JP3434240B2 - トンネル掘削機 - Google Patents

トンネル掘削機

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JP3434240B2
JP3434240B2 JP19018299A JP19018299A JP3434240B2 JP 3434240 B2 JP3434240 B2 JP 3434240B2 JP 19018299 A JP19018299 A JP 19018299A JP 19018299 A JP19018299 A JP 19018299A JP 3434240 B2 JP3434240 B2 JP 3434240B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、地盤を掘削してト
ンネルを構築するトンネルボーリングマシンやシールド
掘削機などのトンネル掘削機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のトンネルボーリングマシンは、円
筒形状をなす前胴と後胴とから胴体が構成されており、
前胴の前部にローラカッタを有するカッタヘッドが回転
自在に装着され、カッタ旋回モータによって駆動回転可
能となっている。そして、前胴には掘削して発生したず
りが内部に侵入しないようにバルクヘッドが形成される
ことで、チャンバが形成されており、このチャンバには
ずりを外部に排出するベルトコンベヤの前端部が位置し
ている。 【0003】また、この前胴と後胴との間には複数のス
ラストジャッキが架設されており、このスラストジャッ
キへの油圧の給排により伸縮させることで、前胴と後胴
との相対位置を変更することができる。また、前胴には
フロントグリッパが装着されており、油圧ジャッキによ
ってグリッパシューを径方向に張り出すことで、前胴を
位置保持することができる。一方、後胴にはリヤグリッ
パが装着されており、油圧ジャッキによってグリッパシ
ューを径方向に張り出すことで、後胴を位置保持するこ
とができる。 【0004】更に、後胴の後部には既設トンネルの内壁
面に支保を組付けるエレクタ装置が装着されている。 【0005】従って、リヤグリッパによって後胴移動不
能に保持した状態で、カッタ旋回モータを駆動してカッ
タヘッドを回転駆動させながら、各スラストジャッキを
伸長して前胴と共にカッタヘッドを前方へ移動させる
と、旋回するカッタヘッドのローラカッタが前方の岩盤
をせん断破壊し、この岩盤を掘削する。そして、各スラ
ストジャッキを所定ストローク伸長すると、フロントグ
リッパによって前胴を位置保持する一方、リヤグリッパ
による後胴の位置保持を解除した後、スラストジャッキ
を収縮して前胴に対して後胴を引き寄せる。そして、再
び、リヤグリッパによって後胴を位置保持にする一方、
フロントグリッパによる前胴の位置保持を解除した後、
各スラストジャッキを伸長して前胴と共にカッタヘッド
を前方へ移動させ、ローラカッタによって岩盤を掘削す
る。この作動の繰り返しによって連続してトンネルを掘
削していく。 【0006】そして、岩盤掘削によって生じたずりはチ
ャンバ内に取り込まれ、ベルトコンベヤによって外部に
排出される。また、岩盤を掘削してトンネルを掘削形成
していく過程で、この掘削形成されたトンネルの壁面が
安定している場合は支保は不要であるが、若干不安定で
ある場合には、エレクタ装置によってリング状に形成し
たH形鋼や木製の板等を支保として用い、壁面から岩片
が剥がれ落ちないようにトンネルを保護する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上述した従来のトンネ
ルボーリングマシンにあっては、リヤグリッパのグリッ
パシューを既設トンネルの内壁面に圧接して後胴を位置
保持した状態で、スラストジャッキを伸長し、前胴と共
に回転駆動するカッタヘッドを前進させて前方の岩盤を
掘削している。即ち、カッタヘッドの岩盤掘削によって
発生する掘削反力はリヤグリッパによる既設トンネルの
内壁面への圧接力によって受け止められており、カッタ
ヘッドが充分な掘進力を得るためにはリヤグリッパによ
る大きな圧接力が必要となり、リヤグリッパのグリッパ
シューは大きな圧接面積を有している。 【0008】ところが、マシンの保守や運搬、組立及び
解体などを考慮すると、マシン自体は大きさの制約を受
け、グリッパシューは大きな圧接面積を確保することが
できず、その分、圧接力を増大させることで対応せざる
