JP3444215B2 - 回路遮断器の引き外し装置 - Google Patents

回路遮断器の引き外し装置

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JP3444215B2
JP3444215B2 JP01772499A JP1772499A JP3444215B2 JP 3444215 B2 JP3444215 B2 JP 3444215B2 JP 01772499 A JP01772499 A JP 01772499A JP 1772499 A JP1772499 A JP 1772499A JP 3444215 B2 JP3444215 B2 JP 3444215B2
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憲一郎 志水
卓也 香川
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康 二畠
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路遮断器内の電
源側と負荷側との間の電路に過大な電流が通過したこと
を検出して、電路に挿入された接点を開放させるように
動作する回路遮断器の引き外し装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】回路遮断器は、電源側と負荷側との間の
電路に挿入された接点を備えており、電路に過大な電流
が流れたことを引き外し装置が検出すると、トリップ装
置を動作させて接点を急速に開極させるように構成した
ものが多い。トリップ装置は、複数個のリンクおよびば
ねを用いて構成されており、接点が閉成されているとき
にはばね力を蓄積したラッチ状態となり、引き外し装置
によってラッチ状態が解除されると蓄積したばね力を用
いて接点を急速に開放させるように構成されている。こ
の種のトリップ装置には各種構成が知られている。
【0003】引き外し装置としては、特開平2−139
822号公報に記載されたものがある。この公報に記載
された引き外し装置は、図22に示すように、磁性体よ
りなる断面略コ字形(すなわち、角筒の一側壁を軸方向
の全長に亘って開放した形状)の固定ヨーク1を備え、
固定ヨーク1の軸方向に沿って電路2が挿通されてい
る。固定ヨーク1の両脚片の先端面は吸着面12を形成
し、磁性体よりなる平板状の可動板3が固定ヨーク1と
は別に設けられ、吸着面12に離接可能になっている。
可動板3は固定ヨーク1の軸方向における一端部が回路
遮断器の器体に対する定位置に対して軸ピン5により軸
支され、可動板3の厚み方向(矢印方向)に回動するこ
とによって、可動板3が固定ヨーク1の吸着面12に当
接する位置と離れる位置との間で移動可能になってい
る。さらに、可動板3は復帰ばね4によって軸ピン5と
は反対側の端部が固定ヨーク1の吸着面12から離れる
向きに付勢されている。ここに、固定ヨーク1から可動
板3が離れているときの可動板3の位置は、図示しない
手段により規制されている。
【0004】この構成において、電路2に電流Iが流れ
ると電路2の周囲には磁界が形成される。磁束は磁気抵
抗がもっとも少ない経路を通るから、電路2の周囲に生
じる磁束φは、固定ヨーク1−可動板3−固定ヨーク1
と可動板3との間の空隙という磁路を通ることになる。
固定ヨーク1と可動板3との間には空隙を小さくする磁
力、つまり吸引力が作用する。吸引力は復帰ばね4のば
ね力に抗して作用するから、吸引力がばね力に打ち勝つ
と、可動板3が固定ヨーク1に吸引されて固定ヨーク1
の吸着面12に当接することになる。つまり、電路2に
過大な電流が流れると、可動板3が固定ヨーク1に吸引
されて移動するのであって、可動板3の移動によってト
リップ装置のラッチ状態を解除させるのである。
【0005】同様の構成を有する引き外し装置には、図
23に示す構成のものも知られている。この引き外し装
置は、固定ヨーク1の軸方向の一端部で固定ヨーク1の
吸着面12に突設されたヒンジ部13に、可動板3の一
端部両側縁に形成した切欠部31を係合させることによ
り、可動板3を固定ヨーク1に枢支してある。この構成
は、図22に示した構成とは、固定ヨーク1と可動板3
とを枢支する構造が異なっているが、電路2に過大な電
流が流れたときに、復帰ばね4のばね力に抗して可動板
3が固定ヨーク1の吸着面12に吸引されるように移動
してトリップ装置を動作させる点では同様である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図22に示した構成で
は、固定ヨーク1とは別の箇所で可動板3が枢支されて
いるから、電路2に過大な電流が流れていない状態で
は、固定ヨーク1と可動板3とに接触箇所がなく、電路
2の周囲に生じる磁束の通る磁路の磁気抵抗が比較的大
きくなり、結果的に可動板2を動作させるのに必要な磁
力が大きくなって、感度を高めることが難しいという問
題がある。つまり、トリップ装置を動作させるのに必要
な電流(感動電流)が大きくなり、感動電流の大きい回
路遮断器にしか用いることができないことになる。ま
た、この構成においてトリップ装置が動作する電流を小
さくしようとすれば、磁路を通る磁束を増やせばよい
が、それには、固定ヨーク1や可動板3の断面積を大き
くする必要があるから、結果的に大型化につながるとい
う問題が生じる。
【0007】一方、図23に示した構成では、固定ヨー
