JP3428616B2 - インクジェットプリンタヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェットプリンタヘッドおよびその製造方法

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JP3428616B2
JP3428616B2 JP4438497A JP4438497A JP3428616B2 JP 3428616 B2 JP3428616 B2 JP 3428616B2 JP 4438497 A JP4438497 A JP 4438497A JP 4438497 A JP4438497 A JP 4438497A JP 3428616 B2 JP3428616 B2 JP 3428616B2
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恒雄 半田
隆寛 臼井
由之 磯部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットプリ
ンタへッドに係り、特に、インク滴を選択的に記録媒体
に付着させるインクジェットプリンタへッドのノズル面
の撥水性および摺動耐性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタの性能は、ノズ
ルのインク滴吐出側の表面(以下「ノズル面」という)
の撥インク性(撥水性)に大きく影響される。撥水性が
悪いと、ノズル面に残されたインクや紙の粉等の付着物
にインク滴が引かれて、本来の吐出方向でない方向に吐
出される。
【0003】ノズル面の撥水性をよくする方法として、
ノズル面を構成する材料の選択の他に、インクと直接接
するノズル面を粗くする試みが行われてきた。例えば、
公知文献(The 14TR Internatonal Symposium on Fluor
ine Chemistry,106(1994))には、弗素形撥水材料の表面
をエアーブラスト加工することにより、5〜10μmの
凹凸を形成し、撥水性を高める旨が記載されている。
【0004】しかし、高解像度のインクジェットプリン
タへッドの場合、ノズルの穴径のズレ、ノズルの真円形
状からのズレ、穴エッジのなめらかさが、1μm以下の
精度で要求されるため、上記文献に記載してあるような
粗さでは、これら精度を担保できないという問題があっ
た。
【0005】また、弗素系の化合物は、ノズル面と化合
物との密着力が小さいため、表面摺動耐性が低いという
問題もあった。すなわち、撥水性を高めた上記弗素系の
化合物であっても、ノズル面に付着したインク、紙の粉
等を拭き取るプリンタへッドに対する清掃動作(以下、
ワイピングと略す)により、ノズル面の凸部に過大な圧
力が加わり、化合物がノズル面から容易に剥がれてしま
うのである。
【0006】これを防止するにはノズル面に現れる凹凸
を少なくすればよいので、撥水材料を塗布する厚みを薄
くすることも考えられる。しかし、撥水材料の厚みを薄
くすると、ノズル面全体の化合物の結合強度が弱くなる
ので、ノズル面の凹凸とは無関係に剥離が生じ、摺動耐
性がますます低下してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記ノズル
面の撥水性をよくする方法の問題点を改善するために、
撥水性を備え、インク滴の吐出性能の劣化が少ないイン
クジェットプリンタへッドおよびその製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】すなわち、発明は、ノズル表面の撥水性
を調整するためにノズル部材に粗さ調整面を設ける一
方、この粗さ調整面との結合を強固にする撥水層を設け
ることを課題とする。
【0009】発明は、さらにノズル表面の摺動耐性を
向上させることを課題とする。
【0010】また、摺動耐性を有しつつノズルの精度に
影響を与えない表面粗さ(surfaceroughness)を提供す
ることを課題とする。
【0011】また、撥水層とノズル部材との接着力をさ
らに強固にすることを課題とする。
【0012】また、接着力の高い中間層の組成を明らか
にすることを課題とする。
【0013】また、撥水性と摺動耐性を備える、キャビ
ティ体積変化により、ノズルからインク滴を吐出させる
インクジェットプリンタへッドの提供を課題とする。
【0014】また、本発明は、撥水性と摺動耐性を備え
たインクジェッ卜プリンタへッドの製造方法を提供する
ことを課題とする。
