JP3436416B2 - 画像信号符号化方法 - Google Patents

画像信号符号化方法

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JP3436416B2 JP15813194A JP15813194A JP3436416B2 JP 3436416 B2 JP3436416 B2 JP 3436416B2 JP 15813194 A JP15813194 A JP 15813194A JP 15813194 A JP15813194 A JP 15813194A JP 3436416 B2 JP3436416 B2 JP 3436416B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図6〜図15) 発明が解決しようとする課題 課題を解決するための手段(図1、図3、図4及び図
6) 作用(図1、図3、図4及び図6) 実施例 (1)第1実施例(図1〜図3及び図6) (2)第2実施例(図3及び図4) (3)他の実施例(図5) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は画像信号符号化方法に関
し、特に画像の特徴点を検出して画像信号を高能率符号
化する場合に適用し得る。
【0003】
【従来の技術】従来、画像信号を高能率符号化する方法
として、入力画像をDCT(DiscreteCosine Transform
)によつて直交変換し、各周波数帯域ごとに、人間の
視覚特性に従つた適応量子化を行う方法や、ウエーブレ
ツト基底により画像をサブバンド分割し、各バンドごと
に重みづけして符号化する方法が用いられている。これ
らの方法によれば、視覚的にも歪みが目立ちにくく、高
圧縮率を得ることができる。しかし、さらに圧縮率をあ
げていくとブロツク歪みをはじめ、視覚上好ましくない
影響が顕著になる欠点がある。そこで、高圧縮率下でも
視覚上好ましくない歪みを出さない符号化方式として、
画像の構造の特徴的な点を抽出し、効率的に符号化す
る、画像の特徴点検出による構造抽出符号化方式が用い
られる。
【0004】例えば図6に示すように、画像の特徴点を
検出して画像信号を符号化する構造抽出符号化装置1
は、入力画像信号S1を平滑フイルタ又はウエーブレツ
トなどの帯域分割フイルタでなるフイルタ2を通過させ
ることによりフイルタ係数S2を生成し、これを量子化
器3及び2次元特徴点検出回路4に送出する。量子化器
3はフイルタ係数S2を量子化することにより量子化係
数S3を生成し、これをセレクト多重化回路5に送出す
る。2次元特徴点検出回路4はフイルタ係数S2から特
徴点を検出し、この結果現在の信号を特徴点として検知
した場合はフラグ1を、そうでない場合はフラグ0をセ
レクト信号S4としてセレクト多重化回路5に送出す
る。
【0005】セレクト多重化回路5は、セレクト信号S
4が1の時の特徴点についての量子化係数S3と特徴点
の座標をチエーンコーデイングしたものとを多重化する
と共に、エントロピー符号化を施し、これにより得た特
徴点信号S5をバツフアメモリ6に送出する。バツフア
メモリ6は特徴点信号S5の情報量を平滑化し、これを
出力信号S6として出力する。
【0006】ここでセレクト多重化回路5は、図7に示
すように構成されている。すなわちセレクト多重化回路
5はセレクト信号S4をマスクフレームバツフア8に、
量子化係数S3を係数フレームバツフア9に、それぞれ
一旦蓄積する。チエーン符号化回路10は、マスクフレ
ームバツフア8からのマスク信号S4Aの内容を参照し
て、1画面中の連続する特徴点をチエーンとして全て抽
出し、それぞれのチエーンについて、各チエーンの開始
点ではチエーンの開始座標及びチエーン中の特徴点数
を、開始点以降の特徴点では座標を表すために前特徴点
から現特徴点への方向又はその方向の変化成分を位置情
報信号S8として出力する。
【0007】位置情報信号S8は、アドレス指定信号S
9によつて係数フレームバツフア9から取り出された対
応する特徴点量子化係数S3Aとマルチプレクサ11に
よつて多重化され、特徴点信号S5として出力される。
すなわちマルチプレクサ11は、図8(A)及び図8
(B)に示すように、チエーンの開始座標、チエーンの
特徴点数及びチエーン開始点以降の特徴点の方向を示す
