JP3436991B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP3436991B2 JP29363294A JP29363294A JP3436991B2 JP 3436991 B2 JP3436991 B2 JP 3436991B2 JP 29363294 A JP29363294 A JP 29363294A JP 29363294 A JP29363294 A JP 29363294A JP 3436991 B2 JP3436991 B2 JP 3436991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性に優れ、その硬
化物がゴム状物質であり、低応力性及び接着性に優れ
る、ヒドロシリル化反応により付加型硬化する硬化性組
成物に関する。産業上の利用分野としては、電気・電子
部品等の封止材用組成物や各種コーティング材、ガスケ
ット材料、シーリング材、成形材料、塗料用の組成物と
して用いることができる。中でも炭化水素系重合体骨格
のものは、さらに低透湿性、低吸湿性、耐熱性、耐候性
等を有し、半導体素子のドリップコーティングやポッテ
ィング用液状封止材、コンデンサー等の各種電子部品の
ポッティング材、コーティング材、太陽電池裏面封止材
の電子部品用の封止材等の組成物として用いることがで
きる。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、硬化してゴム状
物質を生成する硬化性組成物としては、各種のものが開
発されている。中でも深部硬化性に優れた硬化系とし
て、末端もしくは分子鎖中に、1分子中に平均2個また
はそれ以上のビニル基を持つポリオルガノシロキサン
を、珪素原子に結合する水素原子を1分子中に2個以上
有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンで架橋す
るものが開発され、その優れた耐候性、耐熱性、耐水性
を利用して、シリコン系シーリング材、ポッティング材
として使用されている。しかし、この系はコストが高
い、接着性が悪い、かびが発生しやすい等の理由から、
その用途に制限を受けている。また、このような高価な
ポリオルガノシロキサンを使用しない系として、分子中
に少なくとも1個のアルケニル基をもつ有機重合体を分
子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する炭化水
素系硬化剤で架橋する材料が、特開平3−20080
7、特開平3−95266等に開示されている。しかし
ながら、これらの材料は、硬化性やゴムとしての機械的
強度、低応力性等に優れているものの、金属やガラス、
プラスチック材料等への接着性が不十分であるという問
題があった。また、これらの接着性改良の目的で、上記
の組成物に粘着付与樹脂を加えた粘着性組成物(特開平
4−145188)やシランカップリング剤を加えた接
着剤組成物(特開平4−185687)が開示されてい
るが、これらは接着性改良効果はあるものの十分とは言
えなかった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の硬化性組成物
は、上記の課題を解決しようと鋭意研究を重ねた結果、
下記の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)
を必須成分としてなる硬化性組成物が上記課題を解決す
ることを見いだし、本発明を完成させたものである。
【0004】即ち、本発明は、 (A)分子中に少なくとも1個の不飽和基を含有し、数
平均分子量が500〜60000である有機重合体 (B)(A)成分の不飽和基1モルに対してヒドロシリ
ル基の比率が0.02〜2モルである、分子中に少なく
とも2個のヒドロシリル基を含有する有機化合物 (C)(A)成分の不飽和基1モルに対して10 -1 〜1
-8 モルのヒドロシリル化触媒 (D)(A)成分100重量部に対して0.01〜20
重量部の、窒素原子を含有するエポキシ系化合物 (E)(A)成分100重量部に対して0.01〜20
重量部のシランカップリング剤 を必須成分とする、硬化性組成物を内容とするものであ
る。本発明は、(A)、(B)、(C)を含む硬化性組
成物の接着性改良を目的として、(D)の窒素原子を含
有するエポキシ系化合物と(E)のシランカップリング
剤の併用の接着付与剤を添加することにより、それぞれ
を単独に加えても達成できない接着改良効果が得られる
ことが特徴である。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。本発明に用
いる(A)成分である分子中に少なくとも1個の不飽和
基を含有し、数平均分子量が500〜60000である
有機重合体としては、各種主鎖骨格を持つものを使用す
ることができる。まず、炭化水素系重合体としては、炭
素数1〜6のオレフィン系化合物すなわちエチレン、プ
ロピレン、1−ブテン、イソブテン、2−ブテン、2−
メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテ
ン、4−メチル−1−ぺンテン、ヘキセン、ビニルシク
ロヘキサン等のようなオレフィン系化合物を単独重合あ
るいは共重合させた重合体、例えば、ポリイソブチレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体等、または、ジエン
系化合物の単独重合体または共重合体、すなわちポリイ
