JP3428481B2 - 無線機 - Google Patents

無線機

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JP3428481B2
JP3428481B2 JP37382298A JP37382298A JP3428481B2 JP 3428481 B2 JP3428481 B2 JP 3428481B2 JP 37382298 A JP37382298 A JP 37382298A JP 37382298 A JP37382298 A JP 37382298A JP 3428481 B2 JP3428481 B2 JP 3428481B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば移動通信な
どの無線通信に用いられる無線機に関する。
【0002】
【従来の技術】移動通信が普及するにつれて、複数の無
線通信システムに接続できる無線機(デュアルモード、
あるいはマルチモードと呼ばれる無線機)が一部で用い
られるようになっている。例えば、同一地区で複数のセ
ルラーシステムがサービスされている場合などに用いる
ことができるものである。
【0003】一方、例えば、Mitola,J.,"The space sof
tware radio architecture,"IEEE Communication Magaz
ine,Vol.33,No.5(1995年 5月)には、ソフトウェアを変
更することにより異なる無線通信方式の通信が可能にな
るような無線機(以下、ソフト無線機と呼ぶ)が提案さ
れており、現在、研究開発が進められている。
【0004】図13にソフト無線機の一例を示す。同図
に示すように、ソフト無線機は、高周波アナログ部13
01、アナログ−デジタル変換器(以下、ADCとも呼
ぶ)1302、デジタル−アナログ変換器(以下、DA
Cとも呼ぶ)1303、ディジタル信号の形になったR
FあるいはIF信号に対して周波数変換やフィルタリン
グなどと等価な処理を行うディジタルダウンコンバート
ソフトウェアをロードしたFPGA1304、マルチア
クセス方式に対応するモデムのソフトウェアやチャネル
コーデックのソフトウェアや音声コーデックのソフトウ
ェアなどをロードしたディジタル信号処理IC(以下、
DSPとも呼ぶ)1305、無線送受信のための制御ソ
フトウェアをロードする制御MPU(以下、MPUとも
呼ぶ)1306、それに、ADC1302、DAC13
03、FPGA1304、DSP1305、制御MPU
1306の動作を司る各クロック源1307、130
8、1309、1310、1311で構成されている。
大きな特徴の一つは、FPGA1304やDSP130
5やMPU1306のソフトウェアを変更することによ
り、異なる無線通信システムに対応できることである。
【0005】高周波アナログ部1301にはアンテナな
どと無線通信信号が入出力され、必要に応じて、帯域制
限や周波数変換、信号レベルの増幅・などが行われる。
【0006】ADC1302は、高周波アナログ部13
01からの信号をディジタルに変換する。通常、高周波
アナログ部1301からの信号そのものをサンプリング
する際には、ADC1302は上記信号の搬送波周波数
の2倍より大きいサンプリング速度で動作させる。ま
た、高周波アナログ部1301からの信号の包絡線の振
幅や位相から情報を取り出すダウンサンプリング法を採
用する場合は、ADC1302の動作速度は、包絡線の
周波数スペクトルの主要部の最大周波数の2倍より大き
いサンプリング速度になる。
【0007】DAC1303は、DSP1305からの
信号をアナログに変換する。高周波アナログ部1301
に情報の載ったベースバンド信号あるいは中間周波数信
号を搬送波周波数で変調した信号を直接送る場合、DA
C1303は搬送波周波数の2倍より大きいサンプリン
グ速度で動作させる。また、高周波アナログ部1301
に情報の載ったベースバンド信号あるいは中間周波数信
号の振幅や位相などを送る場合、DAC1303の動作
速度はベースバンド信号あるいは中間周波数信号の周波
数スペクトルの主要部の最大周波数の2倍よりも大きい
速度になる。
【0008】FPGA1304とDSP1305とMP
U1306では、ADC1302からの入力を用いて受
信すべき情報信号を再現すると共に、送信すべき信号を
生成してDAC1303へ出力する。これらの入出力の
ためには、FPGA1304ないしはDSP1305な
いしはその一部は、ADC1302やDAC1303の
動作速度と同程度の速度で動く必要が生じる。
【0009】この種のソフト無線機では、無線通信シス
テムに接続する場合、通話を行っていない時間に、無線
通信システムの基地局からの発呼を受けられるよう装置
本体の電源をオンした状態で待ち受け動作させることが
望ましい。
【0010】一般のマルチモード無線機の場合は、各無
線通信システムに対応したハードウェアとソフトウェア
を無線通信システムの数だけ常に搭載するため、複数の
無線通信システムと待ち受けのための間欠的な通信を行
うことに問題はない。
【0011】ところが、複数の無線通信システムに接続
できるソフト無線機の場合、ある無線通信システムに対
応したソフトウェアをダウンロードすると、その無線通
信システム以外のシステムを用いた通信はできなくなる
ため、ある特定のシステムの待ち受け動作しかできない
という問題点があった。
【0012】そこで、待ち受けしたい各無線通信システ
ムに対応した複数のソフトウェアを全てFPGA130
4とDSP1305とMPU1206などのIC素子に
ダウンロードしておくことも考えられるが、素子自体に
大容量の記憶領域を確保する必要があり、全体としてハ
ードウェアの規模が大きくなるという問題点がある。ま
た、このような複数の無線通信システムに接続できるソ
フト無線機を用いる場合、一般には、それぞれの無線通
信システムにおいて割り当てられた番号を用いて呼び出
しを受けることになる。
【0013】この場合、その無線機や無線機を用いてい
る加入者に対して発信する発信者で、無線機が有する番
号のうちの一部しか知らない人は、その一部の番号に対
応する無線通信システムが圏外等で使えない状況のとき
は、その他の無線通信システムが使える状態でも無線機
や無線機を用いている加入者と通話できないという問題
があった。
【0014】一方、ある加入者の個人番号を予め一つの
通信事業者に対して登録しておき、通信事業者ないしは
その関連会社がサービスしている複数の通信サービス
(無線通信システムを用いたサービスを含む)に対し
て、予めあるサービスへの転送を依頼しておくことによ
り、個人番号にかかってきた通信を加入者の希望するサ
ービスで受信することができる、いわゆる「個人専用番
号サービス」という技術が提案されている。
【0015】この技術の場合、移動通信システムは時刻
によって通信状態が刻々と変化するため、予め転送を依
頼しておいた移動通信システムの通信状況が他のシステ
ムに比べて悪い場合や、他の安価なシステムでも十分通
信可能な場合でも予め転送を依頼しておいた移動通信シ
ステムしか使えないという問題があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように複数の無線
通信システムに接続できる従来のソフトウェア無線機を
用いた場合、ある無線通信システムに対応したソフトウ
ェアをダウンロードすると、その無線通信システム以外
のシステムを用いた通信は一般的にはできないためある
特定のシステムの待ち受け動作しかできないという問題
点があった。
【0017】また、複数の無線通信システムに接続でき
る無線機を所持している加入者に対して発信する発信者
が、無線機に設定された番号のうちの一部しか知らない
場合に、その一部の番号に対応する無線通信システムが
圏外等で使えない状況ではその他の無線通信システムが
使える状態でも無線機の加入者と通話できないという問
題点があった。
【0018】また、予めあるサービスへの転送を依頼し
ておくことにより個人番号にかかってきた通信を、加入
者の希望するサービスで受信する「個人専用番号サービ
ス」の場合、移動通信システムは時刻によって通信状態
が刻々と変化するため、予め転送を依頼しておいた移動
通信システムの通信状況が他のシステムに比べて悪い場
合や、他の安価なシステムでも十分通信可能な場合であ
っても予め転送を依頼しておいた移動通信システムしか
使えないという問題点があった。
【0019】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、複数の無線通信システムに接続できる
機能を有する無線機に、送受信回路を構成するハードウ
ェアを一組備えるだけで、複数のシステムの待受けを行
うことのできる無線機を提供することを目的としてい
る。。
【0020】
【0021】
【0022】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明の無線機は、構成部品の一
部にプログラマブルロジック素子あるいはDSPあるい
はMPUを含むデイジタルICにロードするソフトウェ
アを変更することにより複数の無線通信システムに接続
する機能を有する無線機において、電源投入時に、ある
いは、終話後に、あるいは、所定の操作により、前記複
数の無線通信システムのうち2つ以上の無線通信システ
ムの待ち受け状態に入るまでの無線基地局との送受信手
順と、前記複数の無線通信システムに対する待ち受けを
同時に各無線通信システムの規定によって定められた周
期毎に行う動作手順と、待ち受け中に起きる該複数の無
線通信システムのうちの任意の無線通信システムの着呼
時に、他の無線通信システムのうちの一部あるいは全部
に対して話中状態になることを他の無線システムの無線
基地局に通知するための送信手順を行う第1のソフトウ
ェアをロードする手段と、前記第1のソフトウェアがロ
ードされた状態で、ある1つの無線通信システムの着呼
時には、他の無線通信システムのうちの一部あるいは全
部に対して話中信号を送った後、前記第1のソフトウェ
アの全部あるいは一部を変更し、着呼のあった無線通信
システムで通信するための第2のソフトウェアをロード
する手段とを具備したことを特徴としている。
【0023】請求項2記載の発明の無線機は、請求項1
記載の無線機において、前記複数の無線通信システムの
待ち受けのための間欠的動作を前記各無線通信システム
毎の周期で行う場合に、前記間欠的動作が時間的に重な
るケースが生じるか否かを予測する予測手段と、前記予
測手段により時間的に重なるケースが生じることが予測
された場合、前記間欠的動作を行なえないケースが可能
な限り少なくなるようなスケジューリングを行うスケジ
ューリング手段とを具備したことを特徴としている。
【0024】請求項3記載の発明の無線機は、請求項2
記載の無線機において、前記スケジューリング手段は、
前記予測手段により時間的に重なるケースが生じること
が予測された場合、予め設定された優先順位に従って優
先順位の高い無線通信システムを選択するようなスケジ
ューリングを行うことを特徴としている。
【0025】請求項4記載の発明の無線機は、請求項2
