JP3441878B2 - 静電荷像現像用現像剤 - Google Patents

静電荷像現像用現像剤

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JP3441878B2
JP3441878B2 JP04963496A JP4963496A JP3441878B2 JP 3441878 B2 JP3441878 B2 JP 3441878B2 JP 04963496 A JP04963496 A JP 04963496A JP 4963496 A JP4963496 A JP 4963496A JP 3441878 B2 JP3441878 B2 JP 3441878B2
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吉寛 小川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
印刷法等の画像形成方法において、静電荷像を顕在化す
るための静電荷像現像用現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報等に記載され
ているごとく多数の方法が知られているが、一般には光
導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気
的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで現像を行なっ
て可視像とし、必要に応じて紙などの転写材料にトナー
像を転写した後、熱・圧力等により転写材上にトナー画
像を定着して複写物を得るものであり、そして感光体上
に転写せず、残ったトナーは種々の方法でクリーニング
され、上述の工程が繰り返される。
【0003】近年、電子写真法を用いた機器は、単なる
オリジナル原稿を複写するだけでなく、コンピューター
の出力としてデジタルプリンター或いはグラフィックデ
ザイン等の高細密画像のコピー用に使われ始めた。
【0004】プリンター装置はLED、LBPプリンタ
ーが最近の市場の主流になっており、技術の方向として
より高解像度即ち、従来240、300dpiであった
ものが400、600、800dpiとなって来てお
り、更なる高画質、高精細の機器の開発が望まれてい
る。
【0005】また、オフィス内外でのコンピュータのネ
ットワーク化が進むにつれてコンピュータ及びコンピュ
ータ周辺機器等の稼働に要する電力量が増えつつある。
これを解決する低消費電力の機器の開発が望まれてい
る。
【0006】また、プリンターとしての使われ方は、同
レベルの複写機の3〜5倍のコピー量であり、同時に現
像の高耐久性及び高画像安定性も要求されている。
【0007】そのため、より高い信頼性が厳しく追及さ
れて来ており、それに伴い要求される性能はより高度に
なり、トナーを含めた画像形成方法及び電力消費量低減
方法等の性能向上が達成できなければ、より優れた機械
が成り立たなくなってきている。
【0008】ところで、高画質、高精細を実現する上で
トナーに要求される性能のうちの一つに現像性能があ
る。
【0009】現像方式としては、一成分現像方式、二成
分現像方式等がある。いずれの現像方式においても、ト
ナーの現像性を向上させるには、スリーブやキャリア等
の摩擦帯電部材とトナーの摩擦が充分に行われる必要が
ある。そのためには、トナーの帯電特性、流動性等の改
良が必須である。
【0010】一方、デジタルプリンター及び高細密画像
のコピーにおいてトナーに要求される性能のうち最も重
要なものに、定着性能がある。
【0011】定着方式としては、種々の方法や装置が開
発されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラーに
よる圧着加熱方式である。また、最近、熱ローラーにか
わり、加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介して記
録材を該加熱体に密着させる加圧部材とからなる定着装
置が実用化されており、熱効率的にも有利になっている
が、トナー表面を溶融するためオフセット現象は更に生
じやすくなり、これを防止することがより必要となって
いる。いずれの方法においてもトナーの定着性能を向上
させるためには、概してバインダー熱特性、ワックス熱
特性等を改良してトナーの溶融粘弾性を制御し粘性を高
くすることが行われている。
【0012】一方、細密画像の潜像部分では、非露光部
との境界において電気力線が集中し、見かけ上感光体の
表面電位が上がる。特に、デジタルプリンターにおいて
は、潜像がON−OFFの二値の基本画素により構成さ
れるため、露光部と非露光部との境界部における電気力
線の集中が大きく、現像工程において基本画素により構
成されたライン潜像に現像される単位面積当りのトナー
量が、通常のアナログ画像上のトナー量より多い。従っ
て、このような画像の定着においては、今迄以上に定着
性、耐オフセット性の良好なトナーが要求されているの
が現状である。
【0013】このように、近年、プリンターに要求され
る性能はより高度になって来ており、トナーによる高画
質安定性、高耐久性、環境安定性、定着性、及び耐オフ
セット性等の改良は必要不可欠なものとなって来てい
る。
【0014】現像剤(トナー)性能改良のために多くの
検討が行われている。
【0015】高画質を目的としてトナー流動性、帯電特
性、耐環境性等の改良のために各種無機酸化物粉末、ま
たは各種無機酸化物粉末の処理物が検討されている。
【0016】例えば、特開昭49−42354号公報、
同55−26518号公報において、シリカ等の粉体に
シリコーンオイル処理することにより、特にトナー流動
性を改良することが開示されている。更には特開昭58
−60754号公報にはシリコーンオイル処理した湿式
シリカを含有するトナー、同61−277964号公報
にはシリコーンオイル処理された疎水化度90%以上の
シリカ含有トナーが開示され、それぞれトナー流動性、
帯電特性を改良することが示されている。
【0017】また、特開昭60−32060号公報で
は、二種の無機粉末を用い、感光体面に生成もしくは付
着する紙粉、オゾン付加物等を除去する方法が開示され
ている。
【0018】さらに、特開平2−110475号公報に
おいて、金属架橋したスチレン−アクリル樹脂を用いた
トナーに二種の無機微粉体を用いて、感光体表面に生成
もしくは付着する紙粉、オゾン付加物等の除去及びトナ
ーの定着性、高温高湿下でのトナー飛散、画像流れ、画
像濃度低下等を改良する方法が開示されている。
【0019】これらの方法では、確かに感光体付着物を
除去することが可能であるが、有機感光体を用いた場
合、無機粉末により有機感光体表面が傷つけられ、画像
出力を続けると有機感光体の性能が徐々に低下し、次第
に出力画像の画質が悪化する傾向にある。
【0020】また、特開昭63−289559号公報で
は、平均粒径の異なる三種の無機微粒子を用い、カブリ
や画像濃度を改善する方法が開示されている。
【0021】この方法では、無機微粒子をオイル等で処
理していないため、静電荷像保持体や現像剤担持体等の
部材表面へオイルを供給することができず、該部材表面
を傷つけ、融着等の画像欠陥を生じる。また、環境安定
性等に対して不充分である。
【0022】従って、上記構成のトナー外添剤では、近
年求められる高画質、高転写性、高耐久性、耐環境特性
に対して不充分である。特に、画像面でのカブリの更な
る軽減、高転写性等の問題点を解決できない状況にあ
る。
【0023】一方、定着性や耐オフセット性の向上を目
的としてトナーの結着樹脂やワックスの改良が検討され
ている。
【0024】例えば、特開昭56−16144号公報等
に開示されているように、トナーの結着樹脂として、分
子量分布に2つのピークを有するものを用いる方法が提
案されている。しかし、ただ単に2ピークを有する結着
樹脂を用いるだけでは、ある程度の改善は見られるもの
の、トナー中の結着樹脂成分に不均一性が生じるだけで
なく、他のトナー構成材料の分散が阻害され、カブリ等
の画像欠陥が生じる。
【0025】そこで例えば、トナー構成材料の相溶性、
分散性を改善するために、トナー製造時における溶融混
練時の混練条件を強化した場合には、混練によるトナー
中の結着樹脂の分子鎖切断によりトナー時の分子量が低
下するためにトナー弾性が低くなり、トナー固着等の問
題が生じる。
【0026】更に、特開平2−168264号公報、同
2−235069号公報、同5−173363号公報、
同5−173366号公報、同5−241371号公報
では、結着樹脂中の低分子量成分と高分子量成分の分子
量、混合比、酸価及びその比率をコントロールし、画像
特性及び帯電の立ち上がり特性等を改良したトナー用バ
インダー組成物及びトナーが提案されている。
【0027】これらのトナーにおける酸量の調整では、
トナーの帯電特性(立ち上がり)、環境特性(高湿下放
置特性)、画像特性(カブリ、飛び散り、濃度特性)が
未だ改良すべき点を有している。
【0028】これらを解決するためにトナー構成材料の
各々の相溶性、物理的混合性の良い材料を選択すること
がトナー設計に必要であるが、未だ充分でない。
【0029】例えば、特開昭52−3304号公報、特
開昭52−3305号公報、特開昭57−52574号
公報、特開昭61−138259号公報、特開昭56−
