JP3436117B2 - 静電容量形レベル測定装置 - Google Patents

静電容量形レベル測定装置

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JP3436117B2 JP06032198A JP6032198A JP3436117B2 JP 3436117 B2 JP3436117 B2 JP 3436117B2 JP 06032198 A JP06032198 A JP 06032198A JP 6032198 A JP6032198 A JP 6032198A JP 3436117 B2 JP3436117 B2 JP 3436117B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電容量形レベル測
定装置に係り、導電性および絶縁性の液面レベル(液
位)を測定する静電容量形レベル測定装置の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置の洗浄槽における薬液レ
ベル測定、食料加工装置における液体食品のレベル測
定、一般的な工場における液体レベル測定には、例えば
静電容量形レベル測定装置が用いられる。従来、この種
の静電容量形レベル測定装置は、図9に示すように、被
測定液1の入った絶縁槽3内へ細長い補助電極5および
主電極7を液面上側から挿入し、信号源9から例えば補
助電極5に加えた交流信号を主電極7を介して出力さ
せ、この出力信号から被測定液1の液位を測定する構成
が良く知られている。
【0003】一般に、補助電極5と主電極7間に生じる
静電容量値は、それら補助電極5と主電極7間の距離が
一定であれば、それらの面積および介在物質の誘電率に
比例するから、補助電極5と主電極7間に介在する気体
や被測定液1の誘電率の差の変化、すなわち被測定液1
の液位変化に比例して静電容量値が変化し、この静電容
量値の変化に伴った交流信号が主電極7から出力され
る。そのため、主電極7から出力された交流信号を変換
部11で電圧変換し、これを整流平滑部13で整流平滑
し、調整部15で基準点(零レベル点)と出力勾配(フ
ルスケール)を調整すれば、被測定液1の液位に応じた
測定信号を出力することが可能である。
【0004】もっとも、被測定液1が導電性である場合
には、補助電極5および主電極7が被測定液1に触れた
瞬間に短絡状態となって液位測定が困難となるので、補
助電極5および主電極7の外周を絶縁層17、19で均
一な厚さに被覆することが行われている。なお、絶縁層
17、19で被覆した補助電極5および主電極7を用い
る静電容量形レベル測定装置は、絶縁性の被測定液1の
液位レベル測定にも使用可能である。そこで、絶縁層1
7、19で被覆した補助電極5および主電極7を用いた
静電容量形レベル測定装置における液位レベル測定の考
え方を、例えば導電性の被測定体を例にして説明する。
【0005】図9において、気体(空気)で囲まれた絶
縁層17、19の静電容量をCe1、Ce2、被測定液
1で囲まれた絶縁層17、19の静電容量をC11、C
l2、補助電極5および主電極7の下方先端の絶縁層1
7、19で形成される静電容量をCs1、Cs2とする
と、補助電極5および主電極7間の等価回路は図10A
のようになる。
【0006】さらに、補助電極5および主電極7、絶縁
層17、19が互いに同一寸法であれば、 Cl1=Cl2=Cl、 Cs1=Cs2=Cs となり、静電容量Ce1、Ca、Ce2の直列回路をC
Aとすれば、図10Bのように簡略化される。
【0007】ここで、図9中の絶縁槽3内の被測定液1
が空の場合、補助電極5と主電極7間の気体による静電
容量をCAo、補助電極5および主電極7の長さLoに
対する絶縁層17、19の各静電容量をCloとすれ
ば、 Cl=(L/Lo)Clo CA= 〔(Lo−L)/Lo〕CAo となり、補助電極5と主電極7間の合成静電容量Cは、 C=〔(Cl+Cs)/2〕+CA ={〔(L/2Lo)Clo〕+〔(Lo−L)/Lo)CAo〕 +(Cs/2)〕} ={(L/Lo)〔(Clo/2)−CAo〕}+CAo+(Cs/2) となる。
【0008】補助電極5や主電極7の位置および寸法が