【0015】また、さらにノズル表面の摺動耐性を向上
させるインクジェットプリンタへッドの製造方法を提供
することを課題とする。
【0016】また、撥水層とノズル部材との接着力をさ
らに強固にするインクジェットプリンタへッドの製造方
法を提供することを課題とする。
【0017】また、ノズル部材の粗さ調整面の粗さを調
整しうるインクジェットプリンタへッドの製造方法を提
供することを課題とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】発明は、ノズル面に形
成されたノズルよりインク滴を吐出させるインクジェッ
トプリンタへッドにおいて、当該インクジェットプリン
タへッドのノズルが形成され、インクの吐出側の表面
に、所定の表面粗さを有する粗さ調整面が形成されたノ
ズル部材に、金、銀、銅、インジウム及びガリウム−砒
素からなる群から選ばれる金属を含む金属層と撥水性を
有する所定の有機硫黄化合物を含む有機硫黄化合物層
の積層構造を備えた撥水層が形成され、前記ノズル部材
と前記撥水層との間に、ニッケル、クロム、タンタル若
しくはチタンのいずれか、またはそれらの合金からなる
中間層が設けられている
【0019】前記ノズルは、前記ノズル面に設けられた
凹部の内部に設けられていてもよい
【0020】前記粗さ調整面は、前記撥水層形成後の前
記ノズル吐出口付近の表面粗さが、中心線平均粗さで、
200オングストローム以上900オングストローム以
下の範囲となるよう調整されていてもよい
【0021】
【0022】
【0023】前記インクジェットプリンタヘッドは、イ
ンクを充填するキャビティと、当該キャビティに体積変
化を及ぼす加圧装置と、を備え、前記キャビティの体積
変化により、ノズルからインク滴を吐出させてもよい
【0024】前記加圧装置は、圧電素子から構成され
いてもよい
【0025】前記加圧装置は、発熱素子から構成され
いてもよい
【0026】本発明は、ノズル面に形成されたノズルよ
りインク滴を吐出させるインクジェットプリンタへッド
の製造方法において、ノズル部材にノズルを形成する工
程と、前記ノズルが形成されたノズル部材の一方の面
に、所定の表面粗さを有する粗さ調整面を形成する工程
と、前記粗さ調整面上に、ニッケル、クロム、タンタル
若しくはチタンのいずれか、またはそれらの合金からな
る中間層を形成する工程と、前記中間層に金、銀、銅、
インジウム及びガリウム−砒素からなる群から選ばれる
金属を含む金属層を形成する工程と、前記金属層を形成
したノズル部材を、撥水性を有する有機硫黄化合物を溶
解した溶液に浸漬する工程と、を備える。
【0027】前記ノズルを形成する工程の後、さらに、
当該ノズルを含む所定の領域に凹部を設ける工程備え
ていてもよい。
【0028】
【0029】前記粗さ調整面を形成する工程では、固体
粒子が混入された液体を、圧力を加えて前記ノズル部材
の一方の面に吹き掛けることにより、前記粗さ調整面の
表面粗さを調整していてもよい
【0030】前記粗さ調整面を形成する工程では、固体
粒子が混入された気体を、圧力を加えて前記ノズル部材
の一方の面に吹き掛けることにより、前記粗さ調整面の
表面粗さを調整していてもよい
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための最
良の形態を、図面を参照して説明する。
【0032】(実施形態1) 図1に、本実施形態のインクジェットプリンタへッドが
用いられるプリンタの斜視図を示す。同図に示すよう
に、本実施形態のインクジェットプリンタ100は、本
体102が、本発明に係るインクジェットプリンタへッ
ド101、卜レイ103等を備えて構成される。用紙1
05は、トレイ103に載置される。図示しないコンピ
ュータから印字用データが供給されると、図示しない内
部ローラが用紙105を本体102に取り入れる。用紙
105は、ローラの近傍を通過するとき、同図矢印方向
に駆動されるインクジェットプリンタへッド101によ
り印字され、排出口104から排出される。インクジェ
ットプリンタへッド101からのインク滴の吐出が正確
に行われないと、用紙105に印字される文字等が汚れ
たり薄くなったりする。
【0033】図2に、本実施形態のインクジェットプリ
ンタへッドの構造を説明する斜視図を示す。同図に示す
ように、インクジェットプリンタへッド101は、ノズ
ル11の設けられたノズル板1、および振動板3の設け
られた流路基板2を、筐体5に嵌め込んで構成される。
流路基板2は加圧室基板とも呼ばれ、キャビティ(加圧
