JP3440493B2 - シリコーン変性ニトリルゴムおよびその組成物 - Google Patents

シリコーン変性ニトリルゴムおよびその組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、変性ポリオルガノシロ
キサンに不飽和ニトリルおよび共役ジエンモノマーを含
む単量体成分をグラフト重合させたシリコーン変性ニト
リルゴムを主成分とする、ロール加工性、機械的強度、
耐油性、耐寒性、耐熱性に優れたゴム組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、シリコーンゴムは、耐熱性、耐候
性、離型性などに優れているという特徴を有する反面、
一般の有機ゴム、すなわち炭素により形成されている合
成ゴムに比較して破壊強度、耐水性、ガス透過防止性に
劣るという欠点を有している。そのため、従来よりシリ
コーンゴムと有機ゴムの優れた特徴を兼ね備えたゴム組
成物を得るべく、両者を混合してなるゴム組成物に対し
様々な検討が重ねられてきた。例えば、両者を単に機械
的に混合したもの(特開昭54−41957号公報、同
55−139604号公報、同56−76444号公
報)、ポリオルガノシロキサンを有機ゴムの−C=C−
二重結合と結合させるようにしたもの(特開昭54−1
57149号公報、特公昭55−15497号公報、特
開昭55−31817号公報、同56−76440号公
報、同56−76441号公報)が提案されている。 【0003】しかしながら、実際には、シリコーンゴム
と有機ゴム、特に極性基を有する耐油性ゴムとは、親和
性に乏しいため両者を混練りして均一な混合物を得るこ
とは困難である。また、本来、共加硫しない成分どうし
によるブレンド混合物では、各々のゴム特性が優れてい
るにもかかわらず、加硫により得られる物性は、はなは
だ不充分なものであり、両者の特徴を引き出すまでに至
っていないのが現状である。一方、特開平2−1274
58号公報には、特定の変性ポリオルガノシロキサンに
(メタ)アクリル酸エステルモノマーをグラフト重合さ
せたシリコーン変性アクリルポリマーを主成分とするゴ
ム組成物が開示されている。しかし、同公報に開示され
たゴム組成物は、引張強度、耐寒性、耐燃料油性が不充
分である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の課題を背景になされたもので、ポリオルガノシロキ
サンに不飽和ニトリルおよび共役ジエンモノマーを含む
単量体成分を充分にグラフト重合させることにより、未
加硫のゴム組成物のミクロ的な分散性を著しく改善し、
相分離を防ぐとともにロール加工性を向上させ、かつ耐
寒性、機械的強度、耐燃料油性が著しく改善されたシリ
コーン変性ニトリルゴムを主成分とするゴム組成物を提
供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明のゴム組成物は、
(a)平均組成式R1 a SiO(4-a)/2 (式中、R1
置換または非置換の1価の有機基を、aは1.80〜
2.02の数を示し、R1 のうち0.02〜10%はエ
チレン性不飽和基を含む基である)で表され、ケイ素原
子が100〜10,000の範囲の変性ポリオルガノシ
ロキサン5〜70重量%に、(b)不飽和ニトリルおよ
び共役ジエンモノマーを含む単量体成分95〜30重量
%〔ただし、(a)+(b)=100重量%〕を重合さ
せて得られる、ムーニー粘度(ML1+4 、100℃)が
15〜150のシリコーン変性ニトリルゴムを主成分と
する。 【0006】本発明は、(A)前記シリコーン変性ニト
リルゴムからなるゴム成分100重量部に対し、(B)
補強性充填剤5〜200重量部、および(C)架橋剤
0.01〜10重量部を含有することを特徴とするゴム
組成物を提供するものである。 【0007】まず、本発明のシリコーン変性ニトリルゴ
ムについて説明する。本発明のシリコーン変性ニトリル
ゴムにおいて、(a)成分を構成する変性ポリオルガノ
シロキサンは、前記平均組成式R1 a SiO(4-a)/2
表される。この(a)変性ポリオルガノシロキサンは、
例えば(イ)一般式R4 n SiO(4-n)/2 (式中、R4
は置換または非置換の1価の炭化水素基、nは0〜3の
整数を示す)で表される構造単位を有するオルガノシロ
キサンと、(ロ)エチレン性不飽和基を含む基とアルコ
キシシリル基を併せ持つグラフト交叉剤とを、縮合させ
ることによって得られる。 【0008】ここで、(a)変性ポリオルガノシロキサ
ンの一方の出発原料となる(イ)オルガノシロキサン
は、一般式R4 n SiO(4-n)/2 で表される構造単位を
有するものであり、直鎖状、分岐状または環状構造を有
するが、好ましくは環状構造を有するオルガノシロキサ
ンである。この(イ)オルガノシロキサンの有する置換
または非置換の1価の炭化水素基R4 としては、例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ビニル基、フェニル
基、およびそれらをハロゲン原子またはシアノ基で置換
した置換炭化水素基などを挙げることができる。また、
前記一般式中、nの値は0〜3の整数である。 【0009】(イ)オルガノシロキサンの具体例として
は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチル
シクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロ
キサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、トリメ
チルトリフェニルシクロトリシロキサン、トリ−3,
3,3−トリフルオロプロピルトリメチルシクロトリシ
ロキサンなどの環状化合物のほかに、直鎖状あるいは分
岐状のオルガノシロキサンを挙げることができる。 【0010】なお、この(イ)オルガノシロキサンは、
あらかじめ縮合された、例えばポリスチレン換算の重量
平均分子が500〜10,000程度のポリオルガノシ
ロキサンであってもよい。また、(イ)オルガノシロキ
サンが、ポリオルガノシロキサンである場合、その分子
鎖末端は、例えば水酸基、アルコキシ基、トリメチルシ
リル基、ジメチルビニルシリル基、メチルフェニルビニ
ルシリル基、メチルジフェニルシリル基などで封鎖され
ていてもよい。 【0011】また、本発明の(a)成分に使用される
(ロ)グラフト交叉剤は、エチレン性不飽和基を含む基
とアルコキシシリル基とを併せ持つ化合物である。この
エチレン性不飽和基としては、一般式(I) 【0012】 【化1】【0013】(式中、R2 は水素原子または炭素数1〜
