JP2003089335A - 乗員保護装置 - Google Patents

乗員保護装置

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JP2003089335A
JP2003089335A JP2001282708A JP2001282708A JP2003089335A JP 2003089335 A JP2003089335 A JP 2003089335A JP 2001282708 A JP2001282708 A JP 2001282708A JP 2001282708 A JP2001282708 A JP 2001282708A JP 2003089335 A JP2003089335 A JP 2003089335A
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chassis
seat belt
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Yasuki Motosawa
養樹 本澤
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Honda Motor Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D21/00Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
    • B62D21/02Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted comprising longitudinally or transversely arranged frame members
    • B62D21/05Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted comprising longitudinally or transversely arranged frame members pinched frame type, i.e. formed of at least two longitudinal frame sections connected by other longitudinal frame sections of lesser transverse dimension
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/18Anchoring devices
    • B60R22/195Anchoring devices with means to tension the belt in an emergency, e.g. means of the through-anchor or splitted reel type

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の減速度を好適に低減する車体減
速度波形を実現して乗員の傷害値低減を可能にする乗員
保護装置を提供する。 【解決手段】 シートベルトの一部を結合した前後方
向に延在するシャーシと、シートを含む車体部分とを相
対的に前後方向に移動可能とし、前方衝突時、シャーシ
が車体部分に対して相対的に後方移動してシートベルト
の一部(例えばバックル)に平均減速度(車体減速度)
より大きい減速度を安定して発生させてシートベルトの
拘束を強め、シートベルトの一部が所定量移動したらそ
の移動を、シャーシと車体部分との間に設けた加速度発
生手段により阻止することにより逆向きの減速度を発生
させて、衝突終期には乗員・車両全体が一体となって平
均的な減速度で減速させることができるため、急激に乗
員減速度が高くなることのない好ましい車体減速度波形
を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の衝突安全
性を向上させるための乗員保護装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】近年、衝突時の乗員保護効果を高めるた
めに、衝突時にシートベルトを積極的に締めるようにし
たプリテンショナ装置を設けた車両がある。シートベル
トでシートに拘束された形になっている乗員の減速度
は、車両衝突時に乗員に作用する前方への慣性力がシー
トベルトに受け止められた時に初めて立ち上がる。ここ
でシートベルトのばね作用を完全には排除することはで
きないので、慣性力で乗員が前方へ移動し、シートベル
トの伸びが最大に達したところで乗員減速度がピークに
達することになるが、この乗員減速度のピーク値は、慣