位置情報信号S8を入力すると共に、各特徴点について
の特徴点量子化係数S3Aを入力し、これらを多重化す
ることにより、図8(C)に示すような特徴点信号S5
を生成する。
【0008】ここでハフマン符号化を適用した場合のチ
エーン符号化回路10の構成を図9に示す。図9におい
て、チエーン符号化回路10のX座標レジスタ12、Y
座標レジスタ13及び状態レジスタ14は、各フレーム
の先頭で0に初期化される。また方向探索器15は、X
座標レジスタ12と、Y座標レジスタ13がフレームの
最終座標を指し示すまで、状態レジスタ14の内容を参
照しながら第0〜第2の状態をとり、当該第0〜第2の
状態に応じて以下の動作を繰り返す。
【0009】すなわち方向探索器15は、第0の状態に
おいて、X座標レジスタ12とY座標レジスタ13に、
現在X座標レジスタ12とY座標レジスタ13にストア
されている座標の、ラインスキヤン順に見た次の点の座
標をストアし、これを現在処理を行う点座標とする。方
向探索器15はこの点座標のマスク値をマスクフレーム
バツフア8から入力し、マスク信号S4Aが0の場合、
なにも行わない。
【0010】これに対してマスク信号S4Aが1の場
合、この点の座標を探索X座標レジスタ16及び探索Y
座標レジスタ17にストアすると共に、カウンタ18を
0に初期化した後、この点のX、Y座標を開始点座標出
力S11としてセレクタ19に送出すると共にセレクタ
19、マルチプレクサ11及びラツチ回路21に有効デ
ータ選択信号S12として1を出力し、次に状態レジス
タ14に1を入れる。以上の処理を終了した後、方向探
索器15はマスクフレームバツフア11内の、この点の
座標のマスク値を0にする。因に、カウンタ18は3ビ
ツトのカウンタでなり、カウント値として0〜7を出力
するようになされている。
【0011】方向探索器15は、状態レジスタ14に1
が入つていることを確認すると、第1の状態になり、こ
の第1の状態において、マスクフレームバツフア8中
の、アドレス信号S9によつて指定された座標のマスク
値S4Aが0であつた場合、カウンタ18のカウント値
が7のときは状態レジスタ14に0をいれ、カウント値
が7未満のときは、カウンタ18のカウント値をインク
リメントする。これに対してマスク信号S4Aが1であ
つた場合、有効データ選択信号S12として1を出力す
ると共に、マスクフレームバツフア8の対応する点のマ
スク値を0とし、次に状態レジスタ14に2を入れる。
【0012】方向探索器15は、状態レジスタ14に2
が入つていることを確認すると、第2の状態になり、こ
の第2の状態において、マスクフレームバツフア8中
の、アドレス信号S9によつて指定された座標のマスク
信号S4Aが0であつた場合、カウンタ18のカウント
値が7のときは状態レジスタ14に0を入れ、カウント
値が7未満のときは、カウンタ18のカウント値をイン
クリメントする。これに対してマスク信号S4Aが1で
あつた場合、有効データ選択信号S12として1を出力
すると共に、マスクフレームバツフア8の対応する点の
マスク値を0にする。
【0013】探索X座標ROM23及び探索Y座標RO
M24は、カウンタ出力S14をアドレス信号入力とし
てX差分信号S15及びY差分信号S16をそれぞれ加
算回路25及び26に出力する。方向ROM27もま
た、カウンタ出力S14をアドレス信号入力として方向
信号S17をラツチ回路21、方向変化信号発生器28
及びセレクタ19に送出する。探索X座標ROM23、
探索Y座標ROM24、方向ROM27の内容の例を図
10に示す。ここで方向ROM27に用いられている方
向コードC0〜C7は、図11に示すようにAを中心と
して8分割された各方向を表わすものである。
【0014】アドレス発生器22は、探索X座標レジス
タ16の内容とX差分信号S15の和である探索X座標
信号S18と、探索Y座標レジスタ17の内容とY差分
信号S16の和である探索Y座標信号S19を入力とし
て、係数フレームバツフア9及びマスクフレームバツフ
ア8中の(X、Y)座標の読出しアドレスを指定するア
ドレス信号S9を出力する。
【0015】ラツチ回路21は有効データ選択信号S1
2が1のときの方向信号S17を、次に有効データ選択
信号S12が1になるまで保持した後、1サンプル分デ
イレイすることにより前方向信号S20を得、これを方
