JP3444029B2 - 流体圧制御用電磁弁装置 - Google Patents

流体圧制御用電磁弁装置

Info

Publication number
JP3444029B2
JP3444029B2 JP18290195A JP18290195A JP3444029B2 JP 3444029 B2 JP3444029 B2 JP 3444029B2 JP 18290195 A JP18290195 A JP 18290195A JP 18290195 A JP18290195 A JP 18290195A JP 3444029 B2 JP3444029 B2 JP 3444029B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure control
magnetic
fluid pressure
magnetic flux
solenoid valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18290195A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0932960A (ja
Inventor
伸 小池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP18290195A priority Critical patent/JP3444029B2/ja
Publication of JPH0932960A publication Critical patent/JPH0932960A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3444029B2 publication Critical patent/JP3444029B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体圧制御用電磁
弁装置に係り、特に、電磁弁を用いて流体通路の流路面
積を可変とする流体圧制御用電磁弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両のブレーキ圧を制御する
油圧回路等においては、電磁弁を用いて流体通路の流路
面積を可変とする流体圧制御用電磁弁装置が用いられて
いる。かかる流体圧制御用電磁弁装置は、例えば、特開
平2−256979号公報に開示されている。
【0003】上記公報に開示される流体圧制御用電磁弁
装置は、内部に流体通路を備えるハウジングブロック
と、そのハウジングブロックに組み込まれる電磁弁とで
構成される。この電磁弁は、電磁コイルの中央に筒状の
スリーブを備え、スリーブの内部に、電磁コイルの発す
る磁束を受けて変位する磁性部材と、磁性部材の変位に
応じて導通または遮断される管路を備えている。かかる
構成によれば、電磁弁の電磁コイルに供給する電流を制
御することで、電磁弁内部の管路を導通または遮断させ
ることができる。
【0004】また、上記の電磁弁は、電磁弁内部の管路
が、ハウジングブロック内の流体通路と連通して流体通
路の一部となるように、ハウジングブロックに組み付け
られる。従って、上記公報記載の流体圧制御用電磁弁装
置によれば、電磁コイルに供給する電流を制御すること
で、ハウジングブロック内に設けた流体通路の導通状態
を制御することができる。
【0005】ところで、上記従来の流体圧制御用電磁弁
装置において、ハウジングブロック外部への流体の漏出
を防止するためには、電磁弁とハウジングブロックとの
組み付け部位に、十分なシール性を確保することが必要
である。このため、上記従来の装置においては、電磁弁
の外周とハウジングブロックの内壁との間にOリングを
介在させると共に、電磁弁全体をハウジングブロックに
ボルト固定する構成を採用している。
【0006】かかる構成によれば、ハウジングブロック
内に設けられた流体通路から、電磁弁の外周とハウジン
グブロック内壁との間に浸入した流体は、確実にOリン
グによってせき止められる。従って、ハウジングブロッ
クの外部への流体の漏出が確実に防止されることにな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の流体圧制御用電磁弁装置が採用するシール構造は、
電磁弁全体をハウジングブロックに固定する大がかりな
