JP3440750B2 - 車両用ドア - Google Patents

車両用ドア

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JP3440750B2
JP3440750B2 JP11969997A JP11969997A JP3440750B2 JP 3440750 B2 JP3440750 B2 JP 3440750B2 JP 11969997 A JP11969997 A JP 11969997A JP 11969997 A JP11969997 A JP 11969997A JP 3440750 B2 JP3440750 B2 JP 3440750B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両側面衝突時に
乗員に対する衝撃緩和を考慮した車両用ドアに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の構造としては、例えば実
開平6−59131号公報、実開平6−58759号公
報、特開平6−6123号公報、特開平6−47034
号公報等に記載されたものがある。これらに記載された
構造は、車両用ドアのインナーパネルの車室内側の面に
設けられたアームレストにエネルギー吸収構造を設けた
ものである。
【0003】ここで、車両用ドアの一般的断面構造を図
13に基づいて説明すると、図13(a)のように、車
両用ドアは、アウターパネル1及びインナーパネル3か
らなり、該インナーパネル3の車室内側の面にアームレ
スト5を備えたドアトリム7が取り付けられている。
【0004】そして、側面衝突時に障害物9がアウター
パネル1に衝突すると、図13(b)のようにアウター
パネル1が局部的に変形する。衝突現象が図13(c)
等のように更に進むと、アウターパネル1が潰れきって
インナーパネル3に接触する。かかる状態でアウターパ
ネル1及びインナーパネル3が車室内側に進入し、やが
て乗員11の胸部、腹部、或いは腰部に干渉することに
なる。この時、アームレスト5が上記各公報に記載され
たエネルギー吸収構造を持つことで、乗員11に対する
衝撃緩和を行なうことができるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−58759号公報に記載された構造では、圧縮変形
の初期段階でかなりの変形を許すため、エネルギー吸収
効果が少ないという問題がある。特開平6−6123号
公報に記載された構造では、圧縮変形の初期段階でかな
り高いエネルギー吸収効果を有するが、座屈後は変形を
コントロールする工夫がなされていないため、後半での
エネルギー吸収の有効性が劣るという問題がある。更
に、特開平6−6123号公報、特開平6−04703
4号公報に記載された構造では、車室内側から車幅方向
外側へ真っ直ぐな横方向の荷重が加わった場合には適正
にエネルギー吸収を行なうが、衝突時の乗員の挙動は複
雑であり、上下斜め方向からの偏荷重等も作用すること
があり、該偏荷重が加わった場合には曲げ荷重により折
れ易く、エネルギー吸収効果が劣るという問題がある。
【0006】本発明は、衝突現象の初期から後半まで十
分にエネルギー吸収効果を発揮することができ、且つ、
偏荷重に対しても十分にエネルギー吸収効果を発揮する
ことのできる車両ドアの提供を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、アウ
ターパネル及びインナーパネルからなり、該インナーパ
ネルの車室内側の面に、ドアアームレストを車幅外側方
向へスライド機構を介して変位自在に支持し、前記スラ
イド機構を、前記インナーパネルの車室内側の面に支持
された支持部材と、該支持部材にスライド可能に支持さ
れ前記インナーパネルに対して変位自在なスライド部材
とで形成し、前記ドアアームレストへの車室内側からの
荷重により該ドアアームレストと共に変位する前記スラ
イド部材の変位で前記インナーパネル側に対し摩擦反力
を受けながら塑性変形する車体前後方向に沿う第1のエ
ネルギー吸収部材を設け、前記スライド部材の変位によ
り、前記第1のエネルギー吸収部材よりも高い荷重で塑
性変形すると共に第1のエネルギー吸収部材側からの横
方向側又は上下方向側からの荷重を前記インナーパネル
に伝達可能な車体前後方向に沿う第2のエネルギー吸収
部材を前記第1のエネルギー吸収部材と前記インナーパ
ネルとの間に介設し、前記第1のエネルギー吸収部材と
第2のエネルギー吸収部材とは、相互に嵌合移動しなが
ら摩擦反力を受けて塑性変形する形状であり、前記第1
のエネルギー吸収部材と前記第2のエネルギー吸収部材
とは、断面コ字状に形成されて開口側が向かい合わせで
相互に嵌合し、且つ各開口縁に逆曲率の曲面を持つ嵌め
合い部を有することを特徴とする。
【0008】従って、車両の側面衝突時に乗員がドアア
ームレストに車室内側から干渉すると、ドアアームレス
トと共に変位するスライド部材がインナーパネルの車室
内側の面に支持された支持部材に対してスライドし変位
することができる。この時、ドアアームレストへの車室
内側からの荷重により、ドアアームレストと共に変位す
るスライド部材の変位で、第1のエネルギー吸収部材が
摩擦反力を受けながら塑性変形し、初期段階からエネル
ギー吸収を行なう。又、該塑性変形の際に、第1のエネ
ルギー吸収部材側からの横方向側又は上下方向側からの
荷重は第2のエネルギー吸収部材を介してインナーパネ
ルに伝達することができる。衝突現象が更に進むと、第
2のエネルギー吸収部材が塑性変形して、更にエネルギ
ー吸収を行なう。また、エネルギー吸収の際に、第1の
エネルギー吸収部材と第2のエネルギー吸収部材とは相
互に嵌合移動しながら摩擦反力を受けて塑性変形するこ
とができる。そして、この嵌合構造によって、第2のエ
ネルギー吸収部材は第1のエネルギー吸収部材側からの
横方向側又は上下方向側からの荷重をインナーパネルに
伝達することができる。 さらに、断面コ字状に形成され
て開口側が向かい合わせで相互に嵌合する第1のエネル
ギー吸収部材と、第2のエネルギー吸収部材とが摩擦反
力を発揮しながら嵌合し、エネルギー吸収を行なうこと
ができる。この時、各開口縁の逆曲率の曲面を持つ嵌め
合い部によって摩擦反力を発揮しながら円滑に嵌合を進
行させることができる。又、組付け時にも嵌め合い部に
よって容易に組付けることができる。
【0009】請求項2の発明は、アウターパネル及びイ
ンナーパネルからなり、該インナーパネルの車室内側の
面に、ドアアームレストを車幅外側方向へスライド機構
を介して変位自在に支持し、前記スライド機構を、前記
インナーパネルの車室内側の面に支持された支持部材
と、該支持部材にスライド可能に支持され前記インナー
パネルに対して変位自在なスライド部材とで形成し、前
記ドアアームレストへの車室内側からの荷重により該ド
アアームレストと共に変位する前記スライド部材の変位
で前記インナーパネル側に対し摩擦反力を受けながら塑
性変形する車体前後方向に沿う第1のエネルギー吸収部
材を設け、前記スライド部材の変位により、前記第1の
エネルギー吸収部材よりも高い荷重で塑性変形すると共
に第1のエネルギー吸収部材側からの横方向側又は上下
方向側からの荷重を前記インナーパネルに伝達可能な車
体前後方向に沿う第2のエネルギー吸収部材を前記第1
のエネルギー吸収部材と前記インナーパネルとの間に介
設し、前記第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギ
ー吸収部材とは、相互に嵌合移動しながら摩擦反力を受
