JP2924677B2 - ループ式低張力電線移動工法 - Google Patents

ループ式低張力電線移動工法

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JP2924677B2
JP2924677B2 JP31254394A JP31254394A JP2924677B2 JP 2924677 B2 JP2924677 B2 JP 2924677B2 JP 31254394 A JP31254394 A JP 31254394A JP 31254394 A JP31254394 A JP 31254394A JP 2924677 B2 JP2924677 B2 JP 2924677B2
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electric wire
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幹男 平井
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Hitachi Cable Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架空送電線の移動工法
に関し、特に太径サイズ電線、多導体電線、ルーズ電線
等の特殊電線の移動工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明で対象とする架空送電線の移動工
事は、鉄塔の建て替えにより、既設鉄塔に張られていた
電線を、新設鉄塔に移動し張り上げる工事である。これ
を図4により説明すると、鉄塔1を経由し鉄塔15から
鉄塔17に至る既設ルートに張られた電線2を、点線で
示した、新設鉄塔3を経由する新設ルートへ移動するも
のである。電線2は、引き留めクランプ4、碍子5によ
り各鉄塔に連結されている。このような電線の移動工事
において、既設ルートと新設ルートでは、張られる電線
の長さが異なるのが常である。例えば、図4の場合、鉄
塔15と鉄塔1間に張られた電線2を鉄塔15と新設鉄
塔3間に移動すれば、電線長は不足する。このため割入
れ電線6を直線スリーブ7を介して既設の電線2に接続
して不足分を補うことになる。一方、鉄塔1と鉄塔17
間に張られた電線2を新設鉄塔3と鉄塔17間に移動す
る場合は、電線長は余ることになり、余剰分は切断しな
くてはならない。このような電線の移動工事は、従来、
次のような方法で行われていた。図5により説明する。
先ず、鉄塔15と鉄塔1間に張られた電線、特にこの部
分の電線を2ー1とする、を新設ルートに移動する場合
には、鉄塔1の近くで電線2ー1に、電線を把持する工
具のカムアロング8を取り付け、滑車10を介してワイ
ヤ9とカムアロング8を連結する。次に、図示してない
ウインチでワイヤ9を巻き取り、電線2ー1を引き寄せ
保持しておき、引き留めクランプ4を碍子5から外す。
その後、ウインチをまわしてワイヤをゆるめ電線2ー1
を地上に降ろす。地上では引き留めクランプ4を切断し
て電線2ー1から外し、電線2ー1と割入れ電線6とを
直線スリーブ7を使用して接続する。接続後、割り入れ
電線6にカムアロング8′を取り付け、滑車10′を介
して新設鉄塔3からのワイヤ9′と連結する。ウインチ
でワイヤ9′を巻き取り、割り入れ電線を接続した電線
2ー1を新設鉄塔3に張り上げる。規定の張力に張り上
がったら鉄塔上で引き留めクランプを圧縮し、碍子に取
り付ける。また、鉄塔1と鉄塔17間に張られた電線、
特にこの部分の電線を2ー2とする、を新設ルートに移
動する場合には、電線2ー2に、2個のカムアロング
8、8′を取り付ける。一方のカムアロング8は既設鉄
塔1からのワイヤ9に連結し、ワイヤ9の巻き取りによ
って電線2ー2を引き寄せ保持し、碍子5より引き留め
クランプ4を外す。他方のカムアロング8′は新設鉄塔
3からのワイヤ9′に連結し、ワイヤ9′の巻き取りに
よって電線2ー2を新設鉄塔3に引き寄せ、規定の張力
で張り上げた後、余った電線を切断し、引き留めクラン
プを鉄塔上で圧縮し、碍子に取り付ける。この場合は、
電線を地上に降ろさずに移動が可能であるが、鉄塔1と
新設鉄塔3のワイヤの巻き取り、巻き戻しを連動させる
必要がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】割り入れ電線を挿入す
る区間の移動工事では、電線を地上に降ろす必要があ
る。その理由は、直線スリーブの挿入位置を鉄塔より1
0m以上離すことが電線強度上必要なため、鉄塔作業が
不可能または極めて困難なためである。地上に降ろすに
当たっては電線の保護及び、その下を横切る鉄道、道路
等の保護に足場が必要となる。時として、この足場は相
当堅固に作り、鉄塔と同程度の規模になることも少なく
ない。また、電線の長さが余り、搭上でクランプを圧縮
することが可能な区間においては、架空状態で電線に複
数のカムアロングを装着する必要がある。カムアロング
の取り付けは作業員が電線に乗り出し不安定な姿勢で行
うため熟練作業員の配置が不可欠である。更に、カムア
ロングによる移動は、既設鉄塔と新設鉄塔のワイヤの巻
き取り、巻き戻しにより行われるため、カムアロングに
加わる荷重が変動しやすく、カムアロングの滑りにより
事故につながる可能性もある。また、吊金車による低張
力延線工法もあるが吊金車ごと電線を移動するのは不可
能である。本発明は電線を、低張力で、ループ状に既設
鉄塔から新設鉄塔に引き回し移動することにより、前記
従来工法の問題点を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の工法は、移動開
始前に、新設ルートに予め主索ワイヤと吊金車と延線用
ロープとを配置し、既設ルートには主索ワイヤと吊金車
