JP3428884B2 - 測角信号処理装置およびこの測角信号処理装置における測角信号処理方法 - Google Patents

測角信号処理装置およびこの測角信号処理装置における測角信号処理方法

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JP3428884B2 JP33337597A JP33337597A JP3428884B2 JP 3428884 B2 JP3428884 B2 JP 3428884B2 JP 33337597 A JP33337597 A JP 33337597A JP 33337597 A JP33337597 A JP 33337597A JP 3428884 B2 JP3428884 B2 JP 3428884B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、等間隔リニアア
レーではない実アレーアンテナに複数の互いにコヒーレ
ントな電波や音波が入射する場合、より正確な入射角推
定結果を得ることができる測角信号処理装置およびこの
測角信号処理装置における測角処理信号方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図12は、例えばFriedlande
r,Weiss,`Direction Findin
g Using Spatial Smoothing
with Interpolated Array
s,IEEE Trans.AES−28,2,pp5
74−587(1992)に開示されているアレーアン
テナを用いた測角信号処理装置を示した構成図であり、
図において、1はアレーアンテナを構成する素子アンテ
ナ、2は各素子アンテナ1からの受信信号をディジタル
信号xに変換するA/D変換器、3はA/D変換器2を
介して複数のディジタル受信信号xを入力する測角信号
処理装置である。
【0003】測角信号処理装置3の処理方法は、MUS
ICアルゴリズムであり、受信信号相関行列Rを固有分
解して得られる固有ベクトルを用いて、複数の電波の入
射角(混信分離測角)をそれぞれ独立に推定する手法で
ある。ここで相関行列Rは、Mを素子アンテナの個数と
すると、M×Mのエルミート行列で、その第(n,m)
要素が第n受信信号xn と第m受信信号xm との相関値
で与えられるものである。複数の入射電波が互いに完全
相関(コヒーレント)である場合には、そのままのMU
SICアルゴリズムでは原理上、混信分離測角はできな
い。そこでコヒーレント波が入射する場合には、空間ス
ムージングと呼ばれる前処理を実施することで、混信分
離測角を実現できる。
【0004】この空間スムージング処理は、アレーアン
テナを互いに相似な複数のサブアレーに分割し、それぞ
れのサブアレーで得られた受信信号相関行列RS を平均
処理することである。すなわち、以下に示す式(1)で
得られるRをMUSIC処理する。
【0005】 R=ΣiS i ・・・(1)
【0006】ここでiはサブアレーの番号を示す整数で
あり、RS iは第i番目のサブアレーの受信信号相関行列
である。上記空間スムージング処理が有効であるために
は、サブアレーの素子アンテナ配列と指向性パターンが
互いに相似であることが必要である。このような条件を
満足し、素子アンテナ1の利用効率が最大になる全体の
アレーアンテナ配列は等間隔リニアアレーである。
【0007】ところが、実際のアレーアンテナの配列は
等間隔リニアアレーではない(アンテナ全体の寸法や全
方位均一に観測することなどが理由で円形アレーがよく
用いられる)ことがある。このような場合は、実アレー
アンテナの受信信号Xを仮想の等間隔リニアアレーアン
テナで受信した場合の信号x ̄(以下、この記号 ̄は仮
想アレーアンテナに関係する値を示す)に変換し、この
受信信号x ̄に対し空間スムージング型MUSIC測角
処理を行う。すなわち、xをM×1の受信信号ベクト
ル、BをM×Mの変換行列として、
【0008】 x ̄=Bx ・・・(2)
【0009】と考えて、次式のように求める相関行列B
RBH を空間スムージング処理した行列R’をMUSI
C測角処理する。
【0010】 R’=Σi [BRBHS i ・・・(3)
【0011】ここで[BRBHS iはBRBH の部分行
列で第iサブアレーの受信信号相関行列である。また、
相関行列BRBH は受信信号x ̄の相関行列に相当す
る。
【0012】次に、実アレーアンテナから仮想リニアア
レーアンテナヘの変換の概念を説明する。図13は実ア
レーアンテナから仮想リニアアレーアンテナへの変換の
概念を示す概念図である。実アレーアンテナから仮想リ
ニアアレーアンテナヘの変換行列Bは、基本的には次式
で定義される。
【0013】 a ̄(θ)=Ba(θ) ・・・(4) a ̄(θ):仮想アレーアンテナのステアリングベクト
ル θ :入射角度
【0014】実アレーアンテナのステアリングベクトル
a(θ)はM×1のベクトルで、その第m要素は第m素
子アンテナの入射角度θから到来する電波のある基準値
に対する振幅/位相変化である。Bは理想的には電波が
入射しうる角度範囲全てに対し式(4)を満足する変換
行列であるが、実際には次のように求める。
【0015】電波が入射しうる角度範囲中の互いに異な
ったP個の角度θ(1) ,θ(2) ,・・・、θ(P) (以降
これを角度セクタと呼ぶ)に対応する実アレーのステア
リングベクトルaで定義される行列A、仮想等間隔リニ
アアレーのステアリングベクトルa ̄で定義される行列
をA ̄を考える。A,A ̄はそれぞれ次式で定義される
(M×P)行列である。
【0016】 A ≡[a(θ(1) )・・・a(θ(P) )] ・・・(5) A ̄≡[a ̄(θ(1) )・・・a ̄(θ(P) )] ・・・(6) ≡:定義することを意味する
【0017】なお、式(5)、式(6)における角度セ
クタθ(1) 、θ(2) 、・・・、θ(P ) は電波が入射しう
る角度範囲全体を網羅するように与えられる。すなわ
ち、電波が入射しうる角度範囲が0度〜360度なら
ば、例えばθ(1) =1度、θ(2)=2度、・・・θ(P)
=360度と与える。
【0018】このとき、アレー変換行列Bは理想的には
次式を満足すべきものであるが、このような解は一般に
存在しない。
【0019】 A ̄=BA ・・・(7)
【0020】そこで、式(7)を次式の最小二乗問題と
捉えてアレー変換行列Bを決定する。
【0021】 評価関数Ψ=‖BA−A ̄‖F 2 ・・・(8) 評価関数Ψ=Σp=1 P‖a ̄(θ(p))−Ba(θ(p))‖2 ・・・(9)
【0022】アレー変換行列Bは式(8)右辺の行列ノ
ルムを最小にする行列として決定される。なお、式
(8)の評価関数Ψは式(9)の評価関数Ψと等価であ
る。
【0023】次に動作について説明する。図14は従来
の測角信号処理装置の測角信号処理方法を示すフローチ
ャートである。まず、測角信号処理装置3は仮想等間隔
リニアアレーのステアリングベクトルa ̄(仮想アレー
アンテナ配列)を設定し(ステップST1)、式
(5)、式(6)、式(7)によりアレー変換行列Bを
算出する(ステップST2)。次に、測角信号処理装置
3は各実アレーの素子アンテナ1を介して受信信号
1 ,x2,・・・xM を受信し、それらの相関行列R
を算出する(ステップST3)。次に、ステップST2
で得たアレー変換行列BとステップST3で得た相関行
列Rを用いて相関行列BRBH を算出し、この相関行列
BRBH を式(3)により空間スムージング処理し相関
行列R’を求める(ステップST4)。そして、測角信
号処理装置3は空間スムージング処理された相関行列
R’を式(1)によりMUSIC測角処理し(ステップ
ST5)、このステップST5で推定された波の入射角
を表示する(ステップST6)。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】従来の測角信号処理装
置およびこの測角信号処理装置における測角信号処理方
法は以上のように構成されているので、実アレーから仮
想リニアアレーへの受信信号の完全な変換は難しく、電
波が入射しうる角度範囲全体に渡って式(7)を満足す
るアレー変換行列Bは得られなかった。
【0025】したがって、式(2)で求める仮想アレー
アンテナにおける受信信号x ̄(=Bx)は、等間隔リ
ニアアレーの受信信号から誤差を生ずる。言い換えれ
ば、行列BRBH は等間隔リニアアレーの相関行列から
誤差を生ずる。その結果、空間スムージング処理におい
て誤差を招き、最終的には入射角推定結果に誤差が生じ
てしまうなどの課題があった。
【0026】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、等間隔リニアアレーではない実ア
レーアンテナに複数のコヒーレント波が入射する場合、
より正確な入射角推定結果が得られる測角信号処理装置
およびこの測角信号処理装置における測角信号処理方法
を得ることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明に係る測角信号
処理装置は、仮想等間隔リニアアレーのステアリングベ
クトルを仮想アレー配列設定手段により設定し、この仮
想等間隔リニアアレーのステアリングベクトルで定義さ
れるアレー変換行列をアレー変換行列算出手段により算
出し、各実アレーの受波素子からの受信信号を観測し相
関行列算出手段により第1の相関行列を算出し、アレー
変換行列算出手段からのアレー変換行列と相関行列算出
手段からの第1の相関行列とを入力し、該アレー変換行
列と第1の相関行列とを用いて第2の相関行列を算出
し、この第2の相関行列を空間スムージング処理し第3
の相関行列を第1の空間スムージング行列算出手段によ
り算出し、この第1の空間スムージング行列算出手段か
らの空間スムージング処理された第3の相関行列をMU
SIC測角処理し、波の入射方向推定値の近傍の角度範
囲としての粗測角結果のみを第1のMUSIC測角処理
手段により推定し、この第1のMUSIC測角処理手段
で推定された粗測角結果を改めて角度セクタと設定し直
し、この角度セクタにおける仮想等間隔リニアアレーの
ステアリングベクトルで定義されるアレー変換行列を変
換行列再算出手段により算出し、この変換行列再算出手
段で得たアレー変換行列と相関行列算出手段で得た第1
の相関行列を用いて第4の相関行列を算出し、この第4
