JP3433193B2 - 半導体チップおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
を経由して形成された導電パターンにより、半導体基板
の両面の外部電極が電気的に接続された半導体チップお
よびその製造方法に関するものである。
とした電子機器の小型化と高機能化に伴い、半導体装置
には小型化、高密度化および高速化が要求されるように
なった。そのため、複数個の半導体チップを配線基板上
に搭載してモジュール化し、小型、高密度化を図ったマ
ルチチップ型の半導体装置が提案されている。
説明する。
した断面図である。
複数の半導体チップ2がフリップチップ方式により搭載
され、半導体チップ2の電極と配線基板1の接続電極と
が金属バンプ3により電気的に接続されており、1つの
配線基板に対して複数の半導体チップが平面に並んで搭
載されている。
複数の半導体チップ5が積層され、それぞれの半導体チ
ップ5の電極と配線基板4の接続電極とが金属ワイヤー
6により電気的に接続され、配線基板に対する半導体チ
ップの実装面積が平面に半導体チップを並べる形態に比
較して小さくなっている。
ップ7の電極形性面を対向させ、それぞれの半導体チッ
プ7の電極が金属バンプ8により電気的に接続されてお
り、基板レスの積層構造となっている。
が金属バンプ10を介して配線基板11にフリップチッ
プ方式により搭載された半導体装置が複数個積層され、
それぞれの配線基板11の配線どうしが金属バンプ12
により電気的に接続されている。
たが、従来の半導体装置はいずれも複数の半導体チップ
から構成された半導体装置を実現するものであり、複数
の半導体チップが配線基板に対して平面に搭載された形
態、配線基板に対して積層された形態、半導体チップど
うしが回路形成面を対向して金属バンプにより電気的に
接続された形態および配線基板に半導体チップが搭載さ
れた実装体が積層された形態であった。
る半導体チップは、その片面のみにしか電極が形成され
ていないため、半導体チップを積層する場合には金属ワ
イヤーや基板を用いて半導体チップ相互の電気的接続を
行っていた。
導体装置の断面図である。
複合材料で形成された樹脂配線基板1上に、単数または
複数の半導体チップ2がフリップチップ方式により平面
に搭載され、半導体チップ2の表面電極と樹脂配線基板
1の表面の接続電極とが金属バンプ3により電気的に接
続されている。さらに、樹脂配線基板1の裏面の接続電
極は半田ボール404によりマザーボード405の配線
と電気的に接続されている。なお、樹脂配線基板1の両
面の接続電極は、樹脂配線基板1の内部を貫通するスル
ーホール(図示せず)の内壁に形成された導電パターン
によって電気的に接続されている。
ド405に直接実装されるのではなく、半導体チップ2
とマザーボード405との間に樹脂配線基板1を介した
構造となっている。
複数の半導体チップが積層された半導体装置では、それ
ぞれの形態において以下のような課題がある。
に複数の半導体チップ2を平面に並べるため、少なくと
も配線基板1の面積は、複数の半導体チップ2の面積の
総和よりも大きくする必要があり、搭載する半導体チッ
プ2の個数が増加するほど配線基板1の面積を大きくし
なければならない。
体チップ5が積層されるごとに、配線基板4の配線と電
気的に接続する金属ワイヤー6を接続するための電極を
半導体チップ5の上面に露出させる必要があるために、
基板から離れた半導体チップ5は小さくなる。したがっ
て、同サイズの半導体チップを積層することは不可能で
あり、半導体チップ5の積層数が増加すると金属ワイヤ
ー6の合計長さも長くなることから、配線長が長くなる
という課題がある。
体チップ7を3個以上積層することは不可能であるの
で、半導体装置としての機能に限界がある。
の半導体チップ9間に配線基板11を設ける必要がある
ため、半導体チップ積層後の半導体装置の厚さが大きく
なるという課題がある。
体チップを平面に並べた場合に実装面積が増大し、金属
ワイヤー接続のための電極を設ける必要から同サイズの
半導体チップの積層が不可能であり、積層される半導体
チップ数が限定され、半導体装置としての機能が制限さ
れ、積層される半導体チップ間に基板を設ける構造によ
り半導体装置の厚みが大きくなることから、小型化、高
機能化、高速化を達成することが困難であった。
た樹脂配線基板の温度および湿度等による特性変化は、
半導体チップの特性変化よりも大きく、特に熱膨張係数
においては半導体チップの基材であるシリコンとエポキ
シ樹脂系の複合材料とでは顕著な差があり、半導体チッ
プと樹脂配線基板との接合部に大きなストレスが発生す
るので、接合部が破断してしまう危険性がある。
較して平坦性が十分でないため、半導体チップを樹脂配
線基板に対して直接接合するフリップチップ方式では、
半導体チップの電極に形成された金属バンプと樹脂配線
基板の接続電極との電気的な接続が安定しないという課
題がある。
て、樹脂配線基板に形成された配線の寸法精度が十分で
ないので、半導体チップの表面電極と樹脂配線基板の接
続電極との接続部において位置ズレが生じ、接合不良と
なることがある。
平面に搭載した構造であるので、樹脂配線基板の面積
は、搭載した半導体チップの合計面積よりも小さくする
ことは不可能であり、搭載する半導体チップの個数が増
加するほど樹脂配線基板の面積が大きくなってしまうと
いう課題がある。
ために、半導体チップの側面を経由した導電パターンに
よって半導体チップ両面の電極を電気的に接続すること
により、複数の半導体チップを配線基板に積層しても、
半導体チップを積層した半導体装置の厚みおよび基板面
積の増大および半導体チップ間の配線長の増加を招かな
い点に主眼を置いた半導体チップとその製造方法を提供
するものである。
ップは、半導体基板と、半導体基板の第1の面に形成さ
れた表面電極と、半導体基板に形成された貫通孔とを有
する半導体チップであって、貫通孔は第2の面となす内
角が鈍角をなして形成された斜面に設けられ、表面電極
を除く第1の面、貫通孔の内壁、斜面および第2の面に
形成された第1の絶縁層と、貫通孔に充填されるととも
に第1の絶縁層および表面電極に形成された導電パター
ンと、第1の面における導電パターンの表面の一部を第
1の外部電極として開口し、第2の面における導電パタ
ーンの表面の一部を第2の外部電極として開口して形成
された第2の絶縁層とを備えていることを特徴とするも
のである。
のような導電パターンを形成することによって、半導体
基板と導電パターンとの間の電極および絶縁層から露出
した半導体基板両面の電極を電気的に接続することがで
き、また、電極および導電パターンが絶縁層により被覆
されているので、ショートなどの電気的不具合を防止で
きるとともに外部からの衝撃に対して半導体チップを保
護でき、小型化、高密度化かつ高速化も可能となる。
積形成された表面と表面に平行に対向する裏面と表面と
鋭角をなして形成された斜面と表面の周辺に形成され斜
面に連続する凹部とを有し素子に接続される表面電極を
有する半導体基板からなる半導体チップであって、凹部
の内壁及び表面電極以外の表面に形成された第1の絶縁
層と、第1の絶縁層の形成された凹部を埋め込みかつ第
1の絶縁層の形成された表面に表面電極と接続し所望の
配線及び電極の形状に形成された第1の導電パターン
と、第1の導電パターンによる電極部を開口して表面に
形成された第2の絶縁層と、裏面の周囲に凹部の第1の
導電パターンが斜面に連続して露出する斜面部と、裏面
および斜面に第1の導電パターンの露出する斜面部を開
口して形成された第3の絶縁層と、第3の絶縁層の形成
された斜面及び半導体チップの裏面に第1の導電パター
ンに接続し所望の配線および電極の形状に形成された第
2の導電パターンと、第2の導電パターンによる電極部
を開口して半導体チップの裏面および斜面に形成された
第4の絶縁層とを備えたものである。
1の電極と、第2の電極と、凹部内及び側面上を通り第
1の電極と第2の電極を接続する配線とが導電パターン
にて形成され、その導電パターンは表面電極と電気的に
接続され、第1の電極と第2の電極を除く導電パターン
の表面に絶縁層が形成され、半導体基板との間も絶縁層
が形成されているマルチチップ半導体装置用チップが得
られる。したがって、このようなマルチチップ半導体装
置用チップを用いたマルチチップ半導体装置は請求項1
と同様に、小型、高密度かつ高速に対応したマルチチッ
プ半導体装置を実現できる。
または請求項2において、第1の絶縁層と導電パターン
との間および表面電極と導電パターンとの間に積層金属
膜が形成されているものである。
求項1または請求項2と同様な効果のほか、積層金属膜
を形成することで積層金属膜を構成するバリア層および
シード層によって、電解メッキ法を用いた導電パターン
が形成可能となり、導電パターンの構成元素の拡散を防
止できる。
1、請求項2または請求項3において、導電パターンは
少なくとも1つを除き表面電極に形成されているもので
ある。
求項1、請求項2または請求項3と同様な効果のほか、
集積回路に接続されない少なくとも1つの導電パターン
を有する半導体チップを用いることにより、複数の半導
体チップを積層する際に、特定の半導体チップの集積回
路に電気的に接続されることなく、特定の半導体チップ
以外の半導体チップの相互の電気的接続が可能となる。
または請求項2において、斜面上に供給された絶縁樹脂
により、垂直な側面が形成されているものである。
求項1または請求項2と同様な効果のほか、斜面に形成
された第2の導電パターン上に比較的厚い絶縁層が形成
されるため、半導体チップの側面を補強するとともに斜
面上の導電パターンの保護を高めることができる。
において、積層金属膜がバリア層とシード層とからなる
ものである。
求項3と同様な効果のほか、バリア層により導電パター
ンの構成元素の拡散を防止および半導体チップの特性劣
化防止を達成することができ、またシード層を設けるこ
とで電解メッキ法による導電パターンのメッキが可能と
なる。
は、半導体基板を用意する工程と、半導体基板の半導体
チップ単位の周辺部に穴を形成する工程と、半導体基板
の第1の面に第1の外部電極を形成し、穴および第1の
面に第1の外部電極と電気的に接続する第1の導電パタ
ーンを形成する工程と、半導体基板の第2の面となす内
角が鈍角となる斜面を形成するとともに穴を貫通させる
工程と、第2の面に第2の外部電極を形成し、斜面上お
よび第2の面上に第2の外部電極と第1の導電パターン
とを電気的に接続する第2の導電パターンを形成する工
程とを有することを特徴とするものである。
よれば、第2の面となす内角が鈍角である斜面と、その
斜面と第1の面との間に貫通孔が形成されるので、貫通
孔に導電パターンを形成することで、第1の面と第2の
面とを電気的に接続することが可能であり、また、第1
の面から第2の面まで最初に貫通孔を形成する場合と異
なり、穴を深く形成したり、半導体基板を薄く裏面から
研磨することが不要となり、加工時間が短くできるため
コストを低減できる。また、薄く加工した半導体基板に
比べ搬送が容易である。
は、半導体基板を用意する工程と、半導体基板の半導体
チップ単位の周辺部に穴を形成する工程と、半導体基板
の表面電極を除く第1の面上および穴の内壁に第1の絶
縁層を形成する工程と、第1の導電パターンを第1の絶
縁層上に形成するとともに穴に充填する工程と、第1の
導電パターンの表面の一部を第1の外部電極として開口
した第2の絶縁層を形成する工程と、半導体基板の第2
の面を所望の厚みに研削する工程と、第2の面となす内
角が鈍角である斜面を第2の面の半導体チップ単位どう
しの境界部に形成するとともに穴を斜面に貫通させる工
程と、穴を除く斜面および第2の面に第3の絶縁層を形
成する工程と、第3の絶縁層に第1の導電パターンと電
気的に接続する第2の導電パターンを形成する工程と、
第2の導電パターンの表面の一部を第2の外部電極とし
て開口して第4の絶縁層を形成する工程とを有すること
を特徴とするものである。
よれば、半導体基板上に一括で電極および配線などの導
電パターンを形成でき、また、裏面と鈍角をなす斜面を
形成することにより同時に穴の内側の第1の導電パター
ンを斜面に露出させることができるので、半導体チップ
の製造工数および製造コストを大幅に削減できる。
は、素子が集積形成された表面と表面に平行に対向する
裏面とを有するウェハから得られる複数の半導体チップ
の製造方法であって、表面の半導体チップの周囲に凹部
を形成する工程と、表面と鋭角をなす斜面を半導体基板
に形成する工程と、表面に第1の外部電極を形成する工
程と、裏面に第2の外部電極を形成する工程と、凹部内
および表面に第1の外部電極と接続する第1の導電パタ
ーンを形成する工程と、斜面上および裏面に第2の外部
電極と第1の導電パターンを接続する第2の導電パター
ンを形成する工程とを含むものである。
よれば、半導体基板に表面周辺の凹部と表面と鋭角をな
す側面が形成されているので、そこに表面と裏面から導
電パターンを形成する、例えば表面周囲に凹部を形成し
た半導体基板の表面側に第1の導電パターンを形成した
後、表面と鋭角をなす斜面を形成した裏面側に第2の導
電パターンを形成するだけで、表面から裏面へ導通する
配線とすることができ、容易に表裏導通電極を形成する
ことができる。したがって、マルチチップ半導体用チッ
プを容易に実現できる。
は、素子が集積形成された表面と表面に平行に対向する
裏面とを有するウェハから得られる複数の半導体チップ
の製造方法であって、ウェハの表面のスクライブライン
上にスクライブラインをまたいで半導体チップの周囲に
凹部を形成する工程と、凹部の内壁および半導体チップ
の表面電極以外の表面に第1の絶縁層を形成する工程
と、第1の絶縁層の形成された凹部を埋め込みかつ第1
の絶縁層の形成された表面に所望の配線および電極の形
状に第1の導電パターンを形成する工程と、第1の導電
パターンによる電極部を開口して表面に第2の絶縁層を
形成する工程と、ウェハを裏面より所望の厚みに研磨す
る工程と、ウェハをスクライブラインに沿って裏面より
半導体チップの裏面の周囲に表面と鋭角をなす斜面を形
成するとともに凹部内の第1の導電パターンを斜面に露
出させる工程と、裏面および斜面に第1の導電パターン
の露出する部分を開口して第3の絶縁層を形成する工程
と、第3の絶縁層の形成された斜面及び半導体チップの
裏面に斜面から露出する第1の導電パターンへ接続した
所望の配線および電極の形状に第2の導電パターンを形
成する工程と、第2の導電パターンによる電極部を開口
して半導体チップの裏面および斜面に形成された第4の
絶縁層を形成する工程とを含むものである。
によれば、ウェハ上に一括で凹部と、電極および配線な
どの導電パターンを形成でき、また、裏面から斜面を形
成することにより表面と鋭角をなす側面を形成すること
と、半導体チップを個片に分割することと、第1の導電
パターンを裏面からみえるようにすることとを同時に行
うことができる。したがって、マルチチップ半導体装置
用チップの製造工数および製造コストを大幅に削減でき
る。
は、請求項7または請求項9において、第1の外部電極
を形成する工程と第1の導電パターンを形成する工程と
を同時に行うものである。
