JP2003057495A - 多芯光コネクタ及びその研磨方法 - Google Patents

多芯光コネクタ及びその研磨方法

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JP2003057495A
JP2003057495A JP2001249401A JP2001249401A JP2003057495A JP 2003057495 A JP2003057495 A JP 2003057495A JP 2001249401 A JP2001249401 A JP 2001249401A JP 2001249401 A JP2001249401 A JP 2001249401A JP 2003057495 A JP2003057495 A JP 2003057495A
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optical fiber
polishing
tip
coupling end
fixture
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JP2001249401A
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Yoshihiro Kobayashi
善宏 小林
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Original Assignee
Kyocera Corp
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/36Mechanical coupling means
    • G02B6/38Mechanical coupling means having fibre to fibre mating means
    • G02B6/3807Dismountable connectors, i.e. comprising plugs
    • G02B6/3833Details of mounting fibres in ferrules; Assembly methods; Manufacture
    • G02B6/3863Details of mounting fibres in ferrules; Assembly methods; Manufacture fabricated by using polishing techniques

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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】接続損失が十分に小さなPC結合ができない。 【解決手段】複数の貫通孔3を有する光ファイバ固定具
2と、上記貫通孔3に挿通保持された光ファイバ4とか
らなる多芯光コネクタ1であって、上記光ファイバ固定
具2の先端部が上記貫通孔3を中心とした曲面状の結合
端面5とこれに連続する一対の傾斜面6とからなり、上
記光ファイバ4の先端が略球面状をなすとともに上記結
合端面5より所定量突出している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信等に使用さ
れる、多芯光ファイバを保持する多芯光コネクタ及びそ
の研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、光ファイバ固定具の貫通孔に
多芯光ファイバを挿通保持してなる多芯光コネクタは、
光通信等の光信号処理に用いられ、一対の光コネクタ同
士をその結合端面で接触させて光ファイバ同士を接続す
る多芯光コネクタ等に用いられている。
【0003】かかる多芯光コネクタは、図4に示すよう
にエポキシ樹脂等のプラスチックスからなり、その中心
に複数の貫通孔23を有する光ファイバ固定具22と、
該光ファイバ固定具22の貫通孔23に接着剤を介して