ソプレンまたはその水素添加物、ポリブタジエンまたは
その水素添加物、イソブチレンとイソプレンの共重合体
またはその水素添加物、イソプレンとブタジエンの共重
合体またはその水素添加物等を使用することができる。
これらの重合体のうち、末端に官能基を導入しやすい、
分子量を制御しやすい等の理由から、ポリイソプレン、
ポリブタジエン、ポリイソブチレン系の重合体が好まし
い。
【0006】ポリエーテル系重合体としては、例えばポ
リオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシ
テトラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロ
ピレン共重合体等が好適に使用される。ポリエステル系
重合体としては、アジピン酸、アゼライン酸等の2塩基
酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール等のジオー
ルを縮重合したものや、ε‐カプロラクトンのようなラ
クトン類を開環重合させたポリエステル等を用いること
ができる。アクリル系重合体としてはエチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、アリルアクリレート等のアク
リルモノマーをラジカル共重合して得られる重合体や、
これらのアクリルモノマーとメチルメタクリレート、ス
チレン、アクリロニトリル等を共重合した重合体等を用
いることができる。
【0007】その他の有機重合体としては、ナイロン系
重合体やポリサルファイド系重合体、ポリフェニレンオ
キサイド系重合体、ポリカーボネート系重合体、ジアリ
ルフタレート系重合体等が例示される。前記有機重合体
の数平均分子量は500〜60000である。特に70
0〜15000程度が取扱いの点から好ましい。数平均
分子量が500未満であると硬化物の伸びが悪くなり、
また、60000を越えると作業性が悪くなり現実的で
ない。
【0008】本発明の(A)成分の不飽和基は、1分子
中に少なくとも1個以上必要である。硬化性及び硬化物
の機械特性を満足するためには1.2個以上が好まし
い。十分な硬化速度及び高いゲル分率を得るためには
1.5個以上にするのが最も好ましい。不飽和基を導入
する方法については、種々提案されているものを用いる
ことができる。これらの方法を大きく分けると、重合後
に導入する方法と重合中に導入する方法がある。
【0009】重合後に不飽和基を導入する方法として
は、例えば末端あるいは側鎖に水酸基を有する有機重合
体を出発原料に用い、この水酸基を−ONaや−OKな
どのオキシメタル基にしたのち、一般式(I)
【0010】
【化1】
【0011】(Xは、ハロゲン原子、R1は水素または
炭素数1〜20の1価の炭化水素基、R2は、−R3−,
−R3−OC(=O)−または−R3−C(=O)−〔R
3は炭素数1〜20までの2価の炭化水素基で、好まし
い具体例としては、アルキレン基、シクロアルキレン
基、アリーレン基、アラルキレン基が挙げられる〕で示
される2価の有機基である。)で示される有機ハロゲン
化合物を反応させることにより、不飽和基を有する有機
重合体が製造される。
【0012】主鎖または側鎖の水酸基をオキシメタル基
にする方法としては、Na,Kのようなアルカリ金属、
NaHのような金属水素化物、NaOCH3 のような金
属アルコキシド、NaOH,KOHのようなアルカリな
どと反応させる方法が挙げられる。上記方法では、出発
原料として用いた水酸基含有有機重合体とほぼ同じ分子
量をもつ不飽和基含有有機重合体が得られるが、より高
分子量の重合体を得たい場合には一般式(I)の化合物
と反応させる前にオキシメタル化物と多価有機ハロゲン
化物例えば塩化メチレン、ビス(クロロメチル)ベンゼ
ン等を反応させて分子量を増大させた後、(I)と反応
させると良い。
【0013】上記一般式(I)で示される有機ハロゲン
化物の具体例としては、アリルクロライド、アリルブロ
マイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ク
ロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチル)ベンゼ
ン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリル(クロロ
メトキシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロメチル)エ
ーテル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)ベンゼン、
アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼン等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。この中で最も好
ましいものは、コスト、反応性の点からアリルクロライ
ドである。
【0014】重合中に不飽和基を導入する方法として
は、例えば開始剤兼連鎖移動剤を用いるUSP4316
973に示す方法や、特開昭63−105005に示す
方法等を用いることができる。本発明の(B)成分であ
る、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する
有機化合物としては特に制限はない。ここで、ヒドロシ
リル基1個とはSiH基1個をさす。従って、同一Si
に水素原子が2個結合している場合はヒドロシリル基2
個と計算する。この有機化合物において、ヒドロシリル
