JP3440686B2 - 免震器 - Google Patents

免震器

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JP3440686B2
JP3440686B2 JP09143596A JP9143596A JP3440686B2 JP 3440686 B2 JP3440686 B2 JP 3440686B2 JP 09143596 A JP09143596 A JP 09143596A JP 9143596 A JP9143596 A JP 9143596A JP 3440686 B2 JP3440686 B2 JP 3440686B2
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  • Freezers Or Refrigerated Showcases (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Floor Finish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震等の振動力の
入力に対してショーケース等の免震しようとする物体を
保護するようにした免震器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地震等の振動外力に対して免震構
造を備えて展示品を保護するようにしたショーケースが
多く提案され、例えば図7に示すようにショーケース1
の下側から垂設した脚部2の下端に、図8に示すような
ボールベアリング3を取付け、このボールベアリング3
をベースプレート4上に載置するようにしたものがあ
る。
【0003】従って、このように免震構造を備えたショ
ーケースでは、地震等により振動外力が入力されると、
前記ボールベアリング3が振動するベースプレート4上
を転動してショーケース1の揺動を抑制し、もってショ
ーケース1に陳列された展示品が転倒するのを防止する
ようになっている。尚、前記脚部2はこれとベースプレ
ート4上に立設された突起6との間に設けられた復元用
スプリング5を介してベースプレート4上の定位置に位
置復帰されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の免震構造を備えたショーケース1では、復元用ス
プリング5に抗して脚部2がボールベアリング3でベー
スプレート4上を自由に転動するようになっているた
め、振幅の大きな振動に対処するためにはベースプレー
ト4の面積を広くする必要があり、このベースプレート
4の周縁部がショーケース本体1の下からはみ出してし
まい、外観が悪化してしまうと共に、はみ出したベース
プレート4が通行の邪魔になってしまう。
【0005】また、前記ボールベアリング3はショーケ
ース1の荷重が作用しつつベースプレート4上を転動す
るため、このベースプレート4は摩耗および変形を防止
するため比較的厚い板材が必要となる。更に、前記ボー
ルベアリング3はベースプレート4に単に載置される構
造であるため、上下振動により脚部2がベースプレート
4から浮き上がってしまうおそれがあるという各種課題
があった。
【0006】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、ショーケース本体の浮き上がりを防止しつつこのシ
ョーケース本体を揺動可能にし、かつ、ベースプレート
をショーケース本体外方へはみ出さないようにして外観
を向上するようにした免震器を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明は、水平方向に配置される下側ナックルアー
ム,中間ナックルアーム,上側ナックルアームを備え、
下側ナックルアームの一端部と中間ナックルアームの一
端部、および、中間ナックルアームの他端部と上側ナッ
クルアームの一端部とをそれぞれ小さな摩擦係数をもっ
回転自在に連結して自在偏位器を構成し、この自在偏
位器を免震しようとする物体を支持するに必要な数設置
し、かつ、前記自在偏位器のそれぞれの上側ナックルア
ームの他端部を免震しようとする物体に固定された上側
ブラケットに回転自在に取付けると共に、それぞれの下
側ナックルアームの他端部をベースプレートに固定され
た下側ブラケットに回転自在に取付けることにより構成
する。
【0008】また、前記下側,中間,上側の3つのナッ
クルアームの回転自在な連結部の上下にそれぞれ転動可
能な支持部を設け、それぞれの支持部の上方に突出され
る上方支持部を免震しようとする物体の下側に当接する
と共に、それぞれの支持部の下方に突出される下方支持
部をベースプレートに当接することが望ましい。
【0009】以上の構成により本発明の免震器にあって
は、自在偏位器を構成する下側,中間,上側の3つのナ
ックルアームがそれぞれ回転自在に連結されているの
で、上側ナックルアームに上側ブラケットを介して固定
された免震しようとする物体は、下側ナックルアームに
