JP2803138B2 - 移動体通信の通信方法とシステム - Google Patents

移動体通信の通信方法とシステム

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JP2803138B2
JP2803138B2 JP1068178A JP6817889A JP2803138B2 JP 2803138 B2 JP2803138 B2 JP 2803138B2 JP 1068178 A JP1068178 A JP 1068178A JP 6817889 A JP6817889 A JP 6817889A JP 2803138 B2 JP2803138 B2 JP 2803138B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は移動体通信の通信方法およびシステムに関す
る。さらに、小ゾーン構成を用いる移動体通信におい
て、通信中の移動端末が移動することにより、通信品質
が劣化したとき、その通信品質を満足させる通信方法
と、システムに関する。
より具体的には、周波数有効利用率、通信品質、無線
回線の制御能力などに優れた通信方法とシステムを提供
せんとするものである。
[従来の技術] 一般に広いサービス・エリア内で移動体通信を行う際
に、1個の無線基地局が全エリアをカバーしてサービス
・エリア内の移動体と通信を行う方式を大ゾーン方式と
呼んでいる。これに対し、小ゾーン方式とは、サービス
・エリアを複数の小エリアに分割し、分割された各エリ
ア内に各1個の無線基地局を設置し、その、それぞれの
エリア内に居る移動無線機はこれらの無線基地局と通信
を行うものである。
従来の小ゾーン方式は、たとえば現在商用サービス中
のNTT(日本電信電話(株))の自動車電話方式の中で
採用されている。この場合、自動車内に搭載された移動
無線機は自動車の走行により通話の相手局の無線基地局
から遠ざかり、たとえば、無線基地局から3〜6Km以上
になると電波の受信入力電界値が低下するので、通話品
質の劣化が発生する。そのため小ゾーン構成では、サー
ビス・エリア内に無線基地局が互いに6〜10Km間隔に設
置されており、したがって上記の場合必ず自動車の現在
位置の近く(3〜5Km以内)に別の無線基地局が存在
し、この新無線基地局と移動無線機との間で別の無線チ
ャネルを使用して通話を継続させている。NTT方式で
は、無線回線の通話の設定および解除などの制御を行わ
せる無線回線制御局が、多数の無線基地局や移動無線機
を制御するために設置されており、無線回線制御局はイ
ンタフェースをなす関門交換機を介して一般の電話網に
接続されている。無線回線制御局では、通話品質の劣化
が生じると、移動無線機の周辺の複数の無線基地局に対
し移動無線機の送信電波を受信させ、このうちの特定の
無線基地局に移動無線機との間で新しく無線チャネルを
設定させれば所望の通話品質を維持し得ると判断したと
きには、新チャネルの設定を移動無線機と無線基地局と
の間で行わせる。
第9図には、このような動作をする従来のシステムの
構成概念図が示されており、これを用いて説明する。
第9図において、4つの円で囲まれた半径5〜7Km程
度の各ゾーン14A,14B,14C,14Dを自動車電話のサービス
・エリアとし、いま自動車内に搭載された移動無線機15
がゾーン14A内の無線基地局13Aと交信中であるとする。
自動車はゾーン14Aからゾーン14Cの方向へ走行中である
ので無線基地局13Aと移動無線機15との間の相対的距離
は大きくなりつつある。交信は継続中であるとし、自動
車はゾーン14Aよりゾーン14C内へ移行したとすると、無
線基地局13Aと移動無線機15との間の距離は5〜7Km以上
となり相互の受信電波の入力電界値は低下し、一定の伝
送品質以下に低下するに至る。この品質劣化の状態は、
常時、無線回線制御局12で監視されており、品質が一定
基準以下に低下した時点で無線基地局13Aの周辺の無線
基地局13B,13Cおよび13Dに対し、無線基地局13Aと移動
無線機15との間で使用中の無線チャネル(チャネルCH1
と仮定する)の品質を測定するように要請する。この要
請を受けた無線基地局13B,13Cおよび13Dでは、それぞれ
自己の無線チャネル探索用受信機(図示せず)をチャネ
ルCH1に同調させて信号を受信し、その状態を、無線回
線制御局12に報告する。この報告を受けた無線回線制御
局12では、無線基地局13B,13C,および13Dの受信入力電
界EB,EC,およびEDの値を比較し、EC>EB,EC>EDであ
り、かつECが伝送品質の点からみても一定の品質が確保
されていることを確認すると、無線回線制御局12はゾー
ン14Aからゾーン14Cへ移行したものとみなし、ゾーン14
Aで使用していた無線のチャネルCH1を切断し、これにか
えてゾーン14Cの無線基地局13Cで使用可能な無線チャネ
ルのうち、未使用のチャネル(チャネルCH10を仮定)を
使用させる手続きすなわち通話中チャネル切替を始め
る。
以下、文献 吉川他“自動車電話無線回線制御”日本
電信電話電気通信研究所 研究実用化報告 Vol.26,No.
7 1885頁を参照しながら説明する。
(1)チャネル切替信号は、無線回線制御局12と各無線
基地局13との間は各伝送路16に含まれた制御線を用い、
各無線基地局13と移動無線機15との間は無線による通話
チャネルとする。
(2)チャネル切替信号は、以前通信をしていた、たと
えば無線基地局13Aより、移動無線機15宛に送信し、無
線導通試験トーンは、新たに切替えようとする、たとえ
ば無線基地局13Cより移動無線機15宛に送出する。
(3)移動無線機15において、無線導通試験トーンが受
信できないときは、無線基地局13Aとの間に設定されて
いる旧通話チャネルに戻って通話を継続する。
以上の(1)〜(3)がNTTで現用されている通話中
チャネル切替であるが、これらの説明から明らかなよう
に通話者すなわち自動車電話利用者には、つぎのような
雑音が通話に混入することになる。すなわち、 (a)前記の(1)による切替のための制御信号(この
場合300ビット/秒のディジタル信号)が相手話者の信
号の切断された後に通話中のチャネルに挿入される形で
受信機の出力に現われるので、300Hz程度の可聴音とし
て通話中に混入し、この間通話断となる。
(b)前記(2)の通話試験中は雑音の混入はないが無
音となり、この期間中相手の音声は自分に伝わらず、ま
た自分の音声も相手に伝わらない(通話断)。
以上の(a),(b)による通話断の継続時間は0.7
〜0.8秒と言われている。一方、無線回線制御局12では
無線基地局13Cに対し、両者間の伝送路16Cを通じて、移
動無線機15とたとえばチャネルCH10を用いて通話を開始
するように指示する。この指示も上記の導通試験と同一
時刻に実施されるので、この瞬間より、無線基地局13A
は、移動無線機15との通信を終了し、代って無線基地局
13Cは移動無線機15との通信を開始する。また、無線回
線制御局12は、電話網10との間のインタフェースをなす
関門交換機19に対し、各無線基地局13を電話網10と接続
するための関門交換機19内の通話路スイッチSWを無線基
地局13Aから13Cへ切替えるように要求している。すなわ
ち、第9図の通話路スイッチSWでA−4スイッチをオフ
し(ブランクの3角で表示)、C−4スイッチをオンに
する(黒の3角で表示)。
以上の動作により、自動車内で移動無線機15を使用し
て、電話網10内の任意の電話機と、自動車がゾーン14A,
14B,14C,14Dのどこに移動しても通話が継続されること
になる。
かくして、使用者(通話者)はサービス・エリア内で
あれば自動車の走行中いつでも、どこへでも電話がかけ
られるという技術的保証を与えられたことになり、実際
のサービスでは、この技術を駆使したサービスが行われ
ている。
このような小ゾーン構成を採用した移動体通信では、
大ゾーン方式には見られない下記のごとき特徴を発揮す
ることが可能となった。
(a)1つの無線基地局からの電波を狭い地域に限定し
て使用し、サービス・エリアに多数の無線基地局を配し
て同一周波数をくり返し使用する、いわゆる小ゾーン構
成により周波数の有効利用が可能となった。
(b)ディジタル・シンセサイザが出現したので、移動
無線機に数百におよぶ多数の無線チャネルを切替えて使
用することが可能となり、また、これら多数の移動無線
機と無線基地局との間の無線回線を設定制御する技術が
確立されたために(a)項の周波数の有効利用に寄与す
ることが可能となった。
(c)多数の移動無線機に能率よく、発着呼などにおい
て無線回線を設定制御するのに必要な無線回線制御技術
が確立されたので、これも(a)項の特徴に寄与したほ
か、移動無線機の通信中にゾーン移行にともなう通信中
無線チャネル切替も可能となった。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、第9図に例示したような従来方式で
は、技術的対策が不十分であったり、あるいは対策がと
られておらず、利用者には不便を感じさせ満足なサービ
スの提供をすることができないという問題点があり、シ
ステムとしても一層の周波数の有効利用の促進、サービ
ス性の向上等が必要であった。
このような問題点を以下に説明する。
i)小ゾーン方式を用いる移動体通信方式として、我が
国はもとより世界各国で使用されているシステムでは、
移動無線機からの位置登録,発着呼,通話中チャネル切
替等の動作は、複数の無線基地局を統轄管理する無線系
制御装置もしくは関門交換局で一元的に行われているの
が実情である。このようなシステムでは、問題点として
後述するような諸点があり解決が要望されていた。
ii)周波数の有効利用をはかるためには、小ゾーン構成
の1個のゾーンのゾーン半径を小さくする必要がある
が、これがあまり小さくなると、移動無線機が通信中に
1つのゾーンを通過して他のゾーンへ移行する確率が増
加する。すると、ゾーンの移行時に各ゾーンに割当てて
ある無線チャネルを変更する必要が頻繁に発生し、この
とき無線基地局、移動無線機とも旧無線チャネルを新無