6のアルキル基を示す。)および/または一般式(II) (式中、R3 は水素原子またはメチル基を示す。)で表
されるものが例示される。エチレン性不飽和基が、上記
一般式(I)で表される場合、R2 としては、水素原子
または炭素数1〜6のアルキル基であるが、水素原子ま
たは炭素数1〜2のアルキル基が好ましく、さらに好ま
しくは水素原子またはメチル基である。この一般式
(I)で表される基としては、ビニルフェニル基、イソ
プロペニルフェニル基などが例示される。 【0014】これら一般式(I)で表されるエチレン性
不飽和基を含む基としては、ビニルフェニル基、1−
(ビニルフェニル)エチル基、2−(ビニルフェニル)
エチル基、(ビニルフェニル)メチル基、イソプロペニ
ルフェニル基、2−(ビニルフェノキシ)エチル基、3
−(ビニルベンゾイルオキシ)プロピル基、3−(イソ
プロペニルベンゾイルアミノ)プロピル基などが例示さ
れ、好ましくはビニルフェニル基、2−(ビニルフェニ
ル)エチル基、1−(ビニルフェニル)エチル基であ
る。 【0015】また、エチレン性不飽和基が、上記一般式
(II)で表される場合、Rは水素原子またはメチル
基である。上記一般式(II)で表されるエチレン性不
飽和基を含む基としては、γ−アクリロキシプロピル
基、γ−メタクリロキシプロピル基、N−メタクリロイ
ル−N−メチルアミノプロピル基、N−アクリロイル−
N−メチル−γ−アミノプロピル基、N,N−ビス(メ
タクリロイル)−γ−アミノプロピル基、N,N−ビス
(アクリロイル)−γ−アミノプロピル基などが例示さ
れる。好ましくは、N−メタクリロイル−N−メチル−
γ−アミノプロピル基、N−アクリロイル−N−メチル
−γ−アミノプロピル基である。 【0016】これらのエチレン性不飽和基を含む基とア
ルコキシシリル基とを併せ持つ(ロ)グラフト交叉剤と
しては、具体的にはp−ビニルフェニルメチルジメトキ
シシラン、1−(m−ビニルフェニル)メチルジメチル
イソプロポキシシラン、2−(p−ビニルフェニル)エ
チルメチルジメトキシシラン、3−(p−ビニルフェノ
キシ)プロピルメチルジエトキシシラン、3−(p−ビ
ニルベンゾイロキシ)プロピルメチルジメトキシシラ
ン、1−(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキ
シシラン、1−(o−ビニルフェニル)−1,1,2−
トリメチル−2,2−ジメトキシジシラン、1−(p−
ビニルフェニル)−1,1−ジフェニル−3−エチル−
3,3−ジエトキシジシロキサン、m−ビニルフェニル
−〔3−(トリエトキシシリル)プロピル〕ジフェニル
シラン、〔3−(p−イソプロペニルベンゾイルアミ
ノ)プロピル〕フェニルジプロポキシシラン、γ−アク
リロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、N−メタクリロ
イル−N−メチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−アクリロイル−N−メチル−γ−アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(メタ
クリロイル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、N,N−ビス(アクリロイル)−γアミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、N−メタクリロイル−N−
メチル−γ−アミノプロピルフェニルジエトキシシラ
ン、1−メタクリロキシプロピル−1,1,3−トリメ
チル−3,3−ジメトキシジシロキサンなどが挙げら
れ、これらを単独あるいは2種以上混合して用いられ
る。 【0017】(ロ)グラフト交叉剤としては、好ましく
はp−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン、2−
(p−ビニルフェニル)エチルメチルジメトキシシラ
ン、3−(p−ビニルベンゾイロキシ)プロピルメチル
ジメトキシシラン、1−(p−ビニルフェニル)エチル
メチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
メチルジメトキシシラン、N−メタクリロイル−N−メ
チル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N
−アクリロイル−N−メチル−γ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシランであり、さらに好ましくはp−ビニ
ルフェニルメチルジメトキシシラン、N−メタクリロイ
ル−N−メチル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シランなどである。 【0018】この(ロ)グラフト交叉剤の使用割合は、
エチレン性不飽和基の量として、得られる(a)変性ポ
リオルガノシロキサンの置換または非置換の1価の有機
基R1 の総量に対して、0.02〜10%、好ましくは
0.1〜3%が、エチレン性不飽和基を含む基となるよ
うに選択される。また、(a)変性ポリオルガノシロキ
サンの分子中に、エチレン性不飽和基を含む基を少なく
とも、2個導入することが好ましい。エチレン性不飽和
基を含む基の導入が、(a)変性ポリオルガノシロキサ
ンの有機基R1 の総量に対して0.02%未満では、得
られる(a)変性ポリオルガノシロキサンと(b)不飽
和ニトリルおよび共役ジエンを含む単量体成分とのグラ
フト重合において、高いグラフト率が得られず、その結
果、(a)変性ポリオルガノシロキサンとグラフト重合
された不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体間の界面接
着力が低下し、物性の優れたシリコーン変性ニトリルゴ
ムが得られない。一方、エチレン性不飽和基の導入が有
機基R1 の総量に対して10%を超えると、(b)単量
体成分のグラフト率は増大するが、該単量体成分の重合
度がグラフト交叉剤の増加とともに低下し、充分なゴム
強度が得られない。 【0019】(a)変性ポリオルガノシロキサンは、上
記(イ)オルガノシロキサンと(ロ)グラフト交叉剤と
を、例えばアルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸
などの触媒の存在下にホモミキサーなどを用いて剪断混
合し、重縮合させることによって製造することができ
る。この触媒は、(イ)オルガノシロキサンの重合触媒
として作用するほか、縮合開始剤となる。この触媒の使
用量は、(イ)成分および(ロ)成分の合計量に対し