室)21、側壁22およびリザーバ23等が形成され
る。本発明の特徴は、このインクジェットプリンタへッ
ドのノズル板の表面の加工に関する。
【0034】なお、本実施形態では、インクを溜めるリ
ザーバが流路基板に設けられているが、ノズル板を多層
構造にし、その内部にリザーバを設けるものでもよい。
【0035】図3に、ノズル板1、流路基板2および振
動板3を積層して構成されるインクジェッ卜プリンタへ
ッドの主要部の構造の斜視図を示す。この図は、理解を
容易にするため、部分断面である。
【0036】同図に示すように、インクジェットプリン
タへッドの主要部は、流路基板2をノズル板1と振動板
3で挟み込んだ構造を備える。流路基板2は、シリコン
単結晶基板等をエッチングすることにより、各々が加圧
室として機能するキャビティ21が複数設けられる。各
キャビティ21の間は側壁22で分離される。各キャビ
ティ21は、供給口24を介してリザーバ23に繋がっ
ている。ノズル板1には、流路基板2のキャビティ21
に相当する位置にノズル11が設けられている。振動板
3は、例えば熱酸化膜等により構成される。振動板3上
のキャビティ21に相当位置には、圧電素子4が形成さ
れている。また、振動板3にはインクタンク口31も設
けられている。圧電素子4は、例えばPZT素子等を上
部電極および下部電極(図示せず)とで挟んだ構造を備
える。以下、図3のA〜Aの線におけるインクジェット
プリンタへッドの断面図に基づいて説明する。
【0037】図4を参照して、インクジェットプリンタ
へッドの動作原理を示す。インクは、筐体5のインクタ
ンクから、振動板3に設けられたインクタンク口31を
介してリザーバ23内に供給される。このリザーバ23
から供給口24を通して、各キャビティ21にインクが
流入する。圧電素子4は、その上部電極と下部電極との
間に電圧を加えると、その体積が変化する。この体積変
化が振動板3を変形させ、キャビティ21の体積を変化
させる。電圧を加えない状態では振動板3の変形がな
い。ところが、電圧を加えると、同図の破線で示す位置
まで、振動板3bや変形後4bの圧電素子が変形する。
キャビティ21内の体積が変化すると、キャビティに満
たされたインク6の圧力が高まり、ノズル11からイン
ク滴61が吐出するのである。
【0038】図5に、本実施形態におけるノズル板の層
構造の断面図を示す。同図は、図3および図4のノズル
近傍を拡大した断面図である。符号1Aは、本実施形態
のノズル板であることを示す。ノズル板1は、ノズル部
材1のインク滴吐出側に粗さ調整面16が設けられる。
その上には、中間層15、金属層13および硫黄化合物
層14が積層される。図2および図3と同様の構成には
同一の符号を付す。ノズル11には、インクの界面張力
によりインクのメニスカス(meniscus)62が
生じている。すなわち、キャビティ21に満たされたイ
ンクは、硫黄化合物層14の撥インク性により、ノズル
板1の表面に広がらず、ノズル11にメニスカス62を
生ずるに留まる。
【0039】ノズル部材12としては、金属層との間に
一定の結合力を備えるものであれば何でもよい。例え
ば、金属、セラミックス、樹脂等を用いることができ
る。金属としては、ステンレス合金、ニッケル等が挙げ
られる。セラミックとしては、シリコン、ジルコニア等
が考えられる。樹脂としては、ポリイミド、ポリフィニ
レンサルファイド、ポリサルフォン等が挙げられる。
【0040】粗さ調整面16は、このノズル部材12の
表面に粗れ加工を施すことにより形成される。具体的に
は、数百μm程度の微細な固体粒子を空気等に混入して
ノズル部材に吹き付ける粉ブラスト(あるいはエアブラ
スト;air blast)、固体粒子を水等の液体に混入して
ノズル部材に吹き付ける液体ブラストを用いたエッチン
グ加工が好ましい。また、インクに対する耐性のあるニ
ッケルのメッキ膜等の膜を形成して表面に粗れ加工を施
してもよい。
【0041】中間層15は、ノズル部材と金属層との間
の結合力を強める素材、例えば、ニッケル(Ni)、ク
ロム(Cr)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)のい
ずれか、あるいはそれらの合金(Ni−Cr等)である
ことが好ましい。中間層を設ければ、ノズル部材と金属
層との結合力が増し、機械的な摩擦に対し、硫黄化合物
層が剥離し難くなる。特に、本形態では、ノズル部材に
粗さ調整面を設けるので、この中間層を用いてノズル部
材と金属層との接着力を上げておくのが好ましい。ただ