ク1と可動板3とがヒンジ部13の近傍で接触している
から、図22に示す構成に比較すると電路2の周囲に生
じる磁束が通る磁路の磁気抵抗を小さくすることが可能
であるが、吸着面12の面積が図22に示す構成と等し
いとすれば、吸着面12にヒンジ部13を突設したこと
により、ヒンジ部13の断面積分だけ吸着面12の面積
が減少し、また可動板3においてヒンジ部13に対応す
る部位では切欠部31が形成されているから、可動板3
と固定ヨーク1との対向面積が切欠部31の分だけ減少
する。つまり、固定ヨーク1と可動板3との対向面積が
減少した分だけ吸引力が低下する。吸引力を大きくとる
には、固定ヨーク1と可動板3との対向面積を大きくす
る必要がるが、固定ヨーク1の一端面(図の左奥面)か
らヒンジ部13までの距離は一定であるから、対向面積
を大きくするにはヒンジ部13から他端面までの距離を
大きくする必要がある。ここで、可動板3が固定ヨーク
1に対して揺動する支点は可動板3の一端縁であって、
ヒンジ部13から固定ヨーク1の他端面までの距離を大
きくとると、可動板3の支点から可動板3の他端までの
距離が大きくなり、結果的に、固定ヨーク1の吸着面1
2から可動板3までの最大距離が大きくなる。つまり、
大型化につながることになる。
【0008】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、小型であって高感度に動作させるこ
とができる回路遮断器の引き外し装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、磁性
体よりなる筒体の周壁の一部を軸方向の全長に亘って開
放した形状に形成され回路遮断器内の電路の一部が挿通
される固定ヨークと、固定ヨークの開口縁に形成した吸
着面に対向し固定ヨークの軸方向の一端部で吸着面に接
触している一端縁を支点として固定ヨークとともに磁路
を形成するように吸着面に枢支された磁性体よりなる
動板と、可動板の他端部が固定ヨークの吸着面から離れ
る向きに付勢する復帰ばねとを備え、前記吸着面と対向
し吸着面との間に可動板の前記一端部が挿入される保持
片を有したヒンジ部を固定ヨークの軸方向の一端面であ
って吸着面とは異なる部位に固着したものである。この
構成によれば、ヒンジ部を固定ヨークの軸方向の一端面
であって吸着面とは異なる部位に形成しているから、固
定ヨークに形成された吸着面の全面を可動板に対向させ
ることが可能になり、比較的小型ながらも可動板の吸引
力を大きくとることができるのであって、結果的に比較
的小さい電流で高感度に動作することになる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記ヒンジ部が固定ヨークおよび可動板よりも透磁
率の小さい材料により形成されているものである。この
構成によれば、ヒンジ部には磁束がほとんど通らず、固
定ヨークと可動板との間により大きな吸引力を作用させ
ることが可能になる。つまり、より高感度な引き外し装
置を提供することができる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記可動板に対向する固定ヨークの
吸着面の面積が、電路に通電したときに生じる磁束が固
定ヨーク内に形成する磁路に直交する固定ヨークの他の
部位の断面積よりも大きいものである。この構成によれ
ば、吸着面と可動板との対向面積が大きくなるから、吸
着面と可動板との間の空隙における磁気抵抗を低減する
ことができ、結果的に吸引力を高めることが可能にな
る。
【0012】請求項4の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記可動板に対向する固定ヨークの
吸着面における固定ヨークの軸方向における長さ寸法
が、電路に通電したときに生じる磁束が固定ヨーク内に
形成する磁路に直交する固定ヨークの他の部位の断面内
における軸方向の長さ寸法よりも大きいものである。こ
の構成によれば、吸着面と可動板との対向面積が大きく
なるから、吸着面と可動板との間の空隙における磁気抵
抗を低減することができ、結果的に吸引力を高めること
が可能になる。
【0013】請求項5の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記可動板が固定ヨークに対する枢
支部に対して吸着面との対向部位とは反対側に延長され
た延長片を備えるものである。この構成によれば、可動
板に設けた延長片によって可動板内での磁束の集中が緩
和され、可動板内での磁気飽和が生じにくくなり、吸引
力を高めることが可能になる。
【0014】請求項6の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記可動板が固定ヨークに対する枢
支部の近傍から吸着面との対向部位に対して交差する方
向に延長された延長片を備えるものである。この構成に
よれば、延長片には固定ヨークからの吸引力が作用した
としても、その吸引力は可動板を枢支部の回りに回転さ
せる力としてはほとんど作用することがないから、延長
片を設けても固定ヨークの吸着面と可動板との間に作用
する吸引力が低減されることがなく、より高感度に動作
させることが可能になる。
【0015】請求項7の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記可動板が固定ヨークの開口内に
挿入可能な突部を固定ヨークに接触しない部位に備える