けて塑性変形する形状であり、前記第1のエネルギー吸
収部材は、断面コ字状に形成されると共に、第2のエネ
ルギー吸収部材は、断面矩形状に形成されて、第2のエ
ネルギー吸収部材の一側が前記インナーパネルに固定さ
れると共に、他側に前記第1のエネルギー吸収部材の開
口側を嵌合し、且つ該嵌合を逆曲率の曲面を持つ嵌め合
い部で行い、前記第2のエネルギー吸収部材に、座屈変
形の荷重設定を行なう座屈調整部を設けたことを特徴と
する。
【0010】従って、第1のエネルギー吸収部材が第2
のエネルギー吸収部材に対して摩擦反力を受けながら嵌
合を進行させて塑性変形を行なわせることができる。
又、逆曲率の曲面を持つ嵌め合い部で摩擦反力を受けな
がら嵌合を進行させ、塑性変形を円滑に行なわせること
ができる。更に第1のエネルギー吸収部材と第2のエネ
ルギー吸収部材との組付け時の嵌合を嵌め合い部によっ
て容易に行なわせることができる。又、第2のエネルギ
ー吸収部材の座屈調整部によって座屈変形の荷重設定を
容易に行なうことができる。
【0011】請求項3の発明は、アウターパネル及びイ
ンナーパネルからなり、該インナーパネルの車室内側の
面に、ドアアームレストを車幅外側方向へスライド機構
を介して変位自在に支持し、前記スライド機構を、前記
インナーパネルの車室内側の面に支持された支持部材
と、該支持部材にスライド可能に支持され前記インナー
パネルに対して変位自在なスライド部材とで形成し、前
記ドアアームレストへの車室内側からの荷重により該ド
アアームレストと共に変位する前記スライド部材の変位
で前記インナーパネル側に対し摩擦反力を受けながら塑
性変形する車体前後方向に沿う第1のエネルギー吸収部
材を設け、前記スライド部材の変位により、前記第1の
エネルギー吸収部材よりも高い荷重で塑性変形すると共
に第1のエネルギー吸収部材側からの横方向側又は上下
方向側からの荷重を前記インナーパネルに伝達可能な車
体前後方向に沿う第2のエネルギー吸収部材を前記第1
のエネルギー吸収部材と前記インナーパネルとの間に介
設し、前記第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギ
ー吸収部材とは、相互に嵌合移動しながら摩擦反力を受
けて塑性変形する形状であり、前記第1のエネルギー吸
収部材は、一側開口の断面略三角形状に形成されると共
に、前記第2のエネルギー吸収部材は閉断面略三角形状
に形成され、該第2のエネルギー吸収部材の断面頂角は
前記第1のエネルギー吸収部材の断面頂角より大きく形
成されて反頂角側が前記インナーパネルに固定されると
共に、頂角側に前記第1のエネルギー吸収部材の開口側
を嵌合したことを特徴とする。
【0012】従って、第2のエネルギー吸収部材の断面
頂角が第1のエネルギー吸収部材の断面頂角より大きい
ため、第1のエネルギー吸収部材は第2のエネルギー吸
収部材に対しスライドしながら嵌合し、その頂角を開く
ようにして摩擦反力を受けながら塑性変形を行ない、エ
ネルギー吸収を行なうことができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれ
か1項に記載の車両用ドアであって、前記第1のエネル
ギー吸収部材は、前記スライド部材を兼ね、前記第2の
エネルギー吸収部材は前記支持部材を兼ねていることを
特徴とする。
【0014】従って、スライド部材及び第1のエネルギ
ー吸収部材を一体に成形することができる。又、支持部
材と第2のエネルギー吸収部材とを一体に成形すること
ができる。
【0015】請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれ
か1項に記載の車両用ドアであって、前記第1のエネル
ギー吸収部材は、前記スライド部材の一部を兼ね、前記
第2のエネルギー吸収部材は、前記スライド部材の一
部、及び支持部材を兼ねていることを特徴とする。
【0016】従って、スライド部材の一部及び第1のエ
ネルギー吸収部材を一体に形成することができ、またス
ライド部材の一部、支持部材及び第2のエネルギー吸収
部材を同一部材で一体に形成することができる。
【0017】請求項6の発明は、アウターパネル及びイ
ンナーパネルからなり、該インナーパネルの車室内側の
面に、ドアアームレストを車幅外側方向へスライド機構
を介して変位自在に支持し、前記スライド機構を、前記
インナーパネルの車室内側の面に支持された支持部材
と、該支持部材にスライド可能に支持され前記インナー
パネルに対して変位自在なスライド部材とで形成し、前
記ドアアームレストへの車室内側からの荷重により該ド
アアームレストと共に変位する前記スライド部材の変位
で前記インナーパネル側に対し摩擦反力を受けながら塑
性変形する車体前後方向に沿う第1のエネルギー吸収部
材を設け、前記スライド部材の変位により、前記第1の
エネルギー吸収部材よりも高い荷重で塑性変形すると共
に第1のエネルギー吸収部材側からの横方向側又は上下
方向側からの荷重を前記インナーパネルに伝達可能な車
体前後方向に沿う第2のエネルギー吸収部材を前記第1
のエネルギー吸収部材と前記インナーパネルとの間に介
設し、前記第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギ
ー吸収部材とは、相互に嵌合移動しながら摩擦反力を受
けて塑性変形する形状であり、前記第1のエネルギー吸
収部材は、前記スライド部材の一部を兼ね、前記第2の
エネルギー吸収部材は、前記スライド部材の一部、及び
支持部材を兼ねており、前記第1のエネルギー吸収部材
は、一側に当接面及び該当接面に突部を有した閉断面に
形成されると共に、前記第2のエネルギー吸収部材は、
インナーパネルから突出する一側開口の台形断面に形成
されて開口縁に前記インナーパネルに沿ってスライド可
能なフランジ部を有し、該台形断面の頂面部に前記第1
のエネルギー吸収部材の突部を嵌合させる凹部を有して
前記当接面を当接させたことを特徴とする。
【0018】従って、ドアアームレストへの車室内側か
らの荷重により、第1のエネルギー吸収部材に荷重が作
用すると、第1のエネルギー吸収部材は変形しながら第
2のエネルギー吸収部材に荷重を伝達し、第2のエネル
ギー吸収部材は開口縁のフランジ部をインナーパネルの
面に沿ってスライドしながら台形断面を開くように変形
する。同時に、第1のエネルギー吸収部材は、第2のエ
ネルギー吸収部材の当接面に設けた突部が変形しながら
第2のエネルギー吸収部材の頂面部の凹部内にスライド
して入り込んでいく。このような変位によってドアアー
ムレストは、インナーパネルに対して車幅外側方向へ変
位することができる。又、前記フランジ部のスライドや
凹部内への突部のスライド進入によって、第1のエネル
ギー吸収部材は摩擦反力を受けながら塑性変形し、エネ
ルギー吸収を行なう。又、第2のエネルギー吸収部材が
塑性変形して、更にエネルギー吸収を行なうことができ
る。又、前記凹部と突部との係合によって第1のエネル
ギー吸収部材側から第2のエネルギー吸収部材を介して
横方向側又は上下方向側からの荷重をインナーパネルに
伝達することができる。
【0019】請求項7の発明は、アウターパネル及びイ
ンナーパネルからなり、該インナーパネルの車室内側の
面に、ドアアームレストを車幅外側方向へスライド機構
を介して変位自在に支持し、前記スライド機構を、前記
インナーパネルの車室内側の面に支持された支持部材
と、該支持部材にスライド可能に支持され前記インナー
パネルに対して変位自在なスライド部材とで形成し、前
記ドアアームレストへの車室内側からの荷重により該ド