多芯光ファイバ24をその先端が突出するように挿通保
持してなるものである。この光ファイバ固定具22先端
面の貫通孔23の開口部周辺には多芯光ファイバ24よ
り硬度の低い低硬度部材27が設けられており、光ファ
イバ固定具22の先端面を研磨しないように研磨を行
い、この研磨時に多芯光ファイバ24の先端より低硬度
部材27のほうが削られやすいため、多芯光ファイバ2
4の先端が突出し、且つ研磨時に生じた周辺部のダレに
より略球面形状を呈しており、これにより光ファイバ同
士のPC(Physical Contact)結合が行われていた
(特開平6−222247号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に
示すような従来の多芯光コネクタ21は、光ファイバ固
定具22先端面の貫通孔23の開口部周辺に設けられた
低硬度部材27を研磨して多芯光ファイバ24を突出さ
せているが、この方法であれば光ファイバ24の周囲に
低硬度部材27が残っており、多芯光コネクタ21の脱
着を繰り返すうちに低硬度部材27が光ファイバ固定具
22から離脱し、その離脱した低硬度部材27が光ファ
イバ24の先端に付着し、光信号が伝送されなくなると
いう問題を生じている。
【0005】本発明は上述の欠点に鑑み、案出されたも
のであり、その目的は、多芯光ファイバを高精度にPC
結合させるとともに、耐久性の高い多芯光コネクタを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の多芯光コネクタ
は、複数の貫通孔を有する光ファイバ固定具と、上記貫
通孔に挿通保持された光ファイバとからなる多芯光コネ
クタであって、上記光ファイバ固定具の先端部が上記貫
通孔を中心とした曲面状の結合端面とこれに連続する一
対の傾斜面とからなり、上記光ファイバの先端が略球面
状をなすとともに上記結合端面より所定量突出している
ことを特徴とするものである。
【0007】また、本発明の多芯光コネクタは、上記光
ファイバの先端が上記光ファイバ固定具の結合端面より
0.01〜0.10μm突出していることを特徴とする
ものである。
【0008】さらに、本発明の多芯光コネクタの研磨方
法は、光ファイバ固定具の貫通孔に光ファイバの先端が
上記光ファイバ固定具の結合端面より突出するように挿
通するとともに、光ファイバ固定具の結合端面に接着剤
を塗布して保持した後、該接着剤から突出した光ファイ
バを切断除去し、光ファイバと接着剤が光ファイバ固定
具の結合端面より若干量突出するように粗研磨をする工
程と、接着剤を除去するとともに光ファイバの先端を中
研磨する工程と、さらに、光ファイバの先端が略球面状
をなすとともに、光ファイバ固定具の結合端面から所定
量突出するように仕上げ研磨を行う工程からなることを
特徴とするものである。
【0009】またさらに、上記中研磨の工程は、ゴム硬
度50〜75度の弾性体の上面にダイヤモンドまたは炭
化珪素からなる砥粒を備えた研磨フィルムを固定し、光
ファイバの先端を押し当て、接着剤を除去するとともに
光ファイバの先端が上記光ファイバ固定具の結合端面か
ら0.1〜0.5μm突出するように研磨することを特
徴とするものである。
【0010】さらにまた、上記仕上げ研磨の工程は、ゴ
ム硬度70〜90度の弾性体の上面にシリカ(Si
2)からなる砥粒を備えた研磨フィルムを固定し、光
ファイバの先端を押し当て、光ファイバの先端が略球面
状をなし、光ファイバ固定具の結合端面から0.01〜
0.10μm突出するように研磨することを特徴とする
ものである。
【0011】本発明の多芯光コネクタによれば、複数の
貫通孔を有する光ファイバ固定具と、上記貫通孔に挿通
保持された光ファイバとからなる多芯光コネクタであっ
て、上記光ファイバ固定具の先端部が上記貫通孔を中心
とした曲面状の結合端面とこれに連続する一対の傾斜面
とからなることから、該光ファイバ固定具に光ファイバ
を挿通保持した後、光ファイバの先端を研磨する際、そ
の研磨量、研磨時間を短縮することができるとともに、
光ファイバの先端を略球面状で結合端面より突出したも
