧力を前記被膜を介して前
記リード線等に加えることができる。従って、この場合
は、前記被膜が前記リード線等を保護することになると
共に、前記金型の型締時において、前記被膜が前記リー
ド線間を埋めてそのリード線間の間隙を閉塞することに
なるため、必要以上の型締圧力を必要とせずに、前記キ
ャビティに注入充填された溶融樹脂材料の一部が前記リ
ード線間から前記キャビティの外部へ流出して樹脂バリ
を形成するのを防止することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例図に基づいて詳細に説
明する。図1は、本発明に係る電子部品の樹脂封止成形
方法に使用される樹脂封止成形用のシート部材と、この
シート部材を用いてその電子部品を樹脂封止成形する金
型装置の要部を示している。図2は、前記シート部材を
前記金型に嵌合セットして型締めする工程の作用説明図
であって、図2(1) は前記型締めの前段階を、また、図
2(2) はその完全な型締め状態を示している。図3は、
前記シート部材の要部を示しており、図3(1) は前記シ
ート部材を前記金型に嵌合セットした状態を示す平面
図、図3(2) は前記シート部材の正面図である。図4
は、前記シート部材を用いた電子部品の樹脂封止成形状
態の説明図であって、図4(1) は前記した樹脂封止成形
時の状態を、図4(2) は前記シート部材から不要な硬化
樹脂を剥離する過程の状態を、図4(3) は前記シート部
材から不要な硬化樹脂を剥離除去した状態を示してい
る。
【0015】図1〜図3に示した電子部品の樹脂封止成
形用金型は、前記従来の金型構成と実質的に同じ構成を
備えている。即ち、前記金型は、固定型101 と可動型10
2 との両型(101・102) から構成されている。また、前記
固定型101 の P.L面には樹脂成形用のキャビティ106
と、ランナやゲート等から構成される溶融樹脂材料移送
用の樹脂通路107 が形成されており、また、前記可動型
102 の P.L面にはシート部材104 を嵌合セットさせるた
めの凹所103 が形成されている。そして、前記した固定
型のキャビティ106 は、前記両型(101・102) の型締時
〔図2(2) 参照〕において、前記樹脂通路107 を介し
て、前記可動型102 等に設けた樹脂材料供給用のポット
(図示なし)と連通するように設けられている。また、
前記した嵌合セット用凹所103 の深さDは、従来のもの
と同様に、前記したシート部材104 の本体の厚さTの平
均値に設定されている。
【0016】前記シート部材104 は、前記したプラスチ
ック製シート部材を示している。従って、このシート部
材の本体は所要の柔軟性を有し、また、その表面部には
電子回路やIC等の電子部品105 が装着されている。ま
た、前記シート部材104 の樹脂成形面側における所定の
表面位置、即ち、前記固定型キャビティ106 の開口周縁
と略同じ広さとなる樹脂封止範囲200 を除く全表面位置
と、前記シート部材104 と前記可動型102 の嵌合セット
用凹所103 との表面を覆う位置(図例においては、シー
ト部材104 とセット用凹所103 との両者の間隙109 を覆
う位置)とには、樹脂バリや前記した樹脂通路107 内に
て成形された硬化樹脂111 を剥離するために用いられる
被膜201 が剥離自在に重合貼着されている。従って、前
記シート部材104 を前記可動型102 の凹所103 に嵌合セ
ットした状態で前記両型(101・102) を型締めすると〔図
2(2) 参照〕、その表面部の電子部品105 は前記固定型
101 のキャビティ106 内に嵌装されると共に、前記シー
ト部材104 と前記可動型102 の凹所103 との表面(間隙
109 )は前記被膜201 にて覆われた状態となる。なお、
前記シート部材104 と前記可動型102 の凹所103 との表
面(間隙109 )を覆う前記被膜201 は、少なくとも、前
記した樹脂通路107 の配設位置と対応する側の表面部に
重合貼着されておればよい。
【0017】また、前記した硬化樹脂剥離用の被膜201
は、少なくとも樹脂成形温度以上の耐熱性及び耐久性を
備えたプラスチックフイルムや紙材等の薄膜素材から形
成されておればよい。また、前記被膜201 を前記シート
部材104 の表面に予め貼着一体化しておくことにより、
通常のシート部材と同様にして用いることができる。ま
た、このような両者の貼着一体化構造は、この種のシー
ト部材の製作過程中に容易に組み込むことができると共
に、全体的な製作コストを低減できる等の利点がある。
【0018】以下、前記したトランスファモールド法に
より、前記シート部材104 上の電子部品105 を樹脂封止
成形する場合について説明する。前記した場合と同様
に、まず、前記可動型102 の凹所103 にシート部材104
を嵌合セットすると共に、前記ポット内に樹脂材料を供