を得ない。しかし、グリッパシューによる既設トンネル
の内壁面への圧接力を大きくすると、軟弱な崩壊性地盤
を掘削するときに周辺地盤が崩壊を誘発したり、グリッ
パシューが軟弱地盤に食い込んでストロークが不足し、
充分な位置保持が得られないことがある。 【0009】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、装置の小型軽量化を図ると共に掘削作業の信頼
性の向上を図ったトンネル掘削機を提供することを目的
とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明のトンネル掘削機は、筒状の胴体と、該胴体
の前部に回転自在に装着されたカッタヘッドと、該カッ
タヘッドを駆動回転するカッタヘッド駆動手段と、前記
胴体の後方に配設された推進支持部と、前記胴体と該推
進支持部との間に架設された胴体推進ジャッキと、前記
胴体から掘進方向後方に延設された支持フレームと、該
支持フレームに沿って前後移動自在に支持されて既設ト
ンネルの内壁面に圧接して前記推進支持部を位置保持す
ることで掘削反力を受け止める可動式反力受け手段と、
前記推進支持部と前記可動式反力受け手段とのいずれか
一方に設けられた凸部と他方に設けられて該凸部が遊嵌
する凹部とを有する回転止め手段と、遊嵌状態にある該
回転止め手段の凸部と凹部とを移動不能に拘束する拘束
手段とを具えたことを特徴とするものである。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。 【0012】図1に本発明の一実施形態に係るトンネル
掘削機としてのトンネルボーリングマシンの概略側面、
図2に図1のII−II断面、図3に図1のIII−III断面、
図4に図1のIV−IV断面、図5及び図6に本実施形態の
トンネルボーリングマシンによる掘削手順を表す概略を
示す。 【0013】本実施形態のトンネルボーリングマシン
(以下、TBMと称する。)10において、図1及び図
2に示すように、円筒形状をなす胴体11の前部には軸
受12によってカッタヘッド13が回転自在に装着され
ている。このカッタヘッド13は前面部に岩盤をせん断
破壊するローラカッタ14が多数枢着されると共に、破
砕した岩片や土砂などのずりを取り込む開口15が形成
されている。そして、カッタヘッド13の後部には内歯
を有するリングギア16が一体に固定される一方、胴体
11には電動式あるいは油圧式のカッタ旋回モータ17
が固定されており、このカッタ旋回モータ17の駆動ギ
ヤ18がリングギヤ16に噛み合っている。 【0014】従って、カッタ旋回モータ17を駆動して
駆動ギヤ18を回転駆動すると、この駆動ギヤ18が噛
み合うリングギヤ16が回転し、リングギヤ16と一体
のカッタヘッド13を旋回し、ローラカッタ14が岩盤
をせん断破壊して掘削し、発生したずりを開口15から
胴体11の内部に取り込むことができる。 【0015】また、図1及び図3に示すように、胴体1
1の後方には推進支持部としてのプレスリング19が設
けられており、胴体11とこのプレスリング19との間
には胴体推進ジャッキとしての複数本(ここでは8本)
のスラストジャッキ20が架設されている。この場合、
プレスリング19は上部及び下部が切欠かれた蝶型形状
をなし、各スラストジャッキ20はこのプレスリング1
9の左右両側に連結されている。このスラストジャッキ
20は油圧の給排によって伸縮作動するものであって、
スラストジャッキ20の一端部は胴体11に軸受21に
よって回動自在に支持され、他端部はプレスリング19
に軸受22によって揺動自在に支持されている。そし
て、このスライドジャッキ20はそれぞれ隣り合って配
設された関係が、例えば、互いに隣接する一方のスライ
ドジャッキ20がカッタヘッド13の周方向一方に傾斜
し、他方のスラストジャッキが周方向他方に傾斜して全
体としてトラス状に配設されることでパラレルリンク機
構23を構成している。 【0016】従って、このパラレルリンク機構23にお
いて、各スラストジャッキ20の駆動ロッドを伸縮する
ことで、胴体11とプレスリング19との相対位置を変
更することができる。また、パラレルリンク機構23に
おいて、各スラストジャッキ20の各作動ストロークを
変えることで、カッタヘッド13を有する胴体11をプ
レスリング19に対して屈曲させ、その掘進方向を変更
することができる。 【0017】また、胴体11にはフロントグリッパ24
が複数個装着されており、掘削中に図示しないジャッキ
によって胴体11内に収納することで、胴体11を移動