記載の無線機において、前記スケジューリング手段は、
先に開始された第1の待ち受けのための間欠的動作の時
間内に開始されるべき他の待ち受けのための間欠的動作
を臨時に停止するようにスケジューリングを行うことを
特徴としている。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】すなわち、この発明では、待ち受け時に、
複数システム待ち受け専用のソフトウェアをロードし、
あるシステムから着呼したときに、そのソフトウェアで
他のシステムへの話中信号を送った後、着呼のあったシ
ステムでの通信を行うためのソフトウェアをロードす
る。
【0035】このように複数の無線通信システムに接続
できるように通信用のソフトウェアを記憶素子にロード
する機能と、送受信回路を構成する1組のハードウェア
とを備えた無線機において、複数の無線通信システムに
対する待ち受けを、各無線通信システムに応じた周期で
行い、待ち受け中に、複数の無線通信システムのうちの
任意の無線通信システムからの着呼があった場合に、自
身が話中状態になることを他の無線通信システムの無線
基地局へ通知するソフトウェアを記憶素子にロードする
ことにより、複数の無線通信システムの待ち受け動作を
不具合なく行うことができる。
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係る第1実
施形態のソフトウェア無線機の構成を示す図である。
同図に示すように、このソフトウェア無線機(以下、ソ
フト無線機と呼ぶ)は、メモリ/ストレージ装置20
1、バスドライバ/レシーバ206、データバス20
7、バスレシーバ208,209、バスドライバ/レシ
ーバ210、高周波アナログ部200、アナログ−デジ
タル変換器213(以下、ADC213と呼ぶ)、デジ
タル−アナログ変換器214(以下、DAC214と呼
ぶ)、ディジタル信号の形になったRFあるいはIF信
号に対して周波数変換やフィルタリングなどと等価な処
理を行うディジタルダウンコンバートソフトウェアをロ
ードしたFild Programable Gate Array 211(以下、
FPGA211と呼ぶ)、マルチアクセス方式に対応す
るモデムのソフトウェアやチャネルコーデックのソフト
ウェアや音声コーデックのソフトウェアなどをロードし
たディジタル信号処理IC212(以下、DSP212
と呼ぶ)、無線通信のための制御ソフトウェアをロード
してその制御ソフトウェアの処理を実行する制御用マイ
クロ・プロセッシング・ユニット(以下、制御MPU2
05と呼ぶ)、上記ADC213、DAC214、FP
GA211、DSP212、制御MPU205を動作さ
せるための複数のクロック源215〜219などから構
成されている。
【0039】メモリ/ストレージ装置201には、無線
通信システム1用通信制御ソフトウェア203(以下、
無線通信システム1用S/W203と呼ぶ)、無線通信
システム2用通信制御ソフトウェア204(以下、無線
通信システム2用S/W204と呼ぶ)、システム1/
2同時待受用ソフトウェア202(以下、システム1/
2同時待受用S/W202と呼ぶ)などを含む各種のソ
フトウェアが記憶されている。メモリ/ストレージ装置
201としては、例えばEEPROMなどの不揮発性で
ありかつ書き換え可能な記憶素子が利用されている。
【0040】高周波アナログ部200にはアンテナとの
間で無線通信信号が入出力され、必要に応じて帯域制限
や周波数変換及び信号レベルの増幅・減衰などが行われ
る。ADC213は高周波アナログ部200からの信号
をディジタル信号に変換する。通常、ADC213は高
周波アナログ部200からの信号そのものをサンプリン
グする際には上記信号の搬送波周波数の2倍より大きい
サンプリング速度で動作させる。また、高周波アナログ
部200からの信号の包絡線の振幅や位相から情報を取
り出すダウンサンプリング法を採用する場合は、ADC
213の動作速度は、包絡線の周波数スペクトルの主要
部の最大周波数の2倍より大きいサンプリング速度にな
る。DAC214はDSP212からのデジタル信号を
アナログ信号に変換する。DAC214は情報の載った
ベースバンド信号あるいは中間周波数信号を搬送波周波
数で変調した信号を高周波アナログ部200に直接送る
場合は、上記搬送波周波数の2倍より大きいサンプリン
グ速度で動作させる。また、DAC214は情報の載っ
たベースバンド信号あるいは中間周波数信号の振幅や位
相などを高周波アナログ部200に送る場合、ベースバ
ンド信号あるいは中間周波数信号の周波数スペクトルの
主要部の最大周波数の2倍より大きい速度で動作させ
る。
【0041】FPGA211、DSP212及び制御M
PU205は、ADC213からの入力を用いて、受信
すべき情報信号を再現すると共に、送信すべき信号を生
成し、DAC214へ出力する。これらの入出力処理を
スムーズに実行するためには、FPGA211あるいは
DSP212の少なくとも一部をADC213やDAC
214の動作速度と同程度の速度で動作させる必要があ
る。
【0042】このソフト無線機の大きな特徴の一つは、
FPGA211、DSP212及び制御MPU205な
どにロードされているソフトウェアを変更することによ
り、異なる無線通信システムに対応できることである。
【0043】図2を参照してこの第1実施形態の無線機
の動作を説明する。この第1実施形態の無線機は、第1
の無線通信システム1と第2の無線通信システム2を同
時に待ち受ける。
【0044】図2(a)に示すように、第1の無線通信
システム1を待ち受けるためには、周期Tc1毎に時間
Ti1だけ間欠的に基地局からの信号を受信し、無線機
自体(以下自機と呼ぶ)への呼があるか否かを確認する
必要がある。
【0045】また、図2(b)に示すように、第2の無
線通信システム2を待ち受けるためには、周期Tc2毎
に時間Ti2だけ間欠的に基地局からの信号を受信し、
自機への呼があるか否かを確認する必要がある。
【0046】そこで、このソフト無線機は、電源投入
時、つまり無線基本体の電源スイッチをオンしたとき、
あるいは終話後、あるいは所定の操作により、メモリ/
ストレージ装置201から、2つの無線通信システムの
うち2つ以上の無線通信システムの待ち受け状態に入る
までの無線基地局との送受信手順と、複数の無線通信シ
ステムの待ち受けを同時に各無線通信システムによって
予め定められた周期毎に行う動作と、待ち受け中に起き
る前記複数の無線通信システムのうちの任意の無線通信
システムの着呼時に、他の無線通信システムに対しては
話中状態になることを他の無線通信システムの基地局に
通知するための送信手順を行うためのシステム1/2同
時待受用S/W202を、送受信機制御用のソフトウェ
アを搭載したMPU205の制御下で、バスドライバ/
レシーバ206、データバス207、バスレシーバ20
8,209、バスドライバ/レシーバ210を通じてF
PGA211、DSP212、制御MPU205ヘロー
ドする。
【0047】これにより、図2(c)に示すように、無
線通信システム1と無線通信システム2を同時に待ち受
ける間欠通信の動作を行うことができる。
【0048】一般に、複数の無線通信システムの待受け
を行うためには、各システムの送受信回路をそれぞれ備
えることが必要であるが、本実施形態のソフト無線機で
は、無線通信システム1と無線通信システム2の同時待
受専用のソフトウェア202を用いることにより、無線
機本体の送受信回路を構成するハードウェアを1組だけ
備えるだけで、複数の無線通信システムに対する待受け
を動作を行うことができ、装置規模を削減できるという
効果が得られる。
【0049】複数の無線通信システム1,2に対して待
受け動作中に、例えば無線通信システム1に対する着呼
が生じたときには、上記システム1/2同時待受用S/
W202にて無線通信システム2に対して話中信号を送
った後、FPGA211、DSP212、制御MPU2
05にロードされているソフトウェアの全部あるいは一
部を変更するため、先ほどと同様に、メモリあるいはス
トレージ装置201から、無線通信システム1で通信す
るためのソフトウェア(図1では無線通信システム1用
S/W203と略して記している)をロードする。これ
により、図2の無線機は、無線通信システム1で通信す
ることが可能になる。
【0050】なお、図1には、無線機のADC213、
DAC214,FPGA211、DSP212、制御M
PU205をそれぞれ駆動するためのクロック源21
5、216、217、218、219を設けている。な
お、場合によっては、クロック源を同期して動作させる
複数のコンポーネントで共用して利用することにより、
クロック源の数を減らすこともできる。また、逆に、単
一のコンポーネント(特にFPGA211、DSP21
2、ADC213、DAC214など)に関して複数の
クロック周波数を受け入れ、必要に応じてクロックを選
択・入力して、動作させることも考えられる。例えばバ
ースト開始タイミングに関してはマスタークロックを用
い、サブクロックは各無線通信システムの待受け動作の
間でおのおの別の周波数を用いて、各無線通信システム
の送受信信号の作成・検波を容易にすることもできる。
【0051】図3に本発明の第2実施形態を示す。この
第2実施形態は、無線通信システム1〜3の3つの無線
通信システムを同時に待受けできることを除き、基本的
な動作は第1実施形態と同様である。但し、複数の無線
通信システム1〜3の待ち受けを同時に各無線通信シス
テム1〜3の規定によって定められた周期毎に行う動作
を行う場合に、待ち受けのための間欠的動作が時間的に
重なるケースが生じるか否かを予測し、生じることが予
測された場合に、そのケースを回避するようなスケジュ
ーリングを行うことを特徴としている。これにより、待
ち受けのための間欠的動作を行えないケースができるか
ぎり少なくすることができる。
【0052】例えば、図3(a)に示すように、第1の
無線通信システム1を待ち受けるために周期Tc1毎に
時間Ti1だけ間欠的動作を行い、図3(b)に示すよ
うに、第2の無線通信システム2を待ち受けるために周
期Tc2毎に時間Ti2だけ間欠的動作を行い、図3
(c)に示すように、第3の無線通信システム3を待ち
受けるために周期Tc3毎に時間Ti3だけ間欠的動作
を行うものとする。
【0053】これらのように3つの無線通信システム1
〜3について、待ち受けのための多数の間欠的動作のタ
イミングが生じるとき、待受け動作が、タイミング30
1、302、303で時間的に重なることが予想され
る。
【0054】この場合、図3(d)に示すように、たと
えタイミング301で待受け動作を行わなくても、依然
としてタイミング302とタイミング303とが時間的
に重なるため正常な待受け動作ができなくなる。同様
に、たとえタイミング303で待受け動作を行わなくて
も、依然としてタイミング301とタイミング302と
が時間的に重なるため正常な待受け動作ができなくな
る。
【0055】これに対して、タイミング302の待受け
動作のみを中止すれば、タイミング301とタイミング
303との待受け動作は時間的に重ならないため、この