絶縁層17、19を含めて一定であれば、それら静電容
量CAoとCs/2は定数となるから、図9中の調整部
15により〔CAo+(Cs/2)〕を電気的に差演算
することにより、 C={(L/Lo)〔(Clo/2)−CAo〕}+CAo+(Cs/2)− 〔CAo+(Cs/2)〕 =(L/Lo)〔(Clo/2)−CAo〕 となり、被測定液1の液位レベルに比例した静電容量を
得ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た構成の静電容量形レベル測定装置では、独立した補助
電極5および主電極7を並行な位置関係を保った2軸状
態で別個に絶縁槽3中へ挿入するとともに、適当な保持
手段によって保持する必要があるから、構造が複雑にな
るうえ、小型化も困難となり易い難点がある。さらに、
静電容量形レベル測定装置は、図9に示すように、絶縁
槽3が大地21に絶縁台23を介して配置されるのが一
般的であるから、正確な液位レベルを測定するために
は、絶縁槽3内の補助電極5や主電極7間の静電容量分
布を考慮するだけでは不十分であり、絶縁槽3の側部や
底部と大地21間の各静電容量Cx1、Cx2に加え
て、変換部11と大地21間の静電容量Cgをも考慮す
る必要がある。
【0010】しかも、図11に示すように、絶縁槽3が
高い絶縁台23に配置されるとともに、途中にバルブ2
5を配置したパイプ27が絶縁槽3に連結されている場
合等では、バルブ25前後のパイプ27中の被測定液1
と大地21間の各静電容量Cx3、Cx4も考慮する必
要がある。そして、絶縁槽3と大地21間の各静電容量
Cx1、Cx2、Cx3、Cx4や変換部11と大地2
1間の静電容量Cgを考慮した等価回路は、図12に示
すようになる。
【0011】ここで、補助電極5から入力された交流電
流は、静電容量Cx1〜Cx4、Cgを流れる電流ix
として一部が失われるから、液位レベル変動に応じたリ
ニアな測定電流imを主電極7から出力するには、静電
容量Cx1〜Cx4、Cgの直並列回路の両端電圧VM
を一定にする必要がある。
【0012】しかも、液位レベルの変動に対し両端電圧
VM を一定にするには、 〔(L/Lo)Clo〕+Cs=α{〔(Cx1+Cx
2+Cx3+Cx4)Cg〕/(Cx1+Cx2+Cx
3+Cx4+Cg)} 〔αは比例定数〕が成立する必要があるが、実際には全
く成立せず、液位変化をリニアな状態で得ることができ
ないのが実情である。もっとも、液位変化をリニアな状
態で測定するため、図13の等価回路図で示すように、
信号源9の出力を接地して測定する手法が提案されてい
る。
【0013】このように信号源9の出力を接地した等価
回路では、例えば、(Cl1+Cs1)<<(Cx1+
Cx2+Cx3+Cx4)および(Cl2+Cs2)<
<(Cx1+Cx2+Cx3+Cx4)の場合、図14
に示すような等価回路となり、Cl2+Cs2からみて
Cl1+Cs1+(Cx1〜Cx4)が短絡状態とな
り、被測定液1の液位レベル変化に対してリニアな静電
容量変化が得られると考えられる。
【0014】ところが、静電容量形レベル測定装置にお
いて、図14の等価回路が成立するような場合は、図1
5に示すように、絶縁槽3の底部が薄く、大地21に対
して絶縁槽3の底面積が広く、大地21と絶縁槽3の間
隔が狭いといった条件を満たす必要があり、具体的には
底面積の広い絶縁槽3を大地21に直接置く必要があ
る。しかも、静電容量形レベル測定装置の実際の使用状
況は、例えば図11のように、絶縁槽3を支持柱状の絶
縁台23上に載置し、途中にバルブ25を配置したパイ
プ27を介して被測定液1を絶縁槽3へ流出入させるの
が一般的であるから、静電容量の条件が(Cl1+Cs
1)>>(Cx1+Cx2+Cx3+Cx4)となる。
【0015】そのため、絶縁槽3に人が接近しただけで
も、静電容量Cx1やCx2が急増するとともに不安定
となるし、バルブ25の開閉操作によって絶縁槽3と外
部間で被測定液1を流入出させると、それら静電容量C
x3やCx4が変化して出力が不安定になる。このよう
に、図9の静電容量形レベル測定装置において、図13
のように補助電極5を大地21に接地して測定する構成
では、図15のように底面積の広い絶縁槽3を大地21
