JP3437391B2 - 車輌用放電灯の点灯回路 - Google Patents

車輌用放電灯の点灯回路

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JP3437391B2
JP3437391B2 JP31689196A JP31689196A JP3437391B2 JP 3437391 B2 JP3437391 B2 JP 3437391B2 JP 31689196 A JP31689196 A JP 31689196A JP 31689196 A JP31689196 A JP 31689196A JP 3437391 B2 JP3437391 B2 JP 3437391B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な車輌用放電灯
の点灯回路に関する。詳しくは、直流電源による電圧を
昇圧した後交流化して放電灯に印加するようにした車輌
用放電灯の点灯回路において、点灯回路に供給される直
流電圧の低下に伴う発熱等による電力損失を低減し、回
路素子の劣化、破壊を未然に防止することができるよう
にした新規な車輌用放電灯の点灯回路を提供しようとす
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用前照灯の光源としてメタルハラ
イドランプが近時脚光を浴びているが、その点灯回路の
もつ重要な機能のひとつとして、バッテリー電圧の変動
に対して常に安定した電力供給を行う必要性が挙げられ
る。
【0003】このために、従来の点灯回路にあっては、
バッテリー電圧が多少変動しても回路の能力の範囲内で
このような電圧変動に対応することができるように設計
が行なわれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
点灯回路にあってはバッテリー電圧が異常に低下したと
きでもランプに所定の電力を供給しようとするため、バ
ッテリーの消費電流が増加し発熱等による電力損失が増
大してしまうという問題がある。
【0005】特に、高温の環境下で、このようなバッテ
リー電圧の低下状態が続くと、回路素子の発熱を招き、
その劣化、あるいは最悪の事態として破壊を引き起して
しまうことにもなりかねない。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明車輌用放
電灯の点灯回路は、上記した課題を解決するために、直
流電圧入力端子からの入力電圧を昇圧する直流昇圧回路
を有し、該直流昇圧回路の出力電圧を交流電圧に変換し
て放電灯に印加すると共に、放電灯の点灯初期に放電灯
の定格電力を上回る電力を放電灯に供給した後放電灯の
定電力制御へと移行させるために、上記直流昇圧回路の
出力電圧及び出力電流あるいは放電灯のランプ電圧及び
ランプ電流の検出信号と、基準電圧に基づいて直流昇圧
回路の出力電圧を可変制御する制御回路を備えた車輌用
放電灯の点灯回路において、直流電圧入力端子に加わる
直流入力電圧を検出する供給電圧低下検出回路を設け、
直流入力電圧の低下に応じて供給電圧低下検出回路から
制御回路に送られる信号によって、放電灯への供給電力
を抑制するために制御回路に係る上記基準電圧が低下す
ものである。
【0007】従って、本発明によれば、直流入力電圧の
低下に応じて供給電圧低下検出回路から制御回路に信号
が送られ、放電灯への供給電力を抑制するために制御回
路に係る基準電圧が低下するので、入力電圧低下時の消
費電流の増大に伴う発熱量の増加を抑制し、電力損失の
低減を図ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明車輌用放電灯の点
灯回路の詳細を図示した実施例に従って説明する。尚、
図示した実施例は本発明を自動車用メタルハライドラン
プの点灯回路に適用したものである。
【0009】(a.全体の構成)[図1] 1は点灯回路である。
【0010】2は12Vのバッテリーであり、直流電圧
入力端子3、3´間に接続されている。
【0011】4、4´は直流電源ラインであり、その一
方のプラスライン4上には点灯スイッチ5が設けられて
いる。
【0012】6は電源遮断用リレー回路であり、回路の
異常時に後述する異常検出回路からの信号を受けるとプ