2つの無線通信システム1,3についてはこのタイミン
グ301,303のときでも正常な待受け動作を行うこ
とができる。このことを制御MPU205がロードした
送受信機制御ソフトウェアにて事前に予測し、待受けの
スケジューリングを行うことで、最低限の間欠動作の停
止で、他の無線通信システム1,3からの着呼を妨げず
に済み、着呼信号を受信できなくなる場合をできるだけ
少なくできるという効果が得られる。
【0056】図4に、本発明のソフト無線機の第3実施
形態を示す。この第3実施形態のソフト無線機の基本的
な動作は、上記第1実施形態や第2実施形態と同様であ
る。但し、この実施形態の場合、ソフト無線機が、複数
の無線通信システム1〜3の待ち受けを、各無線通信シ
ステムの規定によって定められた周期毎にほぼ同時に行
う場合に、待ち受けのための間欠的動作が時間的に重な
るケースが生じるか否かを予測して、重なるケースが生
じることが予測された場合に、制御MPU205は予め
定めた優先順位に従って優先順位の高い方の無線通信シ
ステムの待ち受けのための間欠的動作を行うことを特徴
としている。
【0057】すなわち、この第3実施形態では、予めソ
フト無線機を使用する加入者による無線機本体のキー操
作やソフト無線機を提供する通信事業者や無線機販売者
などによる無線機本体内部の送受信機制御ソフトウェア
の処理条件の設定によって、3つの無線通信システム1
〜3に対して、例えば無線通信システム2、無線通信シ
ステム1、無線通信システム3という順序で優先度を高
く設定しておくものとする。
【0058】この場合、例えば図4(a)に示すよう
に、第1の無線通信システム1を待ち受けるために周期
Tc1毎に時間Ti1だけ間欠的動作を行い、図4
(b)に示すように、第2の無線通信システム2を待ち
受けるために周期Tc2毎に時間Ti2だけ間欠的動作
を行い、図4(c)に示すように、第3の無線通信シス
テム3を待ち受けるために周期Tc3毎に時間Ti3だ
け間欠的動作を行うものとする。
【0059】これらのように3つの無線通信システム1
〜3の待ち受けのための間欠的動作が予想されたとき、
タイミング401、402、403で待受け動作が時間
的に重なることが予想される。
【0060】この場合、優先度の最も高い無線通信シス
テム2に対する待受け動作は中止することなく、図4
(d)に示すように、タイミング402では待受け動作
を行い、このタイミング402と時間的に重なる他の無
線通信システム1,3に対するタイミング401、40
3の待受け動作を臨時的に中止する。
【0061】これにより、例えば先にタイミング401
で無線通信システム1の待受け動作が開始されてしま
い、この待受け動作が終わらないために、時間的に重な
るが優先順位の高い無線通信システム2に対する待受け
動作ができなくなるといった不具合がなくなり、優先度
の高い無線通信システム2の着呼を確実に受け取ること
ができるという効果が得られる。なお、優先度の変更を
ソフト無線機を使用する加入者による無線機本体の操作
により行うことも考えられる。また、無線通信システム
での無線通信を利用し、例えば無線通信システム側ある
いは交換装置側あるいは基地局側あるいは制御局側から
優先度変更の制御信号を無線送信し、この無線信号をソ
フト無線機が受信したときに、制御MPU205が受信
した制御信号を解釈して優先度の変更を自動的に行うよ
うにしても良い。
【0062】図5に本発明の第4実施形態を示す。この
第4実施形態のソフト無線機の基本的な動作は、第2実
施形態や第3実施形態などと同様である。但し、複数の
無線通信システム1〜3の待ち受けを各無線通信システ
ム1〜3の規定によって定められた周期毎にほぼ同時に
行う場合に、待ち受けのための間欠的動作が時間的に重
なるケースには、先に開始された第1の待ち受けのため
の間欠的動作を行い、第1の待ち受けのための間欠的動
作の時間内に開始されるべき他の待ち受けのための間欠
的動作を臨時的に停止することを特徴としている。
【0063】すなわち、この第5実施形態のソフト無線
機の場合、図5(a)に示すように、他の無線通信シス
テムの待受けのための間欠通信の可否を管理するための
フラグを設ける。
【0064】このフラグは、通常、エネーブルに設定さ
れており、ある無線通信システムの待受け動作が開始さ
れると同時にディスエーブルに変化し、待受け動作が終
了するとエネーブルに戻る。このフラグがディスエーブ
ルである間は、他の無線通信システムの待受け動作は臨
時的に禁止される。
【0065】例えば図5(b)に示すように、タイミン
グ501で、無線通信システム1に対する待受け動作が
開始されると同時に、図5(a)のフラグはディスエー
ブルに変化する。
【0066】次に、図5(c)に示すように、タイミン
グ502で、無線通信システム2に対する待受け動作が
開始されるべき時点では、フラグはディスエーブルであ
るので、タイミング502での待受け動作は臨時に中止
される。
【0067】その後、タイミング501において、無線
通信システム1に対する待受け動作が終了すると、図5
(a)のフラグはエネーブルに戻る。
【0068】次に、図5(d)に示すように、タイミン
グ503で、無線通信システム3に対する待受け動作が
開始されるべき時点では、フラグはエネーブルであるの
で、タイミング503での待受け動作は正常に開始さ
れ、同時に図5(a)のフラグがディスエーブルとな
る。
【0069】このように動作させることによって、図5
(e)に示すように、タイミング501で無線通信シス
テム1に対する待受け動作が行われているときに、さら
にタイミング502で待受け動作を始めるようなこと
が、ソフト無線機の内部で行われ、全体として不具合が
生じるといったことがなくなる。また、この場合、上記
第2、第3実施形態のように、待ち受けのための間欠的
動作が時間的に重なるケースが生じるか否かを予測する
必要はなく、ソフト無線機での具体的な動作を容易に実
現できるという効果もある。
【0070】図6を参照して本発明の第5実施形態の無
線通信システムについて説明する。図6に示すように、
この無線通信システムは、交換装置604と、この交換
装置604に通信網を通じて接続された第1の無線通信
システムA601と、交換装置604に通信網を通じて
接続された第2の無線通信システムB602と、ソフト
ウェアのダウンロードによって各無線通信システムA6
01,B602と通信可能であり、自身の初期インスト
ールソフトウェアで無線通信システムの待受け動作を行
うようになっているソフト無線機603とから構成され
ている。
【0071】交換装置604は複数の無線通信システム
A601,B602に接続できる無線機を所持しかつそ
れら複数の無線通信システムの全てまたはその一部に共
通の個人番号を有する加入者に対して呼を接続する機能
を有している。無線通信システムAは制御局Aとこの制
御局Aに通信回線で接続された複数の無線基地局A1〜
A4とからなる。無線通信システムBは制御局Bとこの
制御局Bに通信回線で接続された複数の無線基地局B
1,B2とからなる。
【0072】この実施形態では、加入者は複数の無線通
信システム、すなわち無線通信システムAと無線通信シ
ステムBに加入している。加入者にはそれらの無線通信
システムA601,B602から、共通で加入者を一意
に指定できる個人番号が付与されている。また、加入者
はこれらの無線通信システムA601,B602に接続
できるソフト無線機603を所持している。この無線機
603は例えば図13あるいは図1に示したソフトウェ
ア無線機である。交換装置604は一般加入者に上記個
人番号を発行する個人番号管理会社により設置されてい
る。
【0073】任意の通信網からの個人番号を用いた発呼
を行うと、その個人番号にて、まず個人番号管理会社が
設置する交換装置604に呼が到着する。
【0074】一般加入者は個人番号管理会杜に対して、
一般加入者の指示に基づき複数の無線通信システムA6
01,B602のうち少なくとも1つの無線通信システ
ムを選択するアルゴリズムや着呼後のさらなる発呼に対
して話中信号を送信したりや追加接続を行う処理手順、
つまりアルゴリズムを作成すること、あるいは必要に応
じてアルゴリズムを変更することを依頼する。
【0075】アルゴリズムの例としては、加入者が予め
上記無線通信システムA601,B602に優先順位を
つけておく、あるいは、その時点・時間帯での料金が安
くなるように自動的に選択する、あるいはサービスエリ
アの広さの順、あるいは狭い順番に選択する、あるいは
ソフト無線機603の移動時にはサービスエリアの広さ
が広いものを選択し、ほぼ定位置で移動しないようなと
き、つまり半固定時には料金の安いあるいは高速通信が
可能なものを選択する、あるいはトラヒックが少なく回
線の輻輳や干渉の少ない方を選択する、あるいは無線基
地局での受信電界強度と感度との差が小さい方を選択す
る、あるいはその時点で通信状況(例えば、適応的可変
レートが適応されている場合にはその時点のレート、あ
るいは干渉波のレベル、など)の良い方を選択する、あ
るいはデータ通信を要求する呼に対しては広帯域な伝送
路が確保できる方式を優先的に割り当て、音声通信で十
分な場合は音声用の狭帯域の信号の割り当てが容易な方
式を優先的に割り当てる、などのことが考えられる。
【0076】アルゴリズムの作成・変更の依頼は、加入
者からの個人番号管理会杜に対する文書の郵送や電子メ
ールなどによるオフライン命令によって行う、あるいは
上記複数の無線通信システムA601,B602との通
信を通じて行うオンライン命令によって行うことが考え
られる。また、特に一般加入者がアルゴリズムを指定し
ない場合、あるいは、そのアルゴリズムの細部まで指定
しない場合には、個人番号管理会杜や通信事業者がアル
ゴリズムを作成あるいは変更することも考えられる。
【0077】例えば事業者側の都合を優先するアルゴリ
ズムを用いる代わりに利用料金を安くするサービスなど
を行うことも想定できる。また、個人番号管理会社や通
信事業者に対して、加入者とは異なる第三者(例えば行
政、司法機関など)が災害非常時に、必要に応じてアル
ゴリズムを作成あるいは変更することも考えられる。ま
た、例えば加入者あるいはソフト無線機603(端末)
の使用者が、予め自分の個人番号を、各無線通信システ
ムA601,B602をオペレートしている事業者のう
ちの一つ(但し、単一の事業者が複数の無線通信システ
ムをオペレートしている場合も考えられる)に登録して
おくことも考えられる。
【0078】上記のような交換装置604は、上記一事
業者が設置し、上記の個人番号管理会社と同様な機能を
担うことが考えられる。この場合、交換装置604は一
事業者がオペレートする無線通信システムの一部と考え
ることもできる。この実施形態の場合、交換装置604
は例えば無線通信システムAの一部に含まれるものとす
る。また、この場合、任意の通信網からの個人番号を用
いた発呼は、個人番号を解釈することにより、一事業者
が設置する無線通信システムA601の交換装置604
に到着することになる。
【0079】一方、個人番号をソフト無線機603に設
定するには、Subscriber identifymodule card (以下