によれば、請求項7または請求項9と同様な効果のほ
か、第1の外部電極と第1の導電パターンを同時に形成
できるので、製造工数を削減できる。
は、請求項7または請求項9において、第2の外部電極
を形成する工程と第2の導電パターンを形成する工程と
を同時に行うものである。
によれば、請求項7または請求項9と同様な効果のほ
か、第2の外部電極と第2の導電パターンを同時に形成
できるので、製造工数を更に削減できる。
は、請求項8または請求項10において、第1の絶縁層
を形成する工程と第1の導電パターンを形成する工程と
の間に第1の絶縁層上に第1の積層金属膜を形成する工
程を設け、第3の絶縁層を形成する工程と第2の導電パ
ターンを形成する工程との間に第3の絶縁層上に第2の
積層金属膜を形成する工程を設けることを特徴とするも
のである。
によれば、請求項8または請求項10と同様な効果のほ
か、このように積層金属膜を設けることで、導電パター
ンの電解メッキおよび導電パターンの拡散防止を実現で
きる。
は、請求項8、請求項10または請求項13において、
第4の絶縁層は液状樹脂を塗布し硬化して形成し、ダイ
シングにより半導体チップの個片に分割するものであ
る。
によれば、請求項8、請求項10または請求項13と同
様な効果のほか、液状の樹脂を用いて第4の樹脂層を形
成することにより、斜面に形成する樹脂の厚みを十分確
保することができ、導電パターンを外部の衝撃から保護
することができる。また、樹脂塗布部をダイシングによ
り分割することで、ダイシング時の切削抵抗などに起因
する機械的、熱的な衝撃を樹脂が吸収することができる
ので、チッピングなどの不具合発生を防止でき、半導体
基板の全面に各種の膜が形成された状態から高速かつ安
定した状態で半導体チップ単位に加工することができ
る。
は、請求項8または請求項10において、第2の面との
なす内角が鈍角である斜面を第2の面の端部に形成する
とともに穴を斜面に貫通させる工程は、第2の面からベ
ベルカットにより行うことを特徴とするものである。
によれば、請求項8または請求項10と同様な効果のほ
か、容易に短い時間で斜面を形成するとともに、第1の
導電パターンを露出させることができる。
は、請求項8、請求項10または請求項13において、
第3の絶縁層をエッチングする速度が、第1の絶縁層お
よび第2の絶縁層をエッチングする速度よりも大きいこ
とを特徴とするものである。
によれば、請求項8、請求項10または請求項13と同
様な効果のほか、第3の絶縁層を第2の面および斜面の
全面に形成した後、第1の導電パターンを露出させるた
め第3の絶縁層をエッチングにより開口する際、第1の
絶縁層をほとんどエッチングすることなく、第3の絶縁
層を選択的にエッチングし開口することができるので、
第1の導電パターンと半導体基板を絶縁する第1の絶縁
層を部分的に除去してしまうことはない。請求項17記
載の半導体チップの製造方法は、請求項10において、
凹部が、ダイシングにより形成された溝である。
によれば、請求項10と同様な効果のほか、ウェハ状態
にて一括で短時間に溝を形成することができ、製造工数
及び製造コストを削減できる。
びその製造方法ならびにその半導体チップを用いた半導
体装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明
する。
する。最初に、本発明の第1の実施形態について説明す
る。
である。図1に示すように、半導体基板13の表面であ
る第1の面14に素子(図示せず)および多層導電パタ
ーン(図示せず)が形成されており、第1の面14から
斜面15まで加工された貫通孔16が形成され、底面で
ある第2の面17となす内角が鈍角となるように形成さ
れた斜面15が半導体基板13の外形の一部をなしてい
る。本実施形態では、斜面と第2の面とのなす内角は1
35度であり、斜面は第2の面から50[ μm] の位置
まで形成されている。これにより、斜面上に供給された
一定量の樹脂が密着しやすくなり、導電パターンを外部
からの衝撃に対して保護することができ、半導体基板の
表面に形成された電極を電気的に接続する導電パターン
の距離が短くなることから、高速化に対応できる。
18は、貫通孔16の内壁および斜面15の表面に形成
された導電パターン19と電気的に接続されている。導
電パターン19は貫通孔16に充填されていてもよく、
導電パターン19の厚みは好ましくは5〜15[ μm]
であり、本実施形態では10[ μm] である。そして、
表面電極18の材質はアルミニウム(Al)または銅
(Cu)等からなり、表面電極18の厚みは0.3〜
1.0[ μm] であるが、半導体チップの製造プロセス
によって異なり、例えば、配線幅が0.13[ μm] の
銅(Cu)からなる配線を形成する製造プロセスでは、
配線の厚みは0.45[ μm] である。
ーンに対して形成される絶縁層について説明する。表面
電極18を除く半導体基板13の第1の面14、第2の
面17、斜面15および貫通孔16の内壁には第1の絶
縁層20が形成され、第1の絶縁層20の厚みは、好ま
しくは0.5〜10[ μm] であり、本実施形態では1
[ μm] である。そして、導電パターン19の一部が第
1の外部電極21および第2の外部電極22として開口
され、それらの電極を除く導電パターン19上および、
導電パターン19が形成されていない第1の絶縁層20
および第2の面17における第1の絶縁層20上には、
第2の絶縁層23が形成されている。
0[ μm] であり、本実施形態では、二酸化ケイ素(S
iO2 )、窒化ケイ素(SiN)および酸窒化膜(Si
ON)の場合は1[ μm] 、ポリイミドの場合は7[ μ
m] である。なお、第2の絶縁層23はソルダーレジス
トを主材料としてもよく、この場合の厚みは、本実施形
態では30[ μm] である。また、第1の外部電極21
および第2の外部電極22は導電パターン19の一部と
して形成されているため、第1の外部電極21の厚みお
よび第2の外部電極22の厚みは、導電パターン19の
厚みと同一である。
体基板の表面電極と半導体基板の両面に形成された外部
電極とが電気的に接続されているので、複数の半導体チ
ップが対向して積層された状態で、相互の半導体チップ
の電気的な接続が可能となる。
法について説明する。
プの製造方法の各工程の断面図である。
導体チップ単位からなり、600〜1000[ μm] の
厚みのウェハー状態の半導体基板13を用意し、半導体
基板13の表面である第1の面14に、素子(図示せ
ず)および多層導電パターン(図示せず)および表面電
極18を形成する。ここで、表面電極18が形成される
位置は、特に限定されてはいないが、本実施形態では半
導体チップ単位の周囲に形成する。また、表面電極18
を除く領域には、本実施形態では窒化ケイ素(SiN)
を主材料とした表面絶縁層25を形成するが、SiN以
外の材料で形成されていてもよく、保護膜としての機能
を有する材料ならば特に限定されるものではない。ま
た、表面絶縁層25の厚みは0.5〜10[ μm] であ
り、本実施形態では1[ μm] である。なお、表面絶縁
層25は外部からの衝撃に対する保護を目的としている
ものであるので、特に表面絶縁層25が形成される必要
はない。
位に分割するためのダイシング時の切削刃の幅方向の両
端部が通過する位置を示しており、2本の点線の中央部
が半導体チップ単位どうしの境界部である。
を加工した状態を示す断面図である。
ctive Ion Etching)法によって、半
導体基板13の第1の面14から厚み方向に貫通させる
ことなく、深さが20〜100[ μm] の穴26を形成
するが、穴の形成位置は、半導体チップ単位の周囲に形
成され、本実施形態では半導体チップ単位の境界線から
50[ μm] の位置にある直線上で、対応する穴から最
も近い位置である。本実施形態では穴の深さは70[ μ
m] であり、斜面を形成することによって穴が貫通した
貫通孔の長さは50[ μm] 程度である。なお、穴26
の形成方法はRIE法に限定されるものではなく、光エ
ッチング、ウエットエッチング、超音波加工、放電加工
などを用いることも可能であり、前記の種々の加工方法
を組み合わせてもよい。
であるRIE法は、反応性ガスプラズマを利用したドラ
イエッチング法であり、半導体ウェハーの微細加工に用
いられる方法であり、その際、穴以外の部分がエッチン
グされないように、穴以外の部分を被覆したマスクを絶
縁層上に形成し、エッチング後マスクを除去する。
8の開口部を除き、穴26の内壁および表面絶縁層25
上に第1の絶縁層20を形成した後、表面電極18の部
分が開口したマスクを第1の絶縁層20上に形成し、表
面電極18上に形成された絶縁層をエッチングした後、
マスクを除去する。ここで、第1の絶縁層20は、CV
D法、スパッタ法、光CVD法、塗布などの方法によ
り、二酸化ケイ素(SiO2 )、窒化ケイ素(Si
N)、酸窒化膜(SiON)、ポリイミドなどを材料と
した膜が形成されたものである。
層20上に第1の積層金属膜27を形成するが、第1の
積層金属膜27はバリア層上にシード層が積層された2
層構造となっている。ここで、バリア層およびシード層
は、スパッタ法またはCVD法または電子ビーム蒸着法
などにより形成される。バリア層はチタン(Ti)、チ
タンタングステン(Ti/W)、クロム(Cr)、ニッ
ケル(Ni)のいずれかの材料が用いられ、シード層は
銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(N
i)などが用いられる。
金属膜27を電極として、電解めっき法により、第1の
導電パターン28を穴26の内壁に形成し、所望の配線
および電極の形状として第1の積層金属膜27上に形成
する。その際、所望の配線および電極の形状にするた
め、第1の積層金属膜27上にめっきレジスト29を形
成しておき、電解めっき後、めっきレジスト29を除去
する。なお、第1の導電パターン28は穴26に充填し
て形成してもよい。また、第1の導電パターン28の材
料としては銅(Cu)、金(Au)、タングステン
(W)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタ
ン(Ti)、アルミニウム(Al)などが用いられる。
パターン28をマスクとして、第1の導電パターン28
が形成された領域以外の部分の第1の積層金属膜27を
エッチングにより除去する。
パターン28の一部を第1の外部電極21として開口し
て第2の絶縁層23を形成するが、その際、第2の絶縁
層23を第1の外部電極21を除く第1の導電パターン
28および第1の絶縁層20上に形成した後、第1の外
部電極21の部分が開口したマスクを形成し、第1の外
部電極21の開口部分の第2の絶縁層23をエッチング
した後、マスクを除去する。なお、第2の絶縁層23は
CVD法、スパッタ法、光CVD法、塗布法などによ
り、二酸化ケイ素(SiO2 )、窒化ケイ素(Si
N)、酸窒化膜(SiON)、ポリイミドなどの膜が形
成されたものである。
して、表面電極18と電気的に接続された第1の外部電
極21のみが、第2の絶縁層23から露出した状態で形
成されている。
の面14を接着剤30により支持体31に接着し、機械
研削またはCMP(Chemical Mechani
cal Polishing)法によって、半導体基板
13を第2の面17から研削し、50〜200[ μm]
の厚みまで加工する。なお本実施形態では、研削後の半
導体基板の厚みは100[ μm] である。
第2の面17において、半導体チップ単位の境界部をは
さむ2本の点線の中央部をベベルカットにより切断し、
半導体基板13の第2の面17と鈍角をなす斜面15を
形成するとともに、第1の導電パターン28を斜面15
に露出させる。したがって、図2(b)に示したよう
に、半導体基板13に形成する穴26は半導体基板13
を貫通させる必要がなく、穴26を加工するのに要する
時間を短縮することができる。なお、図2(b)に示し
た穴26の加工深さは、ベベルカットにおける切削深さ
および切削刃の先端形状によって決定される。
大きく、先端部が斜面により形成された切削刃を用いる
ことにより、半導体基板にも第2の面となす内角が鈍角
となる斜面を形成するような切削方法のことである。な
お、ベベルカットに用いる切削刃の厚みは、隣接する貫
通孔の距離よりも100[ μm] 程度以上大きいことが
望ましい。本実施形態では、隣接する貫通孔の距離が1
00[ μm] であり、ベベルカットに用いた切削刃の厚
みは200[ μm] である。なお、本実施形態ではベベ
ルカットによる加工方法を示したが、エッチングによっ
て加工してもよい。
ン28の斜面15に露出した部分を除く斜面15および
第2の面17全面に、第3の絶縁層32を形成するが、
その際、第3の絶縁層32を斜面15および第2の面1
7全面に形成した後、第1の導電パターン28が露出し
た部分が開口したマスクを第3の絶縁層32上に形成
し、第1の導電パターン28の開口部分の第3の絶縁層
32をエッチングした後、マスクを除去する。なお、第
3の絶縁層32は、CVD法、スパッタ法、光CVD
法、塗布などにより、二酸化ケイ素(SiO2 )、窒化
ケイ素(SiN)、酸窒化膜(SiON)、ポリイミド
などの膜を形成したものである。
20よりもエッチング速度が大きい材料で形成すること
が望ましい。つまり、第3の絶縁層32をエッチングし
て開口する際に、マスクのズレが生じても第1の絶縁層
20をほとんどエッチングすることなく、第3の絶縁膜
32を選択的にエッチングして開口することができ、第
1の絶縁層20を部分的に除去してしまうことはないか
らである。
2の面17全面に第2の積層金属膜33を形成する。第
2の積層金属膜33はバリア層上にシード層が積層され
た2層構成である。バリア層とシード層は、スパッタ
法、CVD法または電子ビーム蒸着法などにより形成さ
れる。バリア層にはチタン(Ti)、チタンタングステ
ン(Ti/W)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)な
どが用いられ、シード層には銅(Cu)、金(Au)、
銀(Ag)、ニッケル(Ni)などが用いられる。
膜33を電極とする電解めっき法により、所望の配線お
よび電極の形状の第2の導電パターン34を斜面15お
よび第2の面17に対して形成することで、第2の導電
パターン34は第2の積層金属膜33を介して斜面15
から露出する第1の導電パターン28と電気的に接続さ
れる。その際、所望の配線および電極の形状を形成する
ために、第2の導電パターン34を形成する必要のない
部分の第2の積層金属膜33上には、めっきレジスト3
5を形成しておき、電解めっき後、めっきレジスト35
を除去する。また、第2の導電パターン34の材料とし
ては、銅(Cu)、金(Au)、タングステン(W)、
モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(T
i)、アルミニウム(Al)などが用いられる。
ーン34をマスクとして、エッチングにより、第2の導
電パターン34を形成した領域以外の第2の積層金属膜
33を除去する。
22の開口部分を除く第2の面17全体および斜面15