のとすることから、一対の多芯光コネクタ同士を接続さ
せる際、各光ファイバの接触面を大きくして、接続損失
の小さなPC結合を実現することができる。また、本発
明の多芯光コネクタによれば、上記光ファイバの先端が
上記光ファイバ固定具の結合端面より0.01〜0.1
0μm突出していることから、各光ファイバの接触面を
より大きくして、接続損失が小さくより確実なPC結合
を実現することができる。さらに、本発明の多芯光コネ
クタの研磨方法によれば、上記貫通孔に光ファイバを挿
通し、上記光ファイバ固定具の結合端面に接着剤を塗布
して保持した後、該接着剤から突出した光ファイバを切
断除去し、粗研磨を行い、接着剤を除去した後、光ファ
イバの先端を中研磨し、さらに光ファイバ先端が略球面
状をなすとともに、光ファイバ固定具の結合端面から所
定量突出するように仕上げ研磨を行う工程からなること
から、光ファイバの先端に傷を付けることなく、略球面
状に容易に研磨でき、接続損失の小さなPC結合を実現
することができる。
【0012】またさらに、本発明の多芯光コネクタの研
磨方法における中研磨の工程は、ゴム硬度50〜75度
の弾性体の上面にダイヤモンドまたは炭化珪素からなる
砥粒を備えた研磨フィルムに、光ファイバの先端を押し
当て、上記光ファイバ固定具の結合端面から0.1〜
0.5μm突出するように研磨することから、光ファイ
バの先端にかかる押圧力が小さくして、光ファイバ固定
具の結合端面に塗布された接着剤を充分に除去し、光フ
ァイバの先端を滑らかな球面状に研磨することができ
る。
【0013】さらにまた、本発明の多芯光コネクタの研
磨方法における仕上げ研磨工程は、ゴム硬度70〜90
度の弾性体の上面にシリカ(SiO2)からなる砥粒を
備えた研磨フィルムに光ファイバの先端を押し当て、光
ファイバ固定具の結合端面から0.01〜0.10μm
突出するように研磨することから、光ファイバの先端を
球面状の鏡面に研磨することができ、一対の多芯光コネ
クタを接続する際、接続損失の小さなPC結合を実現す
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図によ
って説明する。
【0015】図1(a)は、本発明の多芯光コネクタの
一実施形態を示す斜視図であり、同図(b)は(a)の
X−X線断面図、同図(c)は(a)のY−Y線断面図
である。
【0016】図1に示すように、本発明の多芯光コネク
タ1は、複数の貫通孔3を有する光ファイバ固定具2
と、上記貫通孔3に挿通保持された多芯光ファイバ4と
からなり、光ファイバ固定具2の先端部は上記複数の貫
通孔3を中心とした曲面状の結合端面5と、これに連続
する一対の傾斜面6を有している。
【0017】上記光ファイバ固定具2は、その中心部に
多芯光ファイバ4の被覆部4aを保持する第1貫通孔3
aと、これに連続し多芯光ファイバ4の各素線4bを保
持する複数の孔からなる第2貫通孔3bが形成されてお
り、エポキシ樹脂や液晶ポリマー等のプラスチックス、
ステンレス鋼やニッケル−銀合金等の金属材料、また好
ましくはジルコニア、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、
ムライト等のセラミックスからなり、特に、アルミナ、
ジルコニア等の酸化物セラミックスからなることがより
好ましい。これら酸化物セラミックスは、耐久性が高く
多芯光コネクタ1同士を接続させる際の押圧力によって
も、結合端面5の形状が保持され、高温高湿条件におい
ても形状の変化、材質の変化がなく長期間の使用に供す
ることができる。
【0018】また、上記酸化物セラミックスはヤング率
が430GPa以下であることが好ましく、多芯光コネ
クタ1同士を接続する際に結合端面5にかかる押圧力に
対しても変形することなく、接続損失の小さいPC結合
が可能となり、さらに3点曲げ強度を300MPa以上
としておくことによって、多芯光コネクタ1の脱着時に
必要以上の横荷重が印加された際、もしくは多芯光コネ
クタ1を誤って落下させてしまった際の破断、破損を防
止することができる。
【0019】さらに、上記酸化物セラミックスのうちジ
