JP2000211464A - エアバッグドア部を一体に有する車両用内装部材 - Google Patents

エアバッグドア部を一体に有する車両用内装部材

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JP2000211464A
JP2000211464A JP11014623A JP1462399A JP2000211464A JP 2000211464 A JP2000211464 A JP 2000211464A JP 11014623 A JP11014623 A JP 11014623A JP 1462399 A JP1462399 A JP 1462399A JP 2000211464 A JP2000211464 A JP 2000211464A
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airbag door
tier
vehicle
tear
resin
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JP11014623A
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Hideaki Takahashi
秀昭 高橋
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Toyota Motor Corp
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  • Instrument Panels (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ティア部を挟んで形成されたゲートの一方が
他方に対してティア部に沿った方向へずれている場合で
あっても、ティア部の破断強度をティアラインに沿って
略均一にし、エアバッグ袋体の展開形態を安定させる。 【解決手段】 インストルメントパネル10のエアバッ
グドア部20と本体部22を画定する部位にはティア部
24が形成されており、ティア部24の先端には、エア
バッグドア部20を構成する樹脂と、本体部22を構成
する樹脂との樹脂流動境界26が設定されている。ま
た、ティア部24のうち車幅方向に延びるティア部24
Aの車両前方側に、ティア部24Aに隣接して厚肉部4
4が形成されており、この厚肉部44によって、ティア
部24Aの破断強度をティアラインに沿って略均一にし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材に係り、特に、エアバッグ
装置のドア部をインストルメントパネル等の車両用内装
部材に設けたエアバッグドア部を一体に有する車両用内
装部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からエアバッグドア部を一体に有す
インストルメントパネル等の車両用内装部材が知られて
おり、その一例が特開平9−305357号公報に示さ
れている。
【0003】図16に示される如く、このエアバッグド
ア部を一体に有する車両用内装部材では、インストルメ
ントパネル100のエアバッグドア部102の前後方向
略中央部と左右方向両端部に、エアバッグ袋体展開時の
ティア部(破断部)104が平面視でH形状に形成され
ている。また、インストルメントパネル100のエアバ
ッグドア部102は、インストルメントパネル100の
本体部106と同一の樹脂材料を用いて射出成形により
一体成形されると共に、エアバッグドア部102の裏面
においては、ティア部104を形成するためのコアバッ
ク領域に、エアバッグドア部102の前方ドア部102
Aを構成する樹脂と、後方ドア部102Bを構成する樹
脂との樹脂流動境界(ウエルド)が設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなエアバッグドア部を一体に有する車両用内装部材に
おいては、内装部材としてのインストルメントパネル1
00の車両前方側にデフロスタノズル開口部108があ
る場合には、前方側のゲートAを、デフロスタノズル開
口部108から外した位置(図16の破線矢印の位置)
へ移動する必要がある。この結果、前方側のゲートAか
ら射出された流動樹脂の車幅方向に沿ったティア部10
4Aに至る到達タイミングがティア部104Aに沿った
方向(車幅方向)に対して大きくばらつく。即ち、ゲー
トAから遠い側の部位での到達タイミングが、ゲートA
に近い側の部位での到達タイミングに比べて遅くなる。
このため、車幅方向に沿ったティア部104Aにおいて
は、前方側のゲートAからの樹脂と後方側のゲートBか
らの樹脂の合流タイミングが車幅方向においてずれる。
そして、この合流タイミングのずれによって、ティア部
104Aにおける破断強度が車幅方向で異なり、この破
断強度の差によりエアバッグドア部102の破断形態が
安定せず、エアバッグ袋体の展開形状も不安定となる。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、ティア部を挟