向変化信号発生器28に送出する。このときの有効デー
タ選択信号S12と方向信号S17、前方向信号S20
のタイミング関係を図12に示す。なお図12では、説
明のため方向信号S17の方向コードをC0〜C38の
番号順に並べて表しているが、実際には方向コードC0
〜C7が特徴点の検出結果に応じて配列されたものとな
る。
【0016】方向変化信号発生器28は、方向信号S1
7及び前方向信号S20を入力し、、図13及び図14
に示す表に従つて方向変化信号S21を生成する。すな
わち方向変化信号発生器28は、前方向に対して現方向
が変化していない場合には方向変化コードとしてD0
を、45〔°〕変化している場合にはD1を、90〔°〕変
化している場合にはD2を、……というように方向変化
に応じた方向変化コードD0〜D5又はD6を出力す
る。実際にはこの方向変化コードD0〜D6に対して、
図15に示すように、例えばD0やD1のように発生確
率の大きい方向変化コードに対しては少ないビツト数の
符号語を割り当て、例えばD3やD6のように発生確率
の小さい方向変化コードに対してはビツト数の大きい符
号語を割り当てる所謂ハフマン符号化を施すことより情
報量を低減するようになされている。
【0017】セレクタ19は有効データ選択信号S12
が1のとき、状態レジスタ14の値を参照し、当該状態
レジスタ14の値が0の場合には開始点座標出力S11
を、値が1の場合には方向信号S17を、値が2の場合
は方向変化信号S21を位置情報信号S8としてマルチ
プレクサ11に送出する。マルチプレクサ11は、有効
データ選択信号S12が1のときに、係数フレームバツ
フア9からの特徴点量子化係数S3Aと位置情報信号S
8とを多重化し、これを特徴点信号S5として出力する
ようになされている。
【0018】このようにチエーン符号化回路10は、第
0の状態でチエーン先頭の特徴点を検出すると、続く第
1の状態でチエーン先頭の特徴点の周囲の画素を探索
し、周囲に特徴点があつた場合にはこの特徴点を方向信
号S17で表わすことによりチエーン先頭の特徴点に繋
ぎ、続いて第2の状態に移つて第1の状態で検出した特
徴点の周囲の画素を探索し、周囲に特徴点があつた場合
にはこの特徴点を方向変化信号S21で表わすことによ
り第1の状態で検出した特徴点に繋ぐ。第2の状態で
は、前に検出した特徴点の周囲に再び特徴点を検出した
場合には順次これらの特徴点を方向変化信号S21で表
わすことにより繋いで行く。また第1又は第2状態にお
いて、前に検出した特徴点の周囲に次の特徴点が存在し
なかつた場合には、このチエーンはここで切断し、第0
の状態に戻つてラインスキヤン順に次のチエーンの先頭
になる特徴点を探索する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、隣接する特
徴点における特徴量(すなわち量子化係数値)は、互い
に似た値を持つていることが統計上分かつている。この
結果チエーン符号化では、連続する特徴点座標を符号化
し、その位置情報と共に特徴量も多重化して符号化する
というように、隣り合う特徴点どうしを連結していくた
め、多重化される特徴量には連続して同じ値があらわれ
ることが多い。ところが上述したように従来のチエーン
符号化では、1つの特徴点に対して1つの特徴量を多重
化して符号化を行つているため、同じ特徴量を何度も符
号化することになり、この分冗長成分が多くなり、符号
量が増える欠点がある。
【0020】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、画像信号の特徴点を検出し、連続する特徴点の情報
をチエーン符号化する場合に、画質を劣化させずに、符
号量を削減し得る画像信号符号化方法を提案しようとす
るものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、入力画像信号(S1)の特徴点を
検出し、各特徴点の位置情報(S4A)及び特徴量(S
3A)をチエーン符号化する画像信号符号化方法におい
て、入力画像信号(S1)の特徴点を検出する特徴点検
出ステツプと、特徴点検出ステツプで検出した特徴点の
位置情報(S4A)をチエーン符号化するチエーン符号
化ステツプと、各特徴点に対応する特徴量(S3A)に
ついて、特徴量(S3A)が大きく変化する箇所でフラ