ルコニアを主成分とするセラミックスが最適であり、具
体的には、ZrO2を主成分とし、安定化剤としてY2
3、MgO、CaO、CeO2、Dy23等の一種以上を
含有するもので、正方晶の結晶を主体とした部分安定化
ジルコニアセラミックスを用いる。
【0020】上記ジルコニアセラミックスからなる光フ
ァイバ固定具2を製造する場合は、上記の原料粉末を用
い、押出成形や射出成形もしくはプレス成形等で所定形
状に成形した後、焼成することによって得られる。この
ジルコニアセラミックスは、平均結晶粒径が0.1〜
1.0μmで、且つ気孔率が3%以下であるものが好ま
しく、結晶間の空隙の大きさが一定なものとなり、ま
た、気孔率を3%以下と小さくすることで、光ファイバ
固定具2中に含まれる空隙の割合を少なくして、結合端
面5の面粗さを悪化させることを防止できる。
【0021】またさらに、上記光ファイバ固定具2は、
その先端部に複数の貫通孔3を中心とした曲面状の結合
端面5と、これに連続する一対の傾斜面6とを有し、予
め先端部に一対の傾斜面6を形成しておくことで、後に
詳述するように多芯光ファイバ4を挿通した際にその先
端の研磨加工を容易とし、光ファイバ固定具2がセラミ
ックス等の高硬度な材料からなる場合においても研磨
量、研磨時間を大幅に減少させることができ、一対の多
芯光コネクタ1同士を接続損失の小さいPC結合させる
ことができる。上記傾斜面6の傾斜角度θは、15〜7
5°としておくことが好ましく、多芯光コネクタ1同士
をスリーブを用いて接続させる際、安定した固定が可能
となり、しかも研磨量、研磨時間を大幅に減少させるこ
とができる。上記傾斜角度θが15°未満となると、鋭
角になりすぎて光ファイバ固定具2の外周面の直線部が
短くなってしまい、一対の多芯光コネクタ1同士を接続
させる際に安定した接続が困難となる。一方、75°を
超えると、後に詳述する光ファイバ4の先端を研磨加工
する際、結合端面5に塗布した接着剤を十分に除去する
ことができず、結合端面5の全体を削ってしまい、結合
端面5を所望の曲率半径に研摩することが困難となる。
【0022】また、上記結合端面5の曲率半径Rは、
0.5〜30mmとしておくことが好ましい。該曲率半
径が0.5mm未満となると、曲率半径が小さくなりす
ぎて、一対の多芯光コネクタ1同士を接合させる際、結
合端面5より突出した光ファイバ4の先端が弾性変形
し、結合端面5に圧縮応力が生じ、光ファイバ4と貫通
孔3との間に光ファイバ4を保持する接着剤によるせん
断応力が加わり、クリープ現象にて接着剤の内部破壊が
生じる危険性を有している。一方、曲率半径Rが30m
mを超えると、中研磨の際、接着剤7が結合端面5から
取り除くことができなくなる。
【0023】上記光ファイバ固定具2の貫通孔3には多
芯光ファイバが挿通保持されており、光ファイバ4の先
端が上記光ファイバ固定具2の結合端面5より僅かに突
出するとともに略球面形状を成している。
【0024】上記光ファイバ4の先端は、光ファイバ固
定具2の結合端面5より0.01〜0.10μm突出さ
せることによって、一対の多芯光コネクタ同士を接続さ
せる際、光ファイバ4の先端に傷が付くことはなく、よ
り安定したPC接続を行うことができる。
【0025】また、上記光ファイバ4の先端は、曲率半
径が5〜30mmの略球面状であることから、安定した
PC接続を実現でき、上記曲率半径が5mm未満では突
出した部分の曲率半径が小さすぎるため、多芯光コネク
タ1を繰り返し脱着する際に光ファイバ4の先端が欠け
やすい。一方、30mmを超えると、相手側の多芯光コ
ネクタ1との寸法のばらつきによる違いから、安定した
PC接続を実現できなくなるためである。
【0026】次いで、本発明の多芯光コネクタの研磨方
法について説明する。
【0027】図2は本発明の多芯光コネクタの研磨工程
を説明する概略図である。
【0028】先ず、図2(a)に示すように、中心に多
芯光ファイバ4を挿入するための複数の貫通孔3を有す
る光ファイバ固定具2の先端部を予め上記複数の貫通孔
3を中心とした曲面状の結合端面5と、これに連続する