て、通常、0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜3重
量%程度である。なお、この際の水の使用量は、(イ)
オルガノシロキサンおよび(ロ)グラフト交叉剤の合計
量100重量部に対して、通常、100〜500重量
部、好ましくは200〜400重量部である。また、縮
合温度は、通常、5〜100℃である。 【0020】なお、(a)変性ポリオルガノシロキサン
の製造に際し、目的とするゴム組成物のロール加工性を
さらに改良するために、第3成分として架橋剤を添加す
ることもできる。この架橋剤としては、例えばメチルト
リメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシランなどの3官能性架橋剤、テトラエ
トキシシランなどの4官能性架橋剤を挙げることができ
る。この架橋剤の添加量は、(イ)オルガノシロキサン
および(ロ)グラフト交叉剤の合計量に対して、通常、
10重量%以下、好ましくは5重量%以下程度である。 【0021】このようにして得られる(a)変性ポリオ
ルガノシロキサンのケイ素原子数は、100〜10,0
00、好ましくは1,000〜7,000である。ケイ
素原子数が100未満であると、得られるゴム組成物の
低温衝撃度や脆化温度が不満足となり、一方10,00
0を超えると、合成が困難となるとともに加工性が低下
する。 【0022】次に、このようにして得られる(a)変性
ポリオルガノシロキサンに、上記(b)単量体成分をグ
ラフト重合することにより、グラフト共重合体を含有す
るシリコーン変性ニトリルゴムが得られる。なお、本発
明で規定するシリコーン変性ニトリルゴムは、(a)変
性ポリオルガノシロキサンの存在下に上記(b)単量体
成分をグラフト重合して得られるグラフト系のグラフト
共重合体のほか、該グラフト共重合体と(b)単量体成
分の共重合体との混合物であってもよい。 【0023】本発明に使用される(b)単量体成分のう
ち、不飽和ニトリルとしては、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリルが、共役ジエンモノマーとしては、1,
3−ブタジエン、2,3−ブタジエン、2,3−ジメチ
ルブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなど
が挙げられる。なお、(b)単量体成分中の不飽和ニト
リルと共役ジエンモノマーの割合は、通常、不飽和ニト
リル5〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、共
役ジエン95〜20重量%、好ましくは90〜30重量
%(ただし、不飽和ニトリル+共役ジエンモノマー=1
00重量%)である。不飽和ニトリルの含量が5重量%
未満では、機械的強度が劣り、一方80重量%を超える
と、耐寒性が悪化する。 【0024】なお、(a)変性ポリオルガノシロキサン
に、(b)単量体成分をグラフト重合する際の仕込み組
成は、(a)成分5〜70重量%、好ましくは30〜6
0重量%、(b)成分95〜30重量%、好ましくは7
0〜40重量%〔ただし、(a)+(b)=100重量
%〕である。(a)成分が5重量%未満では、充分な耐
寒性が得られず、一方70重量%を超えると、グラフト
重合する(b)成分の割合が減少し、その結果、変性ポ
リオルガノシロキサンとニトリルゴムとの間に充分な界
面接着力が得られず、得られるゴム組成物の耐寒性やロ
ール加工性が低下する。 【0025】また、このようにして得られるシリコーン
変性ニトリルゴムのグラフト率は、通常、20重量%以
上、好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは80
重量%以上である。このように、得られるシリコーン変
性ニトリルゴムのグラフト率が高いと、直接、グラフト
しなかったニトリルゴムによって形成されるニトリルゴ
ムとの界面接着力が増大し、そのためこのニトリルゴム
中に変性ポリオルガノシロキサンが均一に分散し、良好
な耐寒性と優れたロール加工性、機械的強度、耐寒性を
有するシリコーン変性ニトリルゴムが得られる。 【0026】さらに、このようにして得られるシリコー
ン変性ニトリルゴムは、上記のように(a)変性ポリオ
ルガノシロキサンと、グラフトした(b)単量体成分の
ほか、グラフトされていない不飽和ニトリルおよび共役
ジエンモノマーの共重合体であるニトリルゴムを含有す
るが、通常、グラフトゴム状弾性体であるグラフト共重
合体を5重量%以上含有することが好ましく、さらに好
ましくは10重量%以上である。 【0027】本発明のシリコーン変性ニトリルゴムを製
造するに際しては、例えば(a)変性ポリオルガノシロ
キサンに(b)単量体成分を通常のラジカル重合によっ
てグラフト重合し、グラフト共重合体を含有する混合物
として得られる。ここで、ラジカル重合開始剤の種類に
よっては、前述のようにアルキルベンゼンスルホン酸に
より酸性となっている(a)変性ポリオルガノシロキサ
ンのエマルジョンを、アルカリで中和する必要がある。
このアルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ト
リエタノールアミン、トリエチルアミンなどが用いられ
る。 【0028】また、ラジカル重合開始剤としては、例え
ばクメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベン
ゼンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパ
ーオキサイドなどの有機ハイドロパーオキサイド類から
なる酸化剤と、含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレー
ト処方、含糖ピロリン酸鉄処方/スルホキシレート処方
の混合処方などの還元剤との組み合わせによるレドック
ス系の開始剤;過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムな
どの過硫酸塩;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル
−2,2′−アゾビスイソブチレート、2−カルバモイ
ルアザイソブチロニトリルなどのアゾ化合物;ベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイドなどの有
機過酸化物などを挙げることができ、好ましくは前記レ
ドックス系の開始剤である。これらのラジカル重合開始
剤の使用量は、使用される(b)単量体成分100重量
部に対し、通常、0.05〜5重量部、好ましくは0.
