JP3426427B2 - 旋回体の油圧制御装置 - Google Patents

旋回体の油圧制御装置

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JP3426427B2
JP3426427B2 JP27862295A JP27862295A JP3426427B2 JP 3426427 B2 JP3426427 B2 JP 3426427B2 JP 27862295 A JP27862295 A JP 27862295A JP 27862295 A JP27862295 A JP 27862295A JP 3426427 B2 JP3426427 B2 JP 3426427B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレーン等の建設
機械の旋回体の旋回速度を制御する油圧制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、操作レバーの操作量に応じて流体
圧アクチュエータの駆動を制御する装置としては、いわ
ゆる速度制御方式のものが一般に良く知られている。
【0003】この速度制御方式の第1の従来技術を、図
15と図16を用いて説明をする。図15は本発明が適
用される移動式クレーンの全体側面図であり、図16
は、この移動式クレーンにおける第1の従来技術の回路
構成図である。図15に示すように、移動式クレーン
は、走行体101と、走行体101上に搭載され旋回可
能な旋回体102と、旋回体102に起伏可能に支持さ
れたブーム103と、ブーム103の先端に設けられた
シーブ104と、シーブ104を経由したワイヤロープ
に接続されたフック105とからなる。フック105に
は吊り荷106が吊り下げられる。この移動式クレーン
の旋回体102の旋回油圧回路は、図16に示すよう
に、原動機107によって駆動される油圧ポンプ1と、
油圧ポンプ1から吐出される圧油によって駆動する旋回
用油圧モータ2と、油圧ポンプ1から旋回用油圧モータ
2に供給される圧油の流れを制御する旋回用方向制御弁
3と、オペレータが旋回指令を入力する操作レバー4
と、操作レバー4により操作されるパイロット弁5A、
5Bと、このパイロット弁5A、5Bへ圧油を供給する
パイロット油圧源6とからなる。オペレータの旋回指令
とは、旋回の方向を含んだ旋回速度指令値である。第1
の従来技術は、上記のように構成されているので、オペ
レータの入力した旋回指令に従って、旋回用方向制御弁
3のスプール変位が設定され、旋回体102の旋回速度
が制御できる。
【0004】しかし、上述した技術はフィードフォワー
ド制御となるため、おおよその旋回速度制御となる。し
たがって、より正確な旋回速度制御が必要なときには、
速度サーボ(速度フィードバック)を施す必要がある。
図17に、第2の従来技術として、速度サーボでの旋回
速度制御方式を適用した回路構成図を示す。図16と同
一部分には同一符号を付し説明を省略する。図17の油
圧回路は、旋回体102の速度を検出する旋回速度検出
器7と、操作レバー4からの旋回速度指令値と旋回速度
検出器7からの旋回速度との差分がゼロとなるように両
者を比較・演算して次回の出力値を算出・出力するコン
トローラ8と、コントローラ8からの指令を旋回用方向
制御弁3へのパイロット圧力に変換する電磁比例減圧弁
9A、9Bとを有する。この第2の従来技術では、旋回
速度をフィードバックして次の旋回速度指令値を生成し
ているので、オペレータの入力した旋回速度指令値どお
りに、より正確に旋回速度を制御できる。
【0005】また、負荷の変化を検出し、旋回速度を目
標旋回速度どおりに制御する方法として、例えば特開平