グ(S31又はS41)を立てると共に、チエーン開始
点又はフラグが立つた箇所からチエーン終了点又は次に
フラグが立つた箇所までの特徴量(S3A)の平均値
(S32又はS42)を算出する平均特徴量算出ステツ
プと、チエーン符号化ステツプで得たチエーン符号化デ
ータ(S8)と、平均特徴量算出ステツプで得た平均特
徴量(S32又はS42)及びフラグ(S31又はS4
1)を多重化する多重化ステツプとを備えるようにす
る。
【0022】また本発明においては、平均特徴量算出ス
テツプでは、現特徴点の特徴量(S3A)と前特徴点の
特徴量(S3A)との差分(S30)の絶対値が所定の
スレツシヨルド値T以上となる箇所でフラグ(S31)
を立てるようにする。
【0023】さらに本発明においては、平均特徴量算出
ステツプでは、チエーン開始点の特徴量(S3A)とこ
れに続く各特徴点の特徴量(S3A)との差分(S4
0)の絶対値を所定のスレツシヨルド値Tと順次比較
し、当該差分(S40)の絶対値がスレツシヨルド値T
以上になつた箇所でフラグ(S41)を立てると共に、
次に、フラグ(S41)を立てた箇所に対応する特徴量
(S3A)とこれに続く各特徴点の特徴量(S3A)と
の差分(S40)の絶対値をスレツシヨルド値Tと順次
比較し、当該差分(S40)の絶対値がスレツシヨルド
値T以上になつた箇所でフラグ(S41)を立てるよう
にする。
【0024】
【作用】互いに似通つた値の特徴量(S3A)が連続し
て現れる場合に、これらを平均特徴量(S32又はS4
2)により代表して表わす。次にこの平均特徴量(S3
2又はS42)を符号化することにより、特徴量(S3
A)の全てを符号化する場合に比して、格段に符号量を
削減できる。
【0025】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0026】(1)第1実施例 図7との対応部分に同一符号を付して示す図1におい
て、30は全体としてセレクト多重化回路を示し、図6
のセレクト多重化回路5に対応する。セレクト多重化回
路30は、チエーン符号化回路10からのアドレス指定
信号S9に基づいて係数フレームバツフア9から読み出
された特徴点量子化係数信号S3Aを、平均特徴量計算
回路31に送出する。
【0027】またセレクタ多重化回路30は特徴点量子
化係数信号S3Aを、加算回路32に直接送出すると共
に、1サンプルデイレイ33及び乗算係数が-1に選定さ
れた乗算回路34を介して加算回路32に送出する。こ
の結果セレクタ多重化回路30は続く比較器35に現特
徴点量子化係数と前特徴点量子化係数との差分信号S3
0を入力するようになされている。
【0028】比較器35は差分信号S30の絶対値が所
定のスレツシヨルド値T以上であつた場合には切断フラ
グ信号S31として1を出力し、これに対して差分信号
S30の絶対値がスレツシヨルド値T未満の場合には切
断フラグ信号S31として0を出力する。比較器35は
この切断フラグ信号S31を平均特徴量計算回路31及
びマルチプレクサ11に送出する。
【0029】平均特徴量計算回路31は、チエーンの先
頭又は切断フラグ信号S31に1を入力した特徴点から
現在の特徴点までの特徴点量子化係数S3Aの平均値を
計算することにより平均特徴点量子化係数信号S32を
得、これをマルチプレクサ11に送出する。マルチプレ
クサ11は、切断フラグ信号S31が0のときは位置情
報信号S8のみを特徴点信号S33として出力する。こ
れに対して切断フラグ信号S31が1のときは、切断フ
ラグ信号S31、位置情報信号S8及び平均特徴点量子
化係数信号S32を多重化したものを特徴点信号S33
として出力する。
【0030】これによりセレクト多重化回路30におい
ては、符号化対象となる量子化係数の数を有効に削減で
きることにより、符号量を削減することができる。また
実施例の場合、マルチプレクサ11は、図2に示すよう
に、切断フラグ信号S31に対して、位置情報信号S8
に含まれる方向変化信号D0〜D6と重複しないような
ハフマン符号を割り当てるようになされており、この結
果復号側において、容易に切断フラグ信号S31を識別
し得るようになされている。
【0031】以上の構成において、セレクト多重化回路
30は、互いに似通つた値の特徴点量子化係数が続く場
合には、これら全ての量子化係数値を位置情報に多重化