の相関行列を空間スムージング処理し第5の相関行列を
第2の空間スムージング行列算出手段により算出し、こ
の第2の空間スムージング行列算出手段で得た第5の相
関行列をMUSIC測角処理し波の入射角を第2のMU
SIC測角処理手段により推定し、推定された波の入射
角を測角結果出力手段により表示するようにしたもので
ある。
【0028】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、実アレーに概略の入射角度から入
射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応答を
示す実アレーベクトルから変換行列と仮想アレーに概略
の角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と
位相の応答を示す仮想アレーベクトルとの積算ベクトル
値を減算し、この減算したベクトル値の2乗ノルム式と
入射波の番号についての総計演算値との積算値である評
価関数を算出し、この評価関数が最小になるように変換
行列を決定するようにしたものである。
【0029】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、実アレーに概略の入射角度から入
射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応答を
示す実アレーベクトルから変換行列と仮想アレーに概略
の角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と
位相の応答を示す仮想アレーベクトルとの積算ベクトル
値を減算し、この減算したベクトル値の2乗ノルム式の
所定の角度範囲の値の平均値と入射波の番号についての
総計演算値との積算値である評価関数を算出し、この評
価関数が最小になるように変換行列を決定するようにし
たものである。
【0030】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、実アレーに概略の入射角度から入
射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応答を
示す実アレーベクトルの相互相関値を要素とする相関行
列を求め、この相関行列の複数個の部分行列を平均する
ことにより平均化相関行列を求め、この平均化相関行列
について、MUSICアルゴリズムにより波の入射方向
を推定する処理を行い、このMUSICアルゴリズムで
求める相関行列の固有ベクトルと上記実アレーベクトル
との内積の逆数で与えられる方位スペクトルが所定の値
を超える角度範囲における値の平均値を最小にするよう
に変換行列を決定するようにしたものである。
【0031】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、仮想アレーの受信チャネルの仮想
的な受信信号の相互相関値を要素とする相関行列を求
め、この相関行列の複数個の部分行列を平均することに
より平均化相関行列を求め、この平均化相関行列につい
てMUSICアルゴリズムにより波の概略の入射角度を
推定する処理を行い、この処理値を概略の入射角度とす
るようにしたものである。
【0032】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、仮想アレーの受信チャネルの仮想
的な受信信号の相互相関値を要素とする相関行列を求
め、この相関行列の複数個の部分行列を平均することに
より平均化相関行列を求め、この平均化相関行列につい
てMUSICアルゴリズムもしくはESPRITアルゴ
リズムにより波の入射角度を推定するようにしたもので
ある。
【0033】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、実アレーの受信チャネルの受信信
号を用いて互いに異なる所定の方向を指向したビームを
複数本形成する処理を行い、ビームの出力信号の電力が
最も高い数本のビームを選択する処理を行い、ビームを
選択する処理で抽出されたビームの指向方向を概略の入
射角度とするものである。
【0034】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、互いに等間隔で線形に配列した複
数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの配列を波の概
略の入射角に合わせて定めるようにしたものである。
【0035】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、互いに等間隔で線形に配列した複
数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの配列が波の概
略の入射角に垂直になるように定めるようにしたもので
ある。
【0036】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、実アレーに概略の入射角度から入
射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応答を
示す実アレーベクトルから変換行列と仮想アレーに概略
の角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と
位相の応答を示す仮想アレーベクトルとの積算ベクトル
値を減算し、この減算したベクトル値の2乗ノルム式と
入射波の番号についての総計演算値との積算値である評
価関数を算出し、この評価関数が最小になるように変換
行列を決定し、この変換行列を実アレーの受信チャネル
の受信信号に作用させて受信チャネルの仮想的な受信信
号を求める処理を行い、この受信チャネルの仮想的な受
信信号を用いて受波素子に入射する波の入射角度を推定
する測角処理を行い、この推定入射角と概略の入射角度
との差が所定の値に比べ小さければ推定入射角を測角結
果と出力し、一方、大きければ推定入射角を概略の入射
角度に置き換えて変換行列を決定する処理に戻るように
したものである。
【0037】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、実アレーに概略の入射角度から入
射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応答を
示す実アレーベクトルから変換行列と仮想アレーに概略
の角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と
位相の応答を示す仮想アレーベクトルとの積算ベクトル
値を減算し、この減算したベクトル値の2乗ノルム式の
所定の角度範囲の値の平均値と入射波の番号についての
総計演算値との積算値である評価関数を算出し、この評
価関数が最小になるように変換行列を決定し、この変換
行列を実アレーの受信チャネルの受信信号に作用させて
受信チャネルの仮想的な受信信号を求める処理を行い、
この受信チャネルの仮想的な受信信号を用いて受波素子
に入射する波の入射角度を推定する測角処理を行い、こ
の推定入射角と概略の入射角度との差が所定の値に比べ
小さければ推定入射角を測角結果と出力し、一方大きけ
れば、推定入射角を概略の入射角度に置き換えて変換行
列を決定する処理に戻るようにしたものである。
【0038】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、仮想アレーの受信チャネルの仮想
的な受信信号の相互相関値を要素とする相関行列を求
め、この相関行列の複数個の部分行列を平均することに
より平均化相関行列を求め、この平均化相関行列につい
てMUSICアルゴリズムにより波の概略の入射角度を
推定する処理を行い、波の入射角度を概略の入射角度と
するようにしたものである。
【0039】この発明に係る測角信号処理装置における
測角信号処理方法は、仮想アレーの受信チャネルの仮想
的な受信信号の相互相関値を要素とする相関行列を求
め、この相関行列の複数個の部分行列を平均することに
より平均化相関行列を求め、この平均化相関行列につい
てMUSICアルゴリズムもしくはESPRITアルゴ
リズムにより波の入射角度を推定するようにしたもので
ある。
【0040】この発明に係る測角信号処理装置は、各実
アレーの受波素子を介して受信信号を受信し、マルチビ
ームを形成してそれぞれのビームの出力信号をビーム出
力信号算出手段により算出し、この各ビームの出力信号
の電力を出力信号電力算出手段により算出し、この各ビ
ームの出力信号の電力を比較して、最も高い電力となる
数個のビームを選択することにより、概略の波の入射角
度を決定して粗測角結果として概略入射角度決定手段か
ら出力し、この粗測角結果を改めて角度セクタと設定し
直し、再度、仮想等間隔リニアアレーのステアリングベ
クトルで定義されるアレー変換行列を変換行列再算出手
段により算出し、アレー変換行列から得た第1の相関行
列を用いて第4の相関行列を算出し、この第4の相関行
列を空間スムージング処理し第5の相関行列を第2の空
間スムージング行列算出手段により算出し、この第5の
相関行列をMUSIC測角処理し波の入射角を推定し第
2のMUSIC測角処理手段により、この推定された波
の入射角を測角結果出力手段により表示するようにした
ものである。
【0041】この発明に係る測角信号処理装置は、仮想
等間隔リニアアレーのステアリングベクトルを仮想アレ
ー配列設定手段により設定し、この仮想等間隔リニアア
レーのステアリングベクトルで定義されるアレー変換行
列をアレー変換行列算出手段により算出し、各実アレー
の受波素子からの受信信号を観測し、それらの第1の相
関行列を相関行列算出手段により算出し、アレー変換行
列と第1の相関行列とを入力し、これらアレー変換行列
と第1の相関行列とを用いて第2の相関行列を算出し、
この第2の相関行列を空間スムージング処理し第3の相
関行列を第1の空間スムージング行列算出手段により算
出し、この第3の相関行列をMUSIC測角処理し、入
射方向推定値の近傍の角度範囲とし、この粗測角結果の
みを第1のMUSIC測角処理手段により推定し、この
推定された粗測角結果を参照し、仮想リニアアレーの素
子配列を仮想リニアアレー再設定手段により再設定し、
この粗測角結果を改めて角度セクタと設定し直し、この
角度セクタにおける仮想等間隔リニアアレーのステアリ
ングベクトルで定義されるアレー変換行列を変換行列再