構造であると共に、Oリングの介在を必要とする複雑な
構造である。このため、上記従来の流体圧制御用電磁弁
装置においては、上記のシール構造が、コスト低減や組
み付け作業性の改善を図るうえでの妨げとなっていた。
【0008】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、流体通路を備える構成要素と、流体通路の流路
面積を変更するための磁束を発生する構成要素とを別体
に設けて、流体通路を備える構成要素を単体で密封状態
とすることにより、低コストで、かつ、組み付け作業性
に優れた流体圧制御用電磁弁装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、流体通路
と該流体通路の流路面積を可変とする磁性部材とを備え
る流体圧制御部と、前記磁性部材に電磁力を作用させる
ための所定の磁束を発生する磁束発生部と、を備える流
体圧制御用電磁弁装置において、前記流体圧制御部と、
前記磁束発生部との間に配設され、前記流体圧制御部を
密封状態とするシール部を備え、該シール部は、板材に
熱処理を施して製造された強磁性部分と非磁性部分とが
混在する複合磁性板であり、前記磁束は、前記磁束発生
部から前記流体圧制御部へ流入する際に前記強磁性部分
通過し、前記磁束発生部に発生させる電磁力の大きさ
を制御して前記流体通路の流路面積を変更する流体圧制
御用電磁弁装置により達成される。
【0010】本発明において、流体圧制御部に設けられ
る流体通路の流路面積は磁性部材が変位することにより
変更される。また、その磁性部材は、磁束発生部が発生
する電磁力に起因して変位する。従って、本発明におい
ては、磁束発生部に発生させる電磁力の大きさを制御す
ることにより、流体通路の流路面積を変更することがで
きる。
【0011】本発明において、流体通路と磁性部材とを
備える流体圧制御部は、流体圧制御部と磁束発生部との
間に配設されるシール部によって密封状態とされる。従
って、流体通路は、流体圧制御部と磁束発生部との組み
付け状態に関わらず、確実に密封状態とされる。流体通
路が適切に密封されれば、流体の漏出が生ずることはな
い。このため、本発明においては、流体圧制御部と磁束
発生部との組み付け状態に関わらず確実に流体の漏出を
防止することができる。また、上記の目的は、流体通路
と該流体通路の流路面積を可変とする磁性部材とを備え
る流体圧制御部と、前記磁性部材に電磁力を作用させる
ための所定の磁束を発生する磁束発生部と、を備える流
体圧制御用電磁弁装置において、前記流体圧制御部と、
前記磁束発生部との間に配設され、前記流体圧制御部を
密封状態とするシール部を備え、該シール部は、前記磁
束が前記磁束発生部から前記流体圧制御部の前記磁性部
材へ流入する際に通過する強磁性部分を有し、前記流体
圧制御部には、前記磁束によって前記磁束発生部から前
記磁性部材を離間する磁束還流経路が形成されている、
流体圧制御用電磁弁装置によっても達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である
流体圧制御用電磁弁装置10の正面断面図を示す。流体
圧制御用電磁弁装置10は、車両用ブレーキ装置のブレ
ーキ油圧を制御するアクチュエータとして構成された装
置である。流体圧制御用電磁弁装置10は、車両の各輪
に対応して、図1に示す構成要素を4セット備えてい
る。それらの構成要素は、図1において奥行き方向に並
列に配列されている。これら4セットの構成要素は、構
成において異なるところがないため、以下の記載におい
ては、図1に表した構成要素をそれらの代表として説明
する。
【0013】流体圧制御用電磁弁装置10は、流体圧制
御部20、磁束発生部40、及びシール部50によって
構成される。流体圧制御部20は、油圧回路ブロック2
2、磁性ブロック24を備えている。油圧回路ブロック
22は、非磁性材料で構成されたブロック状の部材であ
り、マスタシリンダ60に連通される油液流入孔22
a、ホイルシリンダ62に連通される油液流出孔22
b、及び2つの液圧制御室22c,22dを備えてい
る。
【0014】2つの液圧制御室22c,22dには、そ
れぞれ端部にバルブシートが形成された油路22e,2
2fが連通している。油路22eは、油液流入孔22a
に連通している。一方、油路22fは、流体圧制御用電
磁弁装置10の外部に配設されるリザーバ64及びポン
