JP3426844B2 - 割りスリーブの製造方法 - Google Patents

割りスリーブの製造方法

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JP3426844B2 JP10711096A JP10711096A JP3426844B2 JP 3426844 B2 JP3426844 B2 JP 3426844B2 JP 10711096 A JP10711096 A JP 10711096A JP 10711096 A JP10711096 A JP 10711096A JP 3426844 B2 JP3426844 B2 JP 3426844B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光コネクタや光モ
ジュール等において、光ファイバを保持したフェルール
同士を接続するために用いる割スリーブとその製造方法
に関する。 【0002】 【従来の技術】光コネクタの概略構造は、図6に示すよ
うに、光ファイバ31、31の一端を保持した一対のフ
ェルール30、30を割スリーブ10の両端から挿入し
て当接させるようになっている。この割スリーブ10は
円筒状体に軸方向のスリット11を備えたものであり、
フェルール30を弾性的に保持できるものである(特開
昭63−23107号公報等参照)。 【0003】上記割スリーブ10は、耐磨耗性に優れ、
適度な弾性を有するジルコニアセラミックスで形成され
るが、その製造方法は以下の通りである。 【0004】まず、ジルコニア原料粉末を押出成形、射
出成形等によって図7(A)に示すような円筒状に成形
し、所定の条件で焼成する。得られた円筒状体10’の
内周面、外周面を研削して所定の寸法とした後、図7
(B)に示すようにV溝23上に縦列に並べてワックス
で固定し、スライシングマシンを用いてダイヤモンドブ
レード24でスリット11を加工することによって、図
7(C)に示すような軸方向にスリット11を有する割
スリーブ10を得ていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の割ス
リーブ10では、焼成後にスリット11を形成していた
ため、スリット11の加工工程に手間がかかるだけでな
く、以下のような問題点があった。まず、スリット11
の加工工程においてスリット11部分に欠けや割れ等が
発生する不良品が生じやすかった。また、加工後のスリ
ット11の内面11aは焼成後、研削加工を施した研削
面となるが、この研削面には加工変質層や微小なマイク
ロクラックが生じており、使用時等に割れや欠けが生じ
やすいという問題もあった。さらに、加工後のスリット
11の内面エッジ部11bはシャープエッジとなってし
まうため、挿入したフェルール30に傷を付けやすくな
り、このシャープエッジを取り除くためには、さらに研
磨工程が必要であった。 【0006】また、割スリーブ10の中には、図8に示
すように内周面に3点の突起12を備えた3点支持のも
のもあるが、この3点支持型の割スリーブ10の場合
は、スリット11を加工する際に突起12が欠けてしま
う恐れがあった。 【0007】さらに、このような割スリーブ10では、
フェルール30を挿入した時にスリット11が広がる方
向にわずかに弾性変形するため、割スリーブ10のスリ
ッ11に対向する部分に応力が集中し、この部分が破損
しやすいという問題もあった。 【0008】 【0009】また本発明は、内周面側に開口した軸方向
の溝を有する円筒状体となるようにセラミック原料粉末
を成形し、この成形体を焼成した後、外周面を研削加工
して上記溝の連結部を除去し、内周面と外周面に連通す
るスリットを形成する工程から割スリーブを製造するよ
うにした。 【0010】 【作用】本発明によれば、内周面に開口した溝を有する
形状に成形することによって、得られた焼結体の外周面
を研削加工するだけでスリットを形成することができ、
焼成後のスリット加工工程をなくすことができる。 【0011】そのため、スリット内面は焼成したままの
面となり、加工変質層やマイクロクラックが存在しない
ため、使用時等に割れや欠けが生じにくい。 【0012】また、外周面の研削加工時には、スリット
部分が押されて変形することにより、スリットと対向す
る部分の研削量が少なくなって、肉厚が厚くなる。その
ため、使用時に割スリーブが弾性変形して応力集中して
も破損を防止できる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図によっ
て説明する。 【0014】図1(A)(B)に示すように、割スリー
ブ10はジルコニア等のセラミックスからなる円筒状体
であり、軸方向にスリット11を有している。そして、
内周面と外周面は焼成後に研削加工を施した研削面であ
るが、スリット11の内面11aは焼成した後で全く研
削加工を施さない焼成したままの面となっている。ま
