JP3432480B2 - 真空濃縮方法 - Google Patents

真空濃縮方法

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JP3432480B2
JP3432480B2 JP2000163870A JP2000163870A JP3432480B2 JP 3432480 B2 JP3432480 B2 JP 3432480B2 JP 2000163870 A JP2000163870 A JP 2000163870A JP 2000163870 A JP2000163870 A JP 2000163870A JP 3432480 B2 JP3432480 B2 JP 3432480B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空濃縮方法に関し、
特に試料を収納した容器に回転による遠心力を与えなが
ら、該試料を減圧下において加熱する試料の真空濃縮方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機溶媒或いは水等の液体成
分を含んだ試料を濃縮、或いは乾燥する為に、該試料を
収納したチューブに回転による遠心力を与えながら、該
試料を減圧下において加熱し、試料の液体成分を突沸さ
せることなく効率的に蒸発させる試料の真空濃縮方法が
存在する。かかる真空濃縮方法を実施する装置として
は、例えば図5に示した如き構造の装置が現在使用され
ている。
【0003】ここで、図5中101は、試料に遠心力を
与える回転体、102は該回転体101を収納する容
器、103は前記容器102の上部開口102aを開閉
する蓋体である。容器102内は、前記蓋体103によ
って密閉状態とされ、該容器102の側壁に形成された
真空ポンプ接続口104に接続された真空ポンプ(図示
せず)によって、試料の濃縮操作中において減圧状態と
される。
【0004】また、図5中105は、上記回転体101
を回転させる駆動手段であって、該駆動手段105は、
上記容器102内の密閉性を高める為に磁気継手による
間接駆動方式が採用され、容器102内の中央付近に回
転可能に支持された回転軸106と、容器102外の下
方に配置された駆動モーター107の出力軸108と
を、容器102の底面の一部を構成する板体109を挟
んで対向配置させられた磁石110,111によって間
接的に接続した構造のものである。
【0005】さらに、図5において112は、上記容器
102の外周壁面に装着された加熱ヒーターであって、
該加熱ヒーター112によって試料に含まれる液体成分
の蒸発を促進させる為の熱が加えられ、また113は、
減圧状態に供された上記容器102内に空気を導入する
ための配管であって、該配管113の基端には開閉弁1
14が設けられている。
【0006】上記のように構成された従来の真空濃縮装
置は、次の如く操作される。先ず、濃縮或いは乾燥すべ
き試料を入れたチューブを上記回転体101に装着し、
蓋体103を閉めた後に回転体101を上記駆動モータ
ー107によって回転させ、試料に回転による遠心力を
付加する。これは、後記する試料の急激な減圧下におけ
る加熱操作によって、試料が突沸、或いは飛散するのを
防止するために行なわれる。
【0007】次に、試料に遠心力を付加した状態で上記
真空ポンプ及び加熱ヒーターをONとし、容器102内を
減圧状態とすると共にその雰囲気温度を上昇させ、試料
中に含まれる液体成分を効率的に蒸発させる。
【0008】所定の時間が経過した後に、上記駆動モー
ター、真空ポンプ及び加熱ヒーターを OFFとし、上記真
空濃縮操作を停止すると共に、上記開閉弁114を操作
することにより容器102内の減圧状態を解除し、蓋体
103を開けて濃縮或いは乾燥された試料を得る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらここで、
上記した従来の真空濃縮装置を使用した試料の濃縮或い
は乾燥方法においては、使用する試料の液体成分の種
類、及び量によって異なる濃縮操作の終了を確認するた
めに、先ず使用者側は、一度ストップウォッチ等で時間
を計測しながら上記濃縮操作を行い、それ以降の濃縮操
作は、前記経験値に基づいて操作時間をタイマー等で設
定するという状況であり、使用者側にとっては、濃縮操
作の終了を確認するために根気を強いられる作業を行な
わなければならないという課題が存在した。
【0010】また、真空濃縮装置を使用して濃縮或いは
乾燥しようとする試料の中には、該試料の液体成分とし