アアームレストと共に変位する前記スライド部材の変位
で前記インナーパネル側に対し摩擦反力を受けながら塑
性変形する車体前後方向に沿う第1のエネルギー吸収部
材を設け、前記スライド部材の変位により、前記第1の
エネルギー吸収部材よりも高い荷重で塑性変形すると共
に第1のエネルギー吸収部材側からの横方向側又は上下
方向側からの荷重を前記インナーパネルに伝達可能な車
体前後方向に沿う第2のエネルギー吸収部材を前記第1
のエネルギー吸収部材と前記インナーパネルとの間に介
設し、前記第1のエネルギー吸収部材は、前記インナー
パネルに対して車室内側へ断面凸形状であると共に、上
下一側縁が前記インナーパネルに固定され、同他側縁が
前記インナーパネルの面に沿ったスライド部材に結合さ
れ、該スライド部材に上下方向のスリットを設け、前記
インナーパネルに、前記スリットに嵌合してスライド部
材をインナーパネルの面に沿ってスライド可能に支持す
る突状の支持部材を突設したことを特徴とする。
【0020】従って、ドアアームレストへの車室内側か
らの荷重により該荷重が第1のエネルギー吸収部材に伝
達されると、第1のエネルギー吸収部材を介してスライ
ド部材に荷重が伝達される。これによって、第1のエネ
ルギー吸収部材は曲げによる塑性変形を進行させ、同時
にスライド部材は突条とスリットとの関係によってイン
ナーパネルの面に沿ってスライドすることができる。従
って、第1のエネルギー吸収部材はスライド部材のイン
ナーパネルの面に沿ったスライドによって、その曲げ変
形が規制されるため、摩擦反力を受けながら塑性変形す
ることになる。衝突がさらに進行すると、第1のエネル
ギー吸収部材から第2のエネルギー吸収部材へ荷重が伝
達され、第2のエネルギー吸収部材の塑性変形によって
さらにエネルギー吸収を行なうことができる。
【0021】請求項8の発明は、請求項7記載の車両用
ドアであって、前記第1のエネルギー吸収部材は、前記
スライド部材の一部を兼ね、前記第2のエネルギー吸収
部材は、前記スライド部材の一部、及び支持部材を兼ね
ていることを特徴とする。
【0022】従って、スライド部材の一部及び第1のエ
ネルギー吸収部材を一体に形成することができ、またス
ライド部材の一部、支持部材及び第2のエネルギー吸収
部材を同一部材で一体に形成することができる。
【0023】請求項9の発明は、アウターパネル及びイ
ンナーパネルからなり、該インナーパネルの車室内側の
面に、ドアアームレストを車幅外側方向へスライド機構
を介して変位自在に支持し、前記スライド機構を、前記
インナーパネルの車室内側の面に支持された支持部材
と、該支持部材にスライド可能に支持され前記インナー
パネルに対して変位自在なスライド部材とで形成し、前
記ドアアームレストへの車室内側からの荷重により該ド
アアームレストと共に変位する前記スライド部材の変位
で前記インナーパネル側に対し摩擦反力を受けながら塑
性変形する車体前後方向に沿う第1のエネルギー吸収部
材を設け、前記スライド部材の変位により、前記第1の
エネルギー吸収部材よりも高い荷重で塑性変形すると共
に第1のエネルギー吸収部材側からの横方向側又は上下
方向側からの荷重を前記インナーパネルに伝達可能な車
体前後方向に沿う第2のエネルギー吸収部材を前記第1
のエネルギー吸収部材と前記インナーパネルとの間に介
設し、前記第1のエネルギー吸収部材と前記インナーパ
ネルとに結合され、該第1のエネルギー吸収部材の塑性
変形と共に折れ曲がる折曲エネルギー吸収部を設けた
とを特徴とする。
【0024】従って、第1のエネルギー吸収部材の変位
によって折曲げエネルギー吸収部が折れ曲がり、第1の
エネルギー吸収部材と共にさらなるエネルギー吸収を行
なう。
【0025】請求項10の発明は、請求項9記載の車両
用ドアであって、前記第1のエネルギー吸収部材は、前
記スライド部材の一部を兼ね、前記第2のエネルギー吸
収部材は、前記スライド部材の一部、及び支持部材を兼
ねていることを特徴とする。
【0026】従って、スライド部材の一部及び第1のエ
ネルギー吸収部材を一体に形成することができ、またス
ライド部材の一部、支持部材及び第2のエネルギー吸収
部材を同一部材で一体に形成することができる。
【0027】請求項11の発明は、請求項1,2,3,
9のいずれか1項に記載の車両用ドアであって、前記第
1のエネルギー吸収部材の車幅方向車室内側へ向いた面
を、車幅外側方向へ凹状の車体前後方向の曲面に形成し
たことを特徴とする。
【0028】従って、第1のエネルギー吸収部材の車幅
方向車室内側へ向いた面を乗員の腹部に合わせた滑らか
な曲面にすることができ、乗員に対するピーク荷重を抑
えることができる。
【0029】請求項12の発明は、請求項1,2,3,
6,9のいずれか1項に記載の車両用ドアであって、
記第1,第2のエネルギー吸収部材は、前記ドアアーム
レストの芯材を構成し、前記ドアアームレストは、前記
芯材を覆うパッドを有することを特徴とする。
【0030】従って、第1,第2のエネルギー吸収部材
をドアアームレストの芯材として構成することができる
と共に、さらに芯材を覆うパッドによってエネルギー吸
収をさらに向上させることができる。
【0031】 請求項13の発明は、請求項1,2,3,
9のいずれか1項に記載の車両用ドアであって、前記パ
ッドの車幅方向車室内側へ向いた面を、車幅外側方向へ
凹状の車体前後方向の曲面に形成したことを特徴とす
る。
【0032】従って、ドアアームレストのパッドの面も
乗員の腹部等に合わせた滑らかな曲面にすることがで
き、衝撃荷重をさらに抑えることができる。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明では、ドアアームレスト
への車室内側からの荷重により、第1のエネルギー吸収
部材が摩擦反力を受けながら塑性変形して初期から十分
なエネルギー吸収を行なうことができる。又、衝突現象
が進行すると、第2のエネルギー吸収部材も塑性変形し
て後半部まで十分なエネルギー吸収を行なうことができ
る。更に、第1のエネルギー吸収部材からの横方向側又
は上下方向側からの荷重をインナーパネルに伝達するこ
とができえるため、ドアアームレストに対し偏荷重が作
用した場合でも、十分に機能してエネルギー吸収を行な
うことができるまた、相互に嵌合しながら摩擦反力を受
けて塑性変形するから、初期から十分なエネルギー吸収
を行なうことができると共に、偏荷重に対するエネルギ
ー吸収を十分に行なうことができる。さらに、嵌め合い
部によって摩擦反力を受けながら塑性変形させることを
極めて円滑に行なわせることができ、初期からの十分な
エネルギー吸収を確実に行なうことができる。
【0034】請求項2の発明では、摩擦反力を受けなが
ら塑性変形することを嵌め合い部によって円滑に行なわ
せ、初期からエネルギー吸収を確実に行なわせることが
できる。又、第2のエネルギー吸収部材の座屈調整部に
よって第2のエネルギー吸収部材によるエネルギー吸収
を確実に行なわせ、後半まで正確且つ十分なエネルギー
吸収を達成することができる。
【0035】請求項3の発明では、第2のエネルギー吸
収部材の断面略三角形状の斜面を利用して、第2のエネ
ルギー吸収部材を開くように塑性変形させるので、摩擦
反力を受けながら塑性変形させることを確実に行なわ
せ、初期からエネルギー吸収を正確に行なうことができ
る。又、組付けに際しては、第1のエネルギー吸収部材
の開口側を第2のエネルギー吸収部材の頂角側に嵌合さ
せることができるため、組付けが極めて容易となる。
【0036】請求項4の発明では、製造が容易で、また
コンパクトであり、車室内のドアアームレストに対し十
