JP3432307B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3432307B2
JP3432307B2 JP27884794A JP27884794A JP3432307B2 JP 3432307 B2 JP3432307 B2 JP 3432307B2 JP 27884794 A JP27884794 A JP 27884794A JP 27884794 A JP27884794 A JP 27884794A JP 3432307 B2 JP3432307 B2 JP 3432307B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関し、とくに半導体基板のゲート酸化膜上に形成するポ
リサイド構造あるいはシリサイド構造を有するゲート電
極配線の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゲート電極配線は、半導体基板に形成す
る素子を駆動させるための電圧を印加する、ゲート酸化
膜上に形成した電極配線である。
【0003】ポリサイド構造は多結晶シリコン膜と高融
点金属シリサイド膜との積層構造であり、シリサイド構
造は多結晶シリコン膜と高融点金属膜との積層構造であ
る。
【0004】これらポリサイド構造やシリサイド構造を
有するゲート電極配線は、多結晶シリコン膜の上層に抵
抗値が低い高融点金属シリサイド膜または高融点金属膜
を構成している。
【0005】このことから同一の半導体基板上に、N型
ゲートを有するNチャネル型MOSトランジスタ(以下
N型MOSトランジスタと記載する)と、P型ゲートを
有するPチャネル型MOSトランジスタ(以下P型MO
Sトランジスタと記載する)とを混在させることが可能
である。そして、トランジスタの閾値電圧を精度よく制
御するという点では、有用性が高い。
【0006】しかしながら、同一の半導体基板上にてN
型ゲートとP型ゲートをポリサイド構造またはシリサイ
ド構造を有する形にて混在して形成するとき、P型MO
Sトランジスタの閾値電圧はゲート電極配線のP/N接
合部付近にて大きく増大する方向にシフトし、しかもゲ
ート電極配線のP/N接合部からの距離に対し減少して
いくような依存性を示す。
【0007】従来例における、同一半導体基板上にN型
MOSトランジスタとP型MOSトランジスタとが混在
するときのポリサイド構造を有するゲート電極配線の形
成方法を、図23〜図29と図31を用いて説明する。
さらに図32に従来の技術を用いて形成したMOSトラ
ンジスタの代表的な特性を示す。
【0008】図23〜図29は従来例における同一の半
導体基板上にN型MOSトランジスタとP型MOSトラ
ンジスタが混在するときのポリサイドゲート構造を有す
るゲート電極配線の形成方法を工程順に示す断面図であ
る。図31は同一半導体基板上にてトランジスタのゲー
ト電極配線部をP/N接合を有する形で形成したN型M
OSトランジスタとP型MOSトランジスタとを示す平
面図である。さらに図32は従来の技術を用いて形成し
たP型MOSトランジスタについて、閾値電圧をゲート
P/N接合部からの距離に対して測定した結果を示すグ
ラフである。
【0009】なお、以下の説明はポリサイドゲート構造
を有するゲート電極配線の製造方法を中心に説明する。
【0010】まず図23に示すように、薄い不純物濃度
のP型拡散層2(以下Pウェルと記載する)と、薄い不
純物濃度のN型拡散層3(以下Nウェルと記載する)
と、フィールド酸化膜4とを半導体基板1に形成する。
【0011】その後、半導体基板1表面にゲート酸化膜
5を形成し、さらに化学気相成長法(以下CVD法と記
載する)によって、多結晶シリコン膜6を全面に所定の
膜厚で形成する。
【0012】つぎに図24に示すように、ホトレジスト
7を回転塗布法によって全面に形成する。その後、所定
のホトマスクを用いて露光し、現像処理を行い、N型不
純物を添加した多結晶シリコン膜8(以下N型多結晶シ
リコン膜8と記載する)を形成する領域のホトレジスト
7を除去するようにパターニングする。
【0013】その後、このホトレジスト7をイオン注入
時の不純物の阻止膜として用いて、多結晶シリコン膜6
のホトレジスト7に被覆されていない領域に、リンに代
表されるN型不純物をイオン注入法により添加して、N
型多結晶シリコン膜8を形成する。その後、ホトレジス
ト7を除去する。
【0014】つぎに図25に示すように、ホトレジスト
7を回転塗布法によって全面に形成し、所定のホトマス
クを用いて露光し、現像処理を行い、P型不純物を添加
した多結晶シリコン膜9(以下P型多結晶シリコン膜9
と記載する)を形成する領域のホトレジスト7を除去す
る。
【0015】その後、このホトレジスト7をイオン注入
時の不純物の阻止膜として多結晶シリコン膜6のホトレ
ジスト7に被覆されていない領域に、ボロンに代表され
るP型不純物をイオン注入法により添加して、P型多結
晶シリコン膜9を形成する。その後、ホトレジスト7を
除去する。
【0016】つぎに図26に示すように、スパッタリン
グ法により高融点金属シリサイド膜10を全面に形成す
る。
【0017】その後、この高融点金属シリサイド膜10
上の全面にホトレジスト7を回転塗布法により形成し、
所定のホトマスクを用いて露光し、現像処理を行い、ホ
トレジスト7をゲート電極配線の形状にパターニングす
る。
【0018】つぎに図27に示すように、ホトレジスト
7をエッチングマスクとして異方性エッチングにより、
