JP3442638B2 - 移線工法 - Google Patents
移線工法Info
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Description
渡されている架線を、その架線を切断することなく、一
の鉄塔から他の鉄塔へと移線するための移線工法に関す
る。
他の鉄塔に移し替える必要が生じる場合がある。例え
ば、直線状に配置した懸垂鉄塔の一つをより強度のある
耐張鉄塔に建て替えるような場合には、その側方に建て
た仮設鉄塔に懸垂鉄塔で支持していた架線を一旦移設し
た後、その架線を再度立替え後の耐張鉄塔に移設すると
いう工法が行われる。このような移線工法を実施する場
合、特に高圧電線の移線を行う場合には、非常に高度な
技術が要求される。
のような移線工法が用いられている。即ち、移線を行う
一の既設鉄塔に支持される架線についてその両側の既設
鉄塔間で弛みを作り、その余剰長さ分の架線を新設鉄塔
まで牽引することにより架線の移動を行っている。より
詳細にいうと、上記既設鉄塔部分の架線に延長線を追加
接続することで架線に弛みを作り、その架線の余剰部分
に上記既設鉄塔及び新設鉄塔から延伸した補助ワイヤの
先端をカムアロングを介してそれぞれ接続し、両補助ワ
イヤの長さを適宜調節しながら徐々に架線を移動させる
ことにより移線作業を行っている。そして、この工法に
よれば、架線に断線を生じさせることなく移線を行うこ
とが可能になる。
イヤの長さ調節は非常に微妙な操作を必要とするにもか
かわらず、目視に頼ってこの作業を行っているのが現状
であり、作業者にはかなりの熟練が必要とされる。ま
た、この工法は、作業者の長年の勘に頼る部分が大きい
ため、移線作業前に、移線作業中に架線がどこまで垂れ
下がるかを予測するのが非常に困難である。従って、移
線対象となる架線の直下に他の架線がある場合などは、
補助架線の操作はますます微妙なものとなり、その作業
は困難を極めることになる。このような場合、高圧電線
どおしの接触という事態を避けるために下方側の架線を
絶縁物で覆うことも行われているが、架線が山中にある
場合などは、環境保護、コスト等の面から妥当な解決策
とはいえない。
記課題に鑑み、安全、容易且つ低コストで移線を行える
ような技術の提供をその目的とする。
は、上記の課題を解決すべく、以下のようなものとされ
ている。即ち、本発明の移線工法は、移線を行う一の既
設鉄塔に支持される架線について、その両側の既設鉄塔
間で弛みを作り、その余剰長さ分の架線を新設鉄塔まで
牽引してなる移線工法を基本としつつ、該一の既設鉄塔
と新設鉄塔との間に親ワイヤを張り渡し、その親ワイヤ
に沿って移動可能とされた金車に設けた支持滑車で架線
を支持し、その状態で一の既設鉄塔から新設鉄塔まで金
車を移動させることにより余剰長さ分の架線を牽引して
移動させることで移線を行うものである。
予め張り渡した親ワイヤに沿って架線を移動させること
としている。従って、この移線工法によれば、移線作業
中における弛み量を制御しながら移線を行えるため、架
線の垂れ落ちを未然に防止できるようになる。また、こ
の移線工法では、親ワイヤと架線との関係を考慮するこ
とで、架線の移動経路を高精度で予測できるようにな
り、架線が垂れ落ちる最下端位置を事前に知ることがで
きるようになる。従って、この工法を用いれば、たとえ
熟練者でなくても、予め簡単な計算を行うだけで、安
全、確実に移線作業を行えるようになる。
を用いることにより、移線を行う一の既設鉄塔から新設
鉄塔まで複数の架線を連続して移動させるようにするこ
とも可能になる。この場合、一の親ワイヤを張り渡すこ
とのみにより連続の移線を行えるようになるため、かな
りのコスト削減が可能となる。また、この工法によれ
ば、複数の既設鉄塔、例えば隣り合う2本の既設鉄塔に
ついて同時に移線作業を行うことも可能となるため、従
来工法と比較して飛躍的な工期短縮を図れるようにな
る。尚、この明細書において既設鉄塔とは移線を行う場
合の始点側の鉄塔をいい、新設鉄塔とは移線を行う場合
の終点側の鉄塔をいうものとする。
ための滑車を下方に吊り下げると共に、親ワイヤ上を走
行するための走行滑車を備えるものとして構成し、そし
