JP3428402B2 - エアバッグドア部を有する車両用内装部材及びその成形方法 - Google Patents

エアバッグドア部を有する車両用内装部材及びその成形方法

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JP3428402B2
JP3428402B2 JP30535797A JP30535797A JP3428402B2 JP 3428402 B2 JP3428402 B2 JP 3428402B2 JP 30535797 A JP30535797 A JP 30535797A JP 30535797 A JP30535797 A JP 30535797A JP 3428402 B2 JP3428402 B2 JP 3428402B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエアバッグ装置のド
ア部をインストルメントパネル等の車両用内装部材に設
けたエアバッグドア部を有する車両用内装部材及びその
成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からエアバッグドア部を有するイン
ストルメントパネル等の車両用内装部材が知られてお
り、その一例が特開平8−192666号公報に示され
ている。
【0003】このエアバッグドア部を有するインストル
メントパネルの成形方法では、エアバッグドア用の開口
部を有するインストルメントパネルの本体部を熱可塑性
樹脂で射出成形した後に、エアバッグドア部を熱可塑性
エラストマーで射出成形する、所謂2色成形(ダブルイ
ンジェクション成形)によって、インストルメントパネ
ルの本体部とエアバッグドア部とが一体成形されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなエアバッグドア部を有する車両用内装部材におい
て、エアバッグドア部の樹脂を本体部の樹脂と変えるこ
となく、車両用内装部材全体を同一樹脂で構成した場合
には、本体部の樹脂の特性上、エアバッグドア部に形成
される展開時の破断部(ティア部)の破断力が高くなり
(同一厚みでは)、エアバッグドア部が展開し難くな
る。また、これを改善するために、破断部の樹脂厚を薄
くし過ぎると、意匠面側から薄肉部がさらに見えるた
め、外観品質が低下する。
【0005】また、意匠面側から破断部のラインが全く
見えない(インビジブルタイプ)状態にするには、成形
時に厚肉にし後加工によってカットする方法がある。し
かし、この方法では所定の破断力を維持した上で破断部
のラインが見えないようにすることは甚だ困難である。
即ち、樹脂厚を小さくすると、レリーフ溝を施したとし
ても、破断部のラインやうねり感が、意匠面側から見え
てしまい、実用上の外観品質を保持できず、樹脂厚を十
分に小さくすることができない。
【0006】なお、エアバッグドア部に形成される展開
時の破断部(ティア部)の破断力が高くなり、エアバッ
グドア部が展開し難くなり、これを改善するために、破
断部の樹脂厚を薄くし過ぎると、意匠面側から薄肉部が
見えるため、外観品質が低下するという不具合は、エア
バッグドア部と車両用内装部材の本体部とを異なる樹脂
を用いて2色成形にて一体成形した車両用内装部材や、
エアバッグドア部と車両用内装部材の本体部とを別々に
成形した後に係止爪やビス等によって一体とした車両用
内装部材の破断部においても発生する。
【0007】本発明は上記事実を考慮し、車両用内装部
材のエアバッグドア部と本体部とを同一樹脂で成形した
場合にも、外観品質が低下することなく、且つエアバッ
グドア部の破断部の破断力を所望の値に下げることがで
きるエアバッグドア部を有する車両用内装部材及びその
成形方法を得ることが目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、一体もしくは別体とされた車両用内装部材の本体部
とエアバッグドア部とが同一樹脂で射出成形により成形
されたエアバッグドア部を有する車両用内装部材におい
て、エアバッグドア部が、展開時の破断部を形成するた
めの薄肉部を挟んで対抗する方向から樹脂を射出する射
出成形により形成されており、エアバッグドア部の前記
薄肉部の先端の近傍に樹脂流動境界が設定され、意匠面
側から破断部のラインが見えないことを特徴としてい
る。
【0009】従って、エアバッグドア部を、展開時の破
断部を形成するための薄肉部を挟んで対抗する方向から
樹脂を射出する射出成形により形成し、薄肉部の先端の
近傍に樹脂流動境界を設定することによって、樹脂流動
境界による強度低下により破断部の破断力を所望の値に
下げることができる。また、破断部の樹脂厚を極端に薄
くする必要がなくなるため、意匠面側から破断部のライ
ンが全く見えない状態にもでき、外観品質の低下を防止
できると共に、耐熱老化性能が向上し且つ、エアバッグ
ドア部全体の支持及び面剛性も向上する。さらに、エア
バッグドア部と本体部とを同一樹脂で一体成形した場合
には、車両用内装部材の塗装を2種の材質に分けて行う
