JP3430753B2 - 車両のフード取付構造 - Google Patents

車両のフード取付構造

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JP3430753B2
JP3430753B2 JP30929295A JP30929295A JP3430753B2 JP 3430753 B2 JP3430753 B2 JP 3430753B2 JP 30929295 A JP30929295 A JP 30929295A JP 30929295 A JP30929295 A JP 30929295A JP 3430753 B2 JP3430753 B2 JP 3430753B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のエンジンフ
ードを迅速かつ高精度で組み立て可能なフード取付構造
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両では、エンジンフード
やトランクリッド等の開閉自在なフード部材を備えてお
り、このようなフード部材の組み立てラインにおいて
は、例えば、フロントエンドでは、予め組み立てられた
ラジエータコアにフロントフェンダ、フードロック等を
締結によって組み付けて、車体側にヒンジ結合したエン
ジンフードが所定の位置で係止されるようにフロントエ
ンドを組み立てている。
【0003】これについて説明すると、図5に示すよう
に、車体前端部側を開閉自在に支持されたエンジンフー
ド1を閉鎖した位置で、エンジンフード1の両側の上面
端部1U端と左右のフロントフェンダ2の内側端部との
車幅方向(図中X方向、以下同様)の間隙ΔXL、XR
ほぼ等しく、かつ、車体上下方向(図中Z方向、以下同
様)でのエンジンフード1の上面端部1Uとフロントフ
ェンダ2の上端との間隙ΔZが所定の範囲となるように
組み立てを行っている。
【0004】このフロントエンドの組み立ては、車幅方
向に配設されたラジエータコア3の上面両端に、車体内
側へ向けて屈曲形成されたフロントフェンダ2を締結な
どによって結合し、エンジンフード1は図示しないヒン
ジを介して車体前方へ向けて開閉可能に予め車体に取り
付けられる。
【0005】エンジンフード1の前端から下方へ突設さ
れたストライカ7は、ラジエータコア3のほぼ中央部
で、車体上下方向(図中Z方向)に配設されたラジエー
タコアサポート4に締結されたフードロック81によっ
て選択的に係止される。
【0006】ここで、エンジンフード1の車幅方向での
位置決めは、ストライカ7がフードロック81と噛み合
う位置で車幅方向での位置決めが行われ、フードロック
81がストライカ7と係合する係合部81Aはストライ
カ7の車幅方向への変位を規制するため、フードロック
81を支持するラジエータコアサポート4の取付位置で
エンジンフード1の車幅方向の取付位置が決まり、左右
のフロントフェンダ2、2とエンジンフード1の上面端
部1Uとの間隙ΔXL、XRがほぼ等しくなるように設定
される。
【0007】一方、閉鎖状態におけるエンジンフード1
の車体上下方向の位置決めは、ラジエータコア3の上面
に所定の間隔で螺合したバンパーラバー80、80の頭
部が、ラジエータコア3の上面から突出する高さに応じ
て決定され、閉鎖したエンジンフード1の上面端部1U
とフロントフェンダ2の上下方向の間隙ΔZがバンパー
ラバー80の突出した高さに応じて決まる。
【0008】このバンパーラバー80、80は、エンジ
ンフード1の下面に対向するフードロック81を挟んだ
ラジエータコア3の両側に貫通形成されたネジ穴3A、
3Aに螺合するもので、組み立て作業者がバンパーラバ
ー80のねじ込み量を適宜調整することにより、ラジエ
ータコア3上面からのバンパーラバー80の突出高さを
調整して、閉鎖位置におけるエンジンフード1とフロン
トフェンダ2の車体上下方向の間隙ΔZを所定の範囲に
設定している。
【0009】このようなバンパーラバー80は、図6に
示すように、円柱状の弾性部材に所定のピッチでねじ溝
80Bを形成しており、側面となるねじ山80Aの所定