一対の傾斜面6を有する光ファイバ固定具2を準備し、
上記貫通孔3に光ファイバ4を挿通するとともに、光フ
ァイバ固定具2の先端部に接着剤7を塗布して保持す
る。なお、接着剤7の塗布量は光ファイバ4の素線4b
の径の2〜4倍の範囲とすることが好ましく、塗布量が
2倍未満となると、光ファイバ4を十分に固定できず、
その後の研磨中に光ファイバ4に無理な応力がかかり、
内部までクラックが進行することがある。又、4倍を越
えると研磨すべき量が多くなりすぎて粗研磨工程にて研
磨時間がかかりすぎるためである。
【0029】その後、図2(b)に示すように、サファ
イア等のナイフエッジを用いて、接着剤7から突出して
いる光ファイバ4を除去する。
【0030】次いで、図2(c)に示すように、光ファ
イバ4と接着剤7が光ファイバ固定具2の先端面より若
干量突出するように粗研磨を行う。
【0031】上記粗研磨の工程は、粒度が1500#〜
2500#のダイヤモンドまたは炭化珪素からなる砥粒
を備えた研磨シートを使用することが望ましい。ここで
1500#未満では砥粒が粗いために、研磨中に光ファ
イバ11に無理な応力がかかり、内部までクラックが進
行することがある。一方、2500#を越えると砥粒が
細かすぎることから、研磨量が少なく、研磨時間が長く
なってしまう。
【0032】この研磨方法は、図3に示すように、硬質
で平坦な定盤8の上面に研磨フィルム9を固定し、光フ
ァイバ4の先端の突出量を規制した研磨装置を用いて、
ハンドラップで約5秒間、8の字状もしくは円状にて研
磨を行う。この方法により、結合端面5より接着剤7と
光ファイバ4を約0.1mm程度突出した状態に研磨す
る。
【0033】また、上記研磨装置は、定盤8と研磨フィ
ルム9と光ファイバ固定具2を取り付ける固定治具10
とからなり、該固定治具10の底面は研磨フィルム9と
接触するために平面となっており、光ファイバ4の突出
量を上下方向に調節可能な筒状の突出量規制部材11と
該突出量規制部材11の固定手段として固定ネジ12を
備えてなる。光ファイバ4の突出量の規制は、上記突出
量規制部材11に挿入した光ファイバ固定具2の後部フ
ランジ2aの底面が突出量規制部材11の上面に接触す
ることにより後部フランジ2aの底面と光ファイバ4の
突出量を規制することができる。
【0034】さらに、上記突出量の調整は、ノギスまた
はマイクロメータを所定の長さに調節しておき、突出量
規制部材11の上面と固定治具10の底面を挟み込んで
固定ネジ12で突出量規制部材11と固定治具10とを
固定する。
【0035】光ファイバ固定具2の結合端面5から接着
剤7と光ファイバ4を約0.1mm突出させた状態に研
磨することができる。
【0036】しかる後、図2(d)に示すように、光フ
ァイバ4の先端に中研磨を施して塗布された接着剤7を
ほぼ完全に除去し、光ファイバ4の先端が結合端面5か
ら0.1〜0.5μm突出させる。
【0037】上記中研磨の工程は、上記粗研磨と同様に
図3に示すように、ゴム硬度50〜75度の弾性体8の
上面に、ダイヤモンドまたは炭化珪素からなる砥粒を備
えた研磨フィルム9を固定し、光ファイバ4の先端を押
し当て、接着剤7を除去するとともに光ファイバ4の先
端が上記結合端面5から0.1〜0.5μm突出するよ
うに突出量を上下方向に調節可能な研磨装置を用いて、
ハンドラップで約10秒間程の8の字状もしくは円状に
て研磨を行う。
【0038】また、上記研磨フィルム9は、ゴム板等の
弾性体8の上面に固定し、光ファイバ固定具2の一端子
あたり約200gの荷重を結合端面5にかけて研磨治具
33を回転させて研磨することにより、光ファイバ固定
具2の結合端面5を削らずに光ファイバ4の先端面を鏡
面に仕上げることができる。
【0039】さらに、上記弾性体8のゴム硬度は50〜
75度の範囲内であることが好ましく、該ゴム硬度が5
0度未満であれば弾性体8が柔らかすぎて光ファイバ固
定具2の結合端面5を研磨してしまい、一方75度を越
えると、ゴム硬度が大きくなりすぎるため、接着剤7を
十分に除去することができない。従って、上記弾性体8
のゴム硬度を50〜75度とすることにより、結合端面
