JP3433084B2 - ハニカム筒体及びハウジング用レーザ溶接装置 - Google Patents

ハニカム筒体及びハウジング用レーザ溶接装置

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JP3433084B2 JP00142898A JP142898A JP3433084B2 JP 3433084 B2 JP3433084 B2 JP 3433084B2 JP 00142898 A JP00142898 A JP 00142898A JP 142898 A JP142898 A JP 142898A JP 3433084 B2 JP3433084 B2 JP 3433084B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、金属製の円柱状ハ
ニカム筒体の外周縁と、これが嵌合される円筒状ハウジ
ングの内周面とを相互に溶接する、ハニカム筒体及びハ
ウジング用レーザ溶接装置に関する。上記ハニカム筒体
及びハウジングは金属製触媒担体を構成して、主として
エンジンの排気浄化装置に用いられるものである。 【0002】 【従来の技術】従来、金属平板及び金属波板を重ね合わ
せて巻き取り軸により螺旋状に巻き取って円柱状のハニ
カム筒体を成形し、これを円筒状のハウジングに圧入し
て触媒担体を構成することが知られている(例えば特開
平7−39763号公報参照)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】かゝる触媒担体におい
て、ハニカム筒体及びハウジングの強固な結着のため
に、ハニカム筒体の外周縁とハウジングの内周面とを相
互に溶接する必要がある。その溶接法として、溶接部に
肉の盛り上がりやスパッタの付着の少ないレーザ溶接法
が、触媒担体の流路抵抗を極力減少する上に好適であ
る。この場合、定位置に設置したレーザ溶接トーチが照
射するレーザの焦点をハニカム筒体の外周縁とハウジン
グの内周面との接触部に配置し、ハウジングをその軸線
周りに回転しながら、上記接触部にレーザを照射するこ
とにより、ハニカム筒体の全外周縁をハウジングの内周
面に能率良く溶接することが考えられる。 【0004】しかしながら、円筒状のハウジングには、
その製造工程で生ずる歪みが多少とも存在するため、ハ
ウジングの回転に伴い、溶接トーチのレーザ照射点がハ
ニカム筒体の外周縁とハウジングの内周面との接触部か
らずれてしまい、所望通りの溶接はできない。 【0005】本発明は、かゝる点に鑑みてなされたもの
で、円筒状のハウジングに歪みが存在しても、ハニカム
筒体の全外周縁をハウジングの内周面に能率良く溶接す
ることを可能にする、ハニカム筒体及びハウジング用レ
ーザ溶接装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、金属製の円柱状ハニカム筒体の外周縁
と、そのハニカム筒体よりも軸方向に長く形成されて該
筒体が嵌合される円筒状ハウジングの、該ハウジング軸
端より内方側の内周面とを相互に溶接する、ハニカム筒
体及びハウジング用レーザ溶接装置であって、ハウジン
グを保持して、該ハウジングを軸線周りに回転するワー
ク回転手段と、ハウジングの半径方向に進退可能に配設
される可動板と、この可動板に軸支されてハウジング外
周面の歪みに追従し得るよう該外周面に当接し得る押圧
ローラと、この押圧ローラの、ハウジング外周面との当
接方向へ可動板を付勢する付勢手段と、該可動板に取付
けられて、押圧ローラに最接近する側でのハニカム筒体
の外周縁とハウジングの前記内周面との接触部で照射レ
ーザの焦点を結ぶように、該接触部を挟んで押圧ローラ
とは反対側からレーザを照射し得るレーザ溶接トーチと
で構成したことを特徴とする。 【0007】この特徴によれば、ハウジングに歪みが存
在していても、ハウジングの回転中、押圧ローラがその
歪んだ外周面に追従すべく、可動板及びそれに取付けら
れたレーザ溶接トーチと共に進退するから、ハウジング
の歪みに拘らず、レーザ溶接トーチのレーザ照射点を常
にハニカム筒体の外周縁とハウジングの内周面との接触
部に的確に安定させることができる。したがって、ハウ
ジングを一回転すれば、ハニカム筒体の全外周縁がハウ
ジングの内周面に確実にレーザ溶接されることになる。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。 【0009】図は本発明の一実施例を示すもので、図1
は金属製触媒担体の正面図、図2は図1の2−2線断面
図、図3はハニカム筒体及びハウジングの溶接装置側面
図、図4は同溶接装置の平面図、図5は図4の5−5線
断面図、図6は作用説明図である。 【0010】図1及び図2において、金属製触媒担体1