線チャネルに変更させる必要が発生する。従来はこの変
更を無線回線制御局12(第9図)で行っていたが、この
チャネルの変更にともなう通信の一時断等が発生し通信
品質が劣化していた。
iii)小ゾーン化が進み1つの無線基地局の受持つ小ゾ
ーン内において、隣接あるいはその次の隣接する無線基
地局の受持つ小ゾーンが重なり合う状態が多く発生し、
無線回線制御技術として従来技術を用いた場合に、制御
不能となる可能性があった。
これは、1つの小ゾーン内において地形や構築物の影
響により電波伝搬特性は大きくな影響(伝搬損失)を受
ける。この影響は周波数を有効利用するために小ゾーン
化が進み、1つの小ゾーンの範囲が小さくなる(半径1K
m以下)にともない、相対的に大きくなる。また使用す
る無線基地局および移動無線機には、相対的に高いレベ
ルの送信機を使用して、地形や構築物の影響のある所で
も良好な通信を確保することになる。すると、地形や構
築物の影響のない所では、遠方にある無線基地局と他の
ゾーン内に居る移動無線機とが交信可能となることを意
味する。
したがって、1つの小ゾーンは1つの無線基地局で管
理され、多数の小ゾーンにより、サービス・エリアであ
る広い平面がおおわれるという本来の概念が消滅し、多
数の小ゾーンが重畳されて1つのサービス・エリアを形
成するということになった。
その結果、このような状態にある小ゾーン・システム
を円滑に運用することは、従来技術では、無線通話路の
設定、変更・解除を頻繁に行わなければならなくなり、
無線回線制御装置の能力を大きく上まわる結果となる。
したがって円滑な通話路の確保は現実的には不可能とな
り、逆にいかにしてこのような事態を避けるかに、シス
テム構成上の配慮が行われて来た。
iv)移動体通信においては、移動体の移動にともなう電
波伝搬特性の影響のために、その通信品質が大きく変化
し、電波の伝わり方の悪い場所においては、通信品質が
システムに必要とされる値以下となる等の問題があっ
た。これを解決するためダイバーシティ技術等種々の対
策が採られてきたがいづれも機器のコストを割高にする
ばかりか、周波数の有効利用をそこなう等の問題点があ
った。
また通話中のゾーン間移行にともなう通話断について
は、一種の通信品質上の問題点と考えられ、品質確保の
点からも解決策が必要であった。
v)従来、通信を行なう移動体の位置登録は、同一時点
において1箇所の無線基地局で受信したデータのみを登
録して処理していたため、高速で移動する移動体通信の
ように位置登録が順次かなりの頻度で変更されるシステ
ムや、周波数の有効利用上位置登録方法に制約があるシ
ステムでは、位置登録の不備のため移動体への着呼不能
となる場合があった。
これは無線基地局に設置されている無線送受信機が1
チャネルのみの場合、制御用、通話用として時分割で使
用しなければならず、かつ移動無線機と交信中に同一の
ゾーン内にある他の移動無線機から位置登録要求のあっ
た場合等において、顕著な悪影響があった。
vi)無線回線制御能力ならびに信頼性の確保が不十分で
あった。従来は無線回線の設定、解除あるいは通話中チ
ャネル切替の実行等は、一定のエリア内に1箇所に集中
して制御を行わせるために設置された無線回線制御局あ
るいは関門交換機が行っていた。これは、集中化による
回線制御の一元管理上有効な面があるが、もし、これが
障害を発生すると、全システムがダウンするという致命
的な事故となる。それ故、ハード・ウェアの二重化など
の対策が講じられてきたが、コスト・アップの原因とな
り満足した結果は得られなかった。
また、制御を行う場所(たとえば無線基地局)と、制
御の処理や指示をする場所(たとえば関門交換機)と
が、一般に距離的に離れているので、信号伝送のための
絶対遅延時間が発生し、高速処理を必要とする場合や多
量のデータを処理する場合、実行不能となる場合があっ
た。
vii)ゾーン間またはゾーン内における通話中チャネル
の切替時に瞬断が発生し、これも小ゾーン化の大きな障
害となっていた。
第9図を用いて説明したNTTが実施している通話チャ
ネル切替法では、無線チャネルの切替時に通話が一時的
に(0.7〜0.8秒間)切断されるほか、通話信号以外の制
御信号(300ビット/秒)の一部が混入し耳ざわりであ
るという欠点がある。このような通話回線の一時断や雑
音の混入があると、通話の内容が音声であるときには聞
きなおしを行うことなどで、補うことができるために、
あまり大きな障害とはならないが、自動車内にファクシ
ミリ端末を搭載し送受信に使用した場合には、動作中に
チャネル切替があると、たとえば1分ファクシミリで
は、紙面の0.8/60の部分が黒線(または白線)となって
現われ受信画質が大幅に劣化するという欠点があった。
またデータ通信の場合には、たとえば1200ボーのデータ
信号では、1000ビット程度の信号が欠落するので再送な
どの手続きが必要となった。
なお、耳ざわりの雑音を除去するために、チャネル切
替中無音にしたり、帯域外信号を用いたりする方法もあ
るが、耳ざわりな雑音を除去するという目的は達成でき
ても、回線断の時間は依然として存在するから、ファク
シミリやデータ信号への悪影響の除去にはまったく効果
がないという課題が残されていた。
[課題を解決するための手段] 無線送受信機とID識別記憶部ならびに通話路を開閉す
るスイッチ群およびこれらを制御する制御部を具備する
複数の無線基地局と、複数の無線基地局と電話網を接続
するスイッチ群とこのスイッチ群を制御する通話路制御
部とID識別記憶部とを含む関門交換機と、この複数の無
線基地局がカバーするサービス・エリア内を移動しなが
ら同時に複数の無線基地局と交信するために複数のチャ
ネルを同時に受信する無線受信回路と、複数のチャネル
を同時に送信する無線送信回路とを含む移動無線機とを
含むシステムを構成した。
[作用] 移動無線機からの位置登録,発着呼,通話中チャネル
切替等、通信を実行することに関する制御の主導権を、
移動無線機の最寄りの無線基地局に担当させることによ
り、下記の作用および効果を得ることができた。
i)各無線基地局と関門交換機にそれぞれID識別記憶部
を設け、移動無線機の位置を各無線基地局のデータにも
とづき並行して登録するようにしたから、位置登録の信
頼度が向上した。
さらに位置登録した無線基地局では、隣接あるいは次
隣接等にある無線基地局に対し、この旨連絡し、この連
絡を受けた隣接等の無線基地局では、移動無線機の予備
登録を行うようにした。この結果移動無線機の移動にと
もなう、 a) 発呼時の呼出しが容易になる。
b) 移動無線機の通信時の通話中チャネル切替が容易
になる。
c) 万一、登録した無線基地局における登録データが
消失しても周辺の無線基地局に記憶されている登録デー
タが利用できる。
d) 移動無線機の移動速度の測定が容易になる。
e) 空きチャネル検索を強化させ、常時その移動無線
機との交信に備えることが可能となる。
f) 無線基地局の周辺のトラヒック監視が容易にな
る。
g) 移動無線機の移動速度に見合った制御方法、通話
方法が実施可能となる。
等の利点が発生することになった。なお、上記の位置登
録で“予備”としたのは、その時刻においては無線基地
局と移動無線機の相対距離が大きく通信不能であるが、
時間が経過すれば移動無線機の移動により交信可能とな
る場合に予め備えるためである。
ii)各無線基地局に関門交換機との間の通話路を設定ま
たは解除をする通話路スイッチならびに、これらを制御
する制御部を設けたから、つぎの利点が生じることにな
った。
a) 制御を行う場所と制御を指令する場所とを距離的
に同一場所とみなせる同一の無線基地局内または隣接す
る無線基地局に設置したから、制御信号の送受信に要す
る絶対遅延時間は、全く無視し得るほど小さい値にする
ことが可能となった。また、通話路設定または解除等の
動作も容易に行えるようになり、所要時間を短縮するこ
とが可能となった。
b) 移動無線機の移動速度に応じた、制御信号や通話
信号の送受信方法を能率的に実行可能となり、周波数の
有効利用をはかりつつ、かつ、制御の信頼性や通信品質
の向上が可能となった。
c) 移動無線機の移動により隣接する無線基地局のサ
ービス・ゾーン内へ移行した場合、通話路の切替えは従
来システムのように関門交換機もしくは多数の無線基地
局を統括管理する無線系制御装置で実行するのではな
く、交信した無線基地局自らが実施することにしたの
で、a)項で説明したような所要時間の短縮が可能とな
った。
d) a)〜c)を実施することにした結果、制御の分
散化が行われたことにより、信頼性の向上が容易となっ
た。
iii)複数チャネル中の通信品質の劣化した1チャネル
を新チャネルに切替えるようにしたから、ゾーン間また
はゾーン内における通話(信)中チャネル切替の無瞬断
化が実現された。
iv)移動無線機の移動方向および速度の推定が可能とな
り、移動先ゾーンにおける通信の確保および移動見込先
ゾーンで使用されるチャネルの先行割当の実施が可能と
なった。
[実施例] 第1A図および第1B図は、本発明の一実施例を説明する
ためのシステム構成の一例を示している。
第1A図において、10は一般の電話網であり、そこには
一般電話用の交換機11が含まれている。20は電話網10内
に含まれている一般電話用の交換機11と無線システムと
を交換接続するための関門交換機である。関門交換機20
は、複数の無線基地局30−1,30−2,…,30−n,30−(n
+1)や多くの移動無線機と一般の電話網10に収容され
ている電話機とを接続するものであり、いわゆる構内通
信網(LAN,ローカル・エリア・ネットワーク)状に、構
内網9によりスイッチ群223に含まれた多くのスイッチS
WC1−1〜1−m,…,SWC(n+1)−1〜(n+1)−
mを介して直列に接続されている。無線基地局30−1〜
30−nなどの各局間の制御信号の授受を行うと共に、通
信路の設定解除等を制御する通話路制御部21と、通話路
制御部21に制御されて各無線基地局30−1〜30−nと関
門交換機20および交換機11との間の接続をなすための通
信路の切替に必要なスイッチ群23とが含まれている。
ここでスイッチ群223に含まれた各スイッチSWCは各無