1〜3重量部程度である。 【0029】この際のラジカル重合法としては、乳化重
合あるいは溶液重合によって実施することが好ましい。
乳化重合に際しては、公知の乳化剤、前記ラジカル開始
剤、分子量調整剤などが使用される。ここで、乳化剤と
しては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウ
リル硫酸ナトリウム、ジフェニルエーテルジスルホン酸
ナトリウム、コハク酸ジアルカリエステルスルホン酸ナ
トリウムなどのアニオン系乳化剤、あるいはポリオキシ
エチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリルエーテルなどのノニオン系乳化剤の1種または
2種以上を挙げることができる。乳化剤の使用量は、
(b)単量体成分に対して、通常、0.5〜5重量%程
度である。 【0030】分子量調節剤としては、t−ドデシルメル
カプタン、オクチルメルカプタン、n−テトラデシルメ
ルカプタン、n−ヘキシルメルカプタンなどのメルカプ
タン類;四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロゲン化合
物が、(b)単量体成分に対して、通常、0.02〜1
重量%程度使用される。乳化重合に際しては、ラジカル
重合開始剤、乳化剤、分子量調節剤などのほかに、必要
に応じて各種電解質、pH調整剤などを併用して、
(b)単量体成分100重量部に対して、通常、水を1
00〜500重量部と、前記ラジカル重合開始剤、乳化
剤、分子量調節剤などを前記範囲内の量を使用し、重合
温度5〜100℃の条件で乳化重合される。なお、乳化
重合の場合は、(イ)オルガノシロキサンと(ロ)グラ
フト交叉剤との縮合によって得られる、(a)変性ポリ
オルガノシロキサンを含有するエマルジョンに、(b)
単量体成分とラジカル開始剤を加えることによって実施
することもできる。 【0031】一方、溶液重合の場合は、(a)変性ポリ
オルガノシロキサンおよび(b)単量体を、有機溶媒に
溶解し、これにラジカル開始剤、必要に応じて分子量調
節剤、各種添加剤を加えてラジカル重合させる。この溶
液重合で使用される有機溶媒としては、トルエン、n−
ヘキサン、シクロヘキサン、クロロホルム、テトラヒド
ロフランなどが挙げられる。溶液重合に際しては、ラジ
カル重合開始剤、必要に応じて分子量調節剤などを併用
して、(b)単量体成分100重量部に対して、通常、
有機溶媒を80〜500重量部と、前記ラジカル重合開
始剤、分子量調節剤などを前記範囲内の量を使用し、重
合温度5〜150℃、好ましくは50〜130℃、重合
時間1〜10時間の条件で溶液重合される。この溶液重
合の場合は、乳化重合の場合よりも不純物を著しく減少
することができる。 【0032】本発明のシリコーン変性ニトリルゴムは、
乳化重合により製造した場合、通常の塩凝固法により凝
固させ、得られた粉末を水洗したのち、乾燥することに
よって精製される。また、溶液重合の場合、水蒸気蒸溜
によって未反応のモノマーと溶媒を留去したのち、得ら
れるゴムの塊を細かく砕いて乾燥することによって精製
される。 【0033】このようにして得られるシリコーン変性ニ
トリルゴムの分子量は、分子量調節剤の種類および量、
ラジカル開始剤の種類および量、重合温度などの反応条
件を変更することにより調整できる。また、このシリコ
ーン変性ニトリルゴムのムーニー粘度(ML1+4 、10
0℃)は、15〜150、好ましくは20〜100であ
る。ムーニー粘度が15未満では、得られるゴムの機械
的強度が劣り、一方150を超えると、加工性が低下し
好ましくない。 【0034】次に、本発明のゴム組成物は、このように
して得られる(A)シリコーン変性ニトリルゴムからな
るゴム成分に、(B)補強性充填剤および(C)架橋剤
を含有するものである。 【0035】ここで、(A)ゴム成分としては、本発明
のシリコーン変性ニトリルゴムのほかに、有機ゴムを併
用してもよい。この有機ゴムとしては、天然ゴム、イソ
プレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、エチレ
ン−α−オレフィン系ゴム、クロロスルホン化ポリエチ
レン、そのほかフッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、
エチレン−酢酸ビニルゴム、エチレン−アクリルゴム、
ニトリルゴム、水添ニトリルゴムなどが挙げられる。こ
れらのうちで、フッ素ゴム、ニトリルゴムが、耐油性の
面で好ましい。(A)ゴム成分として、有機ゴムを併用
する場合には、ゴム成分として有機ゴムを90重量%以
下程度使用することができる。 【0036】また、(B)補強性充填剤としては、例え
ば煙霧質シリカ、湿式シリカ、石英微粉末、ケイソウ
土、タルク、カーボンブラック、亜鉛華、塩基性炭酸マ
グネシウム、活性炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウ
ム、ケイ酸アルミニウム、二酸化チタン、雲母粉末、硫
酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、アス
ベスト、ガラス繊維、有機補強剤、有機充填剤などが例
示される。これらの(B)補強性充填剤の配合量は、本
発明の(A)成分100重量部に対し、5〜200重量
部、好ましくは10〜100重量部の範囲である。
(B)成分の配合量が5重量部未満では補強性が得られ
ず、機械的強度が劣るものとなり、一方200重量部を
超えると配合・混練り性およびロール作業性が劣るもの
となる。 【0037】さらに、(C)架橋剤としては、通常、ゴ
ムの加硫剤として使用される、イオウもしくはその誘導
体、有機過酸化物、アルキルフェノール樹脂、アンモニ
ウムベンゾエートなどのいずれを使用してもよく、さら
には(D)有機ゴムに含有される架橋基との反応性を有
する官能基を2個以上有する多官能性架橋剤を用いても
よい。(C)架橋剤として使用される有機過酸化物とし
ては、例えば2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,2′−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソプロピルベ
ンゼン、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、ジ−t−ブチルパーベンゾエート、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン、2,4−ジクロロベンゾイルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベ
ンゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル
などであり、好ましくは2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
2,2′−ビス(t−ブチルパーオキシ)−p−ジイソ
プロピルベンゾイルである。 【0038】また、(A)成分であるシリコーン変性ニ
トリルゴム(および有機ゴム)に存在する架橋基との反
応性を有する官能基を2個以上有する官能性架橋剤とし
ては、好ましくはアミノ基、イソシアネート基、マレイ
ミド基、エポキシ基、ヒドロキシ基およびカルボキシル
基からなる群から選ばれた少なくとも1種の官能基を2
個以上有する多官能性架橋剤であり、ジアミン類、ポリ
アミノ類、ジイソシアネート類、マレイミド類、エポキ
シド類、ジオール類、ポリオール類、ビスフェノール
類、ジカルボン酸類などの化合物が例示される。これら
の化合物の具体例としては、例えばN,N′−フェニレ
ンジマレイミド、ヘキサメチレンジアミン、2,2−ビ
ス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4′−ヒドロキシフェニル)ヘキサフロロプロパン
などが挙げられる。 【0039】さらに、(A)ゴム成分として、エポキシ
基を導入したエラストマーを使用した場合には、ポリア
ミンカーバメイト類、有機カルボン酸アンモニウム塩、
ジチオカルバミン酸塩類、もしくは有機カルボン酸アル
カリ金属塩を使用することもできる。さらに、(A)ゴ
ム成分としてハロゲン基を導入したエラストマーを使用
した場合には、ポリアミンカーバメイト類、有機カルボ
ン酸アンモニウム塩、もしくは有機カルボン酸アルカリ
金属塩を使用することもできる。 【0040】(C)架橋剤の配合量は、使用する架橋剤
によっても異なるが、(A)ゴム成分100重量部に対
して、0.01〜10重量部の範囲であり、例えばイオ
ウの場合には、好ましくは0.1〜5重量部、さらに好
ましくは0.5〜3重量部であり、有機過酸化物の場合
には、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重
量部であり、さらに多官能性架橋剤の場合には、0.0
1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。
(C)架橋剤の使用量が少なすぎると、(A)ゴム成分
の架橋密度が低く、機械的強度、耐油性、耐クリープ性
が不充分となり、一方多すぎると、(A)ゴム成分の架
橋密度が高くなりすぎ、得られるゴム組成物の加硫物の
伸びが低下する。 【0041】なお、(A)ゴム成分の架橋に際しては、
2官能のビニルモノマーなどを架橋助剤として使用する
こともできる。この架橋助剤としては、以下の化合物が
挙げられる。すなわち、エチレングリコールジメタクリ
レート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、
1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、
2,2′−ビス(4−メタクリロイルジエトキシジフェ
ニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート、ジビニルベンゼ
ン、N,N′−メチレンビスアクリルアミド、p−キノ
ンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシ
ム、トリアジンジチオール、トリアリルシアヌレート、
トリアリルイソシアヌレート、ビスマレイミドなどであ
る。 【0042】また、本発明のゴム組成物に、他の特性を
付与する目的で公知の添加剤を本発明の効果を損なわな
い範囲で配合してもよい。例えば、加工助剤としては、
金属酸化物、アミン類、脂肪酸とその誘導体;可塑剤と
しては、ポリジメチルシロキサンオイル、ジフェニルシ
ランジオール、トリメチルシラノール、フタル酸誘導
体、アジピン酸誘導体;軟化剤としては、潤滑油、プロ
セスオイル、コールタール、ヒマシ油、ステアリン酸カ
ルシウム;老化防止剤としては、フェニレンジアミン
類、ホスフェート類、キノリン類、クレゾール類、フェ
ノール類、ジチオカルバメート金属塩類;耐熱剤として
は、酸化鉄、酸化セリウム、水酸化カリウム、ナフテン
酸鉄、ナフテン酸カリウム;そのほか着色剤、紫外線吸
収剤、難燃剤、耐油性向上剤、発泡剤、スコーチ防止
剤、粘着付与剤、滑剤などを任意に配合することができ
る。以上の添加剤は、必要に応じて本発明のゴム組成物
を製造する過程において添加されてもよいし、ゴム組成
物製造後に添加されてもよい。 【0043】本発明のゴム組成物は、 (A)ゴム成分であるシリコーン変性ニトリルゴム、
あるいはこれと有機ゴムとを同時に、または順次バンバ
リーミキサー、ニーダー、あるいは二本ロールなの混練
り機器により、よく混練りして軟化させ、次いで(B)
補強性充填剤を配合・混練りする方法、 (A)ゴム成分であるシリコーン変性ニトリルゴムあ
るいは有機ゴムのどちらか一方に、(B)補強性充填剤
をあらかじめ配合・混練りしたのち、残りの成分を均一
に混練りする方法、 (A)成分であるシリコーン変性ニトリルゴムおよび
有機ゴムに、それぞれ(B)補強性充填剤を上記混練り
機器などによりあらかじめ混練りし、次いで両配合物を
混練りする方法、 などによって得られ、各成分の添加方法、添加順序、混
練り方法、時に限定されるものではない。また、(C)
架橋剤についても、添加・配合方法、添加順序などは特
に限定されないが、ゴム組成物の保存安定性の面から最
後に添加配合することが好ましい。 【0044】本発明のゴム組成物は、上記のように各成