6−10905号公報に記載されているような方法があ
る。この方法では、油圧アクチュエータに作用する負荷
が異なっても同一速度で作動できるように、ポンプ吐出
圧とアクチュエータ負荷圧、すなわち、方向制御弁の前
後の圧力をそれぞれ検出して、方向制御弁のスプール変
位を制御している。したがって、アクチュエータの負荷
にかかわらず同一速度に制御できる。
【0006】また、特に旋回制動時に微妙に旋回速度を
制御するものとして、例えば特開平4−7295号公報
に記載されている装置がある。この装置では、油圧アク
チュエータの入口側と出口側の圧力を制御することによ
り、アクチュエータの出力を微妙に制御でき、特に制動
時に正確な旋回体の速度制御を可能としている。
【0007】以上のように、上記従来技術においては、
操作レバーの操作量に対応した旋回体の旋回速度が正確
に制御できる。また、負荷に影響されないで、旋回体の
旋回速度が制御できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、常に正確に操
作レバーの操作量に対応した旋回速度を得るのが良いと
も限らない。例えば、クレーンの旋回においては、ワイ
ヤロープを介して吊り荷を吊り下げているため、荷振れ
と呼ぶ振動現象(振り子運動)が生じる。上記従来技術
では、オペレータの旋回指令どおりに旋回速度を強制的
に達成しようとするため、荷振れとは無関係に旋回動作
をすることになる。したがって、オペレータは、吊り荷
が振れないように慎重に操作する必要があり、オペレー
タの労力と熟練した技量とを必要とする。
【0009】また、特開平4−7295号公報の装置
は、制動時に微妙な旋回速度を制御し、荷振れを発生さ
せないようにしているが、実際の荷振れ状態を検出して
いないので、より正確な荷振れ防止を達成できない。
【0010】本発明の目的は、吊り荷の荷振れ状態を検
出し、吊り荷が振れないように旋回体の旋回を制御しつ
つ、オペレータの旋回指令どおりに旋回速度を制御する
建設機械の旋回体の油圧制御装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、油圧
ポンプから吐出される圧油によって旋回体を駆動する旋
回用油圧モータと、油圧ポンプから旋回用油圧モータに
供給される圧油を制御する制御弁と、旋回体の旋回方向
と旋回速度値を指令する操作手段とを備えた建設機械の
旋回体の油圧制御装置に適用され、旋回用油圧モータの
入口圧力と出口圧力をそれぞれ検出する第1および第2
の圧力計と第1および第2の圧力計の検出値の差分を算
出する差分器とを有し、差分を求めることにより吊り荷
の振れ状態を検出する荷振れ状態検出手段と、荷振れ状
態検出手段により求めた差分の大きさに応じて、吊り荷
が旋回体の旋回より遅れている荷振れ状態が検出されて
いるときは旋回速度を遅くし、吊り荷が旋回体の旋回よ
り進んでいる荷振れ状態が検出されているときは旋回速
度を速くするように旋回用油圧モータを制御する制御手
段とを備えることを特徴とするものである。請求項2の
発明は、請求項1記載の建設機械の旋回体の油圧制御装
置において、制御手段は、吊り荷が旋回体の旋回より遅
れている荷振れ状態が検出されているときは指令された
旋回速度値を旋回速度が遅くなるような値に補正し、吊
り荷が旋回体の旋回より進んでいる荷振れ状態が検出さ
れているときは指令された旋回速度値を旋回速度が速く
なるような値に補正する指令値補正手段であることを特
徴とするものである。請求項3の発明は、請求項1記載
の建設機械の旋回体の油圧制御装置において、制御手段
は、吊り荷が旋回体の旋回より遅れている荷振れ状態が
検出されているときは旋回用油圧モータの入口圧力を低
減し、吊り荷が旋回体の旋回より進んでいる荷振れ状態