分に適用することができる。
【0037】請求項5の発明では、スライド部材の一部
と第1のエネルギー吸収部材との製造が同一部材で一体
に成形することができ、またスライド部材の一部、支持
部材及び第2のエネルギー吸収部材を同一部材によって
一体に成形することができる。従って、製造が極めて容
易である。又、全体的にコンパクトにすることができ、
車室内のドアアームレストに十分に適用することができ
る。
【0038】請求項6の発明では、ドアアームレスト側
からの荷重を第1のエネルギー吸収部材の閉断面を介し
て第2のエネルギー吸収部材に伝達するため、荷重伝達
を円滑に行なわせることができ、エネルギー吸収を正確
に行なうことができる。
【0039】請求項7の発明では、ドアアームレストに
作用する荷重に対し交差する方向へスライド部材をスラ
イドさせるようにしたため、このスライドによる摩擦反
力によって第1エネルギー部材の曲げによる塑性変形が
規制されることになり、さらに高いエネルギー吸収を行
なうことができる。
【0040】請求項8の発明では、スライド部材の一部
と第1のエネルギー吸収部材との製造が同一部材で一体
に成形することができ、またスライド部材の一部、支持
部材及び第2のエネルギー吸収部材を同一部材によって
一体に成形することができる。従って、製造が極めて容
易である。又、全体的にコンパクトにすることができ、
車室内のドアアームレストに十分に適用することができ
る。
【0041】請求項9の発明では、折曲げエネルギー吸
収部によってさらに高いエネルギー吸収を行なうことが
できる。
【0042】請求項10の発明では、スライド部材の一
部と第1のエネルギー吸収部材との製造が同一部材で一
体に成形することができ、またスライド部材の一部、支
持部材及び第2のエネルギー吸収部材を同一部材によっ
て一体に成形することができる。従って、製造が極めて
容易である。又、全体的にコンパクトにすることがで
き、車室内のドアアームレストに十分に適用することが
できる。
【0043】請求項11の発明では、曲面の存在によっ
て乗員の腹部等に対するピーク荷重をさらに抑えること
ができる。
【0044】請求項12の発明では、第1,第2のエネ
ルギー吸収部材を共用してドアアームレストの形状保持
を行なうことができ、しかもパッドによるエネルギー吸
収効果によって乗員に対するピーク荷重をより抑えるこ
とができる。
【0045】請求項13の発明では、パッドの曲面の存
在によって乗員の腹部等に対するピーク荷重をさらに抑
えることができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1,図2は本発明の第1実施形態に
係り、図1は車両ドアのドアアームレスト5の部分の一
部切欠概略斜視図を示したものであり、図2は断面図を
示し、(a)は変形前、(b)は変形後の状態を示した
ものである。このドアアームレスト5も基本的には図1
3で説明したような位置に設けられたものである。従っ
て、全体説明は図13で代用し、本実施形態においては
ドアアームレスト5の部分において説明する。
【0047】図1,図2のように、ドアアームレスト5
はスライド機構13を介して車幅外側方向へ変位自在に
支持されている。スライド機構13はインナーパネル3
の車室内側の面に支持された支持部材15と、該支持部
材15にスライド可能に支持され前記インナーパネル3
に対して変位自在なスライド部材17とからなってい
る。
【0048】本実施形態では、支持部材15が第2のエ
ネルギー吸収部材を兼ねており、支持部材15及び第2
のエネルギー吸収部材15は同一部材となっている。ス
ライド部材17は第1のエネルギー吸収部材を兼ねてお
り、スライド部材17及び第1のエネルギー吸収部材1
7は同一部材として構成され、一体に成形されている。
【0049】ここで、部材15,17を第2のエネルギ
ー吸収部材15及び第1のエネルギー吸収部材17とし
て説明すると、まず、第1,第2のエネルギー吸収部材
17,15は断面コ字状(チャンネル状)に形成され
て、開口15a,17a側が向かい合わせで相互に嵌合
し、車体前後方向に沿って設けられている。第2のエネ
ルギー吸収部材15は端壁15bが前記インナーパネル
3に溶接等によって固定されている。前記各開口15
a,17a縁には逆曲率の曲面を持つ嵌め合い部21,
23が設けられている。
【0050】前記第2のエネルギー吸収部材15の上下
壁25の外面25aの相互間隔は第1のエネルギー吸収
部材17の上下壁27の内面27a上下間隔よりも若干
大きく形成されており、嵌合時にくい込むようになって
いる。
【0051】図1のように、前記第1のエネルギー吸収
部材17の前後方向両端には、折曲エネルギー吸収部2
9が設けられている。該折曲エネルギー吸収部29は、
第1のエネルギー吸収部材17の端部に一体に設けら
れ、折曲げ部29aを有し、フランジ31が前記インナ
ーパネル3にスポット溶接等によって固定されている。
【0052】前記、ドアアームレスト5は、前記第1,
第2のエネルギー吸収部材17,15を芯材として有
し、両部材15,17の外側を緩衝材としてのパッド3
3で覆い、パッド33のさらに外側を樹脂の表皮35で
覆っている。パッド33の内部には第2のエネルギー吸
収部材15の回りに空間部24が形成され、第1のエネ
ルギー吸収部材17のスライド移動を円滑に行なわせる
ようになっている。
【0053】そして、車両側面衝突等によって、図13
で説明したように、乗員とドアアームレスト5が干渉す
ると、乗員からドアアームレスト5に車室内側から荷重
が作用し、初期においては、第1,第2のエネルギー吸
収部材17,15の弾性変形等を介してエネルギー吸収
が行なわれる。次いで、ドアアームレスト5は車幅外側
方向へスライド機構3を介して変位する。
【0054】即ち、第1実施形態では、支持部材15に
対しスライド部材17が嵌合するようにして案内されな
がら移動し、アームレスト5の変位を許容する。このよ
うな変位に際して、スライド部材17の変位で同部材と
して構成された第1のエネルギー吸収部材17がインナ
ーパネル3側に対し摩擦反力を受けながら塑性変形す
る。即ち、図2(a)、(b)のように、第2のエネル
ギー吸収部材15に対し第1のエネルギー吸収部材17
が嵌合を進行させ、上下壁25,27の外面25a、内
面27aの間隔の違いによって第2のエネルギー吸収部
材15に第1のエネルギー吸収部材17がくい込むよう
にして若干拡げられながら嵌合していく。
【0055】そして、両部材15,17間の摩擦反力を
第1のエネルギー吸収部材17が受けながら、図2
(b)のような塑性変形をし、初期からエネルギー吸収
を行なうことができる。この時、逆曲率の嵌め合い部2
1,23によって第1,第2のエネルギー吸収部材1
7,15の変形しながらの嵌合が円滑に行なわれること
になる。第1のエネルギー吸収部材17の塑性変形に際
して、第2のエネルギー吸収部材15は第1のエネルギ
ー吸収部材17よりも高い荷重で塑性変形するように設
定されているため、初期の段階で第1のエネルギー吸収
部材17の塑性変形を先行して円滑に行なわせることが
できる。又、ドアアームレスト5の移動により、パッド
33も図2(b)のように潰れ変形し、その粘性作用に
よってエネルギーを吸収する。
【0056】衝突現象がさらに進行すると、第1のエネ
ルギー吸収部材17の端壁17b内面に第2のエネルギ
ー吸収部材17の嵌め合い部21が当接する傾向とな
り、その曲率によって上下壁25が内側へ曲げられる傾
向となり、いわゆる底付きを防止できる。