必要がなくなり低コストとなる。
【0010】請求項2記載の本発明は、車両用内装部材
の本体部とエアバッグドア部とが異なる樹脂を用いて2
色成形にて一体化されたエアバッグドア部を有する車両
用内装部材において、エアバッグドア部が、展開時の破
断部を形成するための薄肉部を挟んで対抗する方向から
樹脂を射出する射出成形により形成されており、エアバ
ッグドア部の前記薄肉部の先端の近傍に樹脂流動境界が
設定され、意匠面側から破断部のラインが見えないこと
を特徴としている。
【0011】従って、2色成形にて一体化されたエアバ
ッグドア部を有する車両用内装部材においても、エアバ
ッグドア部を、展開時の破断部を形成するための薄肉部
を挟んで対抗する方向から樹脂を射出する射出成形によ
り形成し、薄肉部の先端の近傍に樹脂流動境界を設定す
ることによって、樹脂流動境界による強度低下により破
断部の破断力を所望の値に下げることができる。また、
破断部の樹脂厚を極端に薄くする必要がなくなるため、
意匠面側から破断部のラインが全く見えない状態にもで
き、外観品質の低下を防止できると共に、耐熱老化性能
が向上し且つ、エアバッグドア部全体の支持及び面剛性
も向上する。
【0012】請求項3記載の本発明は、一体もしくは別
体とされた車両用内装部材の基材の本体部とエアバッグ
ドア部とが同一樹脂を用いて射出成形にて成形され、該
基材がティア部付きあるいはティア部なし表皮で覆われ
たエアバッグドア部を有する車両用内装部材において、
エアバッグドア部が、展開時の破断部を形成するための
薄肉部を挟んで対抗する方向から樹脂を射出する射出成
形により形成されており、エアバッグドア部の前記薄肉
部の先端の近傍に樹脂流動境界が設定され、意匠面側か
ら破断部のラインが見えないことを特徴としている。
【0013】従って、基材がティア部付きあるいはティ
ア部なし表皮で覆われた、所謂、表皮インサート、表皮
貼り込みタイプのエアバッグドア部を有する車両用内装
部材においても、エアバッグドア部を、展開時の破断部
を形成するための薄肉部を挟んで対抗する方向から樹脂
を射出する射出成形により形成し、薄肉部の先端の近傍
に樹脂流動境界を設定することによって、樹脂流動境界
による強度低下により破断部の破断力を所望の値に下げ
ることができる。また、破断部の樹脂厚を極端に薄くす
る必要がなくなるため、表皮に転写される外観品質の低
下を防止できると共に、耐熱老化性能が向上し且つ、エ
アバッグドア部全体の支持及び面剛性も向上する。
【0014】請求項4記載の本発明は、一体もしくは別
体とされた車両用内装部材の基材の本体部とエアバッグ
ドア部とが同一樹脂を用いて射出成形にて成形され、該
基材がティア部付き表皮で覆われ、該表皮と前記基材と
の間に発泡層が形成されたエアバッグドア部を有する車
両用内装部材において、エアバッグドア部が、展開時の
破断部を形成するための薄肉部を挟んで対抗する方向か
ら樹脂を射出する射出成形により形成されており、エア
バッグドア部の前記薄肉部の先端の近傍に樹脂流動境界
が設定され、意匠面側から破断部のラインが見えないこ
とを特徴としている。
【0015】従って、基材がティア部付き表皮で覆わ
れ、表皮と基材との間に発泡層が形成された、所謂、一
体発泡タイプのエアバッグドア部を有する車両用内装部
材においても、エアバッグドア部を、展開時の破断部を
形成するための薄肉部を挟んで対抗する方向から樹脂を
射出する射出成形により形成し、薄肉部の先端の近傍に
樹脂流動境界を設定することによって、樹脂流動境界に
よる強度低下により破断部の破断力を所望の値に下げる
ことができる。また、破断部の樹脂厚を極端に薄くする
必要がなくなるため、成形時の欠肉を防止できると共
に、耐熱老化性能が向上し且つ、エアバッグドア部全体
の支持及び面剛性も向上する。
【0016】請求項5記載の本発明は、請求項1及至請
求項4のいずれか1項に記載のエアバッグドア部を有す
る車両用内装部材の成形方法において、先端が略三角形
状とされたスライドコアを固定型に当接または近接させ
ることによりキャビティを破断部にて分断し、この状態
で分断された各キャビティに樹脂を射出し、充填完了前
後で前記スライドコアを小量後退させることを特徴とし
ている。
【0017】従って、先端が略三角形状とされたスライ
ドコアにより、エアバッグドア部のキャビティを分断
し、この状態で樹脂を各キャビティに射出し、樹脂が充
填完了する前後の条件でスライドコアを小量後退させる
という、簡単な方法でエアバッグドア部展開時の破断部
に樹脂流動境界を設定することができる。この結果、既
存の成形設備を使用できるため、低コストに成形でき
る。また、簡単な方法のため、機能品質の確保において
も信頼性が高く、且つ生産性も高い。
【0018】請求項6記載の本発明は請求項5に記載の
エアバッグドア部を有する車両用内装部材の成形方法で
あって、前記充填完了前後の保圧、コアバックタイミン
グ及び破断部周辺の肉厚を組み合わせることにより、破
断部の破断強度を制御したことを特徴としている。
【0019】従って、請求項5に記載の内容に加えて、
破断部の破断強度を充填完了前後の保圧、コアバックタ