ものである。この構成によれば、可動板において固定ヨ
ークの開口側に突部が突設されていることによって、可
動板と固定ヨークとの距離が小さくなり、可動板に大き
な吸引力を作用させることが可能になって、より高感度
に動作させることが可能になる。
【0016】請求項8の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、前記吸着面が固定ヨークの開口面に
対して傾斜する傾斜面を有し、可動板における吸着面と
の対向面は吸着面に平行となるように形成されているも
のである。この構成によれば、吸着面に傾斜面が形成さ
れていることによって可動板と吸着面との対向面積を大
きくとることができ、しかも、固定ヨークの吸着面と可
動板との距離を可動板のストロークよりも小さくするこ
とになって吸引力が高まり、より高感度に動作させるこ
とが可能になる。
【0017】請求項9の発明は、請求項7または請求項
8の発明において、前記可動板が板金を加工して形成さ
れているものである。この構成によれば、板金加工によ
って突部や傾斜部分を形成することができるから、複雑
な形状でも比較的低コストで製造することが可能にな
る。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本実施形態
は、図1に示すように、磁性体により断面略コ字形に形
成された固定ヨーク1を有し、固定ヨーク1の両脚片の
先端面は吸着面12になっている。すなわち、固定ヨー
ク1は角筒の側壁の一部を軸方向に平行な平面で軸方向
の全長に亘って切り取った形状に形成され、切り口が吸
着面12になっている。図示例では固定ヨーク1の上面
が吸着面12になる。固定ヨーク1の軸方向の一端面に
は略逆L字形のヒンジ部14が連続一体に設けられ、ヒ
ンジ部14は固定ヨーク1の軸方向の一端面に結合され
るとともに吸着面12よりも上方に突出する支持片14
aと、支持片14aの先端から吸着面12と対向する部
位に延長された保持片14bとを備える。
【0019】ヒンジ部14には可動板3の一端部が枢支
される。つまり、ヒンジ部14において吸着面12と支
持片14aと保持片14bとに囲まれる部位に可動板3
の一端部が挿入され、可動板3において吸着面12に接
触している一端縁を支点として可動板3が起伏すること
によって、可動板3の他端部が吸着面12に対して離接
するようになっている。可動板3にはコイルばねよりな
る復帰ばね4の一端部が結合されており、復帰ばね4の
他端部は回路遮断器の器体(後述する)に対して定位置
に固定されている。図1は可動板3の上記他端部が吸着
面12から離れた状態を示しており、復帰ばね4は可動
板3をこの位置に付勢する。また、可動板3は図1の位
置において吸着面12およびヒンジ部14に当接するこ
とによって位置規制され、吸着面12に対する可動板3
の開き角度の最大値が規制されている。ここに、復帰ば
ね4は可動板3の一端部がヒンジ部14から外れないよ
うに、可動板3をヒンジ部14側に引き寄せる機能も有
している。つまり、復帰ばね4のばね力によって可動板
3はヒンジ部14および吸着面12に押し付けられるこ
とになり、固定ヨーク1と可動板3との間の磁気抵抗が
小さくなる。
【0020】固定ヨーク1の中には軸方向に沿って電路
2が挿通される。電路2は固定ヨーク1および可動板3
に対して電気的に絶縁されている。この電路2に電流
(矢印で示す)が流れると電路2の周囲に磁界が生じ、
この磁界による磁束φの通る経路の磁気抵抗を小さくす
るように、可動板3に対して固定ヨーク1の吸着面12
に吸引する矢印の向きの吸引力が作用する。すなわち、
可動板3の一端縁はヒンジ部14の近傍で固定ヨーク1
の吸着面12に接触しているから、電路2の周囲に生じ
る磁束φは、固定ヨーク1とヒンジ部14の近傍と可動
板3とを含む磁路を通ることになるが、ヒンジ部14の
近傍では磁路の断面積が小さいから、この部位では磁束
が飽和する。そこで、余剰の磁束は固定ヨーク1の吸着
面12と可動板3との空隙を通り、固定ヨーク1と可動
板3との間に吸引力が作用することになる。この吸引力
が復帰ばね4のばね力に打ち勝つ程度に大きいときには
可動板3が固定ヨーク1に接触し、このときの可動板3
の移動によってトリップ装置のラッチ状態を解除するこ
とができる。
【0021】ここで、固定ヨーク1と可動板3との間に
作用する吸引力f1について考察する。固定ヨーク1と
可動板3との空隙を通る磁束をφとし、空隙を挟む固定
ヨーク1と可動板3との対向面積をS、空気の透磁率を
μ0とすると、吸引力f1は次式で表される。 f1=φ2/2μ0S ここで、空隙を通る磁束φは、電路2を通過する電流を
I、空隙の距離をdとすると、次式で表される。 φ=I×μ0×S したがって、吸引力f1は、次式のようになる。 f1=I2×μ0×S/2d2 上式から明らかなように、空隙の距離dが短く、対向面
積Sが大きいほど吸引力f1が大きくなる。つまり、本
実施形態の構成では、図23に示した従来構成と比較す
ると、固定ヨーク1に設けた吸着面12の全面に可動板
3を吸引させることができ、また図22に示した従来構
成に比較すると、固定ヨーク1の一部に可動板3をつね
に接触させているから、固定ヨーク1の吸着面12と可
動板3との距離が短くなり、かつ対向面積が大きくな
る。つまり、起磁力が同じであるとすれば、従来構成よ
りも大きな吸引力を得ることが可能になる。言い換える
と、吸引力が従来と同程度であれば、起磁力を小さくす
ることができ、高感度の引き外し装置を提供することが
