JP3432349B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3432349B2
JP3432349B2 JP05722396A JP5722396A JP3432349B2 JP 3432349 B2 JP3432349 B2 JP 3432349B2 JP 05722396 A JP05722396 A JP 05722396A JP 5722396 A JP5722396 A JP 5722396A JP 3432349 B2 JP3432349 B2 JP 3432349B2
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貞彦 田中
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Denso Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、日射状態に応じて吹き
出し温度や吹き出し風量の調整を行うことができる車両
用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用空調装置として、車室内の温度を
乗員の好みに応じて自動的に調整するようにした、所
謂、オートエアコンが知られている。このオートエアコ
ンは、温度や湿度の制御、送風及び換気等を行うもので
あり、ベンチレータ(換気機能)及びヒータ(暖房機
能)及びクーラー(冷房・除湿機能)によって構成され
ている。そして、このオートエアコンによって、乗員が
所望する最適な環境状態となるように、空調を自動的に
制御している。
【0003】図10には、一般的なオートエアコンによ
る吹き出しモードを説明するための車両用インストルメ
ントパネルの概略を示してある。
【0004】図に示すように、温風あるいは冷風の吹き
出しモードは、フロントウインドウ及びドアウインドウ
へのデフモードDEF、乗員の上半身側へのフェイスモ
ードFACE、乗員の足元へのフットモードFOOTが
ある。そして、デフモードDEF、フェイスモードFA
CE及びフットモードFOOTは、それぞれ運転席側と
助手席側とに分かれて設けられている。各モードは、冷
房か暖房か等によって単独、または、組み合わされて使
用される。例えば、夏季の冷房時は、主にフェイスモー
ドFACEが使用され、春季や秋季等の中間季は、フェ
イスモードFACEとフットモードFOOTを同時に使
用するバイレベルモードB/Lが使用される。また、イ
ンストルメントパネル1の上面には日射センサー2が設
けられ、運転席側及び助手席側の日射量がそれぞれ検出
されるようになっている。日射センサー2により、運転
席側と助手席側の日射量に著しい差が生じたことが検出
された場合、日射状態に応じて空調装置からの吹き出し
状態や吹き出し温度の調整が実施されるようになってい
る。
【0005】図11に基づいて日射状態に応じて吹き出
し状態の調整(運転席側と助手席側の風量の調整)を行
う従来の空調装置を説明する。図11には風量調整を行
う従来の空調装置の概略構成を示してある。
【0006】図示しない内外気取り入れ口の下流側には
ブロワ3が設けられ、ブロワ3は駆動モータ9によって
駆動して送風できるようになっている。ブロワ3の下流
側にはブロワ3から送られる空気の冷却を行う(冷房・
除湿機能)エバポレータ4を備えたクーリングユニット
5が設けられ、クーリングユニット5ではエバポレータ
4を通過する空気の熱を奪って冷房・除湿が行われる。
クーリングユニット5の下流側にはヒータコア6を備え
たエアミックスユニト7が設けられ、エアミックスユニ
ト7のヒータコア6は高温のエンジン冷却水を熱源とし
て通過する空気を加熱するものである。ヒータコア6の
上流側にはエアミックスダンパ8が装着され、エアミッ
クスダンパ8は図示しない駆動モータによって駆動され
てヒータコア6を通過する空気量を調整できるようにな
っている。
【0007】エアミックスユニト7の下流側には運転席
側通路10と助手席側通路11とが分岐して形成されて
いる。運転席側通路10にはフェイス吹き出し口12及
びフット吹き出し口13が形成されていると共に、助手
席側通路11にも同様にフェイス吹き出し口14及びフ
ット吹き出し口15が形成されている。尚、図示はしな
いが、エアミックスユニト7の下流側にはフロントウイ
ンドウやドアウインドウへのデフ吹き出し口も形成され
ている。また、各吹き出し口にはモードダンパが設けら
れ、モードダンパの駆動により各吹き出し口からの吹き
出しが選択されるようになっている。運転席側通路10
と助手席側通路11との分岐部位には配風ダンパ16が
設けられ、配風ダンパ16の駆動により運転席側通路1
0と助手席側通路11との風量配分が調整される。配風
ダンパ16は日射センサー2の検出情報に基づいて駆動
される。
【0008】上述した空調装置では、ブロワ3から送ら
れる空気がエバポレータ4で冷却された後エアミックス
ダンパ8の開度に応じた量の冷却空気がヒータコア6を
通過し、エアミックスユニト7内でヒータコア6を通過
しない冷却空気と混合されて所定温度状態にされる。そ
の後、フェイス吹き出し口12,14及びフット吹き出
し口13,15から冷風や温風が適宜車室内に吹き出す
ようになっている。
【0009】運転席側もしくは助手席側に偏った日射状
態になっていることが日射センサー2により検出される
と、日射量が多い側の運転席側通路10もしくは助手席
側通路11の風量が多くなるように配風ダンパ16が駆
動される。これにより、日射量が多い運転席側もしくは
助手席側の風量が増加して偏った日射による乗員の体感
温度の差が減少する。
【0010】図12に基づいて日射状態に応じて吹き出
し温度の調整(運転席側と助手席側の吹き出し温度の調
整)を行う従来の空調装置を説明する。図12には吹き
出し温度調整を行う従来の空調装置の概略構成を示して
ある。尚、図11で示した部材と同一部材には同一符号
を付して重複する説明は省略してある。
【0011】エバポレータ4を備えたクーリングユニッ
ト5の下流側にはエアミックスユニト21が設けられ、
エアミックスユニト21内は仕切板22によって運転席
側部屋23及び助手席側部屋24とに仕切られている。
運転席側部屋23及び助手席側部屋24とにわたってヒ
ータコア6が装着され、運転席側部屋23及び助手席側
部屋24のヒータコア6の上流側にはエアミックスダン