んで形成されたゲートの一方が他方に対してティア部に
沿った方向へずれている場合であっても、ティア部の破
断強度をティア部に沿って均一にでき、エアバッグ袋体
の展開形態を安定させることができるエアバッグドア部
を一体に有する車両用内装部材を得ることが目的であ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、車両用内装部材の本体部とエアバッグドア部とを同
一樹脂材料を用いて射出成形により一体成形すると共
に、エアバッグドア部裏面におけるティア部を形成する
ためのコアバック領域に樹脂流動境界を設定したエアバ
ッグドア部を一体に有する車両用内装部材において、前
記エアバッグドア部における前記ティア部に隣接した部
位に前記ティア部に沿って形成され、前記ティア部の略
中央部から外れた部位に形成されたゲートから射出され
た流動樹脂の前記コアバック領域に至る到達タイミング
における前記ティア部に沿った方向に対してのずれを減
少させるための厚肉部、を有することを特徴とする。
【0007】従って、エアバッグドア部のティア部を挟
んで配設されたゲートの一方が他方に対してティア部に
沿った方向へずれている場合であっても、射出成形する
際に、エアバッグドア部におけるティア部に隣接した部
位にティア部に沿って形成され厚肉部が、所謂、樹脂溜
まりとして機能するので、ティア部の略中央部から外れ
た部位に形成されたゲートから射出された流動樹脂のテ
ィア部に至る到達タイミングがティア部に沿った方向に
対して殆どばらつかなくなる。この結果、ティア部にお
ける樹脂流動境界での各ゲートからそれぞれ射出された
流動樹脂の合流タイミングにおけるティア部に沿った方
向に対してのずれが減少する。このため、ティア部に沿
った方向に対しての合流樹脂温度の差が少なくなるの
で、ティア部に沿った方向に対しての樹脂流動境界接合
強度の差が減少する。従って、ティア部の破断強度をテ
ィアラインに沿って略均一にでき、エアバッグ袋体の展
開形態を安定させることができる。
【0008】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
エアバッグドア部を一体に有する車両用内装部材におい
て、前記エアバッグドア部は車両前方に向けて展開する
片開きタイプとされ、前記厚肉部は前記エアバッグドア
部の展開角度を制限するストラップが通る領域に設定さ
れていることを特徴とする。
【0009】従って、請求項1記載の内容に加えて、エ
アバッグドア部のストラップ貫通部分の強度が厚肉部に
よって増すので、鉄板等のストラップ貫通部分の補強部
品を廃止できる。また、エアバッグドア部の面剛性が厚
肉部によって向上するので、エアバッグ袋体展開時にお
けるエアバッグドア部の極端な撓みを無くすこともでき
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のエアバッグドア部を一体
に有する車両用内装部材の一実施形態を図1〜図8に従
って説明する。
【0011】なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢
印UPは車両上方方向を、矢印INは車幅内側方向を示
す。
【0012】図8に示される如く、車両の車室内に設け
られている車両用内装部材としてのインストルメントパ
ネル10には、助手席側(図8の紙面左側)の内方にエ
アバッグ装置12(図7に一部を図示)が配設されてい
る。
【0013】図7に示される如く、エアバッグ装置12
のエアバッグケース14は、図示を省略したインストル
メントパネル・リインフォースメントに固定されてお
り、エアバッグケース14内には、インフレータ16及
び折り畳んだ状態でエアバッグ袋体18が収納されてい
る。
【0014】また、インストルメントパネル10のエア
バッグケース14と略対向する部位はエアバッグドア部
20となっており、インストルメントパネル10のエア
バッグドア部20以外の部位は本体部22となってい
る。これらのエアバッグドア部20と本体部22は、硬
質樹脂としてのTSOP[エラストマー(ゴム)とPP
(ポリプロピレン)をブロイ化(相乗効果が期待できる
高分子多成分系材料を造る技術)し、さらにタルクを加
えて複合強化したもので、耐衝撃性と剛性を有し、流動
性が良く薄肉製品に適した低比重PP樹脂、例えば、曲
げ弾性率1500〜3000MPa]やPP系樹脂、PC
/ABS系樹脂、変性PPO系樹脂、PC/PBT系樹
脂、ABS系樹脂、PC系樹脂、ASG系樹脂、TPO
系樹脂、TPE系樹脂、TPU系樹脂、PC/変性PS
系樹脂等で構成されている。
【0015】エアバッグ装置12は、図示しない機械的
又は電気的な加速度センサ等によって車両の急減速を検
出すると、エアバッグケース14内のインフレータ16
が作動して、エアバッグケース14内に折り畳まれて収
容されているエアバッグ袋体18をインストルメントパ
ネル10のエアバッグドア部20へ向けて膨張させる。
エアバッグ袋体18は、インストルメントパネル10の
エアバッグドア部20を押圧してエアバッグドア部20
を開裂させ車室内に展開するようになっている。なお、
エアバッグ装置12としては、従来公知の一般的構成を