て腐蝕性気体が発生する有機溶媒、例えばアセトン、エ
タノール等を使用している試料が多いにもかかわらず、
上記した従来の真空濃縮装置においては、回転体10
1、及び該回転体101を収納する容器102等は耐蝕
性材料にて形成し、その耐蝕性が確保されているもの
の、回転体101の駆動手段である回転軸106を回転
可能に収納する駆動部室115内の耐蝕性については、
単に回転軸106をシール部材116を介在させて駆動
部室115内に収納し、該駆動部室115を密閉構造と
することにより腐蝕性気体の侵入を阻止し、その耐蝕性
が保たれているのみであった。そのため、該真空濃縮装
置によって試料の濃縮或いは乾燥作業を繰り返した場
合、回転軸106に接する上記シール部材116は当然
摩耗及び劣化によってそのシール性が衰え、ついには腐
蝕性気体の侵入を阻止し得なくなって該駆動部室115
内にも腐蝕性気体が侵入し、駆動部室115の内壁面、
或いは駆動部室115内に存在する軸受等を腐蝕し、装
置として使用できない状況になる場合も存在した。
【0011】本発明は、上述した従来の真空濃縮方法が
有する課題に鑑み成されたものであって、その目的は、
濃縮操作の終了時期を的確に判断することが可能な真空
濃縮方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するため、濃縮或いは乾燥すべき試料に遠心力を
与えながら、該試料を減圧下において加熱し、試料に含
まれる液体成分を突沸させることなく効率的に蒸発させ
る試料の真空濃縮方法において、該真空濃縮方法による
試料の濃縮操作の終了を、濃縮操作中における試料周囲
の温度の所定時間当たりの変化量から判断するようにし
た真空濃縮方法とした。
【0013】
【作用】上記した本発明にかかる真空濃縮方法によれ
ば、試料の液体成分が蒸発して濃縮操作が終了に近づく
と、試料温度は気化熱により低下することが少なくなる
ことに着目し、試料の濃縮操作の終了を、濃縮操作中に
おける試料周囲の温度の所定時間当たりの変化量から判
断することとしたため、従来の真空濃縮方法の如く、使
用者がストップウォッチ等で濃縮操作時間をいちいち確
認する必要がなくなり、濃縮操作の終了時期を的確に、
しかも容易に判断することが可能となる作用が生じる。
【0014】
【実施例】以下、上記した本発明にかかる真空濃縮方法
を、実施例を挙げて詳細に説明する。
【0015】ここで、図1は本発明にかかる真空濃縮方
法を実施する装置の一実施例を示した縦断面図であっ
て、図中1は、試料に遠心力を与える回転体、2は該回
転体1を収納する容器、3は前記容器2の上部開口2a
を開閉する蓋体である。容器2内は、前記蓋体3によっ
て密閉状態とされ、該容器2の側壁に形成された真空ポ
ンプ接続口4に接続された真空ポンプ(図示せず)によ
って、試料の濃縮操作中において減圧状態とされる。
【0016】また、図中5は、上記回転体1を回転させ
る駆動手段であって、該駆動手段5は、上記容器2内の
密閉性を高める為に磁気継手による間接駆動方式が採用
され、容器2内の中央付近に回転可能に支持された回転
軸6と、容器2外の下方に配置された駆動モーター7の
出力軸8とを、容器2の底板9を挟んで対向配置させら
れた磁石10,11によって間接的に接続した構造のも
のである。
【0017】さらに、図において12は、上記容器2の
外周壁面に装着された加熱ヒーターであって、該加熱ヒ
ーター12によって試料に含まれる液体成分の蒸発を促
進させる為の熱が加えられ、また13は、減圧状態に供
された上記容器2内に空気を導入するための配管であっ
て、該配管13の容器2への接続部付近には、配管13
内の圧力を容器2内の圧力よりも僅かに高く維持する弁
装置14が設けられていると共に、配管13はその途中
において枝分かれしており、枝管15は、容器2内に存
在する上記回転軸6を収納する駆動部室16に接続され
ている。
【0018】また、図中17は、上記配管13の基端に
設けられた開閉弁であり、該開閉弁17を操作すること
により、容器2内及び駆動部室16内に同時に空気を導
入するように構成されている。また18は、上記蓋体3
に取付けられた温度センサーであって、該温度センサー
18により、濃縮操作中における試料周囲の温度を検出
する。
【0019】上記のように構成された真空濃縮装置を用
いて、本発明にかかる真空濃縮方法を実施するにあたっ
ては、先ず、濃縮或いは乾燥すべき試料を入れたチュー
ブを上記回転体1に装着し、蓋体3を閉めた後に回転体
1を上記駆動モーター7によって回転させ、試料に回転
による遠心力を付加する。