イミング及び破断部周辺の肉厚を組み合わせることによ
り、所望の値に容易に、且つ精度良く制御できる。
【0020】請求項7記載の本発明は請求項6に記載の
エアバッグドア部を有する車両用内装部材の成形方法で
あって、前記コアバックタイミングを前記充填完了後に
設定したことを特徴としている。
【0021】従って、充填完了よりもコアバックタイミ
ングが早すぎると、先に充填した樹脂が充填未完了側の
空間内に流動し、樹脂流動境界がスライドコアによる破
断予定部からずれてしまうが、これに対して、本発明で
は請求項6に記載の内容に加えて、充填完了後にコアバ
ックタイミングを設定したので、樹脂流動境界と破断予
定部との位置ずれを防止できる。
【0022】請求項8記載の本発明は請求項7に記載の
エアバッグドア部を有する車両用内装部材の成形方法で
あって、前記充填完了後の保圧を数段階に分けて下げる
と共に、前記コアバックタイミングを2段目保圧以降に
設定したことを特徴としている。
【0023】従って、請求項7に記載の内容に加えて、
コアバックタイミングを2段目保圧以降に設定すること
で、1段目の保圧が確実に行われるため、成形品の重
量、寸法及び形状を安定させることができ、製品の不具
合発生を低減できる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明のエアバッグドア部を一体
に有する車両用内装部材の一実施形態を図1〜図5に従
って説明する。
【0025】図2に示される如く、車両の車室内に設け
られている車両用内装部材としてのインストルメントパ
ネル10には、助手席側(図2の紙面左側)の内方にエ
アバッグ装置12(図1に一部を図示)が配設されてい
る。
【0026】図1に示される如く、エアバッグ装置12
のエアバッグケース14は、図示を省略したインストル
メントパネル・リインフォースメントに固定されてお
り、エアバッグケース14内には、インフレータ16及
び折り畳んだ状態でエアバッグ袋体18が収納されてい
る。
【0027】また、インストルメントパネル10のエア
バッグケース14と略対向する部位はエアバッグドア部
20となっており、インストルメントパネル10のエア
バッグドア部20以外の部位は本体部22となってい
る。これらのエアバッグドア部20と本体部22は、硬
質樹脂としてのTSOP[エラストマー(ゴム)とPP
(ポリプロピレン)をブロイ化(相乗効果が期待できる
高分子多成分系材料を造る技術)し、さらにタルクを加
えて複合強化したもので、耐衝撃性と剛性を有し、流動
性が良く薄肉製品に適した低比重PP樹脂、例えば、曲
げ弾性率1500〜3000MPa]やPP系樹脂、PC
/ABS系樹脂、変性PPO系樹脂、PC/PBT系樹
脂、ABS系樹脂、PC系樹脂、ASG系樹脂、TPO
系樹脂、TPE系樹脂、TPU系樹脂、PC/変性PS
系樹脂等で構成されている。
【0028】エアバッグ装置12は、図示しない機械的
又は電気的な加速度センサ等によって車両の急減速を検
出すると、エアバッグケース14内のインフレータ16
が作動して、エアバッグケース14内に折り畳まれて収
容されているエアバッグ袋体18をインストルメントパ
ネル10のエアバッグドア部20へ向けて膨張させる。
エアバッグ袋体18は、インストルメントパネル10の
エアバッグドア部20を押圧してエアバッグドア部20
を開裂させ車室内に展開するようになっている。なお、
エアバッグ装置12としては、従来公知の一般的構成を
適用できるため、本実施の形態ではエアバッグ装置12
の詳細な説明は省略する。
【0029】図2に示される如く、エアバッグドア部2
0の前後方向略中央部と左右方向両端部には、薄肉部2
4(ティア部)が平面視でH形状に形成されており、エ
アバッグ袋体展開時にエアバッグドア部20が前後に観
音開きしてエアバッグ袋体が車室内に展開する構成とな
っている。
【0030】図1に示される如く、薄肉部24の断面は
V字状となっている。具体的には、図3に示すV字高さ
hがエアバッグドア部の一般厚さを超えない範囲、例え
ば0<h≦5mmの範囲に設定される。なお、エアバッ
グドア部の一般厚さが厚い場合は、さらにhを大きくし
ても良い。そして、先端(底部)24Aの近傍がエアバ
ッグドア部展開時の破断部になっていると共に、先端2
4Aの近傍に、エアバッグドア部20の前方ドア部20
Aを構成する樹脂と、後方ドア部20Bを構成する樹脂
との樹脂流動境界26が設定されている。
【0031】また、エアバッグドア部20の前後方向両
端部には、薄肉とされたヒンジ部25が形成されてい
る。従って、エアバッグドア部20は、エアバッグ展開
時、膨張するエアバッグ袋体18によって押圧される
と、薄肉部24に沿って開裂し、開裂した前方ドア部2
0Aと後方ドア部20Bとが、ヒンジ部25を中心に回
動して、エアバッグ袋体18を車室内へ展開可能とする
開口が形成されるようになっている。
【0032】次に、本発明の実施形態のインストルメン
トパネルの成形方法を詳細に説明する。
【0033】先ず、図3に示される如く、インストルメ