性力による乗員の移動量が大きいほど高くなり、一般に
車体の居住空間部分の平均減速度よりも高くなると言わ
れている。 【0003】車体減速度と乗員減速度との関係を、ばね
(乗員拘束装置)、質点(乗員の質量)で構成する系に
対しての入出力とみなせば、ばねの伸びの最大値とその
時刻とが車体減速度波形(時間変化)に支配されること
が分かる。従って、乗員減速度を小さくするためには、
車体の平均減速度を小さくするだけでなく、ばね(乗員
拘束装置)のオーバーシュートがなるべく小さくなるよ
うに車体減速度波形を調整すると良い。 【0004】従来の車体構造において、サイドビームな
どの衝突反力発生部材と各コンポーネント間の隙間とで
構成されるクラッシャブルゾーンを車体前部に配置し、
この部分の車体構成部材を変形させることで衝突エネル
ギーの吸収を行い、各部の寸法設定などにより反力特性
を変えることで車体減速度波形を調整して、車体の居住
空間以外の部分の衝突時の変形モードを適切に設定して
車体の居住空間部分の減速度を低減すると共に、居住空
間にまで変形が及ばないようにした車体構造が種々提案
されている(特開平7−101354号公報など参
照)。 【0005】自動車の衝突時の乗員傷害値の低減には、
まず乗員の加速度(減速度)の最大値を下げるのが良
く、その乗員減速度は、シートベルトを介して車体と一
体化されている場合には車体の減速度波形(時間変化)
に支配されている。そのため、例えば図8に示されるよ
うに、乗員の減速度(G1)低減のための理想的な車
体、更に詳しくはシートベルトの車体側固定点の減速度
(G2)波形は、衝突開始時に大きな減速度を発生させ
る初期の区間(a)と、次に逆向き減速度を発生させる
中期の区間(b)と、その後に平均的減速度を発生させ
る後期の区間(c)とで構成されるものであると良い。
このような車体減速度波形では、同一の車体変形量(ダ
イナミックストローク)に対して一定の減速度(矩形
波)の場合よりもさらに乗員減速度が小さくなることが
シミュレーションなどで確認されている。 【0006】一方、従来の車体構造において、上記クラ
ッシャブルゾーンの車体構成部材にあっては、衝突開始
時には必ず強度の弱い部分から変形し、しかる後に強度
の高い部分の変形が起こる。そのため、衝突反力、即ち
車体減速度が初期に小さく後半に大きくなるような波形
となるので、乗員減速度の低減に対しては充分な効果が
あるとは言えなかった。 【0007】この問題を解決するために、サイドビーム
の圧壊を利用して一定の反力を得る方法や、サイドビー
ムに隔壁を複数設けることで安定した反力を維持する方
法(特開平7−101354号公報)などが提案されて
いる。しかしながら、これらの方法では車体の減速度を
一定の減速度(矩形波)に近付けることはできても、よ
り効果的な減速度波形を得ることは困難であった。 【0008】上記理想的な車体減速度波形を実現するた
めの具体的な構造として、例えば、拘束装置を構成する
シートベルトの複数存在する車体側固定点(アンカーポ
イント)のうちの1点若しくは複数点を、上記車体減速
度(G2)波形を達成するべく車体側に設けた衝撃吸収
荷重伝達部材(例えば衝突時の衝撃力により車体フロア
よりも遅く圧縮変形するようにしたもの)に結合若しく
は係合することが考えられる。これにより、上記した理
想的な車体減速度波形を得ることができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】一方、乗員減速度G1
と車体減速度G2とは、図9に示されるように乗員2の
質量Mmと、ばね(シートベルトなど)と、車体の質量
Mvとで構成される2質点ばねマス系を伝達関数とした
時の入出力に相当する、として考えることができる。即
ち、車体減速度G2は、車体質量Mvを表す座標の時間
に関する2階導関数になる。 【0010】しかしながら、実際の自動車の衝突におい
ては、例えば3点式シートベルの場合には、乗員質量M
mの作用点と見なし得る乗員2の胸部に、ばねと見なし
得るシートベルトのショルダーベルト部が当たることか
ら、そのショルダーベルト部を、胸部接触点から肩アン
カー結合点に至る部分と、胸部接触点からバックル結合
点に至る部分との2本のばねとして分割して考えねばな
らない。 【0011】ただし、シート一体型シートベルトのよう
な肩アンカー結合点とバックル結合点とが一体となって
運動するとみなせる場合には、どちらの減速度も同一で
あることから、シートベルトに相当することになる分割
された2本のばねを合成して考えることにより、肩アン
カー結合点とバックル結合点とのそれぞれの減速度を、
2質点ばねマス系における入力、即ち車体減速度と同一
であるとすることができる。 【0012】仮に、上記2つの結合点が車体に対して別
々の相対運動を行うとして、例えば、バックル結合点が