プ66に連通している。
【0015】また、液圧制御室22c,22dは、油圧
回路ブロック22の側面から穴加工を施して設けられる
油路22gを介して互いに連通している。油路22g
は、油液流出孔22b側から穴加工を施して設けられる
油路22hを介して、油液流出孔22bに連通してい
る。尚、油路22gの開口部は、油圧回路ブロック22
に圧入されたボール弁22iによって閉塞されている。
【0016】磁性ブロック24には、油圧回路ブロック
22の制御圧室22cと同径に、かつ、制御圧室22c
と重なるように設計された小径部24aと、小径部24
aと同心に、かつ、小径部24aに比して大径に設計さ
れた大径部24bとからなる貫通孔24cが形成されて
いる。
【0017】貫通孔24cの大径部24bには、非磁性
材料を環状に成形して構成した非磁性リング26が圧入
されている。非磁性リング26は、その軸長が大径部2
4bの深さと適合するように設計されている。従って、
非磁性リング26の圧入が終了すると、大径部24bの
内壁は、全面が非磁性リング26によって覆われた状態
となる。
【0018】非磁性リング26の内側には、磁性材料を
環状に成形して構成した磁性リング28が圧入されてい
る。磁性リング28は、その軸長が大径部24bの深さ
に比して所定長短くなるように設計されている。また、
磁性リング28は、その一端面(図1において上端面)
が磁性ブロック24の表面(図1において上面)と一致
するように圧入される。従って、磁性リング26が所定
状態に組み付けられた場合、磁性リング28の他の端面
(図1において下端面)と、貫通孔24cの大径部24
bと小径部24aとの段差部との間には、所定のエアギ
ャップが形成されることになる。
【0019】上述した油圧回路ブロック22の液圧制御
室22cと、磁性ブロック24の貫通孔24cとで構成
される空間には、磁性部材30、及び磁性部材30を油
圧回路ブロック22から離間させる方向に付勢するスプ
リング32が配設されている。磁性部材30は、磁性リ
ング28の内周に沿って図1中上下方向に摺動すること
ができる。また、磁性部材30の油圧回路ブロック22
側の端面には、油路22eが備えるバルブシートに対応
する弁体30aが形成されている。
【0020】磁性ブロック24には、また、油圧回路ブ
ロック22の制御圧室22dと同径に、かつ、制御圧室
22dと重なるように設計された貫通孔24dが形成さ
れている。これら液圧制御室22dと貫通孔24dとで
構成される空間には、磁性部材34、及び磁性部材34
を油圧回路ブロック22方向に付勢するスプリング36
が配設されている。磁性部材34は、貫通孔24dの内
周に沿って図1中上下方向に摺動することができる。ま
た、磁性部材34の油圧回路ブロック22側の端面に
は、油路22fが備えるバルブシートに対応する弁体3
4aが形成されている。
【0021】磁束発生部40は、4セットの電磁コイル
42,44を樹脂モールドしてなる電磁コイルアレイ4
5、及び電磁コイルアレイ45を覆うヨーク46を備え
ている。電磁コイル42,44は、導線を所定回数巻回
することで形成される捲線42a,44aと、捲線42
a,44aの中央部に挿通される鉄心42b,44bと
で構成されている。また、ヨーク46は、磁性を有する
板材を、コの字型に成形することで構成されている。
【0022】電磁コイルアレイ45は、電磁コイル4
2,44の鉄心42b,44bの一端(図1において下
端)が、それぞれ磁性部材30又は34の直上に位置す
るように、シール部50上面に配設される。また、ヨー
ク46は、図1において水平方向に延びる平面が鉄心4
2b,44bの他端(図1において上端)に当接し、か
つ、図1において垂直方向に延びる平面が磁性ブロック
24の側面に当接するように、リベット48によって磁
性ブロック24に固定される。
【0023】シール部50は、図2に示す如く、強磁性
部分50a,50bと非磁性部分50cとが混在する複
合磁性板である。かかる複合磁性板は、例えば、強磁性
を有する板材を素材として、強磁性部分50a,50b
以外の部分に適当な熱処理を施すことで製造することが
できる。
【0024】シール部50に形成される強磁性部分50
a,50bは、図1に示す如く、それぞれ鉄心42bと
磁性部材30との間に位置する部分、又は鉄心44bと
磁性部材34との間に位置する部分に形成される。かか
る構成によれば、電磁コイル42から発せられた磁束が
