JP3436053B2 - プロペラファン - Google Patents
プロペラファンInfo
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Description
回転破壊性、耐回転クリープ特性及び耐衝撃性に優れる
プロペラファンに関する。
るプロペラファンの材質は従来、コストや寸法精度等の
観点からガラス繊維で補強されたタイプのスチレン系樹
脂やマイカ強化ポリプロピレン等の材料が主に使用され
ている。 しかしながら、該材料らは、衝撃強度不足に
よる輸送時や落下物による割れおよび台風等の影響によ
るファンの異常回転時の破壊等の問題があった。
強度の向上を目的に、ポリプロピレンにガラス短繊維お
よびタルクを併用する方法等を開示している。しかしな
がら、該材料では、若干の回転破壊強度の向上は見られ
るが、ファンの異常回転時への対策には不十分である。
しかも、モーター音と材料の振動との共鳴による異音の
発生等の問題が発生する。
維強化ポリプロピレンにエラストマーを添加して、回転
破壊強度、クリープ特性、成形後の羽根高さの改善につ
いて検討した例や、ガラス長繊維強化ポリプロピレンに
マイカ等の板状フィラーを添加して反り変形性の緩和に
ついて検討した例はあるが、ファン用の材料としてガラ
ス長繊維強化ポリプロピレン複合材の回転破壊強度の向
上およびモーター音との共鳴による異音について同時に
検討した例はなかった。
性、耐回転破壊性、耐回転クリープ特性及び耐衝撃性に
優れるプロペラファンを提供することにある。
可塑性樹脂マトリックス中に無機長繊維及び板状の無機
フィラーが分散された複合体からなる柱状体であって、
無機繊維を複合体基準で5〜50重量%含有し、各無機
繊維の殆どが柱状体の長手方向に整列していると共に実
質的に柱状体と同一の長さを有し、該板状フィラーがア
スペクト比10以上のものであって該複合体基準で20
〜40重量%含有されている長繊維及び板状の無機フィ
ラーで強化された結晶性熱可塑性樹脂柱状体より得られ
るプロペラファン。
ックス中に無機長繊維、板状の無機フィラー及びエラス
トマーが分散された複合体からなる柱状体であって、無
機繊維を複合体基準で5〜50重量%含有し、各無機繊
維の殆どが柱状体の長手方向に整列していると共に実質
的に柱状体と同一の長さを有し、該板状フィラーがアス
ペクト比10以上のものであって該複合体基準で20〜
40重量%、該エラストマーが3〜20重量%含有され
ている長繊維及び板状の無機フィラーで強化された結晶
性熱可塑性樹脂柱状体より得られるプロペラファン。
クス中に無機長繊維が分散された複合体からなる柱状体
であって、各無機繊維の殆どが柱状体の長手方向に整列
していると共に実質的に柱状体と同一の長さを有する複
合体からなる長繊維強化柱状体並びに結晶性熱可塑性樹
脂マトリックス中に板状の無機フィラーが分散された複
合体からなる板状体強化柱状体であって、該板状フィラ
ーがアスペクト比10以上のものである柱状体から実質
的に構成された柱状体混合物中に該無機繊維を複合体混
合物基準で5〜50重量%含有すると共に該板状フィラ
ーが該柱状体混合物基準で20〜40重量%含有されて
いる長繊維及び板状の無機フィラーで強化された結晶性
熱可塑性樹脂柱状体混合物より得られるプロペラファ
ン。
クス中に無機長繊維が分散された複合体からなる柱状体
であって、各無機繊維の殆どが柱状体の長手方向に整列
していると共に実質的に柱状体と同一の長さを有する複
合体からなる長繊維強化柱状体並びに結晶性熱可塑性樹
脂マトリックス中に板状の無機フィラー及びエラストマ
ーが分散された複合体からなる板状体強化柱状体であっ
て、該板状フィラーがアスペクト比10以上のものであ
る柱状体から実質的に構成された柱状体混合物中に該無