【0057】又、第1のエネルギー吸収部材17の変位
に際して、折曲エネルギー吸収部29が折れを進行さ
せ、これによってもエネルギー吸収を行なうことができ
る。
【0058】かかる動作によって、初期から後半にわた
ってエネルギー吸収特性を理想状態に近づけることがで
きる。
【0059】図3は第1実施形態の特性を乗員の腹部に
おける荷重変化とドアアームレスト5の変形ストローク
との関係で示したF−S特性で示したものである。この
図3において、理想的な特性波形を示す油圧ダンパーの
F−S特性をとして示している。は本願発明第1実
施形態の特性である。又、〜として、第1実施形態
のエネルギー吸収部材15,17等を有しない場合の特
性を示している。即ち、はドアアームレストがパッド
及び第1,第2のエネルギー吸収部材を有さず、且つ、
エネルギー吸収用の塑性変形部も有していない場合の特
性であり、はエネルギー吸収用の塑性変形部のみを有
している場合の特性であり、はエネルギー吸収用の塑
性変形部とパッドを有した場合の特性である。
【0060】図3ののものでは、初期に高いピーク荷
重が発生し、また荷重も早期に減少してしまうという特
性となっている。の場合はの場合と比較して初期の
ピーク荷重は若干低いものの、依然として高いピーク荷
重を有し、且つ、と同様に早期に荷重が減少してしま
うという特性がある。の場合はと同様な初期ピーク
荷重を有し、且つ、後半部で底付きによる高いピーク荷
重を発生するという特性となっている。
【0061】これに対し、の本願発明第1実施形態の
特性では、初期に第1,第2吸収部材17,15の弾性
変形等を介して図3の線形領域Aを作り出し、次に第1
エネルギー吸収部材17が第2エネルギー吸収部材15
に対し塑性変形しながらくい込んでいく作用と、パッド
33の粘性とによって座屈変形領域Bを作り出し、後半
で第2エネルギー吸収部材15の先端を曲げるようにし
て底付きを抑え、曲変形領域Cを作り出している。従っ
て、初期における荷重の立上がりは急速に行なわれ、且
つ、ピーク荷重は,に比較してはるかに低くなって
いる。
【0062】そして、その後変形モードが抑制され、僅
かな荷重の増減を繰り返しながら後半に至り、曲変形領
域Cで荷重増大を抑えることができるのである。
【0063】従って、理想波形として知られている油圧
ダンパーの特性と比較してもこれに近い特性を得るこ
とができ、乗員がドアアームレスト5に干渉した初期か
ら衝突現象が進行して後半に至るまでピーク荷重を抑え
ながら、十分な荷重吸収を行なうことができる。
【0064】ドアアームレスト5に対し、上下方向側、
例えば斜め方向から荷重が作用したときでも、第1のエ
ネルギー吸収部材17が第2のエネルギー吸収部材15
に対して嵌合を進行させることで第2のエネルギー吸収
部材15を介し、インナーパネル3側へ確実に荷重伝達
することができる。従って、偏荷重に対しても確実なエ
ネルギー吸収を行なうことができる。
【0065】(第2実施形態)図4,図5は本発明の第
2実施形態に係り、図4は第1実施形態の図1に対応す
る一部切欠概略斜視図、図5は第1実施形態の図2に対
応する概略拡大断面図である。尚、第1実施形態と対応
する構成部分には同符号を付して説明し、重複した説明
を省略する。
【0066】図4,図5のように、本実施形態において
は、支持部材を兼ねる第2のエネルギー吸収部材37が
略矩形の閉断面形状に形成され、該第2のエネルギー吸
収部材37の一側37aがインナーパネル3にスポット
溶接等によって固定され、他側37bに第1のエネルギ
ー吸収部材17の開口17a側が嵌合している。前記第
2のエネルギー吸収部材37の上下壁25には内側へ折
曲げて形成された座屈調整部39が設けられている。
【0067】従って、本実施形態においては、第2のエ
ネルギー吸収部材37に設けた座屈調整部39によって
第2のエネルギー吸収部材37の他側37bが第1のエ
ネルギー吸収部材15の端壁20に底付いた後、第2の
エネルギー吸収部材37の座屈を促進させることがで
き、図3で示したCの領域のように、衝突後半での荷重
を減少させ、ピーク荷重の増大を確実に抑制することが
できる。又、Cにおける領域での荷重設定を座屈調整部
39の大きさ、個数等によって容易に調整することが可
能となる。従って、より効率的なエネルギー吸収を行な
わせることが可能となる。尚、他の作用効果は第1実施
形態と略同様である。
【0068】(第3実施形態)図6,図7は本発明の第
3実施形態に係り、図6は図1に対応した一部切欠概略
斜視図、図7は図2に対応した概略拡大断面図である。
尚、第1実施形態と対応する構成部分には同符号を付し
て説明し、また重複した説明は省略する。
【0069】図6,図7のように、本実施形態において
は、支持部材を兼ねる第2のエネルギー吸収部材41が
閉断面略三角形状に形成されて、反頂角側41aがイン
ナーパネル3にスポット溶接等によって固定され、スラ
イド部材を兼ねる第1のエネルギー吸収部材は一側開口
の断面略三角形状に形成され、該第1のエネルギー吸収
部材43の開口43a側が第2のエネルギー吸収部材4
1の頂角41b側に嵌合している。
【0070】従って、ドアアームレスト5に対して乗員
が干渉し、車室内側から荷重が作用すると、スライド部
材を兼ねる第1のエネルギー吸収部材43がインナーパ
ネル3側へ変位し、第1のエネルギー吸収部材43の開
口43aが第2のエネルギー吸収部材41の上下壁25
に沿って移動し、両部材41,43の頂角部41b,4
3bの角度の違いによって第1のエネルギー吸収部材4
3の開口43aが第2のエネルギー吸収部材41の上下
壁25に沿って移動しながら徐々に拡げられるようにし
てくい込むようにして変形していく。これによって、第
1のエネルギー吸収部材43は第2のエネルギー吸収部
材41に対して摩擦反力を受けながら塑性変形すること
になる。
【0071】又、ドアアームレスト5に対する上下斜め
方向からの荷重に対しては、第1のエネルギー吸収部材
43の開口43a側が上下壁25に干渉することによっ
て受け止められ、斜め方向からの荷重(斜め荷重)等を
第1のエネルギー吸収部材43から第2のエネルギー吸
収部材41を介してインナーパネル3側へ伝達すること
ができる。従って、このような偏荷重に対しても第1の
エネルギー吸収部材43を第2のエネルギー吸収部材4
1に対しくい込むように変位させて摩擦反力を受けなが
ら塑性変形させることができる。
【0072】更に、衝突後半において、第1のエネルギ
ー吸収部材43の頂角部43bが第2のエネルギー吸収
部材41の頂角部41bに底付くと、第2のエネルギー
吸収部材の頂角部41bが潰れるようにして座屈変形す
る。従って、衝突後半での荷重減少を行なうことができ
る。折曲げ部29a等の作用は第1実施形態と同様であ
る。
【0073】従って、本実施形態においては、第1のエ
ネルギー吸収部材43の変位が進むに応じて塑性変形の
度合いが大きくなり、エネルギー吸収量を増大させるこ
とができ、より理想波形に近い荷重吸収を行なうことが
できる。尚、他の作用効果は第1実施形態と略同様であ
る。
【0074】(第4実施形態)図8,図9は第4実施形
態に係り、図8は図1に対応した一部切欠概略斜視図、
図9は図2に対応した要部概略拡大断面図である。尚、
第1実施形態と対応する構成部分には同符号を付して説
明し、また重複した説明は省略する。
【0075】本実施形態では、第2のエネルギー吸収部
材45がスライド部材の一部及び支持部材を兼ねてお
り、同一部材で一体に形成されている。又、第1のエネ
ルギー吸収部材47はスライド部材の一部を兼ね、同一
部材で一体に成形されている。前記第2のエネルギー吸