線基地局30からのスイッチ制御信号221−1〜221−(n
+1)によって制御されている。
第1B図には、各無線基地局30の配置と、それらを関門
交換機20に接続するための構内網9の様子が示されてい
る。図において、各無線基地局30の位置は、そのカバー
する6角形の中央の丸印で表わされ、各無線基地局30の
識別番号のみが示されている。構内網9のネットワーク
の形状としては、種々のものが実用されているが、本発
明に使用可能なものは、環状形(リングまたはループ
形)とバス形である。構内網9は公知の技術であり詳細
な説明は省略するが、構内網9の伝送路の伝送速度は一
般に高速である。環状形の場合、データはノード・ステ
ーション毎に中継伝送されるので、ノード・ステーショ
ン数(N)と同じ数だけの高速チャネルが必要となる。
また、ノード・ステーションがないリング形では、端末
毎に中継伝送を行うので、端末の数(n)だけの高速チ
ャネル数が必要となる。また伝送路は一般に時分割多重
化されており、多重化の単位としてタイム・スロット多
重(通常、1オクテット・バイトまたはキャラクタ単位
をタイム・スロットに割付ける時分割多重)と、パケッ
ト/メッセージ単位で時分割多重を行うパケット/メッ
セージ多重とが広く使用されている。
タイム・スロット多重のフレーム構成は、第4B図のよ
うになっており、繰り返し周期(通常、125μs)中に
m個のタイム・スロットを持っている。
1タイム・スロット当りの情報量は、通常1バイトま
たは1キャラクタである。また、1フレーム中のタイム
・スロットの数(m)は伝送速度に依存して決められる
ものである。
あるメッセージを伝送する場合に何番目のタイム・ス
ロットを使用するかは、送受信双方の合意に基づき、定
められたタイム・スロットに送信側ではデータを搭載
し、受信側ではデータを取り出すことを一定周期で繰り
返すことにより通信が行われる。この場合リング形で
は、伝送路がノード・ステーション(ノード・ステーシ
ョンのないシステムでは端末)を経由して中継伝送され
るために、タイム・スロットへのデータの搭載と取り出
しが可能である。
なお、構内通信網(LAN)に関しては、多くの公開さ
れた文献があるが、それらは本発明の第1A図および第1B
図に示すごとく無線基地局30(ノード・ステーションと
LAN網では呼ばれている)と構内網9とを任意に接続す
るためのスッチ群223である通話路開閉部が記されてい
ない場合が多い。これは、ノード・ステーションとして
必須の機能だからである。ただし、本発明のように小ゾ
ーンを用いる移動通信網に構内通信網を適用した例は公
開されてはおらず、動作が従来の小ゾーン方式と大きく
異なるので、とくにスイッチ群223に含まれた通話路開
閉部の多くのスイッチSWCを明示した。この結果、構内
網の伝送路として常用される同軸ケーブル,光ファイバ
ー・ケーブルはもとより、多数の電話線を一括集中しケ
ーブル化したメタリック・ケーブルも使用可能であるこ
とを示したことになる。
第2A図には、同じ構成を有する各無線基地局30−1,30
−2等が示されている。ダイバーシティ効果を得るため
のn個のアンテナ部に受けた受信信号は、受信ミクサ43
−1〜43−nと受信部33−1〜33−nを含む無線受信回
路48−1〜48−nに入り、その出力である通信信号は、
混合回路52で混合されて、制御部38とインタフェース39
に入力される。インタフェース39から出力される通信信
号は、送信ミクサ41−1〜41−nと送信部31−1〜31−
nとを含む無線送信回路46−1〜46−nに印加されるた
めに、送信信号分割部29でn個に分割される。無線送信
回路46−1〜46−nからの、送信信号はアンテナ部から
送出されて、移動無線機によって受信される。また、通
信中の通話品質を常時監視し劣化したときは、それを制
御部38へ報告する通信品質監視部37−1〜37−nや、通
信中における干渉妨害の有無を監視し、一定量以上の干
渉妨害を検出した場合には、それを制御部38へ報告する
干渉妨害検出器42や移動無線機のIDを記憶したり、それ
がどのゾーンに居るかを識別し、また記憶するID識別記
憶部34が図示のごとき結線を有して具備されている。
この無線基地局30には、さらにシンセサイザ35−1,35
−2,…,35−nおよび36−1,36−2,…,36−nとが含まれ
ており、シンセサイザ35−1〜35−nと36−1〜36−n
は、制御部38によって制御されている。各シンセサイザ
35−1〜35−nおよび36−1〜36−nには、基準水晶発
振器40から基準周波数が供給されている。
インタフェース39は、構内網9との接続をするための
スイッチ群223に含まれた各スイッチSWCに接続され、各
スイッチSWCは、制御部38からのスイッチ制御信号によ
って、オン・オフされる。これにより、構内網9から各
無線基地局30に必要な信号が取り込まれ、また、他の無
線基地局30または関門交換機20へ伝送すべき信号を送出
する。
第2B図には、無線基地局30Bが示され、第2A図に示し
たものとの相違は、無線受信回路48および無線送信回路
46を各1組しか有しておらず、シンセサイザも35−1,36
−1のみであり、第2A図に示した無線基地局30がダイバ
ーシティ効果を得ることができるのに対し、第2B図の無
線基地局30Bはダイバーシティ効果を有していないか
ら、ダイバーシティ効果が必要でない場合には、このよ
うに簡単な構成のものを使用できる。
第2C図には無線基地局の他の実施例30Cが示され、こ
こでは複数の送受信機を含む無線基地局30Cが、複数の
アンテナ99−1〜99−qを有するアンテナ共用装置96と
無線基地局制御装置32を共用する多くの通話(信)用の
送受信機90−1〜90−mがスイッチ群223を介して設け
られ、第2A図に示した無線受信回路48と通信品質監視部
37の両機能を有するm個の通信品質監視用受信機93−1
〜93−mと、制御信号用の制御チャネル専用の制御用送
受信機94−1〜94−pが示され、関門交換器20および交
換器11を介して電話網10に接続されている。
第2D図には、第2C図において使用される送受信機90−
1〜90−mの一実施例が示されている。
第2D図に示した送受信機90は、第2A図に示した無線基
地局90と同様に、それぞれ独立したシンセサイザ35−1
〜35−nと、受信ミクサ43−1〜43−nおよび受信部33
−1〜33−nを含むアンテナ共用装置96へ接続された無
線受信回路48−1〜48−nと、通信品質監視部37−1〜
37−nを含む構造を有し、送信側にもそれぞれ独立した
シンセサイザ36−1〜36−nと、送信ミクサ41−1〜41
−nおよび送信部31−1〜31−nを含むアンテナ共用装
置96へ接続された無線送信回路46−1〜46−nを具備す
る構造を有しており、第2A図に示した無線基地局30の構
成と実質的に同じである。この送受信機90を用いた無線
基地局30を用いることにより、送信時におけるダイバー
シティ効果を期待することが可能となる。
第2C図の通信品質監視用受信機93−1〜93−mの回路
構成は、第2D図に示したものから無線送信回路46−1〜
46−nとシンセサイザ36−1〜36−nと送信信号分割部
29を除去した上、無線受信回路で、n=1、すなわち受
信ミクサ43,受信部33,シンセサイザ35等を1個しとたも
のに等しい。
また制御用送受信機94−1,…,94−pは第2D図の回路
構成と実質的に同様であるが、音声を伝送する必要はな
く、制御信号のみの伝送であるから回路パラメータを簡
単にすることが可能である。
第3図には無線基地局30(B,Cも含めて以下このよう
に略す)と交信する移動無線機50の構成例を示す。
移動無線機50への入力電波(入力信号)はn個のアン
テナで得られ、それぞれ無線受信回路68−1,68−2,…,6
8−nへ到来する。各無線受信回路68−1〜68−nでは
それぞれ受信ミクサ63−1,63−2,…,63−n、受信部53
−1,53−2,…,53−nが具備されており、また受信ミク
サ63−1〜63−nには、それぞれシンセサイザ55−1,55
−2,…,55−nからの局部発振周波数が入力される。し
たがって同図の構成では、常時各無線チャネルCH1,CH2,
…,CHnの信号を受信し復調することが可能である。また
これら受信部53−1〜53−nの出力信号の一部が制御部
58へ送られ、さらに他の一部は、混合回路69に加えられ
通常のダイバーシティ受信機(この場合は検波後合成)
と同様に処理が加えられ、電話機部59へ送られる。また
各受信部53−1〜53−nの出力の一部は、それぞれ通信
品質監視部57−1〜57nに送られ、その出力は制御部58
にそれぞれ印加されている。
電話機部59から出力される通信信号は、送信ミクサ61
−1〜61−nと送信部51−1〜51−nとを含む無線送信
回路66−1〜66−nに印加され、送信信号はn個のアン
テナ部から送出されて、無線基地局30によって受信され
る。
n個の送信ミクサ61−1〜61−nにはシンセサイザ56
−1〜56−nから、制御部58によって指示された周波数
の信号が印加されている。また、通信中における干渉妨
害の有無を監視し、一定量以上の干渉妨害を検出した場
合には、それを制御部58へ報告する干渉妨害検出器62や
自己の移動無線機50のIDを記憶したり、自分がどのゾー
ンに居るかを識別し、また記憶するID・ローム・エリア
情報照合記憶部54や通信中の通話品質を常時監視し、劣
化したときには、通信品質監視部57が制御部58へ報告す
る。シンセサイザ55−1〜55−nと56−1〜56−nは、
制御部58によって制御されている。各シンセサイザ55−
1〜55−nおよび56−1〜56−nには、基準水晶発振器
71から基準周波数が供給されている。
移動無線機50と複数の無線基地局30,関門交換機20と
の間の制御用の信号は、制御信号専用の制御チャネルを
用いる場合と、通信(話)信号の帯域外を用いる場合と
がある。
この制御信号を通信(話)信号の帯域外で伝送するた
めに、具体的には、制御信号がアナログ信号の場合、第
4A図(a)に示すように、通話チャネルの帯域0.3〜3.0
KHz外の低い周波数fD0(たとえば約100Hz)または高い