給して前記両型(101・102)の型締めを行い、次に、前記
樹脂通路107 を通して加熱溶融化した樹脂材料を前記キ
ャビティ105 内に注入充填させることにより、前記シー
ト部材104 上の電子部品105 を前記キャビティ形状に対
応して成形されるモールドパッケージ108 内に封止成形
することができる。
【0019】前記した型締めの前段階においては、図2
(1) に示すように、前記シート部材104 上の電子部品10
5 は前記固定型101 のキャビティ106 内に嵌装されてい
る。そして、前記した樹脂封止範囲200 を除く前記シー
ト部材104 の全表面位置と、前記シート部材104 と前記
嵌合セット用凹所103 との表面(間隙109 )は、前記し
た硬化樹脂剥離用の被膜201 によって、被覆された状態
にある。
【0020】続いて行われる前記両型(101・102) の完全
型締時においては、図2(2) に示すように、前記両型に
よる型締圧力が前記シート部材104 の表面に加えられる
ことになる。そして、このとき、前記したように、前記
凹所103 の深さDよりも厚いシート部材104 の各部位に
対しては前記型締圧力が加えられると共に、前記凹所10
3 の深さDよりも薄いシート部材104 の各部位に対して
は前記型締圧力を有効に加えることができない。しかし
ながら、このとき、前記シート部材104 は前記型締圧力
によって前記両型(101・102) の P.L面間に圧着された状
態となるため、前記両型(101・102) 間に前記したような
厚さ(T) 方向のバラツキに基因した間隙が生じるのを確
実に防止することになる。また、このとき、前記シート
部材104 は前記シート部材104 と前記凹所103 との表面
(間隙109 )を被覆した状態となるので、この両者間の
間隙109 に溶融樹脂材料の一部が浸入するのを防止する
ことになる。また、前記両型(101・102) の型締圧力は、
前記シート部材104 を介して、前記樹脂封止範囲200 を
除く前記シート部材104 の全表面に加えられることにな
るので、前記したプリント回路若しくはリード配線に加
えられる過大な型締圧力を緩和することができる。ま
た、前記リード配線間に接合状態として介在されている
前記シート部材104の各部位は、前記両型(101・102) の
型締圧力を受けて変形しそのリード配線間の間隙(空間
部)を埋めてこれを閉塞することになるため、必要以上
の型締圧力を要することなく、前記キャビティ106 に注
入充填された溶融樹脂材料の一部が前記リード線間の間
隙から前記キャビティ106 の外部へ流出して樹脂バリを
形成するのを確実に防止することができる。
【0021】前記したように、この実施例においては、
両型(101・102) の型締時において、前記樹脂封止範囲20
0 を除く前記シート部材104 の全表面位置と、前記シー
ト部材104 と前記凹所103 との表面(間隙109 )は、前
記した硬化樹脂剥離用の被膜201 によって被覆された状
態にあるため、前記シート部材104 と前記キャビティ10
6 内に注入充填される溶融樹脂材料とは、前記硬化樹脂
剥離用の被膜201 を介して接触することになる。即ち、
前記樹脂通路107 内を流動する溶融樹脂材料は、前記し
た硬化樹脂剥離用被膜201 を介して前記シート部材104
と接触することになるから、樹脂封止成形後において、
前記シート部材104 に付着一体化されている樹脂通路10
7 内の不要な硬化樹脂111 は、図4に示すように、樹脂
封止成形後の前記シート部材104〔図4(1) 〕から、前
記した硬化樹脂剥離用被膜201 を適宜に剥離することに
より〔図4(2) 〕、図4(3) に示すように、前記硬化樹
脂剥離用被膜201 と前記硬化樹脂111 を同時に前記シー
ト部材104 の表面から簡易に剥離除去することができ
る。
【0022】本発明は、上述した実施例のものに限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意に且つ適宜に変更・選択して採
用できるものである。
【0023】例えば、前記シート部材104 は、前記した
樹脂封止範囲200 を除くシート部材本体の全表面と、前
記シート部材104 と前記金型の嵌合セット用凹所103 と
の表面を覆う位置(間隙109 )とに、硬化樹脂剥離用の
被膜201 を剥離自在に重合貼着したものを図示したが、
このような被膜201 を必要な部位にのみ設けるようにし
ても差し支えない。即ち、図5に示すように、前記被膜
201 を、少なくとも前記金型における樹脂通路107 の配
設位置と対応する表面位置と、前記樹脂通路107 の配設
位置と対応し且つこのシート部材104 と前記嵌合セット
用凹所103 との表面を覆う位置(間隙109 )のみに設け
るようにしてもよい。また、図6に示すように、前記被
膜201 を、前記金型における樹脂通路107 の配設位置と