てこの金車の前後方向に接続した引き寄せワイヤを介し
て牽引を行うことで、親ワイヤ上を移動できるようなも
のとすることができる。このように滑車を用いて架線を
支持することとすれば、架線にかかる負荷を軽減でき
る。
既設鉄塔及び新設鉄塔の双方から補助ワイヤを延伸する
と共にその各先端を架線と接続し、両補助ワイヤの長さ
を適宜調節することにより、架線の垂れ落ちを防止する
工法を行うことも可能である。このように上記金車を用
いる工法に加えて従来の工法をも併せて行うようにすれ
ば、安全性をより高められるようになる。尚、このよう
に従来工法を併せて行う場合でも、移線は、主に金車を
用いる工法により実行されることになり、補助ワイヤを
用いる従来工法は安全性をより高めるために機能するの
みである。従って、補助ワイヤを用いるとしても、補助
ワイヤの長さ調節に微妙な操作は不要であり、本工法の
簡便性を損なうことなく、安全性及び確実性の更なる追
求が可能になる。
明による移線工法の第1及び第2実施形態を説明する。
尚、重複部分には同一の符号を付し、重複説明は省略す
る。
る移線工法を図1〜図4を参照して説明する。図1中1
a〜1dは既設鉄塔であり、架線としての高圧電線2を
支持している。尚、この実施形態では、既設鉄塔1cで
支持されている高圧電線2を、既設鉄塔1cの側方に建
てた新設鉄塔3aに移線するとの前提で主に説明を行
う。
設鉄塔1cと新設鉄塔3a、3bとの間に親ワイヤ4
a、4bを渡すと共に、既設鉄塔1c側方に金車5を吊
るす。
ある。即ち、この金車5は、基本的に、本体6の上部
に、親ワイヤ4a、4bを受け且つその上を走行可能と
なっている2つの走行滑車7を取り付けると共に、本体
6の下方に架線2を支持する支持滑車8を取り付けてな
る。また、2つの走行滑車7の間には、親ワイヤ4a、
4bを通すリング9が設けられており、走行滑車7が万
が一脱輪した場合の安全装置としてはたらくようになっ
ている。また、本体6の前後部には、引き寄せワイヤ1
0a、10bと接続される接続部11a、11cがそれ
ぞれ設けられている。尚、引き寄せワイヤ10a、10
bは、既設鉄塔1c及び新設鉄塔3a、3bに取り付け
られた固定滑車12a、12bを介してそれぞれ地上か
ら延伸されると共に地上から牽引できるようになってい
る。
5を準備したところで、高圧電線2に弛みをつくる。高
圧電線2は、カテナリを形成しているのでいくらかの弛
みはあるが、追加線12を接続することによって、この
弛みを大きくする。この追加線12の長さは予め行った
計算により決定する。この状態を図3で示す。
2の支持を解除して、高圧電線2を金車5の支持滑車8
にのせる。支持滑車8を用いるので高圧電線2に余計な
負荷をかけることがない。
状態で、金車5の前方に接続された引き寄せワイヤ10
bを地上から牽引する。これに伴って金車5が既設鉄塔
1cから新設鉄塔3a方向へと走行し、高圧電線2が計
算された経路を通って新設鉄塔へと移動する。そして新
設鉄塔に高圧電線2を固定し、高圧電線2の移線作業を
終了する。尚、架線2が複数本存在する場合には、金車
5を架線2に対応する数だけ用いて上記工程を連続して
行うことにより、連続して移線を行う。図4では、複数
本の架線2を連続して移線するために金車5を複数用い
る場合を示している。
の第2実施形態の説明を行う。この実施形態でも、第1
実施形態と同様に、金車5を用いて高圧電線2を既設鉄
塔1cから新設鉄塔3へと移線する。但し、この実施形
態においては、従来から行われていた補助ワイヤ13を
用いる工法をも併せてを行うこととしている。
1c及び新設鉄塔3の双方から補助ワイヤ13a、13
bを延伸し、その各先端を高圧電線2とカムアロング1
4を介してそれぞれ接続し、両補助ワイヤの長さを適宜
調節することにより、架線の垂れを防止することとして
いる。尚、この場合の補助ワイヤ13は、カムアロング
に取り付けられた滑車及び鉄塔に取り付けられた滑車と
の組み合わせにより適宜セミ組みされている。
上を走行可能な金車とを用いることにより、予め計算し
たとおりの経路で架線を移動させることができるように
なるので、たとえ作業者が熟練者でなかったとしても既
設鉄塔から新設鉄塔への移線を安全、確実且つ容易に行