高融点金属シリサイド膜10とP型多結晶シリコン膜9
とN型多結晶シリコン膜8とをエッチングして、ゲート
電極配線とする。すなわちフォトエッチング処理によ
り、ゲート電極配線を形成している。
【0019】この結果、Pウェル2領域上にN型多結晶
シリコン膜8と高融点金属シリサイド膜10からなるゲ
ート電極配線を形成し、Nウェル3領域上にP型多結晶
シリコン膜9と高融点金属シリサイド膜10からなるゲ
ート電極配線を形成することができる。その後、ホトレ
ジスト7を除去する。
【0020】つぎに図28に示すように、酸化拡散炉を
用い、酸素雰囲気中での900℃の温度で、時間30分
間の熱処理を行うことによりマスク酸化膜11を形成す
る。
【0021】さらにゲート電極配線とフィールド酸化膜
4との整合する領域のN型MOSトランジスタのソース
・ドレイン形成領域にN型不純物12を添加し、さらに
P型MOSトランジスタのソース・ドレイン形成領域に
P型不純物13を、それぞれ選択的に添加する。
【0022】つぎに図29に示すように、化学気相成長
法により、シリコン酸化膜系の層間絶縁膜14を形成す
る。
【0023】その後、窒素雰囲気中にてアニール処理を
行い、図28に示す工程にてN型、P型それぞれのMO
Sトランジスタのソース・ドレイン領域に添加したN型
不純物12とP型不純物13を半導体基板1中に拡散さ
せる。
【0024】この結果、N型MOSトランジスタのソー
ス・ドレインである高濃度N型拡散層15と、P型MO
Sトランジスタのソース・ドレインである高濃度P型拡
散層16とを形成する。
【0025】そして図示はしないがその後の工程は、所
定の箇所にコンタクトホールを開口するように形成し、
さらにアルミニウム配線を形成することによりN型MO
SトランジスタとP型MOSトランジスタを完成する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】図31に同一半導体基
板上にてトランジスタのゲート電極配線部をP/N接合
を有する形で形成したN型MOSトランジスタとP型M
OSトランジスタの平面図を示す。図中、Xに相当する
値が、同一半導体基板上にN型MOSトランジスタとP
型MOSトランジスタが混在するときにおけるゲート電
極配線のP/N接合部からの距離を示す。なお、図31
に付けた符号については、図23〜図29の説明と同一
箇所には同一の符号を付けてある。
【0027】図32のグラフに、上記従来の技術を用い
て形成したP型MOSトランジスタに関し、ゲート電極
配線のP/N接合部からの距離に対する閾値電圧の変化
を示す。
【0028】この図32は、横軸が同一半導体基板上に
N型MOSトランジスタとP型トランジスタが混在する
ときにおけるゲート電極配線のP/N接合部からの距
離、すなわち図31の距離Xに相当する値を示し、縦軸
がP型MOSトランジスタの閾値電圧をそれぞれ示す。
【0029】P型MOSトランジスタの閾値電圧は、図
32に示すように、ゲート電極配線のP/N接合部付近
にて大きく増大する方向にシフトし、さらにゲート電極
配線のP/N接合部からの距離に対し減少するような依
存性を示す。
【0030】図23〜図29を用いて説明した従来の方
法で形成したゲート電極配線が、ポリサイド構造を有す
る同一半導体基板上のN型MOSトランジスタとP型M
OSトランジスタでは、図32に示すように、P型MO
Sトランジスタの閾値電圧がゲート電極配線のP/N接
合部付近にて大きく増大する方向にシフトし、ゲート電
極配線のP/N接合部からの距離に対し減少していくよ
うな依存性を示す。
【0031】なお、この閾値電圧が変化する現象は、N
型MOSトランジスタでもわずかに見られるが、とくに
問題とはならない程度のものである。
【0032】このようにP型MOSトランジスタの閾値
電圧がシフトする原因の詳細は明らかでないが、ゲート
電極配線を形成した後のマスク酸化膜の形成、およびソ
ース・ドレインである高濃度拡散層形成のための窒素雰
囲気中でのアニール処理に際し、N型多結晶シリコン膜
中のN型不純物が、ゲート電極配線のP/N接合部にて
高融点金属シリサイド膜を介しP型ゲート電極配線中に
拡散することがこの原因として考えられる。
【0033】このために、ゲート電極配線がポリサイド
構造やシリサイド構造を有するN型MOSトランジスタ
とP型MOSトランジスタが同一半導体基板上に混在す
るとき、半導体基板上のP型MOSトランジスタでの閾
値電圧を精度よく制御することは、非常に困難となる。
【0034】本発明の目的は、上記課題を解決して、同
一の半導体基板上にゲート電極配線としてポリサイド構
造あるいはシリサイド構造を有するN型MOSトランジ
スタとP型MOSトランジスタとが混在するときにおい
て、P型MOSトランジスタでの閾値電圧を精度よく制
御することが可能な半導体装置の製造方法を提供するこ
とにある。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の半導体装置の製造方法においては、下記記載
の工程を採用する。
【0036】本発明の半導体装置の製造方法において
は、導電型がN型またはP型の半導体基板にPウェルと
Nウェルとを形成する工程と、フィールド酸化膜とゲー
ト酸化膜を形成した後、ゲート電極配線材料である多結
晶シリコン膜を全面に形成する工程と、多結晶シリコン
膜にN型とP型の不純物をそれぞれ選択的に添加し、N
型多結晶シリコン膜とP型多結晶シリコン膜を形成する
工程と、酸化拡散炉を用いて不活性気体雰囲気中にてア