機繊維を複合体混合物基準で5〜50重量%含有すると
共に該板状フィラーが該柱状体混合物基準で20〜40
重量%、該エラストマーが3〜20重量%含有されてい
る長繊維及び板状の無機フィラーで強化された結晶性熱
可塑性樹脂柱状体混合物より得られるプロペラファン。
ス] 本発明のプロペラファンに用いる長繊維及び板状の無機
フィラーで強化された結晶性熱可塑性樹脂柱状体(LF
TP)を構成する結晶性熱可塑性樹脂マトリックス用の
樹脂としては、下記のものを例示できる。: ・ポリ−α−オレフィン樹脂: ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ−1−ブ
テン樹脂、ポリ−4−メチル−1−ペンテン樹脂、プロ
ピレン−エチレン共重合体樹脂及びプロピレン−1−ブ
テン共重合体樹脂の1種以上;
タレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレ
ンテレフタレートイソフタレートの1種以上; ・ポリアミド樹脂(ナイロン):ポリアミド−6、ポリ
アミド−7、ポリアミド−66、ポリアミド−610、
ポリアミド−11及びポリアミド−12; ・ポリアセタール; ・ポリウレタン; ・上記の2種以上からなる組成物及び2種以上からなる
ポリマーアロイ。樹脂が、ポリオレフィン(ポリ−α−
オレフィン)の様に分子末端基に無機繊維特にガラス繊
維に対する界面接着性を付与するための反応性官能基又
は極性官能基を有しない場合には、樹脂を不飽和酸又は
その酸無水物等の誘導体で改質する方策及び/又は不飽
和酸で改質された重合体を非改質樹脂に必要量配合する
方策等を施すことが有用である。
得る不飽和酸は通常は脂肪族不飽和酸であって例えばア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、シトラコン酸及
びメサコン酸から選ばれる1種以上であって、好ましく
はマレイン酸である。また、改質剤として用い得る不飽
和酸無水物等の誘導体は通常は脂肪族不飽和酸無水物で
あって例えば無水マレイン酸及び無水イタコン酸から選
ばれる1種以上であって、好ましくは無水マレイン酸
(マレイン酸無水物)である。
構成する無機繊維としては各種の無機繊維から形成され
たものを用いることができる。無機繊維は例えば、ガラ
ス繊維、岩綿(ロックウール)、石綿、石英繊維、金属
繊維、ウィスカー(ホイスカー)及び炭素繊維であって
もよい。それらの中で、その性状及び入手容易性等の点
で通常的にはガラス繊維である。このガラス繊維は樹脂
強化用として通常的に製造されて市販されているガラス
ロービングであって、通常的にはその平均繊維径4〜3
0μm、フィラメント集束本数400〜10000本及
びTex番手300〜20000のものであるが、好ま
しくは平均繊維径9〜23μmのものである。必要に応
じて、これらのガラスロービングを合糸して用いること
もできる。本発明のプロペラファンに用いる柱状体を構
成する板状の無機フィラーの表面には特にマトリックス
樹脂に対する界面接着性付与又は向上のために何等かの
処理が施されていることが好ましい。
構成する板状の無機フィラーは下記の形状特性が充足さ
れる無機板状体である限り特には制限されず、広範な種
類のものから選択し得る。通常的には、雲母(マイ
カ)、タルク及びガラスフレーク等から1種以上を用途
に応じて選択使用することができる。これらの中で好ま
しい板状フィラーは雲母である。
フィラーはその板状結晶の平均直径通常0.5〜300
μm、好ましくは1〜200μmであって、その平均直
径(D)と平均厚さ(T)との比(D/T:平均アスペ
クト比)通常10以上、好ましくは20〜100のもの
である。板状フィラーの平均アスペクト比が10を大き