下側ブラケットを介して固定されたベースプレートに対
して、3つのナックルアーム相互の開き具合が自由に変
化して相対変位が許容される。従って、地震等の振動外
力が入力された場合に、この振動を自在偏位器の前記ナ
ックルアームの開度変化で吸収して、免震しようとする
物体の揺動を効果的に抑制することができる。また、前
記3つのナックルアームは、上側ナックルアームおよび
下側ナックルアームがブラケットを介して免震しようと
する物体およびベースプレートにそれぞれ固定されるの
で、上下方向の振動が入力された場合にもこの免震しよ
うとする物体の浮き上がりを防止できる。更に、下側ナ
ックルアームはベースプレートに固定されて両者間の相
対移動が防止されるため、磨耗を考慮する必要がなくベ
ースプレートを薄肉化することができると共に、このベ
ースプレートの面積は免震器を取付けるに必要な最小限
に設定することができ、このベースプレートを免震物体
外方へはみ出さないように構成することができる。
【0010】また、前記下側,中間,上側の3つのナッ
クルアームの回転自在な連結部の上下にそれぞれ転動可
能な支持部を設け、それぞれの支持部の上方に突出され
る上方支持部を免震しようとする物体の下側に当接する
と共に、それぞれの支持部の下方に突出される下方支持
部をベースプレートに当接することにより、上下の支持
部によってナックルアームの連結部に作用する免震物体
の荷重を支持することができるため、より大きな重量の
免震物体を支持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1から図4は本発明の
免震器の一実施形態を示し、図1は免震器の使用状態を
示す断面図、図2は自在偏位器を拡大して示す斜視図、
図3は自在偏位器を拡大して示す断面図、図4は自在偏
位器の連結部を示す要部拡大断面図である。
【0012】即ち、本実施形態の免震器10は図2,図
3に示すように複数の自在偏位器12から構成され、こ
れら自在偏位器12は図1に示すように免震しようとす
る物体としてのショーケース14の下面14aに配置さ
れる。前記自在偏位器12はショーケース14を支持す
るのに必要な個数が配置されるようになっており、本実
施形態では矩形状に形成されたショーケース14の各隅
部に対して4個設けられる。
【0013】前記自在偏位器12は図2,図3に示すよ
うに水平方向に配置される下側ナックルアーム16,中
間ナックルアーム18,上側ナックルアーム20を備
え、下側ナックルアーム16の一端部16aと中間ナッ
クルアーム18の一端部18a、および中間ナックルア
ーム18の他端部18bと上側ナックルアーム20の一
端部20aとをそれぞれ所定角度(本実施形態では45
°)をもって回転自在に連結し、それぞれの連結部2
2,24をもってナックルアーム16,18,20をク
ランク状に配置してある。
【0014】前記連結部22,24は図3に示すように
互いに結合しようとするナックルアーム16,18と1
8,20間に円筒状の繋ぎ胴26,28を介在して、そ
れぞれのナックルアーム16,18と18,20がボル
ト30,32およびナット30a,32aで連結され
る。
【0015】ところで、前記繋ぎ胴26,28とボルト
30,32およびナット30a,32aとを介してナッ
クルアーム16,18と18,20同士を連結する際、
連結部24に例をとって図4に示すように、互いに結合
しようとするナックルアーム18,20の両面に滑り材
34,34a,34b,34cを配置して、これらをワ
ッシャ36,36a,36b,36cで押付け、かつ、
ナット32aとワッシャ36との間にスプリング37を
配置することにより、連結部24は小さな摩擦係数をも
って回転自在になっている。前記連結部22にあっても
同様に滑り材,ワッシャおよびスプリングが配置され
て、この連結部22は小さな摩擦係数をもって回転自在
となっている。また、前記繋ぎ胴26,28には内外圧
を調整するための開口部26a,28aが形成され、外
気温変化時に繋ぎ胴26,28内に封入した潤滑油が外
部へ漏出するのを防止するようになっている。
【0016】一方、前記下側ナックルアーム16および
前記上側ナックルアーム20の他端部16b,20bに
は、下側ブラケット38および上側ブラケット40が取
付けられる。前記下側および上側ブラケット38,40
は有底筒状を成しており、それぞれの開放側には鍔部3
8a,40aが設けられる。
【0017】前記下側ブラケット38は、底部38bを
上方にして下側ナックルアーム16の下側に配置され、
ボルト42,ナット42aを介して連結される。このと
き、前記底部38bと下側ナックルアーム16との間に
滑り材44を介在する等して、下側ブラケット38は下
側ナックルアーム16に対して小さな摩擦係数をもって
回転自在になっている。また、前記上側ブラケット40
は底部40bを下方にして上側ナックルアーム20の上
側に配置され、ボルト46,ナット46aを介して連結
され、底部40bと上側ナックルアーム20との間に介