に直接置いて測定する場合に限り効果が期待されるが、
これ以外の構成では効果が少なく、実用的でないうえ誤
差も大きい。
【0016】本発明はそのような従来の欠点を解決する
ためになされたもので、構造が簡単で小型化も容易であ
るうえ、被測定液を貯めた容器の設置形態や形状に拘わ
りなく、被測定液の液位レベルを正確かつリニアに測定
できる静電容量形レベル測定装置の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】そのような課題を解決す
るために本発明は、被測定液へ下方に向けて挿入され被
測定液の液位に応じた出力信号を出力する細長い主電極
と、この主電極と間隔を置いて並行な位置関係でその被
測定液へ下方に向けて挿入される細長い補助電極と、そ
れら主電極および補助電極のうち少なくとも主電極の先
端に間隔を置いて配置された同電位電極と、それら主電
極および同電位電極の間に互いに間隔を置き補助電極に
沿って配置されその出力信号を補正する補正信号を出力
する参照電極と、その補助電極に交流信号を印加する信
号源と、それら主電極、同電位電極および参照電極間の
交流的な同電位状態を形成する同電位形成部とを備えた
静電容量形レベル測定装置であり、上記主電極、補助電
極、同電位電極および参照電極が棒状絶縁体内に配置さ
れて構成されている。
【0018】また、本発明は、上記主電極および参照電
極と補助電極との間に静電遮蔽部材を配置する構成も可
能である。さらに、本発明は、上記主電極および補助電
極の幅以上の幅を有する棒状体で上記静電遮蔽部材を同
電位電極から延設して形成すると良い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、従来例と共通する部分には
同一の符号を付す。
【0020】図1は本発明に係る静電容量形レベル測定
装置を示す図であり、図2はその動作を説明する概略
図、図3および図4はその等価回路図である。図1にお
いて、絶縁槽3は公知の絶縁材料から形成された容器で
あり、例えば導電性の被測定液1が入れられており、絶
縁槽3は大地21に絶縁台23を介して載置されてい
る。
【0021】棒状の補助電極5および主電極7は、上下
方向に所定の間隔を隔てて並行に配置されており、補助
電極5の下方先端には僅かな間隔を置いて板状の同電位
電極29が配置されている。主電極7の下方先端と同電
位電極29の間には、互いに僅かな間隔を置いて薄く小
さな参照電極39が補助電極5に沿って配置されてお
り、同電位電極29は補助電極5および主電極7の両下
方先端の延長上に位置するような形状で配置されてお
り、主電極7、参照電極39が補助電極5に沿ってこれ
とほぼ等長になっている。
【0022】それら補助電極5、主電極7、参照電極3
9および同電位電極29は、例えば石英材料から円筒状
にして有底に形成するとともに外周をふっ素樹脂でコー
ティングした耐食性絶縁層19(17)内に、上述した
位置関係で収納支持されて1軸形の複合電極を形成して
おり、絶縁層19は図示しない保持手段にて保持されて
いる。それら補助電極5、主電極7、参照電極39およ
び同電位電極29の形状を具体的に例示すれば、図5
A、Bに示すようになる。
【0023】すなわち、図5Aの構成は、円柱棒を軸方
向に沿って半割状に二分割した形状の補助電極5、主電
極7であって主電極7を若干短く形成するとともに、補
助電極5と主電極7の下方先端に円板状の同電位電極2
9を配置し、主電極7と同電位電極29の間に半円板状
の参照電極39を配置したものである。また、図5Bの
構成は、円筒棒を軸方向に沿って半割状に二分割した円
弧形状の補助電極5、主電極7および参照電極39と、
円板状の同電位電極29からなるものである。
【0024】図1に戻って、補助電極5の上側先端に
は、出力レベルの安定した例えば40KHzの交流信号
を発振出力する信号源9が接続されており、信号源9の
発振出力は大地21にも接続されている。もっとも、必
ずしも信号源9を大地21に接続する必要はないが、安
全上から好ましいうえ補正動作範囲が狭くなって使用し
易い利点がある。主電極7の上側先端は、シールドケー
ブル31の芯線31aを介してOP(オペ)アンプ33