SIMカードと称す)をソフト無線機603にセットす
る、あるいは、個人暗証番号をソフト無線機603に入
力するなどの方法で認証を行った上で個人番号を付与す
る、などの方法が考えられる。なお、この対応を行った
後に、少なくとも一つの無線通信システムを用いて、個
人番号をソフト無線機603に対応させた旨を無線通信
システム側に通知する必要があるが、この際に、交換装
置604を設置している個人番号管理会社あるいは事業
者に対し、ソフト無線機603の番号、およびソフト無
線機603が有する機能、例えば対応できる無線通信シ
ステムの種類や、システムが複数の通信モードを備えて
いる場合(例えば可変レート機能、パケット通信機能、
速度の異なる通信モードなど)にはそのうちの対応可能
なモードなどを通知し、登録してもらうことが考えられ
る。これにより、交換装置604が加入者への呼に対し
てソフト無線機603が対応可能かどうかを加味して、
無線通信システムの選択を行うことができる効果が得ら
れる。
【0080】交換装置604の無線通信システム監視装
置605の中には、無線通信システムAの稼動の状況を
監視するモニタA606と無線通信システムBの稼動の
状況を監視するモニタB607が設けられている。各モ
ニタA606,B607でモニタリングする内容として
は、監視している側の無線通信システムが正常に稼動し
ているか否かといった基本的な事柄の他、例えばソフト
無線機603が各無線通信システムとの通信を行ってい
るか否か、ソフト無線機603が各無線通信システムと
の待受けを行っているか否か、ソフト無線機603が各
無線通信システムの圏外か否か、ソフト無線機603の
位置に関する情報、ソフト無線機の移動速度に関する情
報、ソフト無線機603のバッテリーの残容量に関する
情報、ソフト無線機603の位置を無線ゾーンに持つ無
線基地局の空きチャネルの数に関する情報などが考えら
れる。
【0081】これらの情報により、例えば各無線通信シ
ステムA601,B602から無線の通信を行う際に、
トラヒック状況、話中状況、移動送受信(特に高速移動
中の送受信)の安定性の状況などを予想することがで
き、後述する無線通信システム選択装置による選択によ
って、高度な予想結果を反映でき、無線回線の効率化が
図かれるという効果が得られる。
【0082】なお、無線通信システム監視装置605、
あるいはこれを構成するモニタA606,モニタB60
7については、これらを交換装置604に備えず、無線
通信システム選択装置608における選択のための入力
に加えない構成とすることも考えられる。
【0083】この場合、交換装置604や無線通信シス
テム選択装置608の構成を簡素化することができると
いう効果がある。
【0084】しかし、無線通信システム監視装置605
によって得られる無線通信システムA601,B602
の各稼動状況を無線通信システム選択装置608に入力
するで、利用するシステムの選択がより適切になる効果
を効力すると、無線通信システム監視装置605を交換
装置604の構成要素とするのことが望ましい。
【0085】アルゴリズム設定変更装置609は既に例
示した複数の無線通信システムA601,B602のう
ち少なくとも1つの無線通信システムを選択するアルゴ
リズムや着呼後のさらなる発呼に対して話中信号を送信
したりや追加接続を行うアルゴリズムの設定・変更を、
加入者・通信事業者・その他の第三者から送付されたオ
フライン命令ないしオンライン命令に基づいて行う。
【0086】無線通信システム選択装置608は、個人
番号を用いた加入者への呼が発生されたことを呼制御装
置610から通知された際に、無線通信システム監視装
置605からの情報を入力して、上記アルゴリズム設定
変更装置609により設定されたアルゴリズムに基づい
て複数の無線通信システムを比較して、上記加入者に接
続する無線通信システムを決定し、呼制御装置610に
その選択結果を通知する。
【0087】呼制御装置610は無線通信システム選択
装置608の決定に基づき個人番号を用いて発生された
加入者への呼を、少なくとも1つの無線通信システムを
通じて加入者が所持するソフト無線機603ヘ接続す
る。
【0088】また、着呼後のソフト無線機603あるい
は上記加入者へのさらなる発呼に対して、呼制御装置6
10はさらなる発呼が発生したことを無線通信システム
選択装置608に通知する。
【0089】無線通信システム選択装置608は、着呼
後のソフト無線機603あるいは上記加入者へのさらな
る発呼に対しての話中信号の送信や追加接続を選択する
ためのアルゴリズムをアルゴリズム設定変更装置609
から参照し、さらに無線通信システム監視装置605か
らの情報を入力して、該アルゴリズムに基づいて複数の
無線通信システムを比較し、話中信号の送信や追加接続
を決定し、追加接続する場合には接続する無線通信シス
テムを決定し、その結果を呼制御装置610に通知す
る。
【0090】ここでの「追加接続」の例としては、既に
音声回線などによる通信を行っている場合にページング
呼び出し、データやFAX,画像通信などを行うための
呼が発生した場合にはこれを受け入れて追加接続する、
あるいは第3者による呼を受け入れて三者通話を行うた
めに追加接続する、あるいは通信中に優先度のより高い
呼が発生した場合には既存の呼を一時保留し新たな呼を
追加接続する、などが考えられる。
【0091】呼制御装置610は無線通信システム選択
装置608の決定に基づき、上記新たな呼に対して、話
中信号を送信したりや追加接続を行うよう制御する。
【0092】このようにこの第5実施形態の無線通信シ
ステムによれば、交換装置604を用いることにより、
時刻によって通信状態が刻々と変化する移動通信システ
ムを用いる場合でも、複数の無線通信システムA60
1,B602のうち適切なシステムを選択して、個人番
号にかかってきた通信を接続することができるという効
果が得られる。
【0093】なお、上記第5実施形態の説明では、複数
の無線通信システムA601,B602に接続できるソ
フト無線機603を所持しかつこれら複数の無線通信シ
ステムA601,B602の全てまたはその一部に共通
の個人番号を有する加入者を念頭に説明したが、複数の
無線通信システムA601,B602に接続でき、かつ
複数の無線通信システムA601,B602の全てまた
はその一部に対する共通の統一番号を持つソフト無線機
に関しても、同様な手続きを行うことにより同様の効果
が得られることは言うまでもない。
【0094】一方、複数の無線通信システムA601,
B602に接続できるソフト無線機を所持するがそれら
複数の無線通信システムA601,B602の全てまた
はその一部で異なる番号を有する加入者、あるいは複数
の無線通信システムA601,B602に接続できるが
複数の無線通信システムA601,B602の全てまた
はその一部で異なる番号を持つソフト無線機において
は、上記第5実施形態の説明のうち、交換装置604が
個人番号管理会社に設置する場合には、これらの異なる
番号それぞれに関しても、本実施形態の個人番号や統一
番号と同様の動作を交換装置604が行うことにより本
実施形態と同様の効果を得ることができる。 図7を参
照して本発明の第6実施形態の無線通信システムについ
て説明する。 図7に示すように、この第6実施形態の
無線通信システムは通信網700を介して接続された複
数の無線通信システムA701,B702とソフト無線
機720などから構成されている。
【0095】無線通信システムA701は交換装置70
4とこの交換装置704に通信網を介して接続された制
御局CAとこの制御局CAに通信回線で接続された無線
基地局A1,A2などから構成されている。交換装置7
04は無線通信システム監視装置705、無線通信シス
テム選択装置708、アルゴリズム設定変更装置70
9、呼制御装置710、付加サービス加入者データベー
ス照会装置711などを有している。無線通信システム
監視装置705にはモニタA706とモニタB707が
設けられている。モニタA706は制御局CAに接続さ
れており、無線通信システムA701の稼働状況を監視
する。モニタB707は制御局CBに接続されており、
無線通信システムB702の稼働状況を監視する。付加
サービス加入者データベース照会装置711は無線通信
システムA701用の加入者番号を用いた呼に対して、
その加入者番号が、複数の加入者番号を所持する加入者
用の付加サービスを受ける加入者の番号として、加入者
が接続できる他の無線通信システムB702のデータと
共に登録されているか否かを照会し、登録されている場
合には、無線通信システム選択装置708に登録済通知
を行う。
【0096】無線通信システムB702は交換装置71
4とこの交換装置714に通信網を介して接続された制
御局CBとこの制御局CBに通信回線で接続された無線
基地局B1,B2などから構成されている。交換装置7
14は無線通信システム監視装置715、無線通信シス
テム選択装置718、アルゴリズム設定変更装置71
9、付加サービス加入者データベース照会装置713な
どを有している。無線通信システム監視装置715には
モニタA716とモニタB717が設けられている。モ
ニタA716は制御局CAに接続されており、無線通信
システムA701の稼働状況を監視する。モニタB71
7は制御局CBに接続されており、無線通信システムB
702の稼働状況を監視する。付加サービス加入者デー
タベース照会装置713は無線通信システムB702用
の加入者番号を用いた呼に対して、その加入者番号が、
複数の加入者番号を所持する加入者用の付加サービスを
受ける加入者の番号として、加入者が接続できる他の無
線通信システムA701のデータと共に登録されている
か否かを照会し、登録されている場合には、無線通信シ
ステム選択装置718に登録済通知を行う。
【0097】つまり、この第6実施形態は、第5実施形
態の動作とほぼ同じ動作が行われるが、第5実施形態と
比較して、無線通信システムA701,B702の一部
として各交換装置704、714がそれぞれ設置されて
いること、各交換装置704、714に、付加サービス
加入者データベース照会装置711、713が設置され
ていることなどに違いがある。
【0098】この第6実施形態では、複数の無線通信シ
ステムA701,B702に接続できるソフト無線機7
20を所持し、これら複数の無線通信システムA70
1,B702に関して全部で2つ以上の加入者番号を有
する加入者に対する呼に対応できることに特徴がある。
【0099】この第6実施形態の無線通信システムの場
合、例えば無線通信システムA701用の加入者番号を
用いた呼が通信網700に発生した場合、その呼は通信
網700から呼制御装置710に着呼する。
【0100】すると、呼制御装置710は付加サービス
加入者データベース照会装置711に照会を依頼すると
共に、話中信号を発呼した相手に出す。
【0101】付加サービス加入者データベース照会装置
711は着呼した無線通信システムA701用の加入者
番号を基に、呼に用いた加入者番号が、複数の加入者番
号を所持する加入者用の付加サービスを受ける加入者の
番号として、加入者が接続できる他の無線通信システム
B702のデータと共に登録されているか否かを付加サ