収部材45はインナーパネル3から突出する一側開口の
台形断面に形成され、開口47a縁にインナーパネルに
沿ってスライド可能なフランジ部49が設けられてい
る。又、第2のエネルギー吸収部材45の台形断面の頂
面部45bに上下壁51によって形成された凹部45c
が形成されている。前記第1のエネルギー吸収部材47
は一側に当接面47aが設けられて閉断面に形成され、
当接面47aに突部47bが設けられ、該突部47bが
前記凹部45cに嵌合している。突部47bは上下壁5
3を備え、前記凹部45cの上下壁51に接触してい
る。又、閉断面の第1のエネルギー吸収部材47には座
屈調整部55が設けられている。尚、本実施形態におい
ても図示しない折曲エネルギー吸収部が備えられてい
る。
【0076】そして、側面衝突時に乗員がドアアームレ
スト5に干渉すると、この干渉による車室内側からの荷
重により第1のエネルギー吸収部材47を介し第2のエ
ネルギー吸収部材45からインナーパネル3へ荷重が伝
達される。この荷重伝達により第2のエネルギー吸収部
材45のフランジ部49がインナーパネル3に沿って上
下に移動するようにして凹部45cの上下壁51が開か
れるように変形していく。
【0077】これに応じて第1のエネルギー吸収部材4
7が座屈調整部55によって座屈を開始し始めると同時
に突部47bの上下壁53が凹部45cの上下壁51に
接触しつつ凹部45c内に突部47bが変形しながら突
入していく。即ち、ドアアームレスト5と共にスライド
部材が変位したのと同等になる。これによって第1のエ
ネルギー吸収部材47は摩擦反力を受けながら塑性変形
し、エネルギー吸収をすることになる。
【0078】又、ドアアームレスト5に上下方向から変
荷重が作用しても、凹部45c及び47bの嵌合、さら
には頂面部45bに対する当接面47aの当接によって
荷重を第2のエネルギー吸収部材45を介してインナー
パネル3側へ伝達することができ、偏荷重に対しても確
実なエネルギー吸収を行なうことができる。
【0079】さらに、第1のエネルギー吸収部材47が
潰れきって第2のエネルギー吸収部材45の頂面部45
bに対し底付くと、第2のエネルギー吸収部材45のフ
ランジ部49がインナーパネル3に沿ってさらに上下方
向にスライドして第2のエネルギー吸収部材45を座屈
変形させることが可能となり、衝突後半部での荷重減少
を行なうことができる。
【0080】従って、本実施形態においては、第1のエ
ネルギー吸収部材47側を確実に座屈変形させた後に、
第2のエネルギー吸収部材45の座屈を行なわせること
ができ、理想波形に近いエネルギー吸収を行なうことが
できる。また、座屈調整部55の形状、大きさ、個数の
設定によって第1のエネルギー吸収部材47の座屈を調
整することができ、より正確な荷重吸収を行なうことが
できる。尚、他の作用は第1実施形態と略同様である。
【0081】(第5実施形態)図10は本発明の第5実
施形態に係り、図1と同様な一部切欠概略斜視図を示し
ている。尚、図1と対応する構成部分には同符号を付し
て説明し、重複した説明は省略する。
【0082】本実施形態においては、第1のエネルギー
吸収部材17の車幅方向車室内側へ向いた面17bを車
幅外側方向へ凹状の車体前後方向の曲面に形成したもの
である。本実施形態においては、更にパッド33の車幅
方向車室内側へ向いた面33aを車幅外側方向へ凹状の
車体前後方向の曲面に形成したものである。従って、本
実施形態においては、面17b,33aの存在によって
乗員の腹部等がドアアームレスト5に干渉した時、腹部
に対するピーク荷重をさらに抑えることができる。
【0083】図11は本実施形態の特性を示すグラフで
あり、が本実施形態、が前記第1〜第4の実施形態
における曲面のない場合の特性を示したものである。こ
のように、曲面である面17b,33aを設けた場合に
は、初期のピーク荷重が低く、なお且つ全体的にもエネ
ルギー吸収量が増大してより平均化され、理想波形に近
い特性を得ることができた。
【0084】(第6実施形態)図12は第6実施形態に
係り、図1に対応した一部切欠概略斜視図を示してい
る。尚、図1と対応する構成部分には同符号を付して説
明し、重複した説明は省略する。
【0085】本実施形態においては、第1のエネルギー
吸収部材57はインナーパネル3に対して車室内側へ断
面突形状であると共に、上縁側に固定フランジ59が設
けられてインナーパネル3に対しスポット溶接等によっ
て固定されている。又、下縁側はインナーパネル3に沿
った板状のスライド部材61に一体に結合されている。
スライド部材61には上下方向のスリット63が車体前
後方向に所定間隔で複数設けられている。又、前記イン
ナーパネル3にはスリット63に対応して頭付きの突状
の支持部材65が車体前後方向所定間隔で複数突設され
ている。そして、支持部材65がスライド部材61に対
し嵌合している。
【0086】第2のエネルギー吸収部材67は前記第2
実施形態の第2のエネルギー吸収部材41と略同構造の
ものである。尚、本実施形態においても折曲エネルギー
吸収部29が備えられている。又、第1のエネルギー吸
収部材57の面57a、パッド3の面33aは第5実施
形態と同様の曲面に形成されている。
【0087】そして、車幅方向の衝突時にドアアームレ
スト5に乗員が干渉し、車室内側から荷重が作用する
と、第1のエネルギー吸収部材57は断面を押し潰すよ
うにして曲げ変形を受け、スライド部材61がインナー
パネル3に沿って下降する。この下降は、スリット63
においてスライド部材61が支持部材65に対し案内さ
れることによって行なわれる。この時、スライド部材6
1はインナーパネル3との間に摩擦抵抗を受けることに
なる。これによって、第1のエネルギー吸収部材57は
摩擦反力を受けながら塑性変形をして、エネルギー吸収
を行なうことができる。
【0088】又、第1のエネルギー吸収部材57が変形
して第2のエネルギー吸収部材67に底付くと、第2の
エネルギー吸収部材67が座屈調整部39を介して座屈
し、後半部における荷重減少を図ることができる。尚、
折曲エネルギー吸収部29、パッド33等も上記同様に
してエネルギー吸収を行なう。
【0089】従って、本実施形態においても、第1実施
形態等と同様にして初期のピーク荷重を軽減しながら衝
突後半に至るまでエネルギー吸収を増大し、且つ後半部
での荷重増大を抑制することもでき、理想波形に近いエ
ネルギー吸収を行なうことができる。また、本実施形態
においても、第1のエネルギー吸収部材57の面57a
やパッド33の面33aの曲面によって第5実施形態と
同様な作用効果を得ることができる。
【0090】尚、上記各実施形態に加え、前記パッド3
3内に空間部を形成し、該空間部の車幅方向を横とし、
車体上下方向を縦とした場合、縦に対する横の寸法比を
1以上にする構成を付加することもできる。前記空間部
は、例えば断面菱形、断面楕円形、断面長方形、断面三
角形等にすることができる。そして、このような空間部
を設けることにより、さらに荷重吸収効果を向上するこ
とができる。又、パッド33の壁面を削るように半菱形
の穴を設けた場合、長い方の対角線が衝突入力方向に合
わせたアスペクト比1.5〜2.0:1.0の略菱形の
穴に比べ、同等のエネルギー吸収効率で発泡体の膨張を
抑制しながら効率的に衝突エネルギーを吸収することが
できる。
【0091】尚、上記各実施形態では、ドアアームレス
トが乗員の腹部対応位置に設けられていることを前提に
説明したが、それ以外の上下前後位置に配置することも
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る一部切欠概略斜視