し、ノズル部材と金属層とが十分な結合力で接着できる
場合は、この中間層は不要である。
【0042】金属層13の組成は、化学的・物理的な安
定性から金(Au)が好ましい。その他、硫黄化合物を
化学的に吸着する銀(Ag)、銅(Cu)、インジウム
(In)、ガリウム−砒素(Ga−As)等の金属であ
ってもよい。中間層15上への金属層13の形成は、湿
式メッキ、真空蒸着法、真空スパッタ法等の公知の技術
が使用できる。金属の薄膜を一定の厚さで均一に形成で
きる成膜法であれば、その種類に特に限定されるもので
はない。金属層の役割は、硫黄化合物層を基板上へ固定
することであるため、金属層自体は極めて薄くてもよ
い。そのため、一般に500〜2000オングストロー
ム程度の厚みでよい。
【0043】金属層13の上には、硫黄化合物層14を
形成する。硫黄化合物層14の形成は、硫黄化合物を溶
解して溶液にし、この中に金属層13を形成したノズル
板1を浸漬(immersion)することにより行わ
れる。浸漬により金属層13表面に、単分子膜が形成さ
れる。この膜の厚さは、硫黄化合物の分子量にもよる
が、20〜30オングストローム程度である。
【0044】ここで、硫黄化合物とは、硫黄(S)を含
む有機物のなかで、チオール官能基を1以上含む化合物
またはジスルフィド結合(disu1fide;S−S
結合)を行う化合物の総称をいう。これら硫黄化合物
は、溶液中または揮発条件の下で、金等の金属表面
自発的に化学吸着し、2次元の結晶構造に近い単分子膜
を形成する.この自発的な化学吸着によって作られる分
子膜を自己集合化膜、自己組織化膜またはセルフアセン
ブリ(selfassembly)膜とよび、現在基礎
研究およびその応用研究が進められている。本実施の形
態では、特に金(Au)を想定するが、前記他の金属表
面にも同様に自己集合化膜が形成できる。
【0045】硫黄化合物としては、チオール(Thio
l)化合物が好ましい。ここで、チオール化合物とは、
メルカプト基(−SH)を持つ有機化合物(R−SH;
Rはアルキル基等の炭化水素基)の総称をいう。チオー
ル化合物の中でも、C2n+12mSH
(n、mは自然数)という組成式で表わされる化合物が
特に好ましい。例えば、n:11、m:10の場合が挙
げられる。このチオール化合物の分子は、直鎖構造をな
しており、金と分子中の硫黄原子Sが化学的に結合する
ため、チオール膜表面には弗素原子Fが高い密度で現れ
る。弗素の物性によりチオール膜の表面が撥インク性
(撥水性)を発現するに至るのである。
【0046】図6に基づいて、硫黄化合物の形成方法を
説明する。本図は金属層として金、硫黄化合物層として
チオール化合物を使用した場合である。チオール化合物
は、同図(a)に示すように、頭の部分がアルキル基等
であり、尾の部分がメルカプト基で示される。これを、
1〜10mMのエタノール溶液で溶解する。この溶液
で、同図(b)のように成膜された金の膜を浸漬する。
このまま、室温で1時間程度放置すると、チオール化合
物が金の表面に自発的に集合してくる(同図(c))。
そして、金の表面に2次元的にチオール分子の単分子膜
が形成される(同図(d))。
【0047】図7に、本形態のノズル板1のノズル付近
の拡大断面図を示す。同図では、理解を容易にするため
に、ノズル面に垂直な方向(同図の上下方向)の縮尺を
大きく示してある。同図から判るように、本形態のノズ
ル板1は、基礎部材であるノズル部材12自体に所定の
表面粗さで粗れ形状を設けてある。そして、その上に積
層する中間層15、金属層13および硫黄化合物層14
がいずれも粗れ形状に対して十分薄いため、粗れ形状が
そのままノズルの表面の凹凸として発現している。ノズ
ルの表面に発現した凹凸は、インク液とノズル表面との
接触面積を少なくし、撥水性を高めることになる。
【0048】粗さ調整面16の粗れの程度は、粗れ形状
によりノズル11の精度に影響を与えず、かつ、撥水性
を保てること、および表面の層の摺動耐性を一定以上に
保てることを条件に定められる。特に、硫黄化合物層形
成後のノズル面の表面粗さが、中心線平均粗さで200
オングストローム以上であって900オングストローム
以下の範囲となるよう、粗さ調整面16の表面粗さを調
整するのが好ましい。表面粗さが中心線平均粗さで20
0オングストローム未満では摺動耐性の向上が図れず、
900オングストロームより大きければノズルの大きさ
に対し無視できない寸法となるため、ノズルの精度の低
下をもたらすからである。また、これら条件を満たす範
囲では、ノズル表面の撥水性に大きな変化を与えないか
らである。