ービス加入者データベース(図示せず)に照会する。
【0102】そして、付加サービス加入者データベース
に加入者番号が登録されていた場合、付加サービス加入
者データベース照会装置711は登録済通知を無線通信
システム選択装置708に行う。
【0103】無線通信システム選択装置708は無線通
信システム監視装置705から各システムの稼働状況の
情報を取得して、アルゴリズム設定変更装置709によ
り設定されたアルゴリズムに基づいて複数の無線通信シ
ステムA701,B702を比較して、上記加入者が所
持するソフト無線機720に接続する無線通信システム
を決定し呼制御装置710に通知する。呼制御装置71
0は通知を受けた無線通信システムの制御局CA、ある
いは制御局CBに対して呼を転送し、各無線基地局のサ
ービス域内に存在しているソフト無線機720と発信者
との間で呼が確立され、通信が可能になる。
【0104】また、付加サービス加入者データベースに
加入者番号が登録されていなかった場合は、その旨を呼
制御装置710に返答し、呼制御装置710は話中信号
を発呼した相手に、加入者番号が登録されていない旨の
通知信号を送るなどの動作を行う。
【0105】一方、無線通信システムB702用の加入
者番号を用いた呼が通信網700に発生した場合、その
呼は通信網700から呼制御装置712に着呼するの
で、この場合、付加サービス加入者データベース照会装
置713は無線通信システムB702用の加入者番号を
用いた呼に対して上記と同様の動作を行う。
【0106】なお、上記照会までの手順として、この第
6実施形態では、呼制御装置710が呼を受けると直ち
に付加サービス加入者データベース照会装置711に対
して照会を依頼し照会結果に応じた動作を行うという手
順で説明したが、この他、例えば呼制御装置710が呼
を受けて、一旦無線通信システムA701の制御局CA
に呼び出しを行うように命令し、その後、通信が不能で
あった場合のみ付加サービス加入者データベース照会装
置711に対して照会を依頼するなどといったことも考
えられる。
【0107】このようにこの第6実施形態の無線通信シ
ステムによれば、無線通信システムA701の交換装置
704と、無線通信システムB702の交換装置714
とに付加サービス加入者データベース照会装置711,
713を設け、それぞれが他のシステムに加入者番号が
登録されているか否かを照会し、いずれかのシステムへ
の着呼に対して最適な情報伝達経路の選択制御を行って
他の無線通信システムへも呼を伝達するので、複数の無
線通信システムA701,B702に接続できるソフト
無線機720やこのソフト無線機720を所持している
加入者に対して発信する発信者で、ソフト無線機720
が有する番号のうちの一部しか知らない人でも、その一
部の番号に対応する無線通信システムA701が例えば
圏外などで使えない状況下であるときに、その他の無線
通信システムB702が使える状態であれば、ソフト無
線機720に着呼させ、このソフト無線機720を所持
する加入者と通話することができる。
【0108】図8を参照して本発明の第7実施形態の無
線通信システムについて説明する。図8に示すように、
この第7実施形態の無線通信システムは通信網800を
介して接続された複数の無線通信システムA801,B
802とソフト無線機820などから構成されている。
【0109】無線通信システムA801は交換装置80
4とこの交換装置804に通信網を介して接続された制
御局CAとこの制御局CAに通信回線で接続された無線
基地局A1,A2などから構成されている。交換装置8
04は無線通信システム監視装置805、無線通信シス
テム選択装置808、アルゴリズム設定変更装置80
9、呼制御装置810、付加サービス加入者データベー
ス照会装置811などを有している。無線通信システム
監視装置805にはモニタA806とモニタB807が
設けられている。モニタA806は制御局CAに接続さ
れており、無線通信システムA801の稼働状況を監視
する。モニタB807は制御局CBに接続されており、
無線通信システムB802の稼働状況を監視する。付加
サービス加入者データベース照会装置811は無線通信
システムA801用の加入者番号を用いた呼に対して、
その加入者番号が、複数の加入者番号を所持する加入者
用の付加サービスを受ける加入者の番号として、加入者
が接続できる他の無線通信システムB702のデータと
共に登録されているか否かを照会し、登録されている場
合には、無線通信システム選択装置808に登録済通知
を行う。
【0110】無線通信システムB802は交換装置81
4とこの交換装置814に通信網を介して接続された制
御局CBとこの制御局CBに通信回線で接続された無線
基地局B1,B2などから構成されている。交換装置8
14は呼制御装置812と付加サービス加入者データベ
ース照会装置813とを有している。付加サービス加入
者データベース照会装置813は無線通信システムB8
02用の加入者番号を用いた呼に対して、その加入者番
号が、複数の加入者番号を所持する加入者用の付加サー
ビスを受ける加入者の番号として、加入者が接続できる
他の無線通信システムA801のデータと共に登録され
ているか否かを付加サービス加入者データベース(図示
せず)にて照会し、登録されている場合には登録済通知
を呼制御装置812に行う。呼制御装置812は登録済
通知を受け取ると、呼を他の無線通信システムA801
の呼制御装置810へ転送する。
【0111】つまり、この第7実施形態の交換装置80
4については図7で示した第6実施形態の交換装置70
4と同様の構成を有しており、交換装置814の構成が
図7の交換装置704とは異なり、付加サービス加入者
データベース照会装置813と呼制御装置812とを備
えるのみである。
【0112】交換装置814の付加サービス加入者デー
タベース照会装置813について、無線通信システムB
802用の加入者番号を用いた呼に対して、加入者番号
が、複数の加入者番号を所持する加入者用の付加サービ
スを受ける加入者の番号として、加入者が接続できる他
の無線通信システムA801のデータと共に登録されて
いるか否かを付加サービス加入者データベースで照会す
る動作は第6実施形態と同様の動作であるが、この第7
実施形態ではその照会結果が呼制御装置812のみに返
される。
【0113】したがって、呼制御装置812は付加サー
ビス加入者データベースに加入者番号が登録されていた
場合には、加入者への呼を加入者が接続できる他の無線
通信システムのデータに基づいて、例えば無線通信シス
テムA801へ転送可能であれば無線通信システムA8
01へ転送することを特徴とする。
【0114】なお、上記の照会までの手順としては、呼
制御装置812が呼を受け取って直ちに付加サービス加
入者データベース照会装置813に照会を依頼し照会結
果に応じた動作をすることの他、例えば呼制御装置81
2が呼を受けると、一旦無線通信システムB802の制
御局816に呼び出しを行うように命令し、その後、通
信が不能であった場合のみ付加サービス加入者データベ
ース照会装置813に対して照会を依頼するようにして
も良い。
【0115】このようにこの第7実施形態の無線通信シ
ステムによれば、交換装置814側には無線通信システ
ム選択機能がなく、着呼までに時間がかかる恐れがある
ものの、無線通信システムB802側の交換装置814
自体の構成としては至って単純な構成に簡素化できる。
【0116】また、複数の無線通信システムA801,
B802などに接続できるソフト無線機820やこのソ
フト無線機820を所持する加入者に対して発信する発
信者であって、ソフト無線機820が有する番号のうち
の一部しか知らない人でも、その一部の番号に対応する
無線通信システム、例えば無線通信システムB802の
最寄りの無線基地局B1からソフト無線機820が離れ
ており圏外などで使えない状況下であっても、その他の
無線通信システムA801の無線基地局A2が使える状
態であれば、無線通信システムA801を通じてソフト
無線機820を所持する加入者と通話できるという第6
実施形態と同様の効果が得られる。
【0117】図9を参照して本発明の第8実施形態の無
線機について説明する。この第9実施形態の無線機90
4はRF・変復調・符号化復号化部905、送受信デー
タ作成復元部906、認証情報制御部907、認証デバ
イス入力部908、認証デバイス909、選択アルゴリ
ズムデータ作成部910、入出力I/F911、制御M
PU912、これらを接続するバス913などから構成
されている。RF・変復調・符号化復号化部905は無
線基地局903に対するデータを符号化、変調してRF
信号として送信すると共に、無線基地局903からのR
F信号を受信して復調・復号化する。送受信データ作成
復元部906は送信するデータを作成すると共に、RF
・変復調・符号化復号化部905によって受信されたデ
ータを復元する。認証デバイス909は例えばSIMカ
ードなどである。認証デバイス入力部908は例えばS
IMカードスロット及びインターフェースなどである。
認証情報制御部907はSIMカードなどから認証デバ
イス入力部908が読み込んだ情報を基にこの無線機9
04の利用の可否について認証手続き行う。選択アルゴ
リズムデータ作成部910は複数の無線通信システムの
うち少なくとも1つの無線通信システムを選択するアル
ゴリズムや着呼後のさらなる発呼に対して話中信号を送
信したりや追加接続を行うアルゴリズムを作成・保存す
る。入出力I/F911はディスプレイ、キーパッド、
音声認識入力装置、スピーカ、マイクなどとの入出力イ
ンターフェースである。制御MPU912は上記各部を
制御して設定変更動作及び認証手続き動作を実行する。
【0118】つまり、この第9実施形態の無線機904
は加入者に対応する共通の個人番号を用いた加入者への
発呼に対して上述した複数の無線通信システムのうち、
少なくとも1つの無線通信システムを選択するアルゴリ
ズム(第1処理)や着呼後のさらなる発呼に対して話中
信号を送信したりや追加接続を行うアルゴリズム(第2
処理)を設定あるいは変更するためのオンライン命令を
交換装置に送る設定変更機能と、この設定変更機能を利
用する操作が加入者本人によるものであることを認証す
るための認証手続き機能とを有することを特徴としてい
る。
【0119】まず、複数の無線通信システムのうち少な
くとも1つの無線通信システムを選択するアルゴリズム
や着呼後のさらなる発呼に対して話中信号を送信したり
や追加接続を行うアルゴリズムは、無線機904の選択
アルゴリズムデータ作成部910で作成・保存される。
【0120】初期時はこの無線機904の製造者や提供
者、事業者などがデフォルトのアルゴリズムを予め設定
しておく。また、これ以外に例えば使用者が必要に応じ
てソフト無線機904の入出力I/F911を用いて指
定・変更するようにしても良い。さらに無線通信システ
ムの無線基地局903から無線機904に制御信号90
2を送り、この制御信号902にて、アルゴリズムの指
定・変更を行うようにしても良い。そして、電源投入時
やソフト無線機での設定・変更時などに、選択アルゴリ
ズムデータ作成部910からアルゴリズムのデータを送