適用できるため、本実施の形態ではエアバッグ装置12
の詳細な説明は省略する。
【0016】図8に示される如く、エアバッグドア部2
0を区画する部位には、裏面側にティア部(破断部)2
4が、平面視で開口部を車両前方へ向けたU字状に形成
されており、エアバッグ袋体展開時にエアバッグドア部
20が前方へ片開きしてエアバッグ袋体が車室内に展開
する構成となっている。
【0017】図7に示される如く、ティア部24の断面
はV字状となっており、先端に、エアバッグドア部20
を構成する樹脂と、本体部22を構成する樹脂との樹脂
流動境界26が設定されている。また、エアバッグドア
部20の前端部には、薄肉とされたヒンジ部25が形成
されている。従って、エアバッグドア部20は、エアバ
ッグ展開時、膨張するエアバッグ袋体18によって押圧
されると、ティア部24に沿って開裂し、開裂したドア
部20が、ヒンジ部25を中心に回動して、エアバッグ
袋体18を車室内へ展開可能とする開口が形成されるよ
うになっている。また、本実施形態では、ティア部24
のうち車幅方向に延びるティア部24Aの車両前方側
に、ティア部24Aに隣接して厚肉部44が形成されて
いる。
【0018】図1に示される如く、エアバッグドア部2
0の厚肉部44には、エアバッグドア部20の展開角度
を制限するためのストラップ(図示を省略)を通すスト
ラップ貫通部45が車幅方向に沿って設定されている。
【0019】図2及び図3に示される如く、厚肉部44
は、エアバッグドア部20の裏面20A側に突出してお
り、図1に示される如く、ティア部24のうち車両前後
方向に延びる左右一対のティア部24Bの間の領域(図
1のハッチング領域)に形成されている。
【0020】次に、本発明の実施形態のインストルメン
トパネルの成形方法を詳細に説明する。
【0021】先ず、図4に示される如く、インストルメ
ントパネルの意匠側となる型としての上型30と、この
上型30と下型32とのキャビティ34に、車幅方向に
延びるティア部24Aを挟んで前後にそれぞれ形成され
たゲートAとゲートB(図8参照)から樹脂を射出し
て、インストルメントパネル10のエアバッグドア部2
0と本体部22を成形する。この場合、図8に示される
如く、インストルメントパネル10の車両前方側には、
デフロスタノズル開口部40があるため、前方側のゲー
トAを、デフロスタノズル開口部40から外した位置へ
移動する必要がある。この結果、図8に示される如く、
前側のゲートAは、エアバッグドア部20の車幅方向外
側の部位に対応した位置となり、車幅方向に沿ったティ
ア部24Aに対して非対称の位置に前方側のゲートAと
後方側のゲートBを設定することになる。
【0022】一方、図4に示される如く、断面略三角形
状とされたスライドコア40の先端40Aは、上型30
との間に僅かな初期隙間Sを開けて近接しており、キャ
ビティ34を実質的に分断している。なお、スライドコ
ア40は、下型32内に、上型30に対して接離する方
向(図4の矢印A方向及び矢印B方向)へ移動可能に配
設されている。
【0023】また、本実施形態では、車幅方向に延びる
ティア部24AのゲートA側に、ティア部24Aに隣接
して厚肉部44が形成されている。このため、ゲートA
から射出された樹脂は、図6に破線で示すように、エア
バッグドア部20に設けた厚肉部44が所謂、樹脂溜ま
りとして機能し、ゲートAから射出された流動樹脂のテ
ィア部24Aに至る到達タイミングがティア部24Aに
沿った方向(図6の矢印W方向)に対して殆どばらつか
なくなる。この結果、ティア部24Aにおける樹脂流動
境界26での各ゲートA、Bからそれぞれ射出された流
動樹脂の合流タイミングにおけるティア部24Aに沿っ
た方向に対してのずれが減少する。このため、ティア部
24Aに沿った方向に対しての合流樹脂温度の差が少な
くなるので、ティア部24Aに沿った方向に対しての樹
脂流動境界接合強度の差が減少し、ティア部24Aの破
断強度をティアラインに沿って略均一にできる。
【0024】なお、樹脂がスライドコア40の先端40
Aに到達した時点から保圧完了時間の間の所定のポイン
トで、スライドコア40を上型30に近接した位置(図
5の二点鎖線の位置)から離間する方向(図5の矢印B
方向)へ、エアバッグドア部の一般厚さを超えない範囲
で所定量下げた位置(図5の実線の位置)へ移動(コア
バック)する。
【0025】このため、スライドコア40の移動体積分
の空間50が生じ、保圧完了時間までの間に樹脂で、前
側空間50Aと後側空間50Bが充填されて、図5の状
態になる。なお、図5においては、理解を容易にするた
めに樹脂にて充填される前側空間50Aと後側空間50
Bとを異なるハッチングで示した。
【0026】なお、一般的に知られていることで、樹脂
の溶着強度に影響を与える要因としては、溶着界面での
樹脂温度(面圧と樹脂温度が低い方が溶着強度は低下す
る)の他に、樹脂同志の面圧もあり、この樹脂同志の面
圧は、保圧によってティア部溶着界面の樹脂同志の面圧
を制御することが知られている。
【0027】従って、本実施形態のインストルメントパ
ネル10では、ティア部24のうち車幅方向に延びるテ
ィア部24AのゲートA側に、ティア部24Aに隣接し
