JP3432024B2 - 炊飯補助具 - Google Patents

炊飯補助具

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、包装袋内の生米を加熱
容器により炊飯する際に用いる炊飯補助具に関するもの
である。 【0002】 【従来の技術】従来、包装袋内で炊飯する方法として
は、耐水耐熱性の包装袋に生米,水,および空気(また
は窒素)を入れて密封し、包装袋を反転しながら90℃
前後の温度で所定時間加熱したのち、包装袋をレトルト
釜に移し100℃以上の温度まで加熱して米飯の殺菌を
行なうものが、例えば特公昭49−19862号公報や
特公昭51−22063号公報などに開示されている。
なお、このような炊飯方法において、当初包装袋を加熱
する際の温度を以下「炊飯温度」と称し、その後米飯の
殺菌を行なう際の温度を以下「殺菌温度」と称する。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】一般に、高地で炊飯す
ると食味の良くない米飯ができるのは、気圧が低いため
に水の沸点が低くなって、米澱粉のアルファ化が不充分
となるためである。しかし、単純に温度が高ければ良い
というものでもない。米澱粉が充分にアルファ化した食
味の良い米飯を炊くには、温度の上昇と米粒内への吸水
とをバランス良く進行させることが大切であり、そのた
めには昔から「初めチョロチョロなかパッパ、ふきこぼ
れたら火を引いて、赤子泣いても蓋取るな」と言われて
いることからもわかるように、炊飯の進行段階に応じた
望ましい火加減(温度加減)と時間経過が必要なのであ
る。 【0004】ところで、前記従来の炊飯方法では、包装
袋内で炊飯する過程において、空気の膨張や水蒸気の発
生により包装袋内の圧力が包装袋外の圧力より高くなる
と、包装袋がソーセージのような形状に膨らみ、ついに
は破袋する危険が大きいという問題点があった。 【0005】そこで、包装袋内の圧力上昇を抑制して破
袋を防止する必要から、炊飯温度を80〜90℃(特公
昭49−19862号公報)または85〜95℃(特公
昭51−22063号公報)という低温にとどめざるを
得なかったので、米澱粉が充分にアルファ化されず、得
られた包装米飯の食味が炊飯器などにより98〜100
℃の温度で炊き上げた米飯に比べて劣ることになってい
た。(因みに、殺菌を行なう時点では米粒内への吸水が
完了しているため、100℃以上に加熱しても米澱粉の
アルファ化が進むものではない。) 【0006】また、殺菌を行なう場合も、特に加熱から
冷却に移るときに生じる包装袋の内外の圧力差が大きく
なると破袋する危険が増すため、破袋を防止するにはレ
トルト釜内の圧力を包装袋内の圧力に応じて制御するこ
とが必要であり、このために炊飯装置の構造が複雑にな
るとともに、その操作が煩雑になっていた。 【0007】本発明は、以上のような問題に鑑みてなさ
れたものであって、包装袋内の生米を加熱容器により炊
飯するに際して、すべての包装袋を均等に加熱し、しか
も、1つずつの包装袋をどの部位も均等に加熱すること
のできる炊飯補助具を提供す ることを目的とするもので
ある。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る炊飯補助具は、鍋や釜などの加熱容器
に入れて使用される炊飯補助具であって、生米と水と封
入気体とを入れて密封した包装袋を収容し、かつ、炊飯
時の加熱により膨張する包装袋の容積を一定以下に規制
するための規制枠体と、複数個の規制枠体を筒心方向に
重ねて収容するための筒体と、前記筒体に収容された規
制枠体の間に介装される仕切り板とが備えられており、
前記仕切り板は、その周端縁が前記筒体の内周面と略密
