JPH0835890A - 感温機能付パルス発生素子 - Google Patents

感温機能付パルス発生素子

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JPH0835890A
JPH0835890A JP6172901A JP17290194A JPH0835890A JP H0835890 A JPH0835890 A JP H0835890A JP 6172901 A JP6172901 A JP 6172901A JP 17290194 A JP17290194 A JP 17290194A JP H0835890 A JPH0835890 A JP H0835890A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
generating element
wire
pulse generating
memory alloy
Prior art date
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Pending
Application number
JP6172901A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumitsu Endo
和光 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バルクハウゼン効果を有するとともに、温度
を感知する機能を有することのできるパルス発生素子を
提供することである。 【構成】 所定温度で内径が縮小するようにあらかじめ
記憶されている形状記憶合金製チューブの貫通孔に引張
応力によりバルクハウゼン効果が発現する磁性材料を挿
入して形成される。前記磁性材料には、前記所定温度に
達したとき、前記チューブの内径の縮小により引張応力
が与えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は張力と張力によって生じ
た歪によりバルクハウゼン効果が発現する磁性材料であ
って、保磁力が10〜500(Oe)付近の半硬質磁性
材料により構成される磁性材料に関し、特にこのバルク
ハウゼン効果によって磁性材料に生じる磁化の跳びをコ
イルにより検出することで該コイルの両端にパルス電圧
を得ることの可能なパルス発生素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、保磁力が10〜500(Oe)の
磁性材料は、これまでリードスイッチ等に利用されてい
た。
【0003】J.R.ウィーガントは、この種の磁性線
にひねりを加えることによりバルクハウゼン効果を保有
させた磁性線を製造方法できること、このバルクハウゼ
ン効果によって磁性線に生じる磁化の跳びを、コイルに
より検出することで、コイルに両端にバルス状電圧を得
ることができることを明らかにし、この磁性線を磁石等
からなる磁気回路と組み合わせたパルス発生装置を提案
している(特公昭55−15797号公報・特公昭61
−28196号公報)。
【0004】但し、これらのうち、上述した特公昭61
−28196号公報に記載されている磁性線では、バル
クハウゼン効果による磁化の跳びが生じる磁気的部分が
2箇所存在しているため、有効なパルスを得るためには
非対称の交流磁場を設けるという条件が必要であった。
【0005】又、本発明者は、上記したように磁性線材
にひねりを加える製造方法とは異なる製造方法として、
磁性線を湾曲させた後に直線状に保持することによりバ
ルクハウゼン効果を発現させる磁性線の製造方法を発明
している(特願平4−174510)。尚、この製造方
法により得られた磁性線は、湾曲させた状態ではバルク
ハウゼン効果は見られず、直線状に保持した場合におい
てバルクハウゼン効果が発現するという特徴を有してい
る。更に、このバルクハウゼン効果による磁化の跳びが
生じる磁気的部分が一箇所であることから、有効なバル
スを得るための磁場の印加条件は限定されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のバルクハウゼン
効果を有する磁性線を応用した装置として回転計等が考
えられるが、このような装置の特徴としては、装置に電
源を設けることなくパルスを得ることができる点であ
る。
【0007】ところで、このような装置を設置する場所
によっては、温度が0℃以下の低温や30℃以上の高温
となる場合が考えられる。このため前記装置を保護する
ための機能の付属が考えられるが、この機能を作動させ
るために温度を感知する必要がある。この場合、温度感
知させるため温度センサ等を用いるのが一般的である。
【0008】しかしながら、温度センサ等を設けるとそ
のための電源を設ける必要があり、かつ温度センサ等を
設けた分,装置が大型化してしまうという問題がある。
【0009】そこで、本発明の課題は、上記問題を解決
するため、バルクハウゼン効果を有するとともに、温度
を感知する機能を有することのできるパルス発生素子を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、所定温
度で内径が縮小するようにあらかじめ記憶されている形
状記憶合金製チューブの貫通孔に引張応力によりバルク
ハウゼン効果が発現する磁性材料を挿入して形成され、
前記磁性材料には、前記所定温度に達したとき、前記チ
ューブの内径の縮小により引張応力が与えられることを
特徴とする感温機能付パルス発生素子が得られる。
【0011】又、本発明によれば、前記磁性材料を前記
形状記憶合金製のチューブに挿入する前に、あらかじめ
該磁性材料には塑性変形領域まで引張応力がかけられて
いることを特徴とする感温機能付パルス発生素子が得ら
れる。
【0012】
【作用】所定の温度において内径が縮小する形状記憶合
金製チューブに、引張応力を加えることによりバルクハ
ウゼン効果を発現する磁性材料を挿入することにより、
所定の温度を感知する感温機能付パルス発生素子が得ら
れる。
【0013】
【実施例】本発明の第一の実施例を図1及び図2を参照
して説明する。以下に、磁性線の製造方法について述べ
る。まず、10V−50Co−残部Fe(wt%)から
なる合金を真空溶解して、熱間加工及び冷間加工により
線材の線径(φ)を5mmとする。次に、ダイスによる
線引き加工により線材の線径(φ)を0.25mmとす
る。この線材を950℃、水素雰囲気にて焼鈍を行い素
線を得る。この素線の磁気特性を表1に示す。
【0014】
【表1】
【0015】次に、形状記憶合金製チューブであるが、
このチューブには長さ方向に圧縮応力を加え記憶処理を