て厚肉部44を形成したことによって、車幅方向に延び
るティア部24Aを挟んで形成されたゲートA、Bの一
方のゲートAが他方のゲートBに対してティア部24A
に沿った方向へずれている場合であっても、ティア部2
4Aの破断強度をそのティアライン方向に沿って略均一
にできるため、エアバッグ袋体18の展開形態を安定さ
せることができる。
【0028】また、本実施形態では、厚肉部44の配設
位置が、エアバッグドア部20の展開角度を制限するス
トラップを通すストラップ貫通部45となっているた
め、厚肉部44によってストラップ貫通部45の強度が
増すので、鉄板等のストラップ貫通部分の補強部品を廃
止できる。また、エアバッグドア部20の面剛性が厚肉
部44によって向上するので、エアバッグ袋体展開時に
おけるエアバッグドア部20の極端な撓みを無くすこと
もできる。
【0029】以上に於いては、本発明を特定の実施形態
について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々
の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかで
ある。例えば、本実施形態では、本発明のエアバッグド
ア部を一体に有する車両用内装部材をインストルメント
パネルに適用したが、インストルメントパネルに代え
て、ピラーガーニッシュ、ドアトリム等の他の車両用内
装部材にも本発明は適用可能である。
【0030】また、本実施形態では、厚肉部44をティ
ア部24のうち車両前後方向に延びる左右一対のティア
部24Bの間の領域に形成したが、これに代えて、図9
に示される如く、厚肉部44をティア部24のうち車両
前後方向に延びる左右一対のティア部24Bの間の部分
的領域(図9のハッチング領域)のみに形成した構成と
しても良い。
【0031】また、本実施形態では、ティア部24を、
平面視で開口部を車両前方へ向けたU字状に形成した
が、これに代えて、図10に示される如く、ティア部2
4を平面視でH字状に形成し、ティア部24のうち車幅
方向に延びるティア部24Aの車両前後方向両側の領域
(図10のハッチング領域)に、またはいずれか一方の
領域に厚肉部44を形成しても良い。さらには、図11
に示される如く、ゲート配置に応じて厚肉部を、H字状
に形成したティア部24のうち車両前後方向に延びる左
右一対のティア部24Bの間の部分的な領域(図11の
ハッチング領域)のみに形成した構成としても良い。こ
れは、図11の上半分に示したように、ゲートAを車幅
方向中央に配置した場合でも、ゲートAと車幅方向に延
びるティア部24Aとの距離は、中央部に比べ左右のテ
ィア部24B側の方が長いので、詳細に見るとゲートA
から離れた左右のティア部24B側の方が中央部よりも
流動樹脂の到達タイムングが遅れるためである。なお、
ゲートAから離れた左右のティア部24B側の方が中央
部よりも流動樹脂の到達タイムングが遅れるのは、ゲー
トAがティア部24Aに対して接近して配置される程そ
の傾向が大きく、ゲートAとティア部24Aとが大きく
離れている場合は、それ程問題とならない。また、図1
1の上半分においては、左右の厚肉部44の車幅方向の
長さ(面積)が異なるが、これはゲートAが中央線から
僅かに図面右側にずれているためであって、ゲートAを
完全の中央配置とした場合には、左右の厚肉部44の車
幅方向の長さ(面積)を同一長さとすることが好まし
い。
【0032】また、本発明は、ティア部24が平面視で
X形状等の他の形状のエアバッグドア部を一体に有する
車両用内装部材にも適用可能である。
【0033】また、本発明のエアバッグドア部を一体に
有する車両用内装部材は、図12に示される如く、基材
46と、基材46の意匠面46Aを覆う表皮42とを備
えた、所謂、表皮インサート、表皮貼り込みタイプの車
両用内装部材としてのインストルメントパネル10にも
適用可能であり、この場合、表皮42にはティア部41
が溝24に沿って形成されており、エアバッグ袋体展開
時に表皮42が容易に破断するように設定されている。
または、ティア部41が無くても、エアバッグドア部は
剛性大の材料のため、展開と同時に局所的な引っ張りが
生じるので、表皮42は破断し易い。また、ここで示す
表皮42は、表皮インサートタイプの場合、図14
(A)に示される単層の表皮42以外に、図14(B)
に示される2層の表皮42、図14(C)に示される3
層の表皮42を使用しても良い。なお、図14(B)及
び(C)において、符号47はフォーム層であり、符号
48はバリア層を示す。
【0034】また、貼り込みタイプの場合、図15
(A)に示される単層の表皮42以外に、図15(B)
に示されるフォーム層47付きの表皮42を使用しても
良い。
【0035】また、本発明のエアバッグドア部を一体に
有する車両用内装部材は、図13に示される如く、基材
46、表皮42及び基材46と表皮42との間の発泡層
43を備えた、所謂、一体発泡タイプの車両用内装部材
としてのインストルメントパネル10にも適用可能であ
る。
【0036】また、図12に示した表皮42に形成され
るティア部41は、裏面側から形成されるものだけでな
く、表面側から形成されたものでも良い。また、ティア