が検出されているときは旋回用油圧モータの出口圧力を
低減する圧力制御手段であることを特徴とするものであ
る。請求項4の発明は、請求項1記載の建設機械の旋回
体の油圧制御装置において、制御手段は、吊り荷が旋回
体の旋回より遅れている荷振れ状態が検出されていると
きは旋回用油圧モータへの圧油の流量を減少させ、吊り
荷が旋回体の旋回より進んでいる荷振れ状態が検出され
ているときは旋回用油圧モータへの圧油の流量を増加さ
せる流量制御手段であることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の建
設機械の旋回体の油圧制御装置において、制御手段によ
る旋回用油圧モータの速度制御の感度を外部操作で調節
する感度調節手段をさらに備えることを特徴とするもの
である。請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれかに
記載の建設機械の旋回体の油圧制御装置において、吊り
荷の荷重を検出する荷重検出手段と、検出された吊り荷
の荷重が大きいほど制御手段による旋回用油圧モータの
速度制御の感度を上げる感度調節手段とをさらに備える
ことを特徴とするものである。請求項7の発明は、請求
項1〜4のいずれかに記載の建設機械の旋回体の油圧制
御装置において、吊り荷の作業半径を検出する半径検出
手段と、検出された作業半径が大きいほど制御手段によ
る旋回用油圧モータの速度制御の感度を上げる感度調節
手段とをさらに備えることを特徴とするものである。
【0012】なお、上記の通り本発明の構成を説明した
が、本発明実施の形態に限定されるものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態− 図1〜図5を用いて第1の実施の形態を説明する。従来
技術の項で説明した図15および図11と同一の部分に
は同一符号を付す。図1は第1の実施の形態の構成図で
ある。原動機107は油圧ポンプ1を駆動し、油圧ポン
プ1から吐出する圧油は旋回用方向制御弁3を経由して
旋回用油圧モータ2に導かれ、油圧モータ2は方向制御
弁3の操作方向および操作量に応じた方向、速度で回転
する。旋回用油圧モータ2の回転力は減速器(不図示)
を介して旋回体102に伝達され、旋回体102は油圧
モータ2の回転方向、回転速度に応じて旋回する。操作
レバー4はオペレータにより操作され、操作レバー4の
操作量に応じて旋回指令生成装置4Aから旋回体の旋回
指令を出力する。この旋回指令はコントローラ8に入力
され、旋回の方向を含む旋回速度指令値である。
【0014】10は荷振れ状態検出器であり、吊り荷1
06の振れ角度θを検出してコントローラ8に入力す
る。コントローラ8は、旋回指令生成装置4Aからの旋
回速度指令値と、荷振れ状態検出器10からの吊り荷1
06の振れ角度θとから、旋回体の旋回速度を演算し、
それに対応した信号を電磁比例減圧弁9A、9Bに出力
する。電磁比例減圧弁9A、9Bは、コントローラ8か
らの信号に応じて、油圧源6からの圧油を回用方向制御
弁3のパイロット圧に変換し、旋回用方向制御弁3を制
御する。
【0015】図2および図3により荷振れ状態検出器1
0を説明する。荷振れ状態検出器10は、傾斜角度を測
定する傾斜角センサ10Aを取り付け台10Bに固定し
て構成され、取り付け台10Bは、吊り荷106の振り
子運動の支点108から吊り下げられ、さらにワイヤロ
ープに追従するように構成されている。ここでは、取り
付け台10Bにあけられた穴10Cにワイヤロープが貫
通され、これにより荷振れ状態検出器10はワイヤロー
プと共に振れ、ワイヤロープの振れ角度θすなわち吊り
荷106の振れ角度θを検出することができる。クレー