在させた滑り材47を介して上側ナックルアーム20が
小さな摩擦係数で回転自在になっている。
【0018】そして、前記下側ブラケット38はこれの
鍔部38aを、ショーケース14の下側に別体に配置さ
れるベースプレート48にボルト止めして固定される。
このようにして、前記ベースプレート48には4つの自
在偏位器12が下側ブラケット38を介して取付けられ
る。
【0019】一方、それぞれの自在偏位器12の上側ブ
ラケット40が、それぞれの鍔部40aを介してショー
ケース14の下面14aにボルト止めされることによ
り、このショーケース14が前記免震器10を介して支
持される。このとき、前記ショーケース14の下側周縁
部には、免震器10を囲繞して袴部分14bが垂設され
ている。
【0020】以上の構成により本実施形態の免震器10
にあっては、下側,中間,上側の水平配置されるナック
ルアーム16,18,20をクランク状に配置して連結
し、それぞれの連結部22,24を回転自在とした自在
偏位器12を備え、この自在偏位器12を複数配置して
ショーケース14を支持するようにしたので、このショ
ーケース14は前記下側,中間,上側ナックルアーム1
6,18,20の開き具合の変化を伴ってベースプレー
ト48に対して相対変位が許容される。このため、地震
等の振動外力が入力された場合に、この振動を前記自在
偏位器12が効果的に吸収してショーケース14の揺動
を抑制することができ、ショーケース14が大きく揺動
したり転倒することを防止して、このショーケース14
内の展示品が破損するのを未然に防ぐことができる。
【0021】また、前記免震器10を構成する自在偏位
器12は、下側,中間,上側ナックルアーム16,1
8,20が順次に連結され、かつ、下側ナックルアーム
16および上側ナックルアーム20が下側および上側ブ
ラケット38,40を介してベースプレート48および
ショーケース14に固定されるため、地震の上下方向成
分によるショーケース14の浮き上がりも防止すること
ができる。このため、ショーケース14をベースプレー
ト48側に拘束するための余分な浮き上がり防止機構を
不要とし、構成の簡略化を図ることができる。
【0022】更に、下側ナックルアーム16はベースプ
レート48に固定されて、このベースプレート48と自
在偏位器12との相対移動が防止されるため、磨耗など
を考慮する必要がなくベースプレート48の薄肉化を図
ることができると共に、このベースプレート48の面積
は前記自在偏位器12を取付けるに必要な最小限に設定
することができ、このベースプレート48がショーケー
ス14外方へはみ出さないように構成することができ
る。従って、ショーケース14周りの外観を向上できる
と共に、通行に支障を来たすのを防止することができ
る。
【0023】ところで、前記下側,中間,上側ナックル
アーム16,18,20の各連結部22,24は単に2
つのナックルアーム16,18と18,20を連結して
浮いた状態にあるが、例えば図5の連結部24に示すよ
うに、連結部24の上下にそれぞれ転動可能な支持部5
0,52を設け、上方の支持部50をショーケース14
の下面14aに当接すると共に、下方の支持部52をベ
ースプレート48に当接させることができる。
【0024】この場合、前記支持部50,52は、それ
ぞれナックルアーム18,20同士を連結するボルト3
2の頭部およびナット32aを囲繞するように配置され
る筒状の支持胴50a,52aを備え、この支持胴50
a,52aの先端部に、ボール50b,52bを転動自
在に保持するホルダー50c,52cを取付けることに
より構成される。
【0025】前記支持部50,52は図示した連結部2
4を例にとって説明したが、他の連結部22にあっても
同様の支持部を設けて、この連結部22でショーケース
14の下面14aをベースプレート48側に支持させて
ある。
【0026】従って、このように連結部22,24の支
持部50,52を介してショーケース14の下面14a
をベースプレート48側に支持させることにより、これ
ら支持部50,52によってショーケース14の荷重を
支持することができ、より大きな重量のショーケース1
4を支持することができる。
【0027】ところで、前記実施形態では自在偏位器1
2は、下側,中間,上側のナックルアーム16,18,
20をクランク状に配置した場合を開示したが、図6に
示すように下側ナックルアーム16と上側ナックルアー
ム20とを単にく字状に配置して、それぞれを回転自在
に連結する構成も考えられる。また、このように2つの
ナックルアーム16,20をく字状に連結した場合に
も、その連結部54の上下にショーケース14の下面1
4aおよびベースプレート48に当接する支持部を設け
ることが望ましい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す免震器にあっては、下側,中間,上側の各ナックル
アームの連結部を回転自在とすることにより自在偏位器
を構成し、この自在偏位器を適宜数設けて免震しようと