可能になる。
【0022】上述した引き外し装置は、図2に示す形で
回路遮断器に用いられる。図2は回路遮断器において本
発明に関連する部材を概略的に示す図であって、各部材
同士がどのように関連しているかについては示していな
い。器体50は両側部にそれぞれねじ付きの端子51,
52を備え、電源側の端子51に設けた固定接点53
と、この固定接点53に離接する可動接点54とにより
接点を構成している。可動接点54は器体50に対して
回動自在に軸支された可動接触子55の一端部に設けら
れ、器体50の上面に起伏自在に突出するハンドル50
aを図の左側に倒すと、可動接触子55が軸55aの回
りに右回りに回転して可動接点54が固定接点53に接
触するようになっている。このとき、可動接点54は開
極ばね56のばね力により固定接点53に押圧される。
ここで、開極ばね56はばね力を蓄積した状態になって
おり、この状態はクレドル57がラッチ部材58に係止
(ラッチ)されることによって保たれている。
【0023】ラッチ部材58は軸58aの回りに回動自
在であって、復帰ばね59により右回りに付勢されてい
る。このラッチ部材58の一部(図の下端部)に、図1
に示した引き外し装置Aの可動板3の一端部(ヒンジ部
14から遠いほうの一端部)が当接する。引き外し装置
Aは、電路2に流れる電流によって可動板3が固定ヨー
ク1に吸引されたときに、可動板3の移動によりラッチ
部材58を復帰ばね59のばね力に抗して軸58aを中
心として左回りに回転させ、ラッチ部材58とクレドル
57との係止状態(ラッチ状態)を解除し、開極ばね5
6に蓄積されたばね力を放出させて可動接触子55を軸
55aを中心として左回りに回転させる。つまり、開極
ばね56のばね力を用いて固定接点53から可動接点5
4を急速に引き離すのである。この種の動作はトリップ
動作として知られている。
【0024】ところで、負荷側の端子52にはバイメタ
ル20の一端部(下端部)が結合されており、バイメタ
ル20の上端部には編組線21を介して可動接触子55
が接続されている。つまり、器体50の中では電源側の
端子51と負荷側の端子52との間で固定接点53、可
動接点54、可動接触子55、編組線21、バイメタル
20を通る電路が形成される。この電路の一部を図1に
示した引き外し装置Aに挿通すればよいのであるが、本
実施形態ではバイメタル20の下端部を引き外し装置A
の中に電路2として挿通している。この部位はほとんど
位置が変化しないから、引き外し装置Aに挿通するのに
好適である。
【0025】しかして、可動接点54が固定接点53に
接触している状態、つまり閉極状態において両端子5
1,52間に短絡電流のような過大な電流が流れ、バイ
メタル20をこの電流が通過すると、引き外し装置Aに
おける可動板3が固定ヨーク1に吸引されてラッチ部材
58によるクレドル57の係止状態が解除され、可動接
点54が固定接点53から離れるのである。また、バイ
メタル20の上端部には調節ねじ22が螺合しており、
調節ねじ22の先端部はラッチ部材58の一部に対向し
ている。つまり、短絡電流ほど大きくはないが、定格電
流よりは大きい過電流が比較的長い時間に亘って継続し
て流れると、バイメタル20の発熱によりバイメタル2
0が湾曲し、調節ねじ22の先端部によりラッチ部材5
8が押圧される。この場合もラッチ部材58によるクレ
ドル57の係止状態が解除されて接点を開極させること
ができる。
【0026】(第2の実施の形態)第1の実施の形態
は、ヒンジ部14を固定ヨーク1に連続一体に形成して
いるものであり、固定ヨーク1とヒンジ部14とを構成
する材料に同一のものを用いていたが、本実施形態は、
図3のように、ヒンジ部14を固定ヨーク1とは別部材
とし、ヒンジ部14を構成する材料として固定ヨーク1
および可動板3よりも透磁率の小さい材料を用いるもの
である。ヒンジ部14は磁性体であってもまた非磁性体
であってもよい。たとえば、合成樹脂のような非金属、
SUS304のような非磁性体金属を用いることができ
る。また、固定ヨーク1および可動板3を構成する鉄系
材料よりも飽和磁束密度の小さいねずみ鋳鉄(ねずみ
銑)のような鉄系材料を用いてもよい。本実施形態のよ
うにヒンジ部14を固定ヨーク1とは別部材とした場合
には、かしめないし溶接によって両者を結合する。
【0027】上述したように、ヒンジ部14が固定ヨー
ク1よりも透磁率の小さい材料により形成されているか
ら、電路2の周囲に形成される磁界による磁束は、ヒン
ジ部14をほとんど通ることがなく、固定ヨーク1と可
動板3との間の吸引力として有効利用されることにな
る。つまり、第1の実施の形態よりも可動板3を吸引す
る力をさらに高めることが可能である。
【0028】本実施形態の他の構成および動作は第1の
実施の形態と同様である。
【0029】(第3の実施の形態)本実施形態は、図4
に示すように、固定ヨーク1における両脚片の先端部か
ら外向きに延長した延長片15を設けることによって、
吸着面12の面積を第1の実施の形態よりも大きくした
ものである。このような延長片15を備える固定ヨーク
1は、板材に曲げ加工を施したり、切削加工ないし鋳造
により形成する。また、可動板3は吸着面12の全面に
接触可能となるように、固定ヨーク1側の対向面の面積
が第1の実施の形態よりも大きいものを用いている。
【0030】本実施形態では、固定ヨーク1の他の部位
に比較して吸着面12の面積が大きくなっているから、
可動板3と吸着面12との対向面積が第1の実施の形態