ントパネルの意匠側となる型としての上型30と、この
上型30と下型32とのキャビティ34に、所定の異な
るゲートAもしくはゲートB(図2参照)から樹脂を射
出して、エアバッグドア部20の前方ドア部20Aを成
形し、またゲートAもしくはゲートBから樹脂を射出し
て後方ドア部20Bを成形する。この際、図3に示され
る如く、断面略三角形状とされたスライドコア40の先
端40Aは、上型30との間に僅かな初期隙間S(0<
S≦2mm)を開けて近接しており、キャビティ34を
実質的に分断している。
【0034】なお、スライドコア40は、下型32内
に、上型30に対して接離する方向(図3の矢印A方向
及び矢印B方向)へ移動可能に配設されている。
【0035】また、成形条件の一例としての図5に示さ
れる如く、ゲートBの射出開始時間T1に対して、ゲー
トAの射出開始時間T2を時間TS(スタートずらし時
間)遅らす。このことで、ゲートAにより射出流動され
た前方ドア部20Aの樹脂が、スライドコア40の先端
40Aに到達し、且つ前方ドア部20Aを充填する時間
T3と、ゲートBにより射出流動された後方ドア部20
Bの樹脂がスライドコア40の先端40Aに到達し、且
つ後方ドア部20Bを充填する時間T4との間にあるタ
イムラグTLを小さくなる様に調整する。(これは、タ
イムラグTLが大きくなると、表層部での樹脂流動境界
26と薄肉部24の先端24Aとのずれが大きくなり、
エアバッグ袋体展開時の開裂のし易さに対してはやや不
利になるのを防止するためである。)また、前方ドア部
20Aの樹脂がスライドコア40の先端40Aに到達し
た時点T3から保圧完了時間T6の間TM内の所定のポ
イントT7で瞬時に、スライドコア40を上型30に近
接した位置(図4の二点鎖線の位置)から離間する方向
(図4の矢印B方向)へ所定量L(エアバッグドア部の
一般厚さを超えない範囲、例えば0<L≦5mmの範囲
に設定される。なお、ドア部の一般厚さが厚い場合には
さらにLを大きくしても良い)下げた位置(図4の実線
の位置)へ移動(コアバック)する。
【0036】このため、スライドコア40の移動体積分
の空間50が生じ、保圧完了時間T6までの間に前方ド
ア部20Aの樹脂で、空間50の前側空間50Aが充填
され、且つ、後方ドア部20Bの樹脂で、空間50の後
側空間50Bが充填されて、この部位では、薄肉部24
の先端(底部)24Aと樹脂流動境界26とが一致し、
図4の状態になる。なお、図4においては、理解を容易
にするために樹脂にて充填される前側空間50Aと後側
空間50Bとを異なるハッチングで示した。また、図5
に示される時間T5は保圧開始時間を示しており、保圧
完了時間T6後は冷却へ移行する。
【0037】ここで、保圧と好ましいコアバックタイミ
ングの設定について説明する。保圧は一般に射出完了
後、射出圧力の1/2以下位で射出した樹脂にさらに圧
力を加えておくことで、成形品の重量、寸法、形状を安
定させるために行っている。本実施形態では、図10に
実線で示される如く、保圧をV1、V2の2段階に分け
て下げている。1段目の保圧の値V1は製品全体の良否
に大きく影響するので、本実施形態のティア部の樹脂合
流(溶着)強度だけのためには、変更し難く自由度が低
い。一方、2段目の保圧の値V2は、1段目の保圧の効
果が出ているため、製品全体の良否に大きく影響しない
ので、変更し易く自由度が高い。従って、スライドコア
40のコアバックタイミングは、製品不良が発生し難
い、1段目の保圧時間が経過した以降、即ち、2段目の
保圧時に設定することが望ましい。
【0038】一方、一般的に知られていることで、樹脂
の溶着強度に影響を与える要因としては、溶着界面で
の、樹脂同志の面圧と樹脂温度がある(面圧と樹脂温度
が低い方が溶着強度は低下する)。そこで、本発明では
保圧によってティア部溶着界面の樹脂同志の面圧を制御
し、コアバックタイミング及びティア部周辺板厚によっ
て、ティア部溶着界面の樹脂温度を制御することでティ
ア部の破断力を所望の値に制御するようにした。
【0039】次に、この点を詳細に説明する。図13に
示される如く、第1の樹脂80と第2の樹脂82とは各
溶着界面温度が事前に上げられ溶解状態になった後、各
々を互いに押し付け方向(矢印X1、X2方向)へ所定
の力で押圧され互いに接合している。これらの第1の樹
脂80と第2の樹脂82との溶着界面84の溶着強度を
考えると、一般的に溶着原理上、この溶着強度に影響を
与える2つの要因が知られており、それは、溶着界面8
4の樹脂同志の面圧と、樹脂温度とである。
【0040】そこで、本実施形態のティア部溶着の強度
を制御するに当たっても同様の考えを応用できる。即
ち、流動後、固化し始めかけている状態で、流動樹脂の
合流部(溶着部)に対し、溶着界面に伝達される面圧と
関係する型内圧力としての保圧と、溶着界面の樹脂温度
(溶着界面部の樹脂が溶融状態から時間により冷やされ
て行く)と関係するコアバックタイミング及びティア周
辺肉厚と、に置き換えて制御するようにした。
【0041】例えば、ゲートからの射出圧13.5Mp
a、射出時間6sec 、保圧6.5Mpa(1段目)、5.