パ25,26がそれぞれ設けられている。エアミックス
ダンパ25,26は図示しない駆動モータによって独立
して駆動され、ヒータコア6を通過する空気量を運転席
側部屋23及び助手席側部屋24で個別に調整できるよ
うになっている。エアミックスダンパ25,26は日射
センサー2の検出情報に基づいて駆動される。
【0012】エアミックスユニト21の運転席側部屋2
3及び助手席側部屋24の下流側には運転席側通路10
と助手席側通路11とがそれぞれ設けられ、運転席側通
路10にはフェイス吹き出し口12及びフット吹き出し
口13が形成されていると共に、助手席側通路11にも
同様にフェイス吹き出し口14及びフット吹き出し口1
5が形成されている。
【0013】上述した空調装置では、ブロワ3から送ら
れる空気がエバポレータ4で冷却された後エアミックス
ダンパ25,26の開度に応じた量の冷却空気がヒータ
コア6を通過し、エアミックスユニト21の運転席側部
屋23及び助手席側部屋24内でそれぞれ所定温度状態
にされる。所定温度状態にされた空気(冷風や温風)
は、運転席側通路10及び助手席側通路11を通ってフ
ェイス吹き出し口12,14及びフット吹き出し口1
3,15から冷風や温風となって適宜車室内に吹き出す
ようになっている。
【0014】運転席側もしくは助手席側に偏った日射状
態になっていることが日射センサー2により検出される
と、日射量が多い側の運転席側部屋23及び助手席側部
屋24内の空気の温度が低くなるようにエアミックスダ
ンパ25,26が駆動される(閉じられる)。これによ
り、日射量が多い運転席側もしくは助手席側の吹き出し
温度が低下して偏った日射による乗員の体感温度の差が
減少する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】日射状態に応じて吹き
出し状態の調整を行う図11で示した空調装置では、ヒ
ータユニット7内で所定温度状態にされた空気をヒータ
コア6の後流側の配風ダンパ16の駆動によって分配
し、日射量が多い側の風量を増加させている。日射状態
に応じて吹き出し状態の調整を行う図11で示した空調
装置では、ヒータユニット内でヒータコア6を通過した
加熱空気とヒータコア6を通過しない冷却空気が混合さ
れて所定温度状態にされた空気をヒータコア6の後流側
の配風ダンパ16の駆動によって分配し、日射量の多い
側の風量を増加させている。しかし、配風ダンパ16近
傍の通路の空気は均一な温度ではなく、特にフェイス吹
き出し口12,14とフット吹き出し口13,15の両
方から空気を吹き出すバイレベルモードB/Lでは、上
半身より下半身の温度を高くして乗員にとって快適な頭
寒足熱の空調状態を達成するため、フェイス吹き出し口
12,14の空気温度は低く、フット吹き出し口13,
15の空気温度は高くなるように配風ダンパ16近傍の
通路の空気に予め温度差を設けている。このため、配風
ダンパ16が作動してその位置が変化すると、配風ダン
パ16の後流側で空気流に乱れが生じ、加熱空気と冷却
空気のバランスがくずれてしまい、所望の吹き出し温度
が得られなくなってしまう。
【0016】一方、日射状態に応じて吹き出し温度の調
整を行う図12で示した空調装置では、エアミックスダ
ンパ25,26を個別に駆動してヒータコア6を通過す
る加熱空気量とヒータコア6を通過しない冷却空気量の
配分を調整することで、吹き出し温度を低下させてい
る。このため、エアミックスダンパ25,26をほとん
ど閉じた状態の冷房時では、温度を更に低下させること
ができず、偏った日射による調整ができないことになっ
てしまう。
【0017】ところで、例えば、特開平5-278439号に
は、車両の左右の輻射熱と外気温度とによって空気吹き
出し口からの吹き出し温度を補正し、輻射熱の影響を無
くすようにした空調装置が開示されている。しかし、こ
の空調装置も図12で示した装置と同様に、輻射熱の影
響が大きい場合には吹き出し温度を低下させるようにし
ているので、ヒータコアを空気がほとんど通過しない冷
房時には吹き出し温度の補正が不可能となっている。
【0018】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、温度調整特性を乱すことなく車両の左右からの吹き
出し空気の状態を調整することができる、特に、季節や
作動状態に係わらず日射量の偏りに対する調整に対応す
ることができる車両用空調装置を提供することを目的と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、ブロワから送られる空気の冷却を行
うエバポレータと、前記エバポレータの後流側に連結さ
れると共に左座席側の左通路と右座席側の右通路とに分
割された空気通路と、前記空気通路内に設けられ流入す
る空気を加温するヒータコアと、前記左通路及び前記右
通路の前記ヒータコアの前側にそれぞれ設けられ前記ヒ
ータコアに流入する空気量を規制することで前記左通路
及び前記右通路を流れる空気の温度を独立して調整する
エアミックスダンパとを備えた車両用空調装置におい
て、前記空気通路の前記左通路と前記右通路に送られる
空気量の配分を行う配風ダンパを前記エバポレータの前
側に設け、エバポレータを通過する前で配風ダンパの調
節によりブロワから送られる空気の配分を調整し、ヒー
タコアを通過した後の空気、即ち、温度調整が行われた
後の空気の流れの乱れをなくしたことを特徴とするもの
である。
【0020】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、ブロワが収納されるブロワケースと、流入側が
通路により前記ブロワケースに連通するヒータケース
と、前記ヒータケース内に収納され前記ブロワから送ら
れる空気の冷却を行うエバポレータと、前記エバポレー
タの後流側における前記ヒータケース内に設けられ左座
席側の左通路と右座席側の右通路とに分割された空気通
路と、前記ヒータケースの前記空気通路内に設けられ流
入する空気を加温するヒータコアと、前記ヒータケース
の前記左通路及び前記右通路の前記ヒータコアの前側に
それぞれ設けられ前記ヒータコアに流入する空気量を規
制することで前記左通路及び前記右通路を流れる空気の
温度を独立して調整するエアミックスダンパと、前記ブ
ロワケースと前記ヒータケースを連通する前記通路に設
けられ前記空気通路の前記左通路と前記右通路に送られ