算出手段により算出し、アレー変換行列と仮想リニアア
レーの素子配列を用いて第4の相関行列を算出し、この
第4の相関行列を空間スムージング処理し第5の相関行
列を第2の空間スムージング行列算出手段により算出
し、この第5の相関行列をMUSIC測角処理し波の入
射角を第2のMUSIC測角処理手段により推定し、こ
の推定された波の入射角を測角結果出力手段により表示
するようにしたものである。
【0042】この発明に係る測角信号処理装置は、仮想
等間隔リニアアレーのステアリングベクトルを仮想アレ
ー配列設定手段により設定し、この定義されるアレー変
換行列をアレー変換行列算出手段により算出し、各実ア
レーの受波素子からの受信信号を観測し相関行列算出手
段により第1の相関行列を算出し、アレー変換行列と第
1の相関行列とを入力し、これらアレー変換行列と第1
の相関行列とを用いて第2の相関行列を算出し、この第
2の相関行列を空間スムージング処理し第3の相関行列
を第1の空間スムージング行列算出手段により算出し、
この第3の相関行列をMUSIC測角処理し、入射方向
推定値の近傍の角度範囲としての粗測角結果のみを第1
のMUSIC測角処理手段により推定し、この推定した
測角結果を測角結果記憶手段に記憶し、この粗測角結果
を改めて角度セクタと設定し直し、この角度セクタにお
ける仮想等間隔リニアアレーのステアリングベクトルで
定義されるアレー変換行列を変換行列再算出手段により
算出し、このアレー変換行列と第1の相関行列を用いて
第4の相関行列を算出し、この第4の相関行列を空間ス
ムージング処理し第5の相関行列を第2の空間スムージ
ング行列算出手段により算出し、この第5の相関行列を
MUSIC測角処理し波の入射角を第2のMUSIC測
角処理手段により推定し、この推定された測角結果と記
憶された測角結果とを比較し、その差が所定の閾値より
小さいか否かを判断し、小さい場合には第2のMUSI
C測角処理手段で推定された測角結果を測角結果更新幅
判定手段により出力し、この推定された波の入射角を測
角結果出力手段により表示するようにしたものである。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による測
角信号処理装置を示す構成図であり、図において、1は
アレーアンテナを構成する素子アンテナ(受波素子)、
2は各素子アンテナの受信信号をディジタル信号xに変
換するA/D変換器、11は仮想等間隔リニアアレーの
ステアリングベクトルa ̄(仮想アレーアンテナ配列)
を設定する仮想アレー配列設定手段、12は式(5)、
式(6)、式(7)によりアレー変換行列Bを算出する
アレー変換行列算出手段、13は各実アレーの素子アン
テナ1からの受信信号x1 ,x2 ,・・・xM を観測
し、それらの相関行列Rを算出する相関行列算出手段で
ある。
【0044】14はアレー変換行列算出手段12からの
アレー変換行列Bと相関行列算出手段13からの相関行
列Rとを入力し、これらアレー変換行列Bと相関行列R
とを用いて相関行列BRBH を算出し、この相関行列B
RBH を式(3)により空間スムージング処理し相関行
列R’を算出する第1の空間スムージング行列算出手
段、15は第1の空間スムージング行列算出手段14か
らの空間スムージング処理された相関行列R’を式
(1)によりMUSIC測角処理し、電波入射角度推定
値の近傍の角度範囲(以後、粗測角結果と略す)を推定
する第1のMUSIC測角処理手段である。16は第1
のMUSIC測角処理手段15で推定された粗測角結果
を改めて角度セクタと設定し直し、式(5)、式
(6)、式(7)により再度、アレー変換行列Bを算出
する変換行列再算出手段である。
【0045】17は変換行列再算出手段16で得たアレ
ー変換行列Bと相関行列算出手段13で得た相関行列R
を用いて相関行列BC RBC Hを算出し、この相関行列B
C RBC Hを空間スムージング処理し相関行列RC を算出
する第2の空間スムージング行列算出手段である。18
は第2の空間スムージング行列算出手段17で得た相関
行列RC をMUSIC測角処理し波の入射角を推定する
第2のMUSIC測角処理手段、19は第2のMUSI
C測角処理手段18で推定された波の入射角を表示する
測角結果出力手段である。
【0046】次に動作について説明する。図2はこの発
明の実施の形態1による測角信号処理装置の動作手順を
示すフローチャートである。まず、仮想アレー配列設定
手段11は仮想等間隔リニアアレーのステアリングベク
トルa ̄(仮想アレーアンテナ配列)を設定し(ステッ
プST11)、アレー変換行列算出手段12は式
(5)、式(6)、式(7)によりアレー変換行列Bを
算出する(ステップST12)。次に、相関行列算出手
段13は各実アレーの素子アンテナ1を介して受信信号
1 ,x2 ,・・・xM を受信し、それらの相関行列R
を算出する(ステップST13)。次に、第1の空間ス
ムージング行列算出手段14はステップST12で得た
アレー変換行列BとステップST13で得た相関行列R
を用いて相関行列BRBH を算出し、この相関行列BR
H を式(3)により空間スムージング処理し相関行列
R’を求める(ステップST14)。
【0047】そして、第1のMUSIC測角処理手段1
5は第1の空間スムージング行列算出手段14からの空
間スムージング処理された相関行列R’を式(1)によ
りMUSIC測角処理し、電波入射角度推定値の近傍の
角度範囲(以後、粗測角結果と略す)のみを推定する
(ステップST15)。次に、変換行列再算出手段16
は第1のMUSIC測角処理手段15で推定された粗測
角結果を改めて角度セクタと設定し直し、式(7)、式
(5)、式(6)により再度、アレー変換行列BC を算
出する(ステップST16)。
【0048】そして、第2の空間スムージング行列算出
手段17は変換行列再算出手段16で得たアレー変換行
列BC と相関行列算出手段13で得た相関行列Rを用い
て相関行列BC RBC Hを算出し、この相関行列BC RB
C Hを空間スムージング処理し相関行列RC を算出する
(ステップST17)。次に、第2のMUSIC測角処
理手段18は第2の空間スムージング行列算出手段17
で得た相関行列RC をMUSIC測角処理し波の入射角
を推定し(ステップST18)、測角結果出力手段19
は第2のMUSIC測角処理手段18で推定された波の
入射角を表示する(ステップST19)。
【0049】次に、ステップST16で求めるアレー変
換行列BC の算出について、図3を用いてステップST
12と比較しながらさらに詳しく説明する。図3はこの
発明の実施の形態1による測角信号処理装置におけるア
レー変換行列の算出に用いる角度セクタと入射角真値と
粗測角結果との関係について示す説明図である。図3に
おいて、θ1 、θ2 、θ3 は波の入射角の真値、θ1
θ2 ̄はステップST15で推定された粗測角結果、θ1
=、θ2 =、θ3 =はステップST18で推定された最終的
な測角結果である。従来例のステップST2と共通であ
るステップST12では前述のように式(5)、式
(6)に用いる角度セクタθ(1) ,θ(2) ,・・・θ
(Q) は電波が入射しうる角度範囲全体を網羅するように
与える。例えば、θ(1) =1度,θ(2) =2度,・・・
θ(Q) =360度と与える。
【0050】これに対し、ステップST16では式
(5)、式(6)に用いる角度セクタはステップST1
5で出力されたθ1  ̄とθ2  ̄の近傍の角度範囲(|θ
 ̄|<Δθ)に限定する。例えば、ステップST15で
θ1  ̄=30度、θ2  ̄=80度と出力されるならば、
ステップST16の角度セクタは、例えばθ(1) =25
度,θ(2) =26度,・・・θ(11)=35度,θ(12)
75度,θ(13)=76度,・・・θ(22)=85度,(Q
=22、Δθ=5度)と与える。
【0051】従来の測角方式やステップST12では、
電波が入射しうる角度範囲全体に渡って式(8)を最小
にする規範でアレー変換行列Bを求めていた。しかし、
アレー変換行列Bは波の入射角において式(8)のみを
最小にすれば十分であり、このように求めたアレー変換
行列Bの方が波の入射角における変換誤差は小さくな
る。本実施の形態1のステップST16では波の入射角
近傍で変換行列を求めるので、このアレー変換行列BC
を用いれば、仮想アレーアンテナにおける受信信号x ̄
(=BC x)は、等間隔リニアアレーの受信信号により
近づくことになる。
【0052】以上のように、本実施の形態1の側角方法
では、ステップST17で用いる行列BC RBC Hの等間
隔リニアアレーの相関行列からの誤差は小さくなるの
で、従来例に比べ統計的に入射角の推定精度が向上する
などの効果が得られる。
【0053】図3で図示した例では、ステップST12
で求めたアレー変換行列BによるBRBH が等間隔リニ
アアレーの相関行列からの誤差が大きいため、粗測角結
果では、測角誤差が大きいだけでなく、真値θ2 ,θ3
は分解できずにθ2  ̄とまとめて推定されてしまってい
る。しかし、ステップST16で求めたアレー変換行列
C によるBC RBC Hは等間隔リニアアレーの相関行列
に近づくため、最終的な測角結果は、真値θ2 ,θ3
正しく分解し測角誤差は小さくなっている。
【0054】なお、粗測角結果θK  ̄の推定誤差が大き
くて、ステップST16における角度セクタが波の入射
角真値θK を完全に含まない場合でも、BC RBC Hの等
間隔リニアアレーの相関行列からの誤差は十分小さくな
り、従来例に比べて高い測角精度を得られることが多
い。
【0055】また、ステップST15で行うMUSIC
処理は、相関行列R’の最小固有値に対応する固有ベク
トルeを算出して、次式の方位スペクトルのピークP
(θ)から粗測角結果θK  ̄を定める。
【0056】 P(θ)=1/|eH a(θ)| ・・・(10) eH :ベクトルeの共約転値
【0057】本記実施の形態1では、ステップST16
でアレー変換行列BC の算出に用いる角度セクタを、ス
テップST15で出力された粗測角結果θK  ̄近傍の角
度範囲(|θ ̄|<Δθ)にとったが、ステップST1
5のMUSIC測角処理で現れる方位スペクトルのピー
クP(θ)が所定の閾値を超える角度をステップST1
6で用いる角度セクタとして用いることもできる。
【0058】また、本実施の形態1では、ステップST
16でアレー変換行列BC の算出に用いる角度セクタ