の位置には文字等の目印80Mが設けられ、作業者はこ
の目印80Mまでバンパーラバー80をラジエータコア
3のネジ穴3Aへねじ込むことによって、バンパーラバ
ー80の頭部がラジエータコア3の上面から所定の高さ
まで突出し、エンジンフード1の閉鎖位置が所定の位置
となることを確認できる。
【0010】あるいは、図7に示すように、バンパーラ
バー80の頭部80Tの所定の位置へ矢印80mを形成
して、バンパーラバー80をねじ込んで行き、この矢印
80mが所定の方向となるように調整することで、エン
ジンフード1が所定の位置で支持されることを確認でき
る。
【0011】なお、ラジエータコア3とフロントフェン
ダ2の組立精度に応じて、バンパーラバー80をねじ込
む回転数を変えれば、エンジンフード1とフロントフェ
ンダ2の間隙ΔZを所定の範囲に調整することができ
る。
【0012】これらバンパーラバー80のネジ溝80B
は、ネジ穴3Aの板厚に応じた方形断面の角ネジで構成
され、図8に示すように、ネジ溝80Bのリード角αを
ネジ穴3Aのリード角βより大きく設定し、リード角の
差とバンパーラバー80の弾性によって緩むのを防いで
いる。なお、このような、ネジの緩み止めとしては、こ
の他に、実公昭38−3622号公報、実公昭48−2
7302号公報等が知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者のフード取付構造では、バンパーラバー80の側面に
目印80Mを設けた場合、作業者はラジエータコア3の
側面から目印80Mを確認する必要があり、作業姿勢を
頻繁に変更しなければならず、作業性が低下するのに加
えて、視認する角度によってバンパーラバー80の突出
高さに誤差が発生するという問題がある。一方、上記後
者のように、バンパーラバー80の頭部80Tに矢印8
0mを設けた場合では、作業者はバンパーラバー80の
回転数を勘定しなければならず、取付ミスを誘発し易い
という問題がある。さらに、これら上記のバンパーラバ
ー80では、ネジ溝80Bのリード角αとネジ穴3Aの
リード角βが異なるため、バンパーラバー80をねじ込
む際には多大な労力が必要となって作業性が低下し、ま
た、バンパーラバー80の経時劣化によって弾性が低下
するとバンパーラバー80が緩み、閉鎖状態のエンジン
フード1がばたついて騒音を発生する場合もあり、車両
の品質を低下させるという問題があり、上記公報のもの
では、締結状態のネジの緩みを防止するものの、バンパ
ーラバー80のように任意の螺合位置での緩みを防止す
ることはできないという問題点があった。
【0014】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、バンパーラバーの組み付けを容易かつ高精
度で行うとともに、経時劣化等による緩みの発生を抑制
可能な車両のフード取付構造を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、車幅方向
に配設された車両前端部の構造部材と、この構造部材の
両端に結合されたフェンダと、基端を車体の所定の位置
にヒンジ結合されて、他端を前記構造部材へ向けて開閉
自在なフード部材と、前記構造部材の上面に形成された
ネジ穴へ螺合するとともに、前記フードの閉鎖位置にお
ける位置決め及び支持を行う円柱状の弾性体で形成され
たバンパーラバーとを備えた車両のフード取付構造にお
いて、前記バンパーラバーは、前記ネジ穴に螺合するネ
ジ溝を外周に形成する一方、構造部材の上面から突出し
てフード部材と接離可能な頭部を設け、この頭部が構造
部材の上面から所定の高さに突出する位置で、前記ねじ
込み方向への回転を規制するストッパを形成し、このス
トッパは前記ネジ溝を挟んで隣合うネジ山を接続する壁
部で構成されるとともに、頭部側の肉厚を他端側よりも
小さく設定し、この壁部は、前記ネジ穴の端部を係止す
るとともに、バンパーラバーの軸線に対して所定の角度
で傾斜した壁面を備える。
【0016】また、第2の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記ネジ穴は板状部材で形成される一方、バンパ