ニール処理を行う工程と、ゲート電極配線材料である高
融点金属シリサイド膜を全面に形成する工程と、フォト
エッチング処理によりゲート電極配線を形成する工程
と、全面にマスク酸化膜を形成する工程と、ゲート電極
配線とフィールド酸化膜の整合した領域にN型とP型の
ソース・ドレイン領域を形成するためにN型とP型の不
純物をそれぞれ選択的に添加しN型不純物層とP型不純
物層を形成する工程と、層間絶縁膜を形成し、さらに窒
素雰囲気中にてアニール処理を行い、N型とP型のソー
ス・ドレイン領域である高濃度N型拡散層と高濃度P型
拡散層を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0037】本発明の半導体装置の製造方法は、導電型
がN型またはP型の半導体基板上にPウェルとNウェル
とを形成し、フィールド酸化膜を形成する工程と、ゲー
ト酸化膜を形成し、ゲート電極配線材料である多結晶シ
リコン膜を全面に形成する工程と、多結晶シリコン膜に
N型の不純物とP型の不純物をそれぞれ選択的に添加
し、N型多結晶シリコン膜とP型多結晶シリコン膜とを
形成する工程と、ゲート電極配線材料である高融点金属
シリサイド膜を全面に形成する工程と、フォトエッチン
グ処理によりゲート電極配線を形成する工程と、ランプ
アニール装置を用いて酸素雰囲気中にてマスク酸化膜を
形成する工程と、ゲート電極配線とフィールド酸化膜の
整合した領域にN型とP型のソース・ドレイン領域を形
成するためにN型不純物とP型不純物をそれぞれ選択的
に添加しN型不純物層とP型不純物層を形成する工程
と、層間絶縁膜を形成し、さらに窒素雰囲気中にてアニ
ール処理を行い、N型とP型のソース・ドレイン領域で
ある高濃度N型拡散層と高濃度P型拡散層を形成する工
程とを有することを特徴とする。
【0038】
【作用】同一半導体基板上に、ゲート電極配線がポリサ
イド構造を有するN型MOSトランジスタとP型MOS
トランジスタとが混在するとき、MOSトランジスタ、
とくにP型MOSトランジスタの閾値電圧は、ゲート電
極配線のP/N接合部付近にて大きく増大する方向にシ
フトし、ゲート電極配線のP/N接合部からの距離に対
して減少していくような依存性を示す。
【0039】この閾値電圧の変化する現象は、異方性エ
ッチングによるゲート電極配線加工後のマスク酸化膜の
形成、およびソース・ドレインである高濃度拡散層形成
のための窒素雰囲気中でのアニール処理の熱履歴に依存
する。
【0040】本発明の製造方法である多結晶シリコン膜
にイオン注入法によってN型不純物とP型不純物とを添
加し、N型多結晶シリコン膜の領域とP型多結晶シリコ
ン膜の領域とを分割して形成した後に行う酸化拡散炉ま
たはランプアニール装置を用いた不活性気体雰囲気中で
のアニール処理は、MOSトランジスタの閾値電圧がゲ
ート電極配線のP/N接合部付近にて大きく増大する方
向にシフトし、ゲート電極配線のP/N接合部からの距
離に対し減少していく形で依存性を示すのを抑制する効
果を有する。
【0041】さらに本発明の別の製造方法としては、ゲ
ート電極配線を形成後のマスク酸化膜の形成を、ランプ
アニール装置を用いて行う。
【0042】本発明の製造方法で使用するランプアニー
ル装置は、短時間で熱酸化膜を形成することが可能であ
る。このことから、必然的にマスク酸化膜形成時の熱履
歴を短縮することができる。
【0043】このために、ランプアニール装置を用いた
本発明における酸素雰囲気中にて短時間でマスク酸化膜
を形成する工程は、MOSトランジスタの閾値電圧がゲ
ート電極配線のP/N接合部付近にて大きく増大する方
向にシフトし、ゲート電極配線のP/N接合部からの距
離に対し減少していく形で依存性を示すのを抑制する効
果を有する。
【0044】このように、これらの本発明によるゲート
電極配線の形成方法においては、同一半導体基板上に、
ゲート電極配線がポリサイド構造やシリサイド構造を有
するN型MOSトランジスタとP型MOSトランジスタ
が混在するとき、P型MOSトランジスタの閾値電圧が
ゲート電極配線のP/N接合部付近にて大きく増大する
ことなく、さらにゲート電極配線のP/N接合部からの
距離に対し依存性を示さない特性を得ることができる。
【0045】このため従来のゲート電極配線の形成方法
を用いたときに較べ、P型MOSトランジスタの閾値電
圧を精度よく制御することができる。
【0046】
【実施例】以下、図面を使用して本発明の実施例におけ
る半導体装置の製造方法を説明する。まずはじめに、図
1から図11を用いて本発明の第1の実施例における半
導体装置の製造方法を説明する。さらに図30に本発明
の実施例を用いて形成したMOSトランジスタの代表的
な特性を示す。
【0047】図1〜図11は、本発明におけるゲート電
極配線の形成方法を工程順に示す断面図である。さらに
図30は、本発明におけるゲート電極配線の形成方法に
より形成したP型MOSトランジスタについて、閾値電
圧をゲートP/N接合部からの距離に対して評価した結
果を示すグラフである。
【0048】まず図1に示すように、半導体基板1のP
ウェル2形成領域にP型不純物であるボロンを1013
toms/cm2 程度、さらにNウェル3形成領域にN
型不純物であるリンを1012atoms/cm2 程度の
イオン注入量で、それぞれの領域にイオン注入法により
選択的に添加する。
【0049】その後、窒素雰囲気中における温度114
0℃の熱拡散処理を行うことによって、Pウェル2とN
ウェル3とを半導体基板1に形成する。