【0049】粗さ調整面16自体にどのくらいの表面粗
さを与えるかは、積層する撥水層の厚さや組成に影響さ
れるので、場合毎に定める必要がある。
【0050】なお、粗さ調整面16を設けると摺動耐性
が向上するのは以下の理由による。
【0051】粗れの凸部は、印刷時やワイピング時に摺
動圧が高いため、撥水性を有する硫黄化合物層が欠落す
る場合があるが、これとは逆に、粗れの凹部では摺動圧
が低く、また、凸部に保護されて、凹部の硫黄化合物層
を欠落することがない。したがって、例え粗れの凸部の
硫黄化合物が欠落しても、欠落面積は常に小さく抑えら
れ、粗れの凹部の硫黄化合物が撥水性を維持する。この
ことは、摺動耐性が高いことを意味するのである。
【0052】次に、本実施形態におけるインクジェット
プリンタへッドの製造方法の好適な実施例を説明する。
【0053】実施例ノズル穴形成工程: JIS規格
(SUS)等の100μm程度のステンレス板をノズル
部材として用いる。これに直径20〜40μmのノズル
用穴を開ける。
【0054】ノズル用穴の径が小さい方をノズル面(イ
ンク吐出側)とする。ノズル部材の表面は、ノズル用穴
の周縁部が滑らかになる程度に平滑な面とする。例え
ば、この表面粗さは、中心線平均粗さで100オングス
トローム程度である。
【0055】粗さ調整面形成工程: 液体にアルミナ粉
等の固体粒子を混合し、これにより液体ブラスト処理を
施す。固体粒子の径は50〜300μm程度のものとす
る。
【0056】液体ブラストは、固体粒子を混合した液体
を、例えば吹き付け角90度で噴射圧2kg/cm
ノズル部材のノズル表面側の面に吹き付けて行われる。
このとき、ノズル部材自体を1m/分程度の速度で移動
させる。液体ブラスト法の利点として、ノズルの裏面が
加工されない点とノズル内にはアルミナ粒子が入り込ま
ないのでノズル内が傷つくことがない点が挙げられる。
このとき粗さ調整面自体の表面粗さは中心線平均粗さで
3000〜5000オングストロームの間となる。表面
粗さの測定は、表面粗さ計の使用や表面粗さ試験片との
目視比較による。
【0057】なお、液体ブラス卜の他に、後述する粉体
ブラストも適用可能である。
【0058】中間層形成工程: 粗さ調整面の上に、中
間層としてCrを100〜300オングストロームの厚
さで真空スパッタ法により形成する。
【0059】金属層形成工程: 中間層の上にさらに5
00〜2000オングストロームの厚さの金層を真空ス
パッタ法で形成する。
【0060】硫黄化合物層形成工程: 弗素系のチオー
ル化合物(C11F23C10H20SH等)をエタノールまたはイソ
プロピルアルコールのような有機溶剤に溶かした溶液を
用意し、その溶液中に金属層を形成したノズル部材を浸
漬する。浸漬条件は、溶液のチオール化合物濃度が0.
01mMで、溶液温度が常温から50℃程度、浸漬時間
が5分から30分程度とする。浸漬処理の間、チオール
化合物層の形成を均一に行うべく、溶液の攪拌あるいは
循環を行う。金属表面の清浄さえ保てれば、チオール分
子が自ら自己集合化し単分子膜を形成するため、厳格な
条件管理が不要な工程である。浸漬が終了するころに
は、金の表面にだけ強固な付着性を有するチオール分子
の単分子膜が形成される。金層以外の部分に付着したチ
オール分子は、とくに共有結合もしていないので、エチ
ルアルコールによるリンス等、簡単な洗浄により除去さ
れる。最後にノズル板を乾燥させれば、完成である。
【0061】特性試験: 撥インク性の評価としてイン
クとの接触角を測定した。また、摺動耐性として、基準
の樹脂製のブレードによる擦過試験による前記接触角の
変化を測定した。上記粗さ調整面形成工程を経ず生成し
た比較用ノズル板と本実施例の製造方法により製造した
ノズル板の特性評価を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】上述したように、本実施形態1によれば、
ノズル面に現れる凹凸が、ノズルの表面の塗装材料によ
るものではなく、強固な基礎材料であるノズル部材自体
であるため、その凹凸が変形することがなく、高い摺動
耐性を提供できる。また、凸部の化合物の欠落が広がら
ないので、高い撥水性も維持される。これらのことは、
本発明による撥水層がノズル部材の表面粗さに比べ非常
に薄く、かつ強い結合力を有していることによる。特
に、硫黄化合物層は金属層の表面で化学的に結合するた
め、強い結合力が生ずるのである。また、液体ブラスト
は、加工対象となる材料を選ばないので、本実施形態の
加工として適する。