車体に固定されて、肩アンカー結合点のみが車体に対し
て相対運動し得る場合を例に挙げると、バックル結合点
と肩アンカー結合点とのそれぞれの減速度が異なるの
で、2本のばねを単純に合成したり、肩アンカー結合点
またはバックル結合点における減速度を単純に車体減速
度と見なすことはできない。しかしながら、実際には上
記胸部接触点に加わる外力はシートベルトから受ける荷
重だけであるため、シートベルトの減速方向成分に限定
した各シートベルト荷重の総和の時間変化が2質点ばね
マス系におけるばね荷重の時間変化と等しければ、2質
点ばねマス系の車体質点に最適車体減速度波形を入力し
た場合の乗員質点の応答と同じ減速度波形が乗員胸部に
現れる。 【0013】このようなシートベルト荷重の時間変化を
実現するためには、肩アンカー結合点及びバックル結合
点(即ち車体)の平均減速度の時間変化(平均車体減速
度波形)が最適車体減速度波形と等しくなるように、肩
アンカー結合点及び/またはバックル結合点の平均減速
度波形を制御するか、これと同等にシートベルトの拘束
力を制御すれば良い。この平均車体減速度波形の概念を
導入することによって、車体全体が最適減速度波形とな
るように車体減速度を制御する場合と全く同一の乗員減
速度低減効果を得る、即ち乗員をできるだけ早くベルト
で拘束して、車体と乗員胸部との相対速度を0とした
(乗員減速度G1と車体減速度G2との差を無くした完
全なライドダウン)状態を実現することが可能になる。 【0014】ここで、シートベルト結合点の減速度波形
を制御することで、シートベルト荷重の時間変化を制御
する場合、シートベルト結合点に随伴する質量が乗員の
質量とほぼ同等以下の場合には、シートベルトのばね要
素とシートベルト結合点に随伴する質量とによって形成
されるばねマス系が高周波数の振動を発生するため、シ
ートベルト結合点の減速度を制御することが困難とな
る。即ち、シートベルト結合点に随伴する質量が乗員の
質量とほぼ同等かそれ以上でないと所定のシートベルト
荷重の時間変化を実現することができない。そのために
は、シートベルト結合点には乗員の質量と拮抗する慣性
質量を必要とするが、従来のシートベルトプリテンショ
ナで単にシートベルトを引き込むのみの構造ではこれを
実現することができない。 【0015】 【課題を解決するための手段】このような課題を解決し
て、乗員の減速度を好適に低減する車体減速度波形を実
現して乗員の傷害値低減を可能にするために、本発明に
於いては、車両の前後方向に延在するシャーシ1と、車
室2aを画定すると共に乗員シート3が設けられた車体
部分2とが別体からなり、かつ両者が相対的に前後方向
に移動可能となっており、前記シャーシ1の前記車体部
分に対する相対的な後方移動に伴い、前記車室2aにて
シート3に着座した乗員を拘束するためのシートベルト
6を乗員の拘束を強める方向に引っ張るように該シート
ベルト6の少なくとも一部(バックル8)が前記シャー
シ1に結合され、前記シャーシ1が所定量移動したら前
記シャーシ1と前記車体部分2との相対移動を阻止する
方向の力を前記シートベルト6の前記シャーシ1に結合
された部分(バックル8)に加えるべく前記シャーシ1
と前記車体部分2との間に設けられた加速度発生手段
(緩衝体9a、ストッパ部9b)を有することを特徴と
する乗員保護装置を提供する。 【0016】これによれば、前方衝突時にまず充分な慣
性質量を有するシャーシが減速して車体部分に対して相
対的に後方移動し、シートベルトをその拘束を強める方
向に移動させて、シートベルト結合点に平均減速度(車
体減速度)より大きい減速度を発生させ、所定量移動し
たらその相対移動を加速度発生手段により阻止すること
によりシートベルト結合点に逆向きの減速度を発生させ
ることで、衝突終期には乗員と車両全体とが一体となっ
て平均的な減速度で減速させることができるため、最大
乗員減速度の低い好ましい車体減速度波形を実現するこ
とができる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された具体
例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明す
る。 【0018】図1は、本発明による乗員保護装置が適用
されたエンジン前置き・後輪駆動(FR駆動)の車両の
概略構成を示している。当該車両の左右中央部にて前後
方向に延在するシャーシ1の前後端部には、図示されな
いサスペンション装置を介して4つの車輪が組み付けら
れている。また、シャーシ1には、車室2aを画定する
と共にフロアパネル2bの設けられた車体部分2が取り
付けられている。フロアパネル2b上には乗員シート3
が設けられている。 【0019】図1のII−II線について見た図2及び
その要部を拡大した斜視図である図3に良く示されるよ