シール部50を貫通する場合、その磁束は強磁性部分5
0aに集中する。また、電磁コイル44から発せられた
磁束がシール部50を貫通する場合、その磁束は強磁性
部分50bに集中する。
【0025】電磁コイル42に対応して形成される強磁
性部分50aの径は、磁性ブロック24内に配設される
磁性リング28の外径に比して僅かに大きく、かつ、非
磁性リング26の外形に比して小さく設定されている。
一方、電磁コイル44に対応して形成される強磁性部分
50bの径は、磁性ブロック24内に配設される貫通孔
24dの径に比して十分に小さく設定されている。
【0026】以下、図3及び図4を参照して、流体圧制
御用電磁弁装置10の動作について説明する。図3は、
電磁コイル42の捲線42aに所定の電流を流通させた
際の流体圧制御用電磁弁装置10の正面断面図を示す。
電磁コイル42の捲線42aに所定電流を流通させる
と、電磁コイル42は、捲線42aの内外を還流する磁
界を発生する。かかる磁束が生ずると、電磁コイル42
の周囲には、磁気抵抗の小さい経路を通って捲線42a
の内外を還流する還流磁束が生ずる。
【0027】かかる磁束は、捲線42aの内部では、磁
気抵抗の小さな鉄心42bの内部を流通する。以下、鉄
心42b内を、図1において下向きに磁束が流通してい
るものとして、磁束の還流経路を説明する。鉄心42b
内を流通する磁束は、その後、シール部50の強磁性部
分50aに流入する。強磁性部分50aに当接する磁性
部材は、磁性リング28のみである。このため、強磁性
部分50aに流入した磁束は、次に、磁性リング28に
流入する。磁性リング28の、図1における下端面と、
磁性ブロック24との間には、上述の如く所定のエアギ
ャップが形成されている。従って、磁性リング28に流
入した磁束は、磁性リング28の内部に配設される磁性
部材30に浸入する。
【0028】このようにして磁性部材30に流入した磁
束は、エアギャップを貫通して、磁性ブロック24の大
径部24bと小径部24aとの段差部に流入する。その
後、磁性ブロック24に流入した磁束は、磁性ブロック
24の側面からヨーク46に流出し、ヨーク46の内部
を流通して鉄心42bの上端部に還流される。
【0029】上述の如く磁束が流通する場合、磁性部材
30には、磁性部材30と、磁性ブロック24の大径部
24bと小径部24aとの段差部との間に存在するエア
ギャップを狭めようとする電磁力が作用する。かかる電
磁力が作用すると、磁性部材30が、スプリング32の
付勢力に抗って油圧回路ブロック22側へ変位し、弁体
30aが油路22eのバルブシートに着座する状態とな
る。そして、このように弁体30aが油路22eに着座
すると、油路22eと油路22gとが遮断状態となる。
【0030】このように、電磁コイル42と磁性部材3
0は、捲線42aに所定電流が供給された場合にのみ油
路22eと油路22gとを遮断するノーマルオープン
(NO)の電磁弁として機能している。従って、流体圧
制御用電磁弁装置10においては、捲線42aに供給す
る電流を制御することで、油液流入孔22aと油路22
gとの導通状態を制御することができる。
【0031】図4は、電磁コイル44の捲線44aに所
定の電流を流通させた際の流体圧制御用電磁弁装置10
の正面断面図を示す。電磁コイル44の捲線44aに所
定電流を流通させると、電磁コイル42の場合と同様
に、磁気抵抗の小さい経路を通って捲線42aの内外を
還流する還流磁束が生ずる。以下、鉄心44b内を、図
1において下向きに磁束が流通しているものとして、磁
束の還流経路を説明する。
【0032】鉄心44b内を流通する磁束は、その後、
シール部50の強磁性部分50bに流入する。強磁性部
分50bには、鉄心44bを除き、磁性体が当接してい
ない。このため、強磁性部分50bに流入した磁束は、
エアギャップを貫通して磁性部材34に流入する。この
ようにして磁性部材34に流入した磁束は、その側面か
ら磁性ブロック24へ流出し、その後、ヨーク46の内
部を流通して鉄心44bの上端部に還流される。
【0033】上述の如く磁束が流通する場合、磁性部材
34には、磁性部材34と、強磁性部分50bとの間に
存在するエアギャップを狭めようとする電磁力が作用す
る。かかる電磁力が作用すると、磁性部材34が、スプ
リング36の付勢力に抗ってシール部50側へ変位し、
弁体34aが油路22fのバルブシートから離座する状