図である。
【図2】第1実施形態に係り、(a)は変形前の要部拡
大概略断面図、(b)は変形後の要部拡大概略断面図で
ある。
【図3】第1実施形態のF−S特性図である。
【図4】第2実施形態に係る一部切欠概略斜視図であ
る。
【図5】第2実施形態に係る要部拡大概略断面図であ
る。
【図6】第3実施形態に係る一部切欠概略斜視図であ
る。
【図7】第3実施形態に係る要部拡大概略断面図であ
る。
【図8】第4実施形態に係る一部切欠概略斜視図であ
る。
【図9】第4実施形態に係る要部拡大概略断面図であ
る。
【図10】第5実施形態に係る一部切欠概略斜視図であ
る。
【図11】第5実施形態に係るF−S特性図である。
【図12】第6実施形態に係る一部切欠概略斜視図であ
る。
【図13】側面衝突の現象を説明するもので、(a)は
衝突前、(b)は衝突中期、(c)は衝突後期の概略断
面図である。
【符号の説明】
1 アウターパネル 3 インナーパネル 5 ドアアームレスト 13 スライド機構 15,37,41 第2のエネルギー吸収部材(支持部
材) 15a,17a 開口 17 第1のエネルギー吸収部材(スライド部材) 17b 端壁 21,23 嵌め合い部 25,27,51,53 上下壁 29 折曲エネルギー吸収部 33 パッド 33a 面 37a 一側 37b 他側 39 座屈調整部 41a 反頂角側 41b 頂角部 43a 開口 43b 頂角部 45a 開口 45b 頂面部 45c 凹部 47 第1のエネルギー吸収部材(スライド部材の一
部) 47a 当接面 47b 突部 49 フランジ部 55 座屈調整部 57 第1のエネルギー吸収部材 57a 面 61 スライド部材 63 スリット 65 支持部材 67 第2のエネルギー吸収部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/02 - 21/04 B60J 5/00 B60N 3/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウターパネル及びインナーパネルから
    なり、該インナーパネルの車室内側の面に、ドアアーム
    レストを車幅外側方向へスライド機構を介して変位自在
    に支持し、前記スライド機構を、前記インナーパネルの
    車室内側の面に支持された支持部材と、該支持部材にス
    ライド可能に支持され前記インナーパネルに対して変位
    自在なスライド部材とで形成し、前記ドアアームレスト
    への車室内側からの荷重により該ドアアームレストと共
    に変位する前記スライド部材の変位で前記インナーパネ
    ル側に対し摩擦反力を受けながら塑性変形する車体前後
    方向に沿う第1のエネルギー吸収部材を設け、前記スラ
    イド部材の変位により、前記第1のエネルギー吸収部材
    よりも高い荷重で塑性変形すると共に第1のエネルギー
    吸収部材側からの横方向側又は上下方向側からの荷重を
    前記インナーパネルに伝達可能な車体前後方向に沿う第
    2のエネルギー吸収部材を前記第1のエネルギー吸収部
    材と前記インナーパネルとの間に介設し、 前記第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギー吸収
    部材とは、相互に嵌合移動しながら摩擦反力を受けて塑
    性変形する形状であり、 前記第1のエネルギー吸収部材と前記第2のエネルギー
    吸収部材とは、断面コ字状に形成されて開口側が向かい
    合わせで相互に嵌合し、且つ各開口縁に逆曲率の曲面を
    持つ嵌め合い部を有する ことを特徴とする車両用ドア。
  2. 【請求項2】 アウターパネル及びインナーパネルから
    なり、該インナーパネルの車室内側の面に、ドアアーム
    レストを車幅外側方向へスライド機構を介して変位自在
    に支持し、前記スライド機構を、前記インナーパネルの
    車室内側の面に支持された支持部材と、該支持部材にス
    ライド可能に支持され前記インナーパネルに対して変位
    自在なスライド部材とで形成し、前記ドアアームレスト
    への車室内側からの荷重により該ドアアームレストと共
    に変位する前記スライド部材の変位で前記インナーパネ
    ル側に対し摩擦反力を受けながら塑性変形する車体前後
    方向に沿う第1のエネルギー吸収部材を設け、前記スラ
    イド部材の変位により、前記第1のエネルギー吸収部材
    よりも高い荷重で塑性変形すると共に第1のエネルギー
    吸収部材側からの横方向側又は上下方向側からの荷重を
    前記インナーパネルに伝達可能な車体前後方向に沿う第
    2のエネルギー吸収部材を前記第1のエネ ルギー吸収部
    材と前記インナーパネルとの間に介設し、 前記第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギー吸収
    部材とは、相互に嵌合移動しながら摩擦反力を受けて塑
    性変形する形状であり、 前記第1のエネルギー吸収部材は、断面コ字状に形成さ
    れると共に、第2のエネルギー吸収部材は、断面矩形状
    に形成されて、第2のエネルギー吸収部材の一側が前記
    インナーパネルに固定されると共に、他側に前記第1の
    エネルギー吸収部材の開口側を嵌合し、且つ該嵌合を逆
    曲率の曲面を持つ嵌め合い部で行い、前記第2のエネル
    ギー吸収部材に、座屈変形の荷重設定を行なう座屈調整
    部を設けた ことを特徴とする車両用ドア。
  3. 【請求項3】 アウターパネル及びインナーパネルから
    なり、該インナーパネルの車室内側の面に、ドアアーム
    レストを車幅外側方向へスライド機構を介して変位自在
    に支持し、前記スライド機構を、前記インナーパネルの
    車室内側の面に支持された支持部材と、該支持部材にス
    ライド可能に支持され前記インナーパネルに対して変位
    自在なスライド部材とで形成し、前記ドアアームレスト
    への車室内側からの荷重により該ドアアームレストと共
    に変位する前記スライド部材の変位で前記インナーパネ
    ル側に対し摩擦反力を受けながら塑性変形する車体前後
    方向に沿う第1のエネルギー吸収部材を設け、前記スラ
    イド部材の変位により、前記第1のエネルギー吸収部材
    よりも高い荷重で塑性変形すると共に第1のエネルギー
    吸収部材側からの横方向側又は上下方向側からの荷重を
    前記インナーパネルに伝達可能な車体前後方向に沿う第
    2のエネルギー吸収部材を前記第1のエネルギー吸収部
    材と前記インナーパネルとの間に介設し、 前記第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギー吸収
    部材とは、相互に嵌合移動しながら摩擦反力を受けて塑
    性変形する形状であり、 前記第1のエネルギー吸収部材は、一側開口の断面略三
    角形状に形成されると共に、前記第2のエネルギー吸収
    部材は閉断面略三角形状に形成され、該第2のエネルギ
    ー吸収部材の断面頂角は前記第1のエネルギー吸収部材
    の断面頂角より大きく形成されて反頂角側が前記インナ
    ーパネルに固定されると共に、頂角側に前記第1のエネ
    ルギー吸収部材の開口側を嵌合した ことを特徴とする車
    両用ドア。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車