受信データ作成復元部906に送る。
【0121】一方、このような設定変更機能を利用する
ためには、予めこの無線機904を操作する人が加入者
本人であることを認証する必要がある。
【0122】加入者本人がSIMカードなどの認証デバ
イス909を無線機904の認証デバイス入力部908
にセットすると、SIMカードから暗証番号などの加入
者しか持ち得ない本人固有の認証用情報を認証情報制御
部907が認証デバイス入力部908を通じて取得して
本人認証を外部との通信によって行う。
【0123】この場合、認証情報制御部907では、ま
ず、認証用情報に復号化・暗号化等を行い、無線通信シ
ステム側で用いることのできる加入者認証用暗号化デー
タにし、送受信データ作成復元部906に送る。
【0124】上記のアルゴリズムのデータと加入者認証
用暗号化データは、送受信データ作成復元部906によ
って無線チャネルでの送信用データに構成され、RF・
変復調・符号化復号部905を通じて無線信号901の
形で無線基地局903に送信されて、無線基地局903
を通じて無線通信システム側に送られる。
【0125】無線基地局903に送られるデータ901
(図9参照)としては、発ID、着ID、加入者認証用
暗号化データ、無線通信システム選択アルゴリズム設定
・変更オンライン命令、着呼後のさらなる呼に対するア
ルゴリズム設定・変更オンライン命令などである。
【0126】無線通信システム側では、上記加入者認証
用暗号化データを解釈し、加入者であることを認証した
後、上記のアルゴリズムのデータを用いて、アルゴリズ
ムを設定・変更する。そして、認証とアルゴリズムの設
定・変更の確認通知を無線基地局903からの信号90
2を通じて無線機904に送る。
【0127】無線機904へ送られるデータ902(図
9参照)としては、発ID、着ID、加入者認証確認通
知、無線通信システム選択アルゴリズム確認通知、着呼
後のさらなる呼に対するアルゴリズム確認通知などであ
る。
【0128】無線機904では、RF・変復調・符号化
復号化部905で上記データ902が受信されると、送
受信データ作成復元部906を通じて認証情報制御部9
07へ、あるいはバス913を通じて制御MPU912
に確認通知が送られる。この確認通知を制御MPU91
2が受けて始めて設定変更機能を有効にする。
【0129】本人認証を行うための認証用情報として
は、上記の他、例えば無線機904の入出力I/F91
1を用いて加入者が暗証番号や声紋などの本人の生理的
特徴データを入力することも考えられる。
【0130】このようにこの第8実施形態の無線機90
4によれば、設定変更機能と認証手続き機能とを備えた
ことにより、この無線機904が例えば盗難や紛失など
で加入者の手を離れ、悪意ある者によって設定変更機能
が利用され、設定・変更のオンライン命令が出され、呼
が不適切なアルゴリズムによって処理されて、例えば交
換装置の輻輳など、動作不良を起こすようなときでも、
認証手続き機能によって、事前に加入者本人として認証
されず、オンライン命令が出されることがなくなり、交
換装置の動作不良を防止できるという効果が得られる。
【0131】また、複数の無線通信システムからの選択
・転送や着呼後のさらなる発呼に対する話中信号の送信
や追加接続といった付加サービスを新たに追加する場合
に、付加サービスの申請書を事業者から送ってもらった
り申請書に必要事項を記入するなどの手続きが不要にな
り、この種の手続きを簡素化できるといった効果も得ら
れる。さらに、加入者のアカウン卜の不正使用が行われ
るといった事態を防ぐことができるという効果もある。
【0132】また、この無線機904がレンタル商品と
して利用されるなど、不特定多数の加入者が使用する可
能性のある場合でも、認証デバイス909と共に特定の
加入者による設定・変更のオンライン命令であることが
確認できる。
【0133】図10に本発明の第9実施形態のソフト無
線機の動作のフローチャートを示す。 同図に示すよう
に、この第9実施形態のソフト無線機は、第1実施形態
が有する一部の機能と同様、複数の無線通信システムA
〜Cの待受け動作をほぼ同時に行う機能と共に、ある時
間内にいずれかの無線通信システムA〜Cから呼び出し
があった場合に、そのうちの少なくとも1つの無線通信
システムを選択しこれらの無線通信システムを用いた通
信を開始すると共に、選択しなかった他の無線通信シス
テムに対して話中信号を送信する機能とを有するもので
あり、構成の説明は省略する。
【0134】例えば、複数の無線通信システムA〜Cに
接続可能なソフト無線機が複数の無線通信システムA〜
Cに対する共通番号を持っている場合で、しかも共通番
号に対する発呼があった場合に、特に1つのみに選択す
ることなく複数の無線通信システムA〜Cのうち2つ以
上の無線通信システムから呼び出しを行うことが考えら
れる。これにより、ソフト無線機が圏外になる確率がよ
り少なくなるという効果が得られる。
【0135】このようなソフト無線機の場合、ソフト無
線機が複数の無線通信システムA〜Cの待受けを同時に
行っていれば、2つ以上の無線通信システムから呼び出
しを受けることが有り得る。
【0136】このような場合、通常のソフト無線機で
は、先に呼び出しを受けた方の無線通信システムへの接
続を開始し、他の無線通信システムへは話中信号を送信
することになる。
【0137】しかし、先に呼び出しを受けた方の無線通
信システムが必ずしもソフト無線機側の要求に合致する
ものであるとは限らない。
【0138】例えば加入者が車などで移動中の場合は、
スポット的なサービスゾーンしか持たない無線通信シス
テムよりもセルラー電話システムのように移動速度が高
くても通信品質が保たれシームレスなサービスゾーンを
もつ無線通信システムで通信を継続する方が有利であ
る。また逆に画像などの通信を行いたい場合には、低速
データしかサポートしていないシステムよりも高速デー
タや可変レートに対応するシステムで通信を行う方が目
的を達するまでの通信時間や料金などの点で有利にな
る。さらに、音声通信と画像通信を同時行うために複数
の無線通信システムと接続する場合もあり、その中で
も、高速移動中はセルラー電話システムのように移動速
度が高くても通信品質が保たれシームレスなサービスゾ
ーンをもつ無線通信システムを音声通信あるいは画像通
信あるいはその両方に用い、ソフト無線機が固定時には
デジタルコードレスや無線LAN・高速無線アクセスの
ような多少無線ゾーンが狭くても伝送速度が高く取れる
無線通信システムの方が目的を達するまでの通信時間や
料金などの点で有利である。
【0139】したがって、この第9実施形態のソフト無
線機では、図10に示すように、装置本体の電源スイッ
チをオンし、電源投入すると、複数の無線通信システム
A〜Cの選択アルゴリズムを決定し(S101)、各無
線通信システムA〜Cへの位置登録を行い(S10
2)、複数の無線通信システムA〜Cの待受け動作をほ
ぼ同時に開始する(S103)。
【0140】この待受け動作中は、各無線通信システム
A〜Cからの呼び出しの他、選択アルゴリズム変更要求
なども受信される可能性がある。
【0141】ソフト無線機に選択アルゴリズム変更要求
が受信されると(S104)、各無線通信システムA〜
Cの選択アルゴリズムを変更する(S105)。
【0142】また、例えば無線通信システムAなどから
呼び出しがあると(S106)、最初の呼び出しに対し
て即座に応答して接続を開始するのではなく、最初の呼
び出しを受けた時点からある一定時間だけウォッチ(待
機)し(S107)、他の無線通信システムB,Cなど
からも呼び出しがあるかどうかを待つ。
【0143】そして、この待機時間内に複数の無線通信
システムB,Cから呼び出しがなれば(S108の
N)、呼び出しがあった無線通信システムAでの通信を
開始し(S109)、電源スイッチや通話スイッチがオ
フされたことで通信を終了する(S110)。
【0144】一方、一定の待機時間内に複数の無線通信
システムB,Cから呼び出しがあった場合(S108の
Y)、呼び出しのあった無線通信システムA〜Cの中で
無線機内部の設定(要求)に合致した少なくとも1つの
無線通信システム、例えば無線通信システムBを選択し
通信を開始すると共に(S111)、選択しなかった他
の無線通信システムA,Cに対しては、たとえ呼び出し
が先でも、話中信号を送信し通信を開始しない。
【0145】そして、電源スイッチや通話スイッチがオ
フされたことで通信を終了する(S112)。
【0146】なお、無線通信システムを選択するアルゴ
リズムの決定方法としては、ソフト無線機のスイッチや
画面などで使用者がその時点で指定する方法や同じよう
にソフト無線機のスイッチや画面などで使用者が予め設
定をしておく方法がある。また、この他、ソフト無線機
の製造者や提供者、事業者等がデフォルトの指定を予め
設定しておいても良い。さらに、無線通信システムから
の呼び出しの信号に、これから行われるべき通信の種類
に関する情報が与えられている場合には、その種類に応
じて選択方法が変えられるような機能をソフト無線機に
追加しておいても良い。
【0147】図11を参照して本発明の第10実施形態
の無線通信システムについて説明する。
【0148】同図に示すように、この第10実施形態の
無線通信システムは通信網1114に接続された複数の
無線通信システムA1116,B1117と無線機11
08とから構成されている。無線通信システムA111
6は制御局CAと無線基地局A1,A2を有している。
無線通信システムB1117は交換装置1113と制御
局CBと無線基地局B1,B2を有している。交換装置
1113は呼制御装置1118と加入者呼出方法登録装
置1119とを有している。加入者呼出方法登録装置1
119には加入者に対して呼出を行うための情報が登録
されている。例えば加入者に対して発呼された中のある
番号に関しては無線通信システムA1116を用いて呼
び出し、ある番号の場合は無線通信システムB1117
を用いて呼び出すなどの情報が登録されている。
【0149】交換装置1113は複数の無線通信システ
ムA1116,B1117に接続可能な無線機1108
あるいはそれを有する加入者に対して呼を接続する交換
装置であって、無線通信システムA1116,B111
7のうち第1の無線通信システムA1116を用いて無
線機1108を所持する加入者と通信したい発信者11
15(相手)から無線機1108への着呼を無線機11
08に知らせると共に、発信者1115(相手)あるい
は無線通信システム側が使用を希望する第2の無線通信
システムB1117への変更要求をも無線機1108に
知らせ、その後、第2の無線通信システムB1117か
ら無線機1108への発呼を開始させる機能を有するこ
とを特徴としている。
【0150】この第10実施形態の無線機1108で
は、無線機1108が無線通信システムA1116で位
置登録のためのやりとり1101を行った後、無線通信
システムA1116の待受け動作を開始する。
【0151】この待受け動作が行われている状態で、発
信者1115から無線機1108への呼が発生したとす
る。但し、この呼は無線通信システムB1117用に無