87051号公報、特開昭63−188158号公報、
特開昭63−113558号公報等に、トナー中にワッ
クス類を含有する技術が開示されている。
【0030】これらのワックスはトナー中に均一に分散
されにくく、遊離あるいは偏在したワックスが、繰り返
し使用後に現像性等に悪影響を与え易い。また、ワック
スの可塑効果によりトナー弾性が低くなり、トナー強度
が低下し、感光体及び各現像部材等をトナーで汚染する
懸念があり、特に、帯電手段として接触帯電を用いる現
像系ではトナー汚染が著しく、未だ改良の余地がある。
【0031】このように、トナーの性能改良は未だ不充
分であり、多くの改良すべき点を有している。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を大幅に改良し、高品位な画質を実
現し、現像剤担持体、現像剤規制部材及び静電荷像担持
体等に悪影響を及ぼさない静電荷像現像用現像剤を提供
することにある。
【0033】更に、本発明の目的は、どのような環境に
おいても画像濃度の高い静電荷像現像用現像剤を提供す
ることにある。
【0034】更に、本発明の目的は、高温高湿下での画
像流れの生じない静電荷像現像用現像剤を提供すること
にある。
【0035】更に、本発明の目的は、定着性、耐オフセ
ット性について高い性能を示す静電荷像現像用現像剤を
提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の各
種問題点を解決し、上述の本発明の目的にかなう静電荷
像現像用現像を開発すべく鋭意検討する過程で下記の発
明に至った。
【0037】すなわち、少なくとも結着樹脂及び着色剤
を含有するトナー粒子と、無機微粉体と、金属酸化物粉
体とを有する静電荷像現像用現像剤において、該無機微
粉体が、少なくともシリコーンオイルで処理されている
シリカ粒子Aと、少なくともシリコーンオイルで処理さ
れているシリカ粒子Bとを有し、該シリカ粒子A、シリ
カ粒子B及び該金属酸化物粉体の平均粒径DA、DB及び
Cが下記関係式を満足することを特徴とする静電荷像
現像用磁性現像剤に関する。
【0038】10DA≦DBA<DC<DB
【0039】
【発明の実施の形態】本発明者らは、本発明にかかる現
像剤が本発明の効果を発揮する理由を次のように考えて
いる。
【0040】シリコーンオイルで処理されているシリカ
粒子Aにより主に現像剤の流動性及び環境安定性を向上
させ、シリコーンオイルで処理されているシリカ粒子B
により現像剤が接触する静電荷像保持体、現像剤担持体
等の部材表面にシリコーンオイルを充分に供給し、高い
転写性を達成し、且つ現像剤の融着を防止し、そしてシ
リカ粒子Aの粒径より大きく、シリカ粒子Bの粒径より
小さい金属酸化物により、現像剤担持体や静電荷像保持
体表面に付着している紙粉等の画像劣化物質を吸着除去
し、高温高湿下での画像流れを防止することが可能とな
った。
【0041】また、シリカ粒子A、シリカ粒子B及び金
属酸化物を組み合わせることにより、現像剤と現像剤、
現像剤と現像剤担持体の間で摩擦帯電が充分に行われ、
高帯電故に現像剤が静電荷像保持体の潜像に忠実に現像
され、転写紙に効率良く転写されるので、優れた画像再
現性を得ることが可能となった。
【0042】また、シリカ粒子A、シリカ粒子B及び金
属酸化物の粒径の関係を規定することにより、各外添剤
が互いの効果を阻害することなく、各々の効果を発揮す
ることが可能となった。
【0043】更に本発明に関し詳しく説明する。
【0044】オイル処理シリカ粒子Aの平均粒径DA
オイル処理シリカ粒子Bの平均粒径DBは、10DA≦D
Bを満足することが必要である。
【0045】オイル処理シリカ粒子A及びBの粒径差が
10倍未満の場合、トナーの流動性、高転写性、更に融
着防止効果が低下する。
【0046】また、DAは0.1μm以下(好ましくは
0.002μm〜0.1μm)であり、DBは3〜50
μm(好ましくは3μm〜30μm)であることが好ま
しい。
【0047】DA及びDBが上記範囲にあることで、現像
剤の流動性維持と現像剤の帯電性を粒径の小さなオイル
処理シリカ粒子Aが確保しており、これに粒径の大きな
オイル処理シリカBを添加することにより、静電荷像保
持体(感光体)表面にオイルを供給すること、更には、
立体的にトナーの付着力を低減させる機能が現像剤に付
与され、双方を併用することにより、画像濃度安定性と
融着防止性能が良好に維持される。
【0048】更には、感光体表面及び接触部材にオイル
を絶えず供給することにより、接触部材を有した感光体
等への融着発生を抑制できる。
【0049】また、そのオイル処理量に関しては、粒径
の小さなオイル処理シリカ粒子Aの2倍以上のオイル処
理量を、粒径の大きなオイル処理シリカBが有すること
が好ましい。
【0050】オイル処理シリカ粒子Aのオイル処理量と
しては、処理後のシリカ粒子に対して1〜30重量%が
好ましく、オイル処理シリカ粒子Bのオイル処理量とし
ては、処理後のシリカ粒子に対して30〜90重量%
(より好ましくは、40〜65重量%)が好ましい。
【0051】上記範囲外でオイル処理量の差がない場
合、現像剤の帯電性と流動性を両立することが難しい。
【0052】また、トナーに対する添加量(重量比)
が、粒径の大きなオイル処理シリカ粒子Bの3倍以上の
量に粒径の小さなオイル処理シリカ粒子Aを有すること
が好ましい。トナーに対する添加量がA≧3Bの関係を
満足しない場合、トナーの流動性が低下する。
【0053】本発明に用いられるトナー中のシリカ微粉
体は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成さ
れたいわゆる乾式法又はヒュームドシリカと称される乾
式シリカ、及び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式
シリカの両方が使用可能である。粒径の小さなオイル処
理シリカAの母体としては、表面及びケイ酸微粉体の内
部にあるシラノール基が少なく、またNa2O,SO3 2-
等の製造残査のない乾式シリカの方が好ましい。
【0054】また、乾式シリカにおいては製造工程にお
いて例えば、塩化アルミニウム又は塩化チタンなど他の
金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用い
ることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を
得ることも可能であり、それらも包含する。
【0055】本発明に用いられるシリカ(特にオイル処
理シリカAの母体シリカ)は、予めシランカップリング
剤等で処理することが好ましい。シランカップリング剤
としては、一般式
【0056】
【数1】 で示されるもので、例えば代表的にはジメチルジクロル
シラン,トリメチルクロルシラン,アリルジメチルクロ
ルシラン,ヘキサメチルジシラザン,アリルフェニルジ
クロルシラン,ベンジルジメチルクロルシラン,ビニル
トリエトキシシラン,γ−メタクリルオキシプロピルト
リメトキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,ジビ
ニルクロルシラン,ジメチルビニルクロルシラン等をあ
げることができる。
【0057】上記シリカ微粉体のシランカップリング剤
処理は、シリカ微粉体を撹拌等によりクラウド状とした
ものに気化したシランカップリング剤を反応させる乾式
処理又は、シリカを溶媒中に分散させたシランカップリ
ング剤を滴下反応させる湿式法等、一般に知られた方法
で処理することができる。
【0058】本発明に使用されるシリコーンオイルは、
一般に次の式で示されるものである。
【0059】
【化4】 R :C1〜C3のアルキル基 R’:アルキル,ハロゲン変性アルキル,フェニル,変
性フェニル等のシリコーンオイル変性基 R”:C1〜C3のアルキル基又はアルコキシ基 例えば、ジメチルシリコーンオイル,アルキル変性シリ
コーンオイル,α−メチルスチレン変性シリコーンオイ
ル、クロルフェニルシリコーンオイル,フッ素変性シリ
コーンオイル等があげられる。
【0060】シリコーンオイル処理の方法は公知の技術
が用いられ、例えばシリカ微粉体とシリコーンオイルと
をヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直接混合して
も良いし、ベースシリカへシリコーンオイルを噴霧する
方法によっても良い。あるいは適当な溶剤にシリコーン
オイルを溶解あるいは分散せしめた後、ベースのシリカ
微粉体とを混合した後、溶剤を除去して作製しても良
い。
【0061】本発明におけるシリカ粒子の平均粒径の測
定は、処理シリカ粒子の真比重と比表面積より、次式に
より算出した。
【0062】
【数2】 [式中、dは平均粒径(×10-3μm)を示し、ρは真
比重を示し、SBET比表面積を示す。] BET比表面積より算出される平均粒子径は、多孔質体
においては、不具合であるが、本発明におけるオイル処
理シリカは、シリカ粒子表面にオイル処理をすることに
より、適合が可能となり、観察による測定とよく一致す
る。
【0063】比表面積はBET法に従って、比表面積測
定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)を用い