く下回る場合、柱状体からなる成形品は十分な「耐回転
クリープ特性」及び「制音性」を発揮し得ない。ここで
「平均直径」とは最大直径と最小直径との相加平均値で
あり、平均厚さとは最大厚さと最小厚さとの相加平均値
をいう。
の無機フィラーの表面には特にマトリックス樹脂に対す
る界面接着性付与又は向上のために何等かの処理が施さ
れていることが好ましい。
構成するエラストマーとしては低結晶性又は、無定形の
軟質物質である点で通常は「ゴム状物」と称される場合
も多い。本発明の柱状体におけるエラストマーはその基
材である結晶性プロピレン重合体に相溶するか又は該重
合体中に不連続相として存在しながらも形成された界面
間に剥離を生じない程度には親和性を備えていることを
要する。
ゴムよりもオレフィン系エラストマー(ゴム)が適す
る。留意すべきはこれらのエラストマーは添加前には半
架橋(部分架橋)又は未架橋の状態に留まっていること
である。完全架橋(完全加硫)の状態に到っているエラ
ストマーは往々にしてオレフィン重合体に対して十分な
親和性を示さない。即ち、層間剥離を生じ易い。オレフ
ィン系エラストマーとは通常、エチレンと他の1種以上
のα−オレフィン特に、プロピレン及び1−ブテンの中
の1種以上との共重合によって形成される低結晶性又は
非晶性弾性物質であって、更に、第三成分として少量の
非共役ジエンを共重合に加えた三次元以上の共重合体で
ある。
ラストマー(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役
ジエン共重合エラストマー(EPDM)、エチレン−1
−ブテン共重合エラストマー(EBM)、エチレン−1
−ブテン−非共役ジエン共重合エラストマー(EBD
M)の外にエチレン−プロピレン−1−ブテン−非共役
ジエン共重合エラストマー(EPBDM)を挙げること
ができる。これらにおいて非共役ジエンとして用いられ
るものは通常、5−エチリデン−2−ノルボルネン(E
NB)または1,4−ヘキサジエンであるが、ジシクロ
ペンタジエン(DCPD)が用いられたものもある。
構成する複合体には、必要に応じて各種の下記添加剤を
1種以上配合することができる: ・酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、樹脂状破壊
防止剤、帯電防止剤、潤滑剤、可塑剤、離型剤、難燃剤
(耐炎剤)、難燃助剤及び結晶化促進剤(造核剤;結晶
化剤)並びに染料及び顔料等。これらの添加剤はマトリ
ックスとなる上記の結晶性熱可塑性樹脂に予め配合され
た形で用いてもよく、マスターバッチの形で用いてもよ
い。
れた結晶性熱可塑性樹脂組成物の構成] 本発明のプロペラファンに用いる長繊維及び板状の無機
フィラーで強化された結晶性熱可塑性樹脂柱状体を形成
するための長繊維及び板状の無機フィラーで強化された
結晶性熱可塑性樹脂組成物は結晶性熱可塑性樹脂マトリ
ックス中に無機長繊維及び板状の無機フィラーが分散さ
れた組成物であって、無機繊維を複合体基準で5〜50
重量%含有し、板状フィラーがアスペクト比10以上の
ものであって該複合体基準で20〜40重量%含有され
ているもの及び、長繊維及び板状の無機フィラーで強化
された結晶性熱可塑性樹脂組成物は結晶性熱可塑性樹脂
マトリックス中に無機長繊維及び板状の無機フィラーが
分散された組成物であって、無機繊維を複合体基準で5
〜50重量%含有し、板状フィラーがアスペクト比10
以上のものであって該複合体基準で20〜40重量%含
有し、エラストマーが3〜20重量%含有されているも
のである。
が複合体基準で5重量%を大きく下回る場合、柱状体か
ら成る成形品は「回転破壊強度」及び「面衝撃強度」に
ついて十分な性能を発揮し得ない。逆に50重量%を大