分を混練りし、架橋可能なゴム組成物としたのち、成
形、加硫を行うことができる。このゴム組成物を架橋す
るに際しては、必要に応じて架橋促進剤、架橋助剤、架
橋促進助剤、架橋遅延剤などを併用してもよい。また、
架橋は、熱、電子線、紫外線、電磁波などのエネルギー
を加えることにより行われる。本発明のゴム組成物を架
橋(加硫)するには、通常、80〜200℃で数分間〜
3時間、20〜200kg/cm2 の加圧下で一次加硫
を行い、さらに必要に応じて80〜200℃で1〜48
時間、二次加硫してゴム製品とする。 【0045】 【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中の部および%は、特に断ら
ない限り重量部および重量%である。まず、シリコーン
変性ニトリルゴムの合成について説明する。 【0046】合成例1 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン2.0部お
よびオクタメチルシクロテトラシロキサン98.0部を
混合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を
溶解した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより
3分間撹拌して乳化分散させた。この混合液を、コンデ
ンサー、チッ素導入口および撹拌機を備えたセパラブル
フラスコに移し、撹拌混合しながら90℃で6時間加熱
し、5℃で24時間冷却することによって縮合を完結さ
せた。得られた変性ポリオルガノシロキサン中のオクタ
メチルシクロテトラシロキサンの縮合率は89.5%で
あった。この変性ポリオルガノシロキサンエマルジョン
を炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和して、変性ポリ
オルガノシロキサンエマルジョンE−1を得た。なお、
E−1より重合体を塩析して測定したところ、平均重合
度はケイ素原子数で5,000、重合体の有機基中のp
−ビニルフェニル基の割合は0.3%であった。 【0047】次に、表1に示す重合処方に従って、内容
積6リットルのオートクレーブ内に、上記変性ポリオル
ガノシロキサンエマルジョンを38部、(b)成分とし
て1,3−ブタジエン19.2部、アクリロニトリル4
2.8部、ラジカル重合開始剤として硫酸第1鉄0.0
05部、パラメンタンハイドロパーオキサイド0.1部
および乳化剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムを3部投入し、反応温度30℃で反応させた。
(b)成分である単量体成分の転化率が61.3%の到
達したのち、N,N−ジエチルヒドロキシアミン0.2
部を加え、重合を停止させた。次いで、反応溶液に安定
剤としてアルキル化ジフェニルアミン1部を加え、水蒸
気蒸留により未反応単量体を除去したのち、硫酸アルミ
ニウムを加えて、生成した重合体を凝固させた。この凝
固させた重合体を水性したのち、真空乾燥機を用いて乾
燥し、シリコーン変性ニトリルゴムP−1を得た。この
ようにして得たP−1のグラフト率を、以下の方法によ
って求めた。すなわち、アセトンで3時間ソックスレー
抽出し、抽出残留分の重量からグラフト化した有機モノ
マーのグラフト率を求めた。求めたグラフト率とP−1
のムーニー粘度を表1に示す。以下、合成例8まで同様
にしてグラフト率を求めた。 【0048】合成例2 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン3.0部、
オクタメチルシクロテトラシロキサン96.4部、メチ
ルトリメトキシシラン0.5部、およびヘキサメチルジ
シロキサン0.1部を混合し、これをドデシルベンゼン
スルホン酸2.0部を溶解した蒸溜水300部中に入
れ、ホモミキサーにより3分間撹拌して乳化分散させ
た。この混合液を用いて、加熱後の冷却を20℃で行う
以外は、合成例1と同一条件で変性ポリオルガノシロキ
サンを作製した。得られた変性ポリオルガノシロキサン
中のオクタメチルシクロテトラシロキサンの縮合率は9
0.4%であった。そして、この変性ポリオルガノシロ
キサンエマルジョンを炭酸ナトリウム水溶液でpH7に
中和して、変性ポリオルガノシロキサンエマルジョンE
−2を得た。なお、E−2より重合体を塩析して測定し
たところ、平均重合度はケイ素原子数で2,900、重
合体の有機基中のp−ビニルフェニル基の割合は0.5
%であった。次に、表1に示す重合処方に従って、合成
例1と同様にシリコーン変性ニトリルゴムP−2を得
た。なお、(b)成分である単量体成分の転化率は、6
2.6%であった。 【0049】合成例3 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部、
オクタメチルシクロテトラシロキサン97.7部、テト
ラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン0.5
部、およびメチルトリメトキシシラン0.3部を混合
し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解
した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより3分
間撹拌して乳化分散させた。この混合液を用いて、合成
例1と同一条件で変性ポリオルガノシロキサンを作製し
た。得られた変性ポリオルガノシロキサン中のオクタメ
チルシクロテトラシロキサンの縮合率は93.5%であ
った。そして、この変性ポリオルガノシロキサンエマル
ジョンをトリエタノールアミンでpH7に中和して、変
性ポリオルガノシロキサンエマルジョンE−3を得た。
なお、E−3より重合体を塩析して測定したところ、平
均重合度はケイ素原子数で3,900、重合体の有機基
中のp−ビニルフェニル基の割合は0.5%であった。
次に、表1に示す重合処方に従って、合成例1と同様に
シリコーン変性ニトリルゴムP−3を得た。なお、
(b)成分である単量体成分の転化率は、60.7%で
あった。 【0050】合成例4 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部、
