JP3434629B2 - 塗装された樹脂成形物を利用した樹脂組成物 - Google Patents

塗装された樹脂成形物を利用した樹脂組成物

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物に関す
るものであり、更に詳しくは、塗装されたポリオレフィ
ン系樹脂組成物からなる自動車用バンパーの廃材を再利
用する樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用バンパーには非常に高い耐衝撃
性が要求され、ポリオレフィン系樹脂組成物、主として
プロピレン重合体、エチレン−プロピレン共重合ゴム、
タルクを含有したものが広く使用され、また様々なもの
が提案されている(例えば、特開昭53−55952号
公報,特開昭53−64257号公報,特開昭57−5
5952号公報,特開昭57−159841号公報,特
開昭58−111846号公報参照)。また、自動車用
バンパーには、その性能を満足することに加えて、意匠
性を高めるべく、塗装が施されている製品が多い。とこ
ろで、近年特に、環境問題や資源保護等が重要視され、
様々な製品、特に自動車部品の再利用(リサイクル)が
求められている。塗装されたポリオレフィン系樹脂組成
物からなる自動車用バンパーのリサイクルの方法として
は、回収された樹脂成形品を粉砕機にて粉砕して成形用
原材料として利用したり、または粉砕したものをさらに
押出機にてペレット化してから成形用原材料として利用
する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのよう
な方法によりリサイクル材として用いた場合、塗料系樹
脂とポリオレフィン系樹脂との相溶性が乏しいために再
利用してできた樹脂組成物からなる成形品の耐衝撃性が
低下する問題があった。そのため、再利用した材料は耐
衝撃性の必要な部品にそのまま用いることは困難であ
る。そこで、塗装されたポリオレフィン系樹脂製の自動
車部品の廃材を利用した樹脂組成物からなる成形品の耐
衝撃性を改善する方法として、特開平5−154861
号公報、特開平5−169479号公報に記載の方法が
知られている。しかし、上記の方法は、再利用する廃材
の量が100重量部に対し、耐衝撃性改良の為に配合す
る各種材料が、最小でも76重量部必要とされる。した
がって、廃材の使用量が相対的に少ないうえ、コストア
ップとなる。よって、大量に存在し又は発生する廃材を
処理しきることは困難で、廃材の再利用方法としてはあ
まり有効なものではなかった。
【0004】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、ポリオレフィン系樹脂成形体を再利用した樹
脂組成物であって、従来再利用が困難とされていた塗装
の施されたものであっても、少量の添加剤の配合により
高効率で、また、耐衝撃性ならびに機械的強度に優れた
成形体を可能ならしめる樹脂組成物を目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、塗装されたポリオレフィ
ン系樹脂組成物からなる自動車用バンパーの廃材に、特
定のエチレン系共重合体を特定の重量比でブレンドする
ことにより、得られる樹脂組成物からなる成形品の耐衝
撃性を大きく改善し、剛性や耐熱性の如き機械的特性に
も優れる射出成形体を得ることを見出した。すなわち、
本発明は、塗装されたポリオレフィン系樹脂成形物の廃
材を粉砕し、該粉砕物100重量部に対し、エチレン系
共重合体を2〜10重量部を配合した樹脂組成物であ
り、前記エチレン系共重合体がエチレンとラジカル重合
性酸無水物およびこれ以外のラジカル重合性コモノマー
から成る多元共重合体であり、共重合体中のラジカル重
合性酸無水物に由来する単位の割合が0.1重量%〜5
重量%、他のラジカル重合性コモノマーに由来する単位
の割合が3重量%〜50重量%である樹脂組成物であ
る。本発明においては、塗装されたポリオレフィン系樹
脂成形物として自動車用バンパーが特に好適に用いられ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に説明
する。先ず、再利用する塗装されたポリオレフィン系樹
脂組成物からなる自動車用バンパーの廃材(以下廃材と
もいう)から説明する。 〔廃材〕本発明における廃材としては、ポリオレフィン
系樹脂成形物であって、その表面に、アクリル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの塗料樹
脂が塗装されたものでも適用できる。廃材に含まれる塗
料樹脂の割合は5重量%以下であり、好ましくは3重量
%以下である。塗料樹脂の割合が、5重量%を超えると
耐衝撃性の改善効果が小さいからである。廃材を再利用
するには、混合の便宜上、まず粉砕処理がなされる。廃
材の粉砕物の大きさは適宜設定可能であるが、最大の長
さが0.1mm〜10mmのものが混合しやすいので好
ましい。また、ポリオレフィン系樹脂成形物としては、
広く様々なものが適用され、自動車用部品や家電製品、
家具、雑貨等が適用され、例えば自動車用部品である
と、そのバンパー、スポイラー、サイドモール等の外装
部品、インスツルメントパネル、ドアライニング等の内
装部品などが挙げられる。