ラスライン4上に設けられたリレー接点6aを開き後段
回路への電源電圧の供給を断つようになっている。
【0013】7は電源端子であり、リレー接点6aの後
段においてダイオード8を介して電源電圧を取り出すた
めに設けられており、その電源電圧(これをB(V)と
する。)は後述する制御回路等に供給される。
【0014】9はDC昇圧回路であり、電源遮断用リレ
ー回路6の後段に設けられている。このDC昇圧回路9
は、バッテリー電圧の昇圧のための回路であり、後述す
る制御回路によってその昇圧制御が行なわれるようにな
っている。
【0015】10は高周波昇圧回路であり、上記DC昇
圧回路9の後段に設けられており、DC昇圧回路9から
の直流電圧を正弦波交流電圧に変換するために設けられ
ている。該高周波昇圧回路10としては、例えば、プッ
シュプル方式のインバータ回路が用いられる。
【0016】11はイグナイタ回路であり、ランプの点
灯開始時において後述するイグナイタ始動回路からの信
号を受けてランプ起動用パルスを発生させ、トリガート
ランス12の一次巻線12aに送出するように設けられ
ている。
【0017】13、13´は高周波昇圧回路10の出力
端子と交流出力端子14、14´とを結ぶ交流出力ライ
ンであり、その一方13上にはトリガートランス12の
二次巻線12bが設けられ、他方13´上にはコンデン
サ15が設けられている。尚、コンデンサ15は二次巻
線12bと共に限流負荷を構成しているが、ランプ電流
の検出をも兼ねている。
【0018】16は定格電力35Wのメタルハライドラ
ンプであり、交流出力端子14、14´間に接続され
る。
【0019】17はイグナイタ始動回路であり、コンデ
ンサ15によって検出されるランプ電流をもとにメタル
ハライドランプ16が点灯したかどうかを検出してラン
プが未だ点灯していない時には上記したイグナイタ回路
11に起動パルス発生用の信号を送出するために設けら
れている。
【0020】18は制御回路であり、点灯初期にはDC
昇圧回路9の出力端子間に設けられた分圧抵抗19、1
9´を介して検出されるDC昇圧回路9の出力電圧や、
DC昇圧回路9の出力電流を電圧変換するために該DC
昇圧回路9の出力端子と高周波昇圧回路10の入力端子
とを結ぶグランドライン上に設けられた電流検出用抵抗
20からの電圧に応じたデューティーサイクルの制御パ
ルス(以下、「PS」と記す。)を発生させ、この信号
Sをゲート駆動回路21を介してDC昇圧回路9に送
出してその出力電圧を制御するようになっている。
【0021】また、制御回路18には、タイマー回路2
2を介してDC昇圧回路9の出力電圧が送られてくるよ
うになっており、ランプ点灯開始からランプの消灯時間
に応じた時間が経過したときにランプの定電力制御へ移
行するようになっている。これは、ランプ点灯開始から
直ちに定電力制御を行なうと始動時間が長くなってしま
うためである(尚、この点については後述する。)。
【0022】23は供給電圧低下検出回路であり、電源
端子7にかかっている電圧Bが所定値低下になったとき
に制御回路18に信号を送出して、定格電力より小さい
制御電力でメタルハライドランプ16を制御するための
ものである。
【0023】24は異常検出回路であり、DC昇圧回路
9の出力電圧と出力電流との関係から回路状態の異常を
検出すると、異常検出信号を電源遮断用リレー回路6に
送り、電源供給を断つものである。また、異常検出回路
24内には、低電圧リセット回路24aが設けられてお
り、これはバッテリー電圧が異常に低くなりランプの点
灯を維持することができなくなったときに電源遮断用リ
レー回路6に信号を送出してランプを消灯させるもので
ある。そして、バッテリー電圧が所定値以上の値に復帰
したときには点灯動作が再開されるようになっている。
【0024】(b.各部の回路構成)[図2乃至図5] 次に、上記した点灯回路1を構成する回路の要部につい
て詳述する。
【0025】(b−1.DC昇圧回路)[図2] DC昇圧回路9はチョッパー式のDC−DCコンバータ
として構成されており、プラスライン4上に設けられた
インダクタ25と、その後段においてプラスライン4と
グランドライン4´との間に設けられ、かつ、制御回路
18からゲート駆動回路21を介して送られてくる制御
パルスPSによってスイッチング動作されるNチャンネ