うに、フロアパネル2b及びシート3を含む車体部分2
は、シャーシ1に対して複数のスライドガイド構造4を
介して前後方向に移動可能に取り付けられている。この
スライドガイド構造4は、シャーシ1に取り付けられた
スライドレール部材4aと、フロアパネル2bにボルト
4cにより取り付けられたスライダ4bとから構成され
る。また、ボルト4cは、スライダ4bを貫通してその
先端がスライドレール部材4aに当接するようになって
おり、このボルト4cの締め付け荷重によりシャーシ1
に対する車体部分2の相対移動開始荷重が規定されてい
る。 【0020】シャーシ1の前側部分には、一対のフロン
トメンバ1aが設けられ、その先端部にはバンパービー
ム1bが取り付けられている。両フロントメンバ1a間
には、エンジン及び補機等からなるパワートレーン5が
マウントされている。このパワートレーン5から後方に
延出するプロペラシャフト5aはシャーシ1の中央トン
ネル1cを貫通している。ここで、前方衝突時、シャー
シ1は車体部分2の前端部に比較して強固な構造となっ
ており、即ち車体部分2に比較して全体的に早期に減速
するようになっている。 【0021】一方、車体部分2の左右両端の前側部分に
は一対のアッパーメンバ2cが設けられている。このア
ッパーメンバ2cの先端はバンパービーム1bの先端よ
りもやや後方に位置している。車体部分2のアッパーメ
ンバ2cよりも前側部分はあまり衝撃吸収はせず、即ち
前方衝突時にシャーシ1よりも早期に圧壊し、アッパー
メンバ2cが当接するまであまり減速しないようになっ
ている。 【0022】車体部分2のセンターピラー2d下部近傍
にはシートベルト6の一端が固定されている。このシー
トベルト6は3点固定式であって良く、その他端は、セ
ンターピラー2d内に設けられたリトラクタ7に連結さ
れている。また、図4に良く示されるように、シートベ
ルト6の中間部に設けられたバックルプレートが、フロ
アパネル2bに設けられた開口2eを介してシャーシ1
に固定されたバックル8に連結されるようになってい
る。従って、シート3に着座した乗員はシートベルト6
によりシート3に拘束されるようになる。尚、シート3
はフロアパネル2bに対して前後方向に位置調整可能に
設けられていても良い。 【0023】シャーシ1の後端部近傍には緩衝体9aが
設けられている。この緩衝体9aは、薄肉金属を閉断面
構造としたものなどからなり、その後端が、車体部分2
に設けられたストッパ部9bにやや離間して対向してい
る。これら緩衝体9a及びストッパ部9bから加速度発
生手段が構成されている。 【0024】次に、図5〜図8を参照して、当該車両が
固定建造物等に正面衝突した場合の本発明の作動要領に
ついて説明する。 【0025】図5は衝突開始直後の初期(図8の区間
a)の状態を示すものである。まず、フロアパネル2b
と一体をなす車体部分2の前端及びバンパービーム1b
が固定建造物等に衝当し、図5に示されるように車体部
分2前端部が圧縮変形を開始する。ところが、シャーシ
1はあまり圧縮変形せず、即ち早期に減速する。そのと
き、シャーシ1と車体部分2との相対荷重がボルト4c
の締め付け荷重により規定される相対移動開始荷重を越
えるとシャーシ1と車体部分2とが相対移動を開始する
(車体部分2がシャーシ1に対して前方に移動する)。 【0026】シャーシ1と車体部分2とが相対移動を開
始すると、シャーシ1に固定されたバックル8も車体部
分2に対して相対的に後方、即ちシートベルト6の乗員
拘束力を増大する拘束強め方向へ移動する。このバック
ル8の移動により、シートベルト6には乗員拘束力を増
大する向き、即ち乗員を減速する向きの荷重が発生す
る。このため、車室全体に衝突減速度が早期に発生した
場合と同様の効果が発生する。 【0027】このシートベルト荷重の立ち上がりは、3
点が単に固定されたシートベルトの場合に乗員が慣性で
車体前方へ飛び出すことを止める際の荷重の立ち上がり
に対して、早く立ち上がり、乗員の減速度も図8のG1
に示されるように早期に発生する。 【0028】図6は衝突中盤の中期(図8の区間b)の
状態を示すものである。車体前部の圧壊が進むと共に、
シャーシ1が更に減速し、シャーシ1に対して車体部分
2が相対的に更に前方に移動する。すると、緩衝体9a
がストッパ部9bに衝突して徐々に圧壊し、シャーシ1
と車体部分2との相対移動が減速され、バックル8に反
対方向(車体前方)への加速度が発生する。このため、
車室全体に衝突減速度とは反対方向方向の加速度が発生
した場合と同様の効果が発生する。云うまでもなく、シ
ャーシ1は充分な慣性質量を有しているため、これが上
述したシートベルト結合点に乗員の質量と拮抗する質量
となり、動作が安定する。尚、パワートレーン5(特に
エンジン)はシャーシ1にマウントされているが、後記