【0020】次に、試料に遠心力を付加した状態で、上
記真空ポンプ及び加熱ヒーターをONとし、容器2内を減
圧状態とすると共にその雰囲気温度を上昇させ、試料中
に含まれる液体成分を蒸発させる。
【0021】試料中の液体成分が、上記した減圧下にお
ける加熱操作によって活発に蒸発すると、試料温度は気
化熱として奪われその温度が低下するため、該試料の濃
縮操作中において上記真空ポンプを一旦止め、開閉弁1
7を操作することにより容器2内に空気を導入し、該容
器2内の減圧状態を一時的に解除する操作を所定時間の
経過毎に繰り返す。これにより、濃縮操作中において一
時的に容器2内に導入された上記空気は、ヒーター12
で加熱された容器2の壁面と熱交換して加熱され、この
加熱された空気の熱伝達により回転体1、及び該回転体
1に装着された上記試料を濃縮操作中において効果的に
加熱し、低下し始めた試料温度を再び上昇させ、試料中
の液体成分を活発に蒸発させることができる。
【0022】なお、この際、上記真空濃縮装置は、容器
2内に空気を導入する配管13の容器2への接続部付近
に、配管13内の圧力を容器2内の圧力よりも僅かに高
く維持する弁装置14を設けると共に、配管13はその
途中において枝分かれしており、枝管15は、容器2内
に存在する上記回転軸6を収納する駆動部室16に接続
されているため、開閉弁17を操作して容器2内に空気
を導入する操作を行なった場合、同時にシール部材19
の劣化等によって減圧状態となった駆動部室16内にも
空気が導入され、常に駆動部室16内は容器2内より高
い圧力状態を維持することとなり、頻繁に容器2内の減
圧、及び該減圧の解除が繰り返されても、容器2内にお
いて試料から発生した腐蝕性気体が、駆動部室16内へ
侵入することはない。
【0023】上記操作によって試料の濃縮が進み、試料
中の液体成分が少なくなると、上記所定時間の経過毎に
繰り返していた減圧状態の解除後(空気導入による加熱
後)の試料温度の低下量が少なくなるため、この試料温
度の低下量の変化を上記温度センサー18により検知
し、試料温度の低下が所望の変化量となったところで上
記駆動モーター、真空ポンプ及び加熱ヒーターを OFFと
し、上記真空濃縮操作を停止する。
【0024】本発明は、上記操作中において、試料の濃
縮操作の終了を、試料周囲の温度の所定時間当たりの変
化量から判断するようにしたことを特徴とするものであ
るが、その可能性を確認するために、上記実施例装置を
用いて下記する試験を行なった。
【0025】(試験1)試料を収納するチューブに、一
本当たりに5mlの水を入れ、該チューブを24本上記回
転体1に装着し、回転数1200rpmで回転させた状
態で、真空ポンプによって容器2内を5Torr程度の
真空度とし、容器2の壁面を加熱ヒーター12によって
45°程度に加熱し、試料の真空濃縮操作を開始した。
試料の濃縮操作開始から、9分経過毎に真空ポンプを2
分間止め、その真空ポンプの停止時に開閉弁17を操作
して容器2内に空気を導入し、容器2内の減圧状態を濃
縮操作中において一時的に解除する操作を繰り返した。
濃縮開始から90分経過した後に、上記濃縮操作を終了
し、試料である水の残り量を測定した。その測定結果
を、表1に試験1として記載する。また、温度センサー
18による上記濃縮操作中における試料温度の検出デー
ター、及び真空ポンプ接続口4付近に設けた圧力センサ
ーによる容器2内の真空度の検出データーを、図2に試
験1として記載する。更に、温度センサー18による試
料温度の検出データーから、一サイクル毎の真空濃縮操
作中における所定時間(9分)当たりの試料温度の変化
量を読み取り、その値を表2に記載する。
【0026】(試験2)試料を収納するチューブに、一
本当たりに5mlの水を入れ、該チューブを24本上記回
転体1に装着し、回転数1200rpmで回転させた状
態で、真空ポンプによって容器2内を5Torr程度の
真空度とし、容器2の壁面を加熱ヒーター12によって
45°程度に加熱し、試料の真空濃縮操作を開始した。
濃縮開始から90分経過した後に、上記濃縮操作を終了
し、試料である水の残り量を測定した。その測定結果
を、表1に試験2として併記する。また、温度センサー
18による上記濃縮操作中における試料温度の検出デー
ター、及び真空ポンプ接続口4付近に設けた圧力センサ
ーによる容器2内の真空度の検出データーを、図2に試
験2として併記する。更に、温度センサー18による試
料温度の検出データーから、10分経過毎の真空濃縮操
作中における所定時間(10分)当たりの試料温度の変
化量を読み取り、その値を表3に記載する。