よりも大きくなり、結果的に第1の実施の形態に比較す
ると、可動板3と吸着面12との間の空隙の磁気抵抗が
小さくなる。つまり、この空隙を通る磁束数が第1の実
施の形態よりも増加し、可動板3を吸引する力が大きく
なる。
【0031】吸着面12の面積を第1の実施の形態より
も大きくする構成としては、図5のように、固定ヨーク
1の両脚片を基部から先端部に向かって厚みが大きくな
る形状に形成したり、図6のように、固定ヨーク1の両
脚片の先端部から内向きに延長した延長片15を設ける
構成を採用してもよい。これらの構成も図4に示す構成
と同様に吸着面12と可動板3との対向面積を第1の実
施の形態よりも大きくすることになり、結果的に磁気抵
抗を小さくして可動板3を吸引する力を増大させること
が可能になる。
【0032】本実施形態の他の構成および動作は第1の
実施の形態と同様である。また、本実施形態においても
第2の実施の形態と同様に、固定ヨーク1や可動板3を
形成する材料よりも透磁率の小さい材料を用いてヒンジ
部14を形成してもよい。
【0033】(第4の実施の形態)第3の実施の形態で
は、固定ヨーク1の両脚片の先端部の幅を固定ヨーク1
の軸方向に直交する方向に広げることによって吸着面1
2を大きくする構成としたが、本実施形態では、図7の
ように、固定ヨーク1の両脚片の先端部を固定ヨーク1
の軸方向(電路2に平行な方向)に延長する突片18を
設けている。ここに突片18はヒンジ部14側に設けて
ある。この構成では、固定ヨーク1の両脚片の基部の断
面積を第1の実施の形態と同じに設定すると、吸着面1
2の面積は突片18を設けた分だけ大きくなる。また、
可動板3は吸着面12の全面に接触可能となるように第
1の実施の形態よりも面積を大きくしてある。このよう
な構成を採用した場合も第3の実施の形態と同様に、可
動板3と吸着面12と対向面積が大きくなり、両者間の
空隙の磁気抵抗を第1の実施の形態よりも小さくするこ
とができるから、可動板3を吸引する力が強くなる。
【0034】ところで、可動板3のストロークは回路遮
断器の仕様に応じて決定されるから、吸引を大きくする
場合でも可動板3の先端と吸着面12との距離は同じに
設定することになる。つまり、図8(b)のように第1
の実施の形態における固定ヨーク1の軸方向における吸
着面12の長さ寸法をL1とし、可動板3と吸着面12
との最大距離をd1とするとき、本実施形態でも可動板
3と吸着面12との最大距離はd1とすればよく、図8
(a)のように吸着面12の長さ寸法L2はL1よりも
大きいから(L2>L1)、可動板3の枢支部から距離
L1の間での可動板3と吸着面12との間の距離を比較
すると、第1の実施の形態よりも本実施形態のほうが距
離d2が小さいことになる(d2<d1)。要するに、
同じ距離範囲で比較すると、本実施形態のほうが可動板
3と吸着面12との空隙を狭くすることができ、このこ
とによっても本実施形態のほうが第1の実施の形態より
も可動板3を吸引する力が大きくなる。なお、図7にお
ける突片18の上下寸法は磁気飽和が生じない程度に設
定される。
【0035】吸着面12の面積を第1の実施の形態より
も大きくする構成としては、図9のように、固定ヨーク
1の両脚片を基部から先端部に向かって軸方向の寸法が
大きくなる形状に形成したり、図10のように、固定ヨ
ーク1の軸方向(電路2に平行な方向)において突片1
8をヒンジ部14とは反対側から突設してもよい。
【0036】他の構成および動作は第1の実施の形態と
同様である。また、本実施形態においても第2の実施の
形態と同様に、固定ヨーク1や可動板3を形成する材料
よりも透磁率の小さい材料を用いてヒンジ部14を形成
してもよい。
【0037】(第5の実施の形態)上述した各実施形態
では、可動板3として長方形状のものを用いていたが、
本実施形態では、図11に示すように、両ヒンジ部14
の間に挿入される延長片32を可動板3に設けている。
延長片32を設けていない場合には、可動板3の中での
磁束φの流れは図12(a)のようになり、可動板3に
おけるヒンジ部14側での磁束φの密度が他の部位より
も大きくなる。つまり、可動板3におけるヒンジ部14
側での磁気飽和が生じやすくなる。これに対して、本実
施形態のように延長片32を設けると、図12(b)の
ように、磁束φは延長片32にも通るようになり、可動
板3のヒンジ部14側における磁気飽和が緩和され、可
動板3の中を多くの磁束φが通過できるようになり、延
長編32を設けていない場合よりも固定ヨーク1と可動
板3との間の空隙を通過する磁束が増加して可動板3を
吸引する力が増加することになる。
【0038】本実施形態の他の構成および動作は第1の
実施の形態ないし第2の実施の形態と同様である。
【0039】(第6の実施の形態)本実施形態は、図1
3に示すように、第5の実施の形態において設けた延長
片32を可動板3に交差する方向(略直交する方向)で
あって、固定ヨーク1から離れる向きに折曲したもので
ある。図では復帰ばね4は示していない。
【0040】第5の実施の形態では、図14のように、
延長片32と固定ヨーク1との間に吸引力f2が作用す
ることになり、可動板3の枢支点は可動板3と吸着面1
2との接触部位付近であるから、可動板3が吸着面12
から受ける吸引力と、延長片32が受ける吸引力f2と
は可動板3に対しては互いに逆向きに回転する力にな
る。つまり、延長片32を設けたことによって可動板3
内での磁気飽和は緩和されるものの、吸引力f2が作用