接する大きさに形成され、前記仕切り板には前記規制枠
体の底壁に臨む貫通孔が形成されているとともに、前記
規制枠体の少なくとも底壁には通水孔が形成されている
ことを特徴とするものである。 【0009】なお、本発明にいう「封入気体」としては
通常は空気が用いられるが、窒素を用いてもよく、さら
に、空気や窒素以外の気体も食品衛生上の問題を生じる
ことがないものであれば使用することが可能である。 【0010】 【作用】本発明に係る炊飯補助具によれば、生米と水と
封入気体とを入れて密封した包装袋を規制枠体内に収容
し、包装袋を収容した複数個の規制枠体と、仕切り板と
を筒体内に筒心方向に交互に重ねて収容し、その筒体を
水とともに加熱容器に入れて加熱すると、規制枠体が、
加熱による包装袋の膨張を一定の容積以下に抑制しつ
つ、熱水が、加熱容器の底部で発生した水蒸気ととも
に、筒体の内部を上昇する。上昇した熱水は、仕切り板
に達した後、貫通孔を通過して規制枠体の底壁に達す
る。規制枠体の底壁に達した熱水は、通水孔を通じて包
装袋を加熱しながら規制枠体の底壁に沿って筒体の周壁
側に移動し、規制枠体の側壁と筒体の周壁との間隙を上
昇して上の段の仕切り板に到達する。以上の一連の動作
が繰り返されて、熱水は全ての包装袋に確実かつ均等に
接触す ることになる。 【0011】 【実施例】以下、本発明の実施例について図1〜図3を
参照しながら説明する。本発明に使用する生米は任意で
あり、普通の精白米はもとより、胚芽精米、分搗き米な
どを用いることも可能である。ただし、炊飯前に洗米を
行なうと、米粒が濡れることにより包装袋への充填が困
難になったり、米粒の含水率が変化して所望の水加減と
するのが困難になったりするので、できれば本出願人に
よる特願平4−6363号に提案されているような、精
白米を洗米したのち含水率15〜16%まで乾燥した所
謂「無洗米」を使用するのが望ましい。 【0012】この生米を水および空気(封入気体の一
例)とともに耐水耐熱性の包装袋に入れる。包装袋の材
質や形状などは限定されないが、例えばナイロンとポリ
エチレンとがラミネートされた厚さ0.07mmのシート
からなる平袋が好適に用いられる。生米と水と空気との
比率は、例えば生米63gに対し、水82cc、空気50
〜70ccとし、袋口を熱溶着シールしてこれらを袋内に
密封する。なお、生米の含水率が約15%の場合、一般
的には水を生米の約130重量%の量とするとともに、
包装袋の内容積に対して20〜30%の体積の空気を封
入するのが良い。 【0013】このように生米と水と空気とを密封した包
装袋を加熱して炊飯するには例えば図1のような装置を
用いる。同図において符号1は圧力釜(加熱容器の一
例)、2は圧力調整弁、3は安全弁、4は圧力計、5は
バーナ、6は炊飯補助具、7は排水貯留タンク、8は排
水戻しポンプ、10〜12は電磁弁をそれぞれ示す。 【0014】炊飯補助具6にあっては、円板状の金網6
aが複数枚、上下方向に所定の間隔をおいて配設される
とともに、金網6a相互間の空間を平面視において碁盤
目状に仕切る多数の隔壁6bが設けられており、対向す
る一対の金網6aおよび対向する二対の隔壁6bから、
上下方向に偏平な直方体状の内部空間を有する規制枠体
13が構成されている(図2参照)。なお、金網6aの
網目が本発明にいう通水孔となっている。 【0015】このような炊飯補助具6の各規制枠体13
に前記のように生米と水と空気とを密封した包装袋Aを
1袋ずつ収容し、次いで、この炊飯補助具6を圧力釜1
に入れて蓋をする。そして、電磁弁10を開いて図外の
水源からの水aを圧力釜1内に投入して全ての包装袋A
が水に漬かる状態としたのち、バーナ5に点火して加熱
を開始する。この際、圧力調整弁2は開放状態としてお