する物体を支持するようにしたので、この免震しようと
する物体はベースプレートに対して前記自在偏位器の各
連結部の開き具合が自由に変化して相対変位が許容さ
れ、地震等の振動外力が入力された場合に、この振動を
自在偏位器で吸収して免震しようとする物体の揺動を効
果的に抑制することができる。また、前記3つのナック
ルアームは、上側ナックルアームおよび下側ナックルア
ームがブラケットを介して免震しようとする物体および
ベースプレートにそれぞれ固定されるので、上下方向の
振動が入力された場合にもこの免震しようとする物体の
浮き上がりを防止でき、延いては、浮き上がりの防止機
構を特別に設ける必要がないため構造を簡略化すること
ができる。更に、下側ナックルアームはベースプレート
に固定されて両者間の相対移動が防止されるため、磨耗
を考慮する必要がなくベースプレートを薄肉化すること
ができると共に、このベースプレートの面積は免震器を
取付けるに必要な最小限に設定することができ、このベ
ースプレートを免震物体外方へはみ出さないように構成
することができ、延いては、外観および機能性を向上す
ることができる。
【0029】また、本発明の請求項2にあっては、前記
下側,中間,上側の3つのナックルアームの回転自在な
連結部の上下にそれぞれ転動可能な支持部を設け、それ
ぞれの支持部の上方に突出される上方支持部を免震しよ
うとする物体の下側に当接すると共に、それぞれの支持
部の下方に突出される下方支持部をベースプレートに当
接したので、上下の支持部によってナックルアームの連
結部に作用する免震物体の荷重を支持できるため、より
大きな重量の免震物体を支持することができるという各
種優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す免震器の使用状態の
断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に用いられる自在偏位器を
拡大して示した斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に用いられる自在偏位器を
拡大して示した断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に用いられる自在偏位器の
連結部を示す要部拡大断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す免震器の要部拡大
断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態に用いられる自在
偏位器の斜視図である。
【図7】従来の免震器の使用状態を示す断面図である。
【図8】従来の免震器に用いられるボールベアリングの
斜視図である。
【符号の説明】
10 免震器 12 自在偏位器 14 ショーケース 16 下側ナックルアーム 18 中間ナックルアーム 20 上側ナックルアーム 22,24 連結部 38 下側ブラケット 40 上側ブラケット 48 ベースプレート 50,52 支持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−34188(JP,A) 実開 昭59−137435(JP,U) 実開 平3−111702(JP,U) 実開 昭55−94939(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/02 A47F 3/00 E04F 15/18 601 E04H 9/02 331

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向に配置される下側ナックルアー
    ム,中間ナックルアーム,上側ナックルアームを備え、 下側ナックルアームの一端部と中間ナックルアームの一
    端部、および、中間ナックルアームの他端部と上側ナッ
    クルアームの一端部とをそれぞれ小さな摩擦係数をもっ
    回転自在に連結して自在偏位器を構成し、 この自在偏位器を免震しようとする物体を支持するに必
    要な数設置し、かつ、前記自在偏位器のそれぞれの上側
    ナックルアームの他端部を免震しようとする物体に固定
    された上側ブラケットに回転自在に取付けると共に、そ
    れぞれの下側ナックルアームの他端部をベースプレート
    に固定された下側ブラケットに回転自在に取付けたこと
    を特徴とする免震器。
  2. 【請求項2】 前記下側,中間,上側の3つのナックル
    アームの回転自在な連結部の上下にそれぞれ転動可能な
    支持部を設け、それぞれの支持部の上方に突出される上
    方支持部を免震しようとする物体の下側に当接すると共
    に、それぞれの支持部の下方に突出される下方支持部を
    ベースプレートに当接したことを特徴とする請求項1に
    記載の免震器。
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