JP3428591B2 - 樹脂封止型半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
樹脂封止型半導体装置およびその製造方法Info
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Description
に半導体素子が搭載された樹脂封止型半導体装置および
その製造方法に関するものであり、特に、半導体装置を
実装基板に搭載した際に、リードフレームと実装基板と
の安定した電気的接続を実現する樹脂封止型半導体装置
およびその製造方法に関するものである。
に、半導体部品の高密度実装が要求され、それに伴って
半導体装置の小型、薄型化、狭ピッチ化が進んでいる。
製造方法について順次説明する。
rray)タイプの樹脂封止型半導体装置の断面図であ
る。
着剤102を介して配線基板103の上面に接着されて
いる。配線基板103の上面には配線パターン103a
が形成され、配線基板103の底面には外部端子部(ラ
ンド)103bが形成されている。配線パターン103
aおよび外部端子部(ランド)103bは、スルーホー
ル103cの内面に形成された導体104で電気的に接
続されている。半導体素子101の上面に形成された電
極パッド105と配線基板103の上面に形成された配
線パターン103aとは金属細線106で電気的に接続
されている。この金属細線106による電気的接続をす
る場所以外の配線パターン103aの表面は、ソルダー
レジスト107で被覆されている。配線基板103の上
方で、半導体素子101および金属細線106は封止樹
脂108により封止され保護されている。そして、配線
基板103の裏面の外部端子部(ランド)103bの表
面も一部を除いて、ソルダーレジスト107で被覆され
ている。
置は、半導体素子が接着された配線基板の裏面で、ソル
ダーレジストから突出する外部端子(ランド)の突出長
さは小さい。また、外部端子部(ランド)が密集した範
囲では、外部端子部(ランド)どうしの距離が小さくな
っている。
止型半導体装置は、下記の課題を有している。
導体装置を実装基板に実装する際、外部端子部(ラン
ド)の突出長さが小さく、そのため配線基板と実装基板
との空隙を確保できないために、樹脂封止型半導体装置
を構成する配線基板の裏面の外部電極部(ランド)と、
実装基板の上面の配線パターンとを電気的に接続する半
田が、リフロー工程で加熱されて溶融してショートして
しまい、本来ならば絶縁されるべき外部端子部(ラン
ド)どうし間が電気的にショートしてしまうという課題
があった。特に、近年の狭ピッチ化の傾向に伴い、外部
端子部(ランド)どうしの距離が密接している場合は、
外部端子部(ランド)どうし間が半田を介して電気的シ
ョートすることを防止することが困難になってきた。
であり、半田を介した外部端子部(ランド)どうしの電
気的ショートを防止する樹脂封止型半導体装置およびそ
の製造方法を提供するものである。
るために、本発明の樹脂封止型半導体装置は、半導体素
子と、前記半導体素子が搭載されるダイパッド部と、前
記ダイパッド部に対してその各先端部が延在して配置さ
れた信号接続用リードと、前記信号接続用リードと連続
した外部端子部と、前記半導体素子の電極と前記信号接
続用リードとを電気的に接続する金属細線と、前記半導
体素子および前記金属細線を封止する封止樹脂とを備
え、前記ダイパッド部の底面および前記外部端子部の底
面は前記封止樹脂から露出し、前記ダイパッド部は貫通
穴を有し、前記貫通穴に前記封止樹脂が充填されて前記
ダイパッド部の裏面から突出した樹脂突出部が形成され
ている。
部の裏面に樹脂突出部が形成さているので、半導体素子
が搭載されたリードフレームが実装基板に搭載され、リ
ードフレームの裏面の外部端子部と実装基板の上面のリ
ードフレームとを、半田を溶融させることで電気的に接
続する際、半田による電気的なショートを防止できるも
のである。
半導体素子の下方に形成され、前記ダイパッド部の上面
において、前記貫通穴から前記半導体素子の周辺の外側
まで溝が形成されている。
部の上面に形成された溝に封止樹脂が充填されること
で、溝に接続した貫通穴に封止樹脂が充填されるので、
リードフレームのダイパッド部の裏面に貫通穴から突出
した樹脂突出部が形成される。
載されるダイパッド部と、前記ダイパッド部に対してそ
の各先端部が延在して配置された信号接続用リードと、
前記信号接続用リードと連続した外部端子部と、前記半
導体素子の電極と前記信号接続用リードとを電気的に接