自在としてカッタヘッド13を前方の岩盤に押し付ける
ことができる。一方、盛り替え作業のときには、ジャッ
キによって全てのフロントグリッパ24を張り出すこと
で、胴体11を岩盤に対して固定することができる。 【0018】一方、図1、図3、図4に示すように、胴
体11の後端下部に固定された左右一対の取付台25に
は、掘進方向前後に延設された支持フレーム26の前端
部が連結軸27によって上下に回動自在に連結されてい
る。この支持フレーム26は四角筒形状をなし、後端部
の両側にこの支持フレーム26を水平状態に支持する左
右一対の第1支持ジャッキ28が連結され、各第1支持
ジャッキ28の駆動ロッドの先端部には既設トンネルの
内壁面に載置される支持シュー29が取付けられてい
る。また、この支持フレーム26の後部には内部に掘進
方向前後に延設された伸縮フレーム30が相対移動自在
に支持されている。この伸縮フレーム30は支持フレー
ム26より小さい四角筒形状をなし、後端部にこの伸縮
フレーム30を介して支持フレーム26を水平状態に支
持する左右一対の第2支持ジャッキ31が連結され、各
第2支持ジャッキ31の駆動ロッドの先端部には既設ト
ンネルの内壁面に載置される支持シュー32が取付けら
れている。そして、支持フレーム26と伸縮フレーム3
0との間には伸縮ジャッキ33が架設されている。 【0019】従って、支持フレーム26の第1支持ジャ
ッキ28を伸長して既設トンネルの内壁面に支持シュー
29を設置する一方、伸縮フレーム30の第2支持ジャ
ッキ31を収縮して既設トンネルの内壁面から支持シュ
ー32を持ち上げた状態で、伸縮ジャッキ33を収縮す
ることで、支持フレーム26に対して伸縮フレーム30
を引き寄せることができる。また、第1支持ジャッキ2
8を収縮して既設トンネルの内壁面から支持シュー29
を持ち上げる一方、第2支持ジャッキ31を伸長して既
設トンネルの内壁面に支持シュー32を設置した状態
で、伸縮ジャッキ33を伸長することで、伸縮フレーム
30に対して支持フレーム26を胴体11と共に前方に
移動させることができる。 【0020】そして、プレスリング19の後方には胴体
11とは別体に独立して可動することができる可動式反
力受け装置34が支持フレーム26に沿って配設されて
いる。この可動式反力受け装置34は、ほぼ同様の構成
をなす四組のリヤグリッパ34a,34b,34c,3
4dで構成されている。そして、プレスリング19と各
リヤグリッパ34a,34b,34c,34dとの間に
はそれぞれ図示しない移動ジャッキが架設されており、
この移動ジャッキを伸縮することで、プレスリング19
に対して各リヤグリッパ34a,34b,34c,34
dが接近離反することができると共に、各リヤグリッパ
34a,34b,34c,34dが互いに接近離反する
ことができる。 【0021】即ち、各リヤグリッパ34a,34b,3
4c,34dにおいて、支持フレーム26の外側には枠
状をなすグリッパ受けフレーム35a,35b,35
c,35dが前後移動自在に嵌合し、このグリッパ受け
フレーム35a,35b,35c,35dの上方にはグ
リッパ箱36a,36b,36c,36dがそれぞれ位
置し、グリッパ受けフレーム35a,35b,35c,
35dとグリッパ箱36a,36b,36c,36dと
の間にはその両側に位置して押上ジャッキ37a,37
b,37c,37dがそれぞれ架設されている。そし
て、このグリッパ箱36a,36b,36c,36d内
にはグリッパジャッキ38a,38b,38c,38d
が配設され、このグリッパジャッキ38a,38b,3
8c,38dには左右一対のグリッパシュー39a,3
9b,39c,39dがそれぞれ揺動自在に連結されて
いる。 【0022】なお、グリッパジャッキ38a,38b,
38c,38dは、図3に示すように、内部に2つのピ
ストンP1,P2が移動自在に嵌合し、各ピストンP
1,P2にロッドL1,L2が連結され、このロッドL
1,L2の先端部に各グリッパシューが連結されてお
り、油圧の給排によって左右のグリッパシューを同期し
て移動することができる。 【0023】従って、各グリッパジャッキ38a,38
b,38c,38dを伸長させることで、各グリッパシ
ュー39a,39b,39c,39dが左右に移動し、
このグリッパシュー39a,39b,39c,39dを
既設トンネルの内壁面に圧接することができる。この場
合、グリッパジャッキ38a,38b,38c,38d
が中央部に1本配設されることで、作動ストロークを大
きくとることができる。また、各グリッパシュー39