基を含む基を具体的に例示するならば、−Si(H)
n(CH3)3-n ,−Si(H)n(C25)3-n,−Si
(H)n(C65)3-n (n=1〜3)、−SiH2(C6
13)などのケイ素原子1個だけ含有する基、−Si
(CH3 )2Si(CH3)2H,−Si(CH3)2CH2
2Si(CH3)2H,−Si(CH3)2SiCH32
【0015】
【化2】
【0016】などのケイ素原子を2個含む基、
【0017】
【化3】
【0018】(式中、RはH,OSi(CH3)3および
炭素数が1〜10の有機基より選ばれる基であり各々の
Rは同じでも異なっていてもよい。m,nは正の整数で
且つ、2≦m+n≦50)
【0019】
【化4】
【0020】(R,m,nは上記に同じ)
【0021】
【化5】
【0022】(式中、Rは上記に同じ、mは正の整数、
n、p、qは0または正の整数で、且つ1≦m+n+p
+q≦50)
【0023】
【化6】
【0024】(式中Rは上記に同じ、mは正の整数、n
は0または正の整数で、且つ2≦m+n≦50)などで
示される鎖状、枝分かれ状、環状の各種の多価ハイドロ
ジェンシロキサンより誘導された基などが挙げられる。
上記の各種のヒドロシリル基含有基のうち、本発明のヒ
ドロシリル基含有化合物の、(A)成分に対する相溶性
を損なう可能性が少ないという点から、ヒドロシリル基
を構成する基の部分の分子量は500以下が望ましく、
さらにヒドロシリル基の反応性も考慮すれば、下記のも
のが好ましい。
【0025】
【化7】
【0026】(式中、pは正の整数、qは0または正の
整数であり、かつ2≦p+q≦4)
【0027】
【化8】
【0028】
【化9】
【0029】同一分子中にヒドロシリル基含有基が2個
以上存在する場合には、それらは互いに同一でも異なっ
ても構わない。(B)成分中に含まれるトータルのヒド
ロシリル基の個数については、少なくとも、1分子中に
2個あれば良いが、2〜15個が好ましく、3〜12個
が特に好ましい。本発明のヒドロシリル基含有化合物
を、ヒドロシリル化触媒存在下に、アルケニル基を含有
する化合物((A)成分)と混合してヒドロシリル化反
応により硬化させる場合には、該ヒドロシリル基の個数
が2より少ないと硬化不良を起こす場合が多い。また、
該ヒドロシリル基の個数が15より多くなると、(B)
成分の安定性が悪くなり、そのうえ、硬化後も多量のヒ
ドロシリル基が硬化物中に残存し、ボイドやクラックの
原因となる。
【0030】(B)成分のヒドロシリル基含有化合物と
しては特に制限はないが、上記ヒドロシリル基含有基を
有する有機化合物が挙げられ、低分子量のものから重合
体にいたる各種の化合物を用いることができる。具体的
に例示すると、式(II)
【0031】
【化10】
【0032】(式中、Xは上記のヒドロシリル基含有
基、R1は水素またはメチル、R2は炭素数1〜20の2
価の炭化水素基で1個以上のエーテル結合が含有されて
いてもよい。R3は脂肪族または芳香族の有機基、aは
正の整数。)で表されるエーテル結合を有する化合物、
式(III )
【0033】
【化11】
【0034】(式中、Xは上記のヒドロシリル基含有
基、R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の
2価の炭化水素基で1個以上のエーテル結合を含有して
いてもよい。R4は脂肪族または芳香族の有機基、aは
正の整数。)で表されるエステル結合を有する化合物、
式(IV)
【0035】
【化12】
【0036】(式中、Xは上記のヒドロシリル基含有
基、R1は水素またはメチル基、R5は脂肪族または芳香
族の有機基、aは正の整数)で表される炭化水素系の化
合物、さらに、式(V)
【0037】
【化13】
【0038】(式中、Xは上記のヒドロシリル基含有
基、R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の
2価の炭化水素基で1個以上のエーテル結合を含有して
いてもよい。R6は脂肪族または芳香族の有機基、aは
正の整数)で表されるカーボネート結合を有する化合物
が挙げられる。(B)成分として有機重合体を用いる場
合、式(II)〜(V)のR3 〜R6 の有機基は重合体残
基となるが、この残基は、線状でも枝分かれ状でもよ
く、分子量は50000以下の任意のものが好適に使用
できるが、20000以下のものが特に好ましい。
【0039】(B)成分のヒドロシリル基は、分子末端
にあっても分子中にあっても良いが、本発明の組成物を
用いてゴム状硬化物を作製する場合には、分子末端にあ
る方が有効網目鎖長が長くなるので好ましい。(B)成
分の製造方法としては特に制限はなく、任意の方法を用
いればよい。例えば、(i)分子内にSi−Cl基をも
つ有機化合物をLiAlH4,NaBH4などの還元剤で
処理して該化合物中のSi−Cl基をSi−H基に還元
する方法、(ii)分子内にある官能基Xを持つ有機化合
物と分子内に上記官能基と反応する官能基Y及びヒドロ
シリル基を同時にもつ化合物とを反応させる方法、(ii
i)アルケニル基を持つ有機化合物に対してヒドロシリ
ル基を持つポリヒドロシラン化合物を選択ヒドロシリル
化することにより、反応後もヒドロシリル基を該化合物
の分子中に残存させる方法などが考えられる。これらの
うち(iii)の方法が特に好ましい。
【0040】本発明の(C)成分であるヒドロシリル化
触媒については、特に制限はなく、任意のヒドロシリル
化触媒を用いることができる。具体的に例示すれば白金