5の接着剤7を十分に除去するとともに、結合端面5か
ら光ファイバ4が0.1〜0.5μm突出させることが
できる。
【0040】またさらに、上記研磨フィルム9はダイヤ
モンドまたは炭化珪素からなる砥粒を備えていることが
好ましく、光ファイバ4を光ファイバ固定具2の結合端
面5より僅かに突出させた状態で研磨することができ、
これら研磨フィルム9の粒度は、3500#〜6500
#であることことから、光ファイバ4の外周部にチッピ
ングが発生するのを防止できるとともに、研磨量、研磨
時間を適切なものとできる。
【0041】なお、上記粗研磨、中研磨では、光ファイ
バ4の突出量が異なるため、予め粗研磨にて説明した方
法で突出量を調整しておく必要があり、作業上の手間を
考えると粗研磨と中研磨の2タイプ準備しておいた方が
好ましい。また、上記粗研磨、中研磨の工程では、ハン
ドラップで説明しているが、これを機械化もしくは自動
化した方法でも同等の効果を奏することができる。
【0042】最後に、図2(e)に示すように光ファイ
バ2の先端が略球面状で、光ファイバ固定具2の結合端
面5から0.01〜0.10μm突出するように仕上げ
研磨を施す。
【0043】上記仕上げ研磨の工程は、上記粗研磨、中
研磨と同様、図3に示すようにゴム硬度70〜90度の
弾性体8の上面に、ポリエチレンテレフタレート製のベ
ースフィルムにシリカ粒子を塗布してなる研磨フィルム
9に、光ファイバ固定具2の一端子あたり約200gの
荷重を結合端面5にかけて固定治具10を回転させなが
ら研磨する。これによって、光ファイバ固定具2の結合
端面5を研磨することなく、光ファイバ4の先端のみを
研磨して鏡面に仕上げることができる。
【0044】ここで、上記研磨フィルム9の研磨材であ
るシリカ粒子は、光ファイバ固定具2を形成するジルコ
ニアに比し、ゴム硬度が小さいことから、光ファイバ固
定具2の結合端面5を研磨することなく、光ファイバ4
の先端面のみを有効に研磨することができる。また、シ
リカ粒子の粒径を0.1μm以下とすることが好まし
く、0.1μmを超えると、粒径が大きいことから光フ
ァイバ4の先端が光ファイバ固定具2の結合端面5より
引き込むやすいためである。
【0045】また、上記弾性体9のゴム硬度は、70〜
90度であることが好ましく、70度未満であれば弾性
体9が柔らかすぎて光ファイバ4の先端の曲率半径が5
mmより小さくなってしまい、また90度を越えると、
ゴム硬度が高すぎて光ファイバ4の曲率半径が30mm
を超えてしまう。従って、弾性体8のゴム硬度を70〜
90度とすることにより、結合端面5から光ファイバ4
の先端が0.01〜0.1μm突出し、しかも曲率半径
5〜30mmの略球面形状の鏡面を形成することができ
る。
【0046】なお、この仕上げ研磨は前記粗研磨及び中
研磨同様に、ハンドラップで行うことも可能であるが、
機械化更には自動化に適用すると更に安定した効果を奏
することができる。
【0047】上述のような研磨方法を用いることによ
り、光ファイバ固定具2の結合端面5より光ファイバ4
の先端を突出し、略球面形状をなすことから、一対の多
芯光コネクタ1同士を接続する際、確実で安定なPC接
続を行うことができる。
【0048】なお、本発明の研磨方法はシングルモ−
ド、マルチモード共に適用できる。
【0049】
【実施例】次いで、本発明の実施例を示す。
【0050】先ず、本発明の多芯光コネクタ試料として
図1に示すような試料、比較例として図4に示すような
試料をそれぞれ作製する。
【0051】先ず、光ファイバ固定具を得るため、ジル
コニア粉末を用いて所定の形状の成形体を得、該成形体
を所定温度にて焼成した後、研磨加工にて仕上げ、次い
で、レーザ加工もしくはワイヤ研磨加工によって光ファ
イバの貫通孔を形成し、外径2.5mm、長さ4mm、
傾斜面の傾斜角度θが45°、多芯光ファイバの芯数
4、各貫通孔間の距離が250μmの図1に示すような
光ファイバ固定具を作製した。
【0052】次いで、得られた光ファイバ固定具の貫通
孔に多芯光ファイバを接着剤を介して挿通保持し、光フ
ァイバの先端を曲率半径15mmに加工して多芯光コネ