行い、約25℃においてチューブの径が縮小する。尚、
チューブの径が縮小する前では、内径が0.255m
m、外径が1mmであり、縮小後は内径が0.247m
mとなる。この形状記憶合金製チューブの貫通孔に上記
した素線を挿入しパルス発生素子を得た。
【0016】次に、図1に示すように、このパルス発生
素子2に励磁用コイル1により磁場を印加し、バルクハ
ウゼン跳躍により検出コイル3に誘発されるパルスのパ
ルス電圧をオシロスコープ5にて測定した。尚、パルス
発生素子を約20mmの長さに切断して測定を行った。
【0017】パルス電圧の測定は0℃〜60℃の温度範
囲で、±100(Oe),変動数1(Hz)の対称な正
弦磁場(交流磁場)にて行った。尚、図1に示した検出
コイル3は、内径2mm,長さ13mm,巻数2000
回のものを使用した。
【0018】図2は、検出コイル3に誘発されたパルス
電圧と、測定温度との関係を示した図である。図2に示
すように形状記憶合金製チューブの形状変化にともな
い、25℃付近から正負のパルス電圧が得られる。この
ように、形状記憶合金製チューブに素線を挿入すること
により、所定の温度を感知することのできるパルス発生
素子が得られる。
【0019】次に、本発明の第二の実施例を図3及び図
4を参照して説明する。図3は、線径(φ)が0.25
4mmの素線の引張応力と歪との関係を示したグラフで
ある。図4は、素線の前処理として塑性変形領域まで引
張応力を加えた後、応力を開放してひずみを残留させた
素線を、形状記憶合金製チューブに挿入し、磁性線から
誘発されるパルスの電圧と測定温度との関係を示す図で
ある。まず、上記した第一の実施例と同様の処理を線材
に施し、線径(φ)0.253mmの素線を得る。この
素線の磁気特性は表1とほぼ同じである。
【0020】さらに、この素線に、図3に示すように、
塑性変形領域である引張応力110kg/mm2 を加
え、応力を開放して歪を残留させる。尚、応力を開放し
た素線には約1.3%のひずみが残留しており、素線の
直径はほぼ0.25mmとなっている。この素線を第一
の実施例と同様に形状記憶合金製チューブに挿入して、
パルス発生素子が形成される。
【0021】次に、第一の実施例と同様の方法で0〜6
0℃の範囲で磁性線から誘発されるパルスの電圧を測定
した。尚、パルスの測定条件は第一の実施例と同じであ
る。
【0022】図4に示すように、素線に歪を残留させる
ことにより、第一の実施例に比較して形状記憶合金製チ
ューブの変形が開始する30℃付近でのパルス電圧が高
くなっている。このように、素線の前処理として、塑性
変形領域まで引張応力を加えた後、応力を開放して歪を
残留させることにより、所定の温度を敏感に感知するこ
とができる。
【0023】尚、本実施例では、磁性線にコイルにより
発生した磁場を作用させたが、永久磁石等を用いた磁場
を作用させても同様の効果が得られることは、容易に推
察できる。従って、本発明に係る感温機能付パルス発生
素子を用いて構成された装置を、常温時でバルクハウゼ
ン効果を保有して該装置の機能させることができると共
に、例えば低温又は高温の状況下で使用した際でも、そ
の温度を検出して前記装置の保護機能を作動させること
ができる。即ち、この感温機能付パルス発生素子を組み
込むことにより、従来の温度センサ等を加えることな
く、電源不要でしかも構造が簡便である磁性線を応用し
た装置の実現を図ることができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所定の温度において内径が縮小する形状記憶合金製チュ
ーブに、引張応力を加えることによりバルクハウゼン効
果を発現する磁性材料を挿入することにより、温度変化
に対応して磁性材料の形状が変化するので、所望の温度
になったときパルスを誘発させることができる。従っ
て、バルクハウゼン効果を保有すると共に、容易に温度
を感知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】形状記憶合金製チューブに挿入した磁性線から
誘発されるパルスを測定する装置を示す概念図である。
【図2】形状記憶合金製チューブに挿入した磁性線から
誘発されるパルスの電圧と測定温度との関係を示す図で
ある。
【図3】線径0.254mmの素線の引張応力と歪との
関係を示したグラフである。
【図4】素線の前処理として塑性変形領域まで引張応力
を加えた後、応力を開放してひずみを残留させた素線
を、形状記憶合金製チューブに挿入し、磁性線から誘発
されるパルスの電圧と測定温度との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 励磁コイル 2 パルス発生素子 3 検出コイル 4 交流電源 5 オシロスコープ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定温度で内径が縮小するようにあらか
    じめ記憶されている形状記憶合金製チューブの貫通孔に
    引張応力によりバルクハウゼン効果が発現する磁性材料
    を挿入して形成され、前記磁性材料には、前記所定温度
    に達したとき、前記チューブの内径の縮小により引張応
    力が与えられることを特徴とする感温機能付パルス発生
    素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感温機能付パルス発生素
    子において、前記磁性材料を前記形状記憶合金製のチュ
    ーブに挿入する前に、あらかじめ前記磁性材料には塑性
    変形領域まで引張応力がかけられていることを特徴とす
    る感温機能付パルス発生素子。
JP6172901A 1994-07-25 1994-07-25 感温機能付パルス発生素子 Pending JPH0835890A (ja)

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JPH0835890A true JPH0835890A (ja) 1996-02-06

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JP6172901A Pending JPH0835890A (ja) 1994-07-25 1994-07-25 感温機能付パルス発生素子

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008224531A (ja) * 2007-03-14 2008-09-25 Tokyo Seiko Co Ltd 簡易ロープ異常検知装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030618