a,39b,39c,39dが既設トンネルの内壁面に
圧接するとき、事前に各押上ジャッキ37a,37b,
37c,37dを伸長することで、グリッパ受けフレー
ム35a,35b,35c,35dに対してグリッパ箱
36a,36b,36c,36dを上方に移動して両者
の間に所定の隙間を設けておく。これによってグリッパ
シュー39a,39b,39c,39dの圧接状態によ
る各グリッパ箱36a,36b,36c,36dの上下
動をこの隙間で吸収することができる。 【0024】また、本実施形態のTBM10にて、プレ
スリング19と可動式反力受け装置34との間には両者
を一体に連結してプレスリング19のローリングを防止
する回転止め手段及び拘束手段が設けられている。即
ち、回転止め手段において、プレスリング19の後面に
は左右一対の回転止め用溝(凹部)40が形成される一
方、先頭のリヤグリッパ34aの各グリッパシュー39
aの前面にはこの回転止め用溝40に挿入して両者の相
対回転を阻止する回転止め用突起(凸部)41が形成さ
れている。この回転止め用溝40は左右方向に沿って形
成されると共に、回転止め用突起41に対して上下の幅
が若干大きく形成されている。そのため、プレスリング
19にリヤグリッパ34aが後方から接近したときに、
回転止め用突起41が回転止め用溝40に容易に挿入で
きると共に、回転止め用突起41が回転止め用溝40に
挿入した状態で、プレスリング19に対して各グリッパ
シュー39aが左右方向に移動できるようになってい
る。そして、拘束手段において、プレスリング19内に
はこの各回転止め用溝40の上方に位置してプレスジャ
ッキ42が装着され、このプレスジャッキ42の駆動ロ
ッドの先端部には、回転止め用溝40に遊嵌した回転止
め用突起41を上方から押え付ける押圧部材43が取付
けられている。 【0025】従って、掘削作業中、プレスリング19の
各回転止め用溝40にリヤグリッパ34aの各回転止め
用突起41が挿入し、且つ、各プレスジャッキ42を伸
長して押圧部材43によって回転止め用突起41を押え
付けることで、この回転止め用突起41は回転止め用溝
40内で拘束され、プレスリング19とリヤグリッパ3
4aとが一体となり、リヤグリッパ34aが既設トンネ
ルの内壁面に圧接して位置へ保持したとき、胴体11が
前進してカッタヘッド13から胴体11及びパラレルリ
ンク機構23を介してプレスリング19に回転トルクが
作用しても、この回転トルクは回転止め用溝40、回転
止め用突起41、押圧部材43等を介してリヤグリッパ
34aにより受け止められることとなり、胴体11のロ
ーリングを防止できる。 【0026】更に、カッタヘッド13と胴体11で形成
されるチャンバ室44にはローラカッタ14が破砕した
ずりを集積するホッパ45が固定されている。そして、
掘削したずりを搬出するベルトコンベヤ46は、プレス
リング19及び可動式反力受け装置34(リヤグリッパ
34a,34b,34c,34d)の上方に配設されて
おり、このベルトコンベヤ46の前端部がホッパ45の
下部に連結され、後端部はトンネル後方に延設されてい
る。 【0027】なお、本実施形態のTBM10には、図示
しないが、既設トンネルの内壁面に組み付ける支保の搬
入装置、搬入した支保を仮組みするエレクタ装置、仮組
みされた支保を既設トンネルの内壁面に圧接する支保拡
張装置が搭載されている。 【0028】ここで、本実施形態のTBM10を用いた
掘削作業について説明する。 【0029】TBM10によって地盤を掘削する場合、
図1及び図5(a)に示すように、可動式反力受け装置3
4のリヤグリッパ34a,34b,34c,34dに
て、グリッパジャッキ38a,38b,38c,38d
を伸長して各グリッパシュー39a,39b,39c,
39dを既設トンネルの内壁面に圧接して位置保持す
る。これと同時に第1支持ジャッキ28を収縮して既設
トンネルの内壁面から支持シュー29を持ち上げる一
方、第2支持ジャッキ31を伸長して既設トンネルの内
壁面に支持シュー32を設置し、伸縮ジャッキ33をフ
リー状態とする。この状態で、カッタ旋回モータ17に
よってカッタヘッド13を回転駆動しながら、パラレル
リンク機構23の各スラストジャッキ20を伸長する。
すると、プレスリング19はリヤグリッパ34a,34
b,34c,34dを介して掘削反力を受け止め、図5
(b)に示すように、胴体11が前進してカッタヘッド1
3の各ローラカッタ14が前方の地盤を破砕する。この
ようにカッタヘッド13の掘削反力はプレスリング19