続する金属細線と、前記半導体素子および前記金属細線
を封止する封止樹脂と、前記外部接続端子が露出した面
に補強ランドとを備え、前記補強ランドは貫通穴を有
し、前記貫通穴に前記封止樹脂が充填されて前記補強ラ
ンドの裏面から突出した樹脂突出部が形成されている。
なり、リードフレームの高温時の反りに影響されにくく
実装信頼性の高い樹脂封止型半導体装置を提供すること
ができる。
[mm]の円柱である。
0.1[mm]である。
ームの実装性の最適化を図ることができる。
造方法は、フレーム枠と、前記フレーム枠と吊りリード
により接続され、前記フレーム枠の開口部に位置し、貫
通穴を有するダイパッド部と、前記ダイパッド部に対し
てその各先端部が延在して配置された信号接続用リード
と、前記信号接続用リードと連続し、一端が前記フレー
ム枠に接続した外部端子部とを有するリードフレームを
用意する工程と、前記ダイパッド部の上面に半導体素子
を接着する工程と、前記半導体素子の電極と前記信号接
続用リードとを金属細線により電気的に接続する工程
と、前記リードフレームの裏面に樹脂フィルムを貼り付
ける工程と、前記リードフレームの上方で前記半導体素
子および前記金属細線とを封止樹脂により封止するとと
もに、前記ダイパッド部の貫通穴に前記封止樹脂を注入
して前記ダイパッドの裏面に樹脂突出部を形成する工程
と、前記フレーム枠を切断して除去する工程とからな
る。
で、リードフレームまたは実装基板における半田の電気
的ショートを抑制でき、また、封止用フィルムをリード
フレームの裏面に貼りつけ樹脂封止することにより、リ
ードフレームのダイパッド部に有した貫通穴部に封止樹
脂が充填され突出して形成されるため、封止樹脂漏れの
ない安定した樹脂封止型半導体装置の製造方法を提供で
きる。
の後、ブレードにより前記半導体素子単位ごとに樹脂封
止体を切断する。
できる。
有し、前記接着剤の厚みを適宜選択することにより、樹
脂突出部の高さを調整する。
接着した接着剤の厚さを適切に選択し貼り付けたリード
フレームに半導体素子を搭載し、封止用フィルムを封止
金型のキャビテー凹部の対面の封止金型面に押圧し、リ
ードフレームの貫通穴に封止樹脂が充填させて突出させ
て、所望する樹脂突出部(スタンドオフ)を容易に形成
することができる。
ルムを貼り付ける工程は、第1の封止用フィルムに形成
された穴を貫通穴に合わせるようにして、前記第1の封
止用フィルムを前記リードフレームの裏面に貼り付け、
前記第1の封止用フィルムに第2の封止用フィルムを貼
り付ける。
有する第1の封止用フィルムを貼り付け、その第1の封
止用フィルムに穴を有しない第2の封止用フィルムを貼
り付けるために、第1の封止用フィルムの穴にも封止樹
脂が充填され、樹脂突出部の高さを確保することができ
る。
および金属細線とを封止樹脂により封止し、前記封止樹
脂を前記リードフレームに形成された貫通穴に供給して
前記リードフレームの裏面に樹脂突出部を形成する工程
は、前記リードフレームの上方で前記半導体素子および
前記金属細線とが封止樹脂により封止された樹脂封止体
の複数個を、封止金型のキャビティ凹部に設置する。
個の半導体装置を製造することができる。
および金属細線とを封止樹脂により封止し、前記封止樹
脂を前記リードフレームに形成された貫通穴に供給して
前記リードフレームの裏面に樹脂突出部を形成する工程
は、窪みを有する封止金型内に前記半導体素子が接着さ
れた前記リードフレームを設置し、前記封止金型内に前
記封止樹脂を注入することにより、前記封止金型の窪み
の部分に前記封止樹脂が注入されて前記リードフレーム
の裏面から突出した樹脂突出部を形成する。
貼り付けたリードフレームに半導体素子を搭載し、裏面
に封止用フィルムを貼り付けたリードフレームを、内部
に窪みを加工した封止金型に設置し、封止金型に封止樹
脂を注入して封止することで、リードフレームに有した
貫通穴に封止樹脂が充填されるとともに封止金型の窪み
にも充填され、リードフレームの裏面から突出した樹脂
突出部(スタンドオフ)を形成するため、樹脂突出部の
形状精度が安定する。
装置およびその製造方法の一実施形態について図面を参
照しながら説明する。
について説明する。
る。
おける本実施形態の樹脂封止型半導体装置を示す断面図
であり、図1(b)は図1(a)の裏面から見た平面図
であり、図1(c)は本実施形態における樹脂突出部の
近傍を拡大して示した断面図である。
に、本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、半導体素子