きく上回ると「回転破壊強度」及び「面衝撃強度」につ
いて十分な性能を発揮し得ない。また、板状フィラーの
含有量が複合体基準で20重量%を大きく下回ると、
「制音性」及び「回転クリーフ゜特性」について十分な性能
を発揮せず、逆に40重量%を大きく上回ると「回転破
壊強度」及び「面衝撃強度」について十分な性能を発揮
し得ない。更に、エラストマー配合割合が該複合体基準
で、3〜20重量%含有する組成物の場合、プロペラフ
ァンに要求される「回転破壊強度」及び「面衝撃強度」
等の諸特性について向上が認められる。
晶性熱可塑性樹脂柱状体(LFTP)を作製するための
複合体は例えば下記の手順で製造することができる。 [図面に基づく説明] 以下に、図1を参照して説明する:マトリックス用の
結晶性熱可塑性樹脂及び板状の無機フィラーのそれぞれ
所定量をヘンシェルミキサーに装入して撹拌混合した後
に、混合物を押出機1の第1原料供給口2から供給して
温度150〜300℃で溶融混練する。押出機1は一軸
型でも二軸型でも用い得る。
ル6下流端に装着された含浸ダイス9内でガラスロービ
ング原反7から別途供給されたガラスロービング8と合
流させて該ガラスロービング8の各モノフィラメント間
に溶融樹脂マトリックスと板状フィラーとを含浸させ、
該ダイス9からストランド状に押出す。該ストランドを
冷却槽10へ導入して水で常温に冷却した後にストラン
ド用カッター20で長さ3〜20mmに切断して柱状体
(LFTP;ペレット)を作製する。 マトリックス用の結晶性熱可塑性樹脂だけを押出機1
の第1原料供給口2(通常の原料供給口)から供給し、
板状の無機フィラーを該押出機1の第2原料供給口3か
ら供給してにおけると同温度で溶融混練を行う。押出
機1は一軸型でも二軸型でも用い得る。
端に装着された含浸ダイス9内でガラスロービング原反
から別途供給されたガラスロービング8と合流させて該
ガラスロービング8の各モノフィラメント間に溶融樹脂
マトリックスと板状フィラーとを含浸させ、該ダイス9
からストランド状に押出す。該ストランドを冷却槽10
へ導入して水で常温に冷却した後にストランド用カッタ
ー20で長さ約3〜20mmに切断して柱状体(LFT
P;ペレット)を作製する。 マトリックス用の結晶性熱可塑性樹脂だけを押出機1
の第1原料供給口2(通常の原料供給口)から供給し、
におけると同温度で溶融させる。押出機1は一軸型で
も二軸型でも用い得る。次に該溶融物を該押出機バレル
6の下流端に装着された含浸ダイス9内でガラスロービ
ング原反7から別途供給されたガラスロービング8と合
流させて該ガラスロービングの各モノフィラメント間に
溶融樹脂マトリックスを含浸させ、該ダイス9からスト
ランド状に押出す。該ストランドを冷却槽10へ導入し
て水で常温に冷却した後にストランド用カッター20で
長さ約3〜20mmに切断して柱状体(LFTP;ペレ
ット)を作製する。
熱可塑性樹脂柱状体(LFP)と別途に作製された板状
の無機フィラーだけで強化された結晶性熱可塑性樹脂柱
状体(TP)とを例えばドライブレンドする。 [プロペラファンの成形]上記の手順によって得られた
平均長3〜30mmの長繊維強化柱状体(D)を射出成
型機へ装入して温度通常250℃付近において金型内へ
溶融樹脂を射出して図2に示された形状のプロペラファ
ンを成形した。この射出成形機においてはスクリューと
してL/D=20及び圧縮比1.8の低圧縮型を用い
た。
れた本発明の4枚羽根プロペラファンFは図2において
左回り用である。その芯軸部1の円周上からそれぞれの
羽根(ブレード)11、12、13及び14が放射方向
に伸びている。それぞれの羽根は空豆型で、芯軸部1か
ら立ち上がる位置において最小横幅に形成されている
(不図示)。羽根11〜14のそれぞれの横断面形状は