た、割スリーブ10のスリット11の対向部13の肉厚
Xは、他の部分、例えばスリット近傍部の肉厚Yよりも
大きくなっている。 【0015】次に、他の実施形態を図2(A)(B)に
示すように、割スリーブ10はジルコニア等のセラミッ
クスからなる円筒状体であり、軸方向にスリット11を
有し、内周面には3箇所の突起12を備えている。そし
て、これらの突起12の先端面と割スリーブ10の外周
面は研削面となっているが、スリット11の内面11a
は焼成したままの面となっている。また、スリット11
の対向部13の突起12を除く肉厚Xは、他の部分、例
えばスリット11近傍部の肉厚Yよりも大きくなってい
る。 【0016】次に、図1、2に示す割スリーブ10の製
造方法を説明する。 【0017】まず、ジルコニア等の所定のセラミック原
料を用いて、押出成形、射出成形等の成形方法により、
図3(A)(B)に示すような内周面側のみに開口した
軸方向の溝11’を有する円筒状体10’を成形する。
なお、この溝11’は外周面側には開口しておらず、連
結部14で外周面が繋がっている。 【0018】次にこの成形体を所定条件で焼成した後、
内周面(図3(B)の場合は、突起12の先端面)の研
削加工を行って、所定の寸法値となるようにする。次
に、外周面の研削加工を行うが、図4に示すようなセン
タレス研削機を用い、円筒状体10’を調整砥石21と
研削砥石22で挟み込んで回転させながら円筒状体1
0’の外周面を研削する。このとき、円筒状体10’の
連結部14を除去するまで研削加工を行うことによっ
て、上記溝11’を内周面と外周面に連通させ、図1、
2に示すようなスリット11を有する割スリーブ10の
形状とすることができるのである。 【0019】以上のようにして得られた本発明の製造方
法の参考例である割スリーブ10は、焼成後にスリット
11を加工する必要がないため、従来例のような割スリ
ーブ10を整列させてダイヤモンドブレード24でスリ
ット11を加工する工程を無くすことができ、製造工程
を簡略化することができる。そのため、スリット11の
加工工程により生じる欠けや割れを防止できる。 【0020】しかも、割スリーブ10のスリット11の
内面11aは、焼成した後の研削加工を全く施すことが
なく、焼成したままの面となる。したがって、この内面
11aには加工変質層やマイクロクラックが全く生じて
おらず、搬送時や使用時に衝撃が加わっても割れや欠け
が生じることを防止できる。なお、スリット11の内面
11aを双眼顕微鏡で観察することによって、この面が
研削面であるか焼成したままの面であるか容易に区別す
ることができる。 【0021】また、割スリーブ10のスリット11の内
面エッジ部11bは、フェルール30に傷を付けないよ
うに曲率半径0.02mm以上の曲面状とすることが好
ましいが、図3に示す成形時に予め内面エッジ部11b
が曲面状となるように成形しておけば、後で研磨する必
要がなく容易に製造することができる。 【0022】さらに、図3(B)に示すような3点支持
型の場合も、成形時に予め突起12の間に溝11’を備
えておけば、突起12を削ってしまうことはない。 【0023】また、図4の外周面研削加工工程におい
て、加工の途中で溝11’が外周面と連通してスリット
11となる。このとき、スリット11近傍は変形しやす
いため、スリット11に対向する部分には調整砥石21
と研削砥石22の押圧力が加わりにくくなる。そのた
め、スリット11と対向する部分の外周面は研削加工さ
れにくくなり、最終的に、図1(B)、図2(B)に示
すように、スリット11の対向部13の肉厚Xは、他の
部分、例えばスリット近傍部の肉厚Yに比べて大きくな
る。 【0024】したがって、この割スリーブ10を使用す
る際に、スリット11が拡がる方向に力が加わって、ス
リット11の対向部13に応力が集中しても破損を防止
することができる。なお、このような効果を奏するため
には、スリット11の対向部13の肉厚Xを、スリット
11近傍部の肉厚Yよりも、0.1〜0.3mm大きく
しておくことが望ましい。 【0025】また、図3に示す成形時には、連結部14
は、外周面の研削加工で除去できる程度の寸法としてお
くことが好ましい。具体的には、連結部14の厚みAを
0.5mm以下とし、幅Bを0.1〜1.5mmとする
ことが好ましい。さらに、この溝11’の形状は、図5
(A)に示すU溝、図5(B)に示すV溝、図5(C)
に示す二本溝など、外周面研削によってスリット11を
形成できるような形状であればどのようなものでも良
い。なお図5(C)の場合は、外周面研削を行うと、二
つの溝11’間の部分が全て除去されることになる。 【0026】さらに、図3に示す形状に成形する場合
は、押出成形や射出成形等の公知の方法によって容易に
成形することができるが、予め円筒状に成形した後、切
削加工によって溝11’を形成しても良い。この場合
は、焼成前の成形体の段階であるため、容易に加工する
ことができる。 【0027】なお、これらの例では、溝11’の外周面