【0050】さらに温度1000℃の酸素雰囲気中にて
酸化処理を行い、膜厚40nmのパッド酸化膜17を形
成する。
【0051】つぎに図2に示すように、パッド酸化膜1
7上に、反応ガスにジクロロシラン(SiH2 Cl2
とアンモニア(NH3 )とを用いたCVD法により、シ
リコン窒化膜18を膜厚150nm形成する。
【0052】つぎにホトレジスト7を回転塗布法によっ
て、シリコン窒化膜18上の全面に形成する。
【0053】その後、所定のホトマスクを用いて露光
し、現像処理を行いホトレジスト7を素子領域上に残存
するようにパターニングする。
【0054】その後、このパターニングしたホトレジス
ト7をエッチングマスクとして用いて、反応ガスに三フ
ッ化メタン(CHF3 )と六フッ化イオウ(SF6 )と
ヘリウム(He)との混合ガスを用いたドライエッチン
グ法により、シリコン窒化膜18を素子領域に形成す
る。
【0055】つぎに図3に示すように、エッチングマス
クとして用いたホトレジスト7を除去する。
【0056】その後、シリコン窒化膜18を耐酸化膜と
して用い、温度1000℃の酸素雰囲気中における選択
酸化処理により、フィールド酸化膜4を膜厚700nm
で形成する。
【0057】つぎに図4に示すように、シリコン窒化膜
18を温度160℃に加熱した熱リン酸(H3 PO4
により除去する。
【0058】さらに引き続いてシリコン窒化膜18下層
のパッド酸化膜17を、バッファードフッ酸(NH4
+HF)溶液により除去する。
【0059】つぎに図5に示すように、フィールド酸化
膜4を形成した半導体基板1上に、温度1000℃の熱
酸化法によりゲート酸化膜5を膜厚30nmで形成す
る。
【0060】さらにその後、反応ガスにモノシラン(S
iH4 )を用いたCVD法により多結晶シリコン膜6を
膜厚200nmでゲート酸化膜5上に形成する。
【0061】つぎに図6に示すように、ホトレジスト7
を回転塗布法により多結晶シリコン膜6上の全面に形成
する。
【0062】その後、所定のホトマスクを用いて露光
し、現像処理を行い、ホトレジスト7をN型MOSトラ
ンジスタ形成領域が開口するようにパターニングする。
【0063】そしてこのホトレジスト7を不純物のイオ
ン注入時の阻止膜として使用して、多結晶シリコン膜6
のN型MOSトランジスタ形成領域にN型不純物である
リンをイオン注入量1015atoms/cm2 程度イオ
ン注入法により添加し、N型MOSトランジスタ形成領
域にN型多結晶シリコン膜8を形成する。その後、イオ
ン注入の阻止膜として使用したホトレジスト7を除去す
る。
【0064】つぎに図7に示すように、ホトレジスト7
を回転塗布法によって、全面に形成する。
【0065】その後、所定のホトマスクを用いて露光
し、現像処理を行いホトレジスト7をP型MOSトラン
ジスタ形成領域が開口するようにパターニングする。
【0066】そして、このホトレジスト7を不純物のイ
オン注入時の阻止膜として用い、多結晶シリコン膜6の
P型MOSトランジスタ形成領域にP型不純物であるボ
ロンをイオン注入量1015atoms/cm2 程度イオ
ン注入法により添加し、P型MOSトランジスタ形成領
域にP型多結晶シリコン膜9を形成する。その後、イオ
ン注入時の阻止膜として用いたホトレジスト7を除去す
る。
【0067】つぎに、酸化拡散炉を用い、温度1000
℃の窒素雰囲気中にてアニール処理を行う。
【0068】従来の技術において問題となっているP型
MOSトランジスタに関する閾値電圧のゲート電極配線
のP/N接合部付近での大きな増大、さらにゲートP/
N接合部からの距離に対する依存性は、酸化拡散炉を用
いた温度1000℃の窒素雰囲気中におけるアニール処
理により大幅に改善することができる。
【0069】酸化拡散炉を用い、温度1000℃の窒素
雰囲気中にてアニール処理を行った場合、P型多結晶シ
リコン膜9中のボロンは、P型多結晶シリコン膜9の下
部、すなわちゲート酸化膜5近傍に偏析する傾向があ
る。
【0070】発明者はこの偏析現象によって上記の問題
点が解決できたものと考えており、さらにこの再現性も
得られている。アニール処理の温度に関しては、900
℃〜1000℃の温度範囲においても、その効果を確認
している。
【0071】その後、図8に示すように、スパッタリン
グ法により全面に高融点金属シリサイド膜10であるタ
ングステンシリサイド膜を膜厚200nm形成する。
【0072】その後、ホトレジスト7を回転塗布法によ
り高融点金属シリサイド膜10上の全面に形成する。
【0073】その後、所定のホトマスクを用いて露光
し、現像処理を行い、ホトレジスト7をゲート電極配線
の形状にパターニングする。
【0074】つぎに図9に示すように、ホトレジスト7
をエッチングマスクとし使用して、エッチングガスとし
て六フッ化イオウ(SF6 )と塩素(Cl2 )と二フッ
化メタン(CH22 )との混合ガスを用いて、異方性
エッチングにより高融点金属シリサイド膜10と多結晶
シリコン膜6とを一括してゲート電極配線として加工す
る。その後、エッチングマスクとし使用したホトレジス
ト7を除去する。
【0075】つぎに図10に示すように、酸化拡散炉を
用い、温度800℃の酸素雰囲気中にて30分処理を行
い、膜厚20nmのマスク酸化膜11を形成する。
【0076】その後、N型MOSトランジスタのソース
・ドレイン形成領域に、N型不純物12であるリンをイ
オン注入量1015atoms/cm2 程度を添加し、さ
らにP型MOSトランジスタのソース・ドレイン形成領
域にP型不純物13であるボロンを1015atoms/