1と、半導体素子1が搭載されるダイパッド部2と、ダ
イパッド部2に対してその各先端部が延在して配置され
た信号接続用リード3と、信号接続用リード3と連続し
た外部端子部4と、半導体素子1の電極5と信号接続用
リード3とを電気的に接続する金属細線6と、半導体素
子1、金属細線6、信号接続用リード3および外部端子
部4の上面を封止する封止樹脂7とを備え、ダイパッド
部2の底面および外部端子部4の底面は封止樹脂7から
露出し、ダイパッド部2は複数の貫通穴8を有し、貫通
穴8に封止樹脂7が充填されてダイパッド部2の裏面か
ら突出した樹脂突出部9が形成されている。この樹脂突
出部9は、封止工程で溶融した封止樹脂7を貫通穴8に
注入し、ダイパッド部2の裏面に突出させる。また、貫
通穴8の位置は、リードフレームを加工する工程におい
て設計することができる。
されるものであり、それぞれの貫通穴8の配置および直
径は適宜選択して形成される。そして、ダイパッド部2
の上面には貫通穴8から半導体素子1の周囲の外側まで
溝10が形成されている。この溝10に封止樹脂7が充
填されることで、貫通穴8に封止樹脂7が充填されて、
ダイパッド部2の裏面に樹脂突出部9が形成される。こ
の樹脂突出部9は少なくとも1つあって、複数の樹脂突
出部9を形成することにより、リードフレームと実装基
板との空隙を安定して保つことができる。特に、3つ以
上の同一の高さの樹脂突出部9を形成することで、リー
ドフレームと実装基板との距離を均一にすることができ
る。
から突出した樹脂突出部が形成されていることで、半導
体素子を搭載したリードフレームを実装基板に実装する
時に、リードフレームと実装基板との間に空隙を確保す
ることができる。なお、この空隙の距離は樹脂突出部の
高さと同一であり、0.01〜0.1[μm]である。
よそ、0.2〜2.0[mm]とし、突出する樹脂突出部
は、貫通穴の直径により決められ、直径が0.2〜2.
0[mm]の円柱である。樹脂突出部のサイズは、半導体
装置のサイズ、リードフレームの厚さ、実装要求特性等
により決定される。
基板に実装する際に、実装用半田が適切な状態に保た
れ、従来発生していた外部端子部どうし間の半田を介し
たショート不良を抑制することができる。また、リード
フレームの裏面の電極パターンにボール電極が形成され
ないLGAタイプの半導体装置においても、リードフレ
ームと実装基板との間に一定距離の空隙を確保すること
ができるので、リードフレームの裏面の配線パターンど
うしが半田によって電気的にショートすることを抑制で
きる。
出部が突出する、いわゆるスタンドオフ効果により、リ
ードフレームと実装基板との空隙が比較的均一に保たれ
るため、実装後にリードフレームに加わる機械的、ある
いは熱的繰り返しストレスによる影響で半田接合部に加
わる応力に対する耐性が向上し、半田によるリードフレ
ームと実装基板との接続部が剥離する等の電気的接続不
良の発生を抑制することができるものである。
ように、樹脂突出部9(スタンドオフ)は、外部端子部
4の突出長さより長く形成しても、短く形成してもよ
い。これは、外部端子部4が封止樹脂面から突出した高
さや、所定の位置に実装用半田を搭載する時に使用する
マスクの厚み等の相関関係により決まる。
リードフレームのダイパッド部の上面において、ダイパ
ッド部に形成された貫通穴から半導体素子の周囲の外側
まで溝が形成されており、溝に封止樹脂が充填されるこ
とで貫通穴に封止樹脂が供給され、樹脂突出部が形成さ
れている。なお、溝の数は少なくとも1本あって、特に
限定されずものではない。また、溝の形成領域は、貫通
穴から半導体素子の周囲の外側に向けて形成されていれ
ばよく、複数の溝がダイパッド部の上面に十字状、放射
状に形成されてもよく、特に限定されるものではない。
実施形態と同様な内容については省略し、同一の構成要
件については同一の符号を付す。
における本実施形態の樹脂封止型半導体装置を示す断面
図であり、図2(b)は図2(a)を裏面側から見た平
面図である。
に、本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、半導体素子
1と、半導体素子1が搭載されるダイパッド部2と、ダ
イパッド部2に対してその各先端部が延在して配置され
た信号接続用リード3と、信号接続用リード3と連続し
た外部端子部4と、半導体素子1の電極5と信号接続用
リード3とを電気的に接続する金属細線6と、半導体素
子1、金属細線6、信号接続用リード3および外部端子