を、ステップST15で出力された粗測角結果θK  ̄近
傍の角度範囲(|θ ̄|<Δθ)にとったが、単に粗測
角結果θK  ̄のみを角度セクタとして用いても同様の効
果が得られる。
【0059】さらに、本実施の形態1では、ステップS
T16で変換行列を算出しているが、あらかじめ入射角
に応じて変換行列を算出してメモリに記憶しておき、粗
測角結果に応じて変換行列を選んでメモリからロードす
る処理としてもよい。
【0060】さらに、本実施の形態1では、測角アルゴ
リズムにMUSICアルゴリズムを用いる場合を説明し
たが、例えば、ESPRITアルゴリズムのように、コ
ヒーレント波の分離測角に空間スムージング処理を要す
る測角アルゴリズムでも同様な効果が得られる。また、
電波の入射角を測定する場合を説明したが、音波、光波
などの入射角を推定する場合にも適用できる。
【0061】実施の形態2.図4はこの発明の実施の形
態2による測角信号処理装置を示す構成図であり、図に
おいて、実施の形態1と同一の符号については同一また
は相当部分を示すので説明を省略する。23は各実アレ
ーの素子アンテナ1を介して受信信号x1 ,x2 ,・・
・xM を受信し、マルチビームを形成してそれぞれのビ
ームの出力信号を算出するビーム出力信号算出手段、2
4はビーム出力信号算出手段23で算出した各ビームの
出力信号の電力を算出する出力信号電力算出手段、25
は出力信号電力算出手段24からの各ビームの出力信号
の電力を比較して、最も高い電力となる数個のビームを
選択することにより、概略の波の入射角度を決定して粗
測角結果として出力する概略入射角度決定手段である。
【0062】次に動作について説明する。図5はこの発
明の実施の形態2による測角信号処理装置の動作手順を
示すフローチャートである。まず、ビーム出力信号算出
手段23は各実アレーの素子アンテナ1を介して受信信
号x1 ,x2 ,・・・xM を受信し、マルチビームを形
成してそれぞれのビームの出力信号を算出する(ステッ
プST21)。次に、出力信号電力算出手段24はビー
ム出力信号算出手段23で算出した各ビームの出力信号
の電力を算出する(ステップST22)。そして、概略
入射角度決定手段25は出力信号電力算出手段24から
の各ビームの出力信号の電力を比較して、最も高い電力
となる数個のビームを選択することにより、概略の波の
入射角度を決定して粗測角結果として出力する(ステッ
プST23)。
【0063】次に、変換行列再算出手段16は第1のM
USIC測角処理手段15で推定された粗測角結果を改
めて角度セクタと設定し直し、式(5)、式(6)、式
(7)により再度、アレー変換行列BC を算出する(ス
テップST16)。そして、第2の空間スムージング行
列算出手段17は変換行列再算出手段16で得たアレー
変換行列BC を用いて相関行列BC RBC Hを算出し、こ
の相関行列BC RBC Hを空間スムージング処理し相関行
列RC を算出する(ステップST17)。次に、第2の
MUSIC測角処理手段18は第2の空間スムージング
行列算出手段17で得た相関行列RC をMUSIC測角
処理し波の入射角を推定し(ステップST18)、測角
結果出力手段19は第2のMUSIC測角処理手段18
で推定された波の入射角を表示する(ステップST1
9)。ステップST21では、次式のように第jビーム
の出力信号bj を求める。
【0064】 bj =Σm m jm ・・・(11) ここでwm jは第jビーム形成のための荷重であり、ビー
ムの指向方向、素子アンテナの配列、入射電波の波長で
決定される。
【0065】次に、ステップST23で概略の波の入射
角度を決定する処理を図6に示す例を用いて説明する。
図6はこの発明の実施の形態2による測角信号処理装置
においてアレー変換行列の算出に用いる角度セレクタ、
ビームの指向性、および入射角真値との関係について説
明する波形図である。この図6では互いに異なった方向
を指向する8本のビームが形成されている。これら8本
のビームの出力電力|b1 2 ,|b2 2 ,・・・,
|b8 2 を比較すると、3波の電波はビーム#2とビ
ーム#6の指向方向から入射しているので、これらのビ
ームの出力電力|b2 2 ,|b6 2 が他のものに比
べて大きくなる。
【0066】これにより、ビーム#2とビーム#6の指
向方向を粗測角結果θ1  ̄とθ2  ̄と出力する。ステッ
プST16でアレー変換行列BC を算出する際の角度セ
クタはθ1  ̄とθ2  ̄とを中心にΔθの範囲とするが、
Δθはビーム幅の半分に定める。なお、本実施の形態2
ではΔθをビーム幅の半分に定めたが、半分でなくとも
よい。また、角度セクタはθ1  ̄とθ2  ̄を中心にΔθ
の範囲としたが、単にθ1  ̄とθ2  ̄としても同様の効
果が期待できる。
【0067】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、実施の形態1と同様に、ステップST17で用いる
相関行列BC RBC Hの等間隔リニアアレーの相関行列か
らの誤差は小さくなるので、従来例に比べ統計的に入射
角の推定精度が向上するとともに、この時、粗測角処理
をビーム形成処理で行うため演算負荷を小さくすること
ができるなどの効果が得られる。
【0068】実施の形態3.図7はこの発明の実施の形
態3による測角信号処理装置を示す構成図であり、図に
おいて、実施の形態1および2と同一の符号については
同一または相当部分を示すので説明を省略する。31は
第1のMUSIC測角処理手段15で推定された粗測角
結果を参照し、仮想リニアアレーの素子配列を再設定す
る仮想リニアアレー再設定手段である。
【0069】次に動作について説明する。図8はこの発
明の実施の形態3による測角信号処理装置の動作手順を
示すフローチャート、図9はこの発明の実施の形態3に
よる測角信号処理装置において入射角真値と仮想等間隔
リニアアレーとの関係を示す構成図である。まず、仮想
アレー配列設定手段11は仮想等間隔リニアアレーのス
テアリングベクトルa ̄(仮想アレーアンテナ配列)を
設定し(ステップST31)、アレー変換行列算出手段
12は式(5)、式(6)、式(7)によりアレー変換
行列Bを算出する(ステップST32)。次に、相関行
列算出手段13は各実アレーの素子アンテナ1を介して
受信信号x1 ,x2 ,・・・xM を受信し、それらの相
関行列Rを算出する(ステップST33)。次に、第1
の空間スムージング行列算出手段14はステップST1
2で得たアレー変換行列BとステップST13で得た相
関行列Rを用いて相関行列BRBH を算出し、この相関
行列BRBH を式(3)により空間スムージング処理し
相関行列R’を求める(ステップST34)。
【0070】そして、第1のMUSIC測角処理手段1
5は第1の空間スムージング行列算出手段14からの空
間スムージング処理された相関行列R’を式(1)によ
りMUSIC測角処理し、電波入射角度推定値の近傍の
角度範囲(以後、粗測角結果と略す)のみを推定する
(ステップST35)。次に、仮想リニアアレー再設定
手段31は第1のMUSIC測角処理手段15で推定さ
れた粗測角結果を参照し、仮想リニアアレーの素子配列
を再設定する(ステップST36)。そして、変換行列
再算出手段16は第1のMUSIC測角処理手段15で
推定された粗測角結果を改めて角度セクタと設定し直
し、式(5)、式(6)、式(7)により再度、アレー
変換行列BC を算出する(ステップST37)。
【0071】そして、第2の空間スムージング行列算出
手段17は変換行列再算出手段16から得たアレー変換
行列BC と仮想リニアアレー再設定手段31から得た仮
想リニアアレーの素子配列を用いて相関行列BC RBC H
を算出し、この相関行列BCRBC Hを空間スムージング
処理し相関行列RC を算出する(ステップST38)。
次に、第2のMUSIC測角処理手段18は第2の空間
スムージング行列算出手段17で得た相関行列RC をM
USIC測角処理し波の入射角を推定し(ステップST
39)、測角結果出力手段19は第2のMUSIC測角
処理手段18で推定された波の入射角を表示する(ステ
ップST40)。
【0072】ステップST31では設定する仮想リニア
アレーの素子配列の方向は特に指定しない。これに対
し、ステップST36では図9に示すように、仮想リニ
アアレーの開口方向がおおむね波の入射角度を向くよう
に仮想リニアアレーの素子配列を定める。図9に示した
ステップST36の仮想リニアアレーの回転角φは、例
えばφ=(θ1  ̄+θ2  ̄)/2と与える。
【0073】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、実施の形態1と同様に、ステップST38で用いる
相関行列BC RBC Hの等間隔リニアアレーの相関行列か
らの誤差は小さくなるので、従来例に比べ統計的に入射
角の推定精度が向上するなどの効果が得られる。また、
これに加えて、仮想リニアアレーアンテナの開口方向正
面から電波が入射することになるので、より測角精度が
向上するなどの効果が得られる。
【0074】実施の形態4.図10はこの発明の実施の
形態4による測角信号処理装置を示す構成図であり、図
において、実施の形態1から実施の形態3と同一の符号
については同一または相当部分を示すので説明を省略す
る。41は第1のMUSIC測角処理手段15が推定し
た測角結果θK  ̄を記憶する測角結果記憶手段、42は
測角結果記憶手段41に記憶されている測角結果θK
を改めて角度セクタと設定し直し、式(7)、式
(5)、式(6)により再度、アレー変換行列Bを算出
する変換行列再算出手段である。43は第2のMUSI
C測角処理手段18で推定された測角結果θK =と測角結
果記憶手段41に記憶された測角結果θK  ̄とを比較
し、その差が所定の閾値より小さいか否かを判断し、小
さい場合には測角結果θK =を測角結果出力手段19に出
力する測角結果更新幅判定手段である。
【0075】次に動作について説明する。図11はこの
発明の実施の形態4による測角信号処理装置の動作手順
を示すフローチャートである。まず、仮想アレー配列設
定手段11は仮想等間隔リニアアレーのステアリングベ
クトルa ̄(仮想アレーアンテナ配列)を設定し(ステ
ップST41)、アレー変換行列算出手段12は式
(5)、式(6)、式(7)によりアレー変換行列Bを
算出する(ステップST42)。次に、相関行列算出手
段13は各実アレーの素子アンテナ1を介して受信信号