く。 【0016】これ以降の圧力釜1内の圧力と温度の変化
を、図3を参照しながら説明する。同図において実線は
圧力釜1内の温度を、破線は圧力を示している。加熱開
始当初は圧力調整弁2を開放しているので圧力は大気圧
である約1気圧から変化せず、温度だけが上昇してい
く。そして、加熱開始から約5分後に約100℃に達し
て水が沸騰すると温度上昇が止まるので、この状態を約
15分間保持して米澱粉のアルファ化を進行させる。 【0017】水が沸騰した時点における包装袋Aの状態
は図2に示すようなものであって、空気の膨張や水蒸気
の発生により包装袋A内の圧力が圧力釜1内の圧力より
高くなって包装袋Aが膨張しようとするが、規制枠体1
3の壁面に接することにより包装袋Aの容積は一定以下
に規制されている。したがって、約100℃という炊飯
温度であるにもかかわらず、包装袋Aが限界を超えて膨
張して破袋することはない。 【0018】また、圧力釜1内の熱水は、沸騰により発
生する水蒸気とともに圧力釜1内を上昇する途中で、金
網6aの網目を通過して包装袋Aに接触するので、熱は
包装袋Aに効率的に伝達されるが、包装袋A内の上部に
は断熱性の高い空気の層があるので、包装袋Aの上面に
伝達された熱は包装袋A内の水および米粒には伝わりに
くい。したがって、包装袋Aの底面近傍の水および米粒
と、空気層近傍の水および米粒とでは、温度に差異が生
じることになり、この温度差によって生じる対流により
包装袋A内の水および米粒が均一に加熱される。 【0019】次いで、加熱開始後20分を経過したとこ
ろで、圧力調整弁2を動作状態とする。これにより圧力
釜1内の圧力は1.7気圧程度まで上昇するとともに、
圧力上昇に追従して圧力釜1内の温度が上昇をはじめ、
加圧開始後約7分を経過した時点で約120℃となるの
で、この状態を約8分間保持して包装袋A内の殺菌を行
なう。 【0020】次いで、バーナ5の火を止めたのち、圧力
調整弁2を開放して水蒸気を外部へ放出しつつ圧力釜1
内の圧力を徐々に降下させると、圧力降下による沸点の
低下に伴い、圧力釜1内の熱水は沸騰しつつその温度が
徐々に低下する。そして、圧力が約1気圧まで下がって
温度が約100℃となった時点で電磁弁12を開いて圧
力釜1内の湯cを排水貯留タンク7内へ排出するととも
に、圧力釜1の蓋を開けて、さらに冷却する。 【0021】以上のようにして冷却する途中では、包装
袋A内の圧力が圧力釜1内の圧力を超えることになる
が、この場合も規制枠体13により包装袋Aの容積が一
定以下に規制されているので、包装袋Aの破袋が防止さ
れる。炊飯補助具6および包装袋Aの温度が手を触れら
れる程度まで下がれば、炊飯補助具6を圧力釜1から取
り出したのち、炊飯補助具6から包装袋Aを取り出す。
なお、1回の炊飯が終わって、炊飯補助具6に別の包装
袋Aをセットして炊飯を行なう場合は、排水貯留タンク
7内の温排水dを排水戻しポンプ8および電磁弁11を
通じて圧力釜1に投入することにより、燃料費の節約を
図ることも可能である。 【0022】以上説明したように本実施例によれば、炊
飯補助具6によって包装袋Aの破袋が防止される。した
がって、炊飯温度を98〜100℃まで高めることが可
能となり、米澱粉を充分にアルファ化できるので、食味
の良い包装米飯が得られる。また、包装袋Aの破袋を防
止するための特別な圧力制御が必要なくなり、殺菌まで
の全工程を一つの圧力釜内で行なえるので、炊飯装置を
従来に比べて大幅に簡略化できるとともに、包装袋Aを
レトルト釜に移す手間がかかることもない。 【0023】さらに、従来の炊飯方法による包装米飯は
米澱粉のアルファ化が不充分なために低温下では米澱粉
のベータ化が著しく、冷蔵保管には不向きであったの