えるようになる。またこの移線工法によれば、一の既設
鉄塔から複数の架線を連続して移線することや、複数の
既設鉄塔から複数の新設鉄塔への移線作業を並列して行
うことが可能となり、コスト減や工期短縮を図れるよう
になる。更に、従来から行われていた工法と上記工法と
を組み合わせれば、その安全性をより高めることができ
る。
す平面図。
法を示す側面図。
線工法を示す図。
Claims (4)
- 【請求項1】 移線を行う一の既設鉄塔に支持される架
線について、その両側の既設鉄塔間で弛みを作り、その
余剰長さ分の架線を新設鉄塔まで牽引してなる移線工法
であって、 該一の既設鉄塔と新設鉄塔との間に親ワイヤを張り渡す
とともに、移線を行う一の既設鉄塔に支持される架線
に、予め計算した長さの追加線を接続することでその両
側の既設鉄塔間で弛みを作り、 前記 親ワイヤに沿って移動可能とされた金車に設けた支
持滑車に前記余剰長さ分の架線の一部を支持させ、前記余剰長さ分の架線の一部を支持させた 状態で一の既
設鉄塔から新設鉄塔まで金車を移動させることにより余
剰長さ分の架線を牽引して移動させるものである、 移線工法。 - 【請求項2】 複数の金車を用いることにより、移線を
行う一の既設鉄塔から新設鉄塔まで複数の架線を連続し
て移動させる請求項1記載の移線工法。 - 【請求項3】 金車は、下方に吊り下げられた支持滑車
と、親ワイヤ上を走行する走行滑車とを備え、前後方向
に接続された引き寄せワイヤにより牽引されることで親
ワイヤ上を移動するようになっている請求項1又は2記
載の移線工法。 - 【請求項4】 移線を行う一の既設鉄塔及び新設鉄塔の
双方から補助ワイヤを延伸すると共にその各先端を架線
と接続し、両補助ワイヤの長さを適宜調節することによ
り、架線の垂れ落ちを防止する請求項1〜3のいずれか
1項に記載の移線工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00572498A JP3442638B2 (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | 移線工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00572498A JP3442638B2 (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | 移線工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11205928A JPH11205928A (ja) | 1999-07-30 |
JP3442638B2 true JP3442638B2 (ja) | 2003-09-02 |
Family
ID=11619081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00572498A Expired - Lifetime JP3442638B2 (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | 移線工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3442638B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5870180B2 (ja) * | 2013-12-10 | 2016-02-24 | 東光電気工事株式会社 | 送電線の移線工法及び移線装置 |
CN106848932B (zh) * | 2017-04-10 | 2018-08-17 | 国网辽宁省电力有限公司辽阳供电公司 | 一种绝缘跨越过线机 |
-
1998
- 1998-01-14 JP JP00572498A patent/JP3442638B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11205928A (ja) | 1999-07-30 |
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