JP3430343B2 - 感温機能付きパルス発生素子 - Google Patents

感温機能付きパルス発生素子

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和光 遠藤
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、バルクハウゼン効果が
発現する磁性材料を応用したパルス発生素子に関し、特
に所定温度に感応するパルス発生素子に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、保磁力が10〜500Oeの磁性
材料は、これまでリードスイッチ等に利用されていた。 【0003】J.R.ウィーガントは、この種の磁性線
にひねりを加えることによりバルクハウゼン効果を保有
させた磁性線を製造できること、このバルクハウゼン効
果によって磁性線に生じる磁化の跳びを、コイルにより
検出することで、コイルの両端にパルス状電圧を得るこ
とができることを明らかにし、この磁性線を磁石等から
なる磁気回路と組み合わせたパルス発生装置を提案して
いる(特公昭55−15979号公報、特公昭61−2
8196号公報)。 【0004】但し、これらのうち、上述した特公昭61
−28196号公報に記載されている磁性線では、バル
クハウゼン効果による磁化の跳びが生じる磁気的部分が
2箇所存在しているため、有効なパルスを得るためには
非対称の交流磁場を設けるという条件が必要であった。 【0005】一方、本発明者は、磁性線にバルクハウゼ
ン効果を保有させた製造方法として、磁性線にひねりを
加える製造方法とは別に、磁性線を湾曲させた後に直線
状に保持することにより磁性線にバルクハウゼン効果を
発現させるようにした製造方法を発明している(特願平
4−174510号)。 【0006】尚、この製造方法により得られた磁性線は
湾曲させた状態ではバルクハウゼン効果は見られず、直
線状に保持した場合においてバルクハウゼン効果が発現
するという特徴を有している。更に、このバルクハウゼ
ン効果による磁化の跳びが生じる磁気的部分が1箇所で
あることから、有効なパルスを得るための磁場の印加条
件は限定されていない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】前述のバルクハウゼン
効果を有する磁性線を応用した装置として回転計等が考
えられるが、このような装置は設置する場所によっては
高温となる場合がある。このため装置を保護する何らか
の機能の付属が考えられるが、この機能を作動させるた
めに温度を感知する必要がある。 【0008】そこで、本発明の技術的課題は、バルクハ
ウゼン効果を有するとともに、温度を感知する機能を有
することのできるパルス発生素子を提供することにあ
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者が特願平4−1
74510号において示したように、磁性線を湾曲させ
た後に直線状に保持させることによりバルクハウゼン効
果が発現するが、湾曲した状態ではバルクハウゼン効果
は発現しないことが分かっている。 【0010】そこで、本発明者は磁性線の湾曲状態と直
線状態の形状変化による、バルクハウゼン効果の発現の
有無を利用することにより温度の感知機能の検討を行っ
た。その結果、所定の温度で直線状態から湾曲状態へと
変化する、形状記憶合金製チューブに湾曲させた磁性線
を挿入することにより、磁性線へのバルクハウゼン効果
の発現を制御するパルス発生素子が得られることが分か
った。 【0011】具体的に言うと、本発明の感温機能付きパ
ルス発生素子は、湾曲させた状態から直線状に保持する
ことにより、バルクハウゼン効果が発現する磁性材料
を、所定の温度において直線状態から湾曲状態に形状が
変化する形状記憶合金製チューブに挿入し、前記所定の
温度における前記形状記憶合金製チューブの形状変化に
伴う前記磁性材料のバルクハウゼン効果の消失により、
前記所定の温度を感知することを特徴とする。 【0012】 【作用】湾曲させた後に直線状に保持することによりバ
ルクハウゼン効果を有する磁性材料を、所定の温度にお
いて直線状態から湾曲状態に形状が変化する形状記憶合
金製チューブに挿入することにより、この形状記憶合金
製チューブの形状変化に伴う磁性材料の形状変化により
所定温度の感知が可能となる。 【0013】 【実施例】以下に本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 【0014】10V−50Co−残部Fewt%からな
る合金を真空溶解し、熱間加工及び冷間加工により線径
5mmの線材とする。次に、ダイスによる線引き加工に
より線径0.25mmの線材とする。この線材を950
℃、水素雰囲気にて焼鈍を行い素線を得た。この素線の
磁気特性を表1に示す。 【0015】 【表1】 次に、図2に示す装置により磁性線1に加重5をかけな
がら、V溝プーリー3に磁性線1を1巻きし、磁性線1
を送りながら曲げ加工を行った。曲げ加工を行ったV溝
プーリー3の半径は10mmであり、加重5により磁性
線1にかかる張力は15kg/mm2 である。曲げ加工
により湾曲した磁性線1の曲率半径は約30mmとなっ
た。次に、湾曲した磁性線1を400℃にて30分熱処
理を行った。この磁性線1を直線状に保持することによ
り、バルクハウゼン効果が発現する。 【0016】次に、形状記憶合金製チューブであるが、
これは市販のTi−Ni系の形状記憶合金製チューブを
用いた。チューブの内径は約0.3mm、外径は約1.