で、常温保管されることを前提として、ピンホール発生
率が低い、厚い包装袋を使用せざるを得なかったが、本
実施例では米澱粉が充分にアルファ化しており、低温下
でもベータ化を起こしにくいため、冷蔵保管されること
を前提として、ピンホール発生率の高い、薄い包装袋を
使用することも可能となり、包装コストの低減を図るこ
ともできる。 【0024】図4〜図8は本発明の別の実施例に係る炊
飯補助具を示している。本実施例の炊飯補助具21は、
円筒状の筒体22と、この筒体22に収容される5個の
組体23および1個の組体23aとを備えている。図6
に示すように筒体22の上部には押さえ棒取付孔22a
が穿設されており、この押さえ棒取付孔22aに両端部
を挿通して、2本の押さえ棒30が取り付けられるよう
になっている。また、各押さえ棒30にはそれぞれフッ
ク係止孔30bを有する係止部材30aが設けられてお
り、図8に示すように筒体22に取り付けた状態では互
いのフック係止孔30bが重なるようになっている。ま
た、図8に示すように筒体22の下端には、内向きに突
出した組体受け部22bと、筒体22外部の水を内部に
取り入れるための欠切部22cとが形成されている。 【0025】組体23は図5に示すように箱部24,ス
ペーサ25,仕切り板26,スペーサ27,および蓋部
28から構成されている。箱部24は金網を折り曲げて
偏平な直方体状に形成されている。スペーサ25は矩形
環状に形成されており、その周壁には多数の孔が穿設さ
れている。仕切り板26は周縁部が下向きに折り曲げら
れた円板状であり、その直径が筒体22の内径よりも僅
かに小さい寸法に形成されるとともに、その中央には貫
通孔26aが、貫通孔26aの周囲には4つの貫通孔2
6bが、それぞれ穿設されている。スペーサ27はスペ
ーサ25と同一形状の部材であるが、その向きがスペー
サ25と45°異なっている。蓋部28は円板状の金網
により形成されている。以上のように構成された箱部2
4,スペーサ25,仕切り板26,スペーサ27,およ
び蓋部28は、その中心を一致させた状態で溶接により
相互に固着されて組体23を形成しており、この状態で
は、スペーサ27および蓋部28は仕切り板26の内部
に収容されている(図4参照)。なお、組体23aは組
体23から箱部24のみを除外した構成となっている
(図8参照)。 【0026】以上のように構成された炊飯補助具21は
以下のようにして使用する。すなわち、5個の組体23
の箱部24にそれぞれ、前記実施例と同様に生米と水と
空気とを密封した包装袋Aを収容する。そして、この組
体23を順次筒体22に収容し、最上段の組体23に組
体23aを載せたのち、2本の押さえ棒30を取り付け
る。この状態では、それぞれの組体23の箱部24が、
その組体23の上側の組体23(または23a)の蓋部
28により被蓋されることになり、箱部24と蓋部28
とにより本発明にいう規制枠体31が構成される(図8
参照)。また、箱部24および蓋部28を構成する金網
の網目が本発明にいう通水孔となる。 【0027】次いで、フック係止孔30bにクレーンの
フック(不図示)を係止して炊飯補助具21を吊り上
げ、圧力釜に入れる。なお、1つの圧力釜に入れる炊飯
補助具21の数は任意であるが、図7に示すように圧力
釜1に7個の炊飯補助具21を入れるようにすればスペ
ース効率が良く、圧力釜1に入れる水の量を相対的に少
なくできる。 【0028】本実施例の炊飯補助具21を使用した炊飯
方法は前記実施例と略同様である。図8は炊飯補助具2
1を圧力釜に入れて加熱している状態を示しており、図
中符号1aは圧力釜の底壁を、5はバーナを、それぞれ
示している。また、図示を省略するが、圧力釜内には炊
飯補助具21が水中に没する程度まで水が入れられてい