【0064】(実施形態2) 本発明の実施形態2は、ノズルの改良に関する。
【0065】図8に、本実施形態2のノズル板における
ノズル近傍の拡大断面図を示す。前記実施形態1(図
5)と同一の部材については、同一の符号を付し、その
説明を省略する。同図に示すように、本形態のノズル板
1bは、ノズル11bの周囲に段差部17が設けられて
いる。すなわち、ノズル11bの径と同心円状に凹部1
8が形成されている。段差部17は、ノズル部材12の
表面に選択メッキ層19を凹部18を形成したい領域の
外周に沿って形成すること等により設けられる。選択メ
ッキとは、特定の領域のみにメッキを施すような方法を
いう。メッキ材料としてはニッケルが好ましい。ニッケ
ルには耐インク性があるからである。
【0066】選択メッキ層19を施したのち、上記実施
形態1と同様に、中間層15、金属層13および硫黄化
合物層14からなる撥インク性膜を形成すれば、段差部
17が形成され凹部18が出現する。選択メッキ層19
と中間層15の間には、上記実施形態1と同様に粗さ調
整面が設けられている。
【0067】なお、中間層、金属層や硫黄化合物層の組
成については、前記実施形態1と同様に考えられる。
【0068】次に、本実施形態におけるインクジェット
プリンタへッドの製造方法の好適な実施例を説明する。
【0069】実施例 ノズル穴形成工程: JIS規格(SUS)等の100
μm程度のステンレス板をノズル部材として用いる。こ
れに直径20〜40μmのノズル用穴を開ける。ノズル
用穴の径が小さい方をノズル面(インク吐出側)とす
る。ノズル部材の表面は、ノズル用穴の周縁部が滑らか
になる程度に平滑な面とする。例えば、この表面粗さ
は、中心線平均粗さで100オングストローム程度であ
る。
【0070】段差部形成工程: ノズルの周囲に段差部
を形成する。すなわち選択メッキによりニッケルの層を
形成する。この層の厚さは10μm程度である。
【0071】粗さ調整面形成工程: 粉体ブラストによ
り租さ調整面を設ける。つまり、アルミナ粉等の固体粒
子を混合した高圧のエアー(空気)をノズル部材に吹き
掛ける。加工条件は、上記実施形態1の実施例の液体ブ
ラストにおける条件に準ずる。ただし、粉体ブラストの
方が、液体ブラストより加工力が強いため、混入するア
ルミナの固体粒子の径を液体ブラス卜より小さくし、加
工時間をより短くする必要がある。この段階では、ノズ
ル部材表面には選択メッキによる段差ができているが、
これがあっても粗さ調整面を形成することが可能であ
る。粗さ調整面の表面粗さについては、前記した実施例
と同様である。なお、上記実施例と同様に液体ブラスト
を用いることもできる。
【0072】中間層、金属層形成工程: 前記実施例と
同様にして、中間層、および金属層を形成する。例え
ば、100〜300μmのCrの中間層、500〜20
00μmの金の金属層を形成する。
【0073】硫黄化合物層形成工程:弗素系のチオール
化合物(C11F23C10H20SH等)をエタノールまたはイソプ
ロピルアルコールのような有機溶剤に溶かした溶液を用
意し、その溶液中に金属層を形成したノズル部材を浸漬
する。浸漬時の条件は前記実施例と同様である。浸漬が
終了すれば、金の表面にだけ強固な付着性を有するチオ
ール分子の単分子膜が形成される。金層以外の部分に付
着したチオール分子は、とくに共有結合もしていないの
で、エチルアルコールによるリンス等、簡単な洗浄によ
り除去される。最後にノズル板を乾燥させれば、完成で
ある。
【0074】本実施形態2によれば、段差部および凹部
を設けることにより、ノズル板の表面に尖った物が接触
しても、凹部内部の金属層および硫黄化合物層は損傷を
受けない。したがって、インクのメニスカスには変化な
く、インクの吐出性能も劣化せず、なお一層耐久力を向
上させることができる。また、粉体ブラストは、加工対
象となる材料を選ばないので、本実施形態の加工として
も適する。
【0075】(実施形態3) 発熱素子により動作するインクジェットプリンタへッド
の一例である。図9に、本実施形態のインクジェッ卜プ
リンタへッドの構造を説明する斜視図を示す。当該イン
クジェッ卜プリンタへッドは、大きくノズル板7、流路
基板8および発熱素子基板9により構成される。
【0076】ノズル板7には、ノズル71が設けられて
いる。このノズル板7には、実施形態1で説明した粗さ
調整面16、中間層15、金属層13および硫黄化合物
層14を形成したノズル板、または実施形態2で説明し
たノズルの段差17および凹部18を設けるノズル板の