5mmである。 【0017】次に、このチューブに約45℃で直線状態
から曲率半径約30mmの湾曲状態に変化する記憶処理
を施した。尚、この温度より低下すると形状は湾曲状態
から直線状態に戻る。 【0018】次に、図1に示すように、湾曲した磁性線
1を直線状態の形状記憶合金製チューブ6に挿入し、約
20mmの長さで切断してパルス発生素子7を得た。 【0019】次に、励磁用コイル8により磁性線1に磁
場を印加し、バルクハウゼン跳躍により誘発されるパル
スを検出コイル9にて測定した。 【0020】このパルスの測定は±100Oe,変動数
1Hzの対称な正弦磁場にて行った。測定温度は20〜
60℃で行った。また、図1に示した検出コイル9は、
内径2mm,長さ13mm,巻数2000回のものを使
用した。尚、図1中、10は電源、11はオシロスコー
プである。 【0021】図3に検出コイルに誘発されたパルスのパ
ルス電圧と、測定温度との関係を示す。図3に示すよう
に形状記憶合金製チューブの直線状態から曲線状態への
形状変化に伴い、45℃付近から正負のパルス電圧が急
激に低下する。従って、このパルス電圧の発現、消失に
より、所定温度(45℃)を感知することできる。 【0022】 【発明の効果】以上の説明にて述べたように、湾曲した
磁性線を形状記憶合金製チューブに挿入し、形状記憶合
金製チューブを所定の温度において直線状態から湾曲状
態に変化させることにより、形状が変化する所定の温度
を感知する感知機能を装備したパルス発生素子を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】形状記憶合金製チューブに挿入した磁性線から
誘発されるパルスを測定する装置を示したものである。 【図2】磁性線に曲げ加工を行う装置を示したものであ
り、磁性線は矢印に沿って移動する。 【図3】形状記憶合金製チューブに挿入した磁性線から
誘発さるれるパルスの電圧と測定温度との関係を示す相
関図である。 【符号の説明】 1 磁性線 2 磁性線巻き取り用プーリー 3 V溝プーリー 4 磁性線巻き出し及び加重印加用2段プーリー 5 加重 6 形状記憶合金製チューブ 7 パルス発生素子 8 励磁コイル 9 検出コイル 10 電源 11 オシロスコープ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 湾曲させた状態から直線状に保持するこ
    とにより、バルクハウゼン効果が発現する磁性材料を、
    所定の温度において直線状態から湾曲状態に形状が変化
    する形状記憶合金製チューブに挿入し、前記所定の温度
    における前記形状記憶合金製チューブの形状変化に伴う
    前記磁性材料のバルクハウゼン効果の消失により、前記
    所定の温度を感知することを特徴とする感温機能付きパ
    ルス発生素子。
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