【0027】(試験3)試料を収納するチューブに、一
本当たりに1mlの50%水溶液のエタノールを入れ、該チ
ューブを60本上記回転体1に装着し、回転数1200
rpmで回転させた状態で、真空ポンプによって容器2
内を5Torr程度の真空度とし、容器2の壁面を加熱
ヒーター12によって45°程度に加熱し、試料の真空
濃縮操作を開始した。試料の濃縮操作開始から、9分経
過毎に真空ポンプを2分間止め、その真空ポンプの停止
時に開閉弁17を操作して容器2内に空気を導入し、容
器2内の減圧状態を濃縮操作中において一時的に解除す
る操作を繰り返した。濃縮開始から60分経過した後
に、上記濃縮操作を終了し、試料である50%水溶液のエ
タノールの残り量を測定した。その測定結果を、表1に
試験3として記載する。また、温度センサー18による
上記濃縮操作中における試料温度の検出データー、及び
真空ポンプ接続口4付近に設けた圧力センサーによる容
器2内の真空度の検出データーを、図3に試験3として
記載する。更に、温度センサー18による試料温度の検
出データーから、一サイクル毎の真空濃縮操作中におけ
る所定時間(9分)当たりの試料温度の変化量を読み取
り、その値を表4に記載する。
【0028】(試験4)試料を収納するチューブに、一
本当たりに1mlの50%水溶液のエタノールを入れ、該チ
ューブを60本上記回転体1に装着し、回転数1200
rpmで回転させた状態で、真空ポンプによって容器2
内を5Torr程度の真空度とし、容器2の壁面を加熱
ヒーター12によって45°程度に加熱し、試料の真空
濃縮操作を開始した。濃縮開始から60分経過した後
に、上記濃縮操作を終了し、試料である50%水溶液のエ
タノールの残り量を測定した。その測定結果を、表1に
試験4として併記する。また、温度センサー18による
上記濃縮操作中における試料温度の検出データー、及び
真空ポンプ接続口4付近に設けた圧力センサーによる容
器2内の真空度の検出データーを、図3に試験4として
併記する。更に、温度センサー18による試料温度の検
出データーから、10分経過毎の真空濃縮操作中におけ
る所定時間(10分)当たりの試料温度の変化量を読み
取り、その値を表5に記載する。
【0029】(試験5)試料を収納するチューブに、一
本当たりに1mlの水を入れ、該チューブを60本上記回
転体1に装着し、回転数1200rpmで回転させた状
態で、真空ポンプによって容器2内を5Torr程度の
真空度とし、容器2の壁面を加熱ヒーター12によって
45°程度に加熱し、試料の真空濃縮操作を開始した。
試料の濃縮操作開始から、9分経過毎に真空ポンプを2
分間止め、その真空ポンプの停止時に開閉弁17を操作
して容器2内に空気を導入し、容器2内の減圧状態を一
時的に解除する操作を10回繰り返し、試料の濃縮操作
を終了した。上記濃縮操作中における、温度センサー1
8による試料温度の検出データー、及び真空ポンプ接続
口4付近に設けた圧力センサーによる容器2内の真空度
の検出データーを、図4に記載する。また、温度センサ
ー18による試料温度の検出データーから、一サイクル
毎の真空濃縮操作中における所定時間(9分)当たりの
試料温度の変化量を読み取り、その値を表6に記載す
る。
【0030】(試験6)試料を収納するチューブに、一
本当たりに1mlのクロロホルムを入れ、該チューブを6
0本上記回転体1に装着し、回転数1200rpmで回
転させた状態で、真空ポンプによって容器2内を10T
orr程度の真空度とし、容器2の壁面を加熱ヒーター
12によって45°程度に加熱し、試料の真空濃縮操作
を開始した。試料の濃縮操作開始から、9分経過毎に真
空ポンプを2分間止め、その真空ポンプの停止時に開閉
弁17を操作して容器2内に空気を導入し、容器2内の
減圧状態を一時的に解除する操作を100回繰り返し、
試料の濃縮操作を終了した。上記濃縮操作の終了後に、
駆動部室16内の腐蝕の有無を目視により検査したとこ
ろ、腐蝕の存在は認められなかった。
【0031】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【0032】上記試験1、3、5によって、試料の濃縮
が進み、試料中の液体成分が少なくなると、所定時間の
経過毎に繰り返していた減圧状態の解除後(空気導入に
よる加熱後)の試料温度の低下量が少なくなり、この低
下量の変化を検出すれば、試料の濃縮操作の終了を判断
することが可能であることが分かる。また、試験2、4
によって、常に減圧状態で試料を加熱した場合において
も、試料の濃縮操作が進むにつれて、その試料周囲の温
度の所定時間当たりの変化量は変わるため、この変化量