cm2 程度それぞれイオン注入法により添加する。
【0077】つぎに図11に示すように、反応ガスとし
てモノシラン(SiH4 )とジボラン(B26 )とフ
ォスフィン(PH3 )とを用い、CVD法によりシリコ
ン酸化膜系の層間絶縁膜14を膜厚500nm形成す
る。
【0078】その後、温度900℃の窒素雰囲気中にて
アニールを行い、図10の工程にてN型、P型それぞれ
のMOSトランジスタのソース・ドレイン領域に添加し
たN型不純物12であるリン、およびP型不純物13で
あるボロンを拡散させる。
【0079】この結果、N型MOSトランジスタのソー
ス・ドレインである高濃度N型拡散層15と、P型MO
Sトランジスタのソース・ドレインである高濃度P型拡
散層16とを形成する。
【0080】そして図示はしないが所定の箇所にコンタ
クトホールを開口し、アルミニウム合金を形成すること
により、N型MOSトランジスタとP型MOSトランジ
スタを完成することができる。
【0081】図30のグラフに、以上説明した本発明の
実施例を用いて形成したP型MOSトランジスタに関
し、ゲート電極配線のP/N接合部からの距離に対する
閾値電圧の変化を示す。
【0082】図30に示すように、従来の技術において
問題となっているP型MOSトランジスタに関する閾値
電圧のゲート電極配線部付近での増大する現象は発生せ
ず、さらにゲートP/N接合部からの距離に対する依存
性は発生していない。
【0083】これは、本発明の第1の実施例における製
造方法で採用した、窒素雰囲気中におけるアニール処理
により大幅に改善することが確認できる。
【0084】なお以上説明した本発明の第1の実施例で
は、半導体基板1上にPウェル2とNウェル3との両方
を形成し、N型MOSトランジスタとP型MOSトラン
ジスタをそれぞれ形成しているが、N型半導体基板上に
Pウェル2のみを形成し、N型MOSトランジスタとP
型MOSトランジスタをそれぞれ製造する場合でも、本
発明の第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0085】さらに以上説明した本発明の第1の実施例
においては、半導体基板1上にPウェル2とNウェル3
との両方を形成し、N型MOSトランジスタとP型MO
Sトランジスタとをそれぞれ形成しているが、P型半導
体基板上にNウェル3のみを形成し、N型MOSトラン
ジスタとP型MOSトランジスタをそれぞれ製造する場
合でも、第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0086】またさらに以上説明した本発明の第1の実
施例では、ゲート電極配線として多結晶シリコン膜と高
融点金属シリサイド膜との積層構造であるポリサイド構
造としているが、高融点金属シリサイド膜を高融点金属
膜に代替し、ゲート電極配線をシリサイド構造とする場
合でも、以上説明した第1の実施例と同様の効果が得ら
れる。この高融点金属膜としては、タングステン膜や、
モリブデン膜や、チタン膜や、タンタル膜が適用可能で
ある。
【0087】さらにまた以上説明した本発明の第1の実
施例では、ホトエッチング処理によりゲート電極配線を
形成した後、酸素雰囲気中の熱処理によりマスク酸化膜
を形成しているが、このマスク酸化膜形成工程を削除し
た場合でも、以上説明した第1の実施例と同様の効果が
得られる。
【0088】さらにまた以上説明した本発明の第1の実
施例では、N型多結晶シリコン膜とP型多結晶シリコン
膜を形成した後、酸化拡散炉を用いて温度1000℃の
窒素雰囲気中にてアニール処理を行っているが、ランプ
アニール装置を用い、アニール処理を行った場合でも、
以上説明した第1の実施例と同様の効果が得られる。な
お、このときの処理温度は多結晶シリコン膜に添加する
N型不純物とP型不純物の濃度により異なるが、900
℃〜1000℃程度の温度で行うとよい。
【0089】さらに以上の本発明の実施例の説明では、
高融点金属シリサイド膜としてタングステンシリサイド
膜を用いる例で説明したが、モリブデンシリサイド膜
や、チタンシリサイド膜や、タンタルシリサイド膜も適
用可能である。
【0090】以下、図12から図22を用いて本発明の
第2の実施例における半導体装置の製造方法を説明す
る。さらに図30に本発明の実施例を用いて形成したM
OSトランジスタの代表的な特性を示す。
【0091】図12〜図22は、本発明の第2の実施例
におけるゲート電極配線の形成方法を工程順に示す断面
図である。さらに図30は、本発明におけるゲート電極
配線の形成方法により形成したP型MOSトランジスタ
について、閾値電圧をゲートP/N接合部からの距離に
対して評価した結果である。なお、以下の第2の実施例
の説明はポリサイドゲート構造を有するゲート電極配線
の製造方法を中心に説明する。
【0092】まず図12に示すように、半導体基板1の
Pウェル2形成領域にP型不純物であるボロンを1013
atoms/cm2 程度、さらにNウェル3形成領域に
N型不純物であるリンを1012atoms/cm2 程度
所定の領域にイオン注入法によりそれぞれ選択的に添加
する。
【0093】その後、窒素雰囲気中における温度114
0℃の熱拡散処理を行うことによって、Pウェル2とN
ウェル3とを半導体基板1に形成する。
【0094】さらに温度1000℃の酸素雰囲気中にて
酸化処理を行い、膜厚40nmのパッド酸化膜17を形
成する。
【0095】つぎに図13に示すように、パッド酸化膜
17上に、反応ガスとしてジクロルシラン(SiH2