ルFET26と、プラスライン4上においてそのアノー
ドがFET26のドレインに接続された整流用ダイオー
ド27と、該ダイオード27のカソードとグランドライ
ン4´との間に設けられた平滑コンデンサ28とから構
成されている。そして、DC昇圧回路9は制御回路18
からゲート駆動回路21を介して送られてくる制御パル
スPSによってFET26がオン状態となったときにイ
ンダクタ25がエネルギーを蓄え、FET26がオフ状
態になったときに蓄えられたエネルギーを放出し、これ
に相当する電圧を入力電圧に重畳させて直流昇圧を行な
うようになっている。
【0026】(b−2.制御部)[図2] (b−2−a.出力電圧検出部)29は出力電圧検出部
であり、分圧抵抗19、19´を介してDC昇圧回路9
の出力電圧を検出して、これを所定の基準値と比較し、
差電圧をエラー出力として出力するものである。
【0027】30はエラーアンプとしての演算増幅器で
あり、非反転入力端子が抵抗31を介して分圧抵抗19
と19´との間に接続されると共に、反転入力端子には
分圧抵抗32、32´によって規定される所定の基準電
圧(これをV1(V)とする。)が加えられている。
尚、抵抗32の一端には図示しない電源回路による所定
電圧(これを+VCC(V)とする。)が加えられてい
る。
【0028】33は帰還抵抗であり、演算増幅器30の
出力端子と非反転入力端子との間に設けられている。
【0029】(b−2−b.出力電流検出部)34は出
力電流検出部であり、DC昇圧回路9の出力電流を電流
検出用抵抗20により電圧変換値として検出し、これを
所定の基準値と比較して、差電圧をエラー出力として取
り出すために設けられている。
【0030】35は増幅回路であり、抵抗36により負
帰還がかけられた演算増幅器37が用いられている。該
演算増幅器37の非反転入力端子は抵抗38を介して電
流検出用抵抗20の一端(反接地側)に接続されてお
り、また、反転入力端子は抵抗39を介して接地されて
いる。
【0031】40はエラーアンプとしての演算増幅器で
あり、その非反転入力端子が抵抗41を介して演算増幅
器37の出力端子に接続されている。そして、その反転
入力端子には、基準電圧発生部43によって基準電圧
(これをV2(V)とする。)が加えられるようになっ
ている。
【0032】42は帰還抵抗であり、演算増幅器40の
出力端子と反転入力端子との間に設けられている。
【0033】基準電圧発生部43は、直列に接続された
抵抗44、可変抵抗45、抵抗44´、そして可変抵抗
45と抵抗44´との間から電圧を取り出すための電圧
バッファ46からなっており、該電圧バッファ46の出
力電圧が抵抗47を介して上記演算増幅器40の反転入
力端子に加えられる。尚、抵抗44の一端には図示しな
い電源回路による所定電圧(+VCC)が加えられてい
る。
【0034】(b−2−c.タイマー回路)タイマー回
路22は、点灯開始時からランプの消灯時間に応じた時
間の経過後に定電力制御への移行を図るために設けられ
た回路であり、能動スイッチ素子と時定数回路とからな
っている。
【0035】48はNPNトランジスタであり、そのコ
レクタがDC昇圧回路9のプラス側出力端子に接続さ
れ、そのエミッタが抵抗49を介して演算増幅器40の
非反転入力端子に接続されている。
【0036】そして、トランジスタ48のベースはダイ
オード50のアノードに接続され、ダイオード50のカ
ソードはコンデンサ51(その静電容量を「C51」とす
る。)を介して接地されている。
【0037】52はトランジスタ48のベース−コレク
タ間に設けられた抵抗(その抵抗値を「R52」とす
る。)、53はダイオード50のカソードとトランジス
タ48のコレクタとの間に設けられた抵抗(その抵抗値
を「R53」とする。)である。
【0038】(b−2−d.PWM部)54はPWM
(パルス幅変調)部であり、コンパレータ55において
その入力電圧をオシレータ56からの鋸歯状波と比較し
て入力電圧に応じたデューティーサイクルを有する制御
パルスPSを発生させるものである。
【0039】即ち、コンパレータ55のマイナス入力端
子は演算増幅器30及び40の各出力端子に接続されて
おり、そのプラス入力端子はオシレータ56の出力端子
に接続されている。
【0040】そして、コンパレータ55の出力信号はバ
ッファ57を介してゲート駆動回路21に送出されるよ