ン本体を水平に設置すれば、旋回体102の旋回面は水
平面と平行な面となり、ブーム103の起伏が水平面と
垂直な面内で行われるから、振れ角度θは鉛直線に対す
る角度である。
【0016】図4は、コントローラ8の詳細を示す。コ
ントローラ8は、荷振れ状態検出器10から出力される
振れ角度θにゲインKを掛ける係数器8Aと、旋回指令
生成装置4Aから出力される旋回指令すなわち旋回速度
指令値VIと係数器8Aからの出力θ・Kとの差分VR
EFを算出する差分器8Bとを有する。この差分器8B
の出力が電磁比例減圧弁9A、9Bに供給される。θの
符号は、旋回速度指令値VIにより旋回方向が判断さ
れ、吊り荷106の位置が振り子の支点108に対して
旋回方向側のとき−、旋回方向と逆側のとき+とされ
る。
【0017】このように構成した旋回体の油圧制御装置
の動作を次に説明する。操作レバー4が操作されると旋
回指令生成装置4Aは操作レバー4の操作方向と操作量
に応じた旋回速度指令値VIを差分器8Bへ出力する。
荷振れ状態検出器10からは振れ角度θに応じた信号が
出力され、係数器8AでゲインKが掛けられて、θ・K
が差分器8Bに入力される。したがって、差分器8Bか
ら(VI−θ・K)たる旋回制御信号が電磁比例減圧弁
9Aまたは9Bに印加される。電磁比例減圧弁9A、9
Bは、印加電圧に応じて操作され、印加電圧に応じたパ
イロット油圧が方向制御弁3の一方のパイロットポート
に供給される。方向制御弁3はパイロット油圧に応じた
量だけ変位し、その変位量に比例した流量の圧油が旋回
モータ2に導かれ、旋回モータ2が回転して旋回体10
2が旋回する。
【0018】例えば、ブーム103の旋回により吊り荷
106が振り子の支点108より遅れている位置(旋回
方向と逆側の位置)にあるときは、吊り荷106の振れ
角度θの符号は+であり、補正速度VREF=VI−K
θとなる。すなわち、吊り荷106が遅れている場合
は、旋回速度指令値VIに対して吊り荷106の振れ角
度θに応じて旋回速度を下げるように補正する。逆に、
吊り荷106が振り子の支点108より進んだ位置(旋
回方向側の位置)にあるときは、吊り荷106の振れ角
度の符号は−であり、VREF=VI−K・(−θ)と
なる。すなわち、吊り荷106が進んでいる場合は、旋
回速度指令値VIに対して吊り荷106の振れ角度θに
応じて旋回速度を上げるように補正する。コントローラ
8は、この補正速度VREFに応じた旋回用方向制御弁
3のスプール変位が得られるよう、電磁比例減圧弁9
A、9Bに信号を出力し、旋回体102の旋回速度を制
御する。
【0019】このようにして、第1の実施の形態の旋回
体の油圧制御装置は、吊り荷106が遅れているときは
旋回速度を落とすように動作し、吊り荷106が進んで
いるときは旋回速度を上げるように動作し、吊り荷10
6の振れを抑えた旋回動作を可能にしている。吊り荷1
06の振れが収まっているときは、オペレータの旋回指
令どおりの旋回速度で旋回体102は旋回する。
【0020】−変形例− 以上では吊り荷の振れ角度θで旋回速度指令値VIを補
正するように構成したが、同じ振れ角度θでもワイヤロ
ープの長さによって吊り荷の振れる量が異なるため、吊
り荷の振れ量、すなわち水平方向の吊り荷の変位量に基
づいて旋回速度指令値VIの補正演算を行ってもよい。
【0021】この場合、図5に示すようにワイヤロープ
の繰り出し量を検出する繰り出し量センサ109を旋回
体102に設ける。そしてコントローラ8Aに、繰り出
し量センサ109の出力に基づいてシーブ104からフ
ック105までのロープ長Lを算出するロープ長算出回
路8Cと、ロープ長Lと振れ角度θから振れ量X=L・
sinθを演算する演算器8Dとを設ける。この振れ量
Xが係数器8Aに入力されK・Xが演算され、演算され