1 ,x2 ,・・・xM を受信し、それらの相関行列R
を算出する(ステップST43)。次に、第1の空間ス
ムージング行列算出手段14はステップST12で得た
アレー変換行列BとステップST13で得た相関行列R
を用いて相関行列BRBH を算出し、この相関行列BR
H を式(3)により空間スムージング処理し相関行列
R’を求める(ステップST44)。
【0076】そして、第1のMUSIC測角処理手段1
5は第1の空間スムージング行列算出手段14からの空
間スムージング処理された相関行列R’を式(1)によ
りMUSIC測角処理し、電波入射角度推定値の近傍の
角度範囲(以後、粗測角結果θK  ̄と略す)のみを推定
する(ステップST45)。次に、測角結果記憶手段4
1は第1のMUSIC測角処理手段15が推定した測角
結果θK  ̄を記憶する(ステップST46)。そして、
変換行列再算出手段42は測角結果記憶手段41に記憶
された測角結果θK  ̄を改めて角度セクタと設定し直
し、式(7)、式(5)、式(6)により再度、アレー
変換行列BC を算出する(ステップST47)。
【0077】そして、第2の空間スムージング行列算出
手段17は変換行列再算出手段42からのアレー変換行
列BC と相関行列算出手段13で得た相関行列Rを用い
て相関行列BC RBC Hを算出し、この相関行列BC RB
C Hを空間スムージング処理し相関行列RC を算出する
(ステップST48)。次に、第2のMUSIC測角処
理手段18は第2の空間スムージング行列算出手段17
で得た相関行列RC をMUSIC測角処理し波の入射角
を推定する(ステップST49)。次に、測角結果更新
幅判定手段43は第2のMUSIC測角処理手段18で
推定された測角結果θK =と測角結果記憶手段41に記憶
された測角結果θK  ̄とを比較し、その差が所定の閾値
より小さいか否かを判断し、小さい場合には測角結果θ
K =を測角結果出力手段19に出力する(ステップST5
0)。そして、測角結果出力手段19は第2のMUSI
C測角処理手段18で推定された波の入射角を表示する
(ステップST51)。
【0078】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、ステップST46,ST47,ST48,ST4
9,ST50を繰り返して実行して処理していく間に、
ステップST48で用いる相関行列BC RBC Hの等間隔
リニアアレーの相関行列からの誤差は小さくなるので、
測角結果の推定精度は向上するなどの効果が得られる。
【0079】また、測角結果の推定精度が上がれば、ス
テップST47で用いる角度セクタがより波の入射角の
真値と一致するから、さらに相関行列BC RBC Hの等間
隔リニアアレーの相関行列からの誤差は小さくなる。そ
のため、推定精度がより向上するなどの効果が得られ
る。
【0080】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、仮想
等間隔リニアアレーのステアリングベクトルを仮想アレ
ー配列設定手段により設定し、この仮想等間隔リニアア
レーのステアリングベクトルで定義されるアレー変換行
列をアレー変換行列算出手段により算出し、各実アレー
の受波素子からの受信信号を観測し相関行列算出手段に
より第1の相関行列を算出し、上記アレー変換行列算出
手段からのアレー変換行列と上記相関行列算出手段から
の第1の相関行列とを入力し、該アレー変換行列と第1
の相関行列とを用いて第2の相関行列を算出し、この第
2の相関行列を空間スムージング処理し第3の相関行列
を第1の空間スムージング行列算出手段により算出し、
この第1の空間スムージング行列算出手段からの空間ス
ムージング処理された第3の相関行列をMUSIC測角
処理し、波の入射方向推定値の近傍の角度範囲としての
粗測角結果のみを第1のMUSIC測角処理手段により
推定し、この第1のMUSIC測角処理手段で推定され
た粗測角結果を改めて角度セクタと設定し直し、この角
度セクタにおける仮想等間隔リニアアレーのステアリン
グベクトルで定義されるアレー変換行列を変換行列再算
出手段により算出し、この変換行列再算出手段で得たア
レー変換行列と上記相関行列算出手段で得た第1の相関
行列を用いて第4の相関行列を算出し、この第4の相関
行列を空間スムージング処理し第5の相関行列を第2の
空間スムージング行列算出手段により算出し、この第2
の空間スムージング行列算出手段で得た第5の相関行列
をMUSIC測角処理し波の入射角を第2のMUSIC
測角処理手段により推定し、推定された波の入射角を測
角結果出力手段により表示するように構成したので、等
間隔リニアアレーの相関行列からの誤差は小さくなり、
従来例に比べ統計的に入射角の推定精度を向上させるこ
とができる効果がある。
【0081】この発明によれば、実アレーに概略の入射
角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位
相の応答を示す実アレーベクトルから上記変換行列と上
記仮想アレーに概略の角度から入射する波の各受信チャ
ネルにおける振幅と位相の応答を示す仮想アレーベクト
ルとの積算ベクトル値を減算し、この減算したベクトル
値の2乗ノルム式と入射波の番号についての総計演算値
との積算値である評価関数を算出し、この評価関数が最
小になるように上記変換行列を決定するように構成した
ので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤差は小さ
くなり、従来例に比べ統計的に入射角の推定精度を向上
させることができる効果がある。
【0082】この発明によれば、実アレーに概略の入射
角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位
相の応答を示す実アレーベクトルから上記変換行列と上
記仮想アレーに概略の角度から入射する波の各受信チャ
ネルにおける振幅と位相の応答を示す仮想アレーベクト
ルとの積算ベクトル値を減算し、この減算したベクトル
値の2乗ノルム式の所定の角度範囲の値の平均値と入射
波の番号についての総計演算値との積算値である評価関
数を算出し、この評価関数が最小になるように上記変換
行列を決定するように構成したので、等間隔リニアアレ
ーの相関行列からの誤差は小さくなり、従来例に比べ統
計的に入射角の推定精度を向上させることができる効果
がある。
【0083】この発明によれば、実アレーに概略の入射
角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位
相の応答を示す実アレーベクトルの相互相関値を要素と
する相関行列を求め、この相関行列の複数個の部分行列
を平均することにより平均化相関行列を求め、この平均
化相関行列について、MUSICアルゴリズムにより波
の入射方向を推定する処理を行い、このMUSICアル
ゴリズムで求める上記相関行列の固有ベクトルと上記実
アレーベクトルとの内積の逆数で与えられる方位スペク
トルが所定の値を超える角度範囲における値の平均値を
最小にするように上記変換行列を決定するように構成し
たので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤差は小
さくなり、従来例に比べ統計的に入射角の推定精度を向
上させることができる効果がある。
【0084】この発明によれば、仮想アレーの受信チャ
ネルの仮想的な受信信号の相互相関値を要素とする相関
行列を求め、この相関行列の複数個の部分行列を平均す
ることにより平均化相関行列を求め、この平均化相関行
列についてMUSICアルゴリズムにより波の概略の入
射角度を推定する処理を行い、この処理値を概略の入射
角度とするように構成したので、等間隔リニアアレーの
相関行列からの誤差は小さくなり、従来例に比べ統計的
に入射角の推定精度を向上させることができる効果があ
る。
【0085】この発明によれば、仮想アレーの受信チャ
ネルの仮想的な受信信号の相互相関値を要素とする相関
行列を求め、この相関行列の複数個の部分行列を平均す
ることにより平均化相関行列を求め、この平均化相関行
列についてMUSICアルゴリズムもしくはESPRI
Tアルゴリズムにより波の入射角度を推定するように構
成したので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤差
は小さくなり、従来例に比べ統計的に入射角の推定精度
を向上させることができる効果がある。
【0086】この発明によれば、実アレーの受信チャネ
ルの受信信号を用いて互いに異なる所定の方向を指向し
たビームを複数本形成する処理を行い、ビームの出力信
号の電力が最も高い数本のビームを選択する処理を行
い、ビームを選択する処理で抽出されたビームの指向方
向を概略の入射角度とするように構成したので、等間隔
リニアアレーの相関行列からの誤差は小さくなり、従来
例に比べ統計的に入射角の推定精度を向上させることが
できるとともに、演算負荷を小さくできる効果がある。
【0087】この発明によれば、互いに等間隔で線形に
配列した複数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの配
列を波の概略の入射角に合わせて定めるように構成した
ので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤差は小さ
くなり、従来例に比べ統計的に入射角の推定精度を向上
させることができるとともに、仮想リニアアレーアンテ
ナの開口方向正面から電波が入射することになるので測
角精度を向上させることができる効果がある。
【0088】この発明によれば、互いに等間隔で線形に
配列した複数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの配
列が波の概略の入射角に垂直になるように定めるように
構成したので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤
差は小さくなり、従来例に比べ統計的に入射角の推定精
度を向上させることができるとともに、仮想リニアアレ
ーアンテナの開口方向正面から電波が入射することにな
るので測角精度を向上させることができる効果がある。
【0089】この発明によれば、実アレーに概略の入射
角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位