うになっている。
【0041】以上のようにPWM部54は演算増幅器3
0又は40の出力電圧に応じたデューティーサイクルの
制御パルスPSを作り出してゲート駆動回路21を介し
てDC昇圧回路9のFET26のゲートにフィードバッ
クし、その出力電圧を制御するものである。尚、図示は
省略したが、制御パルスPSのデューティーサイクルの
最大値を規定するための回路が設けられている。
【0042】(b−2−e.供給電圧低下検出回路)供
給電圧低下検出回路23は電源電圧Bの低下に応じて上
記出力電流検出部34における基準電圧V2を可変する
ことで、メタルハライドランプ16に与える電力を抑制
するものである。
【0043】58はツェナーダイオードであり、そのカ
ソードが電源端子7に接続され、そのアノードが抵抗5
9及び59´を介して接地されている。
【0044】60は抵抗59と59´との間の電圧を取
り出すための電圧バッファであり、その出力端子がダイ
オード61のカソードに接続され、該ダイオード61の
アノードが抵抗62を介して基準電圧発生部43の可変
抵抗45と抵抗44´との間に接続されている。
【0045】(b−3.電源遮断用リレー回路及び低電
圧リセット回路)[図3] (b−3−a.電源遮断用リレー回路)63は電源端子
であり、ダイオード64を介して点灯スイッチ5とリレ
ー接点6aとを結ぶラインに接続されている。
【0046】65はNPNトランジスタであり、そのコ
レクタがリレーコイル66を介して電源端子63に接続
され、エミッタがグランドライン4´に接続されてい
る。
【0047】このリレーコイル66の励磁動作によって
接点6aが閉じられるようになっている。
【0048】67はリレーコイル66に対して逆並列に
設けられたバックパルス吸収用のダイオードである。
【0049】68はトランジスタ65のベース抵抗であ
り、その一端が制御端子69に接続されている。この制
御端子69には後述する低電圧リセット回路24aから
の信号(これを「PB」と記す。)や、異常検出回路2
4がバッテリー電圧の低下以外の異常(ランプの点灯不
能等)を検出したときに発する信号(これを「PC」と
記す。)が送られてくるようになっている。
【0050】70は抵抗であり、電源端子63と制御端
子69との間に介挿されている。
【0051】(b−3−b.低電圧リセット回路)低電
圧リセット回路24aは、バッテリー電圧の低下を検出
するために、電源端子63から電源電圧を得ている。
【0052】71は抵抗であり、その一端が電源端子6
3に接続され、他端が抵抗72、73を介して接地され
ている。
【0053】74は抵抗72、73に並列に設けられた
ツェナーダイオードであり、そのカソードが抵抗71と
72との間に接続され、そのアノードが接地されてい
る。
【0054】75はコンパレータを構成する演算増幅器
であり、その反転入力端子が抵抗72と73との間に接
続され、また、その非反転入力端子には電源端子63に
かかる電圧を分圧抵抗76、77によって分圧した電圧
が抵抗78を介して加えられるようになっている。
【0055】そして、演算増幅器75の出力端子は電源
遮断用リレー回路6の制御端子69に送出される。
【0056】(c.制御動作)[図4乃至図6] 次に、点灯回路1の制御動作を、回路状態に異常がなく
点灯スイッチ5の投入後にメタルハライドランプ16が
直ちに点灯する場合(以下、「正常時」という。)と、
回路状態に異常が発生した場合(以下、「異常時」とい
う。)とに分けて説明する。
【0057】尚、図4はDC昇圧回路9の出力電圧VO
(V)、出力電流IO(A)、ランプ電流IL(A)、ラ
ンプ電圧VL(V)、そしてメタルハライドランプ16
の光束L(lm)の時間経過を概略的に示しており、時
間軸tの原点は点灯スイッチ5の投入時とされている。
また、図5は横軸に出力電圧VOをとり、縦軸に出力電
流IOをとって両者の関係を示したグラフ図である。
【0058】(c−1.正常時)[図4、図5] 先ず、メタルハライドランプ16のガラス球が冷えた状
態から点灯開始がなされる時の状況について説明する。
【0059】この場合、点灯スイッチ5の投入直後に
は、タイマー回路22のコンデンサ51は空の状態であ
り、トランジスタ48のエミッタ電位が低い。そのた
め、出力電流検出部34における演算増幅器40の非反