略紡錘型であって、周縁部等において薄いエッジ状であ
って最小厚さ部分11bが羽根の回転方向における先端
に位置すると共に、羽根11の半径がその周縁に対する
接線と直交する部分であって該半径を挟む区域に最大厚
さ部分11dが位置する。本発明のプロペラファンFの
回転破壊を判定する検閲部位も11b及び11dであ
る。なお、上記の説明は他の羽根12、13及び14に
も適合すること勿論である。
を側方即ち回転軸に直交する方向特に、図2(a)にお
ける矢印Vで示された方向からの側面見取り図である。
本発明のプロペラファンFの回転クリープを測定するに
は、図2(b)において長さhと長さbとの値を回転試
験の前後で測定する。ここで、hは部位13dから芯軸
1の下端面(「上下左右」等は図面における位置関係を
示すための便宜的表現である)に当接する水平面までの
距離であり、bは部位13bから該水平面までの距離で
ある。次にそれぞれを回転試験の前後で比較する。回転
クリープ変形は13bにおいて最も顕著に観測される筈
であるから、bの前後を測定すれば済み、hの前後差を
測定する必要は無さそうに思われる。本来的にはhは不
変の筈であるが、変化した場合にはhの前後差でbを補
正するために測定を行う。
を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれに限定され
るものではない。本発明の効果を評価するための試験法
としてのメルトフローレート、回転破壊強度、回転クリ
ープ変形量、騒音性及び面衝撃強度測定は下記の通りに
行った。
8に準拠(温度230℃、荷重2.16kgf) *回転破壊強度:400mmφ室外機用4枚羽根のプロペラ
ファンを3分間高速回転させ、次に回転数を100rpm増加
させ、プロペラファンが破壊するまで繰り返す。この破
壊したときの回転数を回転破壊強度とし、耐回転破壊性
の指標とした。
ラファンを65℃の高温槽中で回転数1000rpmにおいて1
OOOhr回転させた後の羽根高さの変形量を回転クリープ
変形量とし、耐回転クリープ特性の指標とした。 測定方法:図2の(b)において部位13dから芯軸1の
下端面に当接する水平面間での距離hと部位13bから
該水平面間での距離bを回転試験の前後で測定する。 *騒音性:上記回転破壊試験時にプロペラのシャフト軸
方向から前方斜め45゜方向に3mの位置にて、騒音計
を用い、ファンが破壊するまでに生じた最大の数値を騒
音値とした。
の内、1枚の羽根の上に1kgfの鉄球を所定の高さか
ら落としたときに、プロペラファンが破壊するときの高
さを破壊高さとし、プロペラファンの耐面衝撃強度の指
標とした。 *ポリプロピレン樹脂混合物の調製条件: PPI:結晶融点165℃、MFR2g/10min、
結晶化度71%の結晶性プロピレン単独重合体100重
量部に対して、マレイン酸0.3重量部、有機過酸化物
として1,3-ビス(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン0.1重量%及び滑剤としてステアリン酸カルシウ
ム0.1重量%を配合し、押出機を用いて200℃で溶
融混練して得られたMFR140g/10min、マレ
イン酸グラフト率0.1wt%のマレイン酸変性ポリプ
ロピレン。 エラストマー:エチレン成分含有量74重量%、MI(1
90℃,2.16kgf)3.2g/10min及びムーニー粘度[ML
1+4(100℃)]24のエチレン−プロピレン無定形共重合
体(ゴム状弾性体)。
ト比80の雲母。 ガラス繊維A:アミノシランで変性された平均繊維径1
7μm、フィラメント集束本数4000本、Tex番手
2310のガラスロービング。 ガラス繊維B:アミノシランで変性された平均繊維径1
3μm、平均繊維長3mmのガラスチョップドストラン
ド。