態となる。そして、このように弁体34aが油路22f
から離座すると、油路22fは、液圧制御室22dを介
して油路22gと連通した状態となる。
【0034】このように、電磁コイル44と磁性部材3
4は、捲線44aに所定電流が供給された場合にのみ油
路22fと油路22gとを導通するノーマルクローズ
(NC)の電磁弁として機能している。従って、流体圧
制御用電磁弁装置10においては、捲線44aに供給す
る電流を制御することで、リザーバ64及びポンプ66
に通じる油路22fと、油路22gとの導通状態を制御
することができる。
【0035】ところで、流体圧制御用電磁弁装置10に
おいて、電磁コイル42,44が何れも磁束を発生して
いない場合は、マスタシリンダ60とホイルシリンダ6
2とが導通状態となり、一方、ホイルシリンダ62とリ
ザーバ64等とが遮断状態となる。かかる状態において
は、ホイルシリンダ62内のブレーキ油圧を、マスタシ
リンダ60の操作により増減することができる。
【0036】また、流体圧制御用電磁弁装置10におい
て、電磁コイル42のみが所定の磁束を発生している場
合は、ホイルシリンダ62とリザーバ64等とが遮断さ
れると共に、マスタシリンダ60とホイルシリンダ62
とも遮断される。かかる状態においては、マスタシリン
ダ60の操作に関わらず、ホイルシリンダ62内のブレ
ーキ油圧を保持することができる。
【0037】更に、流体圧制御用電磁弁装置10におい
て、電磁コイル42,44が共に所定の磁束を発生して
いる場合は、マスタシリンダ60とホイルシリンダ62
とが遮断状態となり、一方、ホイルシリンダ62とリザ
ーバ64等とが導通状態となる。かかる状態において
は、マスタシリンダ60の操作に関わらず、ホイルシリ
ンダ62内のブレーキ油圧を減圧することができる。
【0038】従って、流体圧制御用電磁弁装置10によ
れば、電磁コイル42,44の捲線42a,44aに供
給する電流を制御することで、ホイルシリンダ62内の
ブレーキ油圧を、任意に増圧、保持、減圧することがで
きる。尚、減圧の際にリザーバ64に流出される油液
は、ポンプ66によりマスタシリンダ60側へ還流させ
ることができる。
【0039】ところで、本実施例の流体圧制御用電磁弁
装置10は、シール部50を、流体圧制御部20と磁束
発生部40との間に介在させることにより、所望のシー
ル性を、簡単な構成で実現している点に特徴を有してい
る。以下、図5に示す流体圧制御用電磁弁装置10の組
立図を参照して、上記の特徴点について、更に説明を行
う。
【0040】すなわち、本実施例の流体圧制御用電磁弁
装置10は、図5に示す如く、油圧回路ブロック22に
磁性ブロック24を重ね、次に、磁性部材34等の組み
付けを行い、その後、シール部50、電磁コイルアレイ
45、ヨーク46を順に重ねて、最後にリベット48に
よりヨーク46を磁性ブロック24に固定することで製
造される。
【0041】本実施例においては、かかる製造工程中、
油圧回路ブロック22の上部に磁性ブロック24を重ね
る工程において、摩擦溶接により両者の界面を溶着する
と共に、磁性ブロック24の上部にシール部50を重ね
る工程において、摩擦溶接により両者の界面を溶着する
こととしている。
【0042】流体圧制御用電磁弁装置10をこのように
製造した場合、油圧回路ブロック22と磁性ブロック2
4とで構成される流体圧制御部20が、製造過程で一体
物となると共に、流体圧制御部20が、シール部50に
よって、完全にシールされた状態となる。
【0043】このため、本実施例の流体圧制御用電磁弁
装置10においては、流体圧制御部20と、電磁コイル
42,44等からなる磁束発生部40との組み付け状態
に影響を受けることなく、油液の漏出を防止するうえで
必要とされるシール性を、容易かつ確実に確保すること
ができる。
【0044】また、本実施例において採用したシール構
造には、Oリング等のシール材を用いていない。このた
め、流体圧制御用電磁弁装置10によれば、各構成要素
に対して複雑な形状や高い加工精度を要求することな
く、安価に所望のシール性を確保することができると共
に、経時劣化の少ない耐久性に優れたシール構造を実現
することができる。
【0045】ところで、上記の説明においては、油圧回
路ブロック22と磁性ブロック24との一体化、及び磁
性ブロック24とシール部との一体化は、摩擦溶接によ
り行うこととしているが、それらを一体化する手法はこ