対応する表面位置と、前記シート部材104 と前記セット
用凹所103 との表面を覆う位置(間隙109 )のみに設け
るようにしてもよい。なお、図5及び図6に示した前記
樹脂通路107 の配設位置は、前記キャビティ106 の角隅
部に設けられている場合を示しているが、前記した樹脂
通路107 がこれ以外の個所に、例えば、図5に鎖線にて
概略図示するように、前記キャビティのいずれかの辺に
設けられているようなときは、これに対応して前記いず
れかの辺部に、前記したと同様の硬化樹脂剥離用被膜20
1aを剥離自在に重合貼着することができる。従って、こ
のときも、前記した場合と同様に、前記樹脂通路内を流
動する溶融樹脂材料は、前記被膜201aを介して前記シー
ト部材104 と接触することになる。また、前記したシー
ト部材104 に付着一体化されることになる前記樹脂通路
内の不要な硬化樹脂111aは、樹脂封止成形後において、
前記した場合と同様に、前記シート部材104 から前記被
膜201aを適宜に剥離することにより、前記被膜201aと前
記硬化樹脂111aを同時に前記シート部材104 の表面から
簡易に剥離除去することができる。
【0024】また、前記したように、前記硬化樹脂剥離
用の被膜201 を前記シート部材104の表面に予め貼着一
体化しておく場合は、使用性や製作容易性及び経済性等
の面ですぐれているが、電子部品の樹脂封止成形を連続
自動化する目的で、例えば、図7に概略図示するよう
に、前記被膜201 をシート部材104 に貼着一体化させる
工程を樹脂封止成形用金型(101・102) に供給する前工程
として行うようにしてもよい。更に、前記した連続自動
化の目的で、例えば、図7に示すように、電子部品の樹
脂封止成形工程に連続して、シート部材104 に貼着一体
化されている前記被膜201 を自動的に剥離することによ
って、その被膜201 に一体化されている前記した硬化樹
脂樹脂バリや硬化樹脂を除去する工程を行うようにして
もよい。
【0025】また、前記した実施例図においては、シー
ト部材104 の表面に硬化樹脂剥離用の被膜201 を貼着一
体化しておく場合について説明しているが、この硬化樹
脂剥離用の被膜201 に替えて、少なくとも前記金型の樹
脂通路107 の配設位置と対応するシート部材104 の表面
位置と、少なくとも前記樹脂通路107 の配設位置と対応
するシート部材104 の側面位置(即ち、金型のセット用
凹所103 との嵌合面)とに、離型剤等を塗布して硬化樹
脂剥離用の被膜層を一体形成したものを用いるようにし
てもよい。この場合も、このシート部材と金型キャビテ
ィ106 内に注入充填される溶融樹脂材料とは、前記硬化
樹脂剥離用の被膜層を介して接触するように設定できる
ので、実施例図に示したものと実質的に同じ作用効果を
得ることができる。なお、この実施例の場合は、前記実
施例図のように、シート部材104 と金型のセット用凹所
103 との表面(間隙109 )を被膜201 にて覆うことがで
きないが、金型のセット用凹所103 との嵌合面には硬化
樹脂剥離用の被膜層が塗布形成されているため、前記表
面(間隙109 )に溶融樹脂材料の一部が浸入してそのシ
ート部材の前記嵌合面に樹脂バリが形成されたとして
も、この樹脂バリは、樹脂封止成形後において前記した
硬化樹脂111 を剥離除去する際に、その硬化樹脂111 と
同時に完全に且つ簡易に剥離除去されることになるので
問題はない。更に、この実施例の場合は、シート部材の
表面に前記した離型剤等を塗布して硬化樹脂剥離用の被
膜層を一体形成する塗布工程を、シート部材を樹脂封止
成形用金型に供給する工程の前工程として行うようにし
てもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、金型の樹脂通路内を流
動する溶融樹脂材料は、硬化樹脂剥離用の被膜若しくは
被膜層を介してシート部材と接触することになるから、
樹脂封止成形後において、シート部材に付着一体化され
ている樹脂通路内の不要な硬化樹脂を、硬化樹脂剥離用
の被膜若しくは被膜層を介して、その表面から簡易に剥
離除去することができる。従って、金型の P.L面やシー
ト部材とその嵌合セット部位等に樹脂バリが浸入して付
着形成されるのを確実に防止することができると共に、
シート部材における樹脂封止成形面に付着一体化されて
いる不要な硬化樹脂をその表面から完全に且つ簡易に剥
離除去することができると云った優れた実用的な効果を
奏するものである。
【0027】また、硬化樹脂剥離用被膜を、シート部材
の表面に装着されている電子回路やリード線等を被覆す
る状態で剥離自在に重合貼着させたものを用いる場合
は、金型の型締圧力を前記被膜を介してリード線等に加
えることができる。従って、この場合は、前記被膜がリ
ード線等を保護することになると共に、金型の型締時に
おいて、前記被膜がリード線間を埋めてそのリード線間