る空気量の配分を行う配風ダンパとを備え、ヒータケー
ス内のエバポレータを通過する前で通路に設けられた配
風ダンパの調節によりブロワから送られる空気の配分を
調整し、ヒータコアを通過した後の空気、即ち、温度調
整が行われた後の空気の流れの乱れをなくしたことを特
徴とするものである。
【0021】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、ブロワから送られる空気の冷却を行うエバポレ
ータと、前記エバポレータの後流側に連結されると共に
左座席側の左通路と右座席側の右通路とに分割された空
気通路と、前記左通路及び前記右通路にそれぞれ形成さ
れ座席の上方へ空気を吹き出す上開口及び座席の下方へ
空気を吹き出す下開口と、前記左通路及び前記右通路に
それぞれ設けられ前記上開口及び前記下開口への風量配
分を行う上下配風ダンパと、前記左通路及び前記右通路
に送られる空気量の配分を行う配風ダンパと、前記空気
通路内に設けられ流入する空気を加温するヒータコア
と、前記左通路及び前記右通路の前記ヒータコアの前側
にそれぞれ設けられ前記ヒータコアに流入する空気量を
規制することで前記左通路及び前記右通路を流れる空気
の温度を独立して調整するエアミックスダンパと、車両
の左右の日射量を検出する日射センサーと、前記日射セ
ンサーで検出された左右の日射量と前記エアミックスダ
ンパの位置もしくは前記上下配風ダンパの位置とに基づ
いて前記配風ダンパもしくは前記エアミックスダンパの
いずれか一方を選択して位置補正を行う制御装置とを備
えたことを特徴とするものである。
【0022】そして、前記エアミックスダンパの位置を
検出するエアミックスダンパ位置検出手段を備え、前記
制御手段には、前記エアミックスダンパ位置検出手段に
より検出された前記エアミックスダンパの位置が、予め
設定された所定位置よりも冷却側に位置している際に、
前記日射センサーで検出された日射量の大きい側の前記
左通路もしくは前記右通路の風量配分を増加させる方向
に前記配風ダンパの位置補正を行う機能と、前記エアミ
ックスダンパ位置検出手段により検出された前記エアミ
ックスダンパの位置が、前記所定位置よりも加温側に位
置している際に、前記日射センサーで検出された日射量
の大きい側の前記左通路もしくは前記右通路の空気温度
を低下させる方向に前記エアミックスダンパの位置補正
を行う機能とを備えていることを特徴とする。
【0023】また、前記上下配風ダンパの位置を検出す
る上下配風ダンパ位置検出手段を備え、前記制御手段に
は、前記上下配風ダンパ位置検出手段により検出された
前記上下配風ダンパの位置が、予め設定された所定位置
から前記左通路及び前記右通路の前記上開口の風量配分
が増加する側に位置している際に、前記日射センサーで
検出された日射量の大きい側の前記左通路もしくは前記
右通路の風量配分を増加させる方向に前記配風ダンパの
位置補正を行う機能と、前記上下配風ダンパ位置検出手
段により検出された前記上下配風ダンパの位置が、前記
所定位置から前記左通路及び前記右通路の前記上開口の
風量配分が減少する側に位置している際に、前記日射セ
ンサーで検出された日射量の大きい側の前記左通路もし
くは前記右通路の空気温度を低下させる方向に前記エア
ミックスダンパの位置補正を行う機能とを備えているこ
とを特徴とする。
【0024】更に、上記目的を達成するための本発明の
構成は、ブロワから送られる空気の冷却を行うエバポレ
ータと、前記エバポレータの後流側に連結されると共に
左座席側の左通路と右座席側の右通路とに分割された空
気通路と、前記左通路及び前記右通路に送られる空気量
の配分を行う配風ダンパと、前記空気通路内に設けられ
流入する空気を加温するヒータコアと、前記左通路及び
前記右通路の前記ヒータコアの前側にそれぞれ設けられ
前記ヒータコアに流入する空気量を規制することで前記
左通路及び前記右通路を流れる空気の温度を独立して調
整するエアミックスダンパと、車両の左右の日射量を検
出する日射センサーと、外気温度を検出する外気温度セ
ンサーと、前記日射センサーで検出された左右の日射量
と前記外気温度センサーで検出された外気温度とに基づ
いて前記配風ダンパもしくは前記エアミックスダンパの
いずれか一方を選択して位置補正を行う制御装置とを備
えたことを特徴とするものである。
【0025】そして、前記制御手段には、前記外気温度
センサーで検出された前記外気温度が、予め設定された
しきい値を越えている際に、前記日射センサーで検出さ
れた日射量の大きい側の前記左通路もしくは前記右通路
の風量配分を増加させる方向に前記配風ダンパの位置補
正を行う機能と、前記外気温度センサーで検出された前
記外気温度が、予め設定されたしきい値以下の際に、前
記日射センサーで検出された日射量の大きい側の前記左
通路もしくは前記右通路の空気温度を低下させる方向に
前記エアミックスダンパの位置補正を行う機能とを備え
ていることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態に係
る車両用空調装置の構成概念、図2には車両用空調装置
の構成部材の配置状況を示してある。
【0027】図1に示すように、ブロワケース31の上
流側には内気取入口32及び外気取入口33が形成さ
れ、ここに内外気切換ダンパ34が装着されている。内
外気切換ダンパ34は駆動モータ35によって駆動し、
導入空気を内気と外気とで選択できるようになってい
る。内外気切換ダンパ34の下流側にはブロワ36が設
けられ、ブロワ36は駆動モータ37によって駆動して
送風できるようになっている。
【0028】ブロワケース31の下流側には通路38を
介してヒータケース39が連通し、ヒータケース39の
上流側にはブロワ36から送られる空気の冷却を行う
(冷房・除湿機能)エバポレータ40が収納されてい
る。エバポレータ40では通過する空気の熱を奪って冷
房・除湿が行われる。エバポレータ40の下流側におけ
るヒータケース39内は、仕切板41によって左座席側
(例えば助手席側)の左通路42と右座席側(例えば運
転席側)の右通路43とに分割され、左通路42と右通
路43とによって空気通路44が形成されている。
【0029】空気通路44の左通路42と右通路43と
にわたってヒータコア45が設けられ、ヒータコア45
は高温のエンジン冷却水を熱源として通過する空気を加
熱するものである。左通路42及び右通路43内のヒー
タコア45の上流側にはそれぞれエアミックスダンパ4