    両用ドアであって、前記第1のエネルギー吸収部材は、
    前記スライド部材を兼ね、前記第2のエネルギー吸収部
    材は前記支持部材を兼ねていることを特徴とする車両用
    ドア。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車
    両用ドアであって、前記第1のエネルギー吸収部材は、
    前記スライド部材の一部を兼ね、前記第2のエネルギー
    吸収部材は、前記スライド部材の一部、及び支持部材を
    兼ねていることを特徴とする車両用ドア。
  6. 【請求項6】 アウターパネル及びインナーパネルから
    なり、該インナーパネルの車室内側の面に、ドアアーム
    レストを車幅外側方向へスライド機構を介して変位自在
    に支持し、前記スライド機構を、前記インナーパネルの
    車室内側の面に支持された支持部材と、該支持部材にス
    ライド可能に支持され前記インナーパネルに対して変位
    自在なスライド部材とで形成し、前記ドアアームレスト
    への車室内側からの荷重により該ドアアームレストと共
    に変位する前記スライド部材の変位で前記インナーパネ
    ル側に対し摩擦反力を受けながら塑性変形する車体前後
    方向に沿う第1のエネルギー吸収部材を設け、前記スラ
    イド部材の変位により、前記第1のエネルギー吸収部材
    よりも高い荷重で塑性変形すると共に第1のエネルギー
    吸収部材側からの横方向側又は上下方向側からの荷重を
    前記インナーパネルに伝達可能な車体前後方向に沿う第
    2のエネルギー吸収部材を前記第1のエネルギー吸収部
    材と前記インナーパネルとの間に介設し、 前記第1のエネルギー吸収部材と第2のエネルギー吸収
    部材とは、相互に嵌合移動しながら摩擦反力を受けて塑
    性変形する形状であり、 前記第1のエネルギー吸収部材は、前記スライド部材の
    一部を兼ね、前記第2のエネルギー吸収部材は、前記ス
    ライド部材の一部、及び支持部材を兼ねており、 前記第1のエネルギー吸収部材は、一側に当接面及び該
    当接面に突部を有した閉断面に形成されると共に、前記
    第2のエネルギー吸収部材は、インナーパネルから突出
    する一側開口の台形断面に形成されて開口縁に前記イン
    ナーパネルに沿ってスライド可能なフランジ部を有し、
    該台形断面の頂面部に前記第1のエネルギー吸収部材の
    突部を嵌合させる凹部を有して前記当接面を当接させた
    ことを特徴とする車両用ドア。
  7. 【請求項7】 アウターパネル及びインナーパネルから
    なり、該インナーパネルの車室内側の面に、ドアアーム
    レストを車幅外側方向へスライド機構を介して変位自在
    に支持し、前記スライド機構を、前記インナーパネルの
    車室内側の面に支持された支持部材と、該支持部材にス
    ライド可能に支持され前記インナーパネルに対して変位
    自在なスライド部材とで形成し、前記ドアアームレスト
    への車室内側からの荷重により該ドアアームレストと共
    に変位する前記スライド部材の変位で前記インナーパネ
    ル側に対し摩擦反力を受けながら塑性変形する車体前後
    方向に沿う第1のエネルギー吸収部材を設け、前記スラ
    イド部材の変位により、前記第1のエネルギー吸収部材
    よりも高い荷重で塑性変形すると共に第1のエネルギー
    吸収部材側からの横方向側又は上下方向側からの荷重を
    前記インナーパネルに伝達可能な車体前後方向に沿う第
    2のエネルギー吸収部材を前記第1のエネルギー吸収部
    材と前記インナーパネルとの間に介設し、 前記第1のエネルギー吸収部材は、前記インナーパネル
    に対して車室内側へ断面凸形状であると共に、上下一側
    縁が前記インナーパネルに固定され、同他側縁が前記イ
    ンナーパネルの面に沿ったスライド部材に結合され、該
    スライド部材に上下方向のスリットを設け、前記インナ
    ーパネルに、前記スリットに嵌合してスライド部材をイ
    ンナーパネルの面に沿ってスライド可能に支持する突状
    の支持部材を突設した ことを特徴とする車両用ドア。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の車両用ドアであって、
    記第1のエネルギー吸収部材は、前記スライド部材の一
    部を兼ね、前記第2のエネルギー吸収部材は、前記スラ
    イド部材の一部、及び支持部材を兼ねていることを特徴
    とする車両用ドア。
  9. 【請求項9】 アウターパネル及びインナーパネルから
    なり、該インナーパネルの車室内側の面に、ドアアーム
    レストを車幅外側方向へスライド機構を介して変位自在
    に支持し、前記スライド機構を、前記インナーパネルの
    車室内側の面に支持された支持部材と、該支持部材にス
    ライド可能に支持され前記インナーパネルに対して変位
    自在なスライド部材とで形成し、前記ドアアームレスト
    への車室内側からの荷重により該ドアアームレストと共
    に変位する前記スライド部材の 変位で前記インナーパネ
    ル側に対し摩擦反力を受けながら塑性変形する車体前後
    方向に沿う第1のエネルギー吸収部材を設け、前記スラ
    イド部材の変位により、前記第1のエネルギー吸収部材
    よりも高い荷重で塑性変形すると共に第1のエネルギー
    吸収部材側からの横方向側又は上下方向側からの荷重を
    前記インナーパネルに伝達可能な車体前後方向に沿う第
    2のエネルギー吸収部材を前記第1のエネルギー吸収部
    材と前記インナーパネルとの間に介設し、 前記第1のエネルギー吸収部材と前記インナーパネルと
    に結合され、該第1のエネルギー吸収部材の塑性変形と
    共に折れ曲がる折曲エネルギー吸収部を設けた ことを特
    徴とする車両用ドア。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の車両用ドアであって、
    前記第1のエネルギー吸収部材は、前記スライド部材の
    一部を兼ね、前記第2のエネルギー吸収部材は、前記ス
    ライド部材の一部、及び支持部材を兼ねていることを特
    徴とする車両用ドア。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,9のいずれか1項
    に記載の車両用ドアであって、 前記第1のエネルギー吸収部材の車幅方向車室内側へ向
    いた面を、車幅外側方向へ凹状の車体前後方向の曲面に
    形成したことを特徴とする車両用ドア。
  12. 【請求項12】 請求項1,2,3,6,9のいずれか
    1項に記載の車両用ドアであって、 前記第1,第2のエネルギー吸収部材は、前記ドアアー
    ムレストの芯材を構成し、前記ドアアームレストは、前
    記芯材を覆うパッドを有することを特徴とする車両用ド
    ア。
  13. 【請求項13】 請求項1,2,3,9のいずれか1項
    に記載の車両用ドアであって、 前記パッドの車幅方向車室内側へ向いた面を、車幅外側
    方向へ凹状の車体前後方向の曲面に形成したことを特徴
    とする車両用ドア。
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