することによって固定ヨーク1の吸着面12に可動板3
を近付ける向きの吸引力が減少することになる。これに
対して、本実施形態の構成を採用すると、吸引力f2が
減少するから、結果的に吸着面12と可動板3との間に
作用する吸引力が第5の実施の形態よりも大きくなる。
【0041】なお、図15に示すように、延長片32を
固定ヨーク1側に折曲してもよい。この構成では、延長
片32が固定ヨーク1の両脚片の間に挿入されることに
なり、固定ヨーク1と延長片32との間で作用する吸引
力f3は、図15(b)のように、可動板3の枢支部に
沿った方向(固定ヨーク1の両脚片を結ぶ方向)になる
から、可動板3の回転力には影響を与えないことにな
る。
【0042】本実施形態の他の構成および動作は第1の
実施形態ないし第2の実施形態と同様である。
【0043】(第7の実施の形態)本実施形態は、図1
6に示すように、可動板3において固定ヨーク1の吸着
面12に接触する部位以外の厚みが大きくなるように可
動板3に突部33を形成したものである。図では復帰ば
ね4は示していないが、他の構成は第2の実施の形態と
同様である。突部33は切削加工により形成すればよい
が、別部品として形成した板材を溶接やかしめによって
固着することにより形成してもよい。また、別部品とし
て取り付ける場合には、可動板3と同材料でもまた異材
料でもよい。
【0044】本実施形態のような突部33を可動板3に
形成すると、図16(b)のように、可動板3における
吸着面12との対向面における固定ヨーク1との距離d
3に比較して、突部33と固定ヨーク1との距離d4の
ほうが小さくなり、突部33には固定ヨーク1との間で
吸着面12との対向面よりも大きな吸引力が作用するこ
とになる。つまり、固定ヨーク1と可動板3との間に作
用する吸引力が突部33を設けていない場合に比較する
と大きくなる。ここに、突部33は固定ヨーク1に接触
しないように設けてある。
【0045】ところで、図16に示す構成では突部33
の突出量を均一にしているが、図17に示すように、突
部33の突出量をヒンジ部14に近付くほど小さくして
もよい。たとえば、可動板3が固定ヨーク1から離れて
いる状態において、吸着面12と突部33の先端面とが
平行になるようにしてもよい。また、固定ヨーク1の軸
方向に直交する面内での突部33の断面を矩形状とせ
ず、台形状などとすることも可能である。
【0046】また、図18に示すように、可動板3に折
曲加工ないし叩き出しを施すことによって突部33を形
成してもよい。とくに、叩き出しによって突部33を形
成すると、突部33の板厚を比較的大きくとることがで
き、磁気飽和が生じにくくなる。
【0047】本実施形態の他の構成および動作は第1の
実施の形態ないし第2の実施の形態と同様である。
【0048】(第8の実施の形態)上述した各実施形態
では固定ヨーク1の両脚片の先端面である吸着面12を
脚片の延長方向に直交するように形成していたが、本実
施形態は、図19に示すように、固定ヨーク1の両脚片
の延長方向に対して傾斜する吸着面12aを形成したも
のである。吸着面12aは脚片の先端側ほど互いの距離
を広げるように傾斜している。また、可動板3において
吸着面12aに対向する部位も吸着面12aと略平行に
なるように傾斜した傾斜面34になっている。図19に
おいても復帰ばね4は示していない。
【0049】いま、傾斜していない吸着面12と、傾斜
した吸着面12aとについて可動板3のストロークが等
しいものとし、吸着面12に対して吸着面12aがなす
角度をθとすると、傾斜した吸着面12aを有する場合
の吸着面12aと傾斜面34との距離d6は、ストロー
クd5に対して、d6=d5×cosθになる。ここ
で、θ>0であるからcosθ<1であって、d6<d
5になる。つまり、可動板3のストロークが同じであれ
ば、図1に示した構成の吸着面12と可動板3との距離
d1よりも、本実施形態における吸着面12aと傾斜面
34との距離d6のほうが小さいのであって、可動板3
に作用する吸引力を大きくすることができる。
【0050】固定ヨーク1の吸着面12と可動板3との
対向面積を大きくする構成としては、図20に示す形状
を採用してもよい。すなわち、固定ヨーク1に形成した
吸着面は、固定ヨーク1の両脚片の延長方向に対して傾
斜する第1面12cと、両脚片の延長方向に対して直交
する第2面12dとを連続させた形状に形成されてい
る。第1面12cは脚片の先端側ほど互いの距離を広げ
るように傾斜しており、第2面12dは第1面12c
おいて互いの距離がもっとも広がった部位に連続する。
また、可動板3において第1面12cおよび第2面12
に対向する部位には、それぞれ第1面12cおよび第
2面12dに略平行な面34c,34dが形成されてい
る。この構成では、可動板3の厚み寸法が図19の構成
と等しければ可動板3に作用する吸引力は図19の構成
よりも小さくなるが、脚片の延長方向に直交する吸着面
12のみを有する第1の実施の形態の構成よりは吸引力
が大きくなる。
【0051】図21に示すように、可動板3に折曲加工
や叩き出しを施すことによって可動板3の両側部を傾斜
させることができる。この構成の場合に、ヒンジ部14
の保持片14bは可動板3の両側部の形状に合わせて傾
斜させることになる。
【0052】本実施形態の他の構成および動作は第1の
実施の形態ないし第2の実施の形態と同様である。
【0053】
【発明の効果】請求項1の発明は、磁性体よりなる筒体
の周壁の一部を軸方向の全長に亘って開放した形状に形