周波数fD1,fD2,fD3…fD8(たとえば3.8KHzから0.1KHz間
隔で4.5KHzまでの8波)を用いる。
制御すべき項目すなわち制御データが多いときには、
制御用の周波数fD0〜fD8の波数をさらに増加させてもよ
いし、副搬送波形式をとることも可能である。このと
き、たとえばfD0〜fD8のうちの1波あるいは複数の波に
周波数変調をかけたり、あるいは振幅変調をかけたりす
ることによって、より多くの制御データを伝送すること
もできる。
また、制御信号としてディジタル・データ信号を用い
た場合には、音声信号もディジタル符号化して、両者を
時分割多重化して伝送することも可能であり、これを第
4A図(b)に示す。第4A図(b)は、音声信号をディジ
タル符号化回路91でディジタル化し、それとデータ信号
とを多重変換回路92で多重変換し、送信部31の変調回路
に印加する場合の一例である。
以下に、移動無線機50、無線基地局30および関門交換
機20の機能を順次説明する。
(A)移動無線機50 最初に移動無線機50の具備する機能のうち、制御部58
の機能につき説明する。制御部58では、まず基本機能と
してつぎの機能を具備している。
i)自己の移動無線機50の無線送信回路66に対し、電波
の送信の発射又は停止の指令および送信電力レベルの制
御。
ii)自己の移動無線機50の無線受信回路68に対し、電波
の受信指示または停止の指令。
iii)電話機部59に対し、ダイヤル信号送出可否指令お
よび音声の送受信指令。
iv)シンセサイザ群55−1〜55−nおよび56−1〜56−
nに対し発振周波数(チャネル)指定と、発振指令およ
び停止指令。
v)通信品質監視部57からの情報による1つのまたは複
数の使用チャネルの変更適否の判断。
vi)干渉妨害検出器62からの情報による使用チャネルの
変更適否の判断。
vii)ID・ロームエリア情報照合記憶部54からの情報に
より、通信すべき相手方IDの確認および使用チャネルの
決定。
viii)サービス種別の上位の移動無線機に対する通話チ
ャネルの譲渡。
ix)制御決定に関して、無線基地局30より下位にあるこ
と。これは制御上の判断について無線基地局30と相違し
た時には、無線基地局30に対して主導権を行使可能とす
ること。
x)移動無線機50の移動方向、移動速度の推定。
つぎにi)〜x)の機能を複合して使用することによ
り、つぎの応用機能を具備することができる。
1) 自己の移動無線機50の周辺で動作中の他の移動無
線機や他の無線基地局で使用している無線チャネルをID
・ロームエリア情報照合記憶部54に記憶させ、発呼また
は通信チャネルの切替えのときに活用する。
2) ix)の機能の一つの応用として、通話トラヒック
の輻輳時において、同時に通信に使用するチャネル数の
消滅、ないし発呼の抑圧、使用チャネルの切断もしくは
早期終了勧告の実施。
3) i),v),vi)の機能を用い、自己の移動無線機5
0に対する最適送信レベルの設定。
4) 3)の機能の一つの応用として、ディジタル信号
の伝送に対し、最適信号速度を決定すること。
5) 通信の種類(電話、FAXデータなど)により最適
使用チャネルを決定する。
また、他のゾーンへ移行することにともなう制御機能
としては、 6) 通信中チャネル切替後の新無線基地局30との通信
路の設定。このとき移動無線機50の移動方向を加味し
て、新無線基地局30の選定をする。
7) 関門交換機20に対しては、無線基地局30経由で通
話路のスイッチ群23の開閉の実施。
以上の制御機能を一言で表現すれば、従来技術におい
て用いられていた第9図の無線回線制御局12の機能の一
部を移動無線機50へ収容したということである。このこ
とは最近進歩の著しい超LSI技術を使用してはじめて可
能となるものであり、いわば移動無線機のインテリジェ
ント化と表現することができる。しかしながら、従来技
術を用いて、移動無線機をインテリジェント化したとし
ても、その効用には限界があり、とくに無線回線制御の
能力の向上や、通話中チャネル切替時の瞬断の除去には
全く効果がなく、本発明による方法を用いて始めて名実
ともにインテリジェント化されるということになる。
(B)無線基地局30 無線基地局30(30B,30Cを含む、以下同様)に下記の
ような機能を持たせた装置をそれぞれ設定する。
a)各無線基地局には、少数(通常1個)の制御チャネ
ル送受信のために専用の無線送受信機と、通話チャネル
専用で、かつその無線基地局に割当てられた通話チャネ
ル数に対応した数の無線送受信機が設置されている。た
とえば、第2C図の無線基地局30Cを想定する。1つの無
線基地局30Cに割当てるべき通話チャネル数は、それが
担当する小ゾーンに存在する移動無線機50の通話トラヒ
ックにより最適値が与えられる。ゾーンの面積が大き
く、またそのエリア内に存在する移動無線機が多い場合
には、必然的に通話トラヒックも増大するから、すくな
くとも1つの制御チャネルと複数の通話チャネルが必要
であり、送受信機90(第2D図)の数も当然複数個必要で
ある。NTTの自動車電話システムにおいて、大都会の場
合には、2つの制御チャネルと最大120チャネル程度の
通話チャネルが割当てられている実例がある。
しかしながらゾーンの大きさが次第に小さくなり、遂
には前述した文献、伊藤“携帯電話方式の提案”通信学
会 通信方式研究会資料CS−86−88、1986年11月に示さ
れているように半径25m程度の極小ゾーンとなると、こ
のエリアをサービス・エリアとして受持つ無線基地局と
しては通話トラヒックおよび方式、コストの点からそこ
に設置される無線チャネルとして、制御および通話をそ
れぞれ1とし、これをまかなう無線機の機能としては1
送受信とされる場合がある。すなわち1個の送受信機を
制御および通話兼用にするわけである(第2B図参照)。
しかもこの兼用は従来のシステムのようにある移動無線
機からの発呼に対し、当初、制御チャネルで対応し、空
いている通話チャネルを指定した後は、自らも通話チャ
ネルに変更して同一の移動無線機と通信を実行すること
になる。
以上説明したように無線基地局30の構成には、種々の
ケースが考えられるが、本発明はそのすべての場合に適
用が可能である。
以下、さらに第2C図,第2D図を用いて説明する。
制御部38Cでは、まず基本機能として、つぎの機能を
具備している。
i)自己の無線基地局30Cに含まれた送受信機90の送信
部31に対し、電波の送信の発射または停止の指令および
送信電力レベルの制御。
ii)自己の無線基地局30Cの受信部33に対し電波の受信
指示または停止の指令。
iii)関門交換機20に対し、ダイヤル信号送出可否の通
知、音声の送受話可否の通知。
iv)シンセサイザ群35−1〜35−nおよび36−1〜36−
nに対し発振周波数(チャネル)指定と、発振指令およ
び停止指令。
v)通話(制御信号を含む)路のスイッチ群223に対す
る制御を無線基地局制御装置32と共同して実施する。
vi)通信品質監視用受信機93−1〜93−mからの情報に
よる使用チャネルの変更適否の判断、ならびに品質情報
を対向する移動無線機50へ伝達することの可否の判断。
vii)干渉妨害検出器42からの情報による使用チャネル
の変更適否の判断。
viii)ID識別記憶部34Cからの情報により、通信すべき
相手方IDの確認および使用チャネルの決定。
ix)サービス種別の上位の移動無線機よりの要請にもと
づき、現在通話中の移動無線機50との通信の早期終了を
はかる。あるいは即時終了を実施する。
x)制御決定に関して、移動無線機50より上位にあるこ
と。これは制御上の判断に関し、移動無線機50と相違し
た時には、移動無線機50に対して主導権を行使すること
である。ただし、x)については、説明の便宜上定めた
もので、実際のシステムでは、無線基地局30に主導性を
もたせても一向に差支えなく実施可能である。
つぎにi)〜x)の機能を複合して使用することによ
り、つぎの応用機能を具備している。
1)自己の無線基地局30(B,C)の周辺で動作中の他の
無線基地局や、他の移動無線機で使用している無線チャ
ネルをID識別記憶部34Cに記憶させ発呼または通信中チ
ャネルの切替えのときに活用する。
2)x)の機能の一つの応用として、通話トラヒックの
輻輳時において、発呼の抑圧、使用チャネルの切断もし
くは早期終了勧告の実施。
3)i),vi),vii)の機能を用い、自己の無線基地局3
0における最適送信レベルの設定。
4)3)の機能の一つの応用として、ディジタル信号の
伝送に対し、最適信号速度を決定すること。
5)通信の種類(電話、FAX、データなど)により最適
使用チャネルを決定する。
また、他のゾーンへ移行することにともなう制御機能
としては、 6)移動無線機50に対し、通話中チャネル切替を実行す
る場合に、移動無線機50や隣接する無線基地局30に対す
る通信品質データの連絡、新しく交信すべき無線基地局
30の決定と、この新しい無線基地局30に対し、移動無線
機50と受信していた信号を切替えるためのスイッチ部の
開閉。あるいは無線基地局30自身が隣接する無線基地局
30からの要請にもとづき移動無線機50と交信すべき新無
線基地局30として選定された場合、交信の開始。
7)関門交換機20に対しては、移動無線機50との交信に
必要な通話路のスイッチ群23の開閉。
8)通話中チャネル切替実施後、一定時間はそれまで通
信していた移動無線機50のIDおよび通話チャネル番号を
記憶する。
9)移動無線機50よりの位置登録信号(制御チャネル使
用)を受信し、自局に位置登録したことを記憶する。ま
た、このことを関門交換機20へ連絡し、関門交換機20で
も記憶することを要請する。この場合本発明では複数の
無線基地局30で位置登録がなされるから、移動無線機50
で受信した信号の品質(S/N,C/N等のデシベル値)も合
せて記憶する。
さらに隣接もしくは次隣接する無線基地局30で、移動
無線機50からの位置登録を受付けていない無線基地局30
に対し、予備位置登録するように要請する。この要請を
受けた周辺の無線基地局30では、一定の時間内において
予備位置登録を受付ける。これは移動無線機50が移動中