線機1108あるいはそれを使用している加入者が用い
ている番号によって行われる。 発生した呼はまず交換
装置1113に送られる。交換装置1113内の呼制御
装置1118は呼の番号を加入者呼出方法登録装置11
19に照会し、この番号に関しては無線通信システムA
1116を用いて呼出すべきことを情報として取得す
る。
【0152】なお、この加入者呼出方法登録装置111
9のデータは、加入者が用いる無線機を変更し、無線機
1108の使用を開始するたびに無線機1108から交
換装置1113に送られる通知によって更新される。
【0153】したがって、呼制御装置1118は無線通
信システムA1116の制御局A1111へこの呼を繋
ぎ、無線通信システム1116は無線機1108が位置
登録されている無線基地局1109を用いて呼び出しを
行う。無線機1108はこれに応答し通信チャネルが確
立される。通信チャネルが確立されたことを交換装置1
113は検知し、続いて無線機1108向けに、前記の
発信者1115が呼び出しに用いた番号が使われている
無線通信システム、すなわち発信者が使用を希望する無
線通信システムB1117への変更要求信号を作成し、
これを確立された通信チャネルを用いて通知する。この
通知を受け取った無線機1108は必要に応じて確認信
号を返した後、無線通信システムA1116における呼
を一旦終呼(解除)する。
【0154】続いて、無線機1108は受けた変更要求
に応じて、無線通信システムB1117での位置登録、
それに続き待受け動作を行う。なお、無線機1108が
前述のソフトウェアソフト無線機の場合は、この待受け
状態に入る前に、必要なソフトウェアをダウンロード
し、無線通信システムB1117用のソフト無線機の機
能を備えるための動作を行う。
【0155】一方、交換装置1113は無線通信システ
ムB1117の制御局B1112に対して、無線機11
08への発呼を開始させる。この場合、無線機1108
による位置登録が終了している必要があるため、上記変
更信号の通知と発呼の開始には、位置登録が終了するま
でに必要と思われる時間だけ間隔をあける、あるいは標
準的なソフトウェア無線機がソフトウェアをダウンロー
ドして無線機の機能を変更するための所要時間と無線通
信システムB1117での位置登録と待受け動作開始ま
でにかかる標準的な時間とを合せた時間だけ間隔をあけ
る、などが考えられる。
【0156】制御局B1112はこの発呼を受け、無線
機1108が位置登録されている無線基地局1110を
用いて呼び出しを行う(1106)。
【0157】呼出が成功した場合は、交換装置1113
は発信者1115と無線機1108との回線を確立させ
る。これにより、発信者1115と無線機1108との
無線通信システムB1117を用いた通信が可能にな
る。
【0158】なお、無線機1108に無線通信システム
B1117への変更希望1104を伝えた後、無線機1
108の方から無線通信システムBへの発呼を行うこと
も考えられるが、この場合、無線通信システムB111
7への変更希望1104の信号と同時に発呼した通信相
手1115の番号を通知しなければならないので、その
ための通信のフォーマットを用意せねばならないこと、
その信号を解釈して無線機1108から発呼するような
機能を無線機側に備えなければならないこと、この無線
機1108にソフト無線機を用いた場合に無線通信シス
テムの変更に伴うソフトウェアの変更も同時に行わなけ
ればならないこと、もともと発信者1115(相手)か
らの発呼により始まる通信であることを勘案すると、無
線機1108の方からの発呼は着信者課金にすべきであ
って、そのための手続きが無線通信システムB1117
に必要なこと、などの問題点が生じる。
【0159】これに対して、この無線通信システムの場
合、無線通信システムB1117と交換装置1113と
に呼の転送の機能を任せ、無線機1108の方はその機
能を必要としないこと、この無線機1108に上記第1
実施形態で示したソフト無線機を用いた場合でも無線通
信システムの変更に伴うソフトウェアの変更のみを行え
ば良く、処理時間の短縮が図れ、実際に無線通信システ
ムB1117への接続にかかる時間も短縮することがで
きる。
【0160】このようにこの第10実施形態の無線通信
システムによれば、無線機1108側では、第1の無線
通信システムA1116の待受け動作のみを行うこと
で、ソフトウェアの変更で複数の無線通信システムA1
116,B1117での通信が可能になるという本来持
つ機能を損なうことなく、移動時の通信を快適に行うこ
とができる。
【0161】また、それぞれの無線通信システムA11
16,B1117の事業者は、位置登録などの無線機の
移動可能性に伴う無線チャネルを用いた管理制御を1つ
の無線通信システムB1117のみで行えばよくなり、
限られた制御チャネルのリソースの節約となり、さらに
多くの加入者の収容が可能になるという効果がある。な
お、無線機1108側で、第1の無線通信システムA1
116以外の無線通信システム、例えば第2の無線通信
システムを用いて発呼をする場合は、無線機1108で
その操作を開始した時点で、第2の無線通信システムB
1117に対して位置登録の要求を行えば良い。これは
通常の第2の無線通信システムB1117にも電源投入
後から位置登録を開始する方法に比較して、発呼に時間
がかかる可能性があるものの上記の本実施形態の効果を
損なうものではない。
【0162】なお、待受け動作を行う第1の無線通信シ
ステムA1116の選択方法としては、一般に周波数が
低いほど回折損失が少なく無線基地局A1,A2の電波
の届かない確率が低くなることを勘案し、上記無線機1
108が通信できる複数の無線通信システムA111
6,B1117のうち最も低い周波数のシステムを選
ぶ、あるいは無線基地局の電波が届かない確率がほぼ判
明している場合は、その確率が最も低いシステムを選択
する、あるいは位置登録機能の充実したセルラー電話シ
ステムなどの無線通信システムを選択する、あるいは無
線ゾーンの半径が比較的大きく制御チャネルのハンドオ
フ制御の頻度が少ない無線通信システムを選択する、あ
るいは周波数繰り返し間隔の距離が小さく制御チャネル
用の周波数リソースが比較的豊富な無線ゾ一ンの小さい
無線通信システムを選択する、などの方法が考えられ
る。
【0163】また、無線通信システムA1116を待ち
受け、実際に通信を行う通信システム選択のみを行う専
用の無線通信システムでは通信する情報を限定できる。
【0164】したがって、伝送レートを下げることがで
き、利用する周波数帯域を小さくすることができる。ま
た無線機側の構成も簡便なものにでき、待受け時の消費
電力を低減し、長時間の連続待受け動作が可能になる、
などの効果が得られる。
【0165】なお、上記実施形態では、発信者が用いた
番号を用いている無線通信システムでの通信を最終的に
達成する例であったが、交換装置が輻輳状況などの監視
結果を照会して、交換装置が適当と判断し選択する無線
通信システムへの通信を行うことも同様な手続きを用い
ることで可能であることは言うまでもない。
【0166】図12を参照して本発明の第11実施形態
のソフト無線機について説明する。この第11実施形態
のソフト無線機は複数の無線通信システムとの通信が可
能であって、第1の無線通信システムの待ち受けを行
い、第1の無線通信システムを用いた呼び出しにより通
信が開始された後に、複数の無線通信システムのうち呼
出しの原因となる呼を発生した発信者あるいは交換装置
あるいは自らが使用を希望する第2の無線通信システム
への変更要求に従って、第2の無線通信システムで通信
を行うためのソフトウェアをダウンロードし、その後、
無線機本体からの第2の無線通信システムへの発呼動作
を開始する、あるいは無線機本体への第2の無線通信シ
ステムを用いた呼を受ける動作を開始する機能を有する
ことを特徴としている。
【0167】図12に示すように、この第11実施形態
のソフト無線機はメモリ/ストレージ装置1206、バ
スドライバ/レシーバ1211、データバス1212、
バスレシーバ1213、1214、バスドライバ/レシ
ーバ1215、高周波アナログ部1200、ADC12
16、DAC1219、ディジタル信号の形になったR
FあるいはIF信号に対して周波数変換やフィルタリン
グなどと等価な処理を行うディジタルダウンコンバート
ソフトウェアをロードしたFPGA1217、マルチア
クセス方式に対応するモデムのソフトウェアやチャネル
コーデックのソフトウェアや音声コーデックのソフトウ
ェアなどをロードしたDSP1218、無線通信のため
の制御ソフトウェアをロードしてその制御ソフトウェア
の処理を実行する制御MPU1220、上記ADC12
16、DAC1219、FPGA1217、DSP12
18、制御MPU1220を動作させるための複数のク
ロック源1221〜1225などから構成されている。
【0168】メモリ/ストレージ装置1206には、無
線通信システムA/B同時待受用ソフトウェア1207
(以下、システムA/B同時待受用S/W1207と呼
ぶ)、無線通信システムA用通信制御ソフトウェア12
08(以下、無線通信システムA用S/W1208と呼
ぶ)、無線通信システムB用通信制御ソフトウェア12
09(以下、無線通信システムB用S/W1209と呼
ぶ)、無線通信システムA待受用S/W1210(以
下、システムA待受用S/W1210と呼ぶ)などを含
む各種のソフトウェアが記憶されている。メモリ/スト
レージ装置201としては、例えばEEPROMなどの
不揮発性でありかつ書き換え可能な記憶素子が利用され
ている。
【0169】高周波アナログ部1200にはアンテナと
の間で無線通信信号が入出力され、必要に応じて帯域制
限や周波数変換及び信号レベルの増幅・減衰などが行わ
れる。ADC1216は高周波アナログ部1200から
の信号をディジタル信号に変換する。通常、ADC21
3は高周波アナログ部200からの信号そのものをサン
プリングする際には上記信号の搬送波周波数の2倍より
大きいサンプリング速度で動作させる。また、高周波ア
ナログ部1200からの信号の包絡線の振幅や位相から
情報を取り出すダウンサンプリング法を採用する場合
は、ADC1216の動作速度は、包絡線の周波数スペ
クトルの主要部の最大周波数の2倍より大きいサンプリ
ング速度になる。DAC1219はDSP1218から
のデジタル信号をアナログ信号に変換する。DAC12
19は情報の載ったベースバンド信号あるいは中間周波
数信号を搬送波周波数で変調した信号を高周波アナログ
部200に直接送る場合は、上記搬送波周波数の2倍よ
り大きいサンプリング速度で動作させる。また、DAC
1219は情報の載ったベースバンド信号あるいは中間
周波数信号の振幅や位相などを高周波アナログ部120
0に送る場合、ベースバンド信号あるいは中間周波数信
号の周波数スペクトルの主要部の最大周波数の2倍より
大きい速度で動作させる。
【0170】FPGA211、DSP1218及び制御
MPU1220は、ADC1216からの入力を用い
て、受信すべき情報信号を再現すると共に、送信すべき
信号を生成し、DAC1219へ出力する。これらの入
出力処理をスムーズに実行するためには、FPGA21