の反転入力端子に接続され、このOPアンプ33の非反
転入力端子にはシールドケーブル31のシールド部31
bが接続されている。
【0025】OPアンプ33の非反転入力端子は0電位
(0V)に固定されており、その出力端子は帰還回路3
5を介して非反転入力端子に接続される一方、整流平滑
部13に接続されている。そのため、OPアンプ33の
出力端子には、反転入力端子に加えられた電圧の逆極性
の電圧が出力され、帰還回路35を適当に選定すること
によって非反転入力端子と反転入力端子が交流的に同一
電位となっている。
【0026】従って、OPアンプ33は、帰還回路35
とともに主電極7を交流的に0電位と同一電位状態にす
る同電位形成部37として機能するとともに、主電極7
からの出力電流を電圧に変換する変換部(例えば図10
中の符号11)としての機能を有する。整流平滑部13
はOPアンプ33からの出力信号を整流平滑するもの
で、調整部15に接続されている。これら整流平滑部1
3および調整部15の機能は従来例と同様である。
【0027】参照電極39は、主電極7又は補助電極5
の近傍を通したシールドケーブル41の芯線41aを介
してOPアンプ43の反転入力端子に接続され、同電位
電極29はシールドケーブル41のシールド部41bを
介してOPアンプ43の非反転入力端子に接続され、こ
の非反転入力端子が0電位(0V)に固定されている。
OPアンプ43の出力端は帰還回路35と同様な帰還回
路45を介して反転入力端子へ接続されるとともに整流
平滑回路13と同様な整流平滑部47に接続されてお
り、OPアンプ43および帰還回路45によって上述し
た同電位形成部37と同様な同電位形成部49が形成さ
れている。
【0028】整流平滑部13、47は、演算部51に接
続されるとともに補償部53、55に接続されており、
整流平滑部13、47と演算部51間には各々出力端P
1、P2が形成されている。補償部53、55は、絶縁
槽3内の被測定液1が空状態における補償静電容量に相
当する補償値を記憶させている。
【0029】次に、このような構成の静電容量形レベル
測定装置の動作を説明する。図1の静電容量形レベル測
定装置において、図2の概略図に示すように、補助電極
5と主電極7間の気体(空気)中の静電容量をCa、補
助電極5周囲の液中の絶縁層19の静電容量をCL1、
主電極7周囲の液中の絶縁層19の静電容量をCL2、
参照電極39周囲の絶縁層19の静電容量をCr、同電
位電極29と参照電極39間の静電容量をCk1、補助
電極5と同電位電極29間の静電容量をCk2、主電極
7と参照電極39間の静電容量をCk3、同電位電極2
9先端の絶縁層19の静電容量をCs、絶縁槽3の側部
と大地21間の静電容量をCx1、絶縁槽3の底部と大
地21間の静電容量をCx2、補助電極5と主電極7間
の電極内の静電容量をCk4、補助電極5と参照電極3
9間の電極内の静電容量をCk5とすれば、被測定液1
が参照電極39を超えた状態の等価回路は図3のように
なる。
【0030】静電容量Caには補助電極5や主電極7周
囲の絶縁層19に係る気体中の静電容量を含めて示し、
詳細な図示を省略した。そして、信号源9から補助電極
5および大地21に印加された交流信号Voは、液位測
定用の交流電流imとして静電容量Ca、CL1、CL
2、Cx1、Cx2、Ck4、主電極7およびシールド
ケーブル31の芯線31aを介してOPアンプ33へ出
力される一方、補正用の交流電流irとして静電容量C
L1、Cx1、Cx2、Cr2、Ck5、参照電極39
およびシールドケーブル41の芯線41aを介してOP
アンプ43へ出力される。整流平滑部13、47にて整
流平滑された出力信号S1、S2は、演算部51へ出力
されて除算(S1/S2)され、測定信号として出力さ
れる。
【0031】ここで、被測定液1がある程度貯留された
図3の等価回路において、主電極7からの交流電流im
および参照電極39からの交流電流irは、次のように
なり、OPアンプ33、43の反転入力端子へ流れる。
なお、符号VM は被測定液1の電位であり、符号ωはそ
の交流電流の角速度である。 im=ωCL2VM +ωCaVo+ωCk4Vo … (1) ir=ωCrVM +ωCk5Vo … (2)