や、広帯域信号伝送等の場合に、発着呼をより確実に行
うことで効果を発揮する。なお、上記の隣接無線基地局
30の定義は、各システムにより定められるが、一般には
隣接、次隣接、次次隣接等広く含むものである。
10)無線基地局30内の移動無線機50が通話開始後、無線
基地局30自身ならびに近傍の無線基地局30内の通信トラ
ヒック事情が許せる場合は、移動無線機50に対し、送受
信ダイバーシティ実施の判断および動作遂行の指示。
11)送手段ダイバーシティ実施中の移動無線機50に関
し、トラヒックの輻輳あるいは、重要加入者の発呼や広
帯域信号サービス希望者がその時刻に現われた場合に
は、送受信ダイバーシティの多重度(使用チャネル数)
の減少ないし、ダイバーシティの停止の判断および実
行。
12)通信中の移動無線機50が、場所の移動にともない同
一ゾーン内においても、あるいはゾーン移行し無線基地
局30との通信品質が劣化した場合には、そのチャネルに
対し、同一ゾーンの場合は無線干渉による劣化であるの
で別チャネルへ、また他ゾーンへの移行の場合は移行先
の無線基地局30の有するチャネルへの切替、すなわち、
通信(話)中チャネル切替の動作遂行の判断。なお、後
者の場合この動作を遂行するためには、移動無線機50と
新しく通信を開始する無線基地局30に対し、通話路のス
イッチ群223を切替えるための制御信号を送る必要があ
るが、この構内網9の変更を含め、一切の処理を無線基
地局30が実施することになる。これは従来の技術にない
本発明による新しい動作である。
なお、この場合に使用する信号(制御信号)は、第4A
図(a)に示すように通話チャネルを用い通話信号の周
波数帯域の上または下側周波数帯域を用い行われる。
13)移動無線機50が移動することにより、対向して通信
中の各無線基地局30の受信品質変化の測定結果を特定の
無線基地局30へ集めることにより、移動無線機50の移動
方向および移動速度を推定し、一方、別途調査した移動
無線機の移動方向の無線基地局30におけるトラヒック状
態(通話チャネルの使用状態)を総合的に判断し、必要
により、これらの無線基地局30と交信中の移動無線機50
の送受信ダイバーシティの多重度の逓減または増加の判
断を行い実行する。
以上の制御機能を一言で表現すれば、従来技術におい
て用いられていた第9図の無線回線制御局12の機能の一
部を、無線基地局30および移動無線機50へ収容したの
で、無線回線制御局12の全機能の収容が可能となり、無
線回線制御局12の廃止を可能とした。
しかしながら、従来技術を用いて、無線基地局30をイ
ンテリジェント化したとしても、その効用には限界があ
り、とくに無線回線制御の能力の向上や、通話中チャネ
ル切替時の瞬断の除去には全く効果がなく、本発明によ
る方法を用いてはじめて名実ともにインテリジェント化
されるということになる。
(C)関門交換機20 第1A図に示される構成を有する関門交換機20は、本発
明による移動通信システム内における移動無線機50の位
置情報の記憶をし(ID識別記憶部24の機能)、移動無線
機50相互間における通話路設定を行い、通話路制御部21
の制御によるスイッチ群23の開閉の実行、および移動通
信システム内の移動無線機50とシステム外の電話網10と
の発着呼の通話路設定を行い、通話路制御部21の制御に
よるスイッチ群23の開閉の実行を担当する。
ただし、上記のスイッチ群23の開閉は、発着呼開始お
よび終了時にのみ行うように限定され、移動無線機50が
移動することにより、たとえ、ある無線基地局30と交信
中に隣接もしくは更に他の無線基地局30へ移動したとし
ても、これにともなう通話路の切替は、無線基地局30の
制御するスイッチ群223が行うものであり、これが本発
明の特徴である。この結果、前述したような切替動作の
迅速化が可能となる。
ただし、例外的に無線基地局30による通話路の切替
が、障害のため実行不可能の場合には、応急的に関門交
換機20においても同様の動作が実施可能な機能は具備さ
せている。
以下、関門交換機20の機能を詳細に説明する。
a)移動無線機50よりの発呼に関連して開閉すべきスイ
ッチ群23の動作の実行、ならびに被呼者が電話網10に含
まれている場合には、関門交換機20宛の被呼者との通話
設定に必要な情報の伝達。
b)移動無線機50への着呼信号が電話網10に含まれてい
る発呼者から自関門交換機20を経て伝送されてきた場合
に、通話路制御部21を介して開閉すべきスイッチ群23の
動作の実行、ならびにID識別記憶部24の検索による被呼
移動無線機50の現在位置の確認をする。
c)移動無線機50への着呼に関連して、被呼移動無線機
50の現在位置を登録したゾーンをカバーする無線基地局
30への呼出信号の送出指示。まずこの呼出信号はその移
動無線機50の現在位置登録がされているすべての無線基
地局30へ送出され、これを受けた各無線基地局30では、
下り制御チャネルを用い移動無線機50宛の着呼信号を同
時刻に送出する。ただしこの送出時刻は、必ずしも同時
刻でなくてもよく、各無線基地局30ごとに時系列的に順
次送出してもよい。すなわち信号の時間差による干渉妨
害をさける対策が講じられていればよい。
もし、上記の呼出信号送出後、一定の時間経過後も、
移動無線機50から応答のない場合には、予備位置登録し
た無線基地局30からも呼出し信号を送出する。
d)移動無線機50の位置登録を完了した無線基地局30か
ら、これに隣接もしくは次隣接する無線基地局30に対
し、この位置登録したことを連絡し、合せて移動無線機
50の予備位置登録をすべきことを勧告し、これを受けた
これ等の無線基地局30が、移動無線機50の予備位置登録
を完了し、同時に、このことを関門交換機20へ連絡した
時は、この予備位置登録を記憶すること。
e)関門交換機20自身の判断により、位置登録を受付け
た無線基地局30の周辺にある無線基地局30で、かつ、移
動無線機50の位置登録がなされていない場合、予備位置
登録することを勧告する。
つぎに、システム全体の作用を、以下の項目順に説明
する。
(1)位置登録 (2)発呼動作 (3)着呼動作 (4)通話中チャネル切替 (1)位置登録 移動無線機50の常置場所であるホーム・エリア、ある
いはホーム・エリア以外のサービス内のエリアであるロ
ーム・エリアにおいて、すでに関門交換機20および周辺
の無線基地局30−1,30−2,30−3等が動作しているとき
に、移動無線機50の電源スイッチがオンされて、動作を
開始すると、最初に行われるのが位置登録動作である。
この位置登録動作の流れを第5A図および第5B図に示し、
説明する。
移動無線機50の電源スイッチがオンされると、現在の
位置を登録するための信号が上り制御チャネル(CH)を
用いて、周辺の無線基地局たとえば30−1に対して送出
される(S201、第5A図)。
この移動無線機50からの位置登録信号を受信すると
(S202)、無線基地局30−1では、受信内容を検査し、
ID識別記憶部34にIDを記憶する(S203)。受信内容を検
査した結果一定値以上である場合には(S204YES)、位
置登録要求信号を関門交換機20に対して送出する(S20
5)。この登録要求信号を受信した(S206)関門交換機2
0では、無線基地局30−1に受信品質および位置が記憶
されていることを登録する(S207)。この登録作業が完
了すると、登録完了信号が送出される(S208)。この登
録完了信号を受信した無線基地局30−1では(S209)、
下り制御チャネルを用いて移動無線機50に転送する(S2
10、第5B図)。
登録完了信号を受信した(S211)移動無線機50は、受
信内容を検査して登録された無線基地局30−1のID(識
別番号)をIDローム・エリア情報照合記憶部54に記憶す
る(S212)。
つぎに、移動無線機50の位置登録を受付けた無線基地
局30−1,30−2等は、これらに隣接もしくは次隣接する
無線基地局30に対し、この位置登録したことを連絡し、
合せて移動無線機50の予備位置登録すべきことを勧告す
る。この勧告を受けた、これらの無線基地局30が移動無
線機50の予備位置登録を完了する。同時に、このことを
関門交換機20へ連絡する。関門交換機20では、この予備
位置登録を記憶し、その完了したことを各無線基地局30
へ報告する。
以上の動作により位置の登録動作は終了し、着呼に対
して待機状態に入る。
なお、以上の説明から明らかなように本発明による移
動通信システムの移動無線機50の位置登録は、従来のシ
ステムと異なり複数の場所(無線基地局単位)に登録さ
れることとなる。これが本発明の1つの特徴を表わすも
のである。また、無線基地局30、および関門交換機20で
は、位置登録情報を記憶する場合に、移動無線機50から
送られてきた位置登録信号の品質を測定し、その値を含
めて記憶する。それゆえ、たとえば関門交換機20では、
移動無線機50の位置登録信号を記憶するのに、受信品質
の上位だった無線基地局30のIDとともに、たとえば、つ
ぎに示すように受信品質の良い順に記憶する。
また第1表において、無線基地局30−4,30−5,…,30
−pは予備位置登録された無線基地局30であり、ここで
は当然、移動無線機50からの受信品質は表示されない。
したがって正式の位置登録か予備かは受信品質の項を見
れば直ちに判断される。
同様に各無線基地局も無線基地局30が受信した情報の
みならず、第1表に示すような周辺の無線基地局の受信
情報も合せて記憶する。これは移動無線機50との間で通
話路が設定されたとき移動無線機50の移動にともなう通
話(信)中チャネル切替実施のときに有用な情報である
ばかりでなく、移動無線機50の移動方向、速度などを推
定するのに必要だからである。
上記と同様な理由のために、移動無線機50内のIDロー
ム・エリア情報照合記憶部54においても、第1表と同じ
く情報を記憶する。
つぎに移動無線機50が待受中(通話しない状態)にお
いて位置登録したゾーンから移動し、隣接ゾーンへ移行
したとする。この移動の認識は、たとえば無線基地局30
から常時制御信号が送出されているシステムでは、受信
した制御信号に含まれている無線基地局30のIDを、移動
無線機50で記憶している、IDと照合すれば判別できる。