転入力端子には増幅回路35の出力のみがかかることに
なる。
【0060】しかし、点灯直後は、図4に実線で示すグ
ラフ曲線からわかるように、ランプ電圧VLが低くDC
昇圧回路9の出力電流IOが小さい。
【0061】つまり、増幅回路35の出力(出力電流I
Oに対応する。)は基準電圧発生部43による基準電圧
2に比べて小さいため、演算増幅器40の出力はL
(ロー)レベルとなる。
【0062】従って、出力電圧検出部29の演算増幅器
30の出力電圧によって規定されるデューティーサイク
ルをもった制御パルスPSがPWM部54から発せら
れ、ゲート駆動回路21を経てDC昇圧回路9のFET
26に送出される。
【0063】そして、出力電圧検出部29における基準
電圧V1は、DC昇圧回路9の出力電圧VOが高く(定常
状態の約2.5〜3倍程度)なるように設定されている
ので、出力電圧VOは最大となる。
【0064】図5における点aが点灯開始直後の状態を
示し、この点aから、出力電圧VOが略一定で出力電流
Oが点bに至る迄増加して行く制御領域AVが出力電圧
検出部29の支配下に置かれる領域である。
【0065】その後、コンデンサ51が徐々に充電され
て行く(このときの時定数を「τ1」とするとτ1=(R
52//R53)・C51である。但し、「//」は抵抗値の
並列合成を表わす。)と、これにつれてトランジスタ4
8のエミッタ電位が上昇し、演算増幅器40の非反転入
力端子の電位が上昇して行く。
【0066】そして、これが基準電圧V2に対応したレ
ベルに達するとその後はこの演算増幅器40の出力電圧
によって制御パルスPSのデューティーサイクルが規定
されるようになる。
【0067】即ち、演算増幅器40の出力電圧の増加に
従って制御パルスPSのデューティーサイクルが低下し
て行くため、それまで最高値を保っていた出力電圧VO
が徐々に減少して行く。
【0068】図5において点bから出力電流IOのピー
ク点cを経て点dに至る制御領域AIが出力電流検出部
34の支配下に置かれる領域である。
【0069】そして、コンデンサ51が満充電の状態に
なるとトランジスタ48がオン状態となり、そのエミッ
タ電位がDC昇圧回路9の出力電圧VOにほぼ等しくな
り、これ以降は定電力制御に移行する。
【0070】つまり、出力電圧VOを抵抗41及び49
の抵抗比によって分圧したものと、出力電流IOに対応
する増幅出力とを加算した値がV2に対応した一定値に
なるように制御がなされるため、VO・IO=一定という
定電力制御が直線近似の形で実現されることになる。
【0071】図5の点dから点eにかけての領域AS
定電力領域であり、メタルハライドランプ16に定格電
力が供給される。
【0072】しかして、ランプ光束Lは点灯直後から急
峻な立ち上がりをみせた後オーバーシュートの後定常状
態に移行することになる。
【0073】次に、メタルハライドランプ16を消灯さ
せた後の再点灯動作について説明する。
【0074】ランプが消灯している間は、タイマー回路
22のコンデンサ51に蓄えられていた電荷は時定数τ
2(=R53・C51)をもって徐々に放電される。
【0075】この時定数τ2は、消灯後におけるランプ
の温度低下の度合に応じた値に決められているため、点
灯スイッチ5の再投入時にはコンデンサ51の端子電圧
に応じた制御領域からの点灯動作が開始される。
【0076】即ち、消灯時から再点灯時迄に要した経過
時間に応じて適正な点灯制御が行なわれる訳である。
【0077】例えば、ランプ消灯後数十秒を経過してか
らの再点灯時においては、制御領域AI内の動作点から
点灯が開始され定電力制御へと移行するため、図4に一
点鎖線で示すように出力電圧VOや出力電流IOは点灯開
始時からなだらかに低下して行くようなカーブとなり、
ランプ光束Lは最初鋭く立ち上がってオーバーシュート
を経た後安定する。
【0078】また、消灯後数秒の後に再点灯させたよう
な場合には、メタルハライドランブ16のガラス球は未
だ熱くなっており、図4に二点鎖線で示すように、再点
灯直後のランプ電圧VLが高く出力電流IOが大きいので
直ちに定電力制御に移行し、光束Lが定格電力で安定す
る。
【0079】尚、タイマー回路22を設けた理由は、始
動時間を短くするためである。
【0080】即ち、タイマー回路22を設けずに、抵抗
49を介してDC昇圧回路9の出力電圧VOを演算増幅