て試料表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用い
て比表面積を算出した。
【0064】本発明における平均粒径の測定は、トナー
に添加付着させた場合走査型電子顕微鏡(SEM)及び
透過型電子顕微鏡(TEM)の観察により行ってもかま
わない。
【0065】金属酸化物粉体の平均粒径Dcは0.3〜
3μm(好ましくは、0.6〜2.8μm)であり、D
A<DC<DBであることが必要である。
【0066】0.3μmより小さいと、クリーニング不
十分となり、残存した金属酸化物粉体が感光体等の表面
を傷つけるため融着が発生する。一方、3μmより大き
いと、金属酸化物粉体の比表面積が小さくなり、紙粉等
の捕集効率が低下するので画像流れが発生する。
【0067】また、DA≧DCであると、金属酸化物粉体
が充分にクリーニングされないため融着が発生する。D
C≧DBであると、金属酸化物粉体が現像剤担持体、感光
体等の表面を傷つけ、画像欠陥が生じる。
【0068】本発明に用いられる金属酸化物粉体として
は、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、コバルト、ジ
ルコニウム、マンガン、セリウム、ストロンチウム等の
酸化物粉体及びチタン酸カルシウム、チタン酸マグネシ
ウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の
複合金属酸化物粉体等が挙げられる。なかでも、酸化亜
鉛、酸化アルミニウム、酸化コバルト、酸化セリウム、
二酸化マンガン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸マ
グネシウムが本発明の効果を発揮できることから好まし
いものである。特に、チタン酸ストロンチウムまたは酸
化セリウムの粉末が好ましい。
【0069】これは、チタン酸ストロンチウムまたは酸
化セリウムの粉末が感光体表面上の紙等の画像劣化因子
を除去し、また、現像剤の均一な摩擦帯電に寄与するの
で、高画像濃度を維持しつつ、高品位画像が得られるこ
とによる。
【0070】本発明で使用する金属酸化物粉体は、例え
ば焼結法によって生成し、機械粉砕した後、風力分級に
より分級し、所望の粒度であるものを用いることができ
る。
【0071】本発明における金属酸化物粉体は、トナー
100重量部に対して0.01〜5.0重量部(好まし
くは、0.1〜5.0重量部)で用いることが好まし
い。
【0072】本発明における金属酸化物粉体の平均粒径
の測定は、シリカ粒子の平均径の測定に準じる。
【0073】更に、本発明の現像剤には、必要に応じて
シリカ粒子及び金属酸化物以外の外部添加剤を添加して
もよい。例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、ケーキン
グ防止剤、熱ロール定着時の離型剤、滑剤、研磨剤等の
働きをする樹脂微粒子や無機微粒子である。
【0074】樹脂微粒子としては、その平均粒径が0.
03〜1.0μmのものが好ましい。その樹脂を構成す
る重合性単量体としては、スチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メ
トキシスチレン、p−エチルスチレン等のスチレン系単
量体;アクリル酸、メタクリル酸等のメタクリル酸類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、
アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルのご
ときアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタク
リル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、
メタクリル酸ジエチルアミノエチルのごときメタクリル
酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミド等が挙げられる。
【0075】重合方法としては、懸濁重合法、乳化重合
法、ソープフリー重合法等、が使用可能であるが、より
好ましくは、ソープフリー重合によって得られる樹脂粒
子が良い。
【0076】本発明における結着樹脂を高分子量成分と
低分子量成分とから作ることにより、各々を高度に調節
することが可能となる。すなわち、両成分のガラス転移
点温度を上記の様に調節することにより、定着性を得る
部分とトナー保存性,耐オフセット性及び現像性に寄与
する部分とを別々に設計することができ、さらに、JI
S酸価と全酸価の割合を規定することにより、結着樹脂
中の酸基の無水化により閉環サイトを制御し、トナー帯
電性の環境安定化を図ることが可能となった。
【0077】また、分子量分布においても高分子量/低
分子量成分を高度に調整することによって、本発明にか
なう定着性・耐オフセット性を達成しつつ、安定的な帯
電を達成することが可能となる。すなわち、高分子量成
分を十分大きなものにすることによって、安定的な帯電
性を達成し、高度な耐オフセット性を示すことができ、
さらに、低分子量成分を現像性に悪影響を与えない範囲
で小さくすることにより、優れた定着性を得ることが可
能となった。
【0078】本発明における該高分子量成分は、GPC
により測定される分子量分布において、Mwが70万〜
130万(好ましくは80万〜120万)であり、PM
wが40万〜110万であり、Mzが100万〜100
0万(好ましくは150万〜1000万)である。この
範囲より低分子量のものでは、充分な耐オフセット性能
が得られず、混練時にも充分な粘度が得られないため、
トナー構成成分が分散不良となり、トナーの帯電性が不
均一となってカブリやすくなる。特に、Mzは分子量の
高分子側への拡がりを表わしているが、Mzがこの範囲
より小さいならば、耐高温オフセット性に弊害を生じ
る。また、この範囲よりも高分子量のものは、製造が困
難であり、また、定着阻害因子となる。Mw/Mnは、
4.5以下(好ましくは3.0以下)である。4.5を
超えるならば、分子量分布がブロードとなってしまい、
定着を阻害するような超高分子量成分、もしくは、耐オ
フセット性能に対し、悪化をもたらす成分を含むことと
なり、定着・耐オフセット性能に対し十分な性能が得ら
れない。また、MIは実質的に0であることが好まし
い。MIがこの範囲以上ならば、混練時に充分な粘度が
得られず、トナー構成成分の分散が不十分となる。
【0079】該低分子量成分は、GPCにより測定され
る分子量分布において、Mwが5500〜30000
(好ましくは6500〜23000)であり、PMwが
5000〜25000(好ましくは6000〜2100
0)であり、この範囲より低分子量のものでは、高温,
高湿のような過酷な環境下で多数枚のプリントアウトを
行なうような場合には安定した帯電性能をプリントアウ
ト後半において得ることが困難となり、画質の低下を引
き起こす。また、この範囲よりも高分子量のものでは、
定着性を著しく阻害してしまう。また、Mw/Mnは、
4.0以下(好ましくは3.5以下)である。4.0を
超える場合には、分子量分布がブロードとなり、分子量
の大きい成分によって定着時のトナーの溶融が緩慢とな
り、迅速溶融を達成することが困難となる。
【0080】これらの高分子量成分と低分子量成分を有
する結着樹脂はGPCにより測定される分子量分布にお
いて、Mwが15万〜30万であり、Mzが100万〜
1000万であることが好ましい。分子量がこの範囲を
下回るならば、混練時に充分な混合が達成されず、トナ
ー構成成分の分散を高度に達成することが困難となり、
安定した帯電性能を得ることが困難となる。また、分子
量がこの範囲よりも大きいものは、バインダー製造上も
困難であるばかりでなく、トナー製造上、粉砕性が著し
く悪化する。また、Mw/Mnが、8〜50であること
が好ましい。8未満ならば、定着・耐オフセット性能に
対し、充分な温度領域を確保することが困難となり、ま
た、50を超えるならば、分子量分布がブロードとな
り、定着阻害成分を含み、充分な定着性能を得ることが
困難となる。さらに、MIが5〜20であることが好ま
しい。5未満では、迅速な定着を達成することが困難と
なり、また、20を超えるならば、高度に定着性と耐オ
フセット性を満足することはできない。また、軟化点温
度が145℃〜165℃であることが好ましい。この範
囲内にあることにより、混練時に充分な粘度が得られ、
トナー構成成分の分散が良好となり、その結果、安定し
た帯電性能を得ることができるからである。
【0081】本発明にかかる樹脂組成物は、該高分子量
と該低分子量のガラス転移点Tgの差が5〜15℃であ
る。特に、高分子量成分のTgが低分子量成分のTgよ
りも5〜15℃高いことが好ましい。Tgの差が5℃未
満ならば、定着性を高度に達成するために低いTgと成
らざるを得ず、環境安定的な帯電特性を維持しつつ、高
度な定着性を達成することが困難である。15℃よりも
大きいならばトナーの保存性と定着性を同時に満足する
ことができない。特に、高分子量成分のTgが高いこと
によって結着樹脂成分を堅牢なものとすることができ、
安定的な帯電性を得ることができ、カブリのない高品位
な画像を提供することができる。
【0082】さらに、本発明にかかる樹脂組成物はカル
ボキシル基の如き酸基を有する成分をJIS酸価が0.
1〜10となるように含む。さらにこの時、JIS酸価
と、樹脂を加水分解して得られる全酸価の比が、0.2
〜0.7であることが好ましい。0.2未満では、酸無
水物基が多く存在し、帯電付与能力が電荷放電に打ち勝
ってしまい、チャージアップしやすくなり、低温低湿環
境下ではかぶりなどの弊害をもたらす。また、0.7を
超える場合では、カルボキシル基が帯電付与能力ととも
に電荷放出に働き、弱い帯電性しか持つことができず、
さらにはカルボキシル基が親水性基として働くため、空
気中の水分の影響を受けやすくなり、高湿下の帯電能力
に弊害を生じる。
【0083】本発明におけるシリカ粒子A、シリカ粒子
B及び金属酸化物粉体からなる外添剤と結着樹脂とを組
み合わせることにより、定着性や耐オフセット性を維持
しつつ、良好な現像特性を有する現像剤を得ることがで
きる。これは、結着樹脂が上述の構成を取ることによ
り、適度な弾性、ぬれ性、帯電性を有するため、上記の
構成外添剤がトナー表面に埋めこまれず、均一に付着
し、個々の外添剤の効果を充分に発揮することによる。
【0084】本発明に使用される結着樹脂の種類として
は、ポリスチレン、ポリ−P−クロロスチレン、ポリビ
ニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合
体;スチレン−P−クロロスチレン共重合体、スチレン
−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリ
ン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、
スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−
α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエー
テル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合
体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合
体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体な
どのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール
樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン
酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニ
ール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタ
ン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシ
レン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマ
ロンインデン樹脂、石油系樹脂等が使用できる。また、
架橋されたスチレン系樹脂も好ましい結着樹脂である。
【0085】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリルアミ
ド等のような二重結合を有するモノカルボン酸もしくは
その置換体;例えば、マレイン酸、マレイン酸ブチル、
マレイン酸メチル、マレイン酸ジメチル等のような二重
結合を有するジカルボン酸及びその置換体;例えば、塩
化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のようなビニ
ルエステル類;例えば、エチレン、プロピレン、ブチレ
ン等のようなエチレン系オレフィン類;例えば、ビニル
メチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のようなビニル
ケトン類;例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチ
ルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のようなビニ
ルエーテル類;等のビニル単量体が単独もしくは組み合
わせて用いられる。
【0086】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物;例えば、エチレングリコールジ
アクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のような二
重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニ
リン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニ
ルスルホン等のジビニル化合物;及び3個以上のビニル
基を有する化合物;が単独もしくは混合物として使用で
きる。
【0087】本発明に係る樹脂組成物の高分子量成分の
重合法としては、乳化重合法や懸濁重合法が挙げられ
る。
【0088】このうち、乳化重合法は、水にほとんど不
溶の単量体(モノマー)を乳化剤で小さい粒子として水
相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いて重合を行
う方法である。この方法では反応熱の調節が容易であ
り、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)
と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結
果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。更
に、重合プロセスが比較的簡単であること、及び重合生
成物が微細粒子であるために、トナーの製造において、
着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合が容易で
あること等の理由から、トナー用バインダー樹脂の製造
方法として有利な点がある。
【0089】しかし、添加した乳化剤のため生成重合体
が不純になり易く、重合体を取り出すには塩析などの操
作が必要で、この不便を避けるためには懸濁重合が好都
合である。
【0090】懸濁重合においては、水系溶媒100重量
部に対して、モノマー100重量部以下(好ましくは1
0〜90重量部)で行うのが良い。使用可能な分散剤と
しては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール
部分ケン化物、リン酸カルシウム等が用いられ、水系溶
媒に対するモノマー量等で適当量があるが、一般に水系
溶媒100重量部に対して0.05〜1重量部で用いら
れる。重合温度は50〜95℃が適当であるが、使用す
る開始剤、目的とするポリマーによって適宜選択すべき
である。
【0091】一方、本発明にかかる結着樹脂の低分子量
成分の合成法としては、公知の方法を用いることができ
る。、しかし、塊状重合法では、高温で重合させて停止
反応速度をはやめることで低分子量の重合体を得ること
もできるが反応をコントロールしにくい問題点がある。
その点、溶融重合法では溶媒によるラジカルの連鎖移動
の差を利用して、また開始剤量や反応温度を調節するこ
とで低分子量重合体を温和な条件で容易に得ることがで
き、本発明で用いる樹脂組成物のなかで低分子量体を得
るときには好ましい。なかでも、酸成分や分子量を高度
に調節するために、例えば、分子量と組成の異なる重合
体を混合して低分子量重合体を得る方法や、組成の異な
るモノマー類を後添加する方法などを用いることができ
る。
【0092】溶液重合で用いる溶媒としては、キシレ
ン、トルエン、クメン、酢酸セロソルブ、イソプロピル
アルコール、ベンゼン等が用いられる。スチレンモノマ
ー混合物の場合はキシレン、トルエン又はクメンが好ま
しい。重合生成するポリマーによって適宜選択される。