オクタメチルシクロテトラシロキサン97.7部、テト
ラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン0.5
部、およびメチルトリメトキシシラン0.3部を混合
し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解
した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより3分
間撹拌して乳化分散させた。この混合液を用いて、合成
例1と同一条件で変性ポリオルガノシロキサンを作製し
た。得られた変性ポリオルガノシロキサン中のオクタメ
チルシクロテトラシロキサンの縮合率は91.5%であ
った。そして、この変性ポリオルガノシロキサンエマル
ジョンをトリエタノールアミンでpH7に中和して、変
性ポリオルガノシロキサンエマルジョンE−4を得た。
なお、E−4より重合体を塩析して測定したところ、平
均重合度はケイ素原子数で4,200、重合体の有機基
中のp−ビニルフェニル基の割合は0.6%であった。
次に、表1に示す重合処方に従って、合成例1と同様に
シリコーン変性ニトリルゴムP−4を得た。なお、
(b)成分である単量体成分の転化率は、61.0%で
あった。 【0051】合成例5 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン2.0部と
オクタメチルシクロテトラシロキサン98.0部とを混
合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶
解した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより3
分間撹拌して乳化分散させた。この混合液を用いて、合
成例1と同一条件で変性ポリオルガノシロキサンを作製
した。得られた変性ポリオルガノシロキサン中のオクタ
メチルシクロテトラシロキサンの縮合率は91.5%で
あった。そして、この変性ポリオルガノシロキサンエマ
ルジョンをトリエタノールアミンでpH7に中和して、
変性ポリオルガノシロキサンエマルジョンE−5を得
た。なお、E−5より重合体を塩析して測定したとこ
ろ、平均重合度はケイ素原子数で4,500、重合体の
有機基中のp−ビニルフェニル基の割合は0.4%であ
った。次に、表1に示す重合処方に従って、合成例1と
同様にシリコーン変性ニトリルゴムP−5を得た。な
お、(b)成分である単量体成分の転化率は、64.5
%であった。 【0052】合成例6 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン1.5部、
オクタメチルシクロテトラシロキサン97.7部、テト
ラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン0.5部
およびメチルトリメトキシシラン0.3部を混合し、こ
れをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶解した蒸
溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより3分間撹拌
して乳化分散させた。この混合液を用いて、合成例1と
同一条件で変性ポリオルガノシロキサンを作製した。得
られた変性ポリオルガノシロキサン中のオクタメチルシ
クロテトラシロキサンの縮合率は93.5%であった。
そして、この変性ポリオルガノシロキサンエマルジョン
をトリエタノールアミンでpH7に中和して、変性ポリ
オルガノシロキサンエマルジョンE−6を得た。なお、
E−6より重合体を塩析して測定したところ、平均重合
度はケイ素原子数で3,700、重合体の有機基中のp
−ビニルフェニル基の割合は0.4%であった。次に、
表1に示す重合処方に従って、合成例1と同様にシリコ
ーン変性ニトリルゴムP−6を得た。なお、(b)成分
である単量体成分の転化率は、61.9%であった。 【0053】合成例7 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン6.7部、
オクタメチルシクロテトラシロキサン88.3部および
1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン2.0部を
混合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を
溶解した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより
3分間撹拌して乳化分散させた。この混合液を用いて、
合成例2と同一条件で変性ポリオルガノシロキサンを作
製した。得られた変性ポリオルガノシロキサン中のオク
タメチルシクロテトラシロキサンの縮合率は89.5%
であった。そして、この変性ポリオルガノシロキサンエ
マルジョンを炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和し
て、変性ポリオルガノシロキサンエマルジョンE−7を
得た。なお、E−7より重合体を塩析して測定したとこ
ろ、平均重合度はケイ素原子数で80、重合体の有機基
中のp−ビニルフェニル基の割合は1.2%であった
が、重合体1分子中のp−ビニルフェニル基の個数は約
1であった。次に、表1に示す重合処方に従って、合成
例1と同様にシリコーン変性ニトリルゴムP−7を得
た。なお、(b)成分である単量体成分の転化率は、6
1.9%であった。 【0054】合成例8 p−ビニルフェニルメチルジメトキシシラン2.0部と
オクタメチルシクロテトラシロキサン98.0部とを混
合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸2.0部を溶
解した蒸溜水300部中に入れ、ホモミキサーにより3
分間撹拌して乳化分散させた。この混合液を用いて、合
成例1と同一条件で変性ポリオルガノシロキサンを作製
した。得られた変性ポリオルガノシロキサン中のオクタ
メチルシクロテトラシロキサンの縮合率は90.0%で
あった。そして、この変性ポリオルガノシロキサンエマ