部4の上面を封止する封止樹脂7とを備えている。
ド3と連続して接続されており、本実施形態では信号接
続用リード3の裏面に位置して封止樹脂面の底面から露
出している。
装される実装基板と樹脂封止型半導体装置の接続を強化
するための補強ランド11が樹脂封止型半導体装置の裏
面に設けられ、貫通穴8が補強ランド11に形成されて
いることである。この補強ランド11と実装基板の電極
とが半田を介して接続されることにより、外部端子部4
のみと実装基板の配線電極とが電気に接続される場合と
比較して、接続がより強化される実装形態である。
設けられることで、封止工程で封止樹脂7を補強ランド
11の貫通穴8に充填し、封止樹脂7が補強ランド11
の裏面から突出して樹脂突出部9が形成される。
が補強ランドに形成され、貫通穴に充填された封止樹脂
が補強ランドの裏面から突出して樹脂突出部を形成して
いる。この樹脂突出部により、実装時にリードフレーム
と実装基板との空隙を確保できるため、実装用半田が適
切な状態に保たれ、リフロー等により半田を加熱溶融し
てリードフレームと実装基板とを接続する際に、外部接
続端子どうしが、溶融した半田によって電気的ショート
することを抑制することができる。
実装した後は、リードフレームの補強ランド部と実装基
板の配線電極とを半田等の接続部材により接続すること
で、リードフレームと実装基板との接続を強化し、リー
ドフレームと実装基板との電気的接続部に加わる種々の
応力が発生しても、電気的接続部における破断等の機械
的不具合を抑制することができる。
により、リードフレームと実装基板との空隙が比較的均
一に保たれるため、半導体装置をリードフレームに実装
後、リードフレームに加わる機械的または熱的繰り返し
ストレスに対する耐性が向上する。
装置について、図面を参照しながら説明する。
導体装置を示す断面図であり、図3(b)は、図3
(a)を裏面側から見た平面図である。
に、本実施形態の半導体装置は、半導体素子1と、半導
体素子1が搭載されるダイパッド部2と、ダイパッド部
2に対してその各先端部が延在して配置された信号接続
用リード3と、信号接続用リード3と連続した外部端子
部4と、半導体素子1の電極5と信号接続用リード3と
を電気的に接続する金属細線6と、半導体素子1、金属
細線6、信号接続用リード3および外部端子部4の上面
を封止する封止樹脂7とを備え、樹脂封止された樹脂封
止体の端部に樹脂突出部9が形成されている。
導体装置の樹脂切断面に樹脂突出部を設けることで、外
部端子部の数を減少させることなく、多ピン化が可能で
ある。また、外部端子部間に樹脂突出部を配さないた
め、樹脂突出部(スタンドオフ)の形状を大きくするこ
とも可能である。
た実施形態と同様に、樹脂封止型半導体装置を実装基板
に実装する際に、樹脂突出部(スタンドオフ)を設ける
ことにより、樹脂封止体のリードフレームと実装基板と
の間に一定の空隙を設けることができるので、リフロー
等により加熱溶融する際に接続の不良が少ない。
的繰り返しストレスによる影響で半田を介在した接着部
に加わる応力に対する耐性が向上し、半田による接続部
が剥離する等の電気的接続不良の発生を抑制できる。
における本実施形態の樹脂封止型半導体装置を示す断面
図であり、図4(b)は、図4(a)の裏面側から見た
平面図である。
に、本実施形態の樹脂封止型半導体装置は、半導体素子
1と、半導体素子1が搭載されるダイパッド部2と、ダ
イパッド部2に対してその各先端部が延在して配置され
た信号接続用リード3と、信号接続用リード3と連続し
て接続した外部端子部4と、半導体素子1の電極5と信
号接続用リード3とを電気的に接続する金属細線6と、
半導体素子1、金属細線6および信号接続用リード3を
封止する封止樹脂7とを備え、樹脂封止型半導体装置の
底面の角部に樹脂突出部9を設ける。すなわち、樹脂封
止型半導体装置の外部端子部4を除く角部に、樹脂成型
時に溶融した封止樹脂7を封止金型の窪みに充填し、樹
脂突出部9(スタンドオフ)を設ける。
置の角部に樹脂突出部を設けることにより、外部端子部
の数を減ずることなく高密度化に影響を与えず、多ピン
化が可能であり、大型の半導体装置に適している。
ームに実装する際に、樹脂突出部(スタンドオフ)によ
り、リードフレームと実装基板との間に一定距離の空隙
を確保することができるため、実装用半田が適切な状態
に保たれリフロー等により加熱溶融して接続する際に接
続の不良が少なくなる。
られることで、リードフレームと実装基板との空隙が比
較的均一に保たれるため、半田の厚みを大きく設定する