相の応答を示す実アレーベクトルから変換行列と仮想ア
レーに概略の角度から入射する波の各受信チャネルにお
ける振幅と位相の応答を示す仮想アレーベクトルとの積
算ベクトル値を減算し、この減算したベクトル値の2乗
ノルム式と入射波の番号についての総計演算値との積算
値である評価関数を算出し、この評価関数が最小になる
ように変換行列を決定し、この変換行列を実アレーの受
信チャネルの受信信号に作用させて受信チャネルの仮想
的な受信信号を求める処理を行い、この受信チャネルの
仮想的な受信信号を用いて受波素子に入射する波の入射
角度を推定する測角処理を行い、この推定入射角と概略
の入射角度との差が所定の値に比べ小さければ推定入射
角を測角結果と出力し、一方大きければ、推定入射角を
概略の入射角度に置き換えて変換行列を決定する処理に
戻るように構成したので、等間隔リニアアレーの相関行
列からの誤差と、測角結果の推定誤差は相乗的に小さく
なり、推定精度をより向上させることができる効果があ
る。
【0090】この発明によれば、実アレーに概略の入射
角度から入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位
相の応答を示す実アレーベクトルから変換行列と仮想ア
レーに概略の角度から入射する波の各受信チャネルにお
ける振幅と位相の応答を示す仮想アレーベクトルとの積
算ベクトル値を減算し、この減算したベクトル値の2乗
ノルム式の所定の角度範囲の値の平均値と入射波の番号
についての総計演算値との積算値である評価関数を算出
し、この評価関数が最小になるように変換行列を決定
し、この変換行列を実アレーの受信チャネルの受信信号
に作用させて受信チャネルの仮想的な受信信号を求める
処理を行い、この受信チャネルの仮想的な受信信号を用
いて受波素子に入射する波の入射角度を推定する測角処
理を行い、この推定入射角と概略の入射角度との差が所
定の値に比べ小さければ推定入射角を測角結果と出力
し、一方、大きければ推定入射角を概略の入射角度に置
き換えて変換行列を決定する処理に戻るように構成した
ので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤差と、測
角結果の推定誤差は相乗的に小さくなり、推定精度をよ
り向上させることができる効果がある。
【0091】この発明によれば、仮想アレーの受信チャ
ネルの仮想的な受信信号の相互相関値を要素とする相関
行列を求め、この相関行列の複数個の部分行列を平均す
ることにより平均化相関行列を求め、この平均化相関行
列についてMUSICアルゴリズムにより波の概略の入
射角度を推定する処理を行い、波の入射角度を概略の入
射角度とするように構成したので、等間隔リニアアレー
の相関行列からの誤差と、測角結果の推定誤差は相乗的
に小さくなり、推定精度をより向上させることができる
効果がある。
【0092】この発明によれば、仮想アレーの受信チャ
ネルの仮想的な受信信号の相互相関値を要素とする相関
行列を求め、この相関行列の複数個の部分行列を平均す
ることにより平均化相関行列を求め、この平均化相関行
列についてMUSICアルゴリズムもしくはESPRI
Tアルゴリズムにより波の入射角度を推定するように構
成したので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤差
と、測角結果の推定誤差は相乗的に小さくなり、推定精
度をより向上させることができる効果がある。
【0093】この発明によれば、各実アレーの受波素子
を介して受信信号を受信し、マルチビームを形成してそ
れぞれのビームの出力信号をビーム出力信号算出手段に
より算出し、この各ビームの出力信号の電力を出力信号
電力算出手段により算出し、この各ビームの出力信号の
電力を比較して、最も高い電力となる数個のビームを選
択することにより、概略の波の入射角度を決定して粗測
角結果として概略入射角度決定手段から出力し、この粗
測角結果を改めて角度セクタと設定し直し、この角度セ
クタにおける仮想等間隔リニアアレーのステアリングベ
クトルで定義されるアレー変換行列を変換行列再算出手
段により算出し、アレー変換行列から得た第1の相関行
列を用いて第4の相関行列を算出し、この第4の相関行
列を空間スムージング処理し第5の相関行列を第2の空
間スムージング行列算出手段により算出し、この第5の
相関行列をMUSIC測角処理し波の入射角を推定し第
2のMUSIC測角処理手段により、この推定された波
の入射角を測角結果出力手段により表示するように構成
したので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤差は
小さくなり、従来例に比べ統計的に入射角の推定精度を
向上させることができるとともに、演算負荷を小さくで
きる効果がある。
【0094】この発明によれば、仮想等間隔リニアアレ
ーのステアリングベクトルを仮想アレー配列設定手段に
より設定し、この仮想等間隔リニアアレーのステアリン
グベクトルで定義されるアレー変換行列をアレー変換行
列算出手段により算出し、各実アレーの受波素子からの
受信信号を観測し、それらの第1の相関行列を相関行列
算出手段により算出し、アレー変換行列と第1の相関行
列とを入力し、これらアレー変換行列と第1の相関行列
とを用いて第2の相関行列を算出し、この第2の相関行
列を空間スムージング処理し第3の相関行列を第1の空
間スムージング行列算出手段により算出し、この第3の
相関行列をMUSIC測角処理し、入射方向推定値の近
傍の角度範囲とし、この粗測角結果のみを第1のMUS
IC測角処理手段により推定し、この推定された粗測角
結果を参照し、仮想リニアアレーの素子配列を仮想リニ
アアレー再設定手段により再設定し、この粗測角結果を
改めて角度セクタと設定し直し、この角度セクタにおけ
る仮想等間隔リニアアレーのステアリングベクトルで定
義されるアレー変換行列を変換行列再算出手段により算
出し、アレー変換行列と仮想リニアアレーの素子配列を
用いて第4の相関行列を算出し、この第4の相関行列を
空間スムージング処理し第5の相関行列を第2の空間ス
ムージング行列算出手段により算出し、この第5の相関
行列をMUSIC測角処理し波の入射角を第2のMUS
IC測角処理手段により推定し、この推定された波の入
射角を測角結果出力手段により表示するように構成した
ので、等間隔リニアアレーの相関行列からの誤差は小さ
くなり、従来例に比べ統計的に入射角の推定精度を向上
させることができるとともに、仮想リニアアレーアンテ
ナの開口方向正面から電波が入射することになるので測
角精度を向上させることができる効果がある。
【0095】この発明によれば、仮想等間隔リニアアレ
ーのステアリングベクトルを仮想アレー配列設定手段に
より設定し、この定義されるアレー変換行列をアレー変
換行列算出手段により算出し、各実アレーの受波素子か
らの受信信号を観測し相関行列算出手段により第1の相
関行列を算出し、アレー変換行列と第1の相関行列とを
入力し、これらアレー変換行列と第1の相関行列とを用
いて第2の相関行列を算出し、この第2の相関行列を空
間スムージング処理し第3の相関行列を第1の空間スム
ージング行列算出手段により算出し、この第3の相関行
列をMUSIC測角処理し、入射方向推定値の近傍の角
度範囲としての粗測角結果のみを第1のMUSIC測角
処理手段により推定し、この推定した測角結果を測角結
果記憶手段に記憶し、この粗測角結果を改めて角度セク
タと設定し直し、この角度セクタにおける仮想等間隔リ
ニアアレーのステアリングベクトルで定義されるアレー
変換行列を変換行列再算出手段により算出し、このアレ
ー変換行列と第1の相関行列を用いて第4の相関行列を
算出し、この第4の相関行列を空間スムージング処理し
第5の相関行列を第2の空間スムージング行列算出手段
により算出し、この第5の相関行列をMUSIC測角処
理し波の入射角を第2のMUSIC測角処理手段により
推定し、この推定された測角結果と記憶された測角結果
とを比較し、その差が所定の閾値より小さいか否かを判
断し、小さい場合には第2のMUSIC測角処理手段で
推定された測角結果を測角結果更新幅判定手段により出
力し、この推定された波の入射角を測角結果出力手段に
より表示するように構成したので、等間隔リニアアレー
の相関行列からの誤差は小さくなり、従来例に比べ統計
的に入射角の推定精度を向上させることができるととも
に、仮想リニアアレーアンテナの開口方向正面から電波
が入射することになるので測角精度を向上させることが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による測角信号処理
装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による測角信号処理
装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による測角信号処理
装置におけるアレー変換行列の算出に用いる角度セクタ
と入射角真値と粗測角結果との関係について示す説明図
である。
【図4】 この発明の実施の形態2による測角信号処理
装置を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による測角信号処理
装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2による測角信号処理
装置においてアレー変換行列の算出に用いる角度セレク
タ、ビームの指向性、および入射角真値との関係につい
て説明する波形図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による測角信号処理
装置を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による測角信号処理
装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態3による測角信号処理
装置において入射角真値と仮想等間隔リニアアレーとの
関係を示す構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による測角信号処
理装置を示す構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態4による測角信号処