る。バーナ5の加熱により圧力釜内の水が沸騰すると、
図中に矢印で示すように、熱水は水蒸気とともに筒体2
2内を上昇し、最下段の組体23の仕切り板26に達す
ると、仕切り板26の下面に沿って径方向内向きに移動
する。そして、貫通孔26a(および26b)を通過し
仕切り板26の上面側に出て、規制枠体31の底壁に達
すると、金網の網目を通じて最下段の包装袋Aを加熱し
ながら規制枠体31の底壁に沿って径方向外向きに移動
する。 【0029】次いで、熱水および水蒸気は規制枠体31
の側壁と筒体22の周壁との間隙を上昇し、2段目の組
体23の仕切り板26に達すると、仕切り板26の下面
に沿って径方向内向きに移動する。そして、貫通孔26
a(および26b)を通過し仕切り板26の上面側に出
て、規制枠体31の底壁に達すると、金網の網目を通じ
て2段目の包装袋Aを加熱しながら規制枠体31の底壁
に沿って径方向外向きに移動する。このような動作を繰
り返しつつ最上段までの全ての包装袋Aを加熱した熱水
は、筒体22の上端開口から出て筒体22の外側を降下
し、欠切部22cを通って再び筒体22内に入る。な
お、以上の動作においてスペーサ25および27は、規
制枠体31と仕切り板26との間に適宜な空間を確保
し、熱水の流通を円滑にする役割を果たしている。 【0030】前記実施例の炊飯補助具6では、炊飯補助
具6の周縁部と筒体22の周壁との間隙を上昇する熱水
は包装袋Aに接触しにくかった。また、炊飯補助具6の
中心部に位置する規制枠体13に収容された包装袋Aが
外側に位置する規制枠体13に収容された包装袋Aより
加熱されにくかったり、1つの包装袋Aにも加熱されや
すい部位と加熱されにくい部位とが生じたりする虞があ
った。これに対し、本実施例の炊飯補助具21では、筒
体22内を上昇する熱水が確実に包装袋Aと接触させら
れるので、炊飯に要する燃料費の節減が図れるととも
に、全ての包装袋Aが均等に加熱され、しかも、1つず
つの包装袋Aはどの部位も均等に加熱されるので、包装
米飯の食味のより一層の向上が図れる。 【0031】また、殺菌が終了して圧力釜内の圧力が略
大気圧まで降下したのちには、フック係止孔30bにク
レーンのフックを係止して炊飯補助具21を吊り上げる
ことにより圧力釜から取り出せるので、1回の炊飯が済
むたびに圧力釜内の熱水を排出する必要がなく、熱水を
そのまま次の炊飯に利用することができる。また、圧力
釜に入れたまま冷却する場合に比べて、炊飯補助具21
および包装袋Aの冷却が迅速に行なえる。 【0032】なお、本実施例の炊飯補助具21では、規
制枠体31の全体に、金網の網目すなわち通水孔が形成
されているが、本発明では通水孔を規制枠体31の全体
に設けずに、その底壁にのみ設けてもよい。また、例え
ば規制枠体31の底壁その他を、例えば多数の孔が穿設
されたパンチングメタル状の板により形成し、その孔を
通水孔としてもよい。ただし、本発明者の実験による
と、この場合は金網を用いた場合に比べて若干熱伝達の
効率が低下するので、金網を用いるのがより好ましい。 【0033】図9は本実施例の炊飯補助具21を用いた
炊飯により得られた包装米飯を示している。同図に示す
ように包装米飯33は、包装袋Aに米飯Bが収容された
ものであって、包装袋Aは米飯Bと略密着した状態で密
封されており、かつ、包装袋Aの表面全体には規制枠体
31の金網との接触により網目状の凹凸が形成されてい
るので、包装米飯33の外観が優れており、のっぺりと
した外観であった従来の包装米飯との差別化が図れる。
また、凹凸があるために、包装米飯33を手に持ったと
きに滑りにくいという効果も得られる。 【0034】なお、包装袋Aに封入する封入気体の量が
多すぎると包装袋Aと米飯Bとの間に隙間が生じてしま