するのではなく、これらの量子化係数値の平均値のみを
位置情報と多重化する。例えば図3(B)に示すように
量子化係数0、量子化係数1及び量子化係数2を前後で
比較した場合に、その差分がスレツシヨルド値T未満で
あるときには、これらの量子化係数は互いに似通つた値
であることにより、これらの量子化係数0、量子化係数
1及び量子化係数2を全て多重化するのではなく、量子
化係数0、量子化係数1及び量子化係数2の平均値でな
る平均量子化係数のみを多重化する。
【0032】このときセレクト多重化回路30は、図3
(C)に示すように、平均の対象となつた量子化係数の
位置情報、平均したことを表わす切断フラグ及び平均量
子化係数をこの順序で順次配列するように多重化する。
これに対して量子化係数2と量子化係数3のように、そ
の差分がスレツシヨルド値T以上である離れた値である
ときには、従来と同様に、量子化係数3を対応する位置
情報と共に多重化する。このようにしてチエーン符号化
された画像符号化データを復号する復号側(図示せず)
では、切断フラグを検出した際、当該切断フラグの次に
到来する平均量子化係数を、切断フラグの前に到来した
位置情報に振り分けるようにすれば、容易に復号処理を
施すことができる。
【0033】以上の構成によれば、特徴量子化係数とし
て似通つた値が続く場合には、この互いに似通つた量子
化係数の平均値を求め、この平均値を符号化するように
したことにより、符号量を低減できる。
【0034】(2)第2実施例 図1との対応部分に同一符号を付して示す図4におい
て、40は全体として第2実施例のセレクト多重化回路
を示し、係数フレームバツフア9から出力された量子化
係数信号S3Aを平均特徴点計算回路31、乗算回路3
4及びレジスタ41に送出する。レジスタ41は量子化
係数信号S3A及び切断フラグ信号S41を入力し、チ
エーンの先頭又は切断フラグ信号S41として1を入力
した点の特徴点量子化係数信号S3Aを格納する。
【0035】従つて比較器42は現特徴点量子化係数信
号S3Aと、チエーンの先頭又は切断フラグS41とし
て1を出力した点の特徴点量子化係数との差分信号S4
0を入力し、その絶対値が所定のスレシヨルド値T以上
であつた場合には、切断フラグ信号S41として1を出
力し、これに対して差分信号S40の絶対値がスレツシ
ヨルド値T未満の場合には切断フラグ信号S41として
0を出力する。この結果比較器42は、常に先頭の特徴
点量子化係数を基準にして各特徴点量子化係数を比較で
きるため、特徴点量子化係数がなだらかに変化する場合
でも、平均による誤差を低減し得るようになされてい
る。
【0036】平均特徴量計算回路31は、チエーンの先
頭又は切断フラグ信号S41に1を入力した特徴点から
現在の特徴点までの特徴点量子化係数S3Aの平均値を
計算することにより平均特徴点量子化係数信号S42を
得、これをマルチプレクサ11に送出する。マルチプレ
クサ11は、切断フラグ信号S41が0のときは位置情
報信号S8を特徴点信号S43として出力する。これに
対して切断フラグ信号S41が1のときは、切断フラグ
信号S41、位置情報信号S8及び平均特徴点量子化係
数信号S42を多重化したものを特徴点信号S43とし
て出力する。
【0037】以上の構成において、セレクト多重化回路
40は、チエーンの先頭又は前に切断フラグが立つた箇
所での特徴点量子化係数と、次に到来する各特徴点量子
化係数との差分の絶対値をスレツシヨルド値Tと順次比
較し、当該差分の絶対値がスレツシヨルド値T以上にな
つた箇所で切断フラグを立てる。ここでセレクト多重化
回路40は、チエーンの先頭又は前に切断フラグが立つ
た箇所から今回切断フラグが立つた箇所までの特徴点量
子化係数を平均することにより平均特徴点量子化係数信
号S42を得る。
【0038】この結果、例えば特徴点量子化係数S3A
の値がなだらかに単調増加又は単調減少し続けるような
場合でも、互いに似通つた値でなる特徴点量子化係数S
3Aに基づいて平均特徴点量子化係数信号S42を得る
ことができることにより、実際の特徴点量子化係数S3
Aと平均特徴点量子化係数S42との誤差を低減でき
る。セレクト多重化回路40は、このようにして得た切
断フラグ、平均特徴点量子化係数を、第1実施例と同様
にして、図3に示すように、位置情報と多重化する。