5Mpa(2段目)、保圧時間2+7sec 、同一製品重量
及び同一試験材料を使用した場合、図14(A)に示さ
れる如く、保圧を高くするほど溶着界面に伝達される面
圧が高くなり、ティア部破断力が大きくなる。また、図
14(B)に示される如く、コアバックタイミングを遅
くするほど、冷やされて行く時間が長くなり、溶着界面
の樹脂温度が低くなるため、ティア部破断力が小さくな
る。さらに、図14(C)に示される如く、V字高さを
高くするほど、即ち、ティア部周辺の肉厚を厚くするほ
ど溶着界面の樹脂温度が低くなり難いため、ティア部破
断力が大きくなる。
【0042】従って、これらの、保圧、コアバックタイ
ミング及びティア部周辺の肉厚の各条件を組み合わせる
ことにより、ティア部の破断強度を所望の値に容易に、
且つ精度良く制御可能である。
【0043】また、充填完了よりもコアバックタイミン
グが早すぎると、充填されている樹脂が充填未完了側の
空間内に流動し、樹脂流動境界がスライドコアによる破
断予定部からずれてしまうが、これに対して、充填完了
後にコアバックタイミングを設定した場合には、樹脂流
動境界と破断予定部との位置ずれを防止できる。
【0044】なお、図5に示される如く、ゲートA、B
側の充填後の、保圧開始時間(T5)と保圧完了時間
(T6)との間の1段目の保圧時間が経過した以降にス
ライドコア40のコアバックタイミングT7を設定する
ことが好ましく、且つ、樹脂温度が低くなりすぎない、
1段目の保圧時間経過直後をコアバックタイミングとす
ることが最も好ましい。
【0045】また、図10に破線で示される如く、保圧
を3段階またはそれ以上の複数階に分けて下げると共
に、コアバックタイミングを2段目保圧以降に設定しも
良い。この場合には、コアバックタイミングを2段目保
圧以降に設定することで、1段目の保圧が確実に行われ
るため、成形品の重量、寸法及び形状を安定させること
ができ、製品の不具合発生を低減できる。
【0046】以上の工程によって、図4に示される如
く、スライドコア40の先端40Aによって、断面V字
状の薄肉部24が形成されると共に、スライドコア40
の移動量Lが少量のため薄肉部24の先端24Aに樹脂
流動境界26が設定される。
【0047】従って、本実施形態のインストルメントパ
ネル10では、エアバッグドア部展開時の破断部として
の薄肉部24を形成するためのスライドコア40のコア
バック領域、即ち、薄肉部24の先端24Aの近傍に樹
脂流動境界26を設定することによって、樹脂流動境界
26による強度低下と板厚制御により、破断部の破断力
を所望の値に下げることができる。このため、破断部の
樹脂厚(初期隙間S+スライドコアストローク量L)を
極端に薄くする必要がなくなるため、外観品質の低下を
防止できると共に、意匠面側から破断部のラインが全く
見えない状態にもでき、耐熱老化性能の向上、エアバッ
グドア部全体の支持及び面剛性も向上する。さらに、イ
ンストルメントパネル10のエアバッグドア部20と本
体部22とを同一樹脂で成形できるため、塗装を材質毎
(2種)に分けて行う必要がなくなり低コストとなる。
【0048】また、本実施形態のインストルメントパネ
ルの成形方法では、先端が略三角形状とされたスライド
コア40によりエアバッグドア部のキャビティ34を破
断部にて分断し、この状態で樹脂を分断された各キャビ
ティに射出し、樹脂が充填完了する前後の条件でスライ
ドコア40を小量L後退させるという、簡単な方法でエ
アバッグドア部展開時の破断部としての薄肉部24を形
成するためのスライドコア40のコアバック領域に樹脂
流動境界26を設定することができる。この結果、既存
の成形設備を使用できるため、低コストに成形できる。
また、簡単な方法のため機能品質の確保においても信頼
性が高く、且つ生産性も高い。
【0049】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、本実施形態では、スライドコア40の先
端40Aと上型30との間に初期隙間S(0<S≦2m
m)を開けて、スライドコア40の先端40Aと上型3
0との干渉を無くして、型の表面のシボ傷防止や耐久性
保証を考慮したが、タイムラグTLが大きい場合には、
初期隙間Sを0.1≦S≦0.8mmとして、表層部で
の樹脂流動境界26と薄肉部24の先端24Aとのずれ
を大きくさせても良い。この場合、エアバッグ袋体展開
時の開裂のし易さに対してやや不利となるが、先端24
Aにおける意匠面側からの破断部ラインの外観品質は同
一厚みでは向上できる。また、場合によっては初期隙間
S=0としてスライドコア40の先端40Aを、上型3
0に当接させてもよい。
【0050】また、本実施形態では、ゲートBの射出開
始時間T1に対して、ゲートAの射出開始時間T2を時
間TS(スタートずらし時間)遅らせたが、これに代え
て、ゲートAとゲートBとの位置関係により、ゲートA
から先に射出させ、ゲートBからの射出を時間TSだけ
遅らせて、充填間隙時間(タイムラグ)TLを小さくし
ても良い。また、ゲートAの射出開始時間T2とゲート
Bの射出開始時間T1とを同時にすることで、ゲートA
から射出された前方ドア部20Aの樹脂がスライドコア
40の先端40Aに到達する時間T3と、ゲートBから
射出された後方ドア部20Bの樹脂がスライドコア40
の先端40Aに到達する時間T4とが同じ位になるので
あればそれでも良い。
【0051】また、スライドコア40を設ける範囲とし