【0007】尚、本発明は、従来再利用が困難であった
塗装の施されたポリオレフィン系樹脂組成物であって
も、再利用することを可能ならしめるものであって、塗
装の施されていないポリオレフィン系樹脂組成物に対し
ても適用できることは勿論のことである。
【0008】〔エチレン系共重合体〕本発明に使用され
るエチレン系共重合体は3成分よりなり、エチレンとラ
ジカル重合性無水物及びラジカル重合性コモノマーから
なる多元共重合体である。ここでいうラジカル重合性無
水物とは、分子中にラジカル重合可能な不飽和結合と酸
無水物基を各々1個以上有し、重合により酸無水物を分
子中に導入できるような化合物を示す。そのような化合
物の代表例としては、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水エンディック酸、無水シトラコン酸、1−ブテ
ン−3,4−ジカルボン酸無水物、炭素数が多くとも1
8である末端に二重結合を有するアルカニル無水コハク
酸、炭素数が多くとも18である末端に二重結合を有す
るアルカジエニル無水コハク酸等を挙げることができ
る。これらは2種類以上同時に併用しても差し支えな
い。このうち無水マレイン酸、無水イタコン酸が特に好
ましい。
【0009】ラジカル重合性コモノマーとしては多くの
化合物が使用でき、具体的にはエチレン系不飽和エステ
ル化合物、エチレン系不飽和アミド化合物、エチレン系
不飽和酸化合物、エチレン系不飽和エーテル化合物、エ
チレン系不飽和炭化水素化合物等を挙げることができ
る。例えば、エチレン系不飽和エステル化合物として
は、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、
(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウ
リル、(メタ)アクリル酸ベンジル、ヒドロキシエチル
アクリレート等を例示できる。エチレン系不飽和アミド
化合物としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、N−ポロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブ
チル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)ア
クリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエ
チル(メタ)アクリルアミド等を例示できる。エチレン
系不飽和酸化合物としては、(メタ)アクリル酸を例示
できる。エチレン系不飽和エーテル化合物としては、メ
チルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピル
ビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、オクタデシル
ビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等を例示でき
る。エチレン系不飽和炭化水素化合物及びその他の化合
物としては、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクロレイン、トリメ
トキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン等を挙げることができる。この
うち特に好ましい化合物としては、(メタ)アクリル酸
エステル類、(メタ)アクリル酸を挙げることができ
る。必要に応じてこれらのコモノマーを2種類以上同時
に併用しても差し支えない。
【0010】エチレン系共重合体中のラジカル重合性酸
無水物及びラジカル重合性コモノマーに由来する単位の
割合は、ラジカル重合性酸無水物が0.1重量%〜5重
量%、ラジカル重合性コモノマーが3重量%〜50重量
%の範囲でなければならない。ラジカル重合性酸無水物
の割合が0.1%未満では廃材に含まれる塗料樹脂との
相溶性改善効果が充分でなく、耐衝撃性改善効果が発現
しない。該組成割合が5重量%を越えるとエチレン系共
重合体とポリオレフィン系樹脂からなるバンパー廃材の
相溶性が悪化し樹脂組成物の機械的物性が低下するので
良くない。他のラジカル重合性コモノマーの割合が3重
量%未満ではエチレン系共重合体の柔軟性が保持出来な
いため良くない。また50重量%を越えると、樹脂の取
扱いが困難になると共に耐熱性が低下する。
【0011】エチレン系共重合体の製造にあたっては、
基本的には通常の低密度ポリエチレンの製造設備および
技術を利用することができる、一般的には塊状重合であ
り、700〜3000気圧の圧力下で100〜300℃
の温度範囲でのラジカル重合にて製造される。好ましい
重合圧力、重合温度の範囲としては1000〜2000
気圧、反応器内の平均温度が150〜270℃である。
本発明で用いるエチレン系共重合体の製造は、上記の反
応条件にて少なくとも1種のフリーラジカル開始剤の存
在下で行うことが好ましい。フリーラジカル開始剤の例
として、酸素;ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチ
ルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド等のジア