の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の単体
に固体白金を担持させたもの;白金−ビニルシロキサン
錯体(例えばPtn(ViMe2SiOSiMe2
i)m 、Pt[(MeViSiO)4m 、);白金−ホ
スフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4 、Pt(PB
3)4);白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P
(OPh)34 、Pt[P(OBu)3 4 ;(式中、
Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、P
hはフェニル基を表し、n、mは整数を表す) Pt(acac)2 、またAshbyの米国特許第31
59601及び3159662号明細書中に記載された
白金−炭化水素複合体、並びにLamoreauxの米
国特許第3220972号明細書中に記載された白金ア
ルコラート触媒も挙げられる。
【0041】また、白金化合物以外の触媒の例として
は、Rh/Al23等が挙げられる。これらの触媒は単
独で使用してもよく、2極以上併用することもできる。
触媒活性の点から、白金−オレフィン錯体、白金−ビニ
ルシロキサン錯体、Pt(acac)2 等が好ましい。
本発明の(C)成分であるヒドロシリル化触媒の量とし
ては特に制限はないが、(A)成分中の不飽和基1mol
に対して10-1〜10-8molの範囲で用いるのがよい。
好ましくは10-3〜10-6molの範囲で用いるのがよ
い。
【0042】本発明の(D)成分である窒素原子を含有
するエポキシ系化合物については特に制限はないが、よ
り具体的には、
【0043】
【化14】
【0044】に挙げる化合物を使用する事ができる。接
着性付与のためには(D)成分中にグリシジルアミノ基
が含まれていることが好ましく、特にグリシジルアミン
系が好ましく、ジグリシジルアミノ基が2個以上含まれ
ていると更に好ましい。添加量は特に制限はないが、
(A)成分重合体100重量部に対して0.01〜20
重量部、好ましくは0.1〜5重量部の割合で使用され
る。(D)成分は単独で使用しても、2種以上併用して
も良い。
【0045】本発明の(E)成分であるシランカップリ
ング剤についても付加型硬化させる際に硬化阻害の問題
なく使用できる。(E)成分についても特に制限はない
が、より具体的には、
【0046】
【化15】
【0047】に挙げる化合物を使用する事ができる。接
着性付与のためには(E)成分がビニル基、アリル基、
エポキシ基、イソシアナート基、メタクリロキシ基及び
メタクリロイル基からなる群から選択される少なくとも
1種を含有することが好ましい。ビニル基、イソシアナ
ート基、エポキシ基を含有する場合がさらに好ましい。
(E)成分は単独で使用しても、2種以上併用しても良
い。添加量は特に制限はないが、(A)成分重合体10
0重量部に対して0.01〜20重量部、好ましくは
0.1〜5重量部の割合で使用される。
【0048】本発明の(A)、(B)、(C)、(D)
及び(E)成分を混合した液状硬化性組成物を加熱する
と硬化物が得られる。硬化条件については特に制限はな
いが、一般に30〜200℃、好ましくは50〜150
℃で10秒〜2時間程度で硬化させる。ただし、100
℃以下で硬化させた場合は130℃以上で1時間程度後
硬化させると好ましい。150℃以上で後硬化させると
さらに好ましい。
【0049】本発明の硬化性組成物には、必要に応じて
各種配合物を添加することができる。添加成分の例とし
ては、可塑剤、接着性改良剤、保存安定性改良剤、充填
剤、老化防止剤、紫外線吸収刑、金属不活性化剤、オゾ
ン劣化防止剤、耐光安定化剤、ラジカル重合禁止剤、過
酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤等を挙げることがで
きる。
【0050】可塑剤としては、一般に用いられている可
塑剤を用いることができるが、本発明に用いる炭化水素
系重合体と相溶性のよいものが好ましい。可塑剤の具体
例としては、ポリブテン、水添ポリブテン、α−メチル
スチレンオリゴマー、ポリブタジエン、水添ポリブタジ
エン、部分水素添加ターフェニル、パラフィン油、ナフ
テン油、アタクティックポリプロピレンなどであり、こ
れらのなかでも不飽和結合を含まない水添ポリブテン、
水添ポリブタジエン、パラフィン油、ナフテン油、アタ
クティックポリプロピレンなどの炭化水素系化合物が好
ましい。
【0051】また、前述の接着性付与剤と併用して他の
接着性付与剤を添加しても良い。クマロン−インデン樹
脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂等
の粘着付与剤やα−メチルスチレン−ビニルトルエン共
重合体、ポリエチルメチルスチレン、アルキルチタネー
ト類等も併用して用いることができる。保存安定性改良
剤としては、(C)成分の触媒活性を室温保存時のみ制
御するものが好ましく、2−ベンゾチアゾリルサルファ
イド、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルアセチ
レンジカルボキシレート、ジエチルアセチレンジカルボ
キシレート、BHT、ブチルヒドロキシアニソール、ビ
タミンE、3−メチル−1−ブテン−3−オール、アセ
チレン性不飽和基含有オルガノシロキサン、アセチレン
アルコール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3