6,47が装着され、エアミックスダンパ46,47は
それぞれ駆動モータ48,49によって個別に駆動され
て開閉する。エアミックスダンパ46,47の開閉によ
り、左通路42及び右通路43内でヒータコア45に流
入する空気量をそれぞれ規制してヒータコア45を通過
して加熱された空気量とヒータコア45を通過しない空
気量との配分を調整することによって通路42及び右通
路43を流れる空気の温度を独立して調整できるように
なっている。
【0030】空気通路44の左通路42には、フロント
ウインドウやドアウインドウへのデフ吹き出し口50、
座席の上方へ空気を吹き出す上開口としてのフェイス吹
き出し口51及び座席の下方へ空気を吹き出す下開口と
してのフット吹き出し口52が形成されている。また、
空気通路44の右通路43にも同様に、デフ吹き出し口
53、上開口としてのフェイス吹き出し口54及び下開
口としてのフット吹き出し口55が形成されている。デ
フ吹き出し口50,53にはデフダンパ56,57がそ
れぞれ設けられ、デフダンパ56,57は駆動モータ5
8によって駆動されて開閉する。
【0031】フェイス吹き出し口51及びフット吹き出
し口52には上下配風ダンパとしてのモード切換ダンパ
59が設けられ、モード切換ダンパ59は駆動モータ6
0によって駆動して、フェイス吹き出し口51及びフッ
ト吹き出し口52への風量配分が行われる。また、フェ
イス吹き出し口54及びフット吹き出し口55には上下
配風ダンパとしてのモード切換ダンパ61が設けられ、
モード切換ダンパ61は駆動モータ60によって駆動し
て開閉し、フェイス吹き出し口54及びフット吹き出し
口55への風量配分が行われる。オートエアコンにあっ
ては、例えば、冬季に車室内を暖房する場合には、頭寒
足熱が乗員にとって快適であるとして、上下の空気吹き
出し量、即ち、フェイス吹き出し口51,54及びフッ
ト吹き出し口52,55からの空気吹き出し量に差をつ
け、モード切換ダンパ61の開閉によってフット吹き出
し口52,55からの空気吹き出し量が多くなるように
制御される。
【0032】一方、ブロワケース31とヒータケース3
9を連通する通路38、即ち、エバポレータ40の上流
側には配風ダンパ62が設けられ、配風ダンパ62は駆
動モータ63によって駆動して開閉する。配風ダンパ6
2の開閉により空気通路44の左通路42側と右通路4
3側のエバポレータ40に流入する空気量の配分が行わ
れる。
【0033】エアミックスダンパ46,47の駆動モー
タ48,49にはエアミックスダンパ位置検出手段とし
てのポテンショメータ64,65がそれぞれ設けられ、
ポテンショメータ64,65により駆動モータ48,4
9の駆動状況を検知することによりエアミックスダンパ
46,47の開閉位置が検出される。また、モード切換
ダンパ59,61の駆動モータ60には上下配風ダンパ
位置検出手段としてのポテンショメータ66が設けら
れ、ポテンショメータ66により駆動モータ60の駆動
状況を検知することによりモード切換ダンパ59,61
の開閉位置が検出される。更に、配風ダンパ62の駆動
モータ63にはポテンショメータ67が設けられ、ポテ
ンショメータ67により駆動モータ63の駆動状況を検
知することにより配風ダンパ62の開閉位置が検出され
る。
【0034】各ポテンショメータ65〜67の検知情報
は制御装置としてのCPU68に入力されると共に、C
PU68には車室内の温度を検知する室内センサー69
の検知情報が入力される。また、外気温度を検知する外
気温度センサー70が設けられ、CPU68には外気温
度センサー70の検知情報が入力される。一方、車両の
インストルメントパネル(図示省略)の上面には左座席
側及び右座席側の日射量をそれぞれ検知する日射センサ
ー71が設けられ、CPU68には日射センサー71の
検知情報が入力される。そして、上記各駆動モータ3
5,48,49,58,60,63は、CPU68から
の指令に基づいて駆動される。尚、図中の符号で72
は、ブロワ36の駆動モータ35のパワートランジスタ
である。
【0035】次に、図2に基づいて図1に示した車両用
空調装置の構成部材の配置状況を説明する。
【0036】図2に示すように、ブロワケース31の空
気流出側とヒータケース39の空気流入側とは通路38
で連通し、ブロワ36による空気の送風方向(矢印A)
に対してエバポレータ40の流出方向(矢印B)は略直
交する状態になっている。エバポレータ40は傾斜した
状態に配置され、左通路42と右通路43を分ける仕切
板41はエバポレータ40を挟んで略直交した状態にな
っている。ヒータコア45は左通路42と右通路43と
にわたって配置されており、エアミックスダンパ46,
47の先端は、傾斜したエバポレータ40の流出面に沿
った状態に傾斜して形成されている。
【0037】このように、ヒータケース39内にヒータ
コア45を水平に設置し、且つ、エバポレータ40をヒ
ータコア45の上流側に傾斜させて収納することによっ
て、エバポレータ40の上流側に充分なスペースを確保
することができ、配風ダンパ62を設けても他の部材に
干渉したり駆動が阻害されることがない。また、エバポ
レータ40の上流側に配風ダンパ62を設けたことによ
り、ブロワ36からの空気を左通路42と右通路43に
配風した後に空気がエバポレータ40を通過して整流さ
れる。このため、配風ダンパ62を通過した後に空気流
に乱れが生じることがなく、所望の温度や風量、温冷割
合等の設定状態がくずれることがない。
【0038】上述した空調装置では、ブロワ36から送
られる空気がエバポレータ40で冷却された後エアミッ
クスダンパ46,47の開度に応じてヒータコア45を
通過する加熱空気とヒータコア45を通過しない冷却空
気とに配分され、ヒータケース39内で混合されて所定
温度状態にされる。その後、フェイス吹き出し口51,
54及びフット吹き出し口52,55から冷風や温風が
適宜車室内に吹き出すようになっている。
【0039】運転席側もしくは助手席側に偏った日射状
態になっていることが日射センサー71により検出され
ると、エアミックスダンパ46,47の位置、または、
モード切換ダンパ59,61の位置、または、外気温度
の状況に応じて、日射量が多い側の左通路42もしくは
右通路43の風量が多くなるように配風ダンパ62が駆
動される。または、日射量が多い側の左通路42もしく
は右通路43内の空気の温度が低くなるようにエアミッ