理装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図12】 従来のアレーアンテナを用いた測角信号処
理装置を示した構成図である。
【図13】 実アレーアンテナから仮想リニアアレーア
ンテナへの変換の概念を示す概念図である。
【図14】 従来の測角信号処理装置の測角信号処理方
法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 素子アンテナ、11 仮想アレー配列設定手段、1
2 アレー変換行列算出手段、13 相関行列算出手
段、14 第1の空間スムージング行列算出手段、15
第1のMUSIC測角処理手段、16,42 変換行
列再算出手段、17 第2の空間スムージング行列算出
手段、18 第2のMUSIC測角処理手段、19 測
角結果出力手段、23 ビーム出力信号算出手段、24
出力信号電力算出手段、25 概略入射角度決定手
段、31 仮想リニアアレー再設定手段、41 測角結
果記憶手段、43 測角結果更新幅判定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−347529(JP,A) 特開 平7−140221(JP,A) 特開 平8−201498(JP,A) 特開 平9−33628(JP,A) 特開 平9−219616(JP,A) 特開 平10−142308(JP,A) 特開 平10−253730(JP,A) 特開 平11−38058(JP,A) 特開 平11−148956(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 3/00 - 3/86

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 仮想等間隔リニアアレーのステアリング
    ベクトルを設定する仮想アレー配列設定手段と、 この仮想等間隔リニアアレーのステアリングベクトルで
    定義されるアレー変換行列を算出するアレー変換行列算
    出手段と、 各実アレーの受波素子からの受信信号を観測し第1の相
    関行列を算出する相関行列算出手段と、 上記アレー変換行列算出手段からのアレー変換行列と上
    記相関行列算出手段からの第1の相関行列とを入力し、
    該アレー変換行列と第1の相関行列とを用いて第2の相
    関行列を算出し、この第2の相関行列を空間スムージン
    グ処理し第3の相関行列を算出する第1の空間スムージ
    ング行列算出手段と、 この第1の空間スムージング行列算出手段からの空間ス
    ムージング処理された第3の相関行列をMUSIC測角
    処理し、波の入射方向推定値の近傍の角度範囲としての
    粗測角結果のみを推定する第1のMUSIC測角処理手
    段と、 この第1のMUSIC測角処理手段で推定された粗測角
    結果を改めて角度セクタと設定し直し、この角度セクタ
    における仮想等間隔リニアアレーのステアリングベクト
    ルで定義されるアレー変換行列を算出する変換行列再算
    出手段と、 この変換行列再算出手段で得たアレー変換行列と上記相
    関行列算出手段で得た第1の相関行列を用いて第4の相
    関行列を算出し、この第4の相関行列を空間スムージン
    グ処理し第5の相関行列を算出する第2の空間スムージ
    ング行列算出手段と、 この第2の空間スムージング行列算出手段で得た第5の
    相関行列をMUSIC測角処理し波の入射角を推定する
    第2のMUSIC測角処理手段と、 この第2のMUSIC測角処理手段で推定された波の入
    射角を表示する測角結果出力手段とを備えた測角信号処
    理装置。
  2. 【請求項2】 複数の受波素子からなる実アレーの受信
    チャネルの受信信号を互いに等間隔で線形に配列した複
    数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの受信チャネル
    の仮想的な受信信号に変換する変換行列を求め、 この変換行列を実アレーの受信チャネルの受信信号に作
    用させて受信チャネルの仮想的な受信信号を求める処理
    を行い、 この受信チャネルの仮想的な受信信号を用いて受波素子
    に入射する波の入射方向を推定する測角信号処理装置に
    おける測角信号処理方法において、 上記実アレーに概略の入射角度から入射する波の各受信
    チャネルにおける振幅と位相の応答を示す実アレーベク
    トルから上記変換行列と上記仮想アレーに概略の角度か
    ら入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応
    答を示す仮想アレーベクトルとの積算ベクトル値を減算
    し、 この減算したベクトル値の2乗ノルム式と入射波の番号
    についての総計演算値との積算値である評価関数を算出
    し、この評価関数が最小になるように上記変換行列を決
    定することを特徴とする測角信号処理装置における測角
    信号処理方法。
  3. 【請求項3】 複数の受波素子からなる実アレーの受信
    チャネルの受信信号を互いに等間隔で線形に配列した複
    数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの受信チャネル
    の仮想的な受信信号に変換する変換行列を求め、 この変換行列を実アレーの受信チャネルの受信信号に作
    用させて受信チャネルの仮想的な受信信号を求める処理
    を行い、 この受信チャネルの仮想的な受信信号を用いて受波素子
    に入射する波の入射方向を推定する測角信号処理装置に
    おける測角信号処理方法において、 上記実アレーに概略の入射角度から入射する波の各受信
    チャネルにおける振幅と位相の応答を示す実アレーベク
    トルから上記変換行列と上記仮想アレーに概略の角度か
    ら入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応
    答を示す仮想アレーベクトルとの積算ベクトル値を減算
    し、 この減算したベクトル値の2乗ノルム式の所定の角度範
    囲の値の平均値と入射波の番号についての総計演算値と
    の積算値である評価関数を算出し、この評価関数が最小
    になるように上記変換行列を決定することを特徴とする
    測角信号処理装置における測角信号処理方法。
  4. 【請求項4】 複数の受波素子からなる実アレーの受信
    チャネルの受信信号を互いに等間隔で線形に配列した複
    数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの受信チャネル
    の仮想的な受信信号に変換する変換行列を求め、 この変換行列を実アレーの受信チャネルの受信信号に作
    用させて受信チャネルの仮想的な受信信号を求める処理
    を行い、 この受信チャネルの仮想的な受信信号を用いて受波素子
    に入射する波の入射方向を推定する測角信号処理装置に
    おける測角信号処理方法において、 上記実アレーに概略の入射角度から入射する波の各受信
    チャネルにおける振幅と位相の応答を示す実アレーベク
    トルの相互相関値を要素とする相関行列を求め、この相
    関行列の複数個の部分行列を平均することにより平均化
    相関行列を求め、この平均化相関行列について、MUS
    ICアルゴリズムにより波の入射方向を推定する処理を
    行い、 このMUSICアルゴリズムで求める上記相関行列の固
    有ベクトルと上記実アレーベクトルとの内積の逆数で与
    えられる方位スペクトルが所定の値を超える角度範囲に
    おける値の平均値を最小にするように上記変換行列を決
    定することを特徴とする測角信号処理装置における測角
    信号処理方法。
  5. 【請求項5】 仮想アレーの受信チャネルの仮想的な受
    信信号の相互相関値を要素とする相関行列を求め、この
    相関行列の複数個の部分行列を平均することにより平均
    化相関行列を求め、この平均化相関行列についてMUS
    ICアルゴリズムにより波の概略の入射角度を推定する
    処理を行い、この処理値を概略の入射角度とすることを
    特徴とする請求項2または請求項3記載の測角信号処理
    装置における測角信号処理方法。
  6. 【請求項6】 仮想アレーの受信チャネルの仮想的な受
    信信号の相互相関値を要素とする相関行列を求め、この
    相関行列の複数個の部分行列を平均することにより平均
    化相関行列を求め、この平均化相関行列についてMUS
    ICアルゴリズムもしくはESPRITアルゴリズムに
    より波の入射角度を推定することを特徴とする請求項2
    から請求項4のうちいずれか1項記載の測角信号処理装
    置における測角信号処理方法。
  7. 【請求項7】 実アレーの受信チャネルの受信信号を用
    いて互いに異なる所定の方向を指向したビームを複数本
    形成する処理を行い、ビームの出力信号の電力が最も高
    い数本のビームを選択する処理を行い、上記ビームを選
    択する処理で抽出されたビームの指向方向を概略の入射
    角度とすることを特徴とする請求項2、請求項3または
    請求項6のうちのいずれか1項記載の測角信号処理装置
    における測角信号処理方法。
  8. 【請求項8】 互いに等間隔で線形に配列した複数の仮
    想の受波素子からなる仮想アレーの配列を波の概略の入
    射角に合わせて定めることを特徴とする請求項2または
    請求項7記載の測角信号処理装置における測角信号処理
    方法。
  9. 【請求項9】 互いに等間隔で線形に配列した複数の仮
    想の受波素子からなる仮想アレーの配列が波の概略の入
    射角に垂直になるように定めることを特徴とする請求項
    2または請求項3記載の測角信号処理装置における測角
    信号処理方法。
  10. 【請求項10】 複数の受波素子からなる実アレーの受
    信チャネルの受信信号を互いに等間隔で線形に配列した
    複数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの受信チャネ
    ルの仮想的な受信信号に変換する変換行列を求め、 この変換行列を実アレーの受信チャネルの受信信号に作