クタ試料を得た。
【0053】また、比較例の試料として、上記同様ジル
コニア粉末からなり、外径2.5mm、長さ4mm、多
芯光ファイバの芯数4、各貫通孔間の距離が250μm
の図4に示すような光ファイバ固定具を準備し、貫通孔
に多芯光ファイバを挿通保持した後、貫通孔の開口部周
辺にショア硬度D86の低硬度部材を塗布した。次い
で、光ファイバ固定具を研磨しないように研磨を行い、
光ファイバの先端を曲率半径15mmに加工し、多芯光
コネクタの比較例の試料を作製した。
【0054】そして、一対の多芯光コネクタ試料をそれ
ぞれ5組作製し、繰り返し脱着試験を200回行い、そ
の試験前後の接続損失値を測定した。
【0055】その結果を表1に示す。
【0056】なお、表1中の数値は多芯光ファイバの接
続損失の最大値である。
【0057】
【表1】
【0058】表1より明らかなように、本発明の多芯光
コネクタ試料(No.1〜5)は、試験前の接続損失の
平均値が0.34dB、試験後の平均値が0.37dB
となり、変動値の平均値が+0.04dBと非常に小さ
くできることが判った。
【0059】これに対し、比較例である多芯光コネクタ
試料(No.6〜10)は、試験前の接続損失の平均値
が0.38dB、試験後の平均値が1.63dBとなり
接続損失の変動値の平均値が+1.25dBと非常に大
きくなっていることが判った。
【0060】ここで、接続損失の特に悪い試料No.7
と10の試料における光ファイバの先端を観察したとこ
ろ、低硬度部材の付着が確認できた。
【0061】
【発明の効果】本発明の多芯光コネクタによれば、複数
の貫通孔を有する光ファイバ固定具と、上記貫通孔に挿
通保持された光ファイバとからなる多芯光コネクタであ
って、上記光ファイバ固定具の先端部が上記貫通孔を中
心とした曲面状の結合端面とこれに連続する一対の傾斜
面とからなることから、該光ファイバ固定具に光ファイ
バを挿通保持した後、光ファイバの先端を研磨する際、
その研磨量、研磨時間を短縮することができるととも
に、光ファイバの先端を略球面状で結合端面より突出し
たものとすることから、一対の多芯光コネクタ同士を接
続させる際、各光ファイバの接触面を大きくして、接続
損失の小さなPC結合を実現することができる。また、
本発明の多芯光コネクタによれば、上記光ファイバの先
端が上記光ファイバ固定具の結合端面より0.01〜
0.10μm突出していることから、各光ファイバの接
触面をより大きくして、接続損失が小さくより確実なP
C結合を実現することができる。さらに、本発明の多芯
光コネクタの研磨方法によれば、上記貫通孔に光ファイ
バを挿通し、上記光ファイバ固定具の結合端面に接着剤
を塗布して保持した後、該接着剤から突出した光ファイ
バを切断除去し、粗研磨を行い、接着剤を除去した後、
光ファイバの先端を中研磨し、さらに光ファイバ先端が
略球面状をなすとともに、光ファイバ固定具の結合端面
から所定量突出するように仕上げ研磨を行う工程からな
ることから、光ファイバの先端に傷を付けることなく、
略球面状に容易に研磨でき、接続損失の小さなPC結合
を実現することができる。
【0062】またさらに、本発明の多芯光コネクタの研
磨方法における中研磨の工程は、ゴム硬度50〜75度
の弾性体の上面にダイヤモンドまたは炭化珪素からなる
砥粒を備えた研磨フィルムに、光ファイバの先端を押し
当て、上記光ファイバ固定具の結合端面から0.1〜
0.5μm突出するように研磨することから、光ファイ
バの先端にかかる押圧力が小さくして、光ファイバ固定
具の結合端面に塗布された接着剤を充分に除去し、光フ
ァイバの先端を滑らかな球面状に研磨することができ
る。
【0063】さらにまた、本発明の多芯光コネクタの研
磨方法における仕上げ研磨工程は、ゴム硬度70〜90
度の弾性体の上面にシリカ(SiO2)からなる砥粒を
備えた研磨フィルムに光ファイバの先端を押し当て、光
ファイバ固定具の結合端面から0.01〜0.10μm
突出するように研磨することから、光ファイバの先端を
球面状の鏡面に研磨することができ、一対の多芯光コネ