クスダンパ46,47が駆動される(閉じられる)。こ
れにより、日射量が多い運転席側もしくは助手席側の風
量が増加して、または、日射量が多い運転席側もしくは
助手席側の吹き出し温度が低下して偏った日射による乗
員の体感温度の差が減少する。
【0040】日射量センサー71により左座席側と右座
席側に日射量の差が生じた際の車両用空調装置の具体的
な作用(偏日射制御)を図3乃至図5に基づいて説明す
る。図3、図4には偏日射制御のフローチャート、図5
には空調装置の作動状況を判定するためのエアミックス
ダンパ46,47の開度マップを示してある。尚、図3
乃至図5には、エアミックスダンパ46,47の位置
(開度)に応じて制御を行う例を示してある。
【0041】図3に示すように、ステップS1で日射セ
ンサー71で検知された日射量が読込まれ、ステップS
2で左右いずれかの日射量が所定値以上であるか否かが
判断される。ステップS2で日射量が所定値以上である
と判断された場合、ステップS3で左右の日射量の差を
演算し、日射量が所定値に満たないと判断された場合に
は、ステップS1の処理に戻る。ステップS3で左右の
日射量の差が演算された後、ステップS4で差が所定値
以上か否かが判断される。ステップS4で差が所定値に
満たないと判断された場合、ステップS5の通常日射補
正制御ルーチンを実行する。
【0042】図4に基づいて通常日射補正制御ルーチン
を説明する。ステップS6でポテンショメータ64,6
5の検知情報に基づいてエアミックスダンパ46,47
の開度がそれぞれ検出され、ステップS7で開度が所定
値以上か否かが判断される。ステップS7で開度が所定
値以上であると判断された場合、ステップS8で、日射
量に応じて空気通路44の空気の温度が低くなるように
エアミックスダンパ46,47が閉駆動される。ステッ
プS7でエアミックスダンパ46,47の開度が所定値
に満たない、即ち、エアミックスダンパ46,47が閉
じ側にある状態になっていると判断された場合、ステッ
プS9で、日射量に応じて空気通路44の空気量が増加
するようにブロア36の駆動速度が増大される。
【0043】一方、図3に示すように、ステップS4で
左右の日射量の差が所定値以上であると判断された場
合、ステップS10で日射量の多い方向が検出され、ス
テップS11で左側の日射量が多いか否かが判断され
る。
【0044】ステップS11で左側の日射量が多いと判
断された場合、ステップS12でエアミックスダンパ4
6,47の開度が検出され、ステップS13で開度が所
定値以上か否かが判断される。エアミックスダンパ4
6,47の開度は、図5に示したように、0%から10
0%になるにしたがってヒータコア45を通過する空気
量が多くなる暖房側となっている。従って、エアミック
スダンパ46,47の開度から上述の空調装置が暖房状
態にあるか冷房状態にあるかが判別できる。ステップS
13で検出される所定値は、エアミックスダンパ46,
47の開度が約50%に設定されている(予め設定され
たエアミックスダンパ46,47の所定位置)。
【0045】ステップS13でエアミックスダンパ4
6,47の開度が所定値以上であると判断された場合、
即ち、エアミックスダンパ46,47が開き側にある暖
房状態になっていると判断された場合、ステップS14
で左側の日射量に応じて左通路42の空気の温度が低く
なるようにエアミックスダンパ46が閉駆動される(温
度差制御)。ステップS13でエアミックスダンパ4
6,47の開度が所定値に満たないと判断された場合、
即ち、エアミックスダンパ46,47が閉じ側にある冷
房状態になっていると判断された場合、ステップS15
で左側の日射量に応じて左通路42の風量配分が多くな
る方向に配風ダンパ62が駆動される(風量配分制
御)。尚、温度差制御が実行される場合、配風ダンパ6
2は中立状態に駆動されている。
【0046】ステップS11で左側の日射量が多くはな
い、即ち、右側の日射量が多いと判断された場合、ステ
ップS16でエアミックスダンパ46,47の開度が検
出され、ステップS17で開度が所定値以上か否かが判
断される。ステップS17でエアミックスダンパ46,
47の開度が所定値以上であると判断された場合、即
ち、エアミックスダンパ46,47が開き側にある暖房
状態になっていると判断された場合、ステップS18で
右側の日射量に応じて右通路43の空気の温度が低くな
るようにエアミックスダンパ47が閉駆動される(温度
差制御)。ステップS17でエアミックスダンパ46,
47の開度が所定値に満たないと判断された場合、即
ち、エアミックスダンパ46,47が閉じ側にある冷房
状態になっていると判断された場合、ステップS19で
右側の日射量に応じて右通路43の風量配分が多くなる
ように配風ダンパ62が駆動される(風量配分制御)。
【0047】つまり、運転席側もしくは助手席側に偏っ
た日射状態になっている場合、エアミックスダンパ4
6,47の位置に応じて、エアミックスダンパ46,4
7を閉じることができる状態にある暖房状態になってい
る時には、日射量が多い側のエアミックスダンパ46,
47を閉じて左通路42もしくは右通路43内の空気の
温度を低くし、吹き出し温度を低下させて偏った日射に
よる乗員の体感温度の差を減少させるようになってい
る。また、エアミックスダンパ46,47を閉じること
ができない状態にある冷房状態になっている時には、配
風ダンパ62を駆動して日射量が多い側の左通路42も
しくは右通路43の風量配分を多くし、吹き出し量を多
くして偏った日射による乗員の体感温度の差を減少させ
るようになっている。
【0048】上述した偏日射制御では、エアミックスダ
ンパ46,47の位置に応じて、冷房状態になっている
場合(特に夏季)では左右の吹き出し量に風量差を付け
て偏日射に対応し、暖房状態になっている場合(特に冬
季や中間期)では左右の吹き出し温度に差を付けて偏日
射に対応している。このため、温度調整特性を乱すこと
なく、しかも、冷暖房状態を正確に検出して偏日射に対
応することが可能となる。
【0049】日射量センサー71により左座席側と右座
席側に日射量の差が生じた際の車両用空調装置の偏日射
制御の他の例を図6、図7に基づいて説明する。図6に
は偏日射制御のフローチャート、図7には空調装置の作
動状況を判定するためのモード切換ダンパ59,61の
開度マップを示してある。尚、図6、図7には、モード
切換ダンパ59,61の位置(開度)に応じて制御を行