    用させて受信チャネルの仮想的な受信信号を求める処理
    を行い、 この受信チャネルの仮想的な受信信号を用いて受波素子
    に入射する波の入射角度を推定する測角信号処理装置に
    おける測角信号処理方法において、 上記実アレーに概略の入射角度から入射する波の各受信
    チャネルにおける振幅と位相の応答を示す実アレーベク
    トルから上記変換行列と上記仮想アレーに概略の角度か
    ら入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応
    答を示す仮想アレーベクトルとの積算ベクトル値を減算
    し、 この減算したベクトル値の2乗ノルム式と入射波の番号
    についての総計演算値との積算値である評価関数を算出
    し、この評価関数が最小になるように上記変換行列を決
    定し、 この変換行列を実アレーの受信チャネルの受信信号に作
    用させて受信チャネルの仮想的な受信信号を求める処理
    を行い、この受信チャネルの仮想的な受信信号を用いて
    受波素子に入射する波の入射角度を推定する測角処理を
    行い、 この推定入射角と上記概略の入射角度との差が所定の値
    に比べ小さければ上記推定入射角を測角結果と出力し、
    一方大きければ、上記推定入射角を上記概略の入射角度
    に置き換えて上記変換行列を決定する処理に戻ることを
    特徴とする測角信号処理装置における測角信号処理方
    法。
  11. 【請求項11】 複数の受波素子からなる実アレーの受
    信チャネルの受信信号を互いに等間隔で線形に配列した
    複数の仮想の受波素子からなる仮想アレーの受信チャネ
    ルの仮想的な受信信号に変換する変換行列を求め、 この変換行列を実アレーの受信チャネルの受信信号に作
    用させて受信チャネルの仮想的な受信信号を求める処理
    を行い、 この受信チャネルの仮想的な受信信号を用いて受波素子
    に入射する波の入射方向を推定する測角信号処理装置に
    おける測角信号処理方法において、 上記実アレーに概略の入射角度から入射する波の各受信
    チャネルにおける振幅と位相の応答を示す実アレーベク
    トルから上記変換行列と上記仮想アレーに概略の角度か
    ら入射する波の各受信チャネルにおける振幅と位相の応
    答を示す仮想アレーベクトルとの積算ベクトル値を減算
    し、 この減算したベクトル値の2乗ノルム式の所定の角度範
    囲の値の平均値と入射波の番号についての総計演算値と
    の積算値である評価関数を算出し、この評価関数が最小
    になるように上記変換行列を決定し、 この変換行列を実アレーの受信チャネルの受信信号に作
    用させて受信チャネルの仮想的な受信信号を求める処理
    を行い、この受信チャネルの仮想的な受信信号を用いて
    受波素子に入射する波の入射角度を推定する測角処理を
    行い、 この推定入射角と上記概略の入射角度との差が所定の値
    に比べ小さければ上記推定入射角を測角結果として出力
    し、一方大きければ、上記推定入射角を上記概略の入射
    角度に置き換えて上記変換行列を決定する処理に戻るこ
    とを特徴とする測角信号処理装置における測角信号処理
    方法。
  12. 【請求項12】 仮想アレーの受信チャネルの仮想的な
    受信信号の相互相関値を要素とする相関行列を求め、こ
    の相関行列の複数個の部分行列を平均することにより平
    均化相関行列を求め、この平均化相関行列についてMU
    SICアルゴリズムにより波の概略の入射角度を推定す
    る処理を行い、波の入射角度を上記概略の入射角度とす
    ることを特徴とする請求項10または請求項11記載の
    測角信号処理装置における測角信号処理方法。
  13. 【請求項13】 仮想アレーの受信チャネルの仮想的な
    受信信号の相互相関値を要素とする相関行列を求め、こ
    の相関行列の複数個の部分行列を平均することにより平
    均化相関行列を求め、この平均化相関行列についてMU
    SICアルゴリズムもしくはESPRITアルゴリズム
    により波の入射角度を推定することを特徴とする請求項
    10または請求項11記載の測角信号処理装置における
    測角信号処理方法。
  14. 【請求項14】 各実アレーの受波素子を介して受信信
    号を受信し、マルチビームを形成してそれぞれのビーム
    の出力信号を算出するビーム出力信号算出手段と、 このビーム出力信号算出手段で算出した各ビームの出力
    信号の電力を算出する出力信号電力算出手段と、 この出力信号電力算出手段からの各ビームの出力信号の
    電力を比較して、最も高い電力となる数個のビームを選
    択することにより、概略の波の入射角度を決定して粗測
    角結果として出力する概略入射角度決定手段と、 この概略入射角度決定手段で推定された粗測角結果を改
    めて角度セクタと設定し直し、再度、仮想等間隔リニア
    アレーのステアリングベクトルで定義されるアレー変換
    行列を算出する変換行列再算出手段と、 この変換行列再算出手段で得たアレー変換行列から得た
    第1の相関行列を用いて第4の相関行列を算出し、この
    第4の相関行列を空間スムージング処理し第5の相関行
    列を算出する第2の空間スムージング行列算出手段と、 この第2の空間スムージング行列算出手段で得た第5の
    相関行列をMUSIC測角処理し波の入射角を推定する
    第2のMUSIC測角処理手段と、 この第2のMUSIC測角処理手段で推定された波の入
    射角を表示する測角結果出力手段とを備えた測角信号処
    理装置。
  15. 【請求項15】 仮想等間隔リニアアレーのステアリン
    グベクトルを設定する仮想アレー配列設定手段と、 この仮想等間隔リニアアレーのステアリングベクトルで
    定義されるアレー変換行列を算出するアレー変換行列算
    出手段と、 各実アレーの受波素子からの受信信号を観測し、それら
    の第1の相関行列を算出する相関行列算出手段と、 上記アレー変換行列算出手段からのアレー変換行列と上
    記相関行列算出手段からの第1の相関行列とを入力し、
    これらアレー変換行列と第1の相関行列とを用いて第2
    の相関行列を算出し、この第2の相関行列を空間スムー
    ジング処理し第3の相関行列を算出する第1の空間スム
    ージング行列算出手段と、 この第1の空間スムージング行列算出手段からの空間ス
    ムージング処理された第3の相関行列をMUSIC測角
    処理し、入射方向推定値の近傍の角度範囲としての粗測
    角結果のみを推定する第1のMUSIC測角処理手段
    と、 この第1のMUSIC測角処理手段で推定された粗測角
    結果を参照し、仮想リニアアレーの素子配列を再設定す
    る仮想リニアアレー再設定手段と、 この第1のMUSIC測角処理手段で推定された粗測角
    結果を改めて角度セクタと設定し直し、この角度セクタ
    における仮想等間隔リニアアレーのステアリングベクト
    ルで定義されるアレー変換行列を算出する変換行列再算
    出手段と、 この変換行列再算出手段から得たアレー変換行列と上記
    仮想リニアアレー再設定手段から得た仮想リニアアレー
    の素子配列を用いて第4の相関行列を算出し、この第4
    の相関行列を空間スムージング処理し第5の相関行列を
    算出する第2の空間スムージング行列算出手段と、 この第2の空間スムージング行列算出手段で得た第5の
    相関行列をMUSIC測角処理し波の入射角を推定する
    第2のMUSIC測角処理手段と、 この第2のMUSIC測角処理手段で推定された波の入
    射角を表示する測角結果出力手段とを備えた測角信号処
    理装置。
  16. 【請求項16】 仮想等間隔リニアアレーのステアリン
    グベクトルを設定する仮想アレー配列設定手段と、 この仮想等間隔リニアアレーのステアリングベクトルで
    定義されるアレー変換行列を算出するアレー変換行列算
    出手段と、 各実アレーの受波素子からの受信信号を観測し第1の相
    関行列を算出する相関行列算出手段と、 上記アレー変換行列算出手段からのアレー変換行列と上
    記相関行列算出手段からの第1の相関行列とを入力し、
    これらアレー変換行列と第1の相関行列とを用いて第2
    の相関行列を算出し、この第2の相関行列を空間スムー
    ジング処理し第3の相関行列を算出する第1の空間スム
    ージング行列算出手段と、 この第1の空間スムージング行列算出手段からの空間ス
    ムージング処理された第3の相関行列をMUSIC測角
    処理し、入射方向推定値の近傍の角度範囲としての粗測
    角結果のみを推定する第1のMUSIC測角処理手段
    と、 このMUSIC測角処理手段が推定した測角結果を記憶
    する測角結果記憶手段と、 この測角結果記憶手段に記憶されている粗測角結果を改
    めて角度セクタと設定し直し、この角度セクタにおける
    仮想等間隔リニアアレーのステアリングベクトルで定義
    されるアレー変換行列を算出する変換行列再算出手段
    と、 この変換行列再算出手段で得たアレー変換行列と上記相
    関行列算出手段で得た第1の相関行列を用いて第4の相
    関行列を算出し、この第4の相関行列を空間スムージン
    グ処理し第5の相関行列を算出する第2の空間スムージ
    ング行列算出手段と、 この第2の空間スムージング行列算出手段で得た第5の
    相関行列をMUSIC測角処理し、波の入射角を推定す
    る第2のMUSIC測角処理手段と、 この第2のMUSIC測角処理手段で推定された測角結
    果と上記測角結果記憶手段41に記憶された測角結果と
    を比較し、その差が所定の閾値より小さいか否かを判断
    し、小さい場合には第2のMUSIC測角処理手段で推
    定された測角結果を出力する測角結果更新幅判定手段
    と、 この測角結果更新幅判定手段で推定された波の入射角を
    表示する測角結果出力手段とを備えた測角信号処理装
    置。
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