器40の非反転入力端子に直接加えてしまうと、ランプ
の物理的な状態の如何にかかわらず点灯開始時から定電
力制御が行なわれてしまうため、制御領域AVやAIでの
ランプの発光の促進がなされず、光束Lの立ち上がりが
遅くなってしまうためである。
【0081】(c−2.異常時)[図6] 次に、バッテリー電圧が低下した場合について説明す
る。
【0082】バッテリー電圧が所定値(例えば、9.5
V)以上の場合には、電圧バッファ60の出力電圧が基
準電圧発生部43の電圧バッファ46の入力電圧より高
くなっており(ダイオード61はオフしている。)、よ
って、基準電圧V2は抵抗44、44´及び可変抵抗4
5によって決定される値となっている。
【0083】しかし、バッテリー電圧が9.5V以下に
なると電圧バッファ60の出力電圧が基準電圧発生部4
3による電圧より低くなり、ダイオード61がオンする
ため基準電圧V2が低くなる。
【0084】従って、メタルハライドランプ16の点灯
初期においてバッテリー電圧が所定値以下に低下した場
合に、特に制御領域AIにおいて正常時におけるランプ
への供給電力に比して低い電力がメタルハライドランプ
16に供給されることになる。
【0085】そして、定電力での領域ASにおいてバッ
テリー電圧が所定値以下に低下した場合には、メタルハ
ライドランプ16には電源電圧Bの低下に応じて定格電
力以下の電力が供給されることになる。
【0086】そして、さらにバッテリー電圧が低下し、
バッテリー2の能力では点灯を維持することができなく
なると低電圧リセット回路24aが動作する。
【0087】即ち、バッテリー電圧が所定値(例えば、
7V)以下になると、これが分圧抵抗76、77によっ
て検出され、演算増幅器75において比較基準電圧(抵
抗71、72、73及びツェナーダイオード74によっ
て規定される。)と比較されるため、演算増幅器75か
ら電源遮断用リレー回路6のトランジスタ65に信号P
BとしてL(ロー)信号が送られ該トランジスタ65が
オフし、直流ライン4、4´に設けられたリレーコイル
66への通電が停止され、リレー接点6aが開かれる。
【0088】そして、バッテリー電圧が再び回復し7V
以上になると演算増幅器75の出力がH(ハイ)レベル
となり、トランジスタ65がオンし、リレー接点6aが
閉じ点灯動作が再開される。
【0089】光束安定時においてバッテリー電圧が低下
したときの低電力制御及び電源遮断の状況としては、例
えば、図6に示すようになる。
【0090】同図中、横軸はバッテリー電圧(これを
「Bt」と記す。)を表しており、縦軸はメタルハライ
ドランプ16の定格電力を100%としたときのランプ
電力(これを「W%」と記す。)を百分率で表してい
る。
【0091】図からわかるように、Bt≧9.5の区間に
おいては定格電力での定電力制御がなされ、7<Bt
9.5の区間ではランプ電力W%が100%から40%
にかけて直線的に減少して行き、Bt≦7になると低電
圧リセット回路24aによりW%=0となる。
【0092】尚、異常検出回路24にはメタルハライド
ランプ16が寿命等の原因で劣化し点灯不能の状態に陥
った場合や高周波昇圧回路10が出力段でオープン状態
になってしまった場合等に関して、このような異常状態
を検出する回路が設けられており、この場合には信号P
Cによりトランジスタ65がオフし、リレー接点6aが
開かれ、点灯スイッチ5を一旦切って再投入しないかぎ
りこの状態が保持されるようになっている。
【0093】(d.作用)しかして、上記した点灯回路
1にあっては、電源電圧Bが低下したときに、供給電圧
低下検出回路23により基準電圧発生部43の基準電圧
2が低くなるので、メタルハライドランプ16の点灯
初期には正常時の供給電力に比して低い電力が供給さ
れ、また、メタルハライドランプ16の定電力制御時に
は、メタルハライドランプ16に電源電圧Bの低下に対
応した定格以下の電力が供給されるので、バッテリー消
費電流の増加に伴う電力損失が低減される。
【0094】そして、バッテリー電圧がメタルハライド
ランプ16の点灯を維持し得ない程低下してしまった場
合には低電圧リセット回路24aによりバッテリー2か
らDC昇圧回路9への電源電圧の供給が遮断されるの
で、回路素子の破壊という最悪の事態を回避することが
できる。