1あるいはDSP1218の少なくとも一部をADC1
216やDAC1219の動作速度と同程度の速度で動
作させる必要がある。
【0171】制御MPU1220はメモリ1202とC
PU1201とを有している。メモリ1202には、シ
ステム変更希望解釈ソフトウェア1203(以下システ
ム変更希望解釈S/W1203と呼ぶ)、システム変更
シーケンス実行用ソフトウェア1204(以下システム
変更シーケンス実行用S/W1204と呼ぶ)、使用無
線通信システム固有のソフトウェア1205などが記憶
されている。
【0172】このソフト無線機の大きな特徴の一つは、
FPGA1217、DSP1218及び制御MPU12
20などにロードされているソフトウェアを変更するこ
とにより、異なる無線通信システムに対応できることで
ある。
【0173】すなわち、この第11実施形態のソフト無
線機は電源投入時、あるいは終話後、あるいは所定の操
作により、メモリ/ストレージ装置1206から、第1
の無線通信システムAの待受け状態に入るまでの無線基
地局との送受信手順と、無線通信システムAの待ち受け
を予め定められた周期毎に行う動作と、待受け中に起き
る無線通信システムAの着呼時に、無線通信システムA
での通信を行うための無線通信システムA用S/W12
08をロードする処理を行うシステムA待受用S/W1
210を、送受信機制御用のソフトウェアを搭載した制
御MPU1220の制御の下で、バスドライバ/レシー
バ1211、データバス1212、バスレシーバ121
3、1214、バスドライバ/レシーバ1215を通じ
て、FPGA1217、DSP1218、制御MPU1
220へロードする。
【0174】このうち、制御MPU1220のメモリ1
202内には、使用無線通信システム固有のソフトウェ
ア1205がロードされる。これにより、無線通信シス
テムAを待ち受ける間欠的信の動作を行うことができ
る。なお、メモリ容量が大きくなるものの、上記システ
ムA待受用S/W1210の代わりに、無線通信システ
ムAでの通信が早く開始できるように、無線通信システ
ムAでの通信を行うための無線通信システムA用S/W
1208を予めロードしておいても良い。
【0175】またメモリ1202には、上記使用無線通
信システム固有のソフトウェア1205の他に、システ
ム変更希望信号解釈S/W1203やシステム変更シー
ケンス実行用S/W1204などもロードされる。な
お、メモリ1202として不揮発性のメモリ、例えばE
EPROMなどを用いることで、装置全体の電力消費を
抑えることができる。
【0176】このソフト無線機では、無線通信システム
Aに対して着呼が生じたときに、上記のシステムA待受
用S/W1210を用いて、無線通信システムAでの通
信を行う無線通信システムA用S/W1208をロード
し、FPGA1217、DSP1218、制御MPU1
220にロードされているソフトウェアの全部あるいは
一部を変更するため、先ほどと同様にメモリ/ストレー
ジ装置1206から、無線通信システムAで通信するた
めの無線通信システムA用S/W1208をロードす
る。このうち、制御MPU1220へはメモリ1202
に使用無線通信システム固有のソフトウェア1205を
ロードする。これにより、このソフト無線機は無線通信
システムAで通信することができるようになる。
【0177】無線通信システムAでの通信中に、通信信
号に第2の無線通信システムBへの変更要求信号が含ま
れて受信された場合、その変更要求信号は制御MPU1
220に送られる。
【0178】制御MPU1220では、変更要求信号に
基づいて、メモリ1202のシステム変更希望信号解釈
ソフトウェア1203を実行する。
【0179】これにより、制御MPU1220は無線通
信システムBへの変更希望を解釈し、次のシステム変更
シーケンス実行用S/W1204の処理の実行を開始す
る。
【0180】このシステム変更シーケンス実行用S/W
1204の実行によって、制御MPU1220は無線通
信システムAの終呼を行いう。
【0181】続いて、制御MPU1220は無線通信シ
ステムBで通信を行うための無線通信システムB用S/
W1209をダウンロードし、その後、無線機から無線
通信システムBへの発呼動作を変更要求信号に含まれる
発信者番号を用いて開始する。またこのソフト無線機へ
の無線通信システムBを用いた呼を受けとる動作を開始
する。これにより、ソフト無線機は無線通信システムB
で通信することができるようになる。
【0182】なお、上記第11実施形態のソフト無線機
では、電源投入時、あるいは終話後、あるいは所定の操
作によって、初めてシステムA待受用S/W1210や
無線通信システムA用S/W1208をロードしている
が、システムA待受用S/W1210に加えて、通信確
立フェーズからの変更命令のディジタルデータは最低限
解釈できる機能を持ち、音声や画像などのコーデックに
関わる部分を除いた小規模のソフトウェアを準備し、こ
のソフトウェアをロードしておくことにより、変更命令
の受信までは無線通信システムAでの通信を行うための
ソフトウェア無線通信システムA用S/W1208をロ
ードすることなしに処理を実行し、無線通信システムB
へ変更する場合のソフトウェアのロードの回数を減らし
て、低消費電力化や処理の高速化を図ることができる。
【0183】なお、以上の全ての実施形態では、主に回
線交換を基本とした通信網を念頭に説明したが、インタ
ーネットをはじめとするデータ通信を行う通信網に接続
される、あるいはこれらの通信網を用いる無線通信シス
テムに関しても、「番号」という用語を、例えば「IP
アドレス」等に置き換えることにより、上記実施形態と
同様な効果が得られることは言うまでもない。
【0184】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数の無線通信システムに接続できるように通信用のソフ
トウェアを、プログラマブルロジック素子あるいはDS
PあるいはMPUを含むデイジタルICにロードする機
能と、送受信回路を構成する1組のハードウェアとを備
えた無線機に、複数の無線通信システムに対する待ち受
け状態に入るまでの無線基地局との送受信手順と、各無
線通信システムに応じた周期で待ち受けを行う動作と、
待ち受け中に任意の無線通信システムからの着呼があっ
た場合に他の無線通信システムの一部あるいは全部に対
して話中状態になることを他の無線通信システムの無線
基地局に通知するための通信手順を行う第1のソフトウ
ェアをロードした後に、ある1つの待ち受け中に任意の
無線通信システムからの着呼があった場合に、他の無線
通信システムの全部あるいは一部を変更し、着呼のあっ
た無線通信システムで通信するための第2のソフトウェ
アをロードすることにより、複数の無線通信システムの
待ち受け動作を不具合なく行うことができる。
【0185】
【0186】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のソフト無線機の構
成を示す図。
【図2】第1実施形態のソフト無線機の動作を示す説明
図。
【図3】第2実施形態のソフト無線機の動作を示す説明
図。
【図4】第3実施形態のソフト無線機の動作の説明図。
【図5】第4実施形態のソフト無線機の動作の説明図。
【図6】第5実施形態の無線通信システムの構成を示す
図。
【図7】第6実施形態の無線通信システムの構成を示す
図。
【図8】第7実施形態の無線通信システムの構成を示す
図。
【図9】第8実施形態のソフト無線機の説明図。
【図10】第9実施形態のソフト無線機の動作を示すフ
ローチャート。
【図11】第10実施形態の無線通信システムの構成を
示す図。
【図12】第11実施形態のソフト無線機を示す説明
図。
【図13】従来のソフト無線機の一例を示す図。
【符号の説明】
200…高周波アナログ部、201…メモリ/ストレー
ジ装置、205…制御MPU205、206…バスドラ
イバ/レシーバ、207…データバス、208,209
…バスレシーバ、210…バスドライバ/レシーバ、2
11…FPGA、212…DSP、213…ADC、2
14…DAC、215,216,217,218,21
9…クロック源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/38 - 1/58 H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成部品の一部にプログラマブルロジッ
    ク素子あるいはDSPあるいはMPUを含むデイジタル
    ICにロードするソフトウェアを変更することにより複
    数の無線通信システムに接続する機能を有する無線機に
    おいて、 電源投入時に、あるいは、終話後に、あるいは、所定の
    操作により、前記複数の無線通信システムのうち2つ以
    上の無線通信システムの待ち受け状態に入るまでの無線
    基地局との送受信手順と、該複数の無線通信システムに
    対する待ち受けを同時に各無線通信システムの規定によ
    って定められた周期毎に行う動作と、待ち受け中に起き
    る該複数の無線通信システムのうちの任意の無線通信シ
    ステムの着呼時に、他の無線通信システムのうちの一部
    あるいは全部に対して話中状態になることを他の無線シ
    ステムの無線基地局に通知するための送信手順を行う第
    1のソフトウェアをロードする手段と、 前記第1のソフトウェアがロードされた状態で、ある1
    つの無線通信システムの着呼時には、他の無線通信シス
    テムのうちの一部あるいは全部に対して話中信号を送っ
    た後、前記第1のソフトウェアの全部あるいは一部を変
    更し、着呼のあった無線通信システムで通信するための
    第2のソフトウェアをロードする手段とを具備したこと
    を特徴とする無線機。
  2. 【請求項2】 前記複数の無線通信システムの待ち受け
    のための間欠的動作を前記各無線通信システム毎の周期
    で行う場合に、前記間欠的動作が時間的に重なるケース
    が生じるか否かを予測する予測手段と、 前記予測手段により時間的に重なるケースが生じること
    が予測された場合、前記間欠的動作を行なえないケース
    が可能な限り少なくなるようなスケジューリングを行う
    スケジューリング手段とを具備したことを特徴とする請
    求項1記載の無線機。
  3. 【請求項3】 前記スケジューリング手段は、前記予測
    手段により時間的に重なるケースが生じることが予測さ
    れた場合、予め設定された優先順位に従って優先順位の
    高い無線通信システムを選択するようなスケジューリン
    グを行うことを特徴とする請求項2記載の無線機。
  4. 【請求項4】 前記スケジューリング手段は、先に開始
    された第1の待ち受けのための間欠的動作の時間内に開
    始されるべき他の待ち受けのための間欠的動作を臨時に
    停止するようにスケジューリングを行うことを特徴とす
    る請求項2記載の無線機。
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