ては、展開性能を満足し、且つ型構造の許す範囲で、
6(A)及び図6(B)に示される如く、H形状の薄肉
部24の一部の範囲としても良い。
【0052】また、薄肉部24の断面形状は、V字形状
の他に図7(A)に示すR形状や図7(B)に示す段付
形状等にしても良い。
【0053】また、スライドコア40のコアバックのタ
イミングは、図5の時間T3から時間T6までの間のど
こか一瞬であるばかりでなく、樹脂が流動可能であるな
ら時間T6後の冷却時間中に実施しても良い。また、ス
ライドコア40のコアバックのスピードは瞬時でも、時
間T3から時間T6まで費やす様なゆっくりとしたスピ
ードでも良い。また、前方ドア部20Aの樹脂はゲート
Aのみからだけでなく、ゲートBからも回り込んで充填
されるため、ゲートを1本としても良い。
【0054】また、本発明のエアバッグドア部を有する
インストルメントパネル及びその成形方法は、図2に示
される様な薄肉部24が平面視でH形状に形成された観
音開きタイプのエアバッグドア部に限定されず、薄肉部
24が平面視でコ字形状、X形状等の他の形状のエアバ
ッグドア部を有するインストルメントパネル及びその成
形方法にも適用可能である。
【0055】
【0056】また、本発明のエアバッグドア部を有する
インストルメントパネル及びその成形方法は、図8に示
される如く、インストルメントパネルの本体部60とエ
アバッグドア部62とが異なる樹脂を用いて、スライド
コア63による2色成形にて一体化されたエアバッグド
ア部を有するインストルメントパネル64にも適用可能
である。
【0057】また、本発明のエアバッグドア部を有する
インストルメントパネル及びその成形方法は、図9
(A)及び図9(B)に示される如く、別体とされたイ
ンストルメントパネルの本体部70とエアバッグドア部
72とを樹脂を用いて射出成形した後に係合爪やビス等
により一体としたエアバッグドア部を有するインストル
メントパネル74にも適用可能である。
【0058】また、本発明のエアバッグドア部を有する
車両用内装部材及びその成形方法は、図11に示される
如く、基材46と、基材46の意匠面46Aを覆う表皮
42とを備えた、所謂、表皮インサート、表皮貼り込み
タイプの車両用内装部材としてのインストルメントパネ
ル10にも適用可能であり、この場合、表皮42にはテ
ィア部41が溝24に沿って形成されており、エアバッ
グ袋体展開時に表皮42が容易に破断するように設定さ
れている。または、ティア部41が無くても、エアバッ
グドア部は剛性大の材料のため、展開と同時に局所的な
引っ張りが生じるので、表皮42は破断し易い。また、
ここで示す表皮42は、表皮インサートの場合、図15
(A)に示される単層の表皮42以外に、図15(B)
に示される2層の表皮42、図15(C)に示される3
層の表皮42を使用しても良い。なお、図15(A)〜
図15(C)において、符号47はフォーム層であり、
符号48はバリア層を示す。
【0059】また、貼り込みタイプの場合、図16
(A)に示される単層の表皮42以外に、図16(B)
に示されるフォーム層47付きの表皮42を使用しても
良い。
【0060】また、本発明のエアバッグドア部を有する
車両用内装部材及びその成形方法は、図12に示される
如く、基材46、表皮42及び基材46と表皮42との
間の発泡層43を備えた、所謂、一体発泡タイプの車両
用内装部材としてのインストルメントパネル10にも適
用可能である。
【0061】また、図11及び図12に示した表皮42
に形成されるティア部41は、表面側から形成されるも
のだけでなく、裏面側から形成されたものでも良い。ま
た、ティア部41の形状は、断面U溝状に限定されず、
断面V溝状、スリット状等の他の形状であっても良い。
【0062】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、一体もしくは
別体とされた車両用内装部材の本体部とエアバッグドア
部とが同一樹脂で射出成形により成形されたエアバッグ
ドア部を有する車両用内装部材において、エアバッグド
ア部が、展開時の破断部を形成するための薄肉部を挟ん
で対抗する方向から樹脂を射出する射出成形により形成
されており、エアバッグドア部の薄肉部の先端の近傍に
樹脂流動境界が設定され、意匠面側から破断部のライン
が見えないため、車両用内装部材のエアバッグドア部と
本体部とを同一樹脂で成形した場合にも、外観品質が低
下することなく、且つエアバッグドア部の破断部の破断
力を所望の値に下げることができるという優れた効果を
有する。さらに、エアバッグドア部と本体部とを同一樹
脂で一体成形した場合には、車両用内装部材の塗装を2
種の材質に分けて行う必要がなくなり低コストとなると
いう優れた効果を有する。
【0063】請求項2記載の本発明は、車両用内装部材
の本体部とエアバッグドア部とが異なる樹脂を用いて2
色成形にて一体化されたエアバッグドア部を有する車両
用内装部材において、エアバッグドア部が、展開時の破
断部を形成するための薄肉部を挟んで対抗する方向から
樹脂を射出する射出成形により形成されており、エアバ
ッグドア部の薄肉部の先端の近傍に樹脂流動境界が設定
され、意匠面側から破断部のラインが見えないため、2
色成形にて一体化されたエアバッグドア部を有する車両
用内装部材においても、外観品質が低下することなく、
且つエアバッグドア部の破断部の破断力を所望の値に下
げることができるという優れた効果を有する。