に、第4の絶縁層36を形成する。その際、第4の絶縁
層36を斜面15および第2の面17全面に形成した
後、第2の外部電極22の部分を開口したマスクを形成
し、第2の外部電極22の開口部分の第4の絶縁層36
をエッチングした後、マスクを除去する。なお、第4の
絶縁層36は、CVD法、スパッタ法、光CVD法、塗
布法などを用いて、二酸化ケイ素(SiO2 )、窒化ケ
イ素(SiN)、酸窒化膜(SiON)、ポリイミドな
どの膜を形成したものである。
位の境界線であるスクライブライン37においてダイシ
ングを行い、第1の面14となす内角が直角となる側面
38を形成する。その後、接着剤30と支持体31を除
去して、半導体チップ39を個片に分割する。
を経ることにより、半導体チップの第1の面には第1の
外部電極が第2の絶縁層から露出した状態で形成され、
また、第2の面には第2の外部電極が第4の絶縁層から
露出した状態で形成されており、表面電極、第1の外部
電極および第2の外部電極は互いに電気的に接続され
る。
極の形成位置は特に限定されるものではなく、複数の半
導体チップを積層した場合に、隣接する半導体チップの
外部電極がそれぞれ対応する位置にあればよい。
工程の後、斜面に樹脂を供給して硬化させる工程の断面
図である。図14〜図16に示す工程は、斜面の補強を
目的とするものである。
に示した工程の後、液状樹脂をその上面が第2の面の高
さになるまでベベルカットされた部分に塗布することに
より、第2の外部電極22として開口する部分を除く第
2の面全面および斜面15に絶縁樹脂層40を形成す
る。
緩和できるものが好適である。
スクライブライン37の部分にダイシングを行い、第2
の面に垂直な側面を形成する。
持体31を除去して、半導体チップ39を個片に分割す
る。
角形でもよく、円形の場合は直径が10〜20[ μm]
、四角形の場合は一辺の長さが10〜20[ μm] で
あり、本実施形態においては20[ μm] である。ここ
で、穴の形状が四角形の場合は、四角形の角部は直角で
はなく、丸みを帯びた形状となる。また、RIE法の技
術的革新により、直径または一辺の長さが10[ μm]
よりも小さい貫通孔または穴を加工することも可能であ
る。
の絶縁層および第4の絶縁層の厚みは1〜30[ μm]
であり、本実施形態では、二酸化ケイ素(SiO2 )、
窒化ケイ素(SiN)および酸窒化膜(SiON)の場
合は1[ μm] 、ポリイミドの場合は7[ μm] であ
る。また、第2の絶縁層および第4の絶縁層はソルダー
レジストを主材料としてもよく、この場合の厚みは、本
実施形態では30[ μm] である。
の導電パターン34の厚みは好ましくは5〜15[ μ
m] であり、本実施形態では10[ μm] である。
した後、硬化した液状樹脂の部分をダイシングすること
により、切断時のチッピングなどの不具合を防止でき、
第2の面に垂直で比較的厚みの大きい絶縁樹脂層で形成
された半導体基板の角部を形成するとともに、半導体チ
ップ単位の個片にすることができるので、半導体チップ
の側面を補強し、斜面上の第2の導電パターンを保護す
ることができる。
工程に加えて、半導体基板の第1の面から貫通しない途
中までの穴を形成する工程と、第2の面から斜面を形成
するとともに穴を貫通させる工程と、穴および斜面を経
由して導電パターンを形成する工程とを設けることによ
り、半導体基板の両面に形成された電極が互いに電気的
に接続された構造が実現できる。
1の導電パターンを形成した後、穴に達し、第2の面と
なす内角が鈍角である斜面を形成することで、第1の導
電パターンが第2の面に露出するため、穴を深く形成し
たり、半導体基板を薄く研磨する必要もないので、加工
時間の短縮化および、加工コストの低減を実現できる。
また、半導体チップの厚みの自由度が大きくなるととも
に、半導体基板の厚みも比較的大きいので、半導体基板
の搬送が容易となる。また、ベベルカットにより第2の
面となす内角が鈍角である斜面の形成することで、第1
の導電パターンが第2の面に露出するので、最初に穴を
貫通させる加工方法と比較すると、製造工数および製造
コストを大幅に削減できる。
1の外部電極の形成および前記第1の導電パターンの形
成、または第2の外部電極の形成および前記第2の導電
パターンの形成は同時に行ってもよい。
電パターンの下層にバリア層およびシード層からなる積
層金属膜を形成することで、バリア層による第1の導電
パターンおよび第2の導電パターンの構成元素が第1の
外部電極と半導体基板とに拡散することの抑制ならびに
半導体チップの特性が劣化することを防止でき、シード
層に対する電解めっきによって第1の導電パターンおよ
び第2の導電パターンを形成することができる。
法により、半導体基板の第1の面に表面電極が形成さ
れ、半導体基板に形成された貫通孔の内壁を経由して導
電パターンが形成され、第1の面に形成された第1の外
部電極および第2の面に形成された第2の外部電極と表
面電極とが導電パターンにより電気的に接続され、ま
た、第2の面となす内角が鈍角である斜面に貫通孔が形
成された半導体チップを製造することができる。
り製造された半導体チップは、両面の電極が、半導体基
板の側面を経由した導電パターンにより電気的に接続さ
れているため、複数の半導体チップを積層して相互の半
導体チップを電気的に接続することが可能になり、ま
た、斜面の形成により配線長の短縮化ならびに斜面上に
樹脂を供給することができるので導電パターンに対する
外部からの衝撃の防止を達成することができ、半導体チ
ップを積層した半導体装置の厚みの薄型化、小型化およ
び高速化に対応することができる。
説明する。
断面図である。
については同一の符号を付し、また、共通の内容につい
ては説明を省略する。
チップが第1の実施形態の半導体チップと異なる点は、
第1の外部電極の厚みおよび第2の外部電極の厚みであ
る。
第1の外部電極の表面および第2の外部電極の表面は、
半導体基板の表面に形成された第2の絶縁層の表面から
突出している。具体的には、メッキなどによって電極そ
のものの高さを確保することにより、第1の外部電極の
表面および第2の外部電極の表面を第2の絶縁層の表面
から突出させる。
プを積層した場合に、相互の半導体チップの電気的な接
続を、接続部材を介することなく確保することができ
る。
法について説明する。
第1の実施の形態の半導体チップが完成した後、各外部
電極の形成工程を付加したものである。つまり、第1の
実施形態に示した図10〜図12または図14〜図15
に示した工程の後、外部電極の高さを確保するための工
程を追加している。
どによって電極そのものの高さを確保することにより、
第1の外部電極21の表面および第2の外部電極22の
表面を第2の絶縁層23の表面から突出させる。これに
より、複数の半導体チップを対向させて積層した場合
に、接続部材を用いることなく、半導体チップ相互の電
気的な接続を確保することができるので、薄型化、高速
化を達成することが可能となる。
説明する。
である。
形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、共
通の内容については説明を省略する。
成された表面電極に電気的に接続されない少なくとも1
つの導電パターン19を有しているので、その導電パタ
ーン19は半導体チップHの集積回路と接続することな
く、半導体チップHの第1の面14に形成された第1の
外部電極21と第2の面17に形成された第2の外部電
極22とを電気的に接続する。
は、両面に形成された外部電極が電気的に接続される
が、集積回路とは電気的に接続されない導電パターンを
有する構造となっている。
法について説明する。
第1の実施形態の半導体チップの製造方法と比較する
と、半導体基板に形成された表面電極のうち、少なくと
も1つの任意の表面電極には導電パターンを形成しない
ことが特徴である。すなわち、第1の実施形態の半導体
チップの製造方法では、半導体チップの両面の外部電極
を電気的に接続する導電パターンを表面電極に電気的に
接続していたが、本実施形態は、表面電極が存在しない
部分に対して、半導体チップの両面の外部電極を電気的
に接続する導電パターンを形成することにより、半導体
チップの集積回路に電気的に接続しない導電パターンを
形成する。したがって、その集積回路に電気的に接続す
ることが不要な半導体チップを、電気的な接続を要する
2つの半導体チップの間に挟んで積層することにより、
挟まれた半導体チップの集積回路をパスする半導体装置
の実現が可能となり、半導体チップ相互間の電気的な接
続の自由度が向上する。
いずれも半導体基板に対して両面に電極が形成された構
造であるが、電極の構造および電気的に接続する電極が
選択的である点において異なっている。
面電極と両面の外部電極とが、導電パターンによって電
気的に接続されている形態、その外部電極の表面の高さ
がメッキなどによって確保されることにより絶縁層から
突出した形態および半導体基板の表面電極に電気的に接
続されない導電パターンにより外部電極どうしが電気的
に接続された形態、少なくとも1つの外部電極に接続さ
れない導電パターンが形成された形態があり、それらの
半導体チップが複数個積層された場合に、対向した半導
体チップの表面の外部電極どうしが電気的に接続でき、
任意の半導体チップの集積回路への電気的接続の有無を
選択することが可能となる。
る。
は、前記した半導体チップの各実施形態から構成されて
おり、第4の実施の形態〜第6の実施の形態として説明
する。
る。
断面図である。
プの第1の実施形態として示した半導体チップA、半導
体チップBおよび半導体チップCが積層されている。そ
れぞれの半導体チップは両面に形成された外部電極が、
接続部材を介して電気的に接続されている。
は接続部材24を介して、半導体チップBの第2の外部
電極22に電気的に接続され、半導体チップBの表面電
極18は接続部材24を介して半導体チップAの第2の
外部電極22に電気的に接続されているので、半導体チ
ップA、半導体チップBおよび半導体チップCは相互に
電気的に接続される。
導体チップA、半導体チップBおよび半導体チップCの
各半導体チップが、その両面に形成された電極を各半導
体基板の貫通孔を経由した導電パターンにより電気的に
接続され、各半導体チップを積層した場合に、半導体チ
ップの相互の面を対向させた構成となるため、複数の半
導体チップを平面的に配置した従来の半導体装置と異な
り、積層する半導体チップの数が増加するにつれて半導
体装置の実装面積が増大するといった問題は解消され
る。
極をそれぞれ対応させて電気的に接続するため、従来の
ように積層した各半導体チップの電気的接続を金属ワイ
ヤーで接続する形態と異なり、実装基板から離れた上層
の半導体チップに対して、その半導体チップの下層の電
極を露出させる必要がなく、同サイズの半導体チップの
積層だけでなく、異種サイズの半導体チップを所望の順
序で積層することも可能であるので、各半導体チップ間
の配線長が長くなるといった問題もない。
しを対向させて接続するCOC(Chip On Ch
ip)構造では、電極が形成された素子形成面は半導体
チップの一方の面のみであったために、半導体チップの
積層数が2枚に限定されていたが、本実施形態では半導
体チップの両面に電極が形成可能な構造であるために、
各半導体チップの両面の電極を電気的に接続することが
可能となり、半導体チップの積層数を増大させることが
可能となる。
極を対応させて積層するため、配線基板を用いて積層し
た従来の半導体装置のように半導体装置全体の厚みの増
大を招くこともなく、複数の半導体チップを積層した半
導体装置の厚みを小さくすることができ、実装面積にお
いては、積層する半導体チップのサイズと同等の実装面
積となる。
た半導体装置により、複数の半導体チップを積層するこ
とが可能となって、積層する半導体チップのサイズおよ
び配列の制約を受けず、各半導体チップ間の配線長が長
くなることなく、積層した厚みが小さくなるので、実装
面積の増大を招かない小型化、高密度化、高速化に対応
した半導体装置の実現が可能となる。
数が3個の場合について説明したが、2個または4個以
上の半導体チップを積層することも可能である。
説明する。
を、接続部材を用いることなく直接接合して半導体チッ
プを積層した半導体装置を示した断面図である。
は図1と同一の符号を付してあり、図19と共通する内
容については説明を省略する。
ける電極、絶縁層および導電パターンの構成は同様であ
るが、半導体チップ相互の電気的な接続方法が第4の実
施形態と異なる点である。
極21は半導体チップEの第2の外部電極22に直接接
合され、半導体チップEの第1の外部電極21は半導体
チップDの第2の外部電極22に直接接合されるので、
半導体チップD、半導体チップEおよび半導体チップF
の3個の半導体チップは相互に電気的に接続される。
21および第2の外部電極22は第2の絶縁層23より
も突出していることが必要であるので、例えば、メッキ
などによって電極そのものの高さを確保しておくことが
望ましい。
せずに半導体基板の外部電極どうしを直接接続すること
により、第4の実施の形態の場合よりも、半導体チップ
を積層後の半導体装置の厚みを小さくすることができる
とともに、配線長を短くすることもでき、半導体チップ
を積層した半導体装置の厚みが小さく、小型化かつ高速
化に対応した半導体装置を実現できる。
る。
た断面図である。
号を付してあり、共通の内容については説明を省略す
る。
半導体チップGおよび半導体Iとは構成が異なり、導電
パターンに接続する第1の電極または第3の電極が形成
されておらず、本実施形態の半導体チップの特徴的構成
を示している。
面に形成された表面電極18、第1の外部電極21およ
び第2の面に形成された第2の外部電極22が導電パタ
ーン19により電気的に接続されており、半導体チップ
Hの第2の外部電極22に電気的に接続した半導体チッ
プIの第1の外部電極21と、半導体チップHの第1の
外部電極21に電気的に接続された半導体チップGの第
2の外部電極22とは電気的に接続されるが、半導体チ
ップHの集積回路には接続されないので、半導体チップ
Hの集積回路をパスすることができる。これにより、そ
の集積回路に電気的に接続することが不要な半導体チッ
プを、電気的な接続を要する2つの半導体チップの間に
挟んで積層することにより、半導体チップ相互間の電気
的な接続の自由度が向上する。
て述べたが、いずれの実施形態も半導体チップを積層し
て半導体装置を構成するものであり、半導体基板に形成
された表面電極と導電パターンを介して電気的に接続さ
れた外部電極を有する複数の半導体チップを積層した半
導体装置であって、外部接続電極どうしが接続部材を介
して電気的に接続された形態、前記半導体チップの外部
電極どうしを直接電気的に接続する形態および半導体基
板の表面電極に接続しない導電パターンにより両面の外
部電極が電気的に接続された半導体チップを少なくとも
1つ用いた形態である。
態では、導電パターンの下地として積層金属膜を、導電
パターンと第1の樹脂層との間および導電パターンと表
面電極との間に形成してもよい。積層金属膜はバリア層
とシード層とからなり、バリア層により導電パターンの
構成元素の拡散の防止および半導体チップの特性劣化防