【0039】以上の構成によれば、チエーン先頭の特徴
点量子化係数S3Aとこれに続く各特徴点量子化係数S
3Aとの差分の絶対値を所定のスレツシヨルド値Tと順
次比較し、当該差分の絶対値が所定のスレツシヨルド値
T以上になつた箇所で切断フラグを立てると共に、次
に、切断フラグを立てた箇所に対応する特徴点量子化係
数とこれに続く各特徴点量子化係数との差分の絶対値を
スレツシヨルド値Tと順次比較し、当該差分の絶対値が
スレツシヨルド値T以上になつた箇所で切断フラグを立
て、チエーン先頭又は切断フラグが立つた箇所からチエ
ーン終了又は次に切断フラグが立つた箇所までの特徴点
量子化係数を平均し、この平均値を符号化するようにし
たことにより、符号量を低減できると共に、平均による
誤差を低減し得画質劣化を抑制できる。
【0040】(3)他の実施例 なお上述の実施例においては、位置情報信号S8として
方向変化コードD0〜D6を用いて各特徴点の座標を表
わすと共に、当該方向変化コードD0〜D6にハフマン
符号を割当てかつ切断フラグに方向変化コードD0〜D
6に割り当てたハフマンコードと重複しないようなハフ
マンコードを割り当てる場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、例えば位置情報信号S8として前特徴
点から現特徴点への方向を表わす方向コードC0〜C7
を用いるようにしてもよい。この場合、切断フラグとし
ては、図5に示すように、現特徴点から前特徴点へと逆
戻りする禁止方向コードC7〜C0を用いるようにすれ
ば、符号量をあまり増やさずに切断フラグを多重化する
ことができる。因に、禁止方向コードとは、前特徴点の
方向コードに対して現特徴点の方向コードが逆方向を表
わすようなものであり、実際上このような場合には前特
徴点の位置と現特徴点の位置が同一となるためチエーン
符号化の方向符号としては通常は用いないことになつて
いる。
【0041】また上述の実施例においては、特徴点の座
標を表わす位置情報として、方向コードC0〜C7及び
当該方向コードC0〜C7に基づく方向変化コードD0
〜D6を用いた場合について述べたが、位置情報として
はこれに限らず、例えば座標をそのまま用いてもよく、
又はベクトルによつて各特徴点の座標を表してもよく、
種々の表現を適用することができる。
【0042】さらに上述の実施例においては、単に入力
画像信号S1から特徴点を検出し、連続する特徴点の情
報をチエーン符号化する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、例えばサブバンド符号化やDCT(Di
screte Cosine Transform )変換等によつて入力画像信
号を複数の帯域に分割し、これにより得られた各帯域成
分の係数から特徴点を検出して、連続する特徴点の情報
をチエーン符号化する場合にも適用することができる。
【0043】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、入力画像
信号の特徴点を検出し、各特徴点の位置情報及び特徴量
をチエーン符号化する画像信号符号化方法において、入
力画像信号の特徴点を検出する特徴点検出ステツプと、
特徴点検出ステツプで検出した特徴点の位置情報をチエ
ーン符号化するチエーン符号化ステツプと、各特徴点に
対応する特徴量について、特徴量が大きく変化する箇所
でフラグを立てると共に、チエーン開始点又はフラグが
立つた箇所からチエーン終了点又は次にフラグが立つた
箇所までの特徴量の平均値を算出する平均特徴量算出ス
テツプと、チエーン符号化ステツプで得たチエーン符号
化データと、平均特徴量算出ステツプで得た平均特徴量
及びフラグを多重化する多重化ステツプとを備えるよう
にしたことにより、連続して似通つた値の特徴量が続く
場合、特徴量として平均特徴量のみを符号化すればよく
なり、この分符号量を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像信号符号方法を適用した第1
実施例のセレクト多重化回路を示すブロツク図である。
【図2】方向変化信号をハフマン符号化した場合の、切
断フラグ信号へのハフマンコード割付けの説明に供する
図表である。
【図3】実施例によるセレクト多重化回路の多重化動作
の説明に供する略線図である。