側に連結部14を備えたため、円筒状体10’が焼成工
程等で変形することを防止できる。ただし、この連結部
14は必ずしも必要ではない。即ち、予め内周面と外周
面を連通するようなスリット11を形成しておき、焼成
後、外周面を研削加工することによっても、本発明の製
造方法の参考例である割スリーブ10を得ることができ
る。 【0028】また、本発明の製造方法の参考例である割
スリーブ10を構成するセラミックスとしては、ジルコ
ニア、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、窒化アルミニウ
ム等を用いることができるが、特に強度、靱性の高いジ
ルコニアセラミックスが好ましい。このジルコニアセラ
ミックスとしては、ZrO2を主成分としてY23,C
aO,MgO,CeO2,Dy23等の安定化剤を含
み、平均結晶粒子径2μm以下で、正方晶の結晶を主体
とする部分安定化ジルコニアを用いる。 【0029】さらに、本発明の製造方法の参考例である
割スリーブ10は、図6に示すようなフェルール30同
士を接続する光コネクタに用いることができるが、その
他に発光受光素子と光ファイバを連結する光モジュール
において、内部に備えたダミーフェルールと光コネクタ
側のフェルールとを接続するために用いることもでき
る。 【0030】 【実施例】本発明の実施例として、Y2 3 を含むジル
コニアセラミックスを用いて、図2に示す3点支持型の
割スリーブ10を試作した。寸法は、外形が3.2m
m、内径が2.5mm、全長10.1mm、スリット1
1の幅は0.5mmとして、図3(B)に示す形状に成
形した後、焼成し、図4に示す外周面の研削工程でスリ
ット11を外周面に連通させて作製した。 【0031】一方、比較例として、同じ材料、寸法の割
スリーブ10を図7に示す従来の製造方法で作製した。 【0032】両者を比較したところ、本発明では焼成後
のスリット11の加工を行わなくても良いことから、製
造時間を6000個当たり16時間短縮できた。また、
比較例ではスリット11近傍の欠けや割れ等による不良
発生率が4〜5%であったのに対し、本発明実施例では
同じ理由による不良発生率は0.7%と極めて低くする
ことができた。 【0033】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、内周面側
に開口した軸方向の溝を有する円筒状体となるようにセ
ラミック原料粉末を成形し、この成形体を焼成した後、
外周面を研削加工して上記溝の連結部を除去し、内周面
と外周面に連通するスリットを形成する工程から割スリ
ーブを製造することによって、得られた焼結体の外周面
を研削加工するだけでスリットを形成することができ、
焼成後のスリット加工工程をなくすことができる。 【0034】そのため、スリット内面は焼成したままの
面となり、加工変質層やマイクロクラックが存在しない
ため、使用時等に割れや欠けが生じにくい。 【0035】また、外周面の研削加工時には、スリット
部分が押されて変形することにより、スリットと対向す
る部分の研削量が少なくなって、肉厚が厚くなる。その
ため、使用時に割スリーブが弾性変形して応力集中して
も破損を防止できる。 【0036】その結果、搬送時や使用時に欠け等が生じ
にくい割スリーブを簡単な工程で製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】(A)は本発明の製造方法の参考例である割ス
リーブを示す斜視図、(B)は同じく端面図である。 【図2】(A)は本発明の製造方法の参考例である割ス
リーブを示す斜視図、(B)は同じく端面図である。 【図3】(A)(B)は本発明の割スリーブの製造工程
における成形段階を示す端面図である。 【図4】本発明の割スリーブの製造工程における外周面
の研削加工工程を示す図である。 【図5】(A)〜(C)は本発明の割スリーブの製造工
程における成形時のスリーブのさまざまな形状の例を示
す図である。 【図6】一般的な光コネクタの構造を示す概略断面図で
ある。 【図7】(A)〜(C)は従来の割スリーブの製造工程
を説明するための図である。 【図8】従来の3点支持型の割スリーブを示す端面図で
ある。 【符号の説明】 10:割スリーブ 10’:円筒状体 11:スリット 11a:内面 11b:内面エッジ部 11’:溝 12:突起 13:スリット対向部 14:連結部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】内周面側に開口した軸方向の溝を予め有す
    る円筒状体となるようにセラミック原料粉末を成形し、
    この成形体を焼成した後、外周面を研削加工して上記溝
    の連結部を除去し、内周面と外周面に連通するスリット
    を形成する工程からなる割スリーブの製造方法。
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