う例を示してあり(請求項5)、図3及び図4で示した
処理と同一処理には同一のステップ番号を付して重複す
る説明は省略してある。
【0050】図3に示した処理と同様に、ステップS1
0で日射方向を検出した後、ステップS11でで左側の
日射量が多いか否かが判断される。ステップS11で左
側の日射量が多いと判断された場合、ステップS21で
モード切換ダンパ59,61の開度が検出され、ステッ
プS22で開度が所定値S以上か否かが判断される。
【0051】モード切換ダンパ59,61の開度は、図
7に示したように、0%では吹き出し風が全てフェイス
吹き出し口51,54から吹き出し、100%では吹き
出し風が全てフット吹き出し口52,55から吹き出す
ようになっている。即ち、オートエアコンは、設定温度
が高い暖房時にはフット吹き出し口52,55からの吹
き出し量が多くなるように設定され、設定温度が低い冷
房時にはフェイス吹き出し口51,54からの吹き出し
量が多くなるように設定されている。モード切換ダンパ
59,61の開度が0%を越えて100%未満の間で
は、開度に応じてフット吹き出し口52,55とフェイ
ス吹き出し口51,54との吹き出し量の割合が複数段
階に設定されている。つまり、モード切換ダンパ59,
61の開度により、ヒータコア45を通過する空気量を
規制するエアミックスダンパ46,47の開度を想定す
ることができ、従って、上述した空調装置が暖房状態に
あるか冷房状態にあるかが判別できる。モード切換ダン
パ59,61の開度の所定値S%は0%から若干開いた
フェイス吹き出し口51,54からの吹き出し量が多く
なる側に設定されている。
【0052】ステップS22でモード切換ダンパ59,
61の開度が所定値S%以上であると判断された場合、
即ち、吹き出し風がフット吹き出し口52,55から多
く吹き出してエアミックスダンパ46,47が開き側に
ある暖房状態になっていると判断された場合、ステップ
S14で左側の日射量に応じて左通路42の空気の温度
が低くなるようにエアミックスダンパ46が閉駆動され
る(温度差制御)。ステップS22でモード切換ダンパ
59,61の開度が所定値S%に満たないと判断された
場合、即ち、吹き出し風がフェイス吹き出し口51,5
4から多く吹き出してエアミックスダンパ46,47が
閉じ側にある冷房状態になっていると判断された場合、
ステップS15で左側の日射量に応じて左通路42の風
量配分が多くなる方向に配風ダンパ62が駆動される
(風量配分制御)。
【0053】一方、ステップS11で左側の日射量が多
くはない、即ち、右側の日射量が多いと判断された場
合、ステップS23でモード切換ダンパ59,61の開
度が検出され、ステップS24で開度が所定値S%以上
か否かが判断される。ステップS24でモード切換ダン
パ59,61の開度が所定値S%以上であると判断され
た場合、即ち、吹き出し風がフット吹き出し口52,5
5から多く吹き出してエアミックスダンパ46,47が
開き側にある暖房状態になっていると判断された場合、
ステップS18で右側の日射量に応じて右通路43の空
気の温度が低くなるようにエアミックスダンパ47が閉
駆動される(温度差制御)。ステップS24でモード切
換ダンパ59,61の開度が所定値S%に満たないと判
断された場合、即ち、吹き出し風がフェイス吹き出し口
51,54から多く吹き出してエアミックスダンパ4
6,47が閉じ側にある冷房状態になっていると判断さ
れた場合、ステップS19で右側の日射量に応じて右通
路43の風量配分が多くなる方向に配風ダンパ62が駆
動される(風量配分制御)。
【0054】つまり、運転席側もしくは助手席側に偏っ
た日射状態になっている場合、モード切換ダンパ59,
61の位置に応じて、エアミックスダンパ46,47を
閉じることができる状態にある暖房状態であると推定さ
れた時には、日射量が多い側のエアミックスダンパ4
6,47を閉じて左通路42もしくは右通路43内の空
気の温度を低くし、吹き出し温度を低下させて偏った日
射による乗員の体感温度の差を減少させるようになって
いる。また、エアミックスダンパ46,47を閉じるこ
とができない状態にある冷房状態であると推定された時
には、配風ダンパ62を駆動して日射量が多い側の左通
路42もしくは右通路43の風量配分を多くし、吹き出
し量を多くして偏った日射による乗員の体感温度の差を
減少させるようになっている。
【0055】上述した偏日射制御では、モード切換ダン
パ59,61の位置に応じて、冷房状態になっている場
合(特に夏季)では左右の吹き出し量に風量差を付けて
偏日射に対応し、暖房状態になっている場合(特に冬季
や中間期)では左右の吹き出し温度に差を付けて偏日射
に対応している。このため、オートエアコンを使用して
いる際に、温度調整特性を乱すことなく偏日射に対応す
ることが可能となる。
【0056】日射量センサー71により左座席側と右座
席側に日射量の差が生じた際の車両用空調装置の偏日射
制御の更に他の例を図8、図9に基づいて説明する。図
8には偏日射制御のフローチャート、図9には空調装置
の作動状況を判定するための外気温度センサー70の検
出温度マップを示してある。尚、図8、図9には、外気
温度センサー70で検出した外気温度に応じて制御を行
う例を示してあり(請求項7)、図3及び図4で示した
処理と同一処理には同一のステップ番号を付して重複す
る説明は省略してある。
【0057】図3に示した処理と同様に、ステップS1
0で日射方向を検出した後、ステップS11でで左側の
日射量が多いか否かが判断される。ステップS11で左
側の日射量が多いと判断された場合、ステップS31で
外気温度センサー70により外気温度が検出され、ステ
ップS32で外気温度がしきい値である所定値T℃以下
であるか否かが判断される。
【0058】図9に示したように、外気温度センサー7
0で検出される外気温度が所定値T℃以下の場合には、
暖房時であると推定してエアミックスダンパ46,47
が開き側に駆動されてヒータコア45を通過する空気量
が多い状態であると設定されている。また、外気温度が
所定値T℃を越える場合には、冷房時であると推定して
エアミックスダンパ46,47が閉じ側に駆動されてヒ
ータコア45を通過する空気量が少ない状態であると設
定されている。
【0059】ステップS32で外気温度センサー70に
より検出された外気温度が所定値T℃以下であると判断
された場合、即ち、エアミックスダンパ46,47が開