れに限るものではなく、たとえば、接着等により一体化
を図ることも可能である。
【0046】また、上記の説明においては、流体圧制御
用電磁弁装置10を、車両用ブレーキ装置のブレーキ液
圧制御用に用いることとしているが、本発明は、これに
限るものではなく、液体圧を制御するために用いる流体
圧制御用電磁弁装置に広く適用することが可能である。
【0047】更に、上記の実施例においては、複数の電
磁弁を一体に組み付ける構成を例示しているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、各電磁弁を別体で油
圧回路ブロックに組み付ける構成とすることも可能であ
る。
【0048】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、流体が流
通する流体通路を備える流体圧制御部と、流体通路の流
路面積を可変とする磁性体に対して供給する磁束を発生
する磁束発生部とを別体に設け、かつ、流体圧制御部の
みをシール部によって適切に密封状態とすることができ
る。この場合、流体圧制御部と磁束発生部との組み付け
状態に関わらず、流体の漏出を防止するに十分なシール
性を実現することができる。従って、本発明に係る流体
圧制御用電磁弁装置によれば、安価に、かつ、高い組み
付け作業性の下に、優れたシール性を実現することがで
きるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である流体圧制御用電磁弁装
置の正面断面図である。
【図2】本実施例の流体圧制御用電磁弁装置に用いるシ
ール部の斜視図である。
【図3】本実施例の流体圧制御用電磁弁装置の一方の電
磁コイルに電流が流通している際の状態を表す正面断面
図である。
【図4】本実施例の流体圧制御用電磁弁装置の他方の電
磁コイルに電流が流通している際の状態を表す正面断面
図である。
【図5】本実施例の流体圧制御用電磁弁装置の組立図で
ある。
【符号の説明】 10 流体圧制御用電磁弁装置 20 流体圧制御部 22 油圧回路ブロック 22a 油液流入孔 22b 油液流出孔 22c,22d 液圧制御室 22e,22f,22g,22h 油路 24 磁性ブロック 24a 大径部 24b 小径部 24c,24d 貫通孔 26 非磁性リング 28 磁性リング 30,34 磁性部材 40 磁束発生部 42,44 電磁コイル 46 ヨーク 50 シール部 50a,50b 強磁性部分 50c 非磁性部分
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−139506(JP,A) 特開 平7−269735(JP,A) 特開 平4−254306(JP,A) 特開 平5−149465(JP,A) 特開 平6−137228(JP,A) 特開 平6−58449(JP,A) 実開 昭63−115675(JP,U) 実開 昭59−60376(JP,U) 実開 平2−9388(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/06 305

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体通路と該流体通路の流路面積を可変
    とする磁性部材とを備える流体圧制御部と、前記磁性部
    材に電磁力を作用させるための所定の磁束を発生する磁
    束発生部と、を備える流体圧制御用電磁弁装置におい
    て、 前記流体圧制御部と、前記磁束発生部との間に配設さ
    れ、前記流体圧制御部を密封状態とするシール部を備
    え、 該シール部は、板材に熱処理を施して製造された強磁性
    部分と非磁性部分とが混在する複合磁性板であり、 前記磁束は、前記磁束発生部から前記流体圧制御部へ流
    入する際に前記強磁性部分を通過し、 前記磁束発生部に発生させる電磁力の大きさを制御して
    前記流体通路の流路面積を変更することを特徴とする流
    体圧制御用電磁弁装置。
  2. 【請求項2】 流体通路と該流体通路の流路面積を可変
    とする磁性部材とを備える流体圧制御部と、前記磁性部
    材に電磁力を作用させるための所定の磁束を発生する磁
    束発生部と、を備える流体圧制御用電磁弁装置におい
    て、 前記流体圧制御部と、前記磁束発生部との間に配設さ