2 )とアンモニア(NH3 )とを用いるCVD法によ
り、シリコン窒化膜18を膜厚150nm形成する。
【0096】つぎに、回転塗布法によりシリコン窒化膜
18上の全面にホトレジスト7を形成する。その後、所
定のホトマスクを用いて露光し、現像処理を行いホトレ
ジスト7が素子領域上に残存するようにパターニングす
る。
【0097】その後、このホトレジスト7をエッチング
マスクとして用いて、反応ガスに三フッ化メタン(CH
3 )と六フッ化イオウ(SF6 )とヘリウム(He)
とを用いたドライエッチング法により、シリコン窒化膜
18を素子領域上に形成するようにパターニングする。
【0098】つぎに図14に示すように、ホトレジスト
7を除去する。その後、シリコン窒化膜18を耐酸化膜
とする温度1000℃の酸素雰囲気中における選択酸化
処理により、フィールド酸化膜4を膜厚700nmで素
子分離領域に形成する。
【0099】つぎに図15に示すように、シリコン窒化
膜18を温度160℃に加熱した熱リン酸(H3 PO
4 )を使用して除去する。さらに引き続いて、シリコン
窒化膜18下層のパッド酸化膜17を、バッファードフ
ッ酸(NH4 F+HF)溶液を用いて除去する。
【0100】つぎに図16に示すように、フィールド酸
化膜4を形成した半導体基板1に、温度1000℃の熱
酸化処理によって、ゲート酸化膜5を膜厚30nmで形
成する。
【0101】その後、反応ガスとしてモノシラン(Si
4 )を用いたCVD法により、多結晶シリコン膜6を
膜厚200nmで全面に形成する。
【0102】つぎに図17に示すように、ホトレジスト
7を回転塗布法により、多結晶シリコン膜6上の全面に
形成する。その後、所定のホトマスクを用いて露光し、
現像処理を行い、ホトレジスト7をN型MOSトランジ
スタ形成領域が開口するようにパターニングする。
【0103】そしてこのホトレジスト7をイオン注入時
の不純物の阻止膜として用いて、多結晶シリコン膜6の
N型MOSトランジスタ形成領域に、N型不純物である
リンをイオン注入量1015atoms/cm2 程度の条
件でイオン注入法により添加する。
【0104】この結果、N型MOSトランジスタ形成領
域にN型多結晶シリコン膜8を形成することができる。
その後、ホトレジスト7を除去する。
【0105】つぎに図18に示すように、ホトレジスト
7を回転塗布法によって全面に形成する。その後、所定
のホトマスクを用いて露光し、現像処理を行いホトレジ
スト7をP型MOSトランジスタ形成領域が開口するよ
うにパターニングする。
【0106】そして、このホトレジスト7をイオン注入
時の不純物の阻止膜として用いて、多結晶シリコン膜6
のP型MOSトランジスタ形成領域に、P型不純物であ
るボロンをイオン注入量1015atoms/cm2 程度
の条件でイオン注入法により添加する。
【0107】この結果、P型MOSトランジスタ形成領
域にP型多結晶シリコン膜9を形成することができる。
その後、ホトレジスト7を除去する。
【0108】つぎに図19に示すように、スパッタリン
グ法により、全面に高融点金属シリサイド膜10である
タングステンシリサイド膜を膜厚200nmで形成す
る。
【0109】その後、ホトレジスト7を回転塗布法によ
って、高融点金属シリサイド膜10上の全面に形成す
る。その後、所定のホトマスクを用いて露光し、現像処
理を行い、ホトレジスト7をゲート電極配線の形状にパ
ターニングする。
【0110】つぎに図20に示すように、ホトレジスト
7をエッチングマスクとして用い、エッチングガスとし
て六フッ化イオウ(SF6 )と、塩素(Cl2 )と、二
フッ化メタン(CH22 )とを用いて、異方性エッチ
ングによって、高融点金属シリサイド膜10とP型多結
晶シリコン膜9とN型多結晶シリコン膜8とをエッチン
グして、ゲート電極配線として形成する。その後、エッ
チングマスクとして使用したホトレジスト7を除去す
る。
【0111】つぎに図21に示すように、ランプアニー
ル装置を用いて、温度900℃の酸素雰囲気中にて12
0秒間の処理を行い、膜厚5nmのマスク酸化膜11を
形成する。
【0112】その後、ゲート電極配線とフィールド酸化
膜4との整合する領域のN型MOSトランジスタのソー
ス・ドレイン形成領域に、N型不純物12であるリンを
イオン注入量1015atoms/cm2 程度注入し、さ
らにP型MOSトランジスタのソース・ドレイン形成領
域にP型不純物13であるボロンを1015atoms/
cm2 程度、それぞれイオン注入法により半導体基板1
に添加する。
【0113】つぎに図22に示すように、反応ガスにモ
ノシラン(SiH4 )と、ジボラン(B26 )と、フ
ォスフィン(PH3 )とを用い、CVD法によりシリコ
ン酸化膜系の層間絶縁膜14を、膜厚500nmで全面
に形成する。
【0114】その後、温度900℃の窒素雰囲気中にて
アニール処理を行い、図21に示す工程にてN型、P型
それぞれのMOSトランジスタのソース・ドレイン領域
に添加したN型不純物12であるリンと、P型不純物1
3であるボロンとを拡散させる。
【0115】この結果、N型MOSトランジスタのソー
ス・ドレインである高濃度N型拡散層15と、P型MO
Sトランジスタのソース・ドレインである高濃度P型拡
散層16とを形成する。
【0116】そしてその後の処理工程は図示はしない
が、所定の箇所にコンタクトホールを開口し、アルミニ
ウム合金からなる配線を形成することによりN型MOS
トランジスタとP型MOSトランジスタとを完成するこ
とができる。