無線基地局30から常時には制御信号が送出されていな
いシステムでは、所定の時間間隔で移動無線機50から周
辺の無線基地局30宛に上り制御チャネルを用いて下り制
御信号送出要請を行い、これに応じて各無線基地局30か
ら送られてきた無線基地局30のIDを移動無線機50で記憶
しているID情報と照合することにより可能となる。
以上いずれのシステムにおいても、この結果得られた
無線基地局30のID情報のうち、それまで移動無線機50で
記憶していた基地局ID情報と異なる新しい基地局ID情報
がすくなくとも1つ以上あることを発見した場合には、
移動無線機50は新ゾーンへ移行したものと判断し、制御
部58(第3図参照)は、IDローム・エリア情報照合記憶
部54への位置登録の更新を実行する。すなわち上り制御
チャネルを用いて移動無線機50のID情報を周辺の無線基
地局30へ送信する。
この信号を良好に受信した複数の無線基地局30では、
すでに説明したのと同様の手続きを行い、関門交換機20
へ移動無線機50の位置登録信号を送出する。この信号を
受信した関門交換機20では、自装置内のID識別記憶部24
を動作させ移動無線機50の位置登録情報として、従来の
情報から、新情報に書きかえさせる。これにより、移動
無線機50の位置登録が更新される。
以上の更新作業は移動無線機50が待受時であるから必
要なのであり、通信(話)中に新ゾーンへ移動した場合
には、後述するように、関門交換機20へは新通話チャネ
ルの割当を新無線基地局と移動無線機50との間で行わせ
る時、同時に位置登録を更新させるので、特別の動作は
不要である。
以下、本発明における一つの特徴的な予備位置登録の
効用について説明する。
i) 位置登録している無線基地局30が他の移動無線機
50と交信している最中等のために使用可能な通話チャネ
ルがない状態のとき、他の移動無線機と発着呼する必要
が発生した場合には、予備位置登録している無線基地局
30を発着呼に使用する。この場合、通常の通信では通信
品質がシステムにより定める規格を満たさぬ場合がある
ので、つぎの対策を用いる。それには複数の無線基地局
30を使用し、ダイバシティ送受信を行わせる。あるい
は、無線基地局30,移動無線機50とを送信電力を通信可
能なレベルにまで増大させた上使用する、等である。
ii) 移動無線機50の移動速度を他の無線基地局30ある
いは移動無線機50より通知を受けることにより、移動方
向にある無線基地局30では、通話中チャネル切替に備え
ることが可能になる。
iii) 無線基地局30へ予備位置登録されている移動無
線機50の数より、その時点における通話トラヒックの推
定が容易になり、トラヒック制御が容易となる。
なお、上記の予備位置登録された移動無線機50の位置
情報は一定時間の後、自動的に消去させることも可能で
ある。これは無線基地局30でのメモリ容量を少なくし、
経済化をはかりたい場合に有効である。
(2)発呼動作 移動無線機50からの発呼動作について説明する。
移動無線機50は電源がオンされており、(1)項で説
明した位置登録が完了しているものとする。移動無線機
50から同一システム内の他の移動無線機、あるいは第1A
図に示されている電話網10に収容されている電話機を呼
ぶ場合の発呼動作は、現在使用されている自動車電話機
からの発呼と同様にダイアル操作が行われる。
さて、使用者が第3図に示される移動無線機50の電話
機部59の送受話機をあげる(ハング・オフ)動作をす
る。この状態では、移動無線機50から送出する発呼信号
が送出される。この移動無線機50のIDを含む発呼要求信
号は、第3図の制御部58で作成され、無線送信回路66へ
送られる。無線送信回路66では変調が加えられ、適当な
レベルにに増幅後、送信ミクサ61からアンテナに加えら
れ無線基地局30−1等へ送られる。
この信号を良好に受信した無線基地局30−1等におい
ては、受信信号の内容を検査して、無線基地局30−1の
ID識別記憶部34に記憶され、位置登録の完了している移
動無線機50からの発呼であることを確認し、無線基地局
30−1で使用可能な空き無線チャネルを検索し、その中
から適当なものを選定し、受信品質の値と発呼応答信号
と共に発呼してきた移動無線機50へ返信する。
上記の動作は、もし移動無線機50の周辺に通信可能な
他の無線基地局30−2等があれば、同様な動作が行われ
る。ただし、この場合返信のタイミングは、他の無線基
地局からの返信に干渉妨害を与えないよう対策が講じら
れる。もし無線基地局30−1の記憶部34に記憶されてい
ない移動無線機であれば、発呼を許可してよいか否か検
討の上、もし問題がないならばこの時点で記憶し、上記
と同様の応答信号を移動無線機50あてに返信する。
一方、これら周辺の無線基地局30−1,30−2,…,30−
nからの応答信号を受信した移動無線機50では、その時
点における通話トラヒック状態を考慮し、ダイバーシテ
ィ送受信すべき無線基地局の数を決定する。すなわち無
線基地局30−1,30−2,…,30−nからの応答信号の内容
を検査し、通話品質が一定の規格を満足しているものの
うちから、移動無線機50の移動方向や速度、移動無線機
50に具備されているダイバーシティ送受信可能な多重
度、電波妨害を発生するおそれのない空通話チャネルお
よび周辺のトラヒック状態等から、無線基地局30−1,30
−2ないし30−nと通信することを決断したとする。こ
の場合、移動無線機50では上り制御チャネルを用い、無
線基地局30−1,30−2,…,30−nに対し、それぞれ通知
する。
以上の発呼動作の流れを、第6A図および第6B図に示し
説明する。ただし移動無線機50と通信する無線基地局30
は1局(30−1)だけ代表して示した。関門交換機20お
よび無線基地局30−1はすでに動作を開始しており、移
動無線機50も動作を開始して、第5A図,第5B図で説明し
た位置登録作業を終了している。送受話機があげられて
(オフ・フック)、上り制御チャネル(CH)を用いて、
このオフ・フック信号と、移動無線機50のID(識別番
号)が送出される(S231、第6A図)。
これを受けた無線基地局30−1では、移動無線機50の
IDを検出し、ID識別記憶部34にすでに記憶されているも
のであることを確認する(S232)。
そこで無線基地局30−1は、移動無線機50から受信し
た受信品質の値および使用すべき通話チャネル番号を加
えて、発呼応答信号として下り制御チャネルを用いて送
出する(S233)。
このような発呼応答信号を複数の無線基地局30から受
けた移動無線機50は、各無線基地局30からの受信品質の
値を検討し、ダイバーシティ送受信可能な、たとえば無
線基地局30−1〜30−nを選択し、使用チャネルを確認
し(S234)、通話に使用する無線基地局30を指定する信
号をチャネル切替完了報告として送出する(S235)。た
とえば、無線基地局30−1に対しては、無線基地局30−
1が指定してきた通話チャネルに切替えて、チャネル切
替完了報告を下り制御チャネルを用いて送出する。この
切替完了報告を受けて、無線基地局30−1では、自局の
制御部38からの制御信号221によりスイッチ群223の、た
とえばSWC1−1をオンにして、無線基地局30−1を関門
交換機20に接続するとともに、関門交換機20に対して発
呼信号を送出する(S236)。これを受けた関門交換機20
は、移動無線機50のIDや、通信品質を検出してID識別記
憶部24に記憶する(S237)。そこで無線基地局30−1か
らは、ダイアル・トーンが送出される(S238)。
このダイアル・トーンは移動無線機50で受信され、通
話(信)が設定されたことを確認する(S239)。移動無
線機50は、宛先のダイアル信号をチャネルCH1(上り)
を用いて送出し(S240、第6B図)、無線基地局30−1に
より転送される(S241)。これを受けた関門交換機20で
は、通話路制御部21の制御によりスイッチ群23の、たと
えばSW1−1をオンして無線基地局30−1を電話網10の
交換機11に接続する(S242)。そこで交換機11が動作し
て電話網10の宛先までの通話(信)路が設定される(S2
43)。その後通話がなされる(S244)。
通話が完了すると、送受話器がオン・フックされて
(S245)、オン・フック信号と終話信号が移動無線機50
からチャネルCH1(上り)を用いて送出される(S24
6)。これにより無線基地局30−1は終話を確認し(S24
7)、終話を関門交換機20に伝えるとともに、自局用の
スイッチ群223のスイッチSWC1−1をオフにする(S24
7)。そこで関門交換機20では、スイッチ群23のスイッ
チSW1−1をオフにし、通話が終了する(S248)。
(3)着呼動作 以上は移動無線機50からの発呼について本発明を説明
したが、以下移動無線機50への着呼の動作の流れを第7A
図および第7B図を用いて説明する。ここでは多くの無線
基地局30のうち、30−1を代表して示した。たとえば無
線基地局30−1などの近傍に存在する移動無線機50等は
すべての無線基地局30で共通して使用する制御チャネル
で待受けている。
第1A図において電話機10から関門交換機20に移動無線
機50宛の着呼信号が入来したとする。関門交換機20内の
ID識別記憶部24では、入来した着呼信号を検査し、被呼
者のIDを調べたところ現在位置登録されている無線基地
局30(複数)が検索されたとする。すると通信制御部21
を経由して移動無線機50が位置登録されているすべての
無線基地局30宛に着呼信号を構内網9を経由して送信す
る(S271、第7A図)。関門交換機20から送られてくる制
御信号は、各無線基地局30用の通話路のスイッチ群223
の開閉の如何にかかわらず、制御部38へ伝えられるよう
に構成されているから、これを受信した各無線基地局30
では、自局内のID識別記憶部34を検索し、動無線機50の
IDがそこに記憶されていることを確認すると、下り制御
チャネルを用いて、移動無線機50宛に着呼および無線基
地局30−1内で使用可能な空通話チャネルのうちから適
当なものを選択して、通話チャネル指定要請の信号を無
線基地局30−1のIDを加えて送出する。他の無線基地局