【0032】また、被測定液1が参照電極39より低下
して空の状態において、補助電極5と主電極7間の静電
容量をCao、補助電極5と参照電極39間の静電容量
をCar、同電位電極29と大地21間の静電容量をC
saとすれば、その等価回路は図4に示すようになり、
主電極7からの交流電流imoおよび参照電極39から
の交流電流iroは次のようになる。 imo=ωCaoVo +ωCk4Vo … (3) iro=ωCarVo +ωCk5Vo … (4)
【0033】これら式(3)および(4)の値を空調整
値として予め図1中の補償部53、55に記憶し、これ
ら空調整用の補償値を含めて整流平滑部13、47にて
式(1)や(2)から差演算し、入力電流im、irに
置き換えた結果は、主電極5周囲の絶縁層19の電極長
Loにおける静電容量をCloとした場合、次のように
なる。 im=ωCL2VM+ωCaVo−ωCaoVo+ωCk4Vo−ωCk5Vo ={(ωL/Lo)CloVM}+ω{(Lo−L)/Lo}CaoVo −ωCaoVo =〔ω(L/Lo)〕(CloVM −CaoVo) ir=ωCrVM −ωCarVo+ωCk4Vo−ωCk5Vo =(ωLr/Lo)CloVM−(ωLr/Lo)CaoVo =〔ω(Lr/Lo)〕(CloVM −CaoVo) もっとも、CL2は(L/Lo)Clo、Caは〔(L
o−L/Lo)〕Cao、Crは(Lr/Lo)Cl
o、Carは(Lr/Lo)Caoといった条件の下で
それらの式が成立する。
【0034】ここで被測定液1に漬浸されている主電極
7の長さをLとし、参照電極39の軸方向長をLrとす
れば、 im/ir=L/Lr となり、交流電流imおよび交流電流irの比から、被
測定液1の液位を測定できる。
【0035】このような本発明では、補助電極5、主電
極7、参照電極39および同電位電極29が、有底の円
筒状絶縁層19内に被覆するように収納されて1本に一
体化されてなるから、従来のように補助電極5および主
電極7を間隔を置いて別個に2本構成に比べ、電極構造
が簡単となるうえ、小型化も容易となって扱い易くな
る。しかも、OPアンプ33、43、すなわち同電位形
成部37、49によって主電極7、参照電極39および
同電位電極29間が交流的に同電位状態となっているか
ら、補助電極5と同電位電極29間、参照電極39と同
電位電極29間、主電極7と同電位電極29間に形成さ
れる静電容量Ck1、Ck2、Ck3には交流電流が流
れない。
【0036】また、静電容量CL1、Cx1、Cx2、
Csの変化が主電極7や参照電極39からの出力交流電
流im、irの比に影響を与えず、被測定液1の液位レ
ベルを正確かつリニアに測定できる。さらに、空の状態
において主電極7および参照電極39からの出力信号S
1、S2を出力端P1、P2で測定し、出力信号S1、
S2が「0(ゼロ)」となるような補償部53、55に
記憶された補償値により、出力交流電流im、irを補
償可能となる。
【0037】そのため、従来では例えば被測定液1が少
なくなって参照電極39が露出したとき、整流平滑部4
7からの出力信号S2が極小化し、測定信号(S1/S
2)が逆に大きくなってゆく出力反転現象を発生させる
おそれがあったが、図4の構成では、被測定液1が空き
状態で出力信号S1をほぼ「0」にして測定信号(S1
/S2)もほぼ「0」にしておけば、参照電極39が露
出した以降、出力反転現象を抑えるとともに測定信号
(S1/S2)を横ばい又は「0」に至るまで減少させ
ることが可能となる。
【0038】ところで、図1に係る第1の構成におい
て、補助電極5、主電極7、参照電極39および同電位
電極29の寸法は互いに同一の断面形状である必要性は
なく、間隔が一定であれば良い。また、上述した本発明
の実施の形態は、補助電極5および主電極7双方の下方
先端の延長上に同一の同電位電極29を位置させる構成
であったが、本発明では主電極7の下方先端の延長上に
のみ同電位電極29を位置する構成でも本発明の目的達
成が可能である。
【0039】もっとも、補助電極5および主電極7双方
の先端側に同電位電極29を位置すれば、より安定した
液位測定が可能となる。要は、補助電極5および主電極
7のうち少なくとも主電極7の先端に間隔を置いて配置