−メチル−1−ペンチン−3−オール、ジアリルフマレ
ート、ジアリルマレート、ジエチルフマレート、ジエチ
ルマレート、ジメチルマレート等を用いることができ
る。保存安定性改良剤を用いる場合の使用量は、触媒1
mol に対し0.1〜1000mol、好ましくは1〜20
0molである。保存安定性改良剤の使用量が上記の量の
上限を越えた場合には、硬化遅延が起こるばかりでな
く、硬化不良を起こし、硬化物に要求される物性を満足
させることができない。逆に保存安定性改良剤の使用量
が上記の量の下限を下回った場合には、組成物の保存安
定性を改良するという目的を達成することができない。
【0052】
〔製造例1〕
アリル基末端水添ポリイソプレンオリゴマーの合成 両末端に水酸基を有する水素添加ポリイソプレン(出光
石油化学(株)製、商品名:エポール)300gにトル
エン50mlを加え共沸脱気により脱水した。t−BuO
K48gをトルエン200mlに溶解したものを添加し、
80℃で3時間反応させた。温度を60℃に下げ、アリ
ルクロライド47mlを約30分間かけて滴下した。滴下
終了後、そのままの温度で2時間反応させた。反応終了
後、生成した塩を吸着させるために反応溶液にケイ酸ア
ルミニウム30gを加え、2時間撹拌した。濾過精製に
より約250gのアリル末端水添ポリイソプレンを粘稠
な液体として得た。1H−NMR分析により末端の90
%にアリル基が導入されている事が確認された。ヨウ素
価より求めたオレフィンのモル数は0.11mol/10
0gであった。元素分析より求めた塩素含量は0.1%
未満であった。またE型粘度計による粘度は約330ポ
イズ(23℃)であった。
【0053】○エポールの代表的物性値(エポール技術
資料より) ;水酸基含有量(meq/g) 0.90 ;粘度(poise/30℃) 700 ;平均分子量(VPO測定) 2500 〔製造例2〕 アリル基末端水添ポリブタジエンオリゴ
マーの合成 両末端に水酸基を有する水素添加ポリブタジエン(三菱
化成(株)製、商品名:ポリテール)300gにトルエ
ン50mlを加え共沸脱気により脱水した。t−BuOK
41gをトルエン200mlに溶解したものを注入し、8
0℃で3時間反応させた。温度を60℃に下げ、アリル
クロライド40mlを約30分間かけて滴下した。滴下終
了後、そのままの温度で2時間反応させた。反応終了
後、生成した塩を吸着させるために反応溶液にケイ酸ア
ルミニウム30gを加え、2時間撹拌した。濾過精製に
より約240gのアリル末端水添ポリブタジエンを粘調
な液体として得た。1H−NMR分析により末端の85
%にアリル基が導入されている事が確認された。ヨウ素
価より求めたオレフィンのモル数は0.10mol/10
0gであった。元素分析より求めた塩素含量は0.1%
未満であった。またE型粘度計による粘度は約300ポ
イズ(23℃)であった。
【0054】 ○ポリテールの代表的物性値(ポリテール技術資料より) ;水酸基含有量(meq/g) 0.73〜0.98 ;粘度(poise/30℃) 500〜1500 ;粘度(poise/80℃) 6〜19 ;密度(g/cm3) 0.87(25℃) 〔製造例3〕 不飽和末端ポリイソブテンオリゴマーの
合成 1Lの耐圧ガラスオートクレーブに撹拌用羽根、三方コ
ック及び真空ラインを取り付けて、真空ラインで真空に
しながら重合容器を100℃で1時間加熱することによ
り乾燥させ、室温まで冷却後、三方コックを用いて窒素
で常圧に戻した。その後、三方コックの一方から窒素を
流しながら注射器を用いてオートクレーブに水素化カル
シウム処理により乾燥させた主溶媒である1,1−ジク
ロロエタン40mlを導入した。つぎに蒸留、精製したア
リルトリメチルシラン5mmolを添加し、更にトリクミル
クロライド2mmolを溶解させた10mlの1,1−ジクロ
ロエタン溶液を添加した。
【0055】次に酸化バリウムを充填したカラムを通過
させることにより脱水したイソブテン7gが入っている
ニードルバルブ付き耐圧ガラス製液化ガス採取管を三方
コックに接続した後、容器本体を−70℃のドライアイ
ス−アセトンバスに浸漬し、重合容器内部を撹拌しなが
ら1時間冷却した。冷却後、真空ラインにより内部を減
圧した後、ニードルバルブを開け、イソブテンを耐圧ガ
ラス製液化ガス採取管から重合容器に導入した。その後
三方コックの一方から窒素を流すことにより常圧に戻
し、更に撹拌下1時間冷却を続け重合容器内を−10℃
まで昇温した。
【0056】次にTiCl4 3.2g(10mmol)を注
射器を用いて三方コックから添加して重合を開始させ、
60分経過した時点で予め0℃以下に冷却しておいたメ
タノールを添加することにより反応を終了させた。その
後反応混合物をナス型フラスコに取り出し、未反応のイ
ソブテン、1,1−ジクロロエタン、アリルトリメチル
シラン及びメタノールを留去し、残ったオリゴマーを1
00mlのn−へキサンに溶解後、中性になるまでこの溶
液の水洗を繰り返した。その後、このn−へキサン溶液
を20mlまで濃縮し、300mlのアセトンにこの濃縮溶
液をそそぎ込むことによりオリゴマーを沈澱分離させ
た。
【0057】こうして得られたオリゴマーを再び100
mlのn−へキサンに溶解させ、無水硫酸マグネシウムで
乾燥させ、濾過し、n−へキサンを減圧留去することに
より末端にアリル基を有するポリイソブテンオリゴマー
を得た。 〔製造例4〕 ヒドロシリル基含有炭化水素系硬化剤の
合成 撹拌可能な2Lのガラス製反応容器中に1,3,5,7
−テトラメチルシクロテトラシロキサン500g(2.