ーラバーの頭部が構造部材の上面から所定の高さに突出
する位置で、構造部材のネジ穴に螺合したネジ溝には、
ネジ穴の板厚未満の所定の溝幅で構成された挟持部を形
成する。
【0017】また、第3の発明は、前記第1の発明にお
いて、前記ストッパは、バンパーラバーのねじ込み方向
の回転角に対して、前記挟持部よりも頭部側の所定の位
置に配設される。
【0018】
【0019】
【作用】したがって、第1の発明は、構造部材に結合さ
れた一対のフェンダの間に配設されるフード部材は、車
幅方向に配設された構造部材に対して開閉自在に支持さ
れ、所定の閉鎖位置では構造部材のネジ穴に螺合したバ
ンパーラバーの頭部に支持され、構造部材上面からの頭
部の突出量に応じてフード部材とフェンダの上下方向の
間隙が設定される。バンパーラバーの組み付けは、構造
部材のネジ穴にネジ溝を螺合させ、ストッパで回転が規
制される位置までバンパーラバーをねじ込むだけでよ
く、このねじ込み位置で、バンパーラバーの頭部が構造
部材の上面から所定の高さに突出し、フード部材とフェ
ンダの上下方向の間隙は所定値に設定され、特別な調整
作業を要することなく、容易に組み付け作業を行いなが
らも高精度で、バンパーラバーの位置決めを行うことが
できる。そして、前記ストッパは、ネジ溝を挟んで隣合
うネジ山を接続する壁部で構成され、この壁部の頭部側
の肉厚は他端側よりも小さく設定され、かつ、ネジ穴の
端部を係止する壁面はバンパーラバーの軸線に対して所
定の角度で傾斜するため、所定のねじ込み位置へバンパ
ーラバーを組み付けた状態で、フード部材とフェンダの
上下方向の間隙が所定の範囲にない場合などで、さらに
バンパーラバーをねじ込む必要があるときには、ねじ込
みトルクを増大させることにより、構造部材のネジ穴に
よって、肉厚の薄い頭部側の壁部を容易に破断してさら
にねじ込むことができ、バンパーラバーの調整範囲を拡
大することができ、さらに、この壁面を傾斜させたた
め、板状部材のネジ穴はネジ溝に沿って案内されて、ス
トッパ以外の破断を防いでバンパーラバーの剛性を確保
することができる。
【0020】また、第2の発明は、バンパーラバーの頭
部が構造部材の上面から所定の高さに突出する位置で
は、板状部材で形成されたネジ穴が、ネジ溝に形成され
たネジ穴の板厚未満の所定の溝幅の挟持部に挟持される
ため、バンパーラバーを構造部材へ確実に固定すること
ができる。
【0021】また、第3の発明は、バンパーラバーのス
トッパが、バンパーラバーのねじ込み方向の回転角に対
して、挟持部よりも頭部側の所定の位置に配設された
め、バンパーラバーを構造部材へねじ込んでいくと、挟
持部を通過する際にねじ込みトルクが急増した後、スト
ッパによってバンパーラバーの回転が規制されるため、
バンパーラバーを組み付ける作業者は、トルクの変化に
よって所定のねじ込み位置が近付いたことを容易に認識
でき、この後、ストッパによって回転が規制されること
により、確実な組み付け状態を確認することができる。
【0022】
【0023】
【実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0024】図1〜図3は本発明の実施形態を示し、前
記図5の従来例と同様に、左右一対のフロントフェンダ
2をラジエータコア3と締結し、閉鎖位置におけるエン
ジンフード1を所定の位置で支持するバンパーラバー8
を示し、前記図5の従来例に示したバンパーラバー80
に代わって、ラジエータコア3のネジ穴3Aに螺合する
ものである。なお、同一のものに同一の図番を付して重
複説明を省略する。
【0025】ネジ穴3Aに螺合するバンパーラバー8
は、円柱状の弾性部材に所定のピッチでねじ溝9及びネ
ジ山10を形成しており、ネジ溝9はネジ穴3Aの板厚
に応じた所定の溝幅W0(バンパーラバー8の軸線方向
のネジ山10間の距離)の方形断面の角ネジで構成さ
れ、ネジ溝9とネジ穴3Aのリード角はほぼ等しく設定
される。
【0026】バンパーラバー8は、エンジンフード1を
支持する頭部8Tを一端に形成し、他端の底部8L側か
らネジ穴3Aに螺合される。
【0027】ネジ穴3Aに螺合したバンパーラバー8の