た値が差分器8Bに入力される。したがって、差分器8
Bは(VI−K・L・sinθ)を出力することにな
り、吊り荷の振れ量で旋回速度指令値VIを補正するこ
とができる。ここで係数Kは、振れ角度θに対する係数
とは異なる吊り荷の振れ量に対する係数が設定される。
なお、シーブ104から吊り荷の重心位置までの長さL
を、シーブ104からフック105までのワイヤロープ
の長さで近似したが、吊り荷の形状や玉掛けロープの長
さなどに基づいてシーブ104から吊り荷の重心位置ま
での長さを正確に求めて利用するのが望ましい。
【0022】また、図4および図5の回路において上記
ゲインKの値を変えることにより吊り荷の振れ抑制の強
弱を設定することができる。すなわち、ゲインKの値を
大きくすると、吊り荷の振れに対する応答性が向上し、
吊り荷の振れ抑制の精度はよくなる。しかし、旋回指令
に対する旋回速度制御の応答性は悪くなる。逆に、ゲイ
ンKの値を小さくすると旋回速度制御の応答性はよくな
るが、吊り荷の振れに対する応答性は悪くなる。
【0023】これを利用して、吊り荷の荷重が重く慎重
に旋回動作をしたい場合は、ゲインKを大きくし吊り荷
の振れの抑制を強くするようにできる。このためには、
吊り荷重を検出するように構成して、検出された吊り荷
重に基づきゲインKを自動的に調節するようにしてもよ
い。あるいは、ゲインコントロール用のつまみによりオ
ペレータが任意にゲインKを変更するようにしてもよ
い。
【0024】作業半径の大きさによって旋回動作の慎重
度が異なる場合も、ゲインKの値を変えることによって
吊り荷の振れ抑制の強弱を変えることができる。すなわ
ち、作業半径が大きく旋回動作を慎重にしたい場合は、
ゲインKを大きな値に設定すればよい。例えば、ブーム
103の仰角を検出するブーム角度検出器を設け、ブー
ム103の長さとブーム角度検出器からのブーム角度に
より作業半径を演算し、この作業半径が大きいほどゲイ
ンKが大きくなるような回路構成にしてもよい。この場
合も、上述したようにオペレータが任意にゲインKを変
更できるようにしてもよい。
【0025】なお、移動式クレーンで装着が義務づけら
れている過負荷防止装置で検出する信号を利用すれば、
上記吊り荷重検出器と作業半径検出器を付加的に設けな
くてもよい。
【0026】−第2の実施の形態− 図6〜図8を用いて第2の実施の形態の説明をする。な
お、図1〜図5に示した第1の実施の形態と同一部分に
は同一符号を付して相違点を主に説明する。図6に示す
ように、第2の実施の形態は、旋回用油圧モータ2への
入口側圧力と、出口側圧力を検出し、その圧力差から荷
振れ状態を検出しようとするものである。そのため、旋
回用油圧モータ2の入口側圧力と出口側圧力を検出する
圧力検出器11Aおよび圧力検出器11Bとが設けられ
ている。どちらの圧力検出器が入口側あるいは出口側と
なるかは、旋回用油圧モータ2の指令旋回方向によって
決められる。
【0027】図7はコントローラ82を詳細に示す図で
ある。図7において、コントローラ82には入口側圧力
P1と出口側圧力P2との差ΔPを算出する差分器8E
と、この圧力差ΔPにゲインKを掛ける係数器8Aと、
旋回速度指令値VIとΔP・Kとの差分VREFを演算
し旋回制御信号として電磁比例減圧弁9A、9Bに供給
する差分器8Bとが設けられている。
【0028】図8に吊り荷の振れと旋回用油圧モータ2
の圧力の関係を説明する図を示し、以下にその説明をす
る。旋回体102は、減速器(不図示)を介して旋回用
油圧モータ2に接続されており、旋回体102の回転ト
ルクは、旋回用油圧モータ2によって発生する。逆に、
旋回体102に働く外乱(外部負荷)は、旋回用油圧モ
ータ2に作用する。つまり、旋回体102は、吊り荷1