いずれの態様も適応可能である。
【0077】流路基板8には、キャビティ81、側壁8
2、リザーバ83および供給路84が形成されている。
これら構造は、前記実施形態1で説明した流路基板2の
構造と同様に考えられる。複数のキャビティ81は印字
密度に対応する一定の間隔で配列される。各キャビティ
81は側壁82により分けられる。キャビティ81は、
流路基板8の側壁とノズル板7と発熱素子基板9とに挟
まれた構造となる。
【0078】発熱素子基板9には、各キャビティ81に
対応する位置に発熱素子91が設けられている。また、
インクをリザーバ83に供給するためのインクタンク口
92が設けられている。
【0079】上記構成において、インクは、図示しない
インクタンクからインクタンク口92を介してリザーバ
83に導入される。リザーバ83のインクは、さらに供
給口84を通してキャビティ81に供給される。発熱素
子91に電圧が図示しない駆動回路より電気信号が供給
されると、発熱素子91は発熱する。その結果、発熱し
た発熱素子91のキャビティ81に満たされたインクが
気化し、気泡が発生する。
【0080】この気泡により、このキャビティ81に対
応して設けられたノズル71からインクが吐出する。こ
のとき、ノズル板7の吐出側の面は、前記実施形態に記
載した構成を備えるので、撥インク性および摺動耐性を
有する。このため、ノズル面にインクが残り、吐出する
インクをノズル面に平行な方向に引き、その吐出方向を
曲げることがない。また、機械的な磨耗に対しても十分
な耐性を備える。
【0081】上記したように、本実施形態3によれば、
発熱素子で気泡を発生させてインクを吐出する形式のプ
リンタへッドにも本発明を適用できる。このため、実施
形態1〜2に記載した効果と同様の効果を奏する。
【0082】
【発明の効果】発明によれば、ノズル表面の撥水性を
調整するためにノズル部材に粗さ調整面を設けるー方、
この粗さ調整面との結合を強固にする撥水層を設けたの
で、撥水性と摺動耐性とを備えるインクジェットプリン
タへッドを提供できる。
【0083】また、前記ノズル面に設けられた凹部の内
部にノズルを設けたので、さらにノズル表面の摺動耐性
を向上させることができる。
【0084】また、ノズル吐出口付近の表面粗さが、中
心線平均粗さで200オングス卜ローム以上なので、摺
動耐性を与えることができる一方、同表面粗さが900
オングストローム以下なので、ノズルの精度に影響を与
えない。
【0085】また、中間層がノズル部材と金属層とをさ
らに強固に密着するので、高い摺動耐性を与えることが
できる。
【0086】また、インクを充填するキャビティと、当
該キャビティに体積変化を及ぼす加圧装置と、を備えた
ので、撥水性と摺動耐性を備えるインクジェッ卜プリン
タへッドを提供できる。
【0087】また、本発明によれば、ノズル部材にノズ
ルを形成し、ノズル部材の一方の面に、粗れ形状を有す
る粗さ調整面を形成し、粗さ調整面上に、金属層を形成
し、さらに前記金属層を形成したノズル部材を、硫黄化
合物を溶解した溶液に浸漬するので、硫黄化合物分子が
金属層の表面に2次元単分子膜が形成され、撥水性と摺
動耐性を備えたインクジェットプリンタへッドを製造で
きる。
【0088】また、凹部にノズルを設けるので、ノズル
と他の物との機械的な接触がなくなり、ノズル表面の摺
動耐性を向上させることができる。
【0089】また、中間層を形成することにより、撥水
層とノズル部材との接着力がさらに強固になるので、摺
動耐性のあるインクジェッ卜プリンタへッドを製造でき
る。
【0090】また、固体粒子の形状や吹き付ける圧力に
より、ノズル部材の粗さ調整面の粗さを調整できるの
で、最適な粗さ調整面を有するインクジェットプリンタ
へッドを製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェットプリンタの全体斜視図である。
【図2】実施形態1のインクジェッ卜プリンタへッドの
構造を説明する斜視図である。
【図3】実施形態1のインクジェットプリンタへッドの
主要部斜視図(部分断面図)である。
【図4】インクジェットプリンタへッドの動作原理図で
ある。
【図5】実施形態1のインクジェットプリンタへッドの
主要部断面図である。
【図6】チオール化合物層の製造工程を説明する図であ
る。
【図7】実施形態1のインクジェットプリンタへッドの
拡大断面図である。
【図8】実施形態2のインクジェッ卜プリンタへッドの
主要部断面図である。
【図9】実施形態3のインクジェットプリンタへッドの
主要部斜視図(部分断面図)である。