ルキルパーオキシド;アセチルパーオキシド、i−ブチ
ルパーオキシド、オクタノイルパーオキシド等のジアル
キルパーオキシド、ジ−i−プロピルパーオキシカーボ
ネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシカーボネー
ト等のパーオキシカーボネート;t−ブチルパーオキシ
ピバレート、t−ブチルパーオキシラウレート等のパー
オキシエステル;メチルエチルケトンパーオキシド、シ
クロヘキサノンパーオキシド等のケトンパーオキシド;
1,1−ビス−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、
2,2−ビス−t−ブチルパーオキシオクタン等のパー
オキシケタール;t−ブチルヒドロパーオキシド、クメ
ンヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド;2,2
−アゾ−i−ブチロニトリル等のアゾ化合物などが挙げ
られる。また重合にあたって、分子量調節剤として種々
の連鎖移動剤を使用することが可能である。連鎖移動剤
の例としては、プロピレン、ブテン、ヘキセン等のオレ
フィン類、エタン、プロパン、ブタン等のパラフィン
類、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸メチル等のカ
ルボニル化合物、トルエン、キシレン、エチルベンゼン
等の芳香族炭化水素等を挙げることができる。このよう
に製造された、上記条件を満たすエチレン系共重合体
は、比較的低温で融解し各種樹脂組成物との物理化学的
相互作用、反応性に富んでいるため、本発明の樹脂組成
物の耐衝撃性の向上に大きな役割を果たす。
【0012】〔組成割合〕 本発明において用いられる上記成分の組成割合は、廃材
100重量部に対しエチレン系共重合体2〜10重量部
であり、とりわけ3〜10重量部が望ましい。100重
量部の廃材に対するエチレン系共重合体の組成割合が、
2重量部未満では耐衝撃性の改良効果が充分でない。他
方、10重量部を越えると剛性や耐熱性の如き機械的強
度が低下し良くない。
【0013】〔配合〕廃材とエチレン系共重合体の配合
は、それぞれの各組成物を均一に混合すればよい。この
場合、ポリオレフィン系樹脂の分野において一般に添加
されている抗酸化剤、熱安定剤、光安定剤、可塑剤、帯
電防止剤、難燃剤、滑剤、発泡剤、架橋剤、着色剤、顔
料、無機充填剤などの各種添加剤をそれぞれの組成物や
合成樹脂が有する性質を実質的に損なわない範囲で添加
しても良い。また、必要に応じて各種の合成樹脂を添加
することができる。各組成物の混合には、合成樹脂の分
野において一般に行われている方法を適用すればよく、
混合法としてはタンブラー、リボンブレンダー、ヘンシ
ェルミキサーのごとき混合機を使ってドライブレンドす
る方法又はスクリュー式押出機、ニーダー、バンバリー
ミキサーのごとき混合機を用いて溶融混練する方法が挙
げられる。この際、あらかじめ組成物をドライブレンド
し、得られる混合物を更に溶融混練させることによって
より均一な組成物を得ることができる。
【0014】〔成形体〕本発明の樹脂組成物を用いてな
る成形体は、合成樹脂の分野で一般に行われている各種
成形法によって得ることが出来、中でも射出成形法が成
形効率が良いので好ましい。前記の溶融混練する場合で
も、成形体を成形する場合でもポリオレフィン系樹脂が
溶融する温度で実施する必要があるが、必要以上に高い
温度で実施すると、ポリオレフィン系樹脂が熱分解する
ことがあるので、溶融混練温度および成形温度は、18
0〜270℃、好ましくは、180〜250℃とされ
る。本発明の樹脂組成物によって得られた成形体には、
内部に塗料系の樹脂が混入されているが、もとの廃材に
比較し、耐衝撃強度が大きく向上している。
【0015】本発明の樹脂組成物においては、廃材に少
量のエチレン系共重合体を添加し混練することにより、
廃材中の塗料系樹脂とポリオレフィン系樹脂の相溶性が
向上するため耐衝撃性が大きく改善されるものと考えら
れる。即ち、エチレン系共重合体の有する接着特性を塗
料系樹脂とポリオレフィン系樹脂の界面で発現させるこ
とによって相溶性を増加させているのである。
【0016】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するも
のではない。表1に示すように、廃材100重量部に対
して、4種のエチレン系共重合体をあらかじめタンブラ
ーを使って3分間ドライブレンドした。得られた各混合
物を樹脂温度が200℃においてベント付二軸押出機
(径30mm)を用いて溶融混練をおこない、ペレット
状の各樹脂組成物を製造した。さらに、得られた各樹脂
組成物のペレットを型締力100トンの射出成形機を用
いて210℃の樹脂温度において射出成形し、以下に示
す各試験用の試験片を作成した。
【0017】ここで、使用した廃材としては、自動車
(本田技研工業(株)製)の廃車から回収した塗装が施
されたポリプロピレン製バンパーを粉砕機にて粉砕した
ものを用いた。尚、廃材の物性は、MFRが11g/10mi
n、曲げ弾性率が9900kg/cm2、落錘衝撃強度が
125kg−cmであった。また、廃材中にはウレタン
系塗装被膜が0.9重量%混入していた。また、用いた