止を達成することができ、またシード層を設けることで
電解メッキ法による導電パターンのメッキが可能とな
る。また、積層金属膜を構成するバリア層およびシード
層それぞれの厚みは、バリア層が0.05〜0.35[
μm] 、シード層が0.2〜0.8[ μm] であり、本
実施形態ではバリア層の厚みが0.2[ μm] 、シード
層の厚みが0.5[ μm] である。
れた半導体チップを積層した半導体装置により、半導体
チップの実装面積が増大することなく、配線基板および
金属ワイヤが不要になる小型化、高密度化および高速化
が可能となる。
体チップの両面に形成された電極は導電パターンを介し
て電気的に接続されるので、金属ワイヤを用いずに複数
の半導体チップを積層することが可能となり、また、第
2の面となす内角が鈍角となる斜面の形成により、配線
長の短縮化および樹脂供給による半導体チップ側面の保
護を実現できる。
導体装置は、複数の半導体チップが対向した面において
電気的に接続されるため、配線長の短縮化、半導体装置
の厚みおよび実装面積の増大防止が可能である。
は、半導体基板の第2の面となす内角が鈍角である斜面
の形成によって、半導体基板に形成した穴を貫通させる
ので、斜面形成時前に穴の加工時間を短縮できる。ま
た、半導体チップ単位の分割において、斜面上に供給し
た樹脂部を切断することにより、切断時のチッピングな
どの不具合を防止できる。
法の第7の実施の形態について説明する。
する。図22は、本実施形態の配線基板の断面図であ
る。
[μm]のシリコンを基材とするシリコン基板106の表
面107から斜面108まで貫通孔109が形成され、
裏面110となす内角が鈍角となるように形成された斜
面108が配線基板111の外形の一部をなしている。
本実施形態では、貫通孔109は配線基板111の個片
単位の境界部の近傍、例えば境界部から50〜150
[μm]の位置に形成されている。貫通孔109の形状は
円形でも四角形でもよく、円形の場合は直径が10〜2
0[μm]であり、四角形の場合はその一辺の長さが10
〜20[μm]で、四角形の角部は直角ではなく丸みを帯
びた形状となる。また、本実施形態では斜面108と裏
面110とのなす内角は135度であり、斜面108は
裏面から10〜50[μm]の位置まで形成されている。
本実施形態では、基板厚が100[μm]、斜面108は
裏面110から20[μm]の位置まで形成されている。
そして、シリコン基板106の表面107および裏面1
10には、それぞれ第1の導電パターン112および第
2の導電パターン113が形成されている。また、貫通
孔の内壁および斜面には第3の導電パターン114が形
成され、第3の導電パターン114により第1の導電パ
ターン112と第2の導電パターン113とが電気的に
接続されている。このように、シリコン基板の裏面とな
す内角が鈍角となる斜面を形成することで、シリコン基
板の両面の電極を電気的に接続する導電パターンの距離
が短くなり、高速化に対応した配線パターンを確保でき
る。なお、第3の導電パターン114は貫通孔の内壁に
沿って形成されても、貫通孔に充填されてもよい。これ
らの各導電パターンの材料としては、銅(Cu)、金
(Au)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、
ニッケル(Ni)、チタン(Ti)およびアルミニウム
(Al)などが用いられる。各導電パターンのそれぞれ
の厚みは、いずれも好ましくは5〜15[μm]であり、
本実施形態では10[μm]であり、各外部電極の材料、
厚みは各導電パターンと同一である。
膜が各導電パターンと第1の絶縁層115との間に形成
されてもよく、積層金属膜はバリア層の上面にシード層
が積層された2層構造であり、バリア層により各導電パ
ターンの構成元素の拡散の防止および配線基板の特性劣
化を防止することができ、シード層を設けることで電解
メッキ法による導電パターンのメッキが可能となる。バ
リア層はチタン(Ti)、チタンタングステン(Ti/
W)、クロム(Cr)およびニッケル(Ni)などが材
料として用いられ、厚みは0.05〜0.35[μm]で
あり、本実施形態では0.2[μm]である。また、シー
ド層は銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)およびニッ
ケル(Ni)などが材料として用いられ、厚みは0.2
〜0.8[μm]であり、本実施形態では0.5[μm]で
ある。
ターン112、第2の導電パターン113および第3の
導電パターン114との間には第1の絶縁層115が形
成され、シリコン基板106と各導電パターンとが電気
的に絶縁されている。さらに、第1の導電パターン11
2の電極部116以外の表面および第2の導電パターン
113の電極部117以外の裏面は第2の絶縁層118
で被覆されているが、各電極部は各導電パターンの一部
であり、各導電パターンに対応する各電極部は同時に形
成されるものである。なお、各絶縁層は厚みが1〜30
[μm]の二酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(Si
N)、酸窒化膜(SiON)、ポリイミド膜などが用い
られ、二酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(Si
N)、酸窒化膜(SiON)の場合は1[μm]、ポリイ
ミド膜の場合は7[μm]である。また、第2の絶縁層1
18はソルダーレジストを主材料としてもよく、この場
合の厚みは、本実施形態では30[μm]である。
形成されているが、2層以上の導電パターンが絶縁層と
交互に形成されてもよく、各導電パターンの層数は限定
されるものではない。
に貫通孔が形成され、シリコン基板の両面に形成された
電極がシリコン基板の両面および貫通孔に形成された導
電パターンを介して電気的に接続された配線基板によ
り、配線基板に実装される半導体チップと同程度の高精
度なパターン形成ならびに平坦性を達成することができ
るので接合信頼性の向上を実現することが可能である。
ついて説明する。
符号を付している。
の製造方法の各工程の断面図または平面図である。
00[μm]の厚みのウェハー状態のシリコン基板106
を用意する。なお、図に示した破線はシリコン基板を分
割後の配線基板単位に分割するためのダイシング時の切
削刃の幅方向の両端部が通過する位置を示しており、2
本の破線の中央部が配線基板の個片単位どうしの境界部
である。
工した状態を示す平面図であり、図25(a)は図24
のV−V'箇所の断面図である。
RIE(Reactive IonEtching)法
によって、シリコン基板106の表面107から厚み方
向に貫通させることなく、深さが20〜100[μm]の
穴119を形成するが、穴119の形成位置は、分割後
の配線基板の個片単位の周囲に形成され、本実施形態で
は分割後の配線基板の個片単位の境界線から50[μm]
の位置に形成される。
みは100[μm]、穴119の深さは70[μm]であ
り、後工程において斜面108を形成することによって
穴119が貫通した貫通孔109の長さは50[μm]程
度である。なお、穴119の形成方法はRIE法に限定
されるものではなく、光エッチング、ウエットエッチン
グ、超音波加工、放電加工などを用いることも可能であ
り、前記の種々の加工方法を組み合わせてもよい。
法であるRIE法は、反応性ガスプラズマを利用したド
ライエッチング法であり、半導体ウェハーの微細加工に
用いられる方法であり、その際、穴以外の部分がエッチ
ングされないように、穴以外の部分を被覆したマスクを
絶縁層上に形成し、エッチング後マスクを除去する。
の内壁およびシリコン基板の表面107上に第1の絶縁
層120を形成する。ここで、第1の絶縁層120は、
CVD法、スパッタ法、光CVD法、塗布などの方法に
より、二酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(Si
N)、酸窒化膜(SiON)、ポリイミドなどを材料と
した膜が形成されたものである。
縁層120上に第1の積層金属膜121を形成するが、
第1の積層金属膜121はバリア層上にシード層が積層
された2層構造となっている。ここで、バリア層および
シード層は、スパッタ法またはCVD法または電子ビー
ム蒸着法などにより形成される。バリア層はチタン(T
i)、チタンタングステン(Ti/W)、クロム(C
r)、ニッケル(Ni)のいずれかの材料が用いられ、
シード層は銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、ニッ
ケル(Ni)などが用いられる。
層金属膜121を電極として、電解めっき法により、第
1の導電パターン112を穴119の内壁および第1の
積層金属膜121上に形成する。その際、所望の配線お
よび電極の形状にするため、第1の積層金属膜121上
にめっきレジスト122を形成しておき、電解めっき
後、めっきレジスト122を除去する。なお、第1の導
電パターン112は穴119に充填して形成してもよ
い。また、第1の導電パターン112の材料としては銅
(Cu)、金(Au)、タングステン(W)、モリブデ
ン(Mo)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、アル
ミニウム(Al)などが用いられる。
電パターン112をマスクとして、第1の導電パターン
112が形成された領域以外の部分の第1の積層金属膜
121をエッチングにより除去する。
電パターン112の一部を第1の外部電極123として
開口して第2の絶縁層124を形成するが、その際、第
2の絶縁層124を第1の外部電極123を除く第1の
導電パターン112および第1の絶縁層120上に形成
した後、第1の外部電極123の部分が開口したマスク
を形成し、第1の外部電極123の開口部分の第2の絶
縁層124をエッチングした後、マスクを除去する。な
お、第2の絶縁層124はCVD法、スパッタ法、光C
VD法、塗布法などにより、二酸化ケイ素(SiO
2)、窒化ケイ素(SiN)、酸窒化膜(SiON)、
ポリイミドなどの膜が形成されたものである。
06の表面107を接着剤125により支持体126に
接着し、機械研削またはCMP(Chemical M
echanical Polishing)法によっ
て、シリコン基板106を裏面110から研削し、50
〜200[μm]の厚みまで加工する。なお本実施形態で
は、研削後のシリコン基板の厚みは100[μm]であ
る。
06の裏面110において、分割後の配線基板の個片単
位の境界部をはさむ2本の点線の中央部をベベルカット
により切断し、シリコン基板106の裏面110と鈍角
をなす斜面108を形成するとともに、第1の導電パタ
ーン114を斜面108に露出させる。したがって、図
25(a)に示したように、シリコン基板106に形成
する穴119はシリコン基板106を貫通させる必要が
なく、穴119を加工するのに要する時間を短縮するこ
とができる。なお、図25(a)に示した穴119の加
工深さは、ベベルカットにおける切削深さおよび切削刃
の先端形状によって決定される。
較的大きく、先端部が斜面により形成された切削刃を用
いることにより、シリコン基板にも裏面となす内角が鈍
角となる斜面を形成するような切削方法のことである。
なお、ベベルカットに用いる切削刃の厚みは、隣接する
貫通孔の距離よりも100[μm]程度以上大きいことが
望ましい。本実施形態では、隣接する貫通孔の距離が1
00[μm]であり、ベベルカットに用いた切削刃の厚み
は200[μm]である。なお、本実施形態ではベベルカ
ットによる加工方法を示したが、エッチングによって加
工してもよい。
ーン114の斜面108に露出した部分を除く斜面10
8および裏面110の全面に、第3の絶縁層127を形
成するが、その際、第3の絶縁層127を斜面108お
よび裏面110の全面に形成した後、第1の導電パター
ン114が露出した部分が開口したマスクを第3の絶縁
層127上に形成し、第1の導電パターン114の開口
部分の第3の絶縁層127をエッチングした後、マスク
を除去する。なお、第3の絶縁層127は、CVD法、
スパッタ法、光CVD法、塗布などにより、二酸化ケイ
素(SiO2)、窒化ケイ素(SiN)、酸窒化膜(S
iON)、ポリイミドなどの膜を形成したものである。
層120よりもエッチング速度が大きい材料で形成する
ことが望ましい。つまり、第3の絶縁層127をエッチ
ングして開口する際に、マスクのズレが生じても第1の
絶縁層120をほとんどエッチングすることなく、第3
の絶縁層127を選択的にエッチングして開口すること
ができ、第1の絶縁層120を部分的に除去してしまう
ことはないからである。
び裏面110の全面に第2の積層金属膜128を形成す
る。第2の積層金属膜128はバリア層上にシード層が
積層された2層構成である。バリア層とシード層は、ス
パッタ法、CVD法または電子ビーム蒸着法などにより
形成される。バリア層にはチタン(Ti)、チタンタン
グステン(Ti/W)、クロム(Cr)、ニッケル(N
i)などが用いられ、シード層には銅(Cu)、金(A
u)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)などが用いられ
る。
膜128を電極とする電解めっき法により、所望の配線
および電極の形状の第2の導電パターン129を斜面1
08および裏面110に対して形成することで、第2の
導電パターン129は第2の積層金属膜128を介して
斜面108から露出する第1の導電パターン114と電
気的に接続される。その際、所望の配線および電極の形
状を形成するために、第2の導電パターン129を形成
する必要のない部分の第2の積層金属膜128上には、
めっきレジスト130を形成しておき、電解めっき後、
めっきレジスト130を除去する。また、第2の導電パ
ターン129の材料としては、銅(Cu)、金(A
u)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニッ
ケル(Ni)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)
などが用いられる。
ーン129をマスクとして、エッチングにより、第2の
導電パターン129を形成した領域以外の第2の積層金
属膜128を除去する。
131の開口部分を除く裏面110の全体および斜面1
08に、第4の絶縁層132を形成する。その際、第4
の絶縁層132を斜面108および裏面110の全面に
形成した後、第2の外部電極131の部分を開口したマ
スクを形成し、第2の外部電極131の開口部分の第4
の絶縁層132をエッチングした後、マスクを除去す
る。なお、第4の絶縁層132は、CVD法、スパッタ
法、光CVD法、塗布法などを用いて、二酸化ケイ素
(SiO2)、窒化ケイ素(SiN)、酸窒化膜(Si
ON)、ポリイミドなどの膜を形成したものである。
単位の境界線であるスクライブライン133を中心とし
て、図34に破線で示した切削刃の幅方向の両端部の内
側においてダイシングを行い、裏面110となす内角が
直角となる側面134を形成する。
ることにより、配線基板の表面には第1の外部電極が第