を検出して試料の濃縮操作の終了時期を判断することも
可能であることが分かる。更に、上記試験6によって、
駆動部室内にも容器内と同時に空気を導入する構成を採
れば、シール部材が摩耗或いは劣化しても駆動部室内へ
の腐蝕性気体の侵入を完全に阻止でき、腐蝕が生じ難い
構造となることが分かる。
【0033】以上、本発明の実施例につき説明したが、
本発明は既述の実施例に何ら限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて、各種の変形及び変更が
可能である。
【0034】
【発明の効果】以上、説明した本発明にかかる真空濃縮
方法によれば、試料の液体成分が蒸発して濃縮操作が終
了に近づくと、試料温度は気化熱により低下することが
少なくなることに着目し、試料の濃縮操作の終了を、試
料周囲の温度の所定時間当たりの変化量から判断するこ
ととしたため、従来の真空濃縮方法の如く、使用者がス
トップウォッチ等で濃縮操作時間をいちいち確認する必
要がなくなり、濃縮操作の終了時期を的確に、しかも容
易に判断することが可能となる効果がある。
【0035】特に、上記濃縮操作の終了を判断する試料
周囲の温度の所定時間当たりの変化量を、試料周囲の減
圧状態を、試料の濃縮操作中において熱伝達媒体となる
気体を所定時間の経過毎に繰り返し試料周囲に導入して
解除した場合における試料周囲の温度の所定時間当たり
の変化量とした場合には、より濃縮操作の終了時期を的
確に判断することが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる真空濃縮方法を実施する装置の
一実施例を示した縦断面図である。
【図2】試験1及び試験2を行なった場合の、温度セン
サーによる濃縮操作中における試料温度の検出データ
ー、及び真空ポンプ接続口付近に設けた圧力センサーに
よる容器内の真空度の検出データーを示すグラフであ
る。
【図3】試験3及び試験4を行なった場合の、温度セン
サーによる濃縮操作中における試料温度の検出データ
ー、及び真空ポンプ接続口付近に設けた圧力センサーに
よる容器内の真空度の検出データーを示すグラフであ
る。
【図4】試験5を行なった場合の、温度センサーによる
濃縮操作中における試料温度の検出データー、及び真空
ポンプ接続口付近に設けた圧力センサーによる容器内の
真空度の検出データーを示すグラフである。
【図5】従来の真空濃縮方法を実施する際に使用してい
た真空濃縮装置の一例を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1 試料に遠心力を与える回転体 2 回転体を収納する容器 2a 容器の上部開口 3 容器の蓋体 4 容器の側壁に形成された真空ポンプ接続口 5 回転体を回転させる駆動手段 6 容器内の中央付近に回転可能に支持された回転
軸 7 容器外の下方に配置された駆動モーター 8 駆動モーターの出力軸 9 容器の底板 10 磁石 11 磁石 12 容器の外周壁面に装着された加熱ヒーター 13 容器内に空気を導入するための配管 14 配管内の圧力を容器内の圧力よりも僅かに高く
維持する弁装置 15 配管に設けられた枝管 16 回転軸を収納する駆動部室 17 配管の基端に設けられた開閉弁 18 蓋体に取付けられた温度センサー 19 駆動部室のシールー部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 1/00 - 3/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃縮或いは乾燥すべき試料に遠心力を与
    えながら、該試料を減圧下において加熱し、試料に含ま
    れる液体成分を突沸させることなく効率的に蒸発させる
    試料の真空濃縮方法において、該真空濃縮方法による試
    料の濃縮操作の終了を、濃縮操作中における試料周囲の
    温度の所定時間当たりの変化量から判断するようにした
    ことを特徴とする、真空濃縮方法。
  2. 【請求項2】 上記濃縮操作の終了を判断する試料周囲
    の温度の所定時間当たりの変化量が、試料周囲の減圧状
    態を、試料の濃縮操作中において熱伝達媒体となる気体
    を所定時間の経過毎に繰り返し試料周囲に導入して解除
    した場合における、試料周囲の温度の所定時間当たりの
    変化量であることを特徴とする、請求項1記載の真空濃
    縮方法。
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