08mol)、トルエン600g、ビス(1,3−ジビニ
ル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン)白金
錯体触媒(8.0×10-7mol)を入れ、窒素下80℃
に加熱した。十分な撹拌を加えながら1,9−デカジエ
ン28.7g(0.208mol)とトルエン58gの混
合物を1時間かけて添加した。全量添加後、ガスクロマ
トグラフィーで1,9−デカジエンの残存量を定量し、
消失するまで80℃で撹拌を続けた。反応混合物を濃縮
し、残留物として110gのSi−H基含有炭化水素系
硬化剤を得た。 〔製造例5〕 アリル基末端ポリオキシプロピレンオリ
ゴマーの合成 特開昭53−134095に開示された方法に従って、
アリル基末端ポリオキシプロピレンオリゴマーを合成し
た。平均分子量3000である市販のポリオキシプロピ
レングリコールと粉末苛性ソーダを60℃撹拌し、ブロ
モクロロメタンを加えて反応を行い、ジャンプ反応によ
り分子量を増大させた。次に、アリルクロライドを加え
て、110℃で末端の水酸基をアリルエーテル化した。
これを珪酸アルミニウムにより処理して、アリル基末端
ポリオキシプロピレンオリゴマーを得た。このオリゴマ
ーの数平均分子量は、7850であり、ヨウ素価から求
めた末端のアリル化率は91%であった。また、B型粘
度計による粘度は、400ポイズ(25℃)であった。 〔製造例6〕 アリル基末端ポリカプロラクトンオリゴ
マーの合成 303g(0.1モル)の末端水酸基ポリカプロラクト
ン(数平均分子量3030、水酸基当量1530)、2
4.4gのピリジン、300mlのTHFを、撹拌棒、温
度計、滴下ロート、窒素吹き込み管、冷却器を付設した
4つ口フラスコに仕込み、室温下、滴下ロートより32
gのクロルギ酸アリルを徐々に滴下した。滴下終了後、
50℃に加熱して、3時間撹拌した。生成した塩を濾別
した後、150mlのトルエンを添加し、200mlの塩酸
水溶液で洗浄、中和、濃縮することによりアリル基末端
ポリカプロラクトンを得た。得られたオリゴマーの数平
均分子量は、VPO測定で3200であった。ヨウ素化
の測定より、末端のアリル化率は98%であった。 〔製造例7〕 側鎖にアリル基をもつアクリルオリゴマ
ーの合成 撹拌棒、滴下ロート、温度計、3方コック、冷却器を備
えた1Lの4つ口フラスコを準備した。次に窒素雰囲気
下でトルエン20mlを仕込んだ。25.6gのn−ブチ
ルアクリレート、2.52gのアリルメタクリレート、
0.81gのn−ドデシルメルカプタン、1.0gのア
ゾビスイソブチロニトリル、100mlのトルエンからな
るモノマーのトルエン溶液を滴下ロートに仕込み、トル
エン還流条件下で、約1時間かけて滴下した。滴下終了
後、さらに2時間撹拌反応させた。反応終了後、珪酸ア
ルミニウムで処理した後、濾過助剤を用いて吸引濾過す
ることにより透明な溶液を得た。これより、溶媒を加熱
減圧留去して淡黄色の粘ちょうなオリゴマー26gを得
た。分子量は、VPOで3900、ヨウ素価によるアリ
ル基のモル数は、0.154mol/100gであり、重
合体1分子中のアリル基は平均6個であるアクリルオリ
ゴマーが合成できた。 〔実施例1〕製造例1で得られた(A)成分及び製造例
4で得られた(B)成分を(A)成分の不飽和基量と
(B)成分中のSi−H基量とが同じになるように秤量
し、更に(C)成分として白金−ビニルシロキサン触媒
(キシレン溶液)を白金が(A)成分中の不飽和基のモ
ル数に対して3×10-4モルeqになるように秤量し、更
に(D)成分として1,3−ビス(N,N−ジグリシジ
ルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学(株)
製、商品名:TETRAD−C、以下TETRAD−C
と略する)を(A)成分100重量部に対して3重量部
添加し、更に(E)成分としてγ−イソシアナートプロ
ピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製、商品名:I
−7840)を(A)成分100重量部に対して3重量
部添加し、均一に混合した後、該組成物を各種基材の上
に塗布し、130℃で10分間更に150℃で60分間
加熱して硬化させた。
【0058】こうして得られた試験片について常態及び
プレッシャークッカー(PCT)処理後(121℃、2
気圧、20時間処理後)の接着性を評価した。なお、接
着性評価はJISK6850規定の引張剪断接着強さ試
験方法及びJISK5400規定の付着性評価方法の中
の碁盤目テープ法により評価した。被着体としては銅
(厚み:1.6mm)、アルミニウム(厚み:1.6m
m)、ガラス(厚み:2.8mm)、ポリイミド(厚み:
0.1mm)を用いた。なお、それぞれの被着体はJIS
K6848規定の方法で表面処理した。 〔実施例2〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
をTETRAD−Cとし、(E)成分をビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン(日本ユニカー(株)
製、商品名:A−172)として試験片を作製し、接着
性を評価した。 〔実施例3〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
をTETRAD−Cとし、(E)成分をγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)
製、商品名:A−187)として試験片を作製し、接着
性を評価した。 〔実施例4〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
をN,N,N′,N′−テトラグリシジル−m−キシリ
レンジアミン(三菱瓦斯化学(株)製、商品名:TET
RAD−X、以下TETRAD−Xと略す)とし、
(E)成分をγ−イソシアナートプロピルトリエトキシ
シラン(チッソ(株)製、商品名:I−7840)とし
て試験片を作製し、接着性を評価した。 〔実施例5〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
をTETRAD−Xとし、(E)成分をビニルトリス
(β−メトキシエトキシ)シラン(日本ユニカー(株)
製、商品名:A−172)として試験片を作製し、接着
性を評価した。 〔実施例6〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
をTETRAD−Xとし、(E)成分をγ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)
製、商品名:A−187)として試験片を作製し、接着