エチレン系共重合体は次に示すものである。 ・エチレン系共重合体(A) エチレンモノマー 82.5重量% 無水マレイン酸 1.5重量% ブチルアクリレート 16重量% ・エチレン系共重合体(B) エチレンモノマー 75重量% 無水マレイン酸 2重量% ブチルメタクリレート 23重量% ・エチレン系共重合体(C) エチレンモノマー 89重量% 無水マレイン酸 3重量% メチルメタクリレート 8重量% ・エチレン系共重合体(D) エチレンモノマー 68重量% 無水イタコン酸 2重量% ブチルアクリレート 30重量%
【0018】各樹脂組成物について、メルトフローレー
ト(以下、MFRともいう)、曲げ弾性率、落錘衝撃強
度、熱変形温度を測定した。測定結果を表1に示す。メ
ルトフローレートはASTM−D1238に従って、
2.16kgの荷重を用いて230℃で測定した。曲げ
弾性率はASTM−D790に従って、曲げ速度が25
mm/分の条件で測定した。落錘衝撃強度の測定方法は
次の通りである。まず、各材料から射出成形にて成形し
た60×60×3.2mmの平板を試験片として用い、こ
れを外径48mm、内径44mm、高さ50mmのパイプ状試
験台上に載せ、その上に曲率が1/2インチφの撃芯を
置く。そして、−30℃の条件下において、3kgの錘
を任意の高さから自然落下させて試験片が破壊するとき
の高さを測定した。破壊した際の高さ(cm)×3(kg)
を落錘衝撃強度として表に示した。熱変形温度はAS
TM−D648に従って、荷重が4.6kg/cm2の条
件で測定した。
【0019】比較例として、配合比を変えた樹脂組成物
を調製し、同様の試験を行った。測定結果を表2に示
す。
【表1】
【表2】
【0020】表1,2から、廃材そのまま(比較例番号
1)であると、特に落錘衝撃強度が低いものの、本実施
例の樹脂組成物であると、曲げ弾性率、落錘衝撃強度、
熱変形温度において優れていることがわかる。また、エ
チレン共重合体の配合比の少ない比較例番号2,4,5
であっても、落錘衝撃強度が低くなっている。また、エ
チレン共重合体の配合比の多い比較例番号3,6では落
錘衝撃強度は高いものの、曲げ弾性率と熱変形温度が低
下してしまっている。
【0021】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物によって得られた成
形体には、内部に塗料系の樹脂が混入されているが、も
との廃材に比較し、耐衝撃強度が大きく向上している。
よって、本発明による樹脂組成物は、耐衝撃性を要する
成形品にも使用することができ、自動車部品をはじめ、
電気製品、日用雑貨製品などの各種用途の成形体として
再利用することが出来る。特に、本発明は、少量のエチ
レン系共重合体と多量の廃材を用いるものであるので、
廃材の使用量が相対的に多く、経済的にも有利であり、
環境問題や資源保護等の面からも優れた技術である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片桐 章公 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3−2 昭 和電工株式会社川崎樹脂研究所内 (72)発明者 伊藤 一男 東京都港区芝大門1−13−9 昭和電工 株式会社内 (72)発明者 竹内 淳 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 幕田 実 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 大金 仁 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 濱邊 健二 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 青木 修 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平7−60819(JP,A) 特開 平5−193067(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08J 11/000 - 11/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装の施されたポリオレフィン系樹脂成
    形物の粉砕物を100重量部と、エチレン系共重合体を
    2〜10重量部とを配合した樹脂組成物であって、 前記エチレン系共重合体が、エチレンとラジカル重合性
    酸無水物およびこれ以外のラジカル重合性コモノマーか
    らなる多元共重合体であり、 該多元共重合体中のラジカル重合性酸無水物に由来する
    単位の割合が0.1重量%〜5重量%、他のラジカル重
    合性コモノマーに由来する単位の割合が3重量%〜50
    重量%であることを特徴とする塗装された樹脂成形物を
    利用した樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン系樹脂成形物が自動
    車用バンパーであることを特徴とする請求項1記載の樹
    脂組成物。
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