30にも同様な動作で移動無線機50を実質的に同一時刻に
呼出すことになる(S272)。ただし、無線干渉の発生す
る可能性のあるシステムにおいては、タイミングをずら
して送信する。
一方、この着呼信号は制御チャネルで待受中の移動無
線機50で受信され、受信信号の品質や信号の内容を検索
し、移動無線機50宛の着呼信号であることを確認した後
は、移動無線機50が自己の通話能力や近傍の通話トラヒ
ック状態を考慮の上、通話可能な無線基地局30−1,30−
2,…,30−nを決定し、指定されたチャネルに切替て(S
273)、上り制御チャネルを用いて、無線基地局30−1,3
0−2,…,30−n宛に送信する(S274)。またこれと同時
に移動無線機50(第3図)内の各シンセサイザ55−1,55
−2および56−1,56−2,…,56−nを動作させ、たとえ
ば通話チャネルCH1(無線基地局30−1用)、通話チャ
ネルCH2(無線基地局30−2用)、……,通話チャネル
n(無線基地局30−n用)で送受信可能な状態に移行さ
せる。移動無線機50からの上り制御チャネルを受信した
各無線基地局30−1〜30−nでは、受信信号の品質を検
査し、発信した移動無線機50のIDを確認して(S275)、
着呼応答信号を関門交換機20に対して送出する(S27
6)。
そこでこの着呼応答信号を受けると、関門交換機20で
は、移動無線機50のIDがすでにID識別記憶部24に記憶さ
れているか否かを確認し、記憶されていない場合には、
無線基地局30−1の品質検査のデータとともにID識別記
憶部24に登録し(S277)、この記憶したIDなどを含む応
答確認信号を無線基地局30−1などへ送出する(S27
8)。
この応答確認信号を受けた無線基地局30−1では、移
動無線機50のIDが正しく登録されたことを確認し(S27
9)、呼出ベル信号を設定された通話チャネルCH1で送出
し、(S280、第7B図)、移動無線機50で呼出音を発生す
る(S281)。
この呼出音により移動無線機50側の送受話器が持ち上
げられる(オフ・フック)と(S282)、通話チャネルた
とえばCH1でオフ・フック信号が送出され、無線基地局3
0−1ではこれを転送すると同時にスイッチ郡223のスイ
ッチSWC1−1をオンにし(S283)、関門交換機20に受信
されてスイッチ郡23のスイッチSW1−1がオンされ(S28
4)、電話網10と移動無線機50との間で通話が開始され
る(S285)。
通話が終了すると、送受話機がおろされ、オン・フッ
ク信号と終話信号がチャネルCH1により無線基地局30−
1に送られ(S286)、終話を確認した無線基地局30−1
では、この信号を関門交換機20へ転送すると同時に、ス
イッチ群223のスイッチSWC1−1をオフする(S287)。
このオン・フック信号および終話信号を受けた関門交換
機20は、通話路制御部21を動作せしめてスイッチ群23の
SW1−1をオフして終話する(S288)。
(4)通話チャネル切替 本発明による通話中チャネル切替では、n−1個の無
線基地局30と1個の移動無線機50とが、n−1個の無線
チャネルを用いて交信している最中に、その内のあるチ
ャネルにおける通信の品質が一定値以下になった場合に
は、一定の通信品質を満足する現在通信していない他の
1つの無線基地局30との間で他の1つのチャネル(新チ
ャネル)に切替えて交信するために先立って、継続して
送受信中のn−2個のチャネル以外の旧チャネルと新チ
ャネルを一時的に並行して送受信するようにし、その間
に新チャネルの品質を調査して一定レベル以上であるこ
とを確認すると、チャネル切替のための動作を終了し
て、新チャネルを含むn−1個の無線チャネルによって
交信するようにした。したがってチャネル切替による通
信の瞬断を生ずることがなくなった。このほか、チャネ
ル切替を実施しない場合を含めて送受信ダイバーシティ
効果を得ることが可能となった。
第8A図ないし第8C図には、第1A図,第2A図および第3
図に示したシステムにおける通話中チャネル切替動作の
流れを示すフロー・チャートが示されている。
関門交換機20,無線基地局30−1,30−2,…,30−nおよ
び移動無線機50が動作を開始し、関門交換機20に含まれ
るスイッチ群23のスイッチSW1−1,1−2,…,1−(n−
1)がオンであり、無線基地局30−1,30−2,…,30−
(n−1)と移動無線機50との間で交信中である。この
交信には、移動無線機50に含まれる制御部58によって指
示されたチャネルCH1,CH2,…,CH−(n−1)の下り周
波数F1,F2,…,Fn-1と上り周波数f1,f2,…,fn-1が使われ
ている(S101、第8A図)。
本発明によるシステム構成で特徴的なことは、関門交
換機20の具備しているスイッチ群23の開閉動作は1個の
通話に対し、その開始と終了時に限定されていること
と、通話路は1回線のみで十分であり、したがってスイ
ッチ回路としては1個の動作で十分であることである。
ここではスイッチSW1−1がオンの状態であるとする。
これに反し、通話に関係している無線基地局30用のスイ
ッチ群223の開閉は通常頻繁に行われているが、以下説
明するごとく、1つの時点に限定すれば、通話中チャネ
ル切替の行われる毎に、いづれか1つの無線基地局30用
のスイッチSWCの開閉が行われているのが常態である。
そして1つの無線基地局30が無線チャネル切替の要否の
判断をし、切替動作の主導性を発揮することも特徴の1
つである。
以下、各無線基地局30(30−1,30−2,…,30−(n−
1))用スイッチがSWC1−1,2−1,…,(n−1)−1
がオンになっていると仮定する。
移動無線機50は、無線基地局30−1から遠ざかり、無
線基地局30−nへ近づいたとする。すると移動無線機50
と無線基地局30−1とのあいだの相対距離の増大にとも
ない、通話品質が劣化をはじめるので、これを移動無線
機50の通信品質監視部56が検出する(レベルL1以下に低
下したことを検出する)。なお、レベルL1といえども回
線が要求されている値を上回るように設定されている。
一方、無線基地局30−1でも、移動無線機50からの受
信信号の通話品質は常時監視しており、上記と同様の状
態を発見しているはずである。もっとも移動無線機50の
方が発見が早かったとしても、制御信号(音声帯域外信
号)で無線基地局30−1へ通知するので、無線基地局30
−1は容易に上記の事態の発生を認識することが可能で
ある。
さて、通信品質の劣化した状態を認識した無線基地局
30−1では(S102YES)、構内網9を通して周辺にある
すべての無線基地局30に対し、移動無線機50の送信信号
(通話チャネルCH1)の品質を測定するように要求する
(S103)。
無線基地局30−1から送信する制御信号の内容には、
以下に示す信号が含まれている。
i)対向して通信中の移動無線機50のID。
ii)現在通話中の相手無線基地局30−1,30−2,…,30−
(n−1)のIDおよび受信品質。
iii)現在使用中のチャネル番号。
iv)通信の種類(電話、FAX、データ等)。
v)サービス種別。
このような内容を含む制御信号は、周辺にあり、か
つ、移動無線機50と交信していない複数の無線基地局30
で受信される。
すなわち、これらの無線基地局30は、別の移動無線機
と交信中の場合を除いては、待受時には、各システムで
定められた制御チャネル(たとえばCH50)で受信待機中
であり、各無線基地局30は指示された通話チャネルCH1
に切替えてモニタ受信する(S104)。そして、これらの
現在移動無線機50と通信を行っていない各無線基地局た
とえば30−nは、測定値を構内網9を通じて無線基地局
30−1に報告する(S105、第8B図)。
もし、無線基地局30−nの通話トラヒックの状態や、
移動無線機50が希望しているサービスの種類を満たす空
チャネルがあり、かつ通信品質としてチャネル切替後も
一定期間所要通信品質を確保し得ると判断した場合は、
自己の無線基地局30−nより無線基地局30−1に対し、
通話可能なチャネル番号も含めて報告する。
このようにして各無線基地局30−n等から送られてき
たC/N値等の情報を得た無線基地局30−1では、これら
複数の情報を比較したところ無線基地局30−nの測定結
果が最も値が良く、かつ品質基準のレベルL2以上、ただ
しL2>L1を満足している事が確認されたとすると(S10
6、YES)、移動無線機50は、無線基地局30−nの通話ゾ
ーン(ゾーンn)近傍へ接近したと判断し、チャネル切
替を行うことを決断する。そして無線基地局30−nに対
しては、空き通話チャネルCHnで移動無線機50と交信す
ることを要請する(S107)。この要請を受けた無線基地
局30−nでは(S108)、使用可能なチャネルはCHnでよ
いことを無線基地局30−1に通知する(S109)。
この通知を受けた無線基地局30−1では(S110)、移
動無線機50へ無線基地局30−nとチャネルCHnで交信す
るための準備をするように要請する(S111)。この移動
無線機50への制御信号は、具体的には、制御信号がアナ
ログ信号の場合、すでに説明した第4A図(a)に示すよ
うに、通話チャネルの帯域0.3〜3.0KHz外の低い周波数f
D0(たとえば数100Hz)または高い周波数fD1,fD2,fD3
fD8(たとえば3.8KHzから0.1KHz間隔で4.5KHzまでの8
波、ただし、n=8のとき)を用いる。
制御すべき項目すなわち制御データが多いときには、
制御用の周波数fD0〜fD8の波数をさらに増加させてもよ
いし、副搬送波形式をとることも可能である。このと
き、たとえばfD0〜fD8のうちの1波あるいは複数の波に
周波数変調をかけたり、あるいは振幅変調をかけたりす
ることによって、より多くの制御データを伝送すること
もできる。
また、制御信号としてディジタル・データ信号を用い
た場合には、音声信号もディジタル符号化して、両者を
時分割多重化して伝送することも可能であり、これをす
でに説明した第4A図(b)に示すようにする。
移動無線機50では、無線基地局30−1からのチャネル
CHnによる交信準備指令を受信して(S112)、その制御