2の絶縁層から露出した状態で形成され、また、裏面に
は第2の外部電極が第4の絶縁層から露出した状態で形
成されており、第1の外部電極および第2の外部電極は
互いに電気的に接続される。
極の形成位置は特に限定されるものではなく、搭載され
る半導体チップの電極およびマザーボードとの接合部の
電極に対応する位置に外部電極がそれぞれ形成されれば
よい。
た工程の後、斜面に樹脂を供給して硬化させる工程の断
面図である。図36〜図38に示す工程は、斜面の補強
を目的とするものである。
に示した工程の後、液状樹脂をその上面が裏面の高さに
なるまでベベルカットされた部分に塗布することによ
り、第2の外部電極131として開口する部分を除く裏
面110の全面および斜面108に絶縁樹脂層135を
形成する。
緩和できるものが好適である。
ライブライン133を中心としてダイシングを行い、裏
面に垂直な側面を形成する。
支持体126を除去して、配線基板106を個片に分割
する。
角形でもよく、円形の場合は直径が10〜20[μm]、
四角形の場合は一辺の長さが10〜20[μm]であり、
本実施形態においては20[μm]である。ここで、穴の
形状が四角形の場合は、四角形の角部は直角ではなく、
丸みを帯びた形状となる。また、RIE法の技術的革新
により、直径または一辺の長さが10[μm]よりも小さ
い貫通孔または穴を加工することも可能である。
の絶縁層および第4の絶縁層の厚みは1〜30[μm]で
あり、本実施形態では、二酸化ケイ素(SiO2 )、窒
化ケイ素(SiN)および酸窒化膜(SiON)の場合
は1[μm]、ポリイミドの場合は7[μm]である。ま
た、第2の絶縁層および第4の絶縁層はソルダーレジス
トを主材料としてもよく、この場合の厚みは、本実施形
態では30[μm]である。
の導電パターン13の厚みは好ましくは5〜15[μm]
であり、本実施形態では10[μm]である。
した後、硬化した液状樹脂の部分をダイシングすること
により、切断時のチッピングなどの不具合を防止でき、
裏面に垂直で比較的厚みの大きい絶縁樹脂層で形成され
たシリコン基板の角部を形成するとともに、配線基板を
個片に分割することができるので、配線基板の側面を補
強し、斜面上の第2の導電パターンを保護することがで
きる。
工程に加えて、シリコン基板の第1の面から貫通しない
途中までの穴を形成する工程と、裏面から斜面を形成す
るとともに穴を貫通させる工程と、穴および斜面を経由
して導電パターンを形成する工程とを設けることによ
り、シリコン基板の両面に形成された電極が互いに電気
的に接続された構造が実現できる。
第1の導電パターンを形成した後、穴に達し、裏面とな
す内角が鈍角である斜面を形成することで、第1の導電
パターンが裏面に露出するため、穴を深く形成したり、
シリコン基板を薄く研磨する必要もないので、加工時間
の短縮化および、加工コストの低減を実現できる。ま
た、配線基板の厚みの自由度が大きくなるので、シリコ
ン基板の搬送が容易となる。また、ベベルカットにより
裏面となす内角が鈍角である斜面の形成することで、第
1の導電パターンが裏面に露出するので、最初に穴を貫
通させる加工方法と比較すると、製造工数および製造コ
ストを大幅に削減できる。
電パターンの下層にバリア層およびシード層からなる積
層金属膜を形成することで、バリア層による第1の導電
パターンおよび第2の導電パターンの構成元素が第1の
電極とシリコン基板とに拡散することの抑制ならびに半
導体チップの特性が劣化することを防止でき、シード層
に対する電解めっきによって第1の導電パターンおよび
第2の導電パターンを形成することができる。
より、シリコン基板に形成された貫通孔の内壁を経由し
て導電パターンが形成され、第1の面に形成された第1
の外部電極および裏面に形成された第2の外部電極とが
導電パターンにより電気的に接続され、また、裏面とな
す内角が鈍角である斜面に貫通孔が形成された配線基板
を製造することができる。
造された配線基板は、両面の電極が、シリコン基板の側
面を経由した導電パターンにより電気的に接続されてい
るため、シリコン基板の両面に半導体チップおよび配線
基板を接合することが可能となる。
り配線長の短縮化を確保でき、斜面上に樹脂を供給する
ことで導電パターンに対する外部からの衝撃の防止を達
成することができる。
説明する。
いては省略し、同一の構成要素には同一の符号を付して
いる。
である。
板はシリコンを基材とするシリコン基板106に穴10
9、第1の絶縁層115、第2の絶縁層118、第1の
導電パターン112、第2の導電パターン113および
第3の導電パターン114がそれぞれ形成され、第1の
導電パターン112と第2の導電パターン113とは第
3の導電パターン114によって電気的に接続されてい
る。本実施形態の配線基板は第7の実施形態とは異な
り、シリコン基板106と第2の導電パターン113と
の間に低応力の樹脂層136を有している。低応力の樹
脂層の材料は、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポ
リイミド樹脂、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂および
ビスマルイミド系樹脂が適しており、本実施形態ではエ
ポキシ系樹脂が用いられている。本実施形態では、低応
力の樹脂層はシリコン基板と第2の導電パターンとの間
に設けたが、シリコン基板と第1の導電パターンとの間
に設けてもよい。また、低応力の樹脂層の厚みは5〜1
00[μm]が好適で、本実施形態では20[μm] であ
るが、配線基板の厚みを薄くするために可能な限り薄い
ほうがよく、樹脂材料の種類によって異なる弾性率およ
び収縮率などの特性、基板のサイズ、実装時の温度、マ
ザーボードの材料および半田の材料などの部材の特性に
応じて、低応力の樹脂層の厚みは調整される。
る温度変化によって発生する応力を低応力の樹脂層によ
り緩和することができ、マザーボードへの実装信頼性を
高めることができる。
ついて説明する。
て図28で示したシリコン基板の裏面110の機械研削
またはCMP法による研削工程の後、低応力の樹脂層を
シリコン基板の裏面に形成する工程を設けている。すな
わち、硬化前の液状の低応力性樹脂をシリコン基板の裏
面に塗布し、露光現像により必要箇所のみ低応力の樹脂
層を形成し加熱硬化させる。なお、硬化後に表面を平坦
にするためにCMP法により低応力樹脂の表面を加工す
る場合もある。
る。
は、前記した配線基板の各実施形態から構成されてお
り、第9の実施の形態および第10の実施の形態として
説明する。
る。
の配線基板を用いたものであり、第7の実施形態と共通
する内容については省略し、また、同一の構成要素には
同一の符号を付している。
図である。
態に示した配線基板に対して半導体チップ137の単体
または複数個を搭載し、配線基板111をバンプ138
を用いてマザーボード139に実装したものである。配
線基板111は、シリコン基板106を基材として、そ
のシリコン基板106は裏面110となす内角が鈍角で
ある斜面108が形成され、シリコン基板106の表面
107から斜面108へ達する複数の貫通孔109とを
有しており、シリコン基板106の表面107および貫
通孔109内に形成された第1の導電パターン112
と、裏面110および斜面108に形成された第2の導
電パターン113が形成されている。第1の導電パター
ン112と第2の導電パターン113は、貫通孔109
と斜面108の接続部分で直接電気的に接続されてい
る。なお、第1の導電パターン112とシリコン基板1
06の間と、第2の導電パターン113とシリコン基板
106の間には第1の絶縁層115が形成され電気的に
絶縁されている。さらに、第1の導電パターン112の
電極部116以外の表面および第2の導電パターン11
3の電極部117以外の表面および斜面108は、第2
の絶縁層118で被覆されている。
シリコン配線基板の第1の導電パターンと電気的に接続
され、第2の導電パターンはバンプを介して、マザーボ
ードと電気的に接続されている。
板を用いることにより、半導体チップと配線基板との熱
膨張特性が同程度になり、接合部の信頼性を確保できる
とともに、配線基板の平坦度および寸法精度が従来の樹
脂配線基板に比較して向上するので、半導体チップの配
線密度に対応した高密度実装が可能となる。また、配線
基板とマザーボードとの接合部に金属バンプを介するこ
とにより、接合部の応力を低減して接合信頼性を向上さ
せることが可能となる。
て説明する。
態の配線基板を用いたものであり、第8の実施の形態と
共通する内容については省略し、また、同一の構成要素
には同一の符号を付している。
面図である。
装置の配線基板は、シリコン基板106と第2の導電パ
ターン113との間に低応力の樹脂層136が形成され
ている。なお、低応力の樹脂層136はシリコン基板1
06と第1の導電パターン112との間に形成されても
よい。
線基板とマザーボードとの間に生ずる応力を低応力の樹
脂層により緩和され、マザーボードに対する配線基板の
への実装信頼性を向上させることができる。また、シリ
コンを基材とした配線基板に半導体チップが搭載された
半導体装置により、半導体チップと配線基板との熱膨張
特性が同程度になり、接合部の信頼性を確保できるとと
もに、金属バンプを用いた配線基板とマザーボードとの
接合部の応力が低減されるので接合信頼性が向上し、シ
リコン基板を用いた配線基板の平坦度および寸法精度に
より接合安定性が向上し、小型化、高密度化かつ高速化
を実現できる。
板に半導体チップを搭載したが、半導体チップ以外の電
子部品を搭載してもよい。
より、配線基板に半導体チップの材料と同一のシリコン
を用いることにより、半導体チップ実装時における加熱
時に半導体チップと配線基板との接合部で発生する熱応
力が低減されるので、接合信頼性が向上し、配線基板に
形成される配線パターンは、半導体チップに形成される
配線パターンと同程度の平坦度、寸法精度であるので、
配線基板に対する半導体チップの高密度な実装が実現で
きる。また、マザーボードに対して金属バンプを介して
配線基板を実装することで、金属バンプによる応力低減
を図ることができ、接合信頼性が向上する。
ある斜面が配線基板の外形の一部として形成されること
で配線を短くすることができ、斜面に樹脂を形成するこ
とで導電パターンが保護される半導体チップが搭載され
た半導体装置の実現が可能となる。
力の樹脂層が形成されることで、配線基板とマザーボー
ドとの間で発生する応力を緩和することができ、接合信
頼性が向上する。
の製造方法により、シリコン基板の両面の電極が、貫通
孔内に形成された導電パターンを介して電気的に接続さ
れる。したがって、この配線基板を用いた半導体装置
は、金属バンプを介した各接合部の応力を低減して信頼
性を高め、シリコンを用いた配線基板の平坦度および寸
法精度により、接合の安定性および配線密度が向上し、
小型化、高密度化かつ高速化が実現できる。
ある斜面が配線基板の外形の一部として形成されること
で配線を短くすることができ、斜面に樹脂を形成するこ
とで導電パターンが保護される半導体チップが搭載され
た半導体装置の実現が可能となり、さらに、上記したよ
うにシリコン基板の裏面に低応力の樹脂層が形成される
ことで、配線基板とマザーボードとの間で発生する応力
を緩和することができ、接合信頼性が向上する。
2により説明する。図42は、本発明の第11の実施の
形態に係るマルチチップ半導体装置の断面図である。こ
のマルチチップ半導体装置は、3つの半導体チップ
11 、12 、13 が積層された構成となっている。各半
導体チップ11 、12 、13 は、集積形成された素子
(図示せず)およびその上に形成された多層導電パター
ン(図示せず)を表面に有する半導体基板202からな
り、その半導体基板202は表面と鋭角をなして形成さ
れた側面である斜面203と、表面の周辺に形成された
複数の凹部204とを有しており、表面に形成された第
1の電極205と、裏面に形成された第2の電極206
と、凹部204内及び斜面203上を通り表面及び裏面
に延ばされて形成された、第1の電極205と第2の電
極206とを接続するための導電パターン207とから
構成されている。第1の電極205と半導体基板202
の間と、第2の電極206と半導体基板202の間と、
導電パターン207と半導体基板202の間には絶縁層
208が形成されている。また、各半導体チップ11 、
1 2 、13 の半導体基板202上の多層配線(図示せ
ず)にはそれぞれ、表面電極209が設けられており、
表面電極209は導電パターン207と電気的に接続さ
れている。また、各半導体チップ11 、12 、13 は、
第1の電極205と第2の電極206の開口部以外の全
面を絶縁層210で被覆されている。半導体チップ11
の第1の電極205は例えば金属バンプなどの接続部材
211を介して、半導体チップ12 の第2の電極206
に電気的に接続されている。これにより半導体チップ1
1 は半導体チップ12 と電気的に接続されたことにな
る。同様に半導体チップ12 の第1の電極205は接続
部材211を介して、半導体チップ13 の第2の電極2
06に電気的に接続され、半導体チップ12 は半導体チ
ップ13 と電気的に接続されている。このようにして、
半導体チップ11 、12 、1 3 間は電気的に接続される
ことになる。
11 、12 、13 を積層するため、複数の半導体チップ
を平面的に配置する従来のマルチチップ半導体装置と異
なり、半導体チップの数が増えるほど装置の面積が増大
するといった問題はない。
裏面に配置した電極205、206を介して接続するた
め、半導体チップ11 〜13 を積層し金属ワイヤーで接
続する従来のマルチチップ半導体装置と異なり、上層に
なるほどの半導体チップの面積を小さく、下層の表面電
極が露出するようにしなければならないといった制約は
なく、同サイズの半導体チップの積み重ねはもちろんの
こと異種サイズの半導体チップを所望の順番に積層する
ことも可能であり、また、各半導体チップ間の配線長が
長くなるといった問題はない。
置した電極を介して接続するため、互いの表面同士を向
かい合わせ接続するCOC構造の従来のマルチチップ半
導体装置と異なり、半導体チップの積層数が2枚に限定
されるということはない。そして、半導体チップのみを
積層するため、配線基板を用いて積層する従来のマルチ
チップ半導体装置と異なり、積み重ねた高さを低くする
ことができ、積層する半導体チップのサイズそのものを
装置の実装面積とすることができる。
面積が小さく、積層する半導体チップサイズおよび順番
に制約がなく、各半導体チップ間の配線長が短く、積層
高さが低く、半導体チップの積層数が2枚以上可能であ
る、小型、高密度かつ高速に対応したマルチチップ半導
体装置を実現できる。
層枚数が3枚の場合について説明したが、本実施の形態
の構造であれば、半導体チップ積層枚数が4枚以上の場
合でも同様に接続できる。
係るマルチチップ半導体装置の断面図である。なお、図
42のマルチチップ半導体装置と対応する部分には図4
2と同一の符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