    れ、前記流体圧制御部を密封状態とするシール部を備
    え、 該シール部は、前記磁束が前記磁束発生部から前記流体
    圧制御部の前記磁性部材へ流入する際に通過する強磁性
    部分を有し、 前記流体圧制御部には、前記磁束によって前記磁束発生
    部から前記磁性部材を離間する磁束還流経路が形成され
    ている、ことを特徴とする流体圧制御用電磁弁装置。
JP18290195A 1995-07-19 1995-07-19 流体圧制御用電磁弁装置 Expired - Fee Related JP3444029B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18290195A JP3444029B2 (ja) 1995-07-19 1995-07-19 流体圧制御用電磁弁装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18290195A JP3444029B2 (ja) 1995-07-19 1995-07-19 流体圧制御用電磁弁装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0932960A JPH0932960A (ja) 1997-02-07
JP3444029B2 true JP3444029B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=16126366

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18290195A Expired - Fee Related JP3444029B2 (ja) 1995-07-19 1995-07-19 流体圧制御用電磁弁装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3444029B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0932960A (ja) 1997-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6994406B1 (en) EHB proportional solenoid valve with stepped gap armature
KR100599023B1 (ko) 슬립 방지 유압식 차량 브레이크 시스템용 전자기 장치
CN104481957A (zh) 带有颗粒吸收磁铁的液压流体通道
JPS60143283A (ja) 電磁切換弁
JPH07280122A (ja) 電磁弁の製造方法
JP4778204B2 (ja) 電磁作動式の弁
WO1992021904A1 (en) General purpose fluid control valve
EP0851822A1 (en) Solenoid valve for an anti-lock brake system and valve fabricating method
EP3259510A1 (en) Solenoid apparatus
WO2006065786A2 (en) Magnetically-actuated manually-operated isolation valve
JP3444029B2 (ja) 流体圧制御用電磁弁装置
JP3142680B2 (ja) ソレノイドバルブ
JP3447447B2 (ja) 電磁弁装置
JPH06341568A (ja) 電磁弁装置
US6332655B1 (en) Electromagnetic valve for a hydraulic brake
JP3082126B2 (ja) 電磁弁装置
JP3571513B2 (ja) ソレノイドバルブ
JP3395680B2 (ja) 電磁弁
JPH06307571A (ja) 電磁弁
JPH11280935A (ja) 電磁弁
JP3151591B2 (ja) 電磁弁装置
JP3175026B2 (ja) 電磁弁装置
JP3119274B2 (ja) 電磁弁及びその製造方法
JP3145835B2 (ja) 電磁制御弁の組立構造
JP3433870B2 (ja) ソレノイドバルブ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees