JP3441753B2 - 能動振動制御装置 - Google Patents

能動振動制御装置

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JP3441753B2
JP3441753B2 JP02628493A JP2628493A JP3441753B2 JP 3441753 B2 JP3441753 B2 JP 3441753B2 JP 02628493 A JP02628493 A JP 02628493A JP 2628493 A JP2628493 A JP 2628493A JP 3441753 B2 JP3441753 B2 JP 3441753B2
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秀司 沢田
邦夫 宮内
久 佐野
誠 滑川
俊一 今西
政一 秋保
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、能動振動制御装置に関
し、より詳しくは原動機や原動機の負荷装置(コンプレ
ッサや発電機など)あるいはエンジンの排気マフラその
他吸排気機能を備えた機器や車輌の走行等により発生す
る振動及びこれらの振動に起因して生ずる騒音を能動的
に制御して低減させる能動振動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明における「振動」の語は、「騒
音」をも含めた意味で使用する。
【0003】振動制御装置のうち、振動源(騒音源)か
ら発生する振動を減衰させて振動、騒音の低減化を図る
能動振動制御装置と呼称されるものがある。
【0004】従来、この種の能動振動制御装置として
は、図3に示すように、騒音源(振動源)からの騒音を
検出する騒音センサ21と、前記騒音センサ21により
検出される騒音が参照信号として入力されかつ該参照信
号の伝達特性に対して制御点に於いて逆位相の伝達特性
を有する相殺信号を生成する適応制御回路22と、適応
制御回路22により生成された相殺信号に基づいて相殺
音を発するスピーカ23と、スピーカ23により発せら
れた相殺音と前記参照信号との相殺誤差を検出するマイ
クロホン24とを主要部として構成されたものが知られ
ている(例えば、特表平1−501344号公報)。
【0005】上記従来の能動振動制御装置においては、
騒音センサ21により検出された騒音(一次騒音)はA
/Dコンバータ25によってサンプリングされ、デジタ
ルデータの基準信号(参照信号)x(n)として適応制
御回路22に入力される。該適応制御回路22からは上
述の如く生成された相殺信号が出力されてD/Aコンバ
ータ26でアナログ信号に変換され、アンプ27により
増幅されてスピーカ23から相殺音(二次騒音)が発せ
られる。
【0006】一方、マイクロホン24はスピーカ23か
らの相殺音と騒音源からの騒音との相殺誤差を受信し、
該相殺誤差εはアンプ28により増幅され、A/Dコン
バータ29によりサンプリングされ、デジタルデータの
誤差信号e(n)として取り出され、適応制御回路22
にフィードバックされる。すなわち、誤差信号は、一次
騒音と二次騒音との相殺誤差を示すものであり、上記能
動振動制御装置においては前記誤差信号が最小値となる
ように相殺信号の伝達特性を変更することにより騒音の
低減が図られている。
【0007】更に、適応制御回路22は、FIR型適応
デジタルフィルタ(以下、「ADF」という)22
1と、スピーカ23からマイクロホン24までのこの制
御系特有の伝達特性等を有するフィルタC(∧)222
と、参照信号x(n)がフィルタC(∧)222により
フィルタリングされた参照信号r(n)および誤差信号
e(n)に基づいてLMSアルゴリズム(LMS:Leas
t Mean Square)によりADF221のフィルタ係数を更
新するLMS処理部223とにより構成される。参照信
号x(n)がフィルタC(∧)222によりフィルタリ
ングされた参照信号r(n)および前記誤差信号e
(n)に基づいて、LMS処理部223は誤差信号e
(n)が最小値となるようにADF221のフィルタ係
数を更新する。
【0008】また、能動振動制御装置の消音性能を向上
させるためには、前記フィルタC(∧)を前記スピーカ
からマイクロホンまでのこの制御系特有の伝達特性に基
づいて精度よく同定しなければならない。一般に、前記
フィルタC(∧)は、FIRモデルを用いて同定される
ので、該モデルの精度は、FIRフィルタのタップ数
(次数)、及び騒音周波数帯に適したFIRフィルタの
時間的長さ(フィルタ長)に依存する。
【0009】また、ADF223およびフィルタC
(∧)222は、実際には、汎用のDSP(Digital Sig
nal Processor)により実現される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の能動振動制御装置では、DSPの処理速度に制限が
あり、1サンプリング周期の間に計算できるFIRフィ
ルタ222のタップ数は制限されるため、タップ数を多
く採りたいとき、即ち、消音性能を向上させたいとき
は、サンプリング周波数は低くしなければならず、これ
により制御対象の周波数は低域にシフトされる。一方、
制御対象の周波数が高い場合は、サンプリング周波数は
高く設定しなければならないため、所要の消音性能を確
保するためにはタップ数を少なく設定しなければならな
い。
【0011】したがって、サンプリング周波数を高く設
定してしまうとFIRフィルタのフィルタ長が短くなっ
てしまい、前記伝達特性の同定を行うと、特に、制御対
象の低域の周波数特性が損なわれるので、この同定され
たFIRフィルタにより低域の周波数を有する制御対象
を制御する場合、該制御対象の振動騒音を十分に除去で
きないという問題点があった。
【0012】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、制御系特有の伝達特性等を有するFIRフィルタの
演算時間に制約がある場合でも、所要の消音性能を確保
することができる能動振動制御装置を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、振動源からの振動と関連性の高い信号を参照
信号として入力し、適応フィルタを用いて該入力された
参照信号にフィルタリングを施すことにより相殺信号を
生成する制御手段と、該制御手段により生成された相殺
信号に基づいて相殺振動を発する相殺振動発生手段と、
該相殺振動発生手段により発せられる相殺振動と前記振
動源からの振動との相殺誤差を検出する相殺誤差検出手
段と、前記相殺振動発生手段と相殺誤差検出手段間の伝
達特性を有するFIRフィルタであって、前記制御手段
に含まれるものと、該FIRフィルタによりフイルタリ
ングされた前記参照信号に基づいて、該相殺誤差検出手
段により検出される誤差信号が最小値となるように、前
記適応フィルタのフィルタ係数を逐次的に更新する演算
処理手段とを備えた能動振動制御装置において、前記
IRフィルタの時間的長さを可変設定するフィルタ長可
変設定手段を有することを特徴とする。
【0014】好ましくは、前記フィルタ長可変設定手段
は、前記参照信号をダウンサンプリングすることにより
前記フィルタの時間的長さを可変設定し、また、前記ダ
ウンサンプリングされた参照信号を補間する補間手段を
有することを特徴とする。
【0015】
【作用】上記構成によれば、フィルタ長可変設定手段に
よりFIRフィルタの時間的長さが可変設定される。
【0016】好ましくは、フィルタの時間的長さは参照
信号をダウンサンプリングすることによりより長く設定
される。この場合、該ダウンサンプリングされフィルタ
リングされた参照信号は、演算処理手段内に設けた補間
手段またはこれと別個に設けた補間手段により補間され
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0018】図1は、本発明に係る能動振動制御装置の
一実施例の概略構成を示すブロック図である。
【0019】同図において、1は図示しない振動騒音源
である車両やエンジンの振動、例えば車両の走行ノイズ
やエンジンノイズの参照信号を検出する振動センサであ
り、センサ1により検出された参照信号は、A/Dコン
バータ2に入力されデジタル信号x(n)に変換され
る。デジタル信号x(n)は、参照信号としてADF
3、切換スイッチ41およびサンプリング周期調整回路
16に入力される。
【0020】ADF3には、そのフィルタ係数を更新す
るLMS処理部5の出力側が接続され、LMS処理部5
は後述するFIRフィルタ12またはFIRフィルタ1
4および補間回路15を経たデジタル信号r(n)また
はr″(n)と後述する誤差信号e(n)とに応じてA
DF3のフィルタ係数を更新する。デジタル信号x
(n)は、該更新されたADF3によりフィルタリング
され、相殺信号y(n)として出力される。相殺信号y
(n)は、D/Aコンバータ6によりアナログ変換さ
れ、アンプ7により増幅されて、車体に設置されたアク
チュエータ8により相殺振動として出力される。
【0021】前記相殺振動は、振動騒音源から直接伝播
された振動騒音と干渉されて振動制御がなされる一方、
この相殺振動によっても除去されない振動騒音成分は、
車体内適所に設置された誤差センサ9により誤差信号ε
としてピックアップされる。該誤差信号εは、アンプ1
0により増幅され、A/Dコンバータ11によりデジタ
ル変換されてデジタルの誤差信号e(n)として前記L
MS処理部5に入力される。
【0022】前記切換スイッチ41は、2つの出力端を
有し、一方の出力端は、アクチュエータ8から誤差セン
サ9までのこの制御系特有の伝達特性等に基づいて精度
よく同定されたインパルス応答(サンプリング周波数f
s、タップ数J)から導かれたフィルタ係数Cj(タッ
プ数J/2)を有するFIRフィルタ12に接続され、
他方の出力端は、所定倍(例えば、1/2倍、1/3
倍、1/4倍、‥‥1/n倍)のダウンサンプリングを
行うダウンサンプリング回路13に接続される。ここ
で、図1破線部17は従来例と同様に、DSPのソフト
ウェアにより構成し、また、図示しないMPU(Micro
Processor Unit)が装置全体の制御を司る。
【0023】更に、スイッチ41には、サンプリング周
期調整回路16の出力端が接続されている。サンプリン
グ周期調整回路16は、参照信号x(n)の周期を前記
DSPおよびMPUに内蔵されているタイマーやパルス
幅計測機能を用いて計測する。しかして、参照信号x
(n)の周波数が所定値Fm以上の場合、サンプリング
周期調整回路16は、スイッチ41をして入力された参
照信号x(n)をFIRフィルタ12に接続させ、参照
信号x(n)の周波数が所定値Fm以下の場合、該参照
信号x(n)をダウンサンプリング回路13に接続させ
る。
【0024】ダウンサンプリング回路13の出力は、F
IRフィルタ14に入力され、FIRフィルタ14によ
りフィルタリングされた信号r′(n)は、補間回路1
5に入力される。補間回路15は、ダウンサンプリング
されフィルタリングされた信号r′(n)を補間してダ
ウンサンプリングされる前のサンプリング(以下、「標
準サンプリング」という)周期に戻す。
【0025】前記FIRフィルタ12および補間回路1
5の出力側は、それぞれスイッチ4 2の2つの入力端に
接続され、更に、スイッチ42にはスイッチ41と同様に
サンプリング周期調整回路16の出力側が接続される。
前述したように、参照信号x(n)の周波数が所定値F
m以上の場合、サンプリング周期調整回路16は、スイ
ッチ42をしてFIRフィルタ12の出力側をLMS処
理部5に接続させ、参照信号x(n)の周波数が所定値
Fm以下の場合、補間回路15の出力側をLMS処理部
5に接続させる。
【0026】サンプリング周波数とダウンサンプリング
周波数とFIRフィルタのタップ数とスイッチ41,42
の切り換え周波数は、以下のように設定されているもの
とする。
【0027】ベースとなるサンプリング周波数は前述の
インパルス応答の際に用いられたサンプリング周波数f
sを使用する。又、ダウンサンプリング周波数はfs/
N(Nは整数)と設定され、特に本実施例では、説明の
簡素化のためN=2とする。
【0028】FIRフィルタ12,14のタップ数は多
ければ多いほどアクチュエータ〜誤差センサ間の伝達特
性を正確に同定できるのだが、演算時間及びプログラム
の簡易化を考慮し、FIRフィルタ12,14のタップ
数は両者ともJ/2とする。これは、前述インパルス応
答のタップ数Jの1/2であるが、FIRフィルタ12
と14では前記インパルス応答からの導かれ方法が異な
るので、構成されたフィルタの時間的長さであるフィル
タ長が異なる。前記インパルス応答の時間的長さをlm
sとすると、FIRフィルタ12はインパルス応答の時
間的前半部1/2から導かれるので、フィルタ長はl/
2msとなり、FIRフィルタ14はインパルス応答の
結果を1/2に間引いて導いたので、フィルタ長はlm
sとなる。しかしタップ数はFIRフィルタ12と同じ
J/2なので、見掛け上サンプリング周波数がfs/2
のインパルス応答の結果から導いたものと同じ形にな
る。
【0029】このようにして、FIRフィルタ12はそ
の制御領域である参照信号x(n)の周波数がFm〜F
maxで、アクチュエータ〜誤差センサ間の伝達特性を表
現するのに充分であるようにタップ数J/2とフィルタ
長l/2msが設定されている。
【0030】又、FIRフィルタ14はその制御領域で
ある参照信号x(n)の周波数がFmin〜Fm未満で、
アクチュエータ〜誤差センサ間の伝達特性を表現するの
に充分であるようにタップ数J/2とフィルタ長lms
が設定されている。
【0031】又、切り換え周波数Fmは、サンプリング
周波数やフィルタ長によって決定されるものであり、特
にそれぞれのフィルタの効果を最大限に引き出す為、フ
ィルタの制御領域の境目当たりに設定されている。
【0032】以上のように構成された能動振動制御装置
の制御動作について詳細に説明する。
【0033】本実施例の場合、サンプリング周期変換は
ダウンサンプリング回路13により行い、ダウンサンプ
リング回路13は、標準サンプリングされた参照信号x
(n)を間引きして、1/2ダウンサンプリングし、擬
似的にサンプリング周期を変えるものとする。
【0034】以下、A/Dコンバータ2によりデジタル
変換された参照信号x(n)の周波数が、Fmin〜Fm
にある場合とFm〜Fmaxにある場合とに分けて説明す
る。
【0035】まず、参照信号x(n)がFm〜Fmaxに
ある場合、サンプリング周期調整回路16は、スイッチ
1をして参照信号x(n)をFIRフィルタ12に出
力させる。この場合、サンプリング周波数はfsであ
り、参照信号x(n)がFm〜Fmaxの範囲内でフィル
タ長がl/2でタップ数はJ/2に設定されており、F
IRフィルタは上述したようにフィルタ係数Cj(j=
1,‥‥J/2)を有するので、FIRフィルタ12の
出力r(n)は、以下のようになる。
【0036】
【数1】 この数式(1)は、フィルタ長l/2でタップ数J/2
のフィルタ演算を表している。
【0037】このr(n−i)および前記誤差信号e
(n)を用いて、LMS処理部5は、下記数式(2)で
示すLMSアルゴリズムによりADF3のフィルタ係数
Wiを更新する。
【0038】 Wi(n+1)=Wi(n)+2μe(n)r(n−i) ‥‥(2) ここで、μはステップサイズパラメータ(毎回の繰り返
しにおける補正量の大きさを制御するパラメータ)であ
る。
【0039】以上のようにして求められたフィルタ係数
Wi(n)に基づいて、ADF3は下記の数式(3)で
示すように参照信号x(n)をフィルタリングし、相殺
信号y(n)を出力する。
【0040】
【数2】 次に、参照信号x(n)の周波数fsがFmin〜Fmに
ある場合、サンプリング周期調整回路16は、スイッチ
1をして参照信号x(n)をダウンサンプリング回路
13に出力させる。ダウンサンプリング回路13は、サ
ンプリング周期の2倍の周期で参照信号x(n)を間引
き、該間引きされた参照信号x(n)をFIRフィルタ
14に出力する。従って、参照信号x(n)はFmin〜
Fmの範囲ではサンプリング周波数は擬似的にfs/2
となり、フィルタ長がlでタップ数はJ/2に設定され
たFIRフィルタ14に入力される。FIRフィルタ1
4は、該間引きされた参照信号x(n)および前記フィ
ルタ係数Cjに基づいて、下記の数式(4)で示される
出力r′(n)を出力する。
【0041】
【数3】 この数式は、フィルタ長lでタップ数J/2のフィルタ
演算を表している。
【0042】FIRフィルタ14の出力r′(n)は、
補間回路15に入力され、補間回路15は上述したよう
にダウンサンプリング周波数を標準サンプリング周波数
に戻すもので、例えば、長方形近似と台形近似の2つの
補間方式の内、一方の補間方式によって、間引きされた
参照信号x(n)を補間して標準サンプリング周波数f
sの参照信号を生成し、LMS処理部5に出力する。
【0043】ここで、i=2k(0≦k≦I/2−1)
の場合、FIRフィルタ14の出力r′(n)がダウン
サンプリングされた参照信号x(n)により成っている
場合、補間回路15の出力r″(n)は、下記の数式
(5)で示されるようにFIRフィルタ14の出力r′
(n)がそのまま出力される。
【0044】 r″(n−i)=r′(n−i) ‥‥(5) 一方、i=2k+1(0≦k≦I/2−1)の場合、F
IRフィルタ14の出力r′(n)が、ダウンサンプリ
ングにより捨てられた場合、補間回路15の出力r″
(n)は、長方形近似と台形近似どちらかの補間方式に
より補間される。この長方形近似および台形近似は、そ
れぞれ下記の数式(6),(7)で示される。
【0045】 長方形近似:r″(n−i)=r′(n−i−1) ‥‥(6) 台形近似:r″(n−i)=r′(n−i−1)+[r′(n−i+1)−r ′(n−i−1)]/2 ‥‥(7) 以上のようにして、FIRフィルタ14の出力は、補間
回路15により補間され、長方形近似または台形近似ど
ちらかの補間方式にしたがって補間される。
【0046】補間回路15の出力r″(n)は、LMS
処理部5に入力され、LMS処理部5では、上述したよ
うに下記の数式(8)〜(10)で示すLMSアルゴリ
ズムによりADF3のフィルタ係数を更新する。
【0047】i=2k(0≦k≦I/2−1)のとき、 Wi(n+1)=Wi(n)+2μe(n)r′(n−i) ‥‥(8) となり、 i=2k+1(0≦k≦I/2−1)のとき、 長方形近似:Wi(n+1)=Wi(n)+2μe(n)r′(n−i−1) ‥‥(9) 台形近似:Wi(n+1)=Wi(n)+2μe(n)[r′(n−i−1) +[r′(n−i+1)−r′(n−i−1)]/2] ‥‥(10) となる。
【0048】以上のようにして求められたフィルタ係数
Wi(n)に基づいて、ADF3は、前記数式(3)で
示される相殺信号y(n)を出力する。
【0049】なお、本実施例では、能動振動制御装置の
制御方式としてフィルタードエックスLMSアルゴリズ
ムを適用したが、これに限らずフィルタードエックスL
MSアルゴリズムを基本として多入出力系へ拡張された
MEFX(Multiple Error Filtered-X)LMSアルゴ
リズムやES(Error Scanning)法等にも同様に適用で
きる。
【0050】また、本実施例では、前述したように、参
照信号x(n)の周波数が切り換え周波数Fmを越えた
か否かによって標準サンプリングを行うか、またはダウ
ンサンプリングを行うかを決定するが、図2に示すよう
に切り換え周波数Fmにヒステリシス特性を有するよう
にしてもよい。
【0051】さらに、本実施例では、補間回路15を用
いて、ダウンサンプリング回路13により間引きされフ
ィルタC(∧)によりフィルタリングされた参照信号
r′(n)を補間し、標準サンプリング周期に戻した
が、これに限らず、破線部17の処理はすべてソフトウ
ェアにより行われてよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振動源からの振動と関連性の高い信号を参照信号として
入力し、適応フィルタを用いて該入力された参照信号に
フィルタリングを施すことにより相殺信号を生成する
御手段と、該制御手段により生成された相殺信号に基づ
いて相殺振動を発する相殺振動発生手段と、該相殺振動
発生手段により発せられる相殺振動と前記振動源からの
振動との相殺誤差を検出する相殺誤差検出手段と、前記
相殺振動発生手段と相殺誤差検出手段間の伝達特性を有
するFIRフィルタであって、前記制御手段に含まれる
ものと、該FIRフィルタによりフイルタリングされた
前記参照信号に基づいて、該相殺誤差検出手段により検
出される誤差信号が最小値となるように、前記適応フィ
ルタのフィルタ係数を逐次的に更新する演算処理手段と
を備えた能動振動制御装置において、前記FIRフィル
タの時間的長さを可変設定するフィルタ長可変設定手段
を有するので、前記フィルタの演算時間が制約されたと
してもフィルタ長を十分長く採ることができ、これに依
り、制御対象が低域の周波数を有する場合においても振
動騒音に対して精度のよい相殺信号を発生することが可
能となる効果を奏する。
【0053】また、ダウンサンプリングすることにより
タップ数の増加がなくて済むのでフィルタ演算時間の遅
い演算素子を用いることができ、能動振動制御装置のコ
ストを低下させることが可能となる。又、補正手段を演
算処理手段と別個に設けたので、演算処理部に入力され
る信号は常に一定であり、従って演算アルゴリズムは1
つで制御周波数全体をカバーできるので低コストの演算
素子を使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る能動振動制御装置の一実施例の概
略構成を示すブロック図である。
【図2】切り換え周波数Fmの特性を示す図である。
【図3】従来の能動振動制御装置の概略構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1 振動センサ 3 適応フィルタ(制御手段) 5 LMS処理部(演算処理手段) 8 アクチュエータ(相殺振動発生手段) 9 誤差センサ(誤差信号検出手段) 12、14 FIRフィルタ 13 ダウンサンプリング回路(フィルタ長可変設定手
段) 15 補間回路 16 サンプリング調整回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 久 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 滑川 誠 東京都品川区西五反田1丁目1番8号 アルパイン株式会社内 (72)発明者 今西 俊一 東京都品川区西五反田1丁目1番8号 アルパイン株式会社内 (72)発明者 秋保 政一 東京都品川区西五反田1丁目1番8号 アルパイン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−203406(JP,A) 特開 平4−366899(JP,A) 特開 平3−284098(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/178 F01N 1/00 G05D 19/02 G10K 11/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動源からの振動と関連性の高い信号を
    参照信号として入力し、適応フィルタを用いて該入力さ
    れた参照信号にフィルタリングを施すことにより相殺信
    号を生成する制御手段と、該制御手段により生成された
    相殺信号に基づいて相殺振動を発する相殺振動発生手段
    と、該相殺振動発生手段により発せられる相殺振動と前
    記振動源からの振動との相殺誤差を検出する相殺誤差検
    出手段と、前記相殺振動発生手段と相殺誤差検出手段間
    の伝達特性を有するFIRフィルタであって、前記制御
    手段に含まれるものと、該FIRフィルタによりフイル
    タリングされた前記参照信号に基づいて、該相殺誤差検
    出手段により検出される誤差信号が最小値となるよう
    、前記適応フィルタのフィルタ係数を逐次的に更新す
    演算処理手段とを備えた能動振動制御装置において、
    前記FIRフィルタの時間的長さを可変設定するフィル
    タ長可変設定手段を有することを特徴とする能動振動制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタ長可変設定手段は、前記参
    照信号をダウンサンプリングすることにより前記フィル
    タの時間的長さを可変設定することを特徴とする請求項
    1記載の能動振動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ダウンサンプリングされた参照信号
    を補間する補間手段を有することを特徴とする請求項2
    記載の能動振動制御装置。
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