すれば良い。また、本発明の静電容量形レベル測定装置
では、図6に示すように、補助電極5および主電極7の
上側に僅かな間隔を置いて、図5の同電位電極29と同
様な同電位電極29を配置する構成も可能である。この
ように、補助電極5および主電極7の上側にも同電位電
極29を配置する構成では、補助電極5および主電極7
の上側に物や作業者が接近しても、被測定液1の液位レ
ベルを正確かつリニアに測定できる利点がある。
【0040】図7は本発明に係る静電容量形レベル測定
装置の他の実施の形態を示す概略斜視図である。この構
成は、上述した図5A、Bに示した円板状の同電位電極
29から、この外径幅で一体的に、補助電極5および主
電極7の上端近傍まで主電極7および参照電極39と補
助電極5間の空隙に延設させて遮蔽体57を形成し、補
助電極5、主電極7、同電位電極29および参照電極3
9を絶縁層(図示せず)19で被覆したものであり、他
の構成は図1とほぼ同様である。
【0041】このように、主電極7および参照電極39
と補助電極5との間の空隙に遮蔽体57を配置し、主電
極7および参照電極39と、補助電極5との間を遮蔽体
57で分離すると、主電極7および参照電極39と補助
電極5との間に形成される静電容量Ck4、Ck5がほ
ぼ零となり、より安定した液位レベル測定が可能とな
る。しかも、遮蔽体57は、主電極7および参照電極3
9と補助電極5との間に形成される静電容量を遮蔽する
目的で配置するから、その効果を確実にするために、図
8A、Bのように遮蔽体57の幅寸法Sは、主電極7
(参照電極39)や補助電極5の径方向寸法sと同幅、
より好ましくは広く(S>s)選択することが好まし
い。なお、図8A中の破線は、図5Bおよび図7B中の
主電極7や補助電極5を用いた例である。
【0042】さらに、上述した実施の形態では、予め円
筒状に形成された有底の絶縁層19内に、補助電極5、
主電極7、参照電極39および同電位電極29を収納す
る例を説明したが、本発明ではこれに限定されず、例え
ば、楕円形、四角形、多角形の形状も実施可能である
し、補助電極5、主電極7、参照電極39および同電位
電極29を細長い柱状の絶縁層19内に埋設するように
配置する構成も可能であり、棒状絶縁体内に収納支持さ
せれば本発明の目的達成が可能である。
【0043】また、主電極7(参照電極39)と補助電
極5との間に配置する遮蔽体57は、図7および図8A
のような細長い板状、帯状又はフィルム状である必要は
なく、図8Bのように横断面円筒状にする等任意である
し、補助電極5、主電極7および遮蔽体57の上側に、
図5のような円板状の同電位電極29を配置する構成も
可能である。さらに、上述した実施の形態では、導電性
の被測定液1の液位レベルを測定する例を説明したが、
本発明では絶縁性の被測定液1の液位レベル測定にも好
適する。
【0044】本発明において、上述した各同電位形成部
37、43は、一例であってOPアンプ33、43と帰
還回路35、41等からなる構成に限定されず、同電位
にする他の電子回路で同様に実施可能である。本発明に
係る静電容量形レベル測定装置は、上述した各形態例の
ように絶縁槽3に被測定液1を溜める構成に限らず、広
く一般的な容器、水処理等の貯水槽、自然界のダムや河
川等々の液面レベル測定に適用可能である。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、細長い主
電極と細長い補助電極を互いに間隔を置いて並行な位置
関係で配置し、これら主電極および補助電極のうち少な
くとも主電極の先端に同電位電極を間隔を置いて配置
し、これら主電極および同電位電極の間に参照電極を互
いに間隔を置き補助電極に沿って配置し、その補助電極
に信号源から交流信号を印加し、同電位形成部にてそれ
ら主電極、同電位電極および参照電極間の交流的な同電
位状態を形成し、主電極からの出力信号を参照電極から
の補正信号で補正して被測定液の液位を測定する静電容
量形レベル測定装置において、それら主電極、補助電
極、同電位電極および参照電極を棒状絶縁体内に配置し
たから、構造、特に電極構造が簡単で小型化も容易であ
るうえ、被測定液を貯めた容器の設置形態や形状に拘わ
りなく、被測定液の液位レベルを正確かつリニアに測定