を配置し、吊金車に電線を掛ける。次に電線と延線用ロ
ープとを連結し、ウインチで延線用ロープを巻き取るこ
とにより、電線を金車上で移動させ、新設ルートに移送
する。
【0005】
【実施例】電線を移動するに先立って、図1に示すよう
に、鉄塔間に主索ワイヤ12、吊金車11、延線用ロー
プ13を配置する。主索ワイヤ12、吊金車11、延線
用ロープ13の構成は図2に示すように、鉄塔間に張ら
れた主索ワイヤ12に上下一対の金車からなる吊金車1
1が掛けられ、下端の金車には延線用ロープ13又は電
線2が掛けられる。また、吊金車には相互に間隔が保た
れるように連結ロープ14が取り付けられている。移動
する前の準備作業を図1、図3を基に説明する。 (1)主索ワイヤ12と吊金車11を、鉄塔1を経由
し、鉄塔17から鉄塔15に至る既設ルートに張り、吊
金車11の下端の金車には電線2を掛ける。 (2)新設鉄塔3を経由し、鉄塔15から鉄塔17に至
る新設ルートには、主索ワイヤ12と吊金車11の他
に、吊金車11の下端の金車に延線用ロープ13を配置
する。 (3)鉄塔15にリターン金車16(図3(a))を取
り付ける。鉄塔15の近くで電線にカムアロングを取り
付けて鉄塔15側に引き寄せて、鉄塔15の碍子から引
き留めクランプを外し、電線2ー1と延線用ロープ13
をコネクタを介して接続する。 (4)鉄塔1の近くで電線にカムアロングを取り付けて
鉄塔1側に引き寄せて、鉄塔1の碍子から引き留めクラ
ンプを外し電線2ー1と電線2ー2を、碍子連より長め
の割りワイヤ(長さ調節用のもので、電線として使用す
るものではない)を間に入れコネクタを介して接続す
る。 (5)鉄塔17の近くで電線にカムアロングを取り付け
て鉄塔17側に引き寄せ、鉄塔17の碍子から引き留め
クランプを外し、後端ロープ18(図3(a))をコネ
クタを介して電線2ー2と接続する。 (6)鉄塔17の近傍で、延線用ロープ13の先端を図
示してないウインチに取り付ける。 以上の工程により移動準備は完了する。この後、ウイン
チで延線用ロープ13を巻き取れば図3(a)に示すよ
うに、延線ロープ13の巻き取りにつれ電線2は新設ル
ートに移動される。図3(b)は移動が終了した状態を
示したものである。なお、図3(a)、(b)では片側
の電線は省略して示してある。実際には、既設ルートと
新設ルートでは、鉄塔間の距離が若干異なるので、碍子
連金具長の変更で対応できない場合は、鉄塔へ電線を取
り付ける前に既設電線の短縮あるいは既設電線への割り
入れ電線の接続を行わなければならないが、この作業
は、一本に接続した主索ワイヤと電線と後端ロープを、
ウインチを使って移動し、鉄塔上で作業するに好適な位
置に止めて行うので、地上に降ろさず、しかも安全に作
業を行うことができる。このような工法を、鉄塔に張ら
れた複数本の各電線に対して繰り返し行い、既設ルート
から新設ルートへの全ての電線の移動を完了する。
【0006】
【発明の効果】本発明の工法によれば、既設ルートから
新設ルートへの電線の移動を、地上に電線を降ろさずに
実施できるので、電線の保護や、電線の下を横切る鉄
道、道路等を保護するための足場が不要となる。また電
線は、常に吊金車により支持されているため低張力で移
動が可能であり、カムアロングに加わる荷重が軽微であ
るため熟練作業員でなくとも安全な移動が可能となる。
更に、割り入れ電線の接続、直線スリーブの取り付け、
圧縮等全ての工事を鉄塔上で施工可能となるため、工事
を効率的に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による移動工事開始前の、工具の配置状
態を示す平面図。
【図2】本発明の工法で、主索ワイヤと吊金車に電線が
保持されている状態を示す図。
【図3】本発明の移動工法で、(a)は、電線が移動さ
れる状況を示す平面図。(b)は、電線の移動が終了し
た状況を示す平面図。
【図4】既設ルートから新設ルートへの電線の移動工事
を示す平面図。
【図5】従来の電線の移動工法を示す概略図。
【符号の説明】
1 鉄塔 10 滑車 2 電線 10′ 滑車 2ー1 電線 11 吊金車 2ー2 電線 12 主索ワイヤ 3 新設鉄塔 13 延線用ロー 4 引き留めクランプ 14 連結ロープ 5 碍子 15 鉄塔 6 割り入れ電線 16 リターン金 7 直線スリーブ 17 鉄塔 8 カムアロング 18 後端ロープ 8′ カムアロング 9 ワイヤ 9′ ワイヤ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄塔に張られた架空送電線を、既設ルー
    トから、新設鉄塔を経由する新設ルートに移動する工法
    であって、新設ルートに主索ワイヤと吊金車と延線用ロ
    ープとを配置し、既設ルートには主索ワイヤと吊金車を
    配置して既設ルートの電線を吊金車に掛ける第1の工程
    と、既設ルートの電線を鉄塔から外し、その終端を後端
    ロープに、また、その先端を延線用ロープに、それぞれ
    連結する第2の工程と、延線用ロープの先端に取り付け
    たウインチの巻き取りにより延線用ロープを介して既設
    ルートの電線を新設ルートに移動させ、鉄塔に取り付け
    る第3の工程とからなる電線移動工法。
  2. 【請求項2】 第2の工程で、既設ルートの中間の鉄塔
    から外した電線を互いに連結する工事を併せて行う請求
    項1記載の電線移動工法。
  3. 【請求項3】 第3の工程で電線を鉄塔に取り付けるに
    当たり、鉄塔間の距離に応じた電線の長さの調節を鉄塔
    上で為し得るよう、接続した延線用ロープと後端ロープ
    とにより電線の長手方向の位置調節を行う請求項1又は
    請求項2記載の電線移動工法。
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