【図4】本発明による画像信号符号化方法を適用した第
2実施例のセレクト多重化回路を示すブロツク図であ
る。
【図5】他の実施例による切断フラグ信号へのコード割
付けの説明に供する図表である。
【図6】構造抽出符号化装置の全体構成を示すブロツク
図である。
【図7】従来のセレクト多重化回路の構成を示すブロツ
ク図である。
【図8】従来のセレクト多重化回路の多重化動作の説明
に供する略線図である。
【図9】チエーン符号化回路の構成を示すブロツク図で
ある。
【図10】探索X座標ROM、探索Y座標ROM及び方
向ROMの内容を示す図表である。
【図11】方向コードの割付けを示す図表である。
【図12】有効データ選択信号と方向信号、前方向信号
のタイミングを示すタイミングチヤートである。
【図13】方向変化信号の説明に供する図表である。
【図14】方向変化信号の説明に供する図表である。
【図15】方向変化信号に対する符号語割当て例を示す
図表である。
【符号の説明】
5、30、40……セレクト多重化回路、10……チエ
ーン符号化回路、31……平均特徴量計算回路、S3A
……特徴点量子化係数信号、S5、S33、S43……
特徴点信号、S8……位置情報信号、S30、S40…
…差分信号、S31、S41……切断フラグ信号、S3
2、S42……平均特徴点量子化係数信号、D0〜D6
……方向変化信号、C0〜C7……方向信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 9/00 H04N 1/41 H04N 7/24

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力画像信号の特徴点を検出し、当該各特
    徴点の位置情報及び特徴量をチエーン符号化する画像信
    号符号化方法において、 上記入力画像信号の特徴点を検出する特徴点検出ステツ
    プと、 上記特徴点検出ステツプで検出した上記特徴点の位置情
    報をチエーン符号化するチエーン符号化ステツプと、 上記各特徴点に対応する上記特徴量について、上記特徴
    量が大きく変化する箇所でフラグを立てると共に、チエ
    ーン開始点又は上記フラグが立つた箇所からチエーン終
    了点又は次にフラグが立つた箇所までの上記特徴量の平
    均値を算出する平均特徴量算出ステツプと、 上記チエーン符号化ステツプで得たチエーン符号化デー
    タと、上記平均特徴量算出ステツプで得た平均特徴量及
    び上記フラグを多重化する多重化ステツプとを具えるこ
    とを特徴とする画像信号符号化方法。
  2. 【請求項2】上記平均特徴量算出ステツプでは、現特徴
    点の特徴量と前特徴点の特徴量との差分の絶対値が所定
    のスレツシヨルド値以上となる箇所で上記フラグを立て
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像信号符号化方
    法。
  3. 【請求項3】上記平均特徴量算出ステツプでは、チエー
    ン開始点の特徴量とこれに続く各特徴点の特徴量との差
    分の絶対値を所定のスレツシヨルド値と順次比較し、当
    該差分の絶対値が上記スレツシヨルド値以上になつた箇
    所で上記フラグを立てると共に、次に、上記フラグを立
    てた箇所に対応する特徴量とこれに続く各特徴点の特徴
    量との差分の絶対値を上記スレツシヨルド値と順次比較
    し、当該差分の絶対値が上記スレツシヨルド値以上にな
    つた箇所で上記フラグを立てることを特徴とする請求項
    1に記載の画像信号符号化方法。
  4. 【請求項4】上記チエーン符号化データとしてハフマン
    コードを用いた場合、上記フラグに上記チエーン符号化
    データのハフマンコードに重複しないようなハフマンコ
    ードを割り当てることを特徴とする請求項1に記載の画
    像信号符号化方法。
  5. 【請求項5】上記特徴点の位置情報として前特徴点から
    現特徴点への方向を表わす方向コードを用いた場合、上
    記フラグに現特徴点から前特徴点へ逆戻りする方向コー
    ドを割り当てることを特徴とする請求項1に記載の画像
    信号符号化方法。
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