接続に接続部材211を使用しない例である。半導体チ
ップ11 の第1の電極205は半導体チップ12 の第2
の電極206に直接接合されている。これにより半導体
チップ11 は半導体チップ1 2 と電気的に接続されたこ
とになる。半導体チップ12 の第1の電極205は半導
体チップ213の第2の電極206に直接接合され、電
気的に接続されている。このようにして、半導体チップ
11 、12 、13 間は電気的に接続されることになる。
ずに電極同士を直接接続することにより、さらに積み重
ねた高さを低くすることができるとともに、配線長を短
くすることができる。したがって、第1の実施形態と同
様の効果が得られるとともに、さらに各半導体チップ間
の配線長が短く、積層高さが低い、より小型かつより高
速に対応したマルチチップ半導体装置を実現できる。
施の形態に係るマルチチップ半導体装置の半導体チップ
の製造方法を示す工程断面図である。
態の半導体基板212を用意する。この半導体基板21
2は表面に素子(図示せず)および多層導電パターン
(図示せず)を形成した後のもので多層導電パターンに
は表面電極213が設けられており、その表面の所望の
領域にはSiNによる絶縁層214とポリイミドによる
樹脂層215が形成されている。なお、絶縁層214と
樹脂層215は他の材料で形成されている場合や形成さ
れていない場合もある。
にて半導体基板12の表面にスクライブライン216を
またぐように凹部217を形成する。その際、ほかの部
分がエッチングされないようにマスクを形成し、エッチ
ング後マスクを除去する。この凹部217の深さは20
〜100μmである。この時の部分平面図を図47に示
す。図44(b)および図47(b)は図47(a)の
V−V′線における断面図である。なお、凹部217の
形成方法はRIE法に限定されるものではなく、光エッ
チング、ウエットエッチング、超音波加工、放電加工な
どを用いることもできる。さらに、上記加工方法を組み
合わせてもよい。
213の開口部を除く、凹部217の内壁を含む表面全
面に第1の絶縁層218を形成する。その際、第1の絶
縁層218を表面全面に形成した後、マスクを形成し、
表面電極213の開口部分の第1の絶縁層218をエッ
チングした後、マスクを除去する。なお、第1の絶縁層
218はSiO2 、SiN、SiON、ポリイミド膜な
どの層を、CVD法、スパッタ法、光CVD法、塗布な
どにより形成する。
にバリア層219と、シード層220を順次積層した積
層金属膜を形成する。バリア層219とシード層220
の形成方法は、スパッタ法またはCVD法または電子ビ
ーム蒸着法等を用いる。バリア層はTi、Ti/W、C
rまたはNi、シード層はCu、Au、AgまたはNi
等を用いる。
220を電極とする電解めっきにより、凹部217を埋
め込みかつ所望の配線及び電極の形状に第1の導電パタ
ーン221を形成する。その際、所望の配線及び電極の
形状にするため、シード層220上にめっきレジスト2
22を形成しておき、電解めっき後、めっきレジスト2
22を除去する。第1の導電パターンとしてはCu、A
u、W、Mo、Ni、Ti、Al等を用いる。
電パターン221をマスクとするエッチングにより、第
1の導電パターン221を形成した領域以外のシード層
220を除去し、同じく第1の導電パターン221をマ
スクとするエッチングにより、第1の導電パターン22
1を形成した領域以外のバリア層219を除去する。
極223の開口部分を除く表面全体に、第2の絶縁層2
24を形成する。その際、第2の絶縁層224を表面全
面に形成した後、マスクを形成し、第1の電極223の
開口部分の第2の絶縁層224をエッチングした後、マ
スクを除去する。なお、第2の絶縁層224はSiO
2、SiN、SiON、ポリイミド膜などの層を、CV
D法、スパッタ法、光CVD法、塗布などにより形成す
る。
3と電気的に接続された第1の電極223のみが、第2
の絶縁層224から露出した状態で形成されている。
面を接着剤225により支持体226に接着し、半導体
基板212を裏面から研磨し、所望の厚みまで薄くす
る。研磨方法は、機械研磨またはCMPでもよい。半導
体基板の厚みは50〜200μmである。
板212の裏面から、ベベルカットにより、表面と鋭角
をなす斜面227を形成することと、第1の導電パター
ン221を裏面からみえるように斜面227に露出する
ことと、半導体チップ228に分割することとを同時に
行う。
電パターン221の斜面227に露出した部分を除く斜
面227及び裏面全体に、第3の絶縁層229を形成す
る。その際、第3の絶縁層229を斜面227及び裏面
全面に形成した後、マスクを形成し、第1の導電パター
ン221の開口部分の第3の絶縁層229をエッチング
した後、マスクを除去する。なお、第3の絶縁層229
はSiO2 、SiN、SiON、ポリイミド膜などの層
を、CVD法、スパッタ法、光CVD法、塗布などによ
り形成する。
8及び第2の絶縁層224よりエッチング速度の速い材
料で形成するのが望ましい。
ングして開口する際に、マスクのズレが生じても第1の
絶縁層218及び第2の絶縁層224をほとんどエッチ
ングすることなく、第3の絶縁膜229を選択的にエッ
チングして開口することができ、第1の導電パターン2
21を覆う第1の絶縁層218及び第2の絶縁層224
を部分的に除去してしまうことはない。
7及び裏面の全面にバリア層230と、シード層231
を順次積層した積層金属膜を形成する。バリア層230
とシード層231の形成方法は、スパッタ法、CVD法
または電子ビーム蒸着法等を用いる。バリア層230は
Ti、Ti/W、CrまたはNi、シード層231はC
u、Au、AgまたはNi等を用いる。
231を電極とする電解めっきにより、斜面227及び
裏面へ、斜面227から露出する第1の導電パターン2
21に接続するよう、所望の配線及び電極の形状の第2
の導電パターン232を形成する。その際、所望の配線
及び電極の形状にするため、シード層231上にめっき
レジスト233を形成しておき、電解めっき後、めっき
レジスト233を除去する。第2の導電パターン232
としてはCu、Au、W、Mo、Ni、Ti、Al等を
用いる。
電パターン232をマスクとするエッチングにより、第
2の導電パターン232を形成した領域以外のシード層
231を除去し、同じく第2の導電パターン232をマ
スクとするエッチングにより、第2の導電パターン23
2を形成した領域以外のバリア層230を除去する。
極234の開口部分及びスクライブライン216を除
く、斜面227及び裏面全体に、第4の絶縁層235を
形成する。その際、第4の絶縁層235を斜面227及
び裏面全面に形成した後、マスクを形成し、第2の電極
234の開口部分の第4の絶縁層235とスクライブラ
イン216上の第4の絶縁層235及び第3の絶縁層2
29をエッチングした後、マスクを除去する。なお、第
4の絶縁層235はSiO2 、SiN、SiON、ポリ
イミド膜などの層を、CVD法、スパッタ法、光CVD
法、塗布などにより形成する。
25と支持体226を除去して、半導体チップ228を
個片に分割する。
第1の電極223のみが第2の絶縁層224から露出し
た状態で形成され、裏面には第2の電極234のみが第
4の絶縁層235から露出した状態で形成されており、
表面電極213と第1の電極223と第2の電極234
とが電気的に接続された構造が完成する。
導体基板212の表面にスクライブライン216をまた
ぐように凹部217を形成する工程と、そのスクライブ
ライン216を裏面からベベルカットする工程とを備え
ることにより、お互いに電気的に接続されかつ表面電極
213とも電気的に接続された第1の電極223と第2
の電極234を半導体基板212のチップの表面と裏面
のそれぞれに有する構造を形成できる。
217を形成した半導体基板212の表面側に第1の導
電パターン221を形成した後、表面と鋭角をなす斜面
227を形成した裏面側に第2の導電パターン232を
形成するだけで表面から裏面へ導通する配線とすること
ができ、容易に表裏導通電極を形成することができる。
で形成された凹部217内に第1の導電パターン221
を形成した後に凹部217の中心部分で表面を鋭角にカ
ットすることで、第1の導電パターン221の配線のた
めの一部が裏面から見えるようにできるため、凹部21
7を極端に深く形成する必要はなく、また半導体基板2
12を極端に薄く研磨する必要もないので、半導体チッ
プ228の厚み設定の自由度が大きく、製造工数を低減
でき、マルチチップ半導体装置用チップのコストを低減
できる。
極223を形成する工程と第1の導電パターン221を
形成する工程を同時に行うことができ、また第2の電極
234を形成する工程と前記第2の導電パターン232
を形成する工程も同時に行うことができるので、製造工
数をさらに低減できる。
ルカットにより表面と鋭角をなす斜面227を形成する
ことと、半導体チップ228を個片に分割することと、
第1の導電パターンを裏面から見えるようにすることと
を同時に行うことができ、他の手段で形成する場合より
製造工数及び製造コストを大幅に削減できる。
第2の導電パターン232の下には必ずバリア層(21
9、230)とシード層(220、231)が形成され
ているので、バリア層(219、230)により第1の
導電パターン221及び第2の導電パターン232の構
成元素が表面電極213と半導体基板212に拡散する
ことによる半導体チップの特性劣化を防止することがで
き、またシード層(220、231)により電解めっき
にて第1の導電パターン221及び第2の導電パターン
232を形成することができる。
カットのラインがずれた場合を示す断面図であり、図4
5と同一符号を付してある。図49にてA−A′は本来
カットするべきラインを示し、B−B′はずれた場合を
示してある。このようにずれた場合でも常に凹部217
の底面がカットされるように、凹部の幅を十分広くする
ことにより、それぞれのラインでカットされ形成される
斜面において、露出する第1の導電パターン221の中
心から斜面と裏面の接点までの距離C及びDが等しく、
露出する第1の導電パターン221の形状及び位置を安
定させることができる。
方法を示す図であり、図44と共通する部分には同一符
号を付してある。図44(b)の工程における凹部21
7に代わり半導体基板212表面にスクライブライン2
16をまたぐようにダイシングにより溝237を形成す
る。この溝237の深さは20〜100μmである。ダ
イシングにて一括に形成することにより、エッチングで
形成する場合と比較して工程数を少なく短時間に形成す
ることができる。
係るマルチチップ半導体装置の半導体チップの製造方法
を示す工程断面図である。なお、図44、45、46の
マルチチップ半導体装置用チップと対応する部分には図
44、45、46と同一符号を付してあり、詳細説明は
省略する。本実施の形態では、第13の実施の形態の図
46(b)の工程の後、図48(a)に示すように、斜
面227及び第2の電極234の開口部分を除く裏面全
面に、平坦になるように液状樹脂を塗布し硬化して絶縁
樹脂層236を形成する。なお本実施の形態は図46
(b)工程の後としたが、図46(c)の後でもよい。
液状樹脂としてはポリイミド等の応力を緩和できるもの
がよい。
ダイシングを行い、表面に垂直な側面を形成する。
25と支持体226を除去して、半導体チップ228を
個片に分割する。
面227で形成された側面を液状樹脂で埋め込むことが
でき、硬化した液状樹脂の部分をダイシングすることに
より表面に垂直な厚い絶縁樹脂層236で形成された側
面を得ると同時に、個片にすることができる。
ップの側面を補強するとともに、斜面227上の第2の
導電パターン232の保護を高めることができる。
係るマルチチップ半導体装置の断面図である。なお、図
42のマルチチップ半導体装置と対応する部分には図4
2と同一の符号を付してあり、詳細は省略する。
形成された表裏導通電極の少なくとも1つが表面電極と
接続されていないことである。
導体チップ11 、12 、13 が積層された構成となって
いる。半導体チップ11 と13 は、表面に形成された第
1の電極205と、裏面に形成された第2の電極206
と、表面電極209とが導電パターン207により電気
的に接続されており、半導体チップ12 は、少なくとも
1つの表面電極209へ電気的に接続されない導電パタ
ーン238を有し、その導電パターン238は表面に形
成された第1の電極239と、裏面に形成された第2の
電極240とを電気的に接続している。
極240に電気的に接続した半導体チップ11 の第1の
電極205と、半導体チップ12 の第1の電極239に
電気的に接続された半導体チップ13 の第2の電極20
6は、電気的に接続されるが、半導体チップ12 の集積
回路には接続されないことになる。
体チップ12 の集積回路に電気的に接続する必要がなく
かつお互いを電気的に接続したい電極(205、20
6)が半導体チップ11 と13 にある場合、それらの電
極(205、206)を半導体チップ12 に形成された
集積回路に電気的に接続されていない表裏導通電極(2
39、240)に接続することにより、半導体チップ1
2 をパスすることができることになる。
基づいて説明する。図52はこの発明の第16の実施の
形態のシリコン配線基板を用いたマルチチップ半導体装
置の断面図である。
導体装置は、シリコン配線基板301の表面に複数の半
導体チップ308等の電子部品を単体または積層して搭
載し、半田ボール306を用いてマザーボード307に
実装した構成となっている。シリコン配線基板301は
シリコンからなるシリコン基板305を有し、表面に形
成された第1の導電パターン302と、裏面に形成され
た第2の導電パターン303と、側面に形成された第3
の導電パターン304とから構成されている。第1の導
電パターン302と第2の導電パターン303は第3の
導電パターン304を介して電気的に接続されている。
第1の導電パターン302は電子部品308を実装し配
線するためのもので少なくとも一層からなり、第2の導
電パターン303はマザーボード7に実装するための電
極を有するもので少なくとも一層からなる。
ン基板305の間と、第2の導電パターン303とシリ
コン基板305の間と、第3の導電パターン304とシ
リコン基板305の間には絶縁層310が形成され電気
的に絶縁されている。シリコン配線基板301は、第1
の導電パターン302の電極部と第2の導電パターン3
03の電極部以外の全面を絶縁層311で被覆されてい
る。半導体チップ308は金属バンプ309を介して、
シリコン配線基板301の第1の導電パターン302と
電気的に接続されている。シリコン配線基板301の第
2の導電パターン303は半田ボール306を介して、
マザーボード7と電気的に接続されている。このように
して、複数の半導体チップ308はそれぞれ、シリコン
配線基板301を介してそれぞれの半導体チップ308
と電気的に接続されるとともに、マザーボード307と
も電気的に接続されることになる。
ついては、シリコンウェハの表面に第1の導電パターン
302を形成する工程と、シリコンウェハの裏面に第2