き側にある暖房状態になっていると判断された場合、ス
テップS14で左側の日射量に応じて左通路42の空気
の温度が低くなるようにエアミックスダンパ46が閉駆
動される(温度差制御)。ステップS32で外気温度セ
ンサー70により検出された外気温度が所定値T℃を越
えると判断された場合、即ち、エアミックスダンパ4
6,47が閉じ側にある冷房状態になっていると判断さ
れた場合、ステップS15で左側の日射量に応じて左通
路42の風量配分が多くなる方向に配風ダンパ62が駆
動される(風量配分制御)。
【0060】一方、ステップS11で左側の日射量が多
くはない、即ち、右側の日射量が多いと判断された場
合、ステップS33で外気温度センサー70により外気
温度が検出され、ステップS34で外気温度が所定値T
℃以下であるか否かが判断される。ステップS33で外
気温度センサー70により検出された外気温度が所定値
T℃以下であると判断された場合、即ち、エアミックス
ダンパ46,47が開き側にある暖房状態になっている
と判断された場合、ステップS18で右側の日射量に応
じて右通路43の空気の温度が低くなるようにエアミッ
クスダンパ47が閉駆動される(温度差制御)。ステッ
プS33で外気温度センサー70により検出された外気
温度が所定値T℃を越えると判断された場合、即ち、エ
アミックスダンパ46,47が閉じ側にある冷房状態に
なっていると判断された場合、ステップS19で右側の
日射量に応じて右通路43の風量配分が多くなる方向に
配風ダンパ62が駆動される(風量配分制御)。
【0061】つまり、運転席側もしくは助手席側に偏っ
た日射状態になっている場合、外気温度センサー70に
より検出された外気温度に応じて、エアミックスダンパ
46,47を閉じることができる状態にある暖房状態で
あると推定された時には、日射量が多い側のエアミック
スダンパ46,47を閉じて左通路42もしくは右通路
43内の空気の温度を低くし、吹き出し温度を低下させ
て偏った日射による乗員の体感温度の差を減少させるよ
うになっている。また、エアミックスダンパ46,47
を閉じることができない状態にある冷房状態であると推
定された時には、配風ダンパ62を駆動して日射量が多
い側の左通路42もしくは右通路43の風量配分を多く
し、吹き出し量を多くして偏った日射による乗員の体感
温度の差を減少させるようになっている。
【0062】上述した偏日射制御では、外気温度センサ
ー70の検出状況に応じて、冷房状態になっている場合
(特に夏季)では左右の吹き出し量に風量差を付けて偏
日射に対応し、暖房状態になっている場合(特に冬季や
中間期)では左右の吹き出し温度に差を付けて偏日射に
対応している。このため、温度調整特性を乱すことな
く、しかも、外部の温度環境に応じて偏日射に対応する
ことが可能となる。
【0063】尚、上述した各実施形態の例では、エアミ
ックスダンパ46,47の開度、もしくは、モード切換
ダンパ59,61の開度、もしくは、外気温度センサー
70の検出状況に応じ、偏日射への対応を風量差もしく
は吹き出し温度差により実施したが、これらを組み合わ
せて偏日射への対応を風量差もしくは吹き出し温度差に
より実施することも可能である。
【0064】
【発明の効果】本発明の車両用空調装置は、エバポレー
タの上流側に配風ダンパを設け、ブロワからの空気が左
通路と右通路に配風された後にエバポレータを通過して
整流されるようになっているので、配風ダンパを通過し
た後に空気流に乱れが生じることがない。この結果、所
望の温度や温冷割合等の設定状態をくずすことなく車両
の左右からの吹き出し状態を調整することが可能とな
る。
【0065】また、本発明の車両用空調装置は、エアミ
ックスダンパの位置、もしくは、上下配風ダンパの位
置、もしくは、外気温度センサーの検出状況に応じて、
冷暖房状態を検出し、冷房状態になっている場合では左
右の吹き出し量に風量差を付けて左右の日射量の差に対
応し、暖房状態になっている場合では左右の吹き出し温
度に差を付けて左右の日射量の差に対応するようにした
ので、所望の温度や温冷割合等の設定状態をくずすこと
なく左右の日射量の差に対応することができる。この結
果、装置の作動状態や季節に係わらず温度調整特性を乱
すことなく左右の日射量の偏りに対する調整が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両用空調装置の構
成概念図。
【図2】車両用空調装置の構成部材の配置状説明図。
【図3】偏日射制御のフローチャート。
【図4】偏日射制御のフローチャート。
【図5】空調装置の作動状況を判定するためのマップ。
【図6】偏日射制御のフローチャート。
【図7】空調装置の作動状況を判定するためのマップ。
【図8】偏日射制御のフローチャート。
【図9】空調装置の作動状況を判定するためのマップ。
【図10】一般的なオートエアコンによる吹き出しモー
ドを説明するための車両用インストルメントパネルの概
略図。
【図11】風量調整を行う従来の空調装置の概略構成
図。
【図12】風量調整を行う従来の空調装置の概略構成
図。
【符号の説明】
31 ブロワケース 36 ブロワ 39 ヒータケース 40 エバポレータ 41 仕切板 42 左通路 43 右通路 44 空気通路 45 ヒータコア 46,47 エアミックスダンパ 48,49 駆動モータ(エアミックスダンパ開閉用) 50,53 デフ吹き出し口 51,54 フェイス吹き出し口 52,55 フット吹き出し口 59,61 モード切換ダンパ 60 駆動モータ(モード切換ダンパ開閉用) 62 配風ダンパ 63 駆動モータ(配風ダンパ開閉用) 64,65,66,67 ポテンショメータ 68 CPU 70 外気温センサー 71 日射センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 洋之 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−76207(JP,A) 特開 平4−252721(JP,A) 特開 平5−278439(JP,A) 特開 平4−173415(JP,A) 特開 平4−163223(JP,A) 特開 平4−310417(JP,A) 特開 平5−278433(JP,A) 実開 平5−72514(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロワから送られる空気の冷却を行うエ