できるし、液位に応じた出力信号を補正可能となり、例
えば容器内の被測定液の正確な空調整も可能となる利点
がある。また、上記主電極および参照電極と補助電極と
の間に静電遮蔽部材を配置する構成では、より安定かつ
正確な液位測定が可能となる。さらに、上記主電極およ
び補助電極の幅以上の幅を有し同電位電極から延設する
静電遮蔽部材を設けた構成では、更に一層安定かつ正確
な液位測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電容量形レベル測定装置の実施
の形態を示す図である。
【図2】図1の静電容量形レベル測定装置の動作を説明
するための概略図である。
【図3】図1の静電容量形レベル測定装置の等価回路図
である。
【図4】図1の静電容量形レベル測定装置の等価回路図
である。
【図5】本発明に係る静電容量形レベル測定装置に用い
る補助電極、主電極、参照電極および同電位電極の概略
構成を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る静電容量形レベル測定装置に用い
る補助電極、主電極、参照電極および同電位電極の概略
構成を示す図である。
【図7】本発明に係る静電容量形レベル測定装置に用い
る補助電極、主電極、参照電極および同電位電極の概略
構成を示す斜視図である。
【図8】本発明に係る静電容量形レベル測定装置に用い
る補助電極、主電極、参照電極および同電位電極の概略
構成を示す図である。
【図9】従来の静電容量形レベル測定装置を示す図であ
る。
【図10】図9の静電容量形レベル測定装置の等価回路
図である。
【図11】図9の静電容量形レベル測定装置の使用例を
説明する図である。
【図12】図11の静電容量形レベル測定装置の等価回
路図である。
【図13】図11の静電容量形レベル測定装置の等価回
路図である。
【図14】図15の静電容量形レベル測定装置の等価回
路図である。
【図15】図9の静電容量形レベル測定装置の使用例を
説明する図である。
【符号の説明】
1 被測定液 3 絶縁槽 3a 導電槽(金属槽:補助電極) 5 補助電極 7 主電極 9 信号源 11 変換部 13、47 整流平滑部 15 調整部 17、19 絶縁層 21 大地 23 絶縁台 25 バルブ 27 パイプ 29 同電位電極 31、41 シールドケーブル 31a、41a 芯線 31b、41b シールド部 33、43 OPアンプ(オペアンプ) 35、45 帰還回路 37、49 同電位形成部 39 参照電極 51 演算部 53、55 補償部 57 遮蔽部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定液へ下方に向けて挿入され前記被
    測定液の液位に応じた出力信号を出力する細長い主電極
    と、 この主電極と間隔を置いて並行な位置関係で前記被測定
    液へ下方に向けて挿入される細長い補助電極と、 前記主電極および補助電極のうち少なくとも前記主電極
    の先端に間隔を置いて配置された同電位電極と、 前記主電極および同電位電極の間に互いに間隔を置き前
    記補助電極に沿って配置され、前記出力信号を補正する
    補正信号を出力する参照電極と、 前記補助電極に交流信号を印加する信号源と、 前記主電極、同電位電極および参照電極間の交流的な同
    電位状態を形成する同電位形成部と、 とを備え、前記出力信号を前記補正信号で補正して前記
    被測定液の液位が測定される静電容量形レベル測定装置
    において、 前記主電極、補助電極、同電位電極および参照電極が、
    棒状絶縁体内に配置されてなることを特徴とする静電容
    量形レベル測定装置。
  2. 【請求項2】 前記主電極および参照電極と前記補助電
    極との間に静電遮蔽部材が配置されてなる請求項1記載
    の静電容量形レベル測定装置。
  3. 【請求項3】 前記静電遮蔽部材は、前記主電極および
    補助電極の幅以上の幅を有し前記同電位電極から延設さ
    れてなる請求項2記載の静電容量形レベル測定装置。
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