こともでき、実装後にリードフレームに加わる機械的、
熱的繰り返しストレスに起因した半田接合部に加わる応
力に対する耐性が特に向上し、半田による接続部が剥離
する等の電気的接続不良の発生を抑制する。
の製造方法について、図面を参照しながら説明する。な
お、前記した樹脂封止型半導体装置の各実施形態は、以
下のいずれかの樹脂封止型半導体装置の製造方法により
製造することが可能である。
の製造方法の第1の実施形態について説明する。
置の製造方法の各工程を示す断面図である。なお、前記
した実施形態と同一の内容については省略し、同一の構
成要件については同一の符号を付す。また、リードフレ
ームの詳細部の構成要件の符号は省略している。
枠と、フレーム枠と吊りリードにより接続され、フレー
ム枠の開口部に位置し、貫通穴を有するダイパッド部
と、ダイパッド部に対してその各先端部が延在して配置
された信号接続用リードと、信号接続用リードと連続
し、一端が前記フレーム枠に接続した外部端子部と、一
端がフレーム枠に接続している補強ランドとを有するリ
ードフレーム11を用意する。図示していないが、リー
ドフレーム11のダイパッド部の上面には、貫通穴から
半導体素子の周囲の外側まで溝が形成されており、半導
体素子および金属細線を封止する際に、溝に封止樹脂が
充填されることにより貫通穴に封止樹脂が供給され、リ
ードフレーム11のダイパッド部の裏面に樹脂突出部が
形成される。なお、溝の数は少なくとも1本あって、特
に限定されるものではない。また、溝の形成領域は、貫
通穴から半導体素子の周囲の外側に向けて形成されてい
ればよく、複数の溝がリードフレームの上面に十字状、
放射状に形成されてもよく、特に限定されるものではな
い。本実施形態では、リードフレーム11の半導体素子
が搭載されたダイパッド部に貫通穴を設け、この貫通穴
に封止樹脂を供給するために、封止樹脂の供給経路であ
る溝が必要であるが、貫通穴が半導体素子の下方以外の
部分に設けられる場合は、リードフレーム11の上面に
溝はなくてもよい。
子1をリードフレーム11のダイパッド部上に接着剤1
2を介して接着する。
レーム11上に接着した半導体素子1の電極と信号接続
用リードとを金属細線6により電気的に接着する。
レーム11の裏面に封止用フィルム13を貼り付ける。
封止用フィルム13をリードフレーム11の裏面に貼り
付け、リードフレーム11に形成された貫通穴に封止樹
脂を押圧することにより、貫通穴からリードフレーム1
1の裏面に封止樹脂が突出した状態を形成できる。ま
た、封止用フィルム13は、リードフレーム11の裏面
全体に密着するものであり、貫通穴に押圧された封止樹
脂が、リードフレーム11の裏面に漏れて拡大すること
を防止する。なお、封止用フィルム13はポリイミド、
ポリカーポネートなどを主成分とする樹脂をベースとし
たフィルムであり、樹脂封止後は容易にはがすことがで
き、封止工程における加熱状態に耐性があるものであれ
ばよい。本実施形態ではポリイミドを主成分としたフィ
ルムを用い、厚みは50〜100[μm]とした。また、
接着剤付きの封止用フィルムを使用してもよく、樹脂バ
リが発生するのを防止する性能が高い。また、接着剤の
厚さにより、樹脂突出部(スタンドオフ)の高さを調整
することが可能である。
子1が搭載されたリードフレーム11を、封止金型の上
金型14aのキャビティ凹部15を下金型14bに位置
合わせし、キャビティ凹部15内に、半導体素子1が搭
載されたリードフレーム11を搭載し、封止樹脂7によ
り樹脂封止を行う。この時、リードフレーム11のダイ
パッド部の上面に形成された溝にも封止樹脂7が充填さ
れることで、溝に接続した貫通穴に封止樹脂が供給され
る。また、補強ランドに貫通穴が形成されている場合
は、補強ランドの貫通穴にも封止樹脂が供給される。
いる封止金型は、上金型14aと下金型14bとにより
構成され、上金型14aあるいは下金型14bには、半
導体素子2が搭載されたリードフレーム3を搭載できる
キャビティ凹部15が設けられている。また、下金型1
4bには、ダイパッド部の貫通穴の位置または補強ラン
ド部の貫通穴の位置に合った凹部16が形成され、それ
ぞれの貫通穴に充填された封止樹脂7を、下金型14b
に形成された凹部16に流入させて樹脂突出部9を形成
する。
た前後、左右の複数個の被成形品を一つずつのキャビテ
ィ凹部に搭載する構成とした。ここでは、上金型14a
にキャビティ凹部15が設けられる構成とした。
置の製造方法は、封止用フィルムをリードフレームの裏
面に貼り付け、キャビティ凹部内に半導体素子が搭載さ