【0093】本発明において、樹脂およびワックスの分
子量分布は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー)によって次の条件で測定される。
【0094】 <樹脂のGPC測定条件> 装置 :GPC−150C(ウォーターズ社製) カラム:KF801〜7(ショウデックス社製)の7連 温度 :40℃ 溶媒 :THF(テトラヒドロフラン) 流速 :1.0ml/min. 試料 :濃度0.05〜0.6重量%の試料を0.1ml注入 <ワックスのGPC測定条件> 装置 :GPC−150C(ウォーターズ社製) カラム:GMH−HT(東ソー社製)の2連 温度 :135℃ 溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加) 流速 :1.0ml/min. 試料 :濃度0.15重量%の試料を0.4ml注入 以上の条件で測定し、試料の分子量算出にあたっては単
分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲
線を使用する。更に、ワックスの分子量は、Mark−
Houwink粘度式から導き出される換算式で換算す
ることによって算出される。
【0095】本発明において樹脂のガラス転移点Tgは
示差熱分析測定装置(DSC測定装置);DSC−7
(パーキンエルマー社製)を用い、下記の条件にて測定
した。 試料 :5〜20mg、好ましくは10mg 温度曲線:昇温I(20℃→180℃、昇温速度10℃/min.) 降温I(180℃→10℃、降温速度10℃/min.) 昇温II(10℃→180℃、昇温速度10℃/min.) 昇温IIで測定されるTgを測定値とする。
【0096】測定法 :試料をアルミパン中に入れ、リ
ファレンスとして空のアルミパンを用いる。吸熱ピーク
が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱
曲線との交点をガラス転移点Tgとした。
【0097】本発明のJIS酸価の測定はJIS K0
70に準じて測定する。
【0098】サンプル2〜10gを200〜300ml
の三角フラスコに秤量し、エタノール:トルエン=1:
2の混合溶媒約50ml加えて樹脂を溶解する。溶解性
が悪いようであれば少量のアセトンを加えても良い。フ
ェノールフタレイン指示薬を用い、あらかじめ標定され
たN/10苛性カリエタノール溶液で滴定し、アルコー
ルカリ液の消費量から次の計算式でJIS酸価を求め
る。
【0099】JIS酸価=KOH(ml数)×N×5
6.1/試料重量 (但し、NはN/10 KOHのファクター) 本発明の全酸価の測定は次のようにして行った。
【0100】サンプル2gを200mlの三角フラスコ
に秤量し、ピリジン60ml、4−ジメチルアミノピリ
ジン20mgを加え、撹拌溶解させ、イオン交換水5m
lを加えて、オイルバス(100℃)で、1時間加熱還
流する。室温まで冷却後、N/10苛性カリTHF溶液
でフェノールフタレイン指示薬を用いて滴定し、THF
カリ液の消費量から次の計算式で全酸価を求める。
【0101】 全酸価=KOH(ml数)×N×5.61/試料重量 (但し、NはN/10 KOHのファクター) 本発明の軟化点は、環球法(JIS K2406)で測
定する。
【0102】内径15.9mm、深さ6.4mmの真鍮
製のリングに試験片を融解して流し込むか、打抜くか、
または成型するかなどによってはめ込み、その中心上に
直径9.53mm、重量3.5±0.5gの鋼球を載せ
て、これを液溶中に入れ液温を5℃/分で上昇させる。
試験片が軟化するに従って鋼球は降下し、これがリング
下端から25.4mmのプレート表面に接触するように
なった時の温度を軟化点とする。
【0103】本発明のメルトインデックス(MI)は、
JIS K7210記載の装置を用いて、下記測定条件
下、手動切り取り法で測定を行う。この時、測定値は1
0分値に換算する。
【0104】 測定温度 :125℃ 荷重 :高分子量成分及び結着樹脂の時…10kg 低分子量成分の時…2160g 試料充填量:5〜10g 更に、本発明のトナーが磁性材料を含むことが好まし
い。使用できる磁性材料としては、マグネタイト、γ−
酸化鉄、フェライト、鉄過剰型フェライト等の酸化鉄;
鉄、コバルト、ニッケル、のような金属あるいはこれら
の金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウ
ム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、
カドミウム、マンガン、セレン、チタン、タングステ
ン、バナジウムのような金属との合金及びこの混合物等
が挙げられる。特に、磁性酸化鉄が好ましく用いられ、
磁性酸化鉄を含む磁性現像剤において本発明は有効であ
る。
【0105】磁性酸化鉄を有する磁性現像剤は、一般的
に現像剤担持体上に薄く塗布することにより現像剤を十
分に摩擦帯電させ、長期に渡り安定した優れた画像が得
られるものであるが、現像剤を構成する磁性トナーの表
面に磁性酸化鉄が露出しているため、高温の環境下で長
期に渡りプリントアウトを続けると感光体等を傷つける
ことがある。
【0106】即ち、シリカ粒子Bにより供給されるシリ
コーンオイルが、磁性現像剤中に含まれる磁性酸化鉄に
より傷つけられる感光体等の表面を保護する働きを持
つ。
【0107】本発明の現像剤に用いる磁性酸化鉄は、結
着樹脂100重量部に対して、20〜200重量部を用
いることが好ましい。更に好ましくは30〜150重量
部を用いることが良い。
【0108】本発明で用いられる特定な低分子量ワック
スは、極性基を有する炭化水素ワックスであることが好
ましい。特に、下記一般式の低分子量ワックスが好まし
く用いられる。
【0109】R−Y (R:炭化水素基 Y:水酸基、カルボキシル基、アルキルエーテル基を
す。
【0110】R−Yのゲルパーミエイションクロマトグ
ラフによる重量平均分子量(Mw)が3000以下であ
る。) 具体的な化合物としては、 (A) CH3(CH2XOH (式中、Xは平均値を示し、35〜150である。)
【0111】
【化5】 (式中、Xは平均値を示し、35〜150であり、Zは
平均値を示し、1〜5であり、Rは水素または炭素数1
〜10個のアルキル基を示す。) (C) CH3(CH2XCH2COOH (式中、Xは平均値を示し、35〜150である。)等
で示される直鎖アルキル化合物を挙げることができる。
化合物(B)及び(C)は、化合物(A)の誘導体であ
り、主鎖は直鎖状の飽和炭化水素である。化合物(A)
から誘導される化合物であれば上記例に示した以外のも
のも使用できる。上記ワックスを用いることにより、本
発明の静電荷像現像用現像剤は現像性、帯電特性及び現
像剤汚染防止等を高度に満足することが可能となる。
【0112】上記化合物の中でも特に(A)で表される
高分子アルコールを主成分として用いた場合が好まし
い。上記ワックスはすべり性が良く、特に現像剤汚染防
止に優れている。
【0113】さらに、本発明に用いられるワックスは、
重量平均分子量(Mw)が3000以下であることが良
く、好ましくは、数平均分子量(Mn)が200以上2
000以下(好ましくは300以上1200以下)、重
量平均分子量(Mw)が400以上3000以下(好ま
しくは800以上2500以下)であり、かつMw/M
nが3以下であることが良い。
【0114】このような分子量分布を持たせることによ
り、現像剤に好ましい帯電特性を持たせることができ
る。上記範囲より分子量が小さくなると帯電的影響を過
度に受けやすく、カブリ、飛び散り等が発生しやすくな
る。また、上記範囲より分子量が大きくなると他の現像
剤構成材料との分散性が悪化する傾向にある。
【0115】同様な理由から、式(A)、(B)、
(C)のX及びYは35〜150であることが好まし
い。
【0116】本発明にかかる低分子量ワックスと結着樹
脂を組み合わせることで、結着樹脂中の酸成分が低分子
量ワックスの分散状態を制御するので、低分子量ワック