部41の形状は、断面U溝状に限定されず、断面V溝
状、スリット状等の他の形状であっても良い。
【0037】
【発明の効果】請求項1記載のエアバッグドア部を一体
に有する車両用内装部材は、ティア部を挟んで形成され
たゲートの一方が他方に対してティア部に沿った方向へ
ずれている場合であっても、ティア部の破断強度をティ
アラインに沿って略均一にでき、エアバッグ袋体の展開
形態を安定させることができるという優れた効果を有す
る。
【0038】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
効果に加えて、ストラップ貫通部分の補強部品を廃止で
きると共に、エアバッグ袋体展開時におけるエアバッグ
ドア部の極端な撓みを無くすこともできるという優れた
効果を有する。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材を示す背面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った拡大断面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った拡大断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材の成形方法における一工程
を示す概略断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材の成形方法における一工程
を示す概略断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材の成形方法における一工程
を示す概略平面図である。
【図7】図8の7−7線に沿った拡大断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るエアバッグドア部を
一体に有する車両用内装部材を示す車両斜め後方から見
た斜視図である。
【図9】本発明の一実施形態の変形例に係るエアバッグ
ドア部を一体に有する車両用内装部材における厚肉部を
示す概略背面図である。
【図10】本発明の一実施形態の他の変形例に係るエア
バッグドア部を一体に有する車両用内装部材における厚
肉部を示す概略背面図である。
【図11】本発明の一実施形態の他の変形例に係るエア
バッグドア部を一体に有する車両用内装部材における厚
肉部を示す概略背面図である。
【図12】本発明の一実施形態の変形例(表皮インサー
ト、表皮貼り込みタイプ)に係るエアバッグドア部を一
体に有する車両用内装部材を示す図1に対応する断面図
である。
【図13】本発明の一実施形態の他の変形例(一体発泡
タイプ)に係るエアバッグドア部を一体に有する車両用
内装部材を示す図1に対応する断面図である。
【図14】(A)〜(C)は本発明に係るエアバッグド
ア部を有する車両用内装部材の表皮インサートタイプの
表皮を示す断面図である。
【図15】(A)及び(B)は本発明に係るエアバッグ
ドア部を有する車両用内装部材の表皮貼り込みタイプの
表皮を示す断面図である。
【図16】従来の実施形態に係るエアバッグドア部を一
体に有する車両用内装部材を示す車両斜め後方から見た
斜視図である。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル(車両用内装部材) 12 エアバッグ装置 20 エアバッグドア部 22 本体部 24 ティア部 24A 車幅方向に延びるティア部 26 樹脂流動境界 40 スライドコア 42 表皮 43 発泡層 44 厚肉部 45 ストラップ貫通部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用内装部材の本体部とエアバッグド
    ア部とを同一樹脂材料を用いて射出成形により一体成形
    すると共に、エアバッグドア部裏面におけるティア部を
    形成するためのコアバック領域に樹脂流動境界を設定し
    たエアバッグドア部を一体に有する車両用内装部材にお
    いて、 前記エアバッグドア部における前記ティア部に隣接した
    部位に前記ティア部に沿って形成され、前記ティア部の
    略中央部から外れた部位に形成されたゲートから射出さ
    れた流動樹脂の前記コアバック領域に至る到達タイミン
    グにおける前記ティア部に沿った方向に対してのずれを
    減少させるための厚肉部、を有することを特徴とするエ
    アバッグドア部を一体に有する車両用内装部材。
  2. 【請求項2】 前記エアバッグドア部は車両前方に向け
    て展開する片開きタイプとされ、前記厚肉部は前記エア
    バッグドア部の展開角度を制限するストラップが通る領
    域に設定されていることを特徴とする請求項1記載のエ
    アバッグドア部を一体に有する車両用内装部材。
JP11014623A 1999-01-22 1999-01-22 エアバッグドア部を一体に有する車両用内装部材 Pending JP2000211464A (ja)

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