の間隙を閉塞することになるため、必要以上の型締圧力
を必要とせずに、キャビティに注入充填された溶融樹脂
材料の一部がリード線間からキャビティの外部へ流出し
て樹脂バリを形成する等の弊害を未然に防止することが
できると云った優れた実用的な効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子部品の樹脂封止成形方法に使
用される樹脂封止成形用のシート部材と、このシート部
材を用いてその電子部品を樹脂封止成形する金型装置の
要部を示す一部切欠概略縦断正面図である。
【図2】シート部材を樹脂封止成形用金型に嵌合セット
して型締めする工程の作用説明図であって、図2(1) は
型締めの前段階を示す一部切欠概略縦断正面、また、図
2(2) はその完全な型締め状態を示す一部切欠概略縦断
正面を示している。
【図3】シート部材の要部を示しており、図3(1) はシ
ート部材を樹脂封止成形用金型に嵌合セットした状態を
示す一部切欠概略平面図、図3(2) はシート部材の正面
図である。
【図4】シート部材を用いた電子部品の樹脂封止成形状
態の説明図であって、図4(1)は樹脂封止成形時の状態
を示す一部切欠正面図、図4(2) はシート部材から不要
な硬化樹脂を剥離する過程の状態を示す一部切欠正面
図、図4(3) はシート部材から不要な硬化樹脂を剥離除
去した状態を示す正面図である。
【図5】他のシート部材の形状例の要部を示す一部切欠
概略平面図である。
【図6】他のシート部材の形状例の要部を示す一部切欠
概略平面図である。
【図7】本発明に係る他の電子部品の樹脂封止成形方法
の説明図であって、樹脂封止成形工程の前工程及び後工
程を示している。
【図8】従来のシート部材の要部を示しており、図8
(1) はシート部材を樹脂封止成形用金型に嵌合セットし
た状態を示す一部切欠概略平面図、図8(2) はシート部
材の正面図である。
【図9】図5に対応する従来の樹脂封止成形用シート部
材及び従来の樹脂封止成形用金型装置の要部を示してお
り、図9(1) はその型開き状態を示す一部切欠概略縦断
正面図、図9(2) はその完全型締め状態を示す一部切欠
概略縦断正面を示している。
【符号の説明】
101 固定型 102 可動型 103 セット用凹所 104 シート部材 105 電子部品 106 キャビティ 107 樹脂通路 108 モールドパッケージ 109 間 隙 111 硬化樹脂 200 樹脂封止範囲 201 被 膜 D 深 さ T 厚 さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/56 H01L 23/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定型と可動型とを対向配置させた樹脂
    封止成形用の金型を用いて、前記金型に設けたセット部
    に電子部品を装着したシート部材を供給してセットする
    と共に、前記金型を型締めして前記シート部材に装着し
    た電子部品を前記金型に設けたキャビティ内に嵌装し、
    この状態で、前記金型に設けた樹脂通路を通して、前記
    キャビティ内に溶融樹脂材料を注入充填させることによ
    り、前記シート部材に装着した電子部品を樹脂封止成形
    する電子部品の樹脂封止成形方法であって、 前記シート部材として、少なくとも前記金型の樹脂通路
    の配設位置と対応するシート部材の表面位置と、少なく
    とも前記樹脂通路の配設位置と対応し且つこのシート部
    材と前記金型におけるシート部材セット部との表面を覆
    う位置とに、硬化樹脂剥離用の被膜を剥離自在に重合貼
    着させたものを用いることにより、前記シート部材と前
    記キャビティ内に注入充填される溶融樹脂材料とは、前
    記硬化樹脂剥離用の被膜を介して接触するように設定し
    たことを特徴とする電子部品の樹脂封止成形方法。
  2. 【請求項2】 固定型と可動型とを対向配置させた樹脂
    封止成形用の金型を用いて、前記金型に設けたセット部
    に電子部品を装着したシート部材を供給してセットする
    と共に、前記金型を型締めして前記シート部材に装着し
    た電子部品を前記金型に設けたキャビティ内に嵌装し、
    この状態で、前記金型に設けた樹脂通路を通して、前記
    キャビティ内に溶融樹脂材料を注入充填させることによ
    り、前記シート部材に装着した電子部品を樹脂封止成形
    する電子部品の樹脂封止成形方法であって、 前記シート部材として、少なくとも前記金型の樹脂通路
    の配設位置と対応するシート部材の表面位置と、少なく
    とも前記樹脂通路の配設位置と対応するシート部材の側
    面位置とに、硬化樹脂剥離用の被膜層を塗布形成したも
    のを用いることにより、 前記シート部材と前記キャビティ内に注入充填される溶
    融樹脂材料とは、前記硬化樹脂剥離用の被膜層を介して