の導電パターン303を形成する工程と、シリコンウェ
ハから個片のシリコン基板305へ分割して側面を形成
する工程と、第1の導電パターン302と第2の導電パ
ターン303とを電気的に接続する第3の導電パターン
304を側面に形成する工程とを行なう。
の後、シリコンウェハから個片のシリコン基板へ分割し
て側面を形成する工程を行い、その後、第2の導電パタ
ーンを形成する工程と第3の導電パターンを形成する工
程とを同時に行ってもよい。
とした配線基板を得ることができ、これを用いたマルチ
チップ半導体装置は、金属バンプの接合部の応力を低減
して信頼性を高め、配線基板の平坦度および寸法精度に
より接合の安定性を高め、樹脂配線基板が成し得ないレ
ベルでの配線密度の向上を可能にし、小型、高密度かつ
高速化を実現できる。
基づいて説明する。図53はこの発明の第17の実施の
形態のシリコン配線基板を用いたマルチチップ半導体装
置の断面図である。
導体装置は、シリコン配線基板312の表面に複数の半
導体チップ308等の電子部品を単体または積層して搭
載し、半田ボール306を用いてマザーボード307に
実装した構成となっている。シリコン配線基板312
は、シリコン基板305からなり、そのシリコン基板3
05は表面と鋭角をなして形成された4つの側面である
斜面314と、表面の周辺に形成された複数の凹部31
3とを有しており、表面及び凹部313に形成された第
1の導電パターン302と、裏面及び斜面314に形成
された第2の導電パターン303とから構成されてい
る。第1の導電パターン302と第2の導電パターン3
03は、凹部313と斜面314の合わせ目で直接電気
的に接続されている。第1の導電パターン302は電子
部品308を実装し配線するためのもので少なくとも一
層からなり、第2の導電パターン303はマザーボード
307に実装するための電極を有するもので少なくとも
一層からなる。シリコン基板312を表裏逆に使用する
場合は、第1の導電パターン302はマザーボード31
7に実装するための電極を有するもので少なくとも一層
からなり、第2の導電パターン303は電子部品を実装
し配線するためのもので少なくとも一層からなる。
板305の間と、第2の導電パターン303とシリコン
基板305の間には絶縁層310が形成され電気的に絶
縁されている。シリコン配線基板312は、第1の導電
パターン302の電極部と第2の導電パターン303の
電極部以外の全面を絶縁層311で被覆されている。半
導体チップ308は金属バンプ309を介して、シリコ
ン配線基板312の第1の導電パターン302と電気的
に接続されている。シリコン配線基板312の第2の導
電パターン303は半田ボール306を介して、マザー
ボード307と電気的に接続されている。このようにし
て、複数の半導体チップ308はそれぞれ、シリコン配
線基板301を介してそれぞれの半導体チップ308と
電気的に接続されるとともに、マザーボード307とも
電気的に接続されることになる。
とした配線基板を容易に得ることができ、これを用いた
マルチチップ半導体装置は、金属バンプの接合部の応力
を低減して信頼性を高め、配線基板の平坦度および寸法
精度により接合の安定性を高め、樹脂配線基板が成し得
ないレベルでの配線密度の向上を可能にし、小型、高密
度かつ高速化を実現できる。
基づいて説明する。図54はこの発明の第3の実施の形
態のシリコン配線基板を用いたマルチチップ半導体装置
の断面図である。図54に示すように、このマルチチッ
プ半導体装置のシリコン配線基板315は、第2の導電
パターン303とシリコン基板305との間に低応力の
樹脂層316を有している。なお、図52のマルチチッ
プ半導体装置と対応する部分には図52と同一の符号を
付してあり、詳細な説明は省略する。
の間で発生する温度変化による応力を樹脂層で緩和する
ことができ、マザーボードへの実装信頼性を高めること
ができる。また、この実施の形態の樹脂層316を図5
3のマルチチップ半導体装置に適用してもよい。本実施
の形態では第2の導電パターン303をマザーボード3
07と接続する場合を示しているが、表裏逆に使用する
場合、つまり第1の導電パターン302をマザーボード
307と接続する場合は第1の導電パターン302とシ
リコン基板305との間に低応力の樹脂層316を形成
するものである。また、更に応力を緩和するために第1
の導電パターン302とシリコン基板305との間と、
第2の導電パターン303とシリコン基板305との間
の両方に低応力の樹脂層316を形成してもよい。
58に基づいて説明する。図55〜57はこの発明の第
19の実施の形態のマルチチップ半導体装置用配線基板
の製造方法を示す工程断面図、図58はこの発明の第1
9の実施の形態のマルチチップ半導体装置用チップの凹
部形成方法を示す平面図である。
配線基板330は、第2の実施の形態と同様に、表面と
鋭角をなして側面(斜面329)が形成され表面の周囲
に凹部319が形成されたシリコンからなるシリコン基
板317を有し、このシリコン基板317の表面及び凹
部319内に形成され電極を有する少なくとも一層から
なる第1の導電パターン323と、シリコン基板317
の裏面及び側面に形成され、第1の導電パターン323
に接続し、電極を有する少なくとも一層からなる第2の
導電パターン334とを備えている。
配線基板の製造方法について説明する。まず、図55
(a)に示すようにウェハ状態のシリコン基板317を
用意する。
にてシリコン基板317表面にスクライブライン318
をまたぐように凹部319を形成する。その際、ほかの
部分がエッチングされないようにマスクを形成し、エッ
チング後マスクを除去する。この凹部319の深さは2
0〜100μmである。この時の部分平面図を図58に
示す。図55(b)は図58のV−V′線における断面
図である。なお、凹部319の形成方法はRIE法に限
定されるものではなく、光エッチング、ウエットエッチ
ング、超音波加工、放電加工などを用いることもでき
る。さらに、上記加工方法を組み合わせてもよい。
9の内壁を含む表面全面に第1の絶縁層320を形成す
る。なお、第1の絶縁層320はSiO2 、SiN、S
iON、ポリイミド膜などの層を、CVD法、スパッタ
法、光CVD法、塗布などにより形成する。
にバリア層321と、シード層322を順次積層した積
層金属膜を形成する。バリア層321とシード層322
の形成方法は、スパッタ法またはCVD法または電子ビ
ーム蒸着法等を用いる。バリア層321はTi、Ti/
W、CrまたはNi、シード層322はCu、Au、A
gまたはNi等を用いる。
322を電極とする電解めっきにより、凹部319を埋
め込みかつ所望の配線及び電極の形状に第1の導電パタ
ーン323を形成する。その際、所望の配線及び電極の
形状にするため、シード層322上にめっきレジスト3
24を形成しておき、電解めっき後、めっきレジスト3
24を除去する。配線材料としてはCu、Au、W、M
o、Ni、Ti、Al等を用いる。
電パターン323をマスクとするエッチングにより、第
1の導電パターン323を形成した領域以外のシード層
322を除去し、同じく第1の導電パターン323をマ
スクとするエッチングにより、第1の導電パターン32
3を形成した領域以外のバリア層321を除去する。
電パターン電極部326を除く表面全体に、第2の絶縁
層325を形成する。その際、第2の絶縁層325を表
面全面に形成した後、マスクを形成し、第1の導電パタ
ーン電極部326上の第2の絶縁層325をエッチング
した後、マスクを除去する。なお、第2の絶縁層325
はSiO2 、SiN、SiON、ポリイミド膜などの層
を、CVD法、スパッタ法、光CVD法、塗布などによ
り形成する。
ターン電極部326のみが、第2の絶縁層325から露
出した状態で形成される。
面を接着剤328により支持体327に接着し、シリコ
ン基板317を裏面から研磨し、所望の厚みまで薄くす
る。研磨方法は、機械研磨、化学研磨またはCMPでも
よい。シリコン基板317の厚みは50〜200μmで
ある。
基板317の裏面から、スクライブラインにてベベルカ
ットを行い、表面と鋭角をなす斜面329を形成するこ
とと、第1の導電パターン323を裏面からみえるよう
に斜面329に露出することと、シリコン配線基板33
0に分割することとを同時に行う。なお、加工方法はエ
ッチングでもよい。
電パターン323の斜面329に露出した部分を除く斜
面329及び裏面全体に、第3の絶縁層331を形成す
る。その際、第3の絶縁層331を斜面329及び裏面
全面に形成した後、マスクを形成し、第1の導電パター
ン323の開口部分の第3の絶縁層331をエッチング
した後、マスクを除去する。なお、第3の絶縁層331
はSiO2 、SiN、SiON、ポリイミド膜などの層
を、CVD法、スパッタ法、光CVD法、塗布などによ
り形成する。第3の絶縁層331は、第1の絶縁層32
0及び第2の絶縁層325よりエッチング速度の速い材
料で形成するのが望ましい。これにより、第3の絶縁層
331をエッチングして開口する際に、マスクのズレが
生じても第1の絶縁層320及び第2の絶縁層325を
ほとんどエッチングすることなく、第3の絶縁膜331
を選択的にエッチングして開口することができ、第1の
導電パターン323を覆う第1の絶縁層320及び第2
の絶縁層325を部分的に除去してしまうことはない。
9及び裏面の全面にバリア層332と、シード層333
を順次積層した積層金属膜を形成する。バリア層332
とシード層333の形成方法は、スパッタ法、CVD法
または電子ビーム蒸着法等を用いる。バリア層はTi、
Ti/W、CrまたはNi、シード層はCu、Au、A
gまたはNi等を用いる。
333を電極とする電解めっきにより、斜面329及び
裏面へ、斜面329から露出する第1の導電パターン3
23に電気的に接続するよう、所望の配線及び電極の形
状に第2の導電パターン334を形成する。その際、所
望の配線及び電極の形状にするため、シード層333上
にめっきレジスト335を形成しておき、電解めっき
後、めっきレジスト335を除去する。配線材料として
はCu、Au、W、Mo、Ni、Ti、Al等を用い
る。
電パターン334をマスクとするエッチングにより、第
2の導電パターン334を形成した領域以外のシード層
333を除去し、同じく第2の導電パターン334をマ
スクとするエッチングにより、第2の導電パターン33
4を形成した領域以外のバリア層332を除去する。
電パターン電極部337及び接着剤328部分を除く、
斜面329及びを含む裏面全体に、第4の絶縁層336
を形成する。その際、第4の絶縁層336を斜面329
及び裏面全面に形成した後、マスクを形成し、第2の導
電パターン電極部337上の第4の絶縁層336と接着
剤328部分の第4の絶縁層336及び第3の絶縁層3
31をエッチングした後、マスクを除去する。なお、第
4の絶縁層336はSiO2 、SiN、SiON、ポリ
イミド膜などの層を、CVD法、スパッタ法、光CVD
法、塗布などにより形成する。
28と支持体327を除去して、シリコン配線基板33
0を得る。
は第1の導電パターン電極部326のみが第2の絶縁層
325から露出した状態で形成され、裏面には第2の導
電パターン電極部337のみが第4の絶縁層336から
露出した状態で形成されており、表面の第1の導電パタ
ーン電極部326と裏面の第2の導電パターン電極部3
37とが電気的に接続された構造が完成する。
シリコン基板317表面にスクライブライン318をま
たぐように凹部319を形成する工程と、そのスクライ
ブライン318を裏面からベベルカットする工程とを備
えることにより、表面と裏面から導電パターンを形成す
るだけで、お互いに電気的に接続された電極をシリコン
配線基板330の表面と裏面のそれぞれに有する構造を
形成できる。
表裏導通電極を形成することができる。
形成された凹部319内に第1の導電パターン323を
形成した後に凹部319の中心部分で表面と鋭角にカッ
トすることで、第1の導電パターン323の配線のため
の一部が裏面から見えるようにできるため、凹部319
を極端に深く形成する必要はなく、またシリコン基板3
17を極端に薄く研磨する必要もないので、シリコン配
線基板330の厚み設定の自由度が大きく、製造工数を
低減でき、コストを低減できる。
カットにより表面と鋭角をなす斜面329を形成するこ
とと、シリコン配線基板330を個片に分割すること
と、第1の導電パターン323を裏面から見えるように
することとを同時に行うことができ、他の手段で形成す
る場合より製造工数及び製造コストを大幅に削減でき
る。
基づいて説明する。図59はこの発明の第20の実施の
形態のマルチチップ半導体装置用配線基板の製造方法を
示す工程断面図である。
配線基板330は、第2の実施の形態と同様に、表面と
鋭角をなして側面(斜面329)が形成され表面の周囲
に凹部319が形成されたシリコンからなるシリコン基
板317を有し、このシリコン基板317の表面及び凹
部319内に形成され電極を有する少なくとも一層から
なる第1の導電パターン323と、シリコン基板317
の裏面及び側面に形成され、第1の導電パターン323
に接続し、電極を有する少なくとも一層からなる第2の
導電パターン334とを備え、シリコン基板317の表
面と直角をなすように側面に絶縁層338を形成してあ
る。
配線基板の製造方法について説明する。なお、図55〜
57のマルチチップ半導体装置用配線基板と対応する部
分には図55〜57と同一符号を付してあり、詳細説明
は省略する。
の図57(b)の工程の後、図59(a)に示すよう
に、第2の導電パターン電極部337を除く裏面全面及
び斜面329に、絶縁樹脂層338を形成する。その
際、平坦になるように液状樹脂を斜面329及び裏面全
面に塗布し、第2の導電パターン電極部337を開口す
るように露光、現像して形成する。なお本実施の形態は
図57(b)工程の後としたが、図57(c)の後でも
よい。液状樹脂としてはポリイミド等の応力を緩和でき
るものがよい。
スクライブラインにてダイシングを行い、表面に垂直な
側面を形成する。
28と支持体327を除去して、シリコン配線基板33
0を得る。
斜面329で形成された側面を液状樹脂で埋め込むこと
ができ、硬化した液状樹脂の部分をダイシングすること
により表面に垂直な厚い絶縁樹脂層338で形成された
側面を得ると同時に、個片にすることができる。
線基板の側面を補強するとともに、斜面329上の第2
の導電パターン334の保護を高めることができる。
のであり、本発明は上記の実施の形態に限定されるもの
ではない。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、
種々変形して実施できる。
このような導電パターンを形成することによって、半導
体基板と導電パターンとの間の電極および絶縁層から露
出した半導体基板両面の電極を電気的に接続することが
でき、また、電極および導電パターンが絶縁層により被
覆されているので、ショートなどの電気的不具合を防止
できるとともに外部からの衝撃に対して半導体チップを
保護でき、小型化、高密度化かつ高速化も可能となる。
1の電極と、第2の電極と、凹部内及び側面上を通り第
1の電極と第2の電極を接続する配線とが導電パターン