【符号の説明】
1、1b…ノズル板 12…ノズル部材 13…金属層 14…硫黄化合物層 15…中間層 16…粗さ調整面 17…段差部 18…凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古畑 淳 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイ コーエプソン株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−122204(JP,A) 特開 昭64−43593(JP,A) 特開 平7−25015(JP,A) 特開 平5−193141(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/135

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズル面に形成されたノズルよりインク滴
    を吐出させるインクジェットプリンタへッドにおいて、 当該インクジェットプリンタへッドのノズルが形成さ
    れ、インクの吐出側の表面に、所定の表面粗さを有する
    粗さ調整面が形成されたノズル部材に、 金、銀、銅、インジウム及びガリウム−砒素からなる群
    から選ばれる金属を含む金属層と撥水性を有する所定の
    有機硫黄化合物を含む有機硫黄化合物層との積層構造を
    備えた撥水層が形成され、 前記ノズル部材と前記撥水層との間に、ニッケル、クロ
    ム、タンタル若しくはチタンのいずれか、またはそれら
    の合金からなる中間層が設けられたインクジェットプリ
    ンタへッド。
  2. 【請求項2】前記ノズルが、前記ノズル面に設けられた
    凹部の内部に設けられている請求項1に記載のインクジ
    ェッ卜プリンタへッド。
  3. 【請求項3】前記粗さ調整面は、前記撥水層形成後の前
    記ノズル吐出口付近の表面粗さが、中心線平均粗さで、
    200オングストローム以上900オングストローム以
    下の範囲となるよう調整される請求項1に記載のインク
    ジェットプリンタへッド。
  4. 【請求項4】インクを充填するキャビティと、当該キャ
    ビティに体積変化を及ぼす加圧装置と、を備え、前記キ
    ャビティの体積変化により、ノズルからインク滴を吐出
    させる請求項1に記載のインクジェッ卜プリンタへッ
    ド。
  5. 【請求項5】前記加圧装置、圧電素子から構成される
    請求項に記載のインクジェットプリンタへッド。
  6. 【請求項6】前記加圧装置、発熱素子から構成される
    請求項に記載のインクジェットプリンタへッド。
  7. 【請求項7】ノズル面に形成されたノズルよりインク滴
    を吐出させるインクジェットプリンタへッドの製造方法
    において、ノズル部材にノズルを形成する工程と、 前記ノズルが形成されたノズル部材の一方の面に、所定
    の表面粗さを有する粗さ調整面を形成する工程と、 前記粗さ調整面上に、ニッケル、クロム、タンタル若し
    くはチタンのいずれか、またはそれらの合金からなる中
    間層を形成する工程と、 前記中間層に金、銀、銅、インジウム及びガリウム−砒
    素からなる群から選ばれる金属を含む金属層を形成する
    工程と、 前記金属層を形成したノズル部材を、撥水性を有する有
    機硫黄化合物を溶解した溶液に浸漬する工程と、 を備えたインクジェッ卜プリンタへッドの製造方法。
  8. 【請求項8】前記ノズルを形成する工程の後、さらに、
    当該ノズルを含む所定の領域に凹部を設ける工程備え
    請求項に記載のインクジェットプリンタへッドの
    製造方法。
  9. 【請求項9】前記粗さ調整面を形成する工程、固体粒
    子が混入された液体を、圧力を加えて前記ノズル部材の
    ー方の面に吹き掛けることにより、前記粗さ調整面の表
    面粗さを調整する工程である、請求項に記載のインク
    ジェットプリンタへッドの製造方法。
  10. 【請求項10】前記粗さ調整面を形成する工程、固体
    粒子が混入された気体を、圧力を加えて前記ノズル部材
    の一方の面に吹き掛けることにより、前記粗さ調整面の
    表面粗さを調整する工程である、請求項に記載のイン
    クジェッ卜プリンタへッドの製造方法。
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