    接触するように設定したことを特徴とする電子部品の樹
    脂封止成形方法。
JP7076797A 1997-03-07 1997-03-07 電子部品の樹脂封止成形方法 Expired - Lifetime JP3444747B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7076797A JP3444747B2 (ja) 1997-03-07 1997-03-07 電子部品の樹脂封止成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7076797A JP3444747B2 (ja) 1997-03-07 1997-03-07 電子部品の樹脂封止成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10256288A JPH10256288A (ja) 1998-09-25
JP3444747B2 true JP3444747B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=13441008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7076797A Expired - Lifetime JP3444747B2 (ja) 1997-03-07 1997-03-07 電子部品の樹脂封止成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3444747B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2005114730A1 (ja) * 2004-05-20 2008-03-27 スパンション エルエルシー 半導体装置の製造方法および半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10256288A (ja) 1998-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6083775A (en) Method of encapsulating a chip
KR900007230B1 (ko) 반도체 장치용 리드프레임
US5708300A (en) Semiconductor device having contoured package body profile
JP3744927B2 (ja) カプセル化電子部品、特に集積回路の製造方法
JP3581814B2 (ja) 樹脂封止方法及び樹脂封止装置
JP3444747B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法
JPH03202327A (ja) 樹脂成形用金型面のクリーニング方法とこの方法に用いられるクリーニング用シート部材及び連続自動樹脂成形方法
US6372553B1 (en) Disposable mold runner gate for substrate based electronic packages
JPH10261741A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JPH02129933A (ja) Icカード用のモジュールの製造方法
JPS6151425B2 (ja)
JPH0936155A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH1092856A (ja) チップサイズパッケージの樹脂封止方法及び樹脂封止装置
JPH08288326A (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び金型
JP3795670B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法
JP2542920B2 (ja) 半導体装置の樹脂モ―ルド方法
JP2998077B2 (ja) 電子部品の樹脂封止成形方法及び金型
KR910007471B1 (ko) 회로기판과 그 제조방법
JPH06163620A (ja) トランスファモールド装置
JPS63216350A (ja) 電子部品の樹脂封止法
JP3499269B2 (ja) カバーフレームと樹脂封止方法
JPS6332942A (ja) 樹脂封止方法
JPH01191459A (ja) 半導体装置の製造方法
JPS5812342A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH0256958A (ja) 樹脂封止型半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7