にて形成され、その導電パターンは表面電極と電気的に
接続され、第1の電極と第2の電極を除く導電パターン
の表面に絶縁層が形成され、半導体基板との間も絶縁層
が形成されているマルチチップ半導体装置用チップが得
られる。したがって、このようなマルチチップ半導体装
置用チップを用いたマルチチップ半導体装置は請求項1
と同様に、小型、高密度かつ高速に対応したマルチチッ
プ半導体装置を実現できる。
求項1または請求項2と同様な効果のほか、積層金属膜
を形成することで積層金属膜を構成するバリア層および
シード層によって、電解メッキ法を用いた導電パターン
が形成可能となり、導電パターンの構成元素の拡散を防
止できる。
求項1、請求項2または請求項3と同様な効果のほか、
集積回路に接続されない少なくとも1つの導電パターン
を有する半導体チップを用いることにより、複数の半導
体チップを積層する際に、特定の半導体チップの集積回
路に電気的に接続されることなく、特定の半導体チップ
以外の半導体チップの相互の電気的接続が可能となる。
求項1または請求項2と同様な効果のほか、斜面に形成
された第2の導電パターン上に比較的厚い絶縁層が形成
されるため、半導体チップの側面を補強するとともに斜
面上の導電パターンの保護を高めることができる。
求項3と同様な効果のほか、バリア層により導電パター
ンの構成元素の拡散を防止および半導体チップの特性劣
化防止を達成することができ、またシード層を設けるこ
とで電解メッキ法による導電パターンのメッキが可能と
なる。
よれば、第2の面となす内角が鈍角である斜面と、その
斜面と第1の面との間に貫通孔が形成されるので、貫通
孔に導電パターンを形成することで、第1の面と第2の
面とを電気的に接続することが可能であり、また、第1
の面から第2の面まで最初に貫通孔を形成する場合と異
なり、穴を深く形成したり、半導体基板を薄く裏面から
研磨することが不要となり、加工時間が短くできるため
コストを低減できる。また、薄く加工した半導体基板に
比べ搬送が容易である。
よれば、半導体基板上に一括で電極および配線などの導
電パターンを形成でき、また、裏面と鈍角をなす斜面を
形成することにより同時に穴の内側の第1の導電パター
ンを斜面に露出させることができるので、半導体チップ
の製造工数および製造コストを大幅に削減できる。
よれば、半導体基板に表面周辺の凹部と表面と鋭角をな
す側面が形成されているので、そこに表面と裏面から導
電パターンを形成する、例えば表面周囲に凹部を形成し
た半導体基板の表面側に第1の導電パターンを形成した
後、表面と鋭角をなす斜面を形成した裏面側に第2の導
電パターンを形成するだけで、表面から裏面へ導通する
配線とすることができ、容易に表裏導通電極を形成する
ことができる。したがって、マルチチップ半導体用チッ
プを容易に実現できる。
によれば、ウェハ上に一括で凹部と、電極および配線な
どの導電パターンを形成でき、また、裏面から斜面を形
成することにより表面と鋭角をなす側面を形成すること
と、半導体チップを個片に分割することと、第1の導電
パターンを裏面からみえるようにすることとを同時に行
うことができる。したがって、マルチチップ半導体装置
用チップの製造工数および製造コストを大幅に削減でき
る。
によれば、請求項7または請求項9と同様な効果のほ
か、第1の外部電極と第1の導電パターンを同時に形成
できるので、製造工数を削減できる。
によれば、請求項7または請求項9と同様な効果のほ
か、第2の外部電極と第2の導電パターンを同時に形成
できるので、製造工数を更に削減できる。
によれば、請求項8または請求項10と同様な効果のほ
か、このように積層金属膜を設けることで、導電パター
ンの電解メッキおよび導電パターンの拡散防止を実現で
きる。
によれば、請求項8、請求項10または請求項13と同
様な効果のほか、液状の樹脂を用いて第4の樹脂層を形
成することにより、斜面に形成する樹脂の厚みを十分確
保することができ、導電パターンを外部の衝撃から保護
することができる。また、樹脂塗布部をダイシングによ
り分割することで、ダイシング時の切削抵抗などに起因
する機械的、熱的な衝撃を樹脂が吸収することができる
ので、チッピングなどの不具合発生を防止でき、半導体
基板の全面に各種の膜が形成された状態から高速かつ安
定した状態で半導体チップ単位に加工することができ
る。
によれば、請求項8または請求項10と同様な効果のほ
か、容易に短い時間で斜面を形成するとともに、第1の
導電パターンを露出させることができる。
によれば、請求項8、請求項10または請求項13と同
様な効果のほか、第3の絶縁層を第2の面および斜面の
全面に形成した後、第1の導電パターンを露出させるた
め第3の絶縁層をエッチングにより開口する際、第1の
絶縁層をほとんどエッチングすることなく、第3の絶縁
層を選択的にエッチングし開口することができるので、
第1の導電パターンと半導体基板を絶縁する第1の絶縁
層を部分的に除去してしまうことはない。請求項17記
載の半導体チップの製造方法によれば、請求項10と同
様な効果のほか、ウェハ状態にて一括で短時間に溝を形
成することができ、製造工数及び製造コストを削減でき
る。
す断面図である。
造工程を示す断面図である。
工程を示す断面図である。
造工程を示す断面図である。
造工程を示す断面図である。
造工程を示す断面図である。
造工程を示す断面図である。
造工程を示す断面図である。
造工程を示す断面図である。
製造工程を示す断面図である。
製造工程を示す断面図である。
製造工程を示す断面図である。
製造工程を示す断面図である。
製造工程を示す断面図である。
製造工程を示す断面図である。
製造工程を示す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
す断面図である。
図である。
図である。
平面図
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
た半導体装置の断面図である。
いた半導体装置の断面図である。
ップ半導体装置の断面図である。
ップ半導体装置の断面図である。
ップ半導体装置用チップの表面形成方法を示す工程断面
図である。
ップ半導体装置用チップの裏面形成方法を示す前半の工
程断面図である。
ップ半導体装置用チップの裏面形成方法を示す後半の工
程断面図である。
マルチチップ半導体装置用チップの凹部形成方法を示す
平面図、(b)はそのV−V′線断面図である。
ップ半導体装置の半導体チップの製造方法を示す工程断
面図である。
面図である。
る。
ップ半導体装置の断面図である。
基板を用いたマルチチップ半導体装置の断面図である。
基板を用いたマルチチップ半導体装置の断面図である。
基板を用いたマルチチップ半導体装置の断面図である。
半導体装置用配線基板の製造方法を示す工程断面図であ
る。
半導体装置用チップの凹部形成方法を示す平面図であ
る。
半導体装置用配線基板の製造方法を示す工程断面図であ
る。
Claims (17)
- 【請求項1】 半導体基板と、前記半導体基板の第1の
面に形成された表面電極と、前記半導体基板に形成され
た貫通孔とを有する半導体チップであって、前記貫通孔
は第2の面となす内角が鈍角をなして形成された斜面に
設けられ、前記表面電極を除く前記第1の面、前記貫通
孔の内壁、前記斜面および前記第2の面に形成された第
1の絶縁層と、前記貫通孔に充填されるとともに前記第
1の絶縁層および前記表面電極に形成された導電パター
ンと、前記第1の面における前記導電パターンの表面の
一部を第1の外部電極として開口し、前記第2の面にお
ける前記導電パターンの表面の一部を第2の外部電極と
して開口して形成された第2の絶縁層とを備えているこ
とを特徴とする半導体チップ。 - 【請求項2】 素子が集積形成された表面と前記表面に
平行に対向する裏面と前記表面と鋭角をなして形成され
た斜面と前記表面の周辺に形成され前記斜面に連続する
凹部とを有し前記素子に接続される表面電極を有する半
導体基板からなる半導体チップであって、前記凹部の内
壁及び前記表面電極以外の前記表面に形成された第1の
絶縁層と、前記第1の絶縁層の形成された前記凹部を埋
め込みかつ前記第1の絶縁層の形成された前記表面に前
記表面電極と接続し所望の配線及び電極の形状に形成さ
れた第1の導電パターンと、前記第1の導電パターンに
よる電極部を開口して前記表面に形成された第2の絶縁
層と、前記裏面の周囲に前記凹部の前記第1の導電パタ
ーンが前記斜面に連続して露出する斜面部と、前記裏面
および前記斜面に前記第1の導電パターンの露出する前
記斜面部を開口して形成された第3の絶縁層と、前記第
3の絶縁層の形成された前記斜面及び前記半導体チップ
の裏面に前記第1の導電パターンに接続し所望の配線お
よび電極の形状に形成された第2の導電パターンと、前
記第2の導電パターンによる電極部を開口して前記半導
体チップの裏面および前記斜面に形成された第4の絶縁
層とを備えた半導体チップ。 - 【請求項3】 第1の絶縁層と導電パターンとの間およ
び表面電極と導電パターンとの間に積層金属膜が形成さ
れている請求項1または請求項2記載の半導体チップ。 - 【請求項4】 導電パターンは少なくとも1つを除き表
面電極に形成されている請求項1、請求項2または請求
項3記載の半導体チップ。 - 【請求項5】 斜面上に供給された絶縁樹脂により、垂
直な側面が形成されている請求項1または請求項2に記
載の半導体チップ。 - 【請求項6】 積層金属膜はバリア層とシード層とから
なる請求項3記載の半導体チップ。 - 【請求項7】 半導体基板を用意する工程と、前記半導
体基板の半導体チップ単位の周辺部に穴を形成する工程
と、前記半導体基板の第1の面に第1の外部電極を形成
し、前記穴および前記第1の面に前記第1の外部電極と
電気的に接続する第1の導電パターンを形成する工程
と、前記半導体基板の第2の面となす内角が鈍角となる
斜面を形成するとともに前記穴を貫通させる工程と、前
記第2の面に第2の外部電極を形成し、前記斜面上およ
び前記第2の面上に前記第2の外部電極と前記第1の導
電パターンとを電気的に接続する第2の導電パターンを
形成する工程とを有することを特徴とする半導体チップ
の製造方法。 - 【請求項8】 半導体基板を用意する工程と、前記半導
体基板の半導体チップ単位の周辺部に穴を形成する工程
と、前記半導体基板の表面電極を除く第1の面上および
前記穴の内壁に第1の絶縁層を形成する工程と、第1の
導電パターンを前記第1の絶縁層上に形成するとともに
前記穴に充填する工程と、前記第1の導電パターンの表
面の一部を第1の外部電極として開口した第2の絶縁層
を形成する工程と、前記半導体基板の第2の面を所望の
厚みに研削する工程と、前記第2の面となす内角が鈍角
である斜面を前記第2の面の前記半導体チップ単位どう
しの境界部に形成するとともに前記穴を前記斜面に貫通
させる工程と、前記穴を除く前記斜面および前記第2の
面に第3の絶縁層を形成する工程と、前記第3の絶縁層
に前記第1の導電パターンと電気的に接続する第2の導
電パターンを形成する工程と、前記第2の導電パターン
の表面の一部を第2の外部電極として開口して第4の絶
縁層を形成する工程とを有することを特徴とする半導体
チップの製造方法。 - 【請求項9】 素子が集積形成された表面と前記表面に
平行に対向する裏面とを有するウェハから得られる複数
の半導体チップの製造方法であって、前記表面の前記半
導体チップの周囲に凹部を形成する工程と、前記表面と
鋭角をなす斜面を半導体基板に形成する工程と、前記表
面に第1の外部電極を形成する工程と、前記裏面に第2
の外部電極を形成する工程と、前記凹部内および前記表
面に前記第1の外部電極と接続する第1の導電パターン
を形成する工程と、前記斜面上および前記裏面に前記第
2の外部電極と前記第1の導電パターンを接続する第2
の導電パターンを形成する工程とを含む半導体チップの
製造方法。 - 【請求項10】 素子が集積形成された表面と前記表面
に平行に対向する裏面とを有するウェハから得られる複
数の半導体チップの製造方法であって、前記ウェハの前
記表面のスクライブライン上に前記スクライブラインを
またいで前記半導体チップの周囲に凹部を形成する工程
と、前記凹部の内壁および前記半導体チップの表面電極
以外の前記表面に第1の絶縁層を形成する工程と、前記
第1の絶縁層の形成された前記凹部を埋め込みかつ前記
第1の絶縁層の形成された前記表面に所望の配線および
電極の形状に第1の導電パターンを形成する工程と、前
記第1の導電パターンによる電極部を開口して前記表面
に第2の絶縁層を形成する工程と、前記ウェハを前記裏
面より所望の厚みに研磨する工程と、前記ウェハを前記
スクライブラインに沿って前記裏面より前記半導体チッ
プの裏面の周囲に表面と鋭角をなす斜面を形成するとと
もに前記凹部内の前記第1の導電パターンを前記斜面に
露出させる工程と、前記裏面および前記斜面に前記第1
の導電パターンの露出する部分を開口して第3の絶縁層
を形成する工程と、前記第3の絶縁層の形成された前記
斜面及び前記半導体チップの裏面に前記斜面から露出す
る前記第1の導電パターンへ接続した所望の配線および
電極の形状に第2の導電パターンを形成する工程と、前
記第2の導電パターンによる電極部を開口して前記半導
体チップの裏面および前記斜面に形成された第4の絶縁
層を形成する工程とを含む半導体チップの製造方法。 - 【請求項11】 第1の外部電極を形成する工程と第1
の導電パターンを形成する工程とを同時に行う請求項7
または請求項9記載の半導体チップの製造方法。 - 【請求項12】 第2の外部電極を形成する工程と第2
の導電パターンを形成する工程とを同時に行う請求項7
または請求項9記載の半導体チップの製造方法。 - 【請求項13】 第1の絶縁層を形成する工程と第1の
導電パターンを形成する工程との間に前記第1の絶縁層
上に第1の積層金属膜を形成する工程を設け、第3の絶
縁層を形成する工程と第2の導電パターンを形成する工
程との間に前記第3の絶縁層上に第2の積層金属膜を形
成する工程を設けることを特徴とする請求項8または請
求項10記載の半導体チップの製造方法。 - 【請求項14】 第4の絶縁層は液状樹脂を塗布し硬化
して形成し、ダイシングにより半導体チップの個片に分
割する請求項8、請求項10または請求項13記載の半
導体チップの製造方法。 - 【請求項15】 第2の面とのなす内角が鈍角である斜
面を前記第2の面の端部に形成する工程は、前記第2の
面からベベルカットにより行うことを特徴とする請求項
8または請求項10に記載の半導体チップの製造方法。 - 【請求項16】 第3の絶縁層をエッチングする速度
は、第1の絶縁層および第2の絶縁層をエッチングする
速度よりも大きいことを特徴とする請求項8、請求項1
0または請求項13に記載の半導体チップの製造方法。 - 【請求項17】 前記凹部は、ダイシングにより形成さ
れた溝である請求項10記載の半導体チップの製造方
法。
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---|---|---|---|
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