ルジョンを炭酸ナトリウム水溶液でpH7に中和して、
変性ポリオルガノシロキサンエマルジョンE−8を得
た。なお、E−8より重合体を塩析して測定したとこ
ろ、平均重合度はケイ素原子数で4,500、重合体の
有機基中のp−ビニルフェニル基の割合は0.5%であ
った。次に、表1に示す重合処方に従って、合成例1と
同様にシリコーン変性アクリルゴムP−8を得た。な
お、(b)成分である単量体成分の転化率は、90.0
%であった。 【0055】 【0056】実施例1〜4、比較例1〜4 合成例1〜4で作製したシリコーン変性ニトリルゴムP
−1〜P−4をゴム成分としてそれぞれ用い、表2に示
す配合処方に従って、各成分をインターナルミキサーに
より常法で混練り配合し、それぞれゴム組成物を作製し
た。なお、(B)補強性充填剤としては、シリカ〔日本
シリカ(株)製、ニップシールLP〕、(C)架橋剤と
しては、有機過酸化物〔化薬ヌーリー(株)製、パーカ
ドックス14/40〕、その他の成分として、ステアリ
ン酸、シランカップリング剤〔東芝シリコーン(株)
製、TSL8370〕、架橋助剤〔大内新興化学工業
(株)製、バルノックPM〕を、それぞれ表2に示す配
合で使用した。なお、比較例1〜4は、合成例5〜8で
作製した本発明の範囲外のシリコーン変性ニトリルゴム
P−5〜P−7、シリコーン変性アクリルゴムP−8を
用いて、上記実施例と同様にゴム組成物を作製した。こ
のようにして作製した各ゴム組成物のロール加工性、常
態物性、耐燃料油性(耐油性)、および低温特性(低温
衝撃脆化試験)について評価した結果を、表2に示す。 【0057】なお、ロール加工性のうち、巻きつきまで
の所要時間は6インチロールを用い、表面温度50℃、
回転数(rpm、前/後)=20/28、ロール間隙2
mmの条件で配合ゴムを投入したのち、完全に巻きつく
までの時間とした。また、ロール加工性のうち、変性ポ
リオルガノシロキサンのブリード状況は、上記のロール
練り後のシートを室温で16時間放置したのち、このシ
ートについて、表面の光沢度を目視検査し、ブリードの
有無を評価した。常態物性、耐燃料油性、および低温衝
撃脆化試験は、JIS K6301に準拠し、以下に示
す条件に従って評価した。 常態物性;170℃×20分のプレス加硫 耐燃料油性;トルエン/イソオクタン(体積比)=30
/70の混合溶剤を使用し、40℃×48時間浸漬 【0058】実施例5 合成例3で得たシリコーン変性ニトリルゴムP−3/ニ
トリルゴム〔日本合成ゴム(株)製、N230S〕(重
量比)=71.4/28.6でブレンドしたものを用
い、上記実施例と同様にゴム組成物を作製し、同様に物
性を評価した。結果を表2に示す。 比較例5 合成例4で用いた変性ポリオルガノシロキサンエマルジ
ョンE−4を、塩凝固法などの通常の方法により凝固さ
せ、得られた粉末を水洗したのち、乾燥することにより
シリコーンゴムP−9を得た。このシリコーンゴムP−
9/ニトリルゴム〔日本合成ゴム(株)製、N230
S〕(重量比)=50/50でブレンドしたものを用
い、上記実施例と同様にゴム組成物を作製し、同様に物
性を評価した。結果を表2に示す。 【0059】 【表2】 【0060】表2から明らかなように、本発明のゴム組
成物は、時間が経過しても単に従来のシリコーンゴムと
有機ゴムとを混練りした場合に生じるような相分離が起
こらない。また、本発明のゴム組成物はロール加工性に
優れ、また架橋したゴム状弾性体は、機械的強度、耐燃
料油性、耐寒性に優れた特徴を有している。 【0061】 【発明の効果】本発明のシリコーン変性ニトリルゴム
は、特定の変性ポリオルガノシロキサンに、不飽和ニト
リルおよび共役ジエンモノマーをグラフト重合したもの
である。従って、本発明のシリコーン変性ニトリルゴム
を用いたゴム組成物は、未加硫状態におけるロール加工
性が従来のものに比較して極めて優れたものとなり、ポ
リオルガノシロキサンのブリード現象がないとともに、
成形加工性にも優れており、また加硫物についても、機
械的強度をはじめ、耐燃料油性に優れたニトリルゴムに
シリコーンゴムの特性である耐寒性が良好に付与された
ものであり、得られる品質のバラツキもほとんどなく、
生産安定性においても優れている。本発明のゴム組成物
は、各種ベルト、ホース、ガスケット、ブーツ、防振ゴ
ム、チューブなどの分野に広く応用することができ、特
にオイルシール、ゴムホースの用途に有効であり、その
工業的意義は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅田 逸樹 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−8209(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 283/12 C08L 51/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】【請求項1】 (A) (a)平均組成式R1 a SiO
    (4-a)/2 (式中、R1 は置換または非置換の1価の有機
    基を、aは1.80〜2.02の数を示し、R1のうち
    0.02〜10%はエチレン性不飽和基を含む基であ
    る)で表され、ケイ素原子が100〜10,000の範
    囲の変性ポリオルガノシロキサン5〜70重量%に、
    (b)不飽和ニトリルおよび共役ジエンモノマーを含む
    単量体成分95〜30重量%〔ただし、(a)+(b)
    =100重量%〕を重合させて得られる、ムーニー粘度
    (ML1+4 、100℃)が15〜150のシリコーン変
    性ニトリルゴムからなるゴム成分100重量部に対し、
    (B)補強性充填剤5〜200重量部、および(C)架
    橋剤0.01〜10重量部を含有することを特徴とする
    ゴム組成物。
JP11759693A 1993-04-22 1993-04-22 シリコーン変性ニトリルゴムおよびその組成物 Expired - Fee Related JP3440493B2 (ja)

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