スが結着樹脂由来の現像剤性能を損なうことなく、低分
子量ワックス自体の性能も発揮され、現像性、帯電特
性、現像剤汚染防止等の性能向上及び性能バランスを保
持する役割を果たすと推定している。
【0117】これらのワックスは結着樹脂100重量部
に対し、0.5重量部以上20重量部以下で用いられる
ことが好ましい。
【0118】本発明のトナーは負の摩擦帯電性の場合、
荷電制御剤として、サリチル酸金属塩、アルキルサリチ
ル酸金属塩、ジアルキルサリチル酸金属塩、ナフトエ酸
金属塩の如き有機金属錯塩;モノアゾ染料の如き染料;
モノアゾ染料の金属錯塩の如きモノアゾ染料誘導体を含
有していることが望ましい。
【0119】染料系化合物の負荷電制御剤としては、例
えば次に示した一般式(I)で示される。
【0120】
【化6】 特に、本発明に使用できる荷電制御剤でより効果的なも
のとして、
【0121】
【化7】 で示されるモノアゾ系鉄錯体塩を挙げることができる。
【0122】また、負荷電制御剤として、例えば次に示
した一般式(III)で示される塩基性有機金属錯体も
用いることができる。
【0123】
【化8】 特に、本発明に使用できる荷電制御剤でより効果的なも
のとして、
【0124】
【化9】 で示されるナフトエ酸鉄錯体も挙げることができる。
【0125】上記荷電制御剤の含有量は、トナーの結着
樹脂100重量部に対し0.1〜5重量部が好ましく、
特に0.2〜3重量部が好ましい。荷電制御剤の割合が
過大の場合にはトナーの流動性が悪化し、カブリが生じ
やすく、一方、過小の場合には十分な帯電量が得られに
くい。
【0126】本発明で用いられる着色剤は、従来公知の
カーボンブラック、銅フタロシアニンの如き顔料または
染料などが用いられる。また、上記磁性材料が着色剤で
あっても何ら差しつかえない。
【0127】また、本発明のトナーを二成分現像剤とし
て使用する場合には、キャリアとして、鉄粉、フェライ
ト粉、マグネタイト粉、ガラスビーズ等のノンコートキ
ャリアやスチレン−アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フ
ッ素変性アクリル樹脂等をコーティングしたキャリア又
は造粒キャリア等を使用することができる。
【0128】本発明の静電荷像現像用現像剤は、トナー
構成材料をボールの如き混合機により充分混合してか
ら、加熱ロール,ニーダー,エクストルーダーの如き熱
混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し、冷却固化後、粉
砕及び厳密な分級を行うことにより生成することができ
る。
【0129】
【実施例】以上、本発明の基本的な構成と特色について
述べたが、以下実施例にもとづいて具体的に本発明につ
いて説明する。しかしながら、これによって本発明の実
施の態様がなんら限定されるものではない。
【0130】(シリカ粒子製造例) [オイル処理シリカSA−1の製造]乾式法で合成され
たシリカ微粉末(BET比表面積135m2/g)10
0重量部を予めヘキサメチルジシラザン10重量部によ
って処理し、次いでジメチルシリコーンオイル(100
cSt)12重量部をヘキサンで希釈したもので処理を
行い、その後常温から約260℃まで昇温させ加熱処理
を行いオイル処理シリカSA−1を得た。平均径は0.
02μmであった。
【0131】[オイル処理シリカSA−2,SA−3の
製造]オイル処理シリカSA−1と同様にしてSA−
2,SA−3のオイル処理シリカを得た。その処方、物
性を表1に示す。
【0132】[オイル処理シリカSB−1の製造]湿式
法で合成されたシリカ微粉体(比表面積0.50m2
g)40重量部を、ジメチルシリコーンオイル(120
00cSt)60重量部で処理を行いオイル処理シリカ
SB−1を得た。平均粒径は約8.5μmであった。
【0133】[オイル処理シリカSB−2,SB−3の
製造]オイル処理シリカSB−1と同様にしてSB−
2,SB−3のオイル処理シリカを得た。その処方、物
性を表1に示す。
【0134】(金属酸化物の製造例) [チタン酸ストロンチウムの製造例]炭酸ストロンチウ
ム600gと酸化チタン320gをボールミルにて、8
時間乾式混合した後濾過乾燥した。この混合物を5kg
/cm2の圧力で成型し、1100℃の温度で8時間仮
焼した。
【0135】その後機械粉砕し、平均径1.8μmの金
属酸化物MO−1(チタン酸ストロンチウム)を得た。
【0136】これと同様にして、表2に示すMO−2、
MO−3を得た。
【0137】[酸化セリウムの製造例]シュウ酸セリウ
ムを1200kg/cm2の圧力で成形し、1800℃
の温度で5時間焼結させた。その後機械粉砕し、表2に
示す平均径0.08μmのMO−4(酸化セリウム)を
得た。
【0138】[酸化亜鉛の製造例]水酸化亜鉛を120
kg/cm2の圧力で成形し、500℃の温度で5時間
焼結させた。その後機械粉砕し、表2に示す平均径2.
81μmのMO−5(酸化亜鉛)を得た。
【0139】
【表1】
【0140】
【表2】 [低分子量重合体の合成例]低分子量重合体(L−1)の合成 ・低分子量重合体(L−1−1)の合成 蒸留塔,撹拌機,温度計を備えた反応容器にキシレン3
00重量部を投入し、次に、撹拌しながら窒素ガスを容
器内に導入して90分間窒素置換を行った後、昇温させ
て還流させる。
【0141】この還流下、窒素ガスを流しながら、スチ
レン85重量部、アクリル酸−n−ブチル15重量部、
マレイン酸モノブチル0.25重量部、及びジ−ter
t−ブチルパーオキサイド2.5重量部の溶液を3時間
かけて滴下後、2時間保持して重合を完了し、低分子量
重合体(L−1−1)溶液を得た。 ・低分子量重合体(L−1−2)の合成 スチレン87重量部、アクリル酸−n−ブチル15重量
部、及びジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量部
とし、マレイン酸モノブチルを含まない以外は、低分子
量重合体(L−1−1)と同様に重合を行い、低分子量
重合体(L−1−2)溶液を得た。
【0142】上記低分子量重合体(L−1−1)溶液8
8重量部と低分子量重合体(L−1−2)溶液12重量
部を混合し、昇温して還流下で撹拌し、3時間保持した
後、有機溶剤を留去し低分子量重合体(L−1)溶液を
得た。
【0143】この重合体溶液の一部をサンプリングし、
減圧下で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−1)
を分析したところ、Mw=10150,PMw=860
0,Mw/Mn=1.9,Mz=17000,Tg=6
2.5℃であった。
【0144】低分子量重合体(L−2)の合成 ・低分子量重合体(L−2−1)の合成 スチレン87.0重量部、アクリル酸−n−ブチル1
2.5重量部、マレイン酸モノブチル0.5重量部、及
びジ−tert−ブチルパーオキサイド1.9重量部と
した以外は、低分子量重合体(L−1−1)と同様に重
合を行い、低分子量重合体(L−2−1)溶液を得た。 ・低分子量重合体(L−2−2)の合成 スチレン87.0重量部、アクリル酸−n−ブチル13
重量部、及びジ−tert−ブチルパーオキサイド1.
8重量部とし、マレイン酸モノブチルを含まない以外
は、低分子量重合体(L−1−1)と同様に重合を行
い、低分子量重合体(L−2−2)溶液を得た。
【0145】上記低分子量重合体(L−2−1)溶液と
等量の低分子量重合体(L−2−2)溶液を混合し、昇
温して還流下で撹拌し、3時間保持した後、有機溶剤を
留去し低分子量重合体(L−2)溶液を得た。
【0146】この重合体溶液の一部をサンプリングし、
減圧下で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−2)
を分析したところ、Mw=19400,PMw=155
00,Mw/Mn=3.0,Mz=27000,Tg=
64℃であった。
【0147】[低分子量重合体の比較合成例] ・低分子量重合体(L−3)の合成 スチレン93.0重量部、アクリル酸−n−ブチル6.