頭部8Tが、ラジエータコア3の上面から所定の突出高
さとなるネジ溝9の所定の位置には、ネジ溝9を横断し
て隣合うネジ山10、10を接続する壁状のストッパ1
2が形成され、図3に示すように、ネジ穴3Aの雌ネジ
の端部を係止して、ねじ込み方向のバンパーラバー8の
回転を規制する。なお、ストッパ12はバンパーラバー
8と同一の弾性部材によって一体に形成され、ネジ溝9
の谷底からネジ山10の頂部まで、ほぼ径方向に延設さ
れる。
【0028】そして、ストッパ12よりも底部8L側の
ネジ溝9には、ラジエータコア3のネジ穴3Aの板厚t
よりも小さい溝幅W1の挟持部11が形成される。ここ
で、挟持部11の溝幅W1は、例えば、t/2程度に形
成され、螺合したネジ穴3Aをバンパーラバー8の弾性
に応じて上下方向に押圧、挟持する。
【0029】この挟持部11は、図2にも示すように、
所定の角度θだけ底部8L側に配設されており、この角
度θは、例えば、 θ=R×360°/L ただし、R;エンジンフード1とフロントフェンダ2の
間隙ΔZの許容幅 L;ネジ溝9のリード で設定される。
【0030】ところで、ネジ溝9を封止するとともにネ
ジ山10、10を接続する壁状のストッパ12の壁面1
2Aは、図3に示すように、バンパーラバー8の軸線に
対して所定の角度γでねじ込み方向とは反対側へ傾斜し
ており、図中右斜め上方へ向けて傾斜する。
【0031】そして、このストッパ12の肉厚(周方向
の幅)は、頭部8T側をl1、底部8L側をl2とする
と、l1<l2の関係に設定され、バンパーラバー8をネ
ジ穴3Aへねじ込む際に、所定のトルクの2〜3倍のト
ルクを加えることにより、肉厚l1側のストッパ12を
破断可能に形成される。
【0032】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0033】前記従来例と同様に、図5に示したネジ穴
3Aへバンパーラバー8を底部8L側からねじ込んでい
くと、所定の肉厚tで形成された板状部材で形成された
ラジエータコア3のネジ穴3Aに沿って、ネジ溝9が螺
合する。このとき、ネジ溝9とネジ穴3Aのリードはほ
ぼ等しく設定されるため、前記従来例に比して容易に回
転させることができ、多大な労力を要することがない。
【0034】さらに、バンパーラバー8をねじ込んで行
くと、図3に示したように、ネジ穴3Aの端部が挟持部
11を通過し、このとき、挟持部11の溝幅W1はラジ
エータコア3の板厚tの1/2程度に設定されるため、
作業者は螺合に要するトルクが急増することから所定の
ねじ込み位置が近いことを容易に認識することができ
る。
【0035】そして、ネジ穴3Aの端部が挟持部11を
通過して、さらにバンパーラバー8をねじ込むと、ネジ
穴3Aの端部はストッパ12に係止されて、ねじ込み作
業が終了する。
【0036】ストッパ12は予め設定した通常のトルク
では破断しないため、作業者は確実にねじ込み終了位置
を容易に認識でき、前記従来例のような目視によるねじ
込み量の確認に比して、ラジエータコア3の上面からの
バンパーラバー8の頭部8Tの突出量を容易かつ高精度
で管理することができ、前記従来例のような、目視作業
による作業者の個人差等に影響されることがなくなっ
て、組み立て精度を確保して品質の安定化を図ることが
できるとともに、確認工程を省略して組み立て作業を迅
速に行うことができるのである。
【0037】また、挟持部11をエンジンフード1とフ
ロントフェンダ2の間隙ΔZの許容幅Rと、ネジ溝9の
リードLに応じて、ストッパ12の手前に設定したた
め、作業者は、ねじ込みトルクが急増した位置からスト
ッパ12で回転が規制される位置までの間で、頭部8T
の突出量を調整すればよく、バンパーラバー8の組み付
け時の調整作業を、前記従来例のように目視で行う場合
に比して容易、かつ高精度で行うことができるのであ
る。
【0038】バンパーラバー8は、挟持部11によって
ネジ穴3Aに固定されるとともに、ねじ込み方向への変
位を規制するストッパ12を設けたため、前記従来例の
ようにバンパーラバーとネジ穴3Aのリードの差によっ
て固定する場合に比して、経時劣化によってバンパーラ