【0117】図30のグラフに、上記の本発明の実施例
を用いて形成したP型MOSトランジスタに関し、ゲー
ト電極配線のP/N接合部からの距離に対する閾値電圧
の変化を示す。
【0118】図30は、横軸が同一半導体基板上にN型
MOSトランジスタとP型MOSトランジスタが混在す
るときにおけるP型MOSトランジスタの閾値電圧を示
し、縦軸がゲート電極配線のP/N接合部からの距離を
それぞれ示す。
【0119】図30に示すように、従来の技術において
問題となっているP型MOSトランジスタに関する閾値
電圧のゲート電極配線部付近での増大、さらにゲートP
/N接合部からの距離に対する依存性は、発生していな
い。
【0120】これは、本発明の製造方法においては、ラ
ンプアニール装置を用いて、マスク酸化膜の形成を酸素
雰囲気中にて短時間で行っている。このことにより、閾
値電圧の変化を大幅に改善しているためである。
【0121】以上説明した本発明の第2の実施例では、
半導体基板1上にPウェル2とNウェル3の両方を形成
し、N型MOSトランジスタとP型MOSトランジスタ
をそれぞれ形成している第2の実施例で説明したが、N
型の半導体基板上にPウェル2のみを形成し、N型MO
SトランジスタとP型MOSトランジスタとをそれぞれ
製造するときでも、以上説明した第2の実施例と同様の
効果が得られる。
【0122】さらに本発明の第2の実施例では、半導体
基板1上にPウェル2とNウェル3の両方を形成し、N
型MOSトランジスタとP型MOSトランジスタをそれ
ぞれ形成しているが、P型の半導体基板上にNウェル3
のみを形成し、N型MOSトランジスタとP型MOSト
ランジスタをそれぞれ製造するときでも、以上説明した
第2の実施例と同様の効果が得られる。
【0123】さらにまた本発明の第2の実施例では、ゲ
ート電極配線を多結晶シリコン膜と高融点金属シリサイ
ド膜との積層構造であるポリサイド構造としているが、
高融点金属シリサイド膜の代わりに高融点金属膜を用
い、ゲート電極配線をシリサイド構造とするときでも、
以上説明した第2の実施例と同様の効果が得られる。こ
の高融点金属膜としては、タングステン膜や、モリブデ
ン膜や、チタン膜や、タンタル膜が適用可能である。
【0124】またさらに本発明の第2の実施例では、多
結晶シリコン膜にN型の不純物とP型の不純物をそれぞ
れ選択的に添加し、N型多結晶シリコン膜とP型多結晶
シリコン膜を形成後、ただちに高融点金属シリサイド膜
を形成しているが、高融点金属シリサイド膜を形成する
前にP型多結晶シリコン膜中のボロンをP型多結晶シリ
コン膜下部、すなわちゲート酸化膜近傍に偏析させるこ
とを目的とした不活性気体雰囲気中でのアニール処理を
行ったときは、以上説明した第2の実施例と同様あるい
はそれ以上の効果が得られる。
【0125】発明者は、同一半導体基板上にN型MOS
トランジスタとP型MOSトランジスタが混在すると
き、高融点金属シリサイドを形成する前の不活性気体雰
囲気中でのアニール処理が、P型MOSトランジスタに
おける閾値電圧のゲート電極配線のP/N接合部からの
距離に対する依存性を改善する効果を有していることを
確認している。
【0126】本発明の実施例は、高融点金属シリサイド
膜としてタングステンシリサイド膜を用いる例で説明し
たが、モリブデンシリサイド膜や、チタンシリサイド膜
や、タンタルシリサイド膜も適用可能である。
【0127】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よるゲート電極配線の形成方法は、同一の半導体基板上
にN型トランジスタとP型トランジスタとが混在し、し
かもゲート電極配線がポリサイド構造またはシリサイド
構造を有するときにおいて、P型MOSトランジスタの
閾値電圧がゲート電極配線のP/N接合部付近にて大き
く増大する方向にシフトし、ゲート電極配線のP/N接
合部からの距離に対し減少していくような依存性を示す
ことを抑制することができる。このため従来のゲート電
極配線の形成方法を用いたときに較べて、MOSトラン
ジスタの閾値電圧について高い制御性を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図2】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図5】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図8】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図9】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図11】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図13】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図14】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図15】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図16】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図17】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図18】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図19】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図20】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図21】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図22】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法を示す断面図である。