【0064】請求項3記載の本発明は、一体もしくは別
体とされた車両用内装部材の基材の本体部とエアバッグ
ドア部とが同一樹脂を用いて射出成形にて成形され、基
材がティア部付きあるいはティア部なし表皮で覆われた
エアバッグドア部を有する車両用内装部材において、
アバッグドア部が、展開時の破断部を形成するための薄
肉部を挟んで対抗する方向から樹脂を射出する射出成形
により形成されており、エアバッグドア部の薄肉部の先
端の近傍に樹脂流動境界が設定され、意匠面側から破断
部のラインが見えないため、表皮インサート、表皮貼り
込みタイプのエアバッグドア部を有する車両用内装部材
において、車両用内装部材の基材のエアバッグドア部と
本体部とを同一樹脂で成形した場合にも、外観品質が低
下することなく、且つエアバッグドア部の破断部の破断
力を所望の値に下げることができるという優れた効果を
有する。
【0065】請求項4記載の本発明は、一体もしくは別
体とされた車両用内装部材の基材の本体部とエアバッグ
ドア部とが同一樹脂を用いて射出成形にて成形され、該
基材がティア部付き表皮で覆われ、該表皮と前記基材と
の間に発泡層が形成されたエアバッグドア部を有する車
両用内装部材において、エアバッグドア部が、展開時の
破断部を形成するための薄肉部を挟んで対抗する方向か
ら樹脂を射出する射出成形により形成されており、エア
バッグドア部の薄肉部の先端の近傍に樹脂流動境界が設
され、意匠面側から破断部のラインが見えないため、
一体発泡タイプのエアバッグドア部を有する車両用内装
部材において、車両用内装部材の基材のエアバッグドア
部と本体部とを同一樹脂で成形した場合にも、外観品質
が低下することなく、且つエアバッグドア部の破断部の
破断力を所望の値に下げることができるという優れた効
果を有する。
【0066】請求項5記載の本発明は、請求項1及至請
求項4のいずれか1項に記載のエアバッグドア部を有す
る車両用内装部材の成形方法において、先端が略三角形
状とされたスライドコアを固定型に当接または近接させ
ることによりキャビティを破断部にて分断し、この状態
で分断された各キャビティに樹脂を射出し、充填完了前
後でスライドコアを小量後退させるため、簡単な方法で
エアバッグドア部展開時の破断部に樹脂流動境界を設定
することができ、低コストで且つ機能保証及び生産性も
高いという優れた効果を有する。
【0067】請求項6記載の本発明は請求項5に記載の
エアバッグドア部を有する車両用内装部材の成形方法で
あって、充填完了前後の保圧、コアバックタイミング及
び破断部周辺の肉厚を組み合わせることにより、破断部
の破断強度を制御したため、請求項5に記載の効果に加
えて、破断部の破断強度を所望の値に容易に、且つ精度
良く制御できるという優れた効果を有する。
【0068】請求項7記載の本発明は請求項6に記載の
エアバッグドア部を有する車両用内装部材の成形方法で
あって、コアバックタイミングを充填完了後に設定した
ため請求項6に記載の効果に加えて、樹脂流動境界と破
断予定部との位置ずれを防止できるという優れた効果を
有する。
【0069】請求項8記載の本発明は請求項7に記載の
エアバッグドア部を有する車両用内装部材の成形方法で
あって、前記充填完了後の保圧を数段階に分けて下げる
と共に、前記コアバックタイミングを2段目保圧以降に
設定したため、請求項7に記載の効果に加えて、成形品
の重量、寸法及び形状を安定させることができ、製品の
不具合発生を低減できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2の1−1線に沿った拡大断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材の成形方法における一工程
を示す概略断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材の成形方法における一工程
を示す概略断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材の成形方法を示すタイミン
グチャートである。
【図6】(A)、(B)は本発明の一実施形態に係るエ
アバッグドア部を一体に有する車両用内装部材のH形状
の薄肉部に対するスライドコアの範囲を示す概略平面図
である。
【図7】(A)、(B)は本発明の一実施形態の応用例
に係るエアバッグドア部を一体に有する車両用内装部材
の薄肉部の断面形状を示す概略断面図である。
【図8】本発明の一実施形態の応用例に係るエアバッグ
ドア部を一体に有する車両用内装部材の成形工程におけ
る一工程を示す概略断面図である。
【図9】(A)は本発明の一実施形態の応用例に係るエ
アバッグドア部を一体に有する車両用内装部材のエアバ
ッグドア部を示す側断面図であり、(B)は本発明の一
実施形態の応用例に係るエアバッグドア部を一体に有す
る車両用内装部材のエアバッグドア部を示す斜視図であ
る。
【図10】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部
を一体に有する車両用内装部材の成形時の保圧の変化を
示すグラフである。
【図11】本発明の一実施形態の応用例に係るエアバッ
グドア部を一体に有する車両用内装部材を示す図1に対
応する断面図である。
【図12】本発明の一実施形態の他の応用例に係るエア
バッグドア部を一体に有する車両用内装部材を示す図1
に対応する断面図である。