06の振れによって、吊り荷が振れている方向に力を受
けることになる。荷振れにより、旋回方向に対して旋回
体に働く力は、シーブ104(振り子の支点108と近
似できる)において、M:吊り荷質量、 g:重力加速
度、 θ:吊り荷の振れ角度とすると、 F=M×g×tanθ ・・・・・・・・(1) となる。よって、シーブ104に働く力Fは、式(1)
より、吊り荷質量Mと吊り荷の振れ角度θで表すことが
できる。
【0029】また、X:吊り荷の振れ幅、L:ワイヤロ
ープの長さとし、ワイヤロープの長さLが、吊り荷の振
れ幅Xに対して非常に大きい(L》X)とすると、 tanθ≒sinθ≒X/L ・・・・・(2) とみなすことができるので、 F=M×g×X/L ・・・・・・・・・(3) と表すこともできる。すなわち、式(3)により、シー
ブ104に働く力Fは、吊り荷質量Mと、ワイヤロープ
の長さLと、吊り荷の振れ幅Xで表すこともできる。
【0030】シーブ104にかかる力Fに、作業半径R
L、減速比αを掛けることにより、式(4)のとおり旋
回用油圧モータ2へのトルクが換算できる。 T=F×RL×α ・・・・・・・・・・(4) また、旋回用油圧モータ2のトルクを、旋回用油圧モー
タ2の出口側と入口側の圧力差ΔPと、1回転あたりの
モータ容量qで表すと、一般に、 T=ΔP×q/(2×π) ・・・・・・(5) となり、旋回用油圧モータ2の容量qが一定とすると、
トルクTは、旋回用油圧モータ2の出口側と入口側の圧
力差ΔPにより表すことができる。
【0031】式(1)、(4)、(5)より、 tanθ=(ΔP×q)/(2π×M×g×RL×α) ・・・(6) が導き出され、旋回用油圧モータ2の入口側圧力と、出
口側圧力と、吊り荷質量Mと、作業半径RLと、減速比
αとが分かれば、振れの状態θが把握できる。この場
合、容量qは一定とする。また、ワイヤロープの長さL
が分かれば、第1の実施の形態の変形例と同様に吊り荷
の振れ幅Xが把握できる。
【0032】次に、図7においてコントローラ82の動
作を説明する。旋回用油圧モータ2の入口側圧力P1と
出口側圧力P2を圧力検出器11Aと11Bで検出し、
差分器8Eにおいてその差ΔPを求める。どちらが入口
側圧力P1か出口側圧力P2かは、旋回指令の駆動回転
方向から判断される。次に、係数器8Aにおいて圧力差
ΔPをゲインK倍し、差分器8Bにおいてオペレータか
ら指令された旋回速度指令値VIとΔP・Kの差分値を
補正速度VREFとする。これにより、第1の実施の形
態と同様、吊り荷の負荷状態(振れ状態)に合わせた旋
回速度になるため、負荷変動(荷振れ)を抑えた旋回操
作が可能となる。負荷変動(荷振れ)が収まっていると
きは、オペレータの旋回指令どおりの旋回速度が得られ
る。実際には、旋回抵抗があるため圧力差ΔPは0にな
らないため、コントローラ82により調整する。
【0033】なお、上記圧力差ΔPには、例えば旋回体
102の旋回起動時や制動時における、旋回体102や
ブーム103などの慣性モーメントにより生じる圧力差
も含まれる。しかし、これらの慣性モーメントによる圧
力差も含めて上記の方法で補正速度VREFを求めても
差し支えがない。
【0034】これについて説明すると、例えば、吊り荷
がない状態で旋回起動した場合を考えて見る。旋回速度
指令値VIを大きな値で設定すると、この指令された旋
回速度を実現すべく圧油が供給され、旋回体102やブ
ーム103の慣性モーメントにより、最初の停止状態で
は大きな圧力差ΔPを検出する。そしてゲインK倍して
マイナスする値も大きくなり、結果として旋回速度が小
さく設定される。これを繰り返しながら、旋回速度は徐
々に旋回速度指令値VIに近づくことになる。すなわ
ち、第2の実施の形態の装置では、急激な旋回起動や旋