バー8の弾性が多少低下しても、ネジ穴3Aから緩むの
を防止して閉鎖状態のエンジンフード1を確実に支持す
ることが可能となって、耐久性に優れた車両を提供する
ことができるのである。
【0039】ところで、バンパーラバー8の所定のねじ
込み位置で、車体の組み立て誤差などによって、エンジ
ンフード1とフロントフェンダ2の間隙ΔZが所定の範
囲Rに収まらない場合には、バンパーラバー8の突出量
を調整する必要があり、特に、バンパーラバー8の突出
量が過大な場合には、さらにねじ込む必要がある。
【0040】このような場合では、作業者が通常のねじ
込みトルクの2〜3倍の力でねじ込むことにより、ネジ
穴3Aの端部は、図3の矢印Aのようにストッパ12の
上部、すなわち、図3のl1側へ案内されて突き当た
り、肉厚の薄い部分を容易に破断することができる。
【0041】こうして、ストッパ12を破断したネジ穴
3Aの端部は、壁面12Aを軸線に対して所定の角度γ
で傾斜させたため、ネジ穴3Aの端部は壁面12Aに沿
って案内されてネジ溝9に沿って螺合することができ、
隣合うネジ山10等の破損を防いで、円滑にバンパーラ
バー8をさらにねじ込むことが可能となり、幅広い調整
範囲を確保することができ、ネジ山10の破損によるバ
ンパーラバー8の剛性の低下を防止することができるの
である。
【0042】ここで、図4に示すように、肉厚を均一、
かつ、ネジ溝9と直交するようなストッパ12’とした
場合、ネジ穴3Aの端部はストッパ12’を図中矢印B
のように破断すると共に、底部8L側のネジ山10に亀
裂を生じ、バンパーラバー8の剛性が著しく低下するこ
とを、本願発明者は実験によって確認した。
【0043】このため、バンパーラバー8の軸線に対し
て所定の角度γでストッパ12の壁面12Aを傾斜させ
るとともに、頭部8T側の肉厚l1を薄く設定し、通常
のねじ込みトルクの2〜3倍で容易に破断できるように
設定し、ネジ山10の破断を防いで、幅広い調整範囲と
剛性の確保を両立させることが可能となるのである。
【0044】なお、上記実施形態において、ネジ溝9を
角ネジで形成した場合を示したが、図示はしないが台形
ネジ等で形成してもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明は、バン
パーラバーの組み付けは、構造部材のネジ穴にネジ溝を
螺合させ、ストッパで回転が規制される位置までバンパ
ーラバーをねじ込むだけでよく、このねじ込み位置で、
バンパーラバーの頭部が構造部材の上面から所定の高さ
に突出し、フード部材とフェンダの上下方向の間隙は所
定値に設定され、前記従来例のように目視によるねじ込
み量の確認などの特別な調整作業を要することなく、容
易かつ迅速に組み付け作業を行いながらも高精度でバン
パーラバーの位置決めを行うことができ、生産性の向上
を推進することができる。そして、前記ストッパは、ネ
ジ溝を挟んで隣合うネジ山を接続する壁部で構成され、
この壁部の頭部側の肉厚は他端側よりも小さく設定さ
れ、かつ、ネジ穴の端部を係止する壁面はバンパーラバ
ーの軸線に対して所定の角度で傾斜するため、所定のね
じ込み位置へバンパーラバーを組み付けた状態で、フー
ド部材とフェンダの上下方向の間隙が所定の範囲にない
場合などで、さらにバンパーラバーをねじ込む必要があ
るときには、ねじ込みトルクを増大させることにより、
構造部材のネジ穴によって、肉厚の薄い頭部側の壁部を
容易に破断してさらにねじ込むことができ、バンパーラ
バーの調整範囲を拡大することができ、さらに、この壁
面を傾斜させたため、板状部材のネジ穴はネジ溝に沿っ
て案内されて、ストッパ以外の破断を防いでバンパーラ
バーの剛性を確保することができ、調整範囲の拡大と剛
性の確保を両立させることができる。
【0046】また、第2の発明は、バンパーラバーの頭
部が構造部材の上面から所定の高さに突出する位置で
は、板状部材で形成されたネジ穴が、ネジ溝に形成され
たネジ穴の板厚未満の所定の溝幅の挟持部に挟持される
ため、バンパーラバーを構造部材へ確実に固定すること
ができ、前記従来例のようにネジ穴とネジ溝のリード角
の差による固定に比して、経時劣化による緩みの発生を