【0095】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1に係る発明によれば、直流入力電圧が低下
した場合には、放電灯への供給電力を抑制するために制
御回路に係る基準電圧が低下するので、入力電圧低下時
の消費電流の増大に伴う発熱量の増加を抑制し、電力損
失の低減を図ることができる。
【0096】また、請求項2に係る発明によれば、放電
灯の定電力制御において、直流入力電圧が低下した場合
に、放電灯の定格電力以下での低電力制御を行なうこと
により、電圧低下時の消費電流の増大に伴う発熱量の増
加を抑制し、電力損失の低減を図ることができる。
【0097】尚、前記した実施例は本発明の一実施例を
示したものにすぎず、本発明の技術的範囲がこのような
例のみに限定して解釈される訳ではなく、例えば、前記
した実施例では制御回路が、直流昇圧回路の出力電圧及
び電流に応じた制御動作を行なうようにしたものを示し
たが、ランプ電圧及び電流を検出して、これに応じた点
灯制御(点灯初期における過電力の供給制御及び定電力
制御を含む。)を行なうようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例について全体の回路構成を示す
ブロック図である。
【図2】要部の回路構成を示す回路図である。
【図3】低電圧リセット回路を示す回路図である。
【図4】制御動作を説明するために回路各部の電流、電
圧値及びランプ光束の時間的変化を概略的に示すグラフ
図である。
【図5】DC昇圧回路の出力電圧と出力電流との関係を
示すグラフ図である。
【図6】バッテリー電圧とランプ電力との関係を示すグ
ラフ図である。
【符号の説明】
1・・・車輌用放電灯の点灯回路、3、3´・・・直流
電圧入力端子、9・・・直流昇圧回路、16・・・放電
灯、18・・・制御回路、23・・・供給電圧低下検出
回路、29・・・出力電圧検出回路、34・・・出力電
流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−12496(JP,A) 特開 平4−12495(JP,A) 特開 平2−136342(JP,A) 特開 平2−136343(JP,A) 特開 平2−114496(JP,A) 特開 平2−215090(JP,A) 特開 平2−174092(JP,A) 特開 昭62−259391(JP,A) 特開 昭57−46499(JP,A) 特開 昭62−100994(JP,A) 実開 昭59−45897(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 41/14 - 41/298 H02M 7/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧入力端子からの入力電圧を昇圧
    する直流昇圧回路を有し、該直流昇圧回路の出力電圧を
    交流電圧に変換して放電灯に印加すると共に、放電灯の
    点灯初期に放電灯の定格電力を上回る電力を放電灯に供
    給した後放電灯の定電力制御へと移行させるために、上
    記直流昇圧回路の出力電圧及び出力電流あるいは放電灯
    のランプ電圧及びランプ電流の検出信号と、基準電圧に
    基づいて直流昇圧回路の出力電圧を可変制御する制御回
    路を備えた車輌用放電灯の点灯回路において、 直流電圧入力端子に加わる直流入力電圧を検出する供給
    電圧低下検出回路を設け、 直流入力電圧の低下に応じて供給電圧低下検出回路から
    制御回路に送られる信号によって、放電灯への供給電力
    を抑制するために制御回路に係る上記基準電圧が低下す
    ことを特徴とする車輌用放電灯の点灯回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車輌用放電灯の点灯回
    路において、 放電灯の定電力制御が行なわれる場合に、直流入力電圧
    の低下に応じて供給電圧低下検出回路から制御回路に送
    られる信号により放電灯への供給電力が定格電力より低
    くなるように直流昇圧回路の昇圧制御が行なわれること
    を特徴とする車輌用放電灯の点灯回路。
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