性を評価した。
【0059】実施例1〜6の結果を表1に示す。 〔比較例1〕実施例1と同様にして、ただし(D)及び
(E)成分を配合せずに試験片を作製し、接着性を評価
した。 〔比較例2〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
をTETRAD−Cとし、(E)成分を配合せずに試験
片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例3〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
をTETRAD−Xとし、(E)成分を配合せずに試験
片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例4〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
を配合せず、(E)成分をγ−イソシアナートプロピル
トリエトキシシラン(チッソ(株)製、商品名:I−7
840)として試験片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例5〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
を配合せず、(E)成分をビニルトリス(β−メトキシ
エトキシ)シラン(日本ユニカー(株)製、商品名:A
−172)として試験片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例6〕実施例1と同様にして、ただし(D)成分
を配合せず、(E)成分をγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商品名:A
−187)として試験片を作製し、接着性を評価した。
【0060】比較例1〜6の結果を表2に示す 接着性評価は(A)成分として、製造例1で得られたオ
リゴマー以外に製造例2及び3で得られたオリゴマーに
ついても実施した。なお、(B)成分としては共通で製
造例4で得られた硬化剤を用いた。 〔実施例7〕実施例1と同様にして、ただし(A)成分
を製造例2で得られたオリゴマーとし、(D)成分をT
ETRAD−Cとし、(E)成分をγ−イソシアナート
プロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製、商品
名:I−7840)として試験片を作製し、接着性を評
価した。 〔実施例8〕実施例1と同様にして、ただし(A)成分
を製造例2で得られたオリゴマーとし、(D)成分をT
ETRAD−Cとし、(E)成分をビニルトリス(β−
メトキシエトキシ)シラン(日本ユニカー(株)製、商
品名:A−172)として試験片を作製し、接着性を評
価した。 〔実施例9〕実施例1と同様にして、ただし(A)成分
を製造例2で得られたオリゴマーとし、(D)成分をT
ETRAD−Cとし、(E)成分をγ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)製、商
品名:A−187)として試験片を作製し、接着性を評
価した。 〔実施例10〕実施例1と同様にして、ただし(A)成
分を製造例3で得られたオリゴマーとし、(D)成分を
TETRAD−Cとし、(E)成分をγ−イソシアナー
トプロピルトリエトキシシラン(チッソ(株)製、商品
名:I−7840)として試験片を作製し、接着性を評
価した。 〔実施例11〕実施例1と同様にして、ただし(A)成
分を製造例3で得られたオリゴマーとし、(D)成分を
TETRAD−Cとし、(E)成分をビニルトリス(β
−メトキシエトキシ)シラン(日本ユニカー(株)製、
商品名:A−172)として試験片を作製し、接着性を
評価した。 〔実施例12〕実施例1と同様にして、ただし(A)成
分を製造例3で得られたオリゴマーとし、(D)成分を
TETRAD−Cとし、(E)成分をγ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー(株)製、
商品名:A−187)として試験片を作製し、接着性を
評価した。
【0061】実施例7〜12の結果を表3に示す。 〔比較例7〕実施例1と同様にして、ただし(A)成分
を製造例2で得られたオリゴマーとし、(D)及び
(E)成分を配合せずに試験片を作製し、接着性を評価
した。 〔比較例8〕実施例1と同様にして、ただし(A)成分
を製造例2で得られたオリゴマーとし、(D)成分をT
ETRAD−Cとし、(E)成分を配合せずに試験片を
作製し、接着性を評価した。 〔比較例9〕実施例1と同様にして、ただし(A)成分
を製造例2で得られたオリゴマーとし、(D)成分を配
合せず、(E)成分をビニルトリス(β−メトキシエト
キシ)シラン(日本ユニカー(株)製、商品名:A−1
72)として試験片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例10〕実施例1と同様にして、ただし(A)成
分を製造例3で得られたオリゴマーとし、(D)及び
(E)成分を配合せずに試験片を作製し、接着性を評価
した。 〔比較例11〕実施例1と同様にして、ただし(A)成
分を製造例3で得られたオリゴマーとし、(D)成分を
TETRAD−Cとし、(E)成分を配合せずに試験片
を作製し、接着性を評価した。 〔比較例12〕実施例1と同様にして、ただし(A)成
分を製造例3で得られたオリゴマーとし、(D)成分を
配合せず、(E)成分をビニルトリス(β−メトキシエ
トキシ)シラン(日本ユニカー(株)製、商品名:A−
172)として試験片を作製し、接着性を評価した。
【0062】比較例7〜12の結果を表4に示す。 〔実施例13〕実施例1と同様にして、ただし(A)成
分として製造例5のポリオキシプロピレンオリゴマーを
使用し、(D)成分をTETRAD−C、(E)成分を
γ−イソシアナートプロピルシラン(チッソ(株)製、
商品名:I−7840)として試験片を作製し、接着性
を評価した。 〔比較例13〕実施例13から(D)、(E)成分を除
いた組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価し
た。 〔比較例14〕実施例13から(E)成分のみを除いた
組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例15〕実施例13から(D)成分のみを除いた
組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価した。 〔実施例14〕実施例1と同様にして、ただし(A)成
分として製造例6のポリカプロラクトンオリゴマーを使
用し、(D)成分をTETRAD−C、(E)成分をγ