供給口2から定量供給し、雲母を第2供給口3から定量
供給しながらベント5から吸引下に溶融混練した後に押
出バレル6下流端に装着された含浸ダイス9内へ連続的
に供給する。他方、含浸ダイス9にガラスロービング原
反7からガラス繊維A8を供給しながら溶融樹脂をガラ
スロービングの各モノフィラメント間に十分に含浸させ
た複合体をストランド状に押出した。押出されたストラ
ンドを冷却槽10内で常温に水で冷却し、ストランド用
カッターで長さ約10mmに切断して柱状体(LFT
P)を作製した。該柱状体中には全体基準でガラス繊維
が20重量%、雲母が30重量%含有されるように設定
した。得られた柱状体を射出成形機に装入して所定の試
験片を成形し(樹脂温度250℃、金型温度50℃)、
各種評価試験に供した。その結果を表1に示す。
PPIを、第2供給口3から雲母40重量%をそれぞれ
定量供給し、ベント5から吸引下に溶融混練した後に形
成された複合体をストランド状に押出した。押出された
ストランドを以後は実施例1と同様にして長さ3mmに
切断して柱状体を作製した。得られた柱状体を射出成形
機に装入して実施例1と同様にして所定の試験片を成形
し、各種評価試験に供した。その結果を表1に併せて示
す。 (比較例2)前記の全体基準で該柱状体中にガラス繊維
が40重量%含有され、雲母が含有されていない点を除
き実施例1におけると同様にして柱状体を作製した。得
られた柱状体を用いて実施例1におけると同様に射出成
形し、所定の評価用試験片を作製した。この試験片を各
種の評価試験に供した。その結果を表1に併せて示す。
PPI60重量%とエラストマー10重量%を、第2供
給口3から雲母30重量%をそれぞれ定量供給し、ベン
ト5から吸引下に溶融混練した後に形成された複合体を
ストランド状に押出した。押出されたストランドを以後
は実施例1と同様にして長さ3mmに切断して柱状体を
作製した。得られた柱状体を射出成形機に装入して実施
例1と同様にして所定の試験片を成形し、各種評価試験
に供した。その結果を表1に併せて示す。 (実施例2〜4並びに比較例4)押出機1の第1供給口
2から所定量のPPIとエラストマーを供給する点を除
き、実施例1におけると同様にして柱状体を作製した。
得られた柱状体を用いて実施例1におけると同様に、下
記に示すそれぞれの処方で射出成形を行って所定の試験
片を作製し、各種評価試験に供した。それらの結果を表
1に併せて示す。
の第1原料供給口2から定量供給する点を除き、実施例
1におけると同様にして柱状体を作製した。 また、得
られた柱状体と別途に比較例1におけると同様にして作
製された柱状体である長繊維不含で雲母含有柱状体とを
混合し、該柱状体混合物中に全体基準でガラス繊維が3
0重量%、雲母が20重量%含有されるように調製し
た。得られた柱状体混合物を用いて実施例1におけると
同様に射出成形し、所定の評価用試験片を作製した。こ
の試験片を各種の評価試験に供した。その結果を表1に
併せて示す。 (比較例5)押出機1の第1供給口2からPPIを、第
2供給口3から雲母30重量%を、第3供給口4からガ
ラス繊維B20重量%をそれぞれ定量供給し、ベント5
から吸引下に溶融混練した後に形成された複合体をスト
ランド状に押出した。押出されたストランドを以後は実
施例1と同様にして長さ3mmに切断して柱状体を作製
した。得られた柱状体を射出成形機に装入して実施例1
と同様にして所定の試験片を成形し、各種評価試験に供
した。また、得られた柱状体の一部を蒸し焼きし(60
0℃×2hr)にして生じた灰分中の残存ガラス繊維の
平均繊維長は0.5mmであった。その結果を表1に併
せて示す。
て柱状体を作製し、得られた柱状体と別途に比較例1に
おけると同様にして作製された柱状体である長繊維不含