回制動にはそれを大きく抑えるように作用し、ゆっくり
とした旋回起動や旋回制動にはそれを小さく抑えるよう
に作用し、徐々に指令された旋回速度を達成するのであ
る。これに吊り荷の振れが生じた場合は、その値も加味
して制御されるだけである。
【0035】また別の表現をすれば、第2の実施の形態
の装置は、圧力差ΔPにおいて、旋回体102やブーム
103などの慣性モーメントの影響によるものと、吊り
荷の振れによる影響によるものを区別せず、総合された
圧力差でもって制御をする。その結果、旋回起動時や旋
回制動時、また旋回速度を変更したときは、吊り荷の振
れによる影響も考慮に入れながら指令された旋回速度に
徐々に到達し、指令された旋回速度に到達後もまだ吊り
荷の振れが残っている場合は、その振れを抑制するよう
に旋回速度を調整する。
【0036】なお、第1の実施の形態と同様に、第2の
実施の形態にも、吊り荷重検出器、作業半径検出器、ゲ
インコントロール用のつまみをそれぞれ設けて、ゲイン
Kの値をそれぞれの方法により変更することも可能であ
る。
【0037】−第3の実施の形態− 図9〜図12を用いて第3の実施の形態を説明する。な
お、図1〜図5に示した第1の実施の形態と同一部分に
は同一符号を付して相違点を主に説明する。図9は第3
の実施の形態の構成図を示す。図9に示すように、第3
の実施の形態は、旋回用油圧モータ2の入口出口の圧力
差を能動的に制御して吊り荷の振れを抑制するものであ
る。そのため、外部指令型圧力制御弁12A、12Bを
旋回用油圧モータ2の入口ポートと出口ポートに設け、
この外部指令型圧力制御弁12A、12Bにより、旋回
用油圧モータ2の入口側、出口側の圧力を制御する。旋
回用油圧モータ2の流入流量は操作レバー4により方向
制御弁3を操作して制御される。シーブ104近辺に吊
り荷106の振れ状態を検出する荷振れ状態検出器10
が設けられ、吊り荷106の振れ角度を検出してコント
ローラ83に入力されるのは第1の実施の形態と同様で
ある。図10において、コントローラ83は、荷振れ状
態検出器10からの吊り荷106の振れ角度θにゲイン
Kを乗じる係数器8Aと、外部指令型圧力制御弁12
A、12Bの最高設定圧力を設定する最高圧力設定器8
Fと、この最高圧力と係数器8Aの出力との差分を演算
する差分器8Gと、この差分器8Gの出力値でどちらの
外部指令型圧力制御弁12A、12Bを制御するかを荷
振れの角度方向により決める選択器8Hとで構成され
る。
【0038】次に、第3の実施の形態の動作を説明す
る。図9において、オペレータが所望の旋回方向、旋回
速度を得るため操作レバー4を操作すると、旋回用方向
制御弁3はそれに伴って制御され、旋回用油圧モータ2
の入口側に圧力が立ち旋回動作が始まる。外部指令型圧
力制御弁12A、12Bは通常最高設定圧力に設定され
ており、この最高設定圧力を駆動圧力の最大値として旋
回用油圧モータ2の駆動は制御される。
【0039】次に、旋回動作に伴い吊り荷106に荷振
れ(振り子運動)が生じたとする。図10において、こ
の吊り荷の振れを荷振れ状態検出器10により検出し、
コントローラ83では、その振れ角θに基づき、この荷
振れを抑制するための駆動圧力を算出する。すなわち、
振れ角θのゲインK倍したものを最高設定圧力から引い
た値を駆動圧力値とする。どちらの外部指令型圧力制御
弁12A、12Bを作動させるかは、荷振れの角度方向
により選択器8Hにおいて決定される。具体的には、吊
り荷からの負荷圧が立っている側、すなわち吊り荷が振
れている側の外部指令型圧力制御弁12A(または12
B)が作動される。
【0040】以上により、振り子の支点108が旋回し
て、例えば吊り荷が振り子の支点108より遅れている