成され回路遮断器内の電路の一部が挿通される固定ヨー
クと、固定ヨークの開口縁に形成した吸着面に対向し固
定ヨークの軸方向の一端部で吸着面に接触している一端
縁を支点として固定ヨークとともに磁路を形成するよう
吸着面に枢支された磁性体よりなる可動板と、可動板
の他端部が固定ヨークの吸着面から離れる向きに付勢す
る復帰ばねとを備え、吸着面と対向し吸着面との間に可
動板の一端部が挿入される保持片を有したヒンジ部を固
定ヨークの軸方向の一端面であって吸着面とは異なる部
位に固着したものであり、ヒンジ部を固定ヨークの軸方
向の一端面であって吸着面とは異なる部位に形成してい
るから、固定ヨークに形成された吸着面の全面を可動板
に対向させることが可能になり、比較的小型ながらも可
動板の吸引力を大きくとることができるのであって、結
果的に比較的小さい電流で高感度に動作するという利点
がある。
【0054】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、ヒンジ部が固定ヨークおよび可動板よりも透磁率の
小さい材料により形成されているものであり、ヒンジ部
には磁束がほとんど通らず、固定ヨークと可動板との間
により大きな吸引力を作用させることが可能になるので
あって、より高感度な引き外し装置を提供することがで
きる。
【0055】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、可動板に対向する固定ヨークの吸着
面の面積が、電路に通電したときに生じる磁束が固定ヨ
ーク内に形成する磁路に直交する固定ヨークの他の部位
の断面積よりも大きいものであり、吸着面と可動板との
対向面積が大きくなるから、吸着面と可動板との間の空
隙における磁気抵抗を低減することができ、結果的に吸
引力を高めることが可能になるという利点がある。
【0056】請求項4の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、可動板に対向する固定ヨークの吸着
面における固定ヨークの軸方向における長さ寸法が、電
路に通電したときに生じる磁束が固定ヨーク内に形成す
る磁路に直交する固定ヨークの他の部位の断面内におけ
る軸方向の長さ寸法よりも大きいものであり、吸着面と
可動板との対向面積が大きくなるから、吸着面と可動板
との間の空隙における磁気抵抗を低減することができ、
結果的に吸引力を高めることが可能になるという利点が
ある。
【0057】請求項5の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、可動板が固定ヨークに対する枢支部
に対して吸着面との対向部位とは反対側に延長された延
長片を備えるものであり、可動板に設けた延長片によっ
て可動板内での磁束の集中が緩和され、可動板内での磁
気飽和が生じにくくなり、吸引力を高めることが可能に
なるという利点がある。
【0058】請求項6の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、可動板が固定ヨークに対する枢支部
の近傍から吸着面との対向部位に対して交差する方向に
延長された延長片を備えるものであり、延長片には固定
ヨークからの吸引力が作用したとしても、その吸引力は
可動板を枢支部の回りに回転させる力としてはほとんど
作用することがないから、延長片を設けても固定ヨーク
の吸着面と可動板との間に作用する吸引力が低減される
ことがなく、より高感度に動作させることが可能になる
という利点がある。
【0059】請求項7の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、可動板が固定ヨークの開口内に挿入
可能な突部を固定ヨークに接触しない部位に備えるもの
であり、可動板において固定ヨークの開口側に突部が突
設されていることによって、可動板と固定ヨークとの距
離が小さくなり、可動板に大きな吸引力を作用させるこ
とが可能になって、より高感度に動作させることが可能
になるという利点がある。
【0060】請求項8の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、吸着面が固定ヨークの開口面に対し
て傾斜する傾斜面を有し、可動板における吸着面との対
向面は吸着面に平行となるように形成されているもので
あり、吸着面に傾斜面が形成されていることによって可
動板と吸着面との対向面積を大きくとることができ、し
かも、固定ヨークの吸着面と可動板との距離を可動板の
ストロークよりも小さくすることになって吸引力が高ま
り、より高感度に動作させることが可能になるという利
点がある。
【0061】請求項9の発明は、請求項7または請求項
8の発明において、可動板が板金を加工して形成されて
いるものであり、板金加工によって突部や傾斜部分を形
成することができるから、複雑な形状でも比較的低コス
トで製造することが可能になるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図2】同上を用いた回路遮断器の概略構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図5】同上の他の構成例を示す斜視図である。
【図6】同上のさらに他の構成例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図8】同上の動作説明図である。
【図9】同上の他の構成例を示す斜視図である。