は、金属平板2及び金属波板3を重ね合わせて螺旋状に
密に巻くと共に、両板2,3の接触部を溶接してなる円
柱状のハニカム筒体4と、このハニカム筒体4が圧入さ
れる円筒状のハウジング5とから構成され、ハニカム筒
体4の両端外周縁は、次に述べるレーザ溶接装置6をも
ってハウジング5の内周面に溶接される。 【0011】さて、図3ないし図6によりレーザ溶接装
置6について説明する。 【0012】図3及び図4において、複数本の支柱7,
7…上に水平に設置される機台8の下面に鉛直方向の軸
受ブロック9が固着されていおり、それに支承されて機
台8の上方に突出するスピンドル10の上端に回転テー
ブル11が取付けられる。この回転テーブル11上にチ
ャック12が設けられると共に、このチャック12を開
閉作動するエアシリンダ13がスピンドル10の下端に
設けられる。チャック12は、その閉鎖時に前記ハウジ
ング5を、その軸線を鉛直方向に向けて把持するように
なっている。 【0013】スピンドル10の下端にはディスク14が
固着され、これと協働するピックアップ15がブラケッ
ト17を介して機台8に支持される。これらディスク1
4及びピックアップ15は、スピンドル10の回転角を
検知する回転角センサ16を構成する。 【0014】また機台8には、軸受ブロック9に隣接し
て電動モータ18が取付けられ、それの出力軸18aに
固着した駆動ギヤ191 と噛合する被動ギヤ192 が回
転テーブル11と共にスピンドル10に固着される。而
して、上記スピンドル10、回転テーブル11、チャッ
ク12、電動モータ18及び駆動、被動ギヤ191 ,1
2 は、ハウジング5を保持して、それを軸線周りに回
転するワーク回転手段21を構成する。 【0015】さらに機台8の上面には、軸受ブロック9
から離間して一対のガイドポスト20,20が立設さ
れ、これらに摺動自在に支持されるボス部材22に、前
記チャック12の上方まで延びる支持板23が固着され
る。両ガイドポスト20,20の上端には、これらを相
互に連結する連結板24が固着され、上端に回転ハンド
ル25aを備えたねじ軸25がこの連結板24に回転自
在に支持される。このねじ軸25は、支持板23に固設
されたナット部材26に螺合される。したがって、回転
ハンドル25aによりねじ軸25を左右に回転すると、
ナット部材26を介して支持板23をガイドポスト2
0,20に沿って昇降させることができる。 【0016】図4及び図5に示すように、支持板23上
には、両ガイドポスト20,20の配列方向に並ぶ一対
のガイドバー27,27が固設され、これらに摺動自在
に支承される可動板28に、支持板23にブラケット2
9を介して取付けられたエアシリンダ30(付勢手段)
のピストンロッド30aが連結され、このエアシリンダ
30の作動により可動板28をガイドバー27,27に
沿って進退させ得ると共に、後述の押圧ローラ32の、
前記チャック12に把持させたハウジング5の外周面と
の当接方向へ一定圧力をもって付勢し得るようになって
いる。 【0017】支持板23には、両ガイドバー27,27
の中央部でそれらと平行に延びる貫通溝31が設けられ
ており、この貫通溝31を通って支持板23の下方へ突
出する押圧ローラ32の支軸33が可動板28に固着さ
れる。また可動板28には、レーザ溶接トーチ34がブ
ラケット板35を介して取付けられる。 【0018】次に、この実施例の作用について説明す
る。 【0019】先ず、ハニカム筒体4を圧入したハウジン
グ5をチャック12に把持させる。次いでエアシリンダ
30を一定の空気圧をもって伸長作動して、可動板28
を前進させ、押圧ローラ32をハウジング5の外周面に
当接させ、また回動ハンドル25aによりねじ軸25を
回転して支持板23の上下位置を調節することにより、
押圧ローラ32に最接近した側でのハニカム筒体4の上
端外周縁とハウジング5の内周面との接触部Pでレーザ
溶接トーチ34の照射レーザが焦点を結ぶようにする。 【0020】こうしてから電動モータ18を起動し、駆
動及び被動ギヤ191 ,192 を介してスピンドル10
を回転しつゝ、レーザ溶接トーチ34からレーザを照射
すれば、ハウジング5の回転に伴い、その外周に当接す
る押圧ローラ32に次々に最接近してくる新たな前記接
触部Pを連続的に溶接することができる。 【0021】この場合、図6に示すように、ハウジング
5に歪みが存在していても、ハウジング5の回転中、押
圧ローラ32がその歪んだ外周面に追従すべく、可動板
28及びそれに取付けられたレーザ溶接トーチ34と共
に進退するから、ハウジング5の歪みに拘らず、前記接
触部Pを的確にレーザ溶接することができる。 【0022】溶接開始からスピンドル10が一回転する
と、回転角センサ16がそれを検知して、溶接完了信号