うことになり、一方、封入気体の量が少なすぎると米飯
Bを構成する飯粒相互の間に隙間が形成されないので、
米飯Bの全体が団子状に結着してしまうことになる。 【0035】図10は本発明のさらに別の実施例に係る
炊飯補助具を示している。本実施例の炊飯補助具16は
箱状に形成されており、その底壁16aは多数の丸孔が
穿設されたパチングメタルからなっている。また、底壁
16aの四方には側壁16bが立設されており、そのう
ち一方の側壁16bには多数の角孔が穿設された蓋体1
6cが開閉揺動自在に取り付けられている。さらに、蓋
体16cを閉じた際、閉蓋状態を維持するための係止部
材16dが蓋体16cと側壁16bとに設けられてい
る。本実施例の炊飯補助具16では、生米と水と封入気
体とを密封した包装袋を収容して蓋体16cを閉じれ
ば、底壁16a,側壁16b,および蓋体16cから構
成される規制枠体によって包装袋の容積を一定以下に規
制できる。なお、本実施例では前記した丸孔および角孔
が本発明にいう通水孔となっている。本実施例の炊飯補
助具によれば、例えば家庭用の小容量の圧力釜を用い
て、本発明の炊飯方法を極めて手軽に実施できる。 【0036】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る炊飯
補助具によれば、生米と水と封入気体とを入れて密封し
た包装袋を規制枠体内に収容し、包装袋を収容した複数
個の規制枠体と、仕切り板とを筒体内に筒心方向に交互
に重ねて収容し、その筒体を水とともに加熱容器に入れ
て加熱すると、筒体内を上昇する熱水が確実かつ均等に
包装袋に接触するので、炊飯に要する燃料費の節減が図
れるとともに、全ての包装袋が均等に加熱され、しか
も、1つずつの包装袋はどの部位も均等に加熱されるの
で、包装米飯の食味を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の炊飯方法を実施する装置の概略構成図
である。 【図2】炊飯補助具の要部を拡大して示す概略断面図で
ある。 【図3】圧力釜内の温度と圧力の変化を示すグラフであ
る。 【図4】本発明の別の実施例に係る炊飯補助具に備えら
れる組体の斜視図である。 【図5】図4の分解斜視図である。 【図6】筒体の斜視図である。 【図7】圧力釜に炊飯補助具を収容した状態を説明する
概略平面図である。 【図8】炊飯補助具を用いた炊飯状態を説明する縦断面
図である。 【図9】本発明に係る包装米飯の斜視図である。 【図10】本発明のさらに別の実施例に係る炊飯補助具
を示す斜視図である。 【符号の説明】 1 圧力釜 6 炊飯補助具 13 規制枠体 21 炊飯補助具 26 仕切り板 26a 貫通孔 31 規制枠体 33 包装米飯 16 炊飯補助具 A 包装袋

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】鍋や釜などの加熱容器に入れて使用される
    炊飯補助具であって、生米と水と封入気体とを入れて密
    封した包装袋を収容し、かつ、炊飯時の加熱により膨張
    する包装袋の容積を一定以下に規制するための規制枠体
    と、複数個の規制枠体を筒心方向に重ねて収容するため
    の筒体と、前記筒体に収容された規制枠体の間に介装さ
    れる仕切り板とが備えられており、前記仕切り板は、そ
    の周端縁が前記筒体の内周面と略密接する大きさに形成
    され、前記仕切り板には前記規制枠体の底壁に臨む貫通
    孔が形成されているとともに、前記規制枠体の少なくと
    も底壁には通水孔が形成されていることを特徴とする炊
    飯補助具。
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