抑制でき、耐久性の高い車両を提供できる。
【0047】また、第3の発明は、バンパーラバーのス
トッパが、バンパーラバーのねじ込み方向の回転角に対
して、挟持部よりも頭部側の所定の位置に配設された
め、バンパーラバーを構造部材へねじ込んでいくと、挟
持部を通過する際にねじ込みトルクが急増した後、スト
ッパによってバンパーラバーの回転が規制されるため、
バンパーラバーを組み付ける作業者は、トルクの変化に
よって所定のねじ込み位置が近付いたことを容易に認識
でき、この後、ストッパによって回転が規制されること
により、確実な組み付け状態を確認することができ、前
記従来例のように目視によるねじ込み量の確認などの特
別な調整作業を要することなく、容易かつ迅速に組み付
け作業を行いながらも高精度でバンパーラバーの位置決
めを行うことができ、生産性の向上を推進することがで
きる。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すバンパーラバーの正
面図。
【図2】挟持部とストッパの関係を示す平面図。
【図3】バンパーラバーをラジエータコアへねじ込む様
子を示す説明図。
【図4】ストッパの他の形状を示す正面図。
【図5】車体前端部におけるエンジンフードの位置決め
の様子を示し、車体前方から見た車幅方向の概略断面
図。
【図6】従来のバンパーラバーを示す正面図。
【図7】他の従来例を示すバンパーラバーの正面図。
【図8】リード角とラジエータコアのネジ穴の関係を示
す概略図。
【符号の説明】
1 エンジンフード 2 フロントフェンダ 3 ラジエータコア 3A ネジ穴 4 ラジエータコアサポート 6 フードロック 7 ストライカ 8 バンパーラバー 8T 頭部 8L 底部 9 ネジ溝 10 ネジ山 11 挟持部 12 ストッパ 12A 壁面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平6−33781(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 25/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車幅方向に配設された車両前端部の構造部
    材と、 この構造部材の両端に結合されたフェンダと、 基端を車体の所定の位置にヒンジ結合されて、他端を前
    記構造部材へ向けて開閉自在なフード部材と、 前記構造部材の上面に形成されたネジ穴へ螺合するとと
    もに、前記フードの閉鎖位置における位置決め及び支持
    を行う円柱状の弾性体で形成されたバンパーラバーとを
    備えた車両のフード取付構造において、 前記バンパーラバーは、 前記ネジ穴に螺合するネジ溝を外周に形成する一方、構
    造部材の上面から突出してフード部材と接離可能な頭部
    を設け、この頭部が構造部材の上面から所定の高さに突
    出する位置で、前記ねじ込み方向への回転を規制するス
    トッパを形成し、このストッパは前記ネジ溝を挟んで隣
    合うネジ山を接続する壁部で構成されるとともに、頭部
    側の肉厚を他端側よりも小さく設定し、 この壁部は、前記ネジ穴の端部を係止するとともに、バ
    ンパーラバーの軸線に対して所定の角度で傾斜した壁面
    を備えた ことを特徴とする車両のフード取付構造。
  2. 【請求項2】前記ネジ穴は板状部材で形成される一方、
    バンパーラバーの頭部が構造部材の上面から所定の高さ
    に突出する位置で、構造部材のネジ穴に螺合したネジ溝
    には、ネジ穴の板厚未満の所定の溝幅で構成された挟持
    部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の
    フード取付構造。
  3. 【請求項3】前記ストッパは、バンパーラバーのねじ込
    み方向の回転角に対して、前記挟持部よりも頭部側の所
    定の位置に配設されたことを特徴とする請求項1に記載
    の車両のフード取付構造。
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