    バポレータと、 前記エバポレータの後流側に連結されると共に左座席側
    の左通路と右座席側の右通路とに分割された空気通路
    と、前記左通路及び前記右通路にそれぞれ形成され座席
    の上方へ空気を吹き出す上開口及び座席の下方へ空気を
    吹き出す下開口と、 前記左通路及び前記右通路にそれぞれ設けられ前記上開
    口及び前記下開口への風量配分を行う上下配風ダンパ
    と、 前記左通路及び前記右通路に送られる空気量の配分を行
    う配風ダンパと、 前記空気通路内に設けられ流入する空気を加温するヒー
    タコアと、 前記左通路及び前記右通路の前記ヒータコアの上流側に
    それぞれ設けられ前記ヒータコアに流入する空気量を規
    制することで前記左通路及び前記右通路を流れる空気の
    温度を独立して調整するエアミックスダンパと、 車両の左右の日射量を検出する日射センサーと、 前記日射センサーで検出された左右の日射量と前記エア
    ミックスダンパの位置もしくは前記上下配風ダンパの位
    置とに基づいて前記配風ダンパもしくは前記エアミック
    スダンパのいずれか一方を選択して位置補正を行う制御
    装置と 前記エアミックスダンパの位置を検出するエアミックス
    ダンパ位置検出手段とを備え、 前記制御装置には、 前記エアミックスダンパ位置検出手段により検出された
    前記エアミックスダンパの位置が、予め設定された所定
    位置よりも冷却側に位置している際に、前記日射センサ
    ーで検出された日射量の大きい側の前記左通路もしくは
    前記右通路の風量配分を増加させる方向に前記配風ダン
    パの位置補正を行う機能と、 前記エアミックスダンパ位置検出手段により検出された
    前記エアミックスダンパの位置が、前記所定位置よりも
    加温側に位置している際に、前記日射センサーで検出さ
    れた日射量の大きい側の前記左通路もしくは前記右通路
    の空気温度を低下させる方向に前記エアミックスダンパ
    の位置補正を行う機能と を備えていること を特徴とする
    車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 ブロワから送られる空気の冷却を行うエ
    バポレータと、 前記エバポレータの後流側に連結されると共に左座席側
    の左通路と右座席側の右通路とに分割された空気通路
    と、前記左通路及び前記右通路にそれぞれ形成され座席
    の上方へ空気を吹き出す上開口及び座席の下方へ空気を
    吹き出す下開口と、 前記左通路及び前記右通路にそれぞれ設けられ前記上開
    口及び前記下開口への風量配分を行う上下配風ダンパ
    と、 前記左通路及び前記右通路に送られる空気量の配分を行
    う配風ダンパと、 前記空気通路内に設けられ流入する空気を加温するヒー
    タコアと、 前記左通路及び前記右通路の前記ヒータコアの上流側に
    それぞれ設けられ前記ヒータコアに流入する空気量を規
    制することで前記左通路及び前記右通路を流れる空気の
    温度を独立して調整するエアミックスダンパと、 車両の左右の日射量を検出する日射センサーと、 前記日射センサーで検出された左右の日射量と前記エア
    ミックスダンパの位置もしくは前記上下配風ダンパの位
    置とに基づいて前記配風ダンパもしくは前記エアミック
    スダンパのいずれか一方を選択して位置補正を行う制御
    装置と、 前記上下配風ダンパの位置を検出する上下配風ダンパ位
    置検出手段を備え、 前記制御装置には、 前記上下配風ダンパ位置検出手段により検出された前記
    上下配風ダンパの位置が、予め設定された所定位置から
    前記左通路及び前記右通路の前記上開口の風量配分が増
    加する側に位置している際に、前記日射センサーで検出
    された日射量の大きい側の前記左通路もしくは前記右通
    路の風量配分を増加させる方向に前記配風ダンパの位置
    補正を行う機能と、 前記上下配風ダンパ位置検出手段により検出された前記
    上下配風ダンパの位置が、前記所定位置から前記左通路
    及び前記右通路の前記上開口の風量配分が減少する側に
    位置している際に、前記日射センサーで検出された日射
    量の大きい側の前記左通路もしくは前記右通路の空気温
    度を低下させる方向に前記エアミックスダンパの位置補
    正を行う機能とを備えていることを特徴とする 車両用空
    調装置。
  3. 【請求項3】 ブロワから送られる空気の冷却を行うエ
    バポレータと、 前記エバポレータの後流側に連結されると共に左座席側
    の左通路と右座席側の右通路とに分割された空気通路
    と、 前記左通路及び前記右通路に送られる空気量の配分を行
    う配風ダンパと、 前記空気通路内に設けられ流入する空気を加温するヒー
    タコアと、 前記左通路及び前記右通路の前記ヒータコアの上流側に
    それぞれ設けられ前記ヒータコアに流入する空気量を規
    制することで前記左通路及び前記右通路を流れる空気の
    温度を独立して調整するエアミックスダンパと、 車両の左右の日射量を検出する日射センサーと、 外気温度を検出するが行き温度センサーと、 前記日射センサーで検出された左右の日射量と前記外気
    温センサーで検出された外気温度とに基づいて前記配風
    ダンパもしくは前記エアミックスダンパのいずれか一方
    を選択して位置補正を行う制御装置とを備え、 前記制御装置には、 前記外気温センサーで検出された前記外気温度が、予め
    設定されたしきい値を越えている際に、前記日射センサ
    ーで検出された日射量の大きい側の前記左通路もしくは
    右通路の風量配分を増加させる方向に前記配風ダンパの
    位置補正を行う機能と、 前記外気温センサーで検出された前記外気温度が、予め
    設定されたしきい値以下の際に、前記日射センサーで検
    出された日射量の大きい側の前記左通路もしくは右通路
    の空気温度を低下させる方向に前記エアミックスダンパ
    の位置補正を行う機能と を備えていることを特徴とする
    車両用空調装置。
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