を出力し、その信号によりレーザ溶接トーチ34及び電
動モータ18の作動が停止される。 【0023】その後は、エアシリンダ30の収縮作動に
より、可動板28を後退させて、押圧ローラ32をハウ
ジング5から離間させる。次いでチャック12を開放
し、ハウジング5を上下反転させて、再びチャック12
に把持させ、反対側のハニカム筒体4の上端外周縁とハ
ウジング5の内周面との接触部を上記と同様の要領でレ
ーザ溶接する。 【0024】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が
可能である。例えば、可動板の付勢手段として、エアシ
リンダ30に代えて、ばねを用いることもできる。 【0025】 【発明の効果】以上のように本発明は、金属製の円柱状
ハニカム筒体の外周縁と、そのハニカム筒体よりも軸方
向に長く形成されて該筒体が嵌合される円筒状ハウジン
グの、該ハウジング軸端より内方側の内周面とを相互に
溶接する、ハニカム筒体及びハウジング用レーザ溶接装
置であって、ハウジングを保持して、該ハウジングを軸
線周りに回転するワーク回転手段と、ハウジングの半径
方向に進退可能に配設される可動板と、この可動板に軸
支されてハウジング外周面の歪みに追従し得るよう該外
周面に当接し得る押圧ローラと、この押圧ローラの、ハ
ウジング外周面との当接方向へ可動板を付勢する付勢手
段と、該可動板に取付けられて、押圧ローラに最接近す
る側でのハニカム筒体の外周縁とハウジングの前記内周
面との接触部で照射レーザの焦点を結ぶように、該接触
部を挟んで押圧ローラとは反対側からレーザを照射し得
レーザ溶接トーチとで構成したので、ハウジングに歪
みが存在していても、ハウジングの回転中、押圧ローラ
がその歪んだ外周面に追従すべく、可動板及びレーザ溶
接トーチと共に進退することから、ハウジングの歪みに
拘らず前記接触部を的確にレーザ溶接することができ
る。即ち、ハウジングに歪みが存在していても、ハウジ
ングの回転中、レーザ溶接トーチのレーザ照射点を常に
ハニカム筒体の外周縁とハウジングの内周面との接触部
に的確に安定させることができ、ハウジングを一回転す
ることにより、ハニカム筒体の全外周縁をハウジングの
内周面に能率良くレーザ溶接することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】金属製触媒担体の正面図。 【図2】図1の2−2線断面図。 【図3】ハニカム筒体及びハウジング用レーザ溶接装置
の側面図。 【図4】同溶接装置の平面図。 【図5】図4の5−5線断面図。 【図6】作用説明図。 【符号の説明】 1・・・・・触媒担体 4・・・・・ハニカム筒体 5・・・・・ハウジング 6・・・・・レーザ溶接装置 21・・・・ワーク回転手段 28・・・・可動板 30・・・・付勢手段(エアシリンダ) 32・・・・押圧ローラ 34・・・・レーザ溶接トーチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−82824(JP,A) 実開 平2−39522(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 26/24

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 金属製の円柱状ハニカム筒体(4)の外
    周縁と、そのハニカム筒体(4)よりも軸方向に長く形
    成されて該筒体(4)が嵌合される円筒状ハウジング
    (5)の、該ハウジング(5)軸端より内方側の内周面
    とを相互に溶接する、ハニカム筒体及びハウジング用レ
    ーザ溶接装置であって、 ハウジング(5)を保持して、該ハウジング(5)を軸
    線周りに回転するワーク回転手段(21)と、 ハウジング(5)の半径方向に進退可能に配設される可
    動板(28)と、 この可動板(28)に軸支されてハウジング(5)外周
    の歪みに追従し得るよう該外周面に当接し得る押圧ロ
    ーラ(32)と、 この押圧ローラ(32)の、ハウジング(5)外周面と
    の当接方向へ可動板(28)を付勢する付勢手段(3
    0)と、 該可動板(28)に取付けられて、押圧ローラ(32)
    に最接近する側でのハニカム筒体(4)の外周縁とハウ
    ジング(5)の前記内周面との接触部(P)で照射レー
    ザの焦点を結ぶように、該接触部(P)を挟んで押圧ロ
    ーラ(32)とは反対側からレーザを照射し得るレーザ
    溶接トーチ(34)とで構成したことを特徴とする、ハ
    ニカム筒体及びハウジング用レーザ溶接装置。
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