8重量部、マレイン酸モノブチル0.2重量部、及びジ
−tert−ブチルパーオキサイド6重量部とした以外
は、低分子量重合体(L−1)と同様に重合を行い、低
分子量重合体(L−3)溶液を得た。
【0148】この重合体溶液の一部をサンプリングし、
減圧下で乾燥させ、得られた低分子量重合体(L−3)
を分析したところ、Mw=4500,PMw=400
0,Mw/Mn=2.3,Mz=8000、MI=21
0,Tg=55℃であった。
【0149】[高分子量重合体の合成例]高分子量重合体(H−1)の合成 ・高分子量重合体(H−1−1)の合成 蒸留塔,撹拌機,温度計を備えた反応容器に脱気水18
0重量部とポリビニルアルコールの2重量%水溶液20
重量部を投入した後、スチレン75重量部、アクリル酸
−n−ブチル15重量部、マレイン酸モノブチル10重
量部、ジビニルベンゼン0.001重量部、及び2,2
−ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシクロ
ルヘキシル)プロパン(半減期10時間温度92℃)
0.1重量部の溶液を加え、十分に撹拌し懸濁液とし
た。
【0150】窒素ガスを容器内に導入して90分間窒素
置換を行った後、85℃まで昇温して、重合を開始し
た。同温度に24時間保持した後、ベンゾイルパーオキ
サイド(半減期10時間温度92℃)0.1重量部を追
加添加し、12時間保持して重合を完了した。これを濾
別し、水洗、乾燥し、高分子量重合体(H−1−1)を
得た。 ・高分子量重合体(H−1−2)の合成 スチレン76重量部、アクリル酸−n−ブチル20重量
部、マレイン酸モノブチル4重量部、2,2−ビス
(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキ
シル)プロパン0.2重量部以外は高分子量重合体(H
−1−1)と同様に重合を行い、高分子量重合体(H−
1−2)を得た。
【0151】上記高分子量重合体(H−1−1)と等量
の高分子量重合体(H−1−2)をキシレン100重量
部に投入し、昇温して還流下で撹拌し、3時間保持した
後、有機溶剤を留去し高分子量重合体(H−1)を得
た。
【0152】この高分子量重合体(H−1)を濾別し、
水洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=95万,P
Mw=84万,Mw/Mn=2.1,Mz=235万,
MI=0,Tg=71℃であった。
【0153】高分子量重合体(H−2)の合成 ・高分子量重合体(H−2−1)の合成 スチレン70重量部、アクリル酸−n−ブチル22重量
部、マレイン酸モノブチル8重量部、2,2−ビス
(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキ
シル)プロパン0.15重量部以外は、高分子量重合体
(H−1−1)と同様に重合を行い、高分子量重合体
(H−2−1)を得た。 ・高分子量重合体(H−2−2)の合成 スチレン80重量部、アクリル酸−n−ブチル18重量
部、マレイン酸モノブチル2重量部、2,2−ビス
(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキ
シル)プロパン0.4重量部以外は高分子量重合体(H
−1−1)と同様に重合を行い、高分子量重合体(H−
2−2)を得た。
【0154】上記高分子量重合体(H−2−1)と等量
の高分子量重合体(H−2−2)をキシレン100重量
部に投入し、昇温して還流下で撹拌し、3時間保持した
後、有機溶剤を留去し高分子量重合体(H−2)を得
た。
【0155】この高分子量重合体(H−2)を濾別し、
水洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=77万,P
Mw=75万,Mw/Mn=2.8,Mz=194万,
MI=0,Tg=76℃であった。
【0156】[高分子量重合体の比較合成例]高分子量重合体(H−3)の合成 蒸留塔,撹拌機,温度計を備えた反応容器に脱気水19
0重量部とポリビニルアルコールの2重量%水溶液10
重量部を投入した後、スチレン50重量部、アクリル酸
−n−ブチル50重量部及び過酸化ベンゾイル0.1重
量部を加え、懸濁液とした以外は、高分子量重合体(H
−1−1)と同様に重合を行い、高分子量重合体(H−
3)を得た。
【0157】この高分子量重合体(H−3)を濾別し、
水洗、乾燥した後、分析したところ、Mw=50万,P
Mw=30万,Mw/Mn=3.0,Mz=100万,
MI=0.2,Tg=53℃であった。
【0158】以上の低分子量重合体及び高分子量重合体
の分析結果を表3及び表4にまとめて示す。
【0159】次に、表5に示すような割合で低分子量重
合体と高分子重合体を重合した。
【0160】混合方法は、キシレン100重量部に低分
子量重合体と高分子重合体の合計が100重量部となる
ように投入し、昇温して還流下で撹拌し、12時間保持
した後、有機溶剤を留去し、得られた樹脂を冷却、固化
後、粉砕してトナー用樹脂組成物を得た。このようにし
て得られたトナー用樹脂組成物を分析した結果を表5に
示す。
【0161】また、本発明に用いるワックスの物性を表
6に示す。
【0162】
【表3】
【0163】
【表4】
【0164】
【表5】
【0165】
【表6】 [実施例1] トナー用樹脂(表5:B−1) 100重量部 磁性酸化鉄 100重量部 ワックス(表6:W−1) 7重量部 荷電制御剤(式II) 2重量部 上記混合物を、130℃に加熱された二軸エクストルー
ダーで溶解混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗
粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕し、得られた
微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を生成
した。さらに、得られた分級粉をコアンダ効果を利用し
た多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級
機)で超微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除去して重量
平均径(D4)6.5μm(粒径12.7μmの磁性ト
ナー粒子の含有率0.1%)の負帯電性トナーを得た。
【0166】上記トナー100重量部とオイル処理シリ
カSA−1 1.2重量部、オイル処理シリカSB−1
0.2重量部、チタン酸ストロンチウム0.5重量部
を加えて、ヘンシェルミキサーで混合して表7に示した
現像剤を得た。
【0167】[実施例2〜並びに比較例1〜] 表5に示したトナー樹脂、表6に示したワックス,荷電
制御剤、表1に示したシリカ粒子、及び表2に示した金
属酸化物を用いて、実施例1と同様の方法により、表7
に示した実施例2〜、比較例1〜の現像剤を得た。
【0168】
【表7】 次に、この調製された現像剤を以下に示すような方法に
よって評価した。
【0169】電子写真装置としては、図1に示したよう
に市販のキヤノン製LBP−A309GIIを1.5倍
のプリントスピードに改良して用いた。カートリッジは
キヤノン製EP−Bカートリッジをトナー補給可能な構
造に改造し、現像剤を補給しながら高温高湿環境下(3
2.5℃,90%RH)で連続2万枚にわたりプリント
アウト試験を行い、現像スリーブ、規制ブレード、感光
体へのトナー融着状況、及び得られた画像について下記
の項目を評価した。評価結果を表8に示す。
【0170】(1)画像濃度 通常の複写用普通紙(75g/m2)に2万枚プリント
アウト終了時の画像濃度維持により評価した。尚、画像
濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用い
て、原稿濃度が0.00白地部分のプリントアウト画像
に対する相対濃度を測定した。
【0171】(2)画像流れ 画像流れは、画像面積率約5%のサンプル画像をプリン
トアウトし、2万枚後の画像の流れの程度により評価し
た。
【0172】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好(ほとんど発生せず) △:実用可 ×:実用不可 (3)感光体融着 感光体ドラム表面の傷やトナー融着の発生状況とプリン
トアウト画像への影響を目視で評価した。
【0173】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好(感光体上に見られる融着が5点未満、画像へ
の影響はない) △:実用可(感光体上に見られる融着が10点未満、画
像への影響が少ない) ×:実用不可(感光体上に見られる融着が10点以上、
画像欠陥を生じる) (4)現像スリーブ融着 プリントアウト試験終了後、現像スリーブ表面の材料ト
ナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目視
で評価した。
【0174】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好(ほとんど発生せず) △:実用可(固着があるが、画像への影響が少ない) ×:実用不可(固着が多く、画像ムラを生じる) (5)規制ブレードのトナー融着 プリントアウト終了後、規制ブレード表面の傷やトナー
の融着の発生状況を目視で評価した。
【0175】 ◎:非常に良好 ○:良好(ほとんど発生せず) △:実用可(トナー融着はあるが、画像に影響はない) ×:不可(画像欠陥) (6)定着性 定着性は、50g/cm2の荷重をかけ、柔和な薄紙に
より定着画像を摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率
(%)で評価した。