で雲母含有柱状体及びエラストマーを混合し、該柱状体
混合物中に全体基準でガラス繊維が20重量%、雲母が
20重量%、エラストマーが10重量%含有されるよう
に調製した。得られた柱状体混合物を用いて実施例1に
おけると同様に射出成形し、所定の評価用試験片を作製
した。この試験片を各種の評価試験に供した。その結果
を表1に併せて示す。
PPI50重量%とエラストマー10重量%を、第2供
給口3から雲母20重量%を、第3供給口4からガラス
繊維B20重量%をそれぞれ定量供給し、ベント5から
吸引下に溶融混練した後に形成された複合体をストラン
ド状に押出した。押出されたストランドを以後は実施例
1と同様にして長さ3mmに切断して柱状体を作製し
た。得られた柱状体を射出成形機に装入して実施例1と
同様にして所定の試験片を成形し、各種評価試験に供し
た。その結果を表1に併せて示す。
転破壊性、耐回転クリープ特性及び耐衝撃性に優れると
いう効果を発揮する。
Claims (4)
- 【請求項1】結晶性熱可塑性樹脂マトリックス中に無機
長繊維及び板状の無機フィラーが分散された複合体から
なる柱状体であって、無機繊維を複合体基準で5〜50
重量%含有し、各無機繊維の殆どが柱状体の長手方向に
整列していると共に実質的に柱状体と同一の長さを有
し、該板状フィラーがアスペクト比10以上のものであ
って該複合体基準で20〜40重量%含有されている長
繊維及び板状の無機フィラーで強化された結晶性熱可塑
性樹脂柱状体より得られるプロペラファン。 - 【請求項2】結晶性熱可塑性樹脂マトリックス中に無機
長繊維、板状の無機フィラー及びエラストマーが分散さ
れた複合体からなる柱状体であって、無機繊維を複合体
基準で5〜50重量%含有し、各無機繊維の殆どが柱状
体の長手方向に整列していると共に実質的に柱状体と同
一の長さを有し、該板状フィラーがアスペクト比10以
上のものであって該複合体基準で20〜40重量%、該
エラストマーが3〜20重量%含有されている長繊維及
び板状の無機フィラーで強化された結晶性熱可塑性樹脂
柱状体より得られるプロペラファン。 - 【請求項3】結晶性熱可塑性樹脂マトリックス中に無機
長繊維が分散された複合体からなる柱状体であって、各
無機繊維の殆どが柱状体の長手方向に整列していると共
に実質的に柱状体と同一の長さを有する複合体からなる
長繊維強化柱状体並びに結晶性熱可塑性樹脂マトリック
ス中に板状の無機フィラーが分散された複合体からなる
板状体強化柱状体であって、該板状フィラーがアスペク
ト比10以上のものである柱状体から実質的に構成され
た柱状体混合物中に該無機繊維を複合体混合物基準で5
〜50重量%含有すると共に該板状フィラーが該柱状体
混合物基準で20〜40重量%含有されている長繊維及
び板状の無機フィラーで強化された結晶性熱可塑性樹脂
柱状体混合物より得られるプロペラファン。 - 【請求項4】結晶性熱可塑性樹脂マトリックス中に無機
長繊維が分散された複合体からなる柱状体であって、各
無機繊維の殆どが柱状体の長手方向に整列していると共
に実質的に柱状体と同一の長さを有する複合体からなる
長繊維強化柱状体並びに結晶性熱可塑性樹脂マトリック
ス中に板状の無機フィラー及びエラストマーが分散され
た複合体からなる板状体強化柱状体であって、該板状フ
ィラーがアスペクト比10以上のものである柱状体から
実質的に構成された柱状体混合物中に該無機繊維を複合
体混合物基準で5〜50重量%含有すると共に該板状フ
ィラーが該柱状体混合物基準で20〜40重量%、該エ
ラストマーが3〜20重量%含有されている長繊維及び
板状の無機フィラーで強化された結晶性熱可塑性樹脂柱
状体混合物より得られるプロペラファン。
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