【図13】第1の樹脂と第2の樹脂との溶着強度に影響
を与える2つの要因を説明する断面図である。
【図14】(A)は保圧とティア部破断力との関係を示
すグラフであり、(B)はコアバックタイミングとティ
ア部破断力との関係を示すグラフであり、(C)はティ
ア部周辺の肉厚とティア部破断力との関係を示すグラフ
である。
【図15】(A)〜(C)は本発明に係るエアバッグド
ア部を有する車両用内装部材の表皮インサートの表皮を
示す断面図である。
【図16】(A)及び(B)は本発明に係るエアバッグ
ドア部を有する車両用内装部材の貼り込みタイプの表皮
を示す断面図である。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル(車両用内装部材) 12 エアバッグ装置 20 エアバッグドア部 22 本体部 26 樹脂流動境界 30 上型(意匠側となる型) 32 下型 34 キャビティ 40 スライドコア 40A スライドコアの先端 41 ティア部 42 表皮 43 発泡層 46 基材 60 インストルメントパネルの本体部 62 インストルメントパネルのエアバッグドア部 64 インストルメントパネル 70 インストルメントパネルの本体部 72 インストルメントパネルのエアバッグドア部 74 インストルメントパネル

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一体もしくは別体とされた車両用内装部
    材の本体部とエアバッグドア部とが同一樹脂で射出成形
    により成形されたエアバッグドア部を有する車両用内装
    部材において、 エアバッグドア部が、展開時の破断部を形成するための
    薄肉部を挟んで対抗する方向から樹脂を射出する射出成
    形により形成されており、エアバッグドア部の前記薄肉
    部の先端の近傍に樹脂流動境界が設定され、意匠面側か
    ら破断部のラインが見えないことを特徴とするエアバッ
    グドア部を有する車両用内装部材。
  2. 【請求項2】 車両用内装部材の本体部とエアバッグド
    ア部とが異なる樹脂を用いて2色成形にて一体化された
    エアバッグドア部を有する車両用内装部材において、 エアバッグドア部が、展開時の破断部を形成するための
    薄肉部を挟んで対抗する方向から樹脂を射出する射出成
    形により形成されており、エアバッグドア部の前記薄肉
    部の先端の近傍に樹脂流動境界が設定され、意匠面側か
    ら破断部のラインが見えないことを特徴とするエアバッ
    グドア部を有する車両用内装部材。
  3. 【請求項3】 一体もしくは別体とされた車両用内装部
    材の基材の本体部とエアバッグドア部とが同一樹脂を用
    いて射出成形にて成形され、該基材がティア部付きある
    いはティア部なし表皮で覆われたエアバッグドア部を有
    する車両用内装部材において、 エアバッグドア部が、展開時の破断部を形成するための
    薄肉部を挟んで対抗する方向から樹脂を射出する射出成
    形により形成されており、エアバッグドア部の前記薄肉
    部の先端の近傍に樹脂流動境界が設定され、意匠面側か
    ら破断部のラインが見えないことを特徴とするエアバッ
    グドア部を有する車両用内装部材。
  4. 【請求項4】 一体もしくは別体とされた車両用内装部
    材の基材の本体部とエアバッグドア部とが同一樹脂を用
    いて射出成形にて成形され、該基材がティア部付き表皮
    で覆われ、該表皮と前記基材との間に発泡層が形成され
    たエアバッグドア部を有する車両用内装部材において、 エアバッグドア部が、展開時の破断部を形成するための
    薄肉部を挟んで対抗する方向から樹脂を射出する射出成
    形により形成されており、エアバッグドア部の前記薄肉
    部の先端の近傍に樹脂流動境界が設定され、意匠面側か
    ら破断部のラインが見えないことを特徴とするエアバッ
    グドア部を有する車両用内装部材。
  5. 【請求項5】 請求項1及至請求項4のいずれか1項
    記載のエアバッグドア部を有する車両用内装部材の成形
    方法において、 先端が略三角形状とされたスライドコアを固定型に当接
    または近接させることによりキャビティを破断部にて分
    断し、この状態で分断された各キャビティに樹脂を射出
    し、充填完了前後で前記スライドコアを小量後退させる
    ことを特徴とするエアバッグドア部を有する車両用内装
    部材の成形方法。
  6. 【請求項6】 前記充填完了前後の保圧、コアバックタ
    イミング及び破断部周辺の肉厚を組み合わせることによ
    り、破断部の破断強度を制御したことを特徴とする請求
    項5に記載のエアバッグドア部を有する車両用内装部材
    の成形方法。
  7. 【請求項7】 前記コアバックタイミングを前記充填完
    了後に設定したことを特徴とする請求項6に記載のエア
    バッグドア部を有する車両用内装部材の成形方法。
  8. 【請求項8】 前記充填完了後の保圧を数段階に分けて
    下げると共に、前記コアバックタイミングを2段目保圧
    以降に設定したことを特徴とする請求項7に記載のエア
    バッグドア部を有する車両用内装部材の成形方法。
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