【0176】 ◎(優):5%以下 ○(良):5%以上、10%未満 △(可):10%以上、20%未満 ×(不可):20%以上 (7)耐オフセット性 耐オフセット性は、画像面積率約5%のサンプル画像を
プリントアウトし、2万枚後の画像上の汚れの程度によ
り評価した。
【0177】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好(ほとんど発生せず) △:実用可 ×:実用不可
【0178】
【表8】
【0179】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の静電荷
像現像用現像剤を用いることにより、高温高湿のような
厳しい環境下においても高い現像性を維持し、画像流れ
を起さず、定着性、耐オフセット性を高度に満足し、現
像剤担持体,現像剤規制部材及び静電荷潜像保持体への
トナー融着を起こさない、静電荷像現像用現像剤を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた画像形成装置の概略的
説明図である。
【符号の説明】
1 現像装置 2 現像剤容器 3 潜像担持体 4 転写手段 5 レーザー光またはアナログ光 6 現像スリーブ 7 クリーニングブレード 8 規制ブレード 11 帯電手段 12 バイアス印加手段 13 現像剤 14 クリーニング手段 15 磁界発生手段 20 加熱体 21 定着ローラー 22 加圧ローラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 9/087 G03G 9/08 321 9/097 346 (72)発明者 小川 吉寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 市川 泰弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−68765(JP,A) 特開 昭63−289559(JP,A) 特開 昭57−179866(JP,A) 特開 平7−28278(JP,A) 特開 平6−348057(JP,A) 特開 平6−332236(JP,A) 特開 平6−258862(JP,A) 特開 平6−95425(JP,A) 特開 平5−165257(JP,A) 特開 平5−6021(JP,A) 特開 平4−337740(JP,A) 特開 平4−214568(JP,A) 特開 平3−294864(JP,A) 特開 平1−124867(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
    るトナー粒子と、無機微粉体と、金属酸化物粉体とを有
    する静電荷像現像用現像剤において、 該無機微粉体が、少なくともシリコーンオイルで処理さ
    れているシリカ粒子Aと、少なくともシリコーンオイル
    で処理されているシリカ粒子Bとを有し、 該シリカ粒子A、シリカ粒子B及び該金属酸化物粉体の
    平均粒径DA、DB及びDCが下記関係式を満足すること
    を特徴とする静電荷像現像用磁性現像剤。 10DA≦DBA<DC<DB
  2. 【請求項2】 該シリカ粒子Aの平均粒径が0.1μm
    以下であり、該シリカ粒子Bの平均粒径が3〜50μm
    であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像
    磁性現像剤。
  3. 【請求項3】 該シリカ粒子Aのオイル処理量WAが処
    理後のシリカ粒子を基準にして1〜30重量%であり、
    該シリカ粒子Bのオイル処理量WBが処理後のシリカ粒
    子を基準にして30〜90重量%であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の静電荷像現像用磁性現像
    剤。
  4. 【請求項4】 該シリカ粒子Bに使用されているシリコ
    ーンオイルの粘度が、該シリカ粒子Aに使用されている
    シリコーンオイルの粘度よりも10倍以上高いことを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現
    像用磁性現像剤。
  5. 【請求項5】 該シリカ粒子Aのトナー粒子に対する添
    加量が0.3〜3重量%であり、該シリカ粒子Bのトナ
    ー粒子に対する添加量が0.005〜3重量%であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電
    荷像現像用磁性現像剤。
  6. 【請求項6】 該金属酸化物粉体が平均粒径0.3〜
    2.9μmを有することを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれかに記載の静電荷像現像用磁性現像剤。
  7. 【請求項7】 該金属酸化物粉体がチタン酸ストロンチ
    ウムまたは酸化セリウムであることを特徴とする請求項
    1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性現像
    剤。
  8. 【請求項8】 該金属酸化物のトナー粒子に対する添加
    量が0.01〜5重量%であることを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性現像
    剤。
  9. 【請求項9】 該結着樹脂は高分子量成分と低分子量成
    分とを有し、 (a)高分子量成分のガラス転移点が、低分子量成分の
    ガラス転移点よりも5〜15℃高く、該高分子量成分の
    ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による
    重量平均分子量(Mw)が70万〜130万であり、ピ
    ーク分子量(PMw)が40万〜110万であり、重量
    平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の値が4.
    5以下であり、Z平均分子量(Mz)が100万〜10
    00万であり、MIが実質的に0であり、 (b)該低分子量成分はMwが5500〜30000で
    あり、PMwが5000〜25000であり、Mw/M
    nの値が4.0以下であることを特徴とする請求項1乃
    至8のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性現像剤。
  10. 【請求項10】 該高分子量成分のGPCによるMwが
    80万〜120万であり、Mw/Mnの値が3.0以下
    であり、Mzが150万〜1000万であり、該低分子
    量成分はMwが6500〜23000であり、PMwが
    6000〜21000であり、Mw/Mnの値が3.5
    以下であり、 該結着樹脂のMwが15万〜30万であり、Mw/Mn
    の値が8〜50であり、Mzが100万〜1000万で
    あり、MIが5〜20であって、軟化点温度が145〜
    165℃であり、 該結着樹脂のJIS酸価が0.1〜10であることを特
    徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の静電荷像現
    像用磁性現像剤。
  11. 【請求項11】 該結着樹脂のJIS酸価/全酸価の比
    が、0.2〜0.7であることを特徴とする請求項1乃
    至10のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性現像剤。
  12. 【請求項12】 該トナーが磁性体を含むことを特徴と
    する請求項1乃至11のいずれかに記載の静電荷像現像
    磁性現像剤。
  13. 【請求項13】 該トナー粒子は下記一般式 R−Y (R:炭化水素基、 Y:水酸基、カルボキシル基、アルキルエーテル基を
    す。)で表せる低分子量ワックスを含有し、R−Yのゲ
    ルパーミエイションクロマトグラフによる重量平均分子
    量(Mw)が3000以下であることを特徴とする請求
    項1乃至12のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性
    像剤。
  14. 【請求項14】 該低分子量ワックスは数平均分子量
    (Mn)が200以上2000以下であり、重量平均分
    子量(Mw)が400以上3000以下であり、Mw/
    Mnが3以下であることを特徴とする請求13記載
    の静電荷像現像用磁性現像剤。
  15. 【請求項15】 該低分子量ワックスは下記式 CH3(CH2XOH (式中、Xは平均値を示し、35〜150である。) 【化1】 (式中、Xは平均値を示し、35〜150であり、Zは
    平均値を示し、1〜5であり、Rは水素または炭素数1
    〜10個のアルキル基を示す。) CH3(CH2XCH2COOH (式中、Xは平均値を示し、35〜150である。)で
    表される直鎖アルキル化合物を含有することを特徴とす
    る請求項13又は14記載の静電荷像現像用磁性現像
    剤。
  16. 【請求項16】 該トナー粒子中に、下記式で示される
    アゾ系金属錯体化合物を含有することを特徴とする請求
    項1乃至15のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性
    像剤。 【化2】
  17. 【請求項17】 該トナー粒子中に、下記式で示される
    アゾ系金属錯体化合物を含有することを特徴とする請求
    項1乃至16のいずれかに記載の静電荷像現像用磁性
    像剤。 【化3】
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