する最適減速度波形を得るために、衝突時には必要に応
じてシャーシ1と別体として移動可能としても良い。 【0029】この中期において、上記バックル8の反対
方向の加速が終了する時点で、乗員の速度・減速度がシ
ャーシ1及び車体部分2の速度・減速度と一致するよう
に、シートベルト6の特性(伸びやばね特性)と、緩衝
体9aの特性(衝撃力吸収特性)とを適宜設計すること
が望ましい。 【0030】図7は衝突終盤の後期(図8の区間c)の
状態を示すものである。この後期では、アッパーメンバ
2cも固定建造物等に突き当たり、圧壊を開始し、緩衝
体9aの圧壊と相俟ってシャーシ1と車体部分2との相
対移動が更に減速され、停止するに至る。それに伴って
バックル8も移動を停止する。 【0031】この段階で、乗員の速度・減速度が車両全
体の速度・減速度と一致していれば、乗員と車両全体と
の間に相対運動を生じることがなく、乗員は車両全体と
一体となって減速し続ける。すなわち、乗員と車両全体
との相対速度差をできるだけ小さくして、乗員減速度G
1と車体減速度G2との差をできるだけ小さくして乗員
減速度G1の最大値を低減することができる。 【0032】このように、上記プロセスによって、バッ
クル8に発生する減速度を所定の最適減速度波形になる
ように制御することにより、即ちその最適減速度波形が
生じるように、シャーシ1、車体部分2、緩衝体9a、
スライドガイド構造4等を設計することにより、乗員減
速度G1を大幅に低減する機能を発揮することができ
る。 【0033】 【発明の効果】このように本発明によれば、シートベル
トの一部を結合した前後方向に延在する充分な慣性質量
を有するシャーシと、シートを含む車体部分とを相対的
に前後方向に移動可能とし、前方衝突時、シャーシが車
体部分に対して相対的に後方移動してシートベルトの一
部(例えばバックル)に平均減速度(車体減速度)より
大きい減速度を安定して発生させてシートベルトの拘束
を強め、シートベルトの一部が所定量移動したらその移
動を、シャーシと車体部分との間に設けた加速度発生手
段により阻止することにより逆向きの減速度を発生させ
て、衝突終期には乗員・車両全体が一体となって平均的
な減速度で減速させることができるため、急激に乗員減
速度が高くなることのない好ましい車体減速度波形を実
現することができる。これにより、従来よりも小さな車
体変形量(ダイナミックストローク)で大幅に乗員への
衝撃を低減することができるばかりでなく、乗員の車体
に対する車内での移動量を、例えば拘束装置の荷重リミ
ッタ(E/A)を用いて乗員減速度を低減した場合より
も更に小さく抑えることができるため、二次衝突の可能
性をも低減できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による乗員保護装置が適用された車両の
概略構成を示す斜視図。 【図2】図1のII−II線について見た断面図。 【図3】シャーシと車体部分とのスライドガイド構造を
示す斜視図。 【図4】図1のIV−IV線について見た断面図。 【図5】衝突初期の状態を示す車両の概略図。 【図6】衝突中期の状態を示す車両の概略図。 【図7】衝突終期の状態を示す車両の概略図。 【図8】乗員及びシートの減速度波形を示す図。 【図9】車体衝突時の乗員・車体部分・シートベルトの
関係を示す概念図。 【符号の説明】 1 シャーシ 2 車体部分 2a 車室 2b フロアパネル 3 シート 4 スライドガイド構造 6 シートベルト 6 バックル(可動部) 9a 緩衝体 9b ストッパ部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両の前後方向に延在するシャーシと、
    車室を画定すると共に乗員シートが設けられた車体部分
    とが別体からなり、かつ両者が相対的に前後方向に移動
    可能となっており、 前記シャーシ及び前記車体部分の前端部が、前方衝突時
    に前記車体部分よりも前記シャーシの方が早期に減速し
    て相対的に後方移動する構造及び/または材料からな
    り、 前記シャーシの前記車体部分に対する相対的な後方移動
    に伴い、前記車室にてシートに着座した乗員を拘束する
    ためのシートベルトを乗員の拘束を強める方向に引っ張
    るように該シートベルトの少なくとも一部が前記シャー
    シに結合され、 前記シャーシと前記車体部分とが所定量相対移動したら
    該シャーシと該車体部分との相対移動を阻止する方向の
    力を前記シートベルトの前記シャーシに結合された部分
    に加えるべく前記シャーシと前記車体部分との間に設け
    られた加速度発生手段を有することを特徴とする乗員保
    護装置。
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