部58は、それまでシンセサイザ55−1,5−2,…,55−(n
−1)を使用して、チャネルCH1による無線基地局30−
1の送信波,チャネルCH2による無線基地局30−2の送
信波,……,チャネルCHn−1による無線基地局30−
(n−1)の送信波を受信している状態から、シンセサ
イザ55−nも動作せしめて、無線基地局30−nから送信
されるチャネルCHnの送信波も受信可能とするような、
周波数をシンセサイザ55−nに発生せしめる。
かくして、無線基地局30−1から送信されているチャ
ネルCH1の品質低下により、無線基地局30−1との交信
が停止されようとしているとき、移動無線機50は無線基
地局30−nに対し、チャネルCHnで交信準備が完了した
ことを報告する(S113)。無線基地局30−nではIDを確
認し(S114)、移動無線機50に対して交信開始指令を送
出すると(S115、第8C図)、無線基地局30−1用のスイ
ッチ群223のスイッチSWCn−1をオンとし(S116)、無
線チャネルCHnによる交信が開始される。
その後の無線基地局30−nからのチャネルCHnを用い
る通話信号やID信号が送られ、この信号品質も良好なこ
とを確認するので(S117)、無線送信回路68を用いて上
り通話信号の帯域外を用い、この確認事項を無線基地局
30−n向けに通話チャネルCHnにより送信する(S11
8)。この信号を受信した無線基地局30−nでは、チャ
ネルCHnによる交信開始を無線基地局30−1へ連絡する
(S119)。
無線基地局30−1では、無線基地局30−nと移動無線
機50との、下りの通信が良好に動作しているとの連絡を
得たので(S120)、移動無線機50に対して、チャネルCH
1による交信を停止する指令を送出する(S121)。
この指令を受けた移動無線機50では(S122)、チャネ
ルCH1更新停止報告を送出する(S123)。このチャネルC
H1による交信停止報告を受けると、無線基地局30−1で
は、スイッチ群223のスイッチSWC1−1をオフとする(S
124)。そこで、移動無線機50は、送受信の停止をする
ために、ンセサイザ55−1の動作を停止させる。
これによって、チャネル切替動作の期間を終了し、ス
イッチSW1−1はオン、スイッチSWC2−1,3−1,…,n−1
のオン状態で、チャネルCH2,CH3,…,CHn下り周波数F2,F
3,…,Fn上り周波数f2,f3,…,fnを用いて、移動無線機50
は無線基地局30−2,30−3,…,30−nとの間で、一瞬の
切断も、雑音の混入もなく、かつ送受信ダイバーシティ
効果を得て、高品質な通信を継続することができる(S1
25)。
以上の動作が完了すると通話チャネルCH1からCHnへの
通話チャネル切替は完結する。
以上の説明から明らかなようにチャネル切替時も無瞬
断であり、かつ雑音も実用上問題のない程度の低いレベ
ルにとどめることが可能である。
[発明の効果] 以上の説明から明らかなように、小ゾーン構成を用い
る移動通信システムに本発明を適用することにより従来
のシステムにおけるような、通話(信)中にゾーン移行
をすると一時断が発生し、ファクシミリ信号やデータ信
号では、画質劣化やバースト的信号の誤りが発生して問
題となっていたものが、たとえ通信中のチャネル切替え
の頻度が増加しても、この心配が完全に除去されること
になり、経済的な送受信ダイバーシティの採用による通
信品質の向上、干渉妨害の軽減による周波数有効利用度
の向上、それにともない、広帯域信号を用いる新サービ
スを技術的に可能とすることになった。また、トラヒッ
クの閑散時における無線設備の有効利用による通信品質
の向上や、移動体の進行方向や速度を検出することによ
る効果的な通話チャネルの指定が可能となり経済的で、
かつ周波数の利用効率の高い移動通信システムの構築が
可能となったので、本発明の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
第1A図および第1B図は本発明の一実施例を示すシステム
構成図、 第2A図,第2B図および第2C図は第1A図および第1B図のシ
ステムに使用される無線基地局の実施例を示す回路構成
図、 第2D図は第2C図の構成要素である送受信機の一実施例を
示す回路構成図、 第3図は移動無線機の一実施例を示す回路構成図、 第4A図(a)および(b)は本発明に用いる制御信号の
構成例を説明するためのスペクトル図および回路構成
図、 第4B図は第1A図および第1B図に示した構内網の動作を説
明するためのタイミング・チャート、 第5A図および第5B図はそれぞれ本発明の位置登録動作の
流れを示すフローチャート、 第6A図および第6B図は移動無線機からの発呼動作の流れ
を示すフローチャート、 第7A図および第7B図は移動無線機への着呼動作の流れを
示すフローチャート、 第8A図,第8B図および第8C図は第1A図および第1B図に示
したシステムのチャネル切替動作の流れを示すためのフ
ロー・チャート、 第9図は従来のシステム例を説明するためのシステム構
成概念図である。 9……構内網 10……電話網、11……交換機 12……無線回線制御局、13A〜D……無線基地局 14A〜D……ゾーン、15……移動無線機 16A〜D……伝送路、19,20……関門交換機 21……通話路制御部、23……スイッチ群 24……ID識別記憶部 30,30B,30C,30−1,〜30−n……無線基地局 31,31−1〜31−n……送信部 32……無線基地局制御装置 33,33−1〜33−n……受信部 34……ID識別記憶部 35−1〜35−n,36−1〜36−n……シンセサイザ 37……通信品質監視部 38,38B,38C……制御部 39……インタフェース 40……基準水晶発振器 41……送信ミクサ、42……干渉妨害検出器 43……受信ミクサ、46……無線送信回路 48……無線受信回路、50……移動無線機 51……送信部 53,53−1〜53−n……受信部 54……ID・ロームエリア情報照合記憶部 55−1〜55−n,56−1〜56−n……シンセサイザ 57……通信品質監視部 58,58B,58C,58D……制御部 59……電話機部 61,61−1〜61−n……送信ミクサ 62……干渉妨害検出器 63,63−1〜63−n……受信ミクサ 66,66−1〜66−n……無線送信回路 68,68−1〜68−n……無線受信回路 69……混合回路 71……基準水晶発振器 91……ディジタル符号化回路 92……多重変換回路 93−1〜93−m……通信品質監視用受信機 94……制御用送受信機 96……アンテナ共用装置 221……スイッチ、223……スイッチ群 SW,SWC……スイッチ Z1〜Z16……ゾーン。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04Q 7/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のゾーンをそれぞれカバーしてサービ
    ス・エリアを構成する各無線基地手段(30)と、前記サ
    ービス・エリア内に存在する移動無線手段(50)があ
    り、前記移動無線手段から位置を登録するための自己の
    識別情報を含む位置登録信号の送出をしたときに、前記
    各無線基地手段のうちこの位置登録信号を良好な状態で
    受信したすくなくとも1つの交信可能な無線基地手段で
    は、前記各無線基地手段との間を構内網(9)で結合さ
    れた関門交換手段(20)と隣接および次隣接している前
    記各無線基地手段のうちのすくなくとも1つへ前記位置
    登録信号を転送し、この位置登録信号を転送された前記
    関門交換手段および前記各無線基地手段のうちのすくな
    くとも1つでは、前記位置登録信号に含まれた前記移動
    無線手段の識別情報および前記移動無線手段と交信可能
    な前記無線基地手段の識別情報を予備登録する移動体通
    信の通信方法。
  2. 【請求項2】複数のゾーンをそれぞれカバーしてサービ
    ス・エリアを構成し、そこに存在する移動無線手段(5
    0)と交信し、前記移動無線手段の移動先にある他の無
    線基地手段との間の新しい通信路を設定し解除するため
    に、前記移動無線手段から位置を登録するための識別情
    報を含む位置登録信号を良好な状態で受信し交信可能で
    ある場合には、隣接および次隣接している他の無線基地
    手段のうちのすくなくとも1つへ前記位置登録信号を転
    送し、また、他の無線基地手段から位置登録信号の転送
    を受けたときにはその位置登録信号に含まれた前記移動
    無線手段(50)の識別情報およびその位置登録信号の転
    送先の無線基地手段の識別情報を予備登録する無線基地
    手段(30)と、 前記無線基地手段の識別情報を交信登録し、前記登録し
    た無線基地手段を介して前記移動無線手段に発着呼する
    ために、前記移動無線手段(50)と良好な状態で交信可
    能である前記無線基地手段(30)から隣接および次隣接
    している他の無線基地手段のうちのすくなくとも1つへ
    前記位置登録信号の転送があったときにはその位置登録
    信号を前記無線基地手段(30)から受けて、そこに含ま
    れた前記移動無線手段(50)の識別情報およびその位置
    登録信号の転送元の無線基地手段の識別情報を予備登録
    するようにした関門交換手段(20)と、 前記無線基地手段と前記他の無線基地手段および前記関
    門交換手段との相互間の通信を可能とするための構内網
    (9)と を含む移動体通信の通信システム。
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Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
吉川憲昭 "自動車電話無線回線制御",研究実用化報告 日本電信電話公社武蔵野電気通信研究所、昭和52年7月22日,第26巻、第7号、P.1885

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