【図10】同上のさらに他の構成例を示す斜視図であ
る。
【図11】本発明の第5の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図12】同上の動作説明図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図14】同上の利点を説明する図である。
【図15】同上の他の構成例を示し、(a)は側面図、
(b)は正面図である。
【図16】本発明の第7の実施の形態を示し、(a)は
斜視図、(b)は正面図である。
【図17】同上の他の構成例を示し、(a)は斜視図、
(b)は正面図である。
【図18】同上のさらに他の構成例を示す斜視図であ
る。
【図19】本発明の第8の実施の形態を示し、(a)は
斜視図、(b)は動作説明図である。
【図20】同上の他の構成例を示す斜視図である。
【図21】同上のさらに他の構成例を示す斜視図であ
る。
【図22】従来例を示す斜視図である。
【図23】他の従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 固定ヨーク 2 電路 3 可動板 4 復帰ばね 12 吸着面 12a 傾斜面12c 第1面12d 第2面 14 ヒンジ部 14a 支持片 14b 保持片 15 延長片 18 突片 32 延長片 33 突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 二畠 康 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−50194(JP,A) 実開 昭57−12647(JP,U) 実公 昭36−23461(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 71/00 - 83/22

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体よりなる筒体の周壁の一部を軸方
    向の全長に亘って開放した形状に形成され回路遮断器内
    の電路の一部が挿通される固定ヨークと、固定ヨークの
    開口縁に形成した吸着面に対向し固定ヨークの軸方向の
    一端部で吸着面に接触している一端縁を支点として固定
    ヨークとともに磁路を形成するように吸着面に枢支され
    磁性体よりなる可動板と、可動板の他端部が固定ヨー
    クの吸着面から離れる向きに付勢する復帰ばねとを備
    え、前記吸着面と対向し吸着面との間に可動板の前記一
    端部が挿入される保持片を有したヒンジ部を固定ヨーク
    の軸方向の一端面であって吸着面とは異なる部位に固着
    して成ることを特徴とする回路遮断器の引き外し装置。
  2. 【請求項2】 前記ヒンジ部は固定ヨークおよび可動板
    よりも透磁率の小さい材料により形成されて成ることを
    特徴とする請求項1記載の回路遮断器の引き外し装置。
  3. 【請求項3】 前記可動板に対向する固定ヨークの吸着
    面の面積は、電路に通電したときに生じる磁束が固定ヨ
    ーク内に形成する磁路に直交する固定ヨークの他の部位
    の断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の回路遮断器の引き外し装置。
  4. 【請求項4】 前記可動板に対向する固定ヨークの吸着
    面における固定ヨークの軸方向における長さ寸法は、電
    路に通電したときに生じる磁束が固定ヨーク内に形成す
    る磁路に直交する固定ヨークの他の部位の断面内におけ
    る軸方向の長さ寸法よりも大きいことを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の回路遮断器の引き外し装置。
  5. 【請求項5】 前記可動板は固定ヨークに対する枢支部
    に対して吸着面との対向部位とは反対側に延長された延
    長片を備えることを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の回路遮断器の引き外し装置。
  6. 【請求項6】 前記可動板は固定ヨークに対する枢支部
    の近傍から吸着面との対向部位に対して交差する方向に
    延長された延長片を備えることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の回路遮断器の引き外し装置。
  7. 【請求項7】 前記可動板は固定ヨークの開口内に挿入
    可能な突部を固定ヨークに接触しない部位に備えること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の回路遮断器
    の引き外し装置。
  8. 【請求項8】 前記吸着面は固定ヨークの開口面に対し
    て傾斜する傾斜面を有し、可動板における吸着面との対
    向面は吸着面に平行となるように形成されていることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の回路遮断器の
    引き外し装置。
  9. 【請求項9】 前記可動板は板金を加工して形成されて
    いることを特徴とする請求項7または請求項8記載の回
    路遮断器の引き外し装置。
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