−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニ
カー(株)製、商品名:A−187)として試験片を作
製し、接着性を評価した。 〔比較例16〕実施例14から(D)、(E)成分を除
いた組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価し
た。 〔比較例17〕実施例14から(E)成分のみを除いた
組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例18〕実施例14から(D)成分のみを除いた
組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価した。 〔実施例15〕実施例1と同様にして、ただし、(A)
成分として製造例7のアクリルオリゴ−マーを使用し、
(D)成分としてTETRAD−X、(E)成分として
ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン(日本ユ
ニカー(株)製、商品名:A−172)を使用して試験
片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例19〕実施例15から(D)、(E)成分を除
いた組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価し
た。 〔比較例20〕実施例15から(E)成分のみを除いた
組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価した。 〔比較例21〕実施例15から(D)成分のみを除いた
組成物を用いて試験片を作製し、接着性を評価した。
【0063】実施例13から15及び比較例13から2
0の接着性測定結果を表5に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】表1〜5の結果より以下のことが明らかと
なった。 〔1〕(A)、(B)、(C)成分のみでは接着性がな
く、これに(D)成分または(E)成分のいずれか一方
のみを添加した場合は接着性の改良効果は見られるが不
十分であった。 〔2〕(A)、(B)、(C)成分に(D)成分と
(E)成分の両方を添加することによって常態及びプレ
ッシャークッカー処理後の接着性を大幅に改良すること
が可能であった。
【0070】以上のよう本発明の硬化性組成物は各種の
被着体に対して優れた接着性を示した。
【0071】
【発明の効果】以上の説明及び表1〜5の比較からも明
らかなように本発明の硬化性組成物は、高い硬化性を有
することに加え、各種基材との接着性が良く湿熱処理後
でも接着性がほとんど低下しないため、従来接着力及び
接着保持力が不足して使用できなかった分野にも使用で
きるようになった。該硬化物はゴム状弾性体であるため
に低応力性であり、産業上の利用分野としては、電気・
電子部品等の封止材用組成物や各種コーティング材、ガ
スケット材料、シーリング材、成形材料、塗料用の組成
物として用いることができる。中でも炭化水素系骨格の
ものは、さらに低透湿性、低吸湿性、耐熱性、耐候性等
を有し、半導体素子のドリップコーティングやポッティ
ング用液状封止材、コンデンサー等の各種電子部品のポ
ッティング材、コーティング材、太陽電池裏面封止材の
電子部品用の封止材等の組成物として用いることができ
る。
フロントページの続き (72)発明者 平林 珠 兵庫県神戸市須磨区東落合3−6−26 コスモハイツ東落合104 (72)発明者 濱口 茂樹 兵庫県神戸市中央区港島中町3−1公団 42−501 (56)参考文献 特開 平3−95266(JP,A) 特開 平4−185687(JP,A) 特開 平6−279691(JP,A) 特開 平7−304969(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 C08K 3/00 - 13/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)、(B)、(C)、
    (D)及び(E)を必須成分としてなる硬化性組成物; (A)分子中に少なくとも1個の不飽和基を含有し、数
    平均分子量が500〜60000である有機重合体 (B)(A)成分の不飽和基1モルに対してヒドロシリ
    ル基の比率が0.02〜2モルである、分子中に少なく
    とも2個のヒドロシリル基を含有する有機化合物 (C)(A)成分の不飽和基1モルに対して10 -1 〜1
    -8 モルのヒドロシリル化触媒 (D)(A)成分100重量部に対して0.01〜20
    重量部の、窒素原子を含有するエポキシ系化合物 (E)(A)成分100重量部に対して0.01〜20
    重量部のシランカップリング剤
  2. 【請求項2】 (B)成分のヒドロシリル基を含有する
    有機化合物の骨格が主として炭化水素からなる請求項1
    記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 (D)成分のエポキシ系化合物がグリシ
    ジルアミノ基を含有する請求項1記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分の不飽和基を含有する有機重
    合体の骨格が炭化水素系重合体である請求項1、2また
    は3記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分の不飽和基を含有する有機重
    合体の骨格がポリエーテル系重合体である請求項1、2
    または3記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】 (A)成分の不飽和基を含有する有機重
    合体の骨格がポリエステル系重合体である請求項1、2
    または3記載の硬化性組成物。
  7. 【請求項7】 (A)成分の不飽和基を含有する有機重
    合体の骨格がアクリル系重合体である請求項1、2また
    は3記載の硬化性組成物。
  8. 【請求項8】 (A)成分の不飽和基を含有する有機重
    合体の骨格が飽和炭化水素系重合体である請求項1、2
    または3記載の硬化性組成物。
  9. 【請求項9】 (E)成分のシランカップリング剤がビ
    ニル基、アリル基、エポキシ基、イソシアナート基、メ
    タクリロキシ基及びメタクリロイル基からなる群から選
    択される少なくとも1種を含有する請求項1、2または
    記載の硬化性組成物。
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