れたリードフレームを下金型に位置合わせして載置す
る。この際、リードフレームの裏面に貼り付けられた封
止用フィルムが、パーテング面で挟圧され貫通穴をふさ
ぎ、樹脂バリを防止し、整形圧力により樹脂突出部を形
成する。そして、上金型と下金型を閉じ、加熱すること
により溶融した封止樹脂をキャビティ凹部に注入し、樹
脂封止型半導体装置を製造する。
ドフレームの裏面に密着した封止用フィルムが封止樹脂
のバリ発生を防止し、貫通穴から突出した樹脂突起部を
形成する。樹脂突出部は、実装時の実装基板とリードフ
レームとの空隙を保ち、はんだボールを必要としないラ
ンドグリッドタイプの樹脂封止型半導体装置にも活用で
きる。
フレーム11の裏面に貼り付けた封止用フィルムをピー
ルオフ、またはケミカルにより除去し、半導体素子1の
単位毎に、ブレードにより半導体素子1が搭載された樹
脂封止体を切断する。
態について説明する。
と同一の内容については省略する。
有し、接着剤の厚みを変更することにより、樹脂突出部
の高さを調整する。すなわち、樹脂突出部の高さを大き
くする場合は、封止用フィルムの表面の接着剤の厚みを
大きくし、逆に、樹脂突出部の高さを小さくする場合
は、封止用フィルムの表面の接着剤の厚みを小さくす
る。
ームの裏面に、穴が形成された第1の封止用フィルムを
貼り付ける。この時、リードフレームに形成された貫通
穴に第1の封止用フィルムの穴を合わせて貼り付ける。
さらに、第1の封止用フィルムに穴が形成されていない
第2の封止フィルムを貼り付ける。このように、第1の
フィルムの穴の部分をリードフレームの貫通穴に合わせ
ることで、樹脂突出部の高さが、第1の封止用フィルム
の厚み分だけ大きくなる。そして、封止用フィルムが貼
り付けられたリードフレームを封止金型に設置し、封止
金型内に封止樹脂を注入することにより、リードフレー
ムの裏面から突出した樹脂突出部が形成される。なお、
穴が形成された封止用フィルムは1枚だけでなく2枚以
上貼り付けてもよく、穴が形成された封止用フィルムの
貼り付けられる枚数が多いほど、樹脂突出部の高さが高
くなる。
第2の実施形態について、図面を参照しながら説明す
る。
法の各工程を示す断面図である。
ように、裏面に封止用フィルム13が貼り付けられたリ
ードフレーム11を用意する。リードフレーム11のダ
イパッド部または補強ランドには貫通穴が形成されてい
る。このリードフレーム11は前後、左右に複数個半導
体素子1を搭載している。そして、半導体素子1をリー
ドフレーム11上に接着剤12により接着する。
レーム11のダイパッド部に接着した半導体素子1の電
極5と信号接続用リードとを金属細線6により電気的に
接続する。
子1が搭載されたリードフレーム11を封止金型内に設
置する。すなわち、リードフレーム11を、キャビティ
凹部13が設けられた上金型14aを下金型14bに位
置合わせし、キャビティ凹部13内に半導体素子1が接
着されたリードフレーム11を搭載し、封止樹脂7によ
り樹脂封止を行う。本実施形態では、封止金型は上金型
14aと下金型14bとにより構成され、上金型14a
あるいは下金型14bには半導体素子1を複数搭載でき
るキャビティ凹部13が設けられており、リードフレー
ム11に搭載された前後、左右の複数個の半導体素子1
をキャビティ凹部13に搭載する。本実施形態では、上
金型14aにキャビティ凹部13が設けられる構成とし
た。したがって、従来のように半導体装置ごとにキャビ
ティ凹部13を構成する必要がなく、金型設計に際し
て、エジェクターピン、エアーベント等を多数設ける必
要がないとともに、金型構造が簡案化されるため、金型の
設計、製造が容易になり、製造時間の短縮や小型の半導体
装置ほど高くなる金型の製造コストの低減が達成でき
る。
は、封止用フィルムをリードフレームに貼り付け、キャ
ビティ凹部内に半導体素子が搭載されたリードフレーム
を下金型に位置合わせし、リードフレームに貼り付けら
れた封止用フィルムが、リードフレームとともにキャビ
ティ凹部のパーティング面で挟圧される。そして、樹脂
圧力によりそれぞれの貫通穴に封止樹脂を充填し、貫通
穴に充填した封止樹脂をダイパッド部の裏面または補強
ランド部の裏面に押し出して、封止用フィルムの表面に
形成された接着剤に食い込ませ、樹脂突出部を形成す
る。また、封止用フィルムをリードフレームに貼り付け
ることにより、樹脂バリを防止する。
けられた封止用フィルムをリードフレームとともに上金
型と下金型を閉じて押圧することで、リードフレームは
封止金型の周辺部のパーチング面で封止用フィルムとと