を介して可動式反力受け装置34に受け止められること
になり、胴体11が前進してカッタヘッド13は確実に
地盤を掘削できる。 【0030】このとき、プレスリング19の各回転止め
用溝40にリヤグリッパ34aの各回転止め用突起41
が挿入し、且つ、各プレスジャッキ42を伸長して押圧
部材43によって回転止め用突起41を押え付けてい
る。そのため、胴体11と共に回転駆動するカッタヘッ
ド13が地盤するとき、掘削反力がこのカッタヘッド1
3から胴体11及びパラレルリンク機構23を介してプ
レスリング19に回転トルクとして作用するが、この回
転トルクは回転止め用溝40、回転止め用突起41、押
圧部材43等を介してリヤグリッパ34aにより受け止
められることとなり、胴体11のローリングが防止され
る。 【0031】そして、各スラストジャッキ20が所定の
ストローク伸長してカッタヘッド13が所定長さトンネ
ルを掘削すると、第1支持ジャッキ28を伸長して既設
トンネルの内壁面に支持シュー29を設置する一方、伸
縮フレーム30の第2支持ジャッキ31を収縮して既設
トンネルの内壁面から支持シュー32を持ち上げる。こ
れと同時にフロントグリッパ24をジャッキによって外
方に張り出すことで、胴体11を岩盤に対して固定する
一方、リヤグリッパ34a,34b,34c,34dの
グリッパジャッキ38a,38b,38c,38dを収
縮して各グリッパシュー39a,39b,39c,39
dを既設トンネルの内壁面から離間して位置保持を解除
する。この状態で、図5(c)に示すように、各スラスト
ジャッキ20を収縮して胴体11に対してプレスリング
19及びリヤグリッパ34a,34b,34c,34d
を前方に引き寄せると共に、伸縮ジャッキ33を収縮し
た支持フレーム26に対して伸縮フレーム30を引き寄
せる。このとき、各リヤグリッパ34a,34b,34
c,34dは移動ジャッキで支持フレーム26に連結さ
れており、このプレスリンク19と共に引き寄せられ
る。 【0032】次に掘削する場合、前述と同様に、リヤグ
リッパ34a,34b,34c,34dを既設トンネル
の内壁面に位置保持する一方、フロントグリッパ24に
よる胴体11の位置保持を解除し、また、第1支持ジャ
ッキ28によって支持シュー29を持ち上げる一方、第
2支持ジャッキ31によって既設トンネルの内壁面に支
持シュー32を設置する。この状態で、カッタヘッド1
3を回転駆動しながらスラストジャッキ20を伸長する
ことで、プレスリング19がリヤグリッパ34a,34
b,34c,34dを介して掘削反力を受け止め、胴体
11が前進してカッタヘッド13が前方の地盤を破砕す
る。この繰り返しによってトンネル掘削作業が連続して
行われる。 【0033】また、可動式反力受け装置34は掘削地盤
に応じてその駆動方法が異なる。即ち、図6(a)に示す
ように、掘削地盤が健岩である場合には、グリッパシュ
ーによる既設トンネルの内壁面へのグリップ力が大きく
とれるため、先頭のリヤグリッパ34aだけを機能させ
て掘削反力を受け止める。一方、図6(b)に示すよう
に、掘削地盤が軟弱な不良地盤である場合には、グリッ
パシューによる既設トンネルの内壁面へのグリップ力を
大きくとれないため、全てのリヤグリッパ34a,34
b,34c,34dを機能させて掘削反力を受け止め
る。 【0034】なお、本実施形態では、掘削作業中に、搬
入装置によって既設トンネル内に支保が搬入されてお
り、エレクタ装置はこの支保をリング状に仮組みし、支
保拡張装置によって掘削終了と同時にこの仮組支保を既
設トンネルの内壁面に圧接して組み立てている。 【0035】このように本実施形態のTBM10にあっ
ては、胴体11の前部にカッタヘッド13を装着する一
方、後部に複数のパラレルリンク機構23を介してプレ
スリング19を連結し、また、胴体11の後部に支持フ
レーム26の前端部を回動自在に連結し、この支持フレ
ーム26に可動式反力受け装置34を前後移動自在に装
着すると共に、プレスリング19の回転止め用溝40に
可動式反力受け装置34のリヤグリッパ34aの回転止
め用突起41が遊嵌可能とすると共に、プレスジャッキ
42の押圧部材43により移動不能に拘束するようにし
ている。従って、胴体11と共に回転駆動するカッタヘ
ッド13が地盤するとき、掘削反力がこのカッタヘッド
13から胴体11及びパラレルリンク機構23を介して
プレスリング19に回転トルクとして作用するが、この
回転トルクは回転止め用溝40、回転止め用突起41、
押圧部材43等を介してリヤグリッパ34aにより受け
止められることとなり、胴体11のローリングを防止す