クタを接続する際、接続損失の小さなPC結合を実現す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の多芯光コネクタの一実施形態
を示す斜視図であり、(b)は同図(a)のX−X線に
おける断面図、(c)は同図(a)のY−Y線における
断面図である。
【図2】(a)〜(e)は本発明の多芯光コネクタの研
磨方法を示す断面図である。
【図3】本発明の多芯光コネクタ用の研磨装置を示す概
略図である。
【図4】従来の多芯光コネクタを示す断面図である。
【符号の説明】
1:多芯光コネクタ 2:光ファイバ固定具 3:貫通孔 4:多芯光ファイバ 5:結合端面 6:傾斜面 7:接着剤 8:定盤 9:研磨フィルム 10:固定治具 11:突出量規定部材 12:固定ネジ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の貫通孔を有する光ファイバ固定具
    と、上記貫通孔に挿通保持された光ファイバとからなる
    多芯光コネクタであって、上記光ファイバ固定具の先端
    部が上記貫通孔を中心とした曲面状の結合端面とこれに
    連続する一対の傾斜面とからなり、上記光ファイバの先
    端が略球面状をなすとともに上記結合端面より所定量突
    出していることを特徴とする多芯光コネクタ。
  2. 【請求項2】上記光ファイバの先端が上記光ファイバ固
    定具の結合端面より0.01〜0.10μm突出してい
    ることを特徴とする請求項1に記載の多芯光コネクタ。
  3. 【請求項3】光ファイバ固定具の貫通孔に光ファイバの
    先端が上記光ファイバ固定具の結合端面より突出するよ
    うに挿通するとともに、光ファイバ固定具の結合端面に
    接着剤を塗布して保持した後、該接着剤から突出した光
    ファイバを切断除去し、光ファイバと接着剤が光ファイ
    バ固定具の結合端面より若干量突出するように粗研磨を
    する工程と、接着剤を除去するとともに光ファイバの先
    端を中研磨する工程と、さらに、光ファイバの先端が略
    球面状をなすとともに、光ファイバ固定具の結合端面か
    ら所定量突出するように仕上げ研磨を行う工程とからな
    る多芯光コネクタの研磨方法。
  4. 【請求項4】上記中研磨の工程は、ゴム硬度50〜75
    度の弾性体の上面にダイヤモンドまたは炭化珪素からな
    る砥粒を備えた研磨フィルムを固定し、光ファイバの先
    端を押し当て、接着剤を除去するとともに光ファイバの
    先端が上記光ファイバ固定具の結合端面から0.1〜
    0.5μm突出するように研磨することを特徴とする請
    求項3に記載の多芯光コネクタの研磨方法。
  5. 【請求項5】上記仕上げ研磨の工程は、ゴム硬度70〜
    90度の弾性体の上面にシリカ(SiO2)からなる砥
    粒を備えた研磨フィルムを固定し、光ファイバの先端を
    押し当て、光ファイバの先端が略球面状をなし、光ファ
    イバ固定具の結合端面から0.01〜0.10μm突出
    するように研磨することを特徴とする請求項3に記載の
    多芯光コネクタの研磨方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010275962A (ja) * 2009-05-29 2010-12-09 Ntn Corp バルブタイミング調整装置用シールおよびバルブタイミング調整装置
JPWO2017098579A1 (ja) * 2015-12-08 2018-11-01 Mipox株式会社 ナノシリカ研磨粒子を備えた研磨シート及び該研磨シートを用いた光ファイバコネクタの研磨方法及び製造方法
US10989882B2 (en) * 2017-03-17 2021-04-27 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical connector

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