もに押圧される。そして、溶融した封止樹脂を注入し封
止して樹脂封止型半導体装置を製造する。
れたリードフレームに型締め時に接着しても良く、この
場合はリール供給が可能で生産性も向上する。そして、
樹脂封止金型の熱により軟化し、リードフレームの裏面
に密着した封止用フィルムが貫通穴に充填された封止樹
脂のストッパーの役割をし、封止樹脂の圧力で封止用フ
ィルムの接着剤を変形させ、封止樹脂で形成される樹脂
突出部を形成し、かつ、封止樹脂のバリの発生を防止す
ることになる。したがって、封止用フィルムに形成され
た接着剤の厚さにより、樹脂突出部の高さを決められ、
外部端子部の裏面より封止樹脂は突出した構造となり貫
通穴を有したリードフレームに樹脂成形が可能になる。
と実装基板との空隙を保つことができるため、はんだボ
ールを必要としないランドグリッドタイプの樹脂封止型
半導体装置としても使用できる。
た封止用フィルムをピールオフ、またはケミカルにより
除去し、そしてリードフレームと封止樹脂の側面とを同
一面にし、ブレード等の切断機により切断して半導体素
子単位ごとの樹脂封止体に分離する。したがって、従来
のように、樹脂封止体を切断金型によって切断する場合
の課題であった切断金型摩耗による封止樹脂とリードフ
レーム間のダメージによる密着不良がなくなる。
の製造方法では、リードフレームに封止樹脂の流入口で
あるランナーが、搭載された半導体素子単位ごとの半導
体装置間に配置されていないため、半導体装置間を狭く
設計でき、切断機により一度の切断で半導体素子単位ご
との半導体装置間を分離することが可能で、効率的で安
価な生産が可能になった。
実施が可能である。例えば、SON、QFNと称される
樹脂封止型半導体装置の製造に適用することができる。
また、半導体素子は金属細線を使用せずにはんだバンプ
等を使用して信号用接続リードと接続し、半導体素子と
リードフレームとの間に封止樹脂を充填し、リードフレ
ームのダイパッド部または補強ランドの貫通穴に封止樹
脂を充填して樹脂突出部(スタンドオフ)を形成するこ
ともでき、実装後の耐湿性および機械的、熱的応力耐性
が向上する。
の製造方法は、半導体素子が搭載されるリードフレーム
のダイパッド部または補強ランドに貫通穴が形成され、
貫通穴に充填された封止樹脂がリードフレームのダイパ
ッド部または補強ランドの裏面から突出して樹脂突起部
が形成されているので、リードフレームに半導体素子が
搭載された樹脂封止体が実装基板に搭載される際、樹脂
突出部によりリードフレームと実装基板との空隙を確保
することができ、リードフレームの裏面の外部端子部ど
うしが半田によって電気的にショートするという不具合
を抑制できる。
示す図
示す図
示す図
示す図
製造方法の各工程を示す図
製造方法の各工程を示す図
Claims (12)
- 【請求項1】 半導体素子と、前記半導体素子が搭載さ
れるダイパッド部と、前記ダイパッド部に対してその各
先端部が延在して配置された信号接続用リードと、前記
信号接続用リードと連続した外部端子部と、前記半導体
素子の電極と前記信号接続用リードとを電気的に接続す
る金属細線と、前記半導体素子および前記金属細線を封
止する封止樹脂とを備え、前記ダイパッド部の底面およ
び前記外部端子部の底面は前記封止樹脂から露出し、前
記ダイパッド部は貫通穴を有し、前記貫通穴に前記封止
樹脂が充填されて前記ダイパッド部の裏面から突出した
樹脂突出部が形成されていることを特徴とする樹脂封止
型半導体装置。 - 【請求項2】 ダイパッド部に形成された貫通穴は半導
体素子の下方に形成され、前記ダイパッド部の上面にお
いて、前記貫通穴から前記半導体素子の周辺の外側まで
溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
樹脂封止型半導体装置。 - 【請求項3】 半導体素子と、前記半導体素子が搭載さ
れるダイパッド部と、前記ダイパッド部に対してその各
先端部が延在して配置された信号接続用リードと、前記
信号接続用リードと連続した外部端子部と、前記半導体
素子の電極と前記信号接続用リードとを電気的に接続す
る金属細線と、前記半導体素子および前記金属細線を封
止する封止樹脂と、前記外部接続端子が露出した面に補
強ランドとを備え、前記補強ランドは貫通穴を有し、前
記貫通穴に前記封止樹脂が充填されて前記補強ランドの
裏面から突出した樹脂突出部が形成されていることを特
徴とする樹脂封止型半導体装置。 - 【請求項4】 樹脂突出部は、直径が0.2〜2[mm]