【図23】従来例における半導体装置の製造方法を示す
断面図である。
【図24】従来例における半導体装置の製造方法を示す
断面図である。
【図25】従来例における半導体装置の製造方法を示す
断面図である。
【図26】従来例における半導体装置の製造方法を示す
断面図である。
【図27】従来例における半導体装置の製造方法を示す
断面図である。
【図28】従来例における半導体装置の製造方法を示す
断面図である。
【図29】従来例における半導体装置の製造方法を示す
断面図である。
【図30】本発明の実施例における半導体装置の製造方
法により製造した半導体装置の特性の代表例を示すグラ
フである。
【図31】本発明と従来例における半導体装置の製造方
法を用いて製造した半導体装置を示す平面図である。
【図32】従来例における半導体装置の製造方法により
製造した半導体装置の特性の代表例を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 Pウェル 3 Nウェル 4 フィールド酸化膜 5 ゲート酸化膜 6 多結晶シリコン膜 7 ホトレジスト 8 N型多結晶シリコン膜 9 P型多結晶シリコン膜 10 高融点金属シリサイド膜 11 マスク酸化膜 12 N型不純物 13 P型不純物 14 層間絶縁膜 15 高濃度N型拡散層 16 高濃度P型拡散層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/092 H01L 21/8238 H01L 29/78 H01L 21/336 H01L 21/324 H01L 21/316

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電型がN型またはP型の半導体基板に
    PウエルとNウエルを形成するか、あるいは導電型がN
    型の半導体基板にPウエルを形成するか、あるいは導電
    型がP型の半導体基板にNウエルを形成するかした半導
    体基板にフィールド酸化膜を形成し、ゲート酸化膜を形
    成する工程と、 ゲート電極配線材料である多結晶シリコン膜を全面に形
    成する工程と、 前記多結晶シリコン膜にN型とP型の不純物をそれぞれ
    選択的に添加し、N型多結晶シリコン膜とP型多結晶シ
    リコン膜を形成する工程と、 酸化拡散炉またはランプアニール装置を用いて不活性気
    体雰囲気中にてアニール処理を行う工程と、 ゲート電極配線材料である高融点金属シリサイド膜また
    は高融点金属膜を全面に形成する工程と、 フォトエッチング処理によりゲート電極配線を形成する
    工程と、酸化拡散炉を用い酸素雰囲気中にて全面にマスク酸化膜
    を形成する工程と、 前記ゲート電極配線と前記フィールド酸化膜の整合した
    領域にN型とP型のソース・ドレイン領域を形成するた
    めに、N型とP型の不純物をそれぞれ選択的に添加しN
    型不純物層とP型不純物層を形成する工程と、 層間絶縁膜を形成し、さらに窒素雰囲気中にてアニール
    処理を行い、N型とP型のソース・ドレイン領域である
    高濃度N型拡散層と高濃度P型拡散層を形成する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 導電型がN型またはP型の半導体基板に
    PウエルとNウエルを形成するか、あるいは導電型がN
    型の半導体基板にPウエルを形成するか、あるいは導電
    型がP型の半導体基板にNウエルを形成するかした半導
    体基板にフィールド酸化膜を形成し、ゲート酸化膜を形
    成する工程と、 ゲート電極配線材料である多結晶シリコン膜を全面に形
    成する工程と、 前記多結晶シリコン膜にN型の不純物とP型の不純物を
    それぞれ選択的に添加し、N型多結晶シリコン膜とP型
    多結晶シリコン膜を形成する工程と、 ゲート電極配線材料である高融点金属シリサイド膜また
    は高融点金属膜を全面に形成する工程と、 フォトエッチング処理によりゲート電極配線を形成する
    工程と、 ランプアニール装置を用いて酸素雰囲気中にて全面に
    スク酸化膜を形成する工程と、 前記ゲート電極配線と前記フィールド酸化膜の整合した
    領域にN型とP型のソース・ドレイン領域を形成するた
    めに、N型不純物とP型不純物をそれぞれ選択的に添加
    しN型不純物層とP型不純物層を形成する工程と、 層間絶縁膜を形成し、さらに窒素雰囲気中にてアニール
    処理を行い、N型とP型のソース・ドレイン領域である
    高濃度N型拡散層と高濃度P型拡散層を形成する工程と
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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