ることができる。 【0036】なお、上述したTBM10において、プレ
スリング19側に回転止め用溝40及びプレスジャッキ
42(押圧部材43)を設け、リヤグリッパ34a側に
回転止め用突起41を設けたが、装着位置を逆にしても
よい。各リヤグリッパ34a,34b,34c,34d
を1本のグリッパジャッキ38a,38b,38c,3
8dによって一対のグリッパシュー39a,39b,3
9c,39dを移動するようにしたが、グリッパジャッ
キを上下一対としてもよい。更に、本実施形態では、4
つのリヤグリッパ34a,34b,34c,34dを設
けたが、地山に対する接地圧及び反力でその数が設定さ
れるものであり、その数に限定されるものではない。 【0037】 【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように本発明のトンネル掘削機によれば、筒状の胴体の
前部にカッタヘッド駆動手段によりカッタヘッドを駆動
回転可能に装着し、胴体とこの胴体の後方に配設された
推進支持部との間に胴体推進ジャッキを架設し、既設ト
ンネルの内壁面に圧接して推進支持部を位置保持するこ
とで掘削反力を受け止める可動式反力受け手段を胴体か
ら掘進方向後方に延設された支持フレームに沿って前後
移動自在に支持し、推進支持部と可動式反力受け手段と
のいずれか一方に設けられた凸部と他方に設けられて凸
部が遊嵌する凹部とを有する回転止め手段を設けると共
に、遊嵌状態にある回転止め手段の凸部と凹部とを移動
不能に拘束する拘束手段を設けたので、掘進機構を有す
る胴体と掘削反力を受け持つ反力受け手段とを別々に構
成することで、胴体の小型軽量化を可能とすることがで
きると共に、回転止め手段及び拘束手段によってカッタ
ヘッドの回転トルクを確実に受け止め、胴体のローリン
グが防止して掘削作業の信頼性の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態に係るトンネル掘削機とし
てのトンネルボーリングマシンの概略側面図である。 【図2】図1のII−II断面図である。 【図3】図1のIII−III断面図である。 【図4】図1のIV−IV断面図である。 【図5】本実施形態のトンネルボーリングマシンによる
掘削手順を表す概略図である。 【図6】本実施形態のトンネルボーリングマシンによる
掘削手順を表す概略図である。 【符号の説明】 10 トンネルボーリングマシン(TBM) 11 胴体 13 カッタヘッド 17 カッタ旋回モータ(カッタヘッド駆動手段) 19 プレスリング(推進支持部) 20 スラストジャッキ 23 パラレルリンク機構(胴体推進ジャッキ) 24 フロントグリッパ 26 支持フレーム 28 第1支持ジャッキ 30 伸縮フレーム 31 第2支持ジャッキ 33 伸縮ジャッキ 34 可動式反力受け装置 34a,34b,34c,34d リヤグリッパ 40 回転止め用溝 41 回転止め用突起 42 プレスジャッキ 43 押圧部材 46 ベルトコンベヤ
フロントページの続き (72)発明者 岡本 和之 兵庫県神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番 1号 三菱重工業株式会社 神戸造船所 内 (56)参考文献 特開 平9−273392(JP,A) 特公 昭61−45037(JP,B2) 特許2873503(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 筒状の胴体と、該胴体の前部に回転自在
    に装着されたカッタヘッドと、該カッタヘッドを駆動回
    転するカッタヘッド駆動手段と、前記胴体の後方に配設
    された推進支持部と、前記胴体と該推進支持部との間に
    架設された胴体推進ジャッキと、前記胴体から掘進方向
    後方に延設された支持フレームと、該支持フレームに沿
    って前後移動自在に支持されて既設トンネルの内壁面に
    圧接して前記推進支持部を位置保持することで掘削反力
    を受け止める可動式反力受け手段と、前記推進支持部と
    前記可動式反力受け手段とのいずれか一方に設けられた
    凸部と他方に設けられて該凸部が遊嵌する凹部とを有す
    る回転止め手段と、遊嵌状態にある該回転止め手段の凸
    部と凹部とを移動不能に拘束する拘束手段とを具えたこ
    とを特徴とするトンネル掘削機。
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