の円柱であることを特徴とする請求項1または請求項3
に記載の樹脂封止型半導体装置。 - 【請求項5】 樹脂突出部の高さは、0.01〜0.1
[mm]であることを特徴とする請求項1または請求項3
に記載の樹脂封止型半導体装置。 - 【請求項6】 フレーム枠と、前記フレーム枠と吊りリ
ードにより接続され、前記フレーム枠の開口部に位置
し、貫通穴を有するダイパッド部と、前記ダイパッド部
に対してその各先端部が延在して配置された信号接続用
リードと、前記信号接続用リードと連続し、一端が前記
フレーム枠に接続した外部端子部とを有するリードフレ
ームを用意する工程と、前記ダイパッド部の上面に半導
体素子を接着する工程と、前記半導体素子の電極と前記
信号接続用リードとを金属細線により電気的に接続する
工程と、前記リードフレームの裏面に樹脂フィルムを貼
り付ける工程と、前記リードフレームの上方で前記半導
体素子および前記金属細線とを封止樹脂により封止する
とともに、前記ダイパッド部の貫通穴に前記封止樹脂を
注入して前記ダイパッドの裏面に樹脂突出部を形成する
工程と、前記フレーム枠を切断して除去する工程とから
なることを特徴とする樹脂封止型半導体装置の製造方
法。 - 【請求項7】 フレーム枠と、前記フレーム枠と吊りリ
ードにより接続され、前記フレーム枠の開口部に位置す
るダイパッド部と、前記ダイパッド部に対してその各先
端部が延在して配置された信号接続用リードと、前記信
号接続用リードと連続し、一端が前記フレーム枠に接続
した外部端子部と、一端が前記フレーム枠に接続し、貫
通穴を有する補強ランドとを有するリードフレームを用
意する工程と、前記ダイパッド部の上面に半導体素子を
接着する工程と、前記半導体素子の電極と前記信号接続
用リードとを金属細線により電気的に接続する工程と、
前記リードフレームの裏面に樹脂フィルムを貼り付ける
工程と、前記リードフレームの上方で前記半導体素子お
よび前記金属細線とを封止樹脂により封止するととも
に、前記補強ランドの貫通穴に前記封止樹脂を注入して
前記補強ランドの裏面に樹脂突出部を形成する工程と、
前記フレーム枠を切断して除去する工程とからなること
を特徴とする樹脂封止型半導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 フレーム枠を切断して除去する工程の
後、ブレードにより前記半導体素子単位ごとに樹脂封止
体を切断することを特徴とする請求項6または請求項7
に記載の樹脂封止型半導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 封止用フィルムの接着面は接着剤を有
し、前記接着剤の厚みを適宜選択することにより、樹脂
突出部の高さを調整することを特徴とする請求項6また
は請求項7に記載の樹脂封止型半導体装置の製造方法。 - 【請求項10】 リードフレームの裏面に封止用フィル
ムを貼り付ける工程は、第1の封止用フィルムに形成さ
れた穴を貫通穴に合わせるようにして、前記第1の封止
用フィルムを前記リードフレームの裏面に貼り付け、前
記第1の封止用フィルムに第2の封止用フィルムを貼り
付けることを特徴とする請求項6または請求項7に記載
の樹脂封止型半導体装置の製造方法。 - 【請求項11】 リードフレームの上方で半導体素子お
よび金属細線とを封止樹脂により封止し、前記封止樹脂
をダイパッド部または補強ランドに形成された貫通穴に
供給して前記ダイパッド部または前記補強ランドの裏面
に樹脂突出部を形成する工程は、前記リードフレームの
上方で前記半導体素子および前記金属細線とが封止樹脂
により封止された樹脂封止体の複数個を、封止金型のキ
ャビティ凹部に設置することを特徴とする請求項6また
は請求項7に記載の樹脂封止型半導体装置の製造方法。 - 【請求項12】 リードフレームの上方で半導体素子お
よび金属細線とを封止樹脂により封止し、前記封止樹脂
をダイパッド部または補強ランドに形成された貫通穴に
供給して前記ダイパッド部または前記補強ランドの裏面
に樹脂突出部を形成する工程は、窪みを有する封止金型
内に前記半導体素子が接着された前記リードフレームを
設置し、前記封止金型内に前記封止樹脂を注入すること
により、前記封止金型の窪みの部分に前記封止樹脂が注
入されて前記ダイパッド部または前記補強ランドの裏面
から突出した樹脂突出部を形成することを特徴とする請
求項6または請求項7に記載の樹脂封止型半導体装置の
製造方法。
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