位置(旋回方向と逆側の位置)にあるときは、吊り荷の
振れ状態に比例して旋回駆動側(入口側)の設定圧力を
下げるように外部指令型圧力制御弁12A(または12
B)を作動させる。これにより旋回速度は下がり、吊り
荷の振れを減少させることができる。また、吊り荷が振
り子の支点108より前側(旋回方向側)にあるとき
は、旋回用モータ2の出口側の圧力を下げるように外部
指令型圧力制御弁12A(または12B)を作動させ
る。これにより旋回速度は上がり、こちらもまた吊り荷
の振れは減少する。よって、常に吊り荷の振れ状態に合
わせた旋回速度になるため荷振れをさせない旋回動作が
可能となる。なお、荷振れが収まっているときは、外部
指令型圧力制御弁12Aおよび12Bの設定圧力は補正
されず最高設定圧力のままであり、オペレータの旋回指
令どおりの旋回速度が得られる。
【0041】上記では、駆動圧力値を、最高設定圧力か
ら振れ角θのゲインK倍したものを引いて求めたが、図
12に示すような関数テーブルを設けて、振れ角θから
圧力設定値を求めてもよい。
【0042】また、図11に示すように、第1の実施の
形態の変形例と同様に、振れ角θの代わりに吊り荷の振
れ幅X(水平方向の変位量)に基づいて補正量を演算し
てもよい。この場合は、荷振れ状態検出器10からの振
れ角θと、ワイヤロープの長さLから、X=L・sin
θにより吊り荷の振れ幅Xを求めることができる。
【0043】また、第1の実施の形態と同様に、本実施
の形態においても、吊り荷重検出器、作業半径検出器、
ゲインコントロールつまみをそれぞれ設けて、ゲインK
の値をそれぞれの方法により変更することが可能であ
る。
【0044】さらに、第2実施の形態と同様に、吊り荷
の振れ状態を検出する手段において、旋回用油圧モータ
2への入口側圧力P1と、出口側圧力P2を検出し、そ
の圧力差から荷振れの状態を検出することも可能であ
る。
【0045】−第4の実施の形態− 図13を用いて第4の実施の形態を説明する。なお、図
9に示した第3の実施の形態と同一部分には同一符号を
付して相違点を主に説明する。図13は第4の実施の形
態の構成図を示す。図13に示すように、第4の実施の
形態は、可変絞り13A、13Bを旋回用油圧モータ2
の入口ポートと出口ポートに設け、旋回用油圧モータ2
への圧油の流量を制御して吊り荷の振れを抑制するもの
である。旋回用油圧モータ2の旋回指令速度値に基づく
流入流量は操作レバー4により方向制御弁3を操作して
制御される。シーブ104近辺に吊り荷106の振れ状
態を検出する荷振れ状態検出器10が設けられ、吊り荷
106の振れ角度を検出してコントローラ85に入力さ
れるのは第3の実施の形態と同様である。
【0046】図13において、オペレータが所望の旋回
方向、旋回速度を得るため操作レバー4を操作すると、
旋回用方向制御弁3はそれに伴って制御され、旋回用油
圧モータ2へは旋回用方向制御弁3で制御される一定流
量の圧油が供給され、旋回用油圧モータ2は駆動され
る。可変絞り13A、13Bは、吊り荷106の振れが
ない状態では初期設定値として一定量開口しており、旋
回体用油圧モータ2の入口ポート側では、次に述べる補
正制御のため一定量の流量が可変絞りを通じてタンクに
流出している。
【0047】次に、旋回動作に伴い吊り荷106に荷振
れ(振り子運動)が生じたとする。図13の吊り荷の状
態は、可変絞り13A側が旋回用油圧モータ2の入口ポ
ートであるときに、旋回体102の旋回に対して吊り荷
106が遅れいている振れの状態である。この吊り荷の
振れを荷振れ状態検出器10により検出し、コントロー
ラ85では、その振れ角θに基づき、この荷振れを抑制
するための可変絞りの制御量を算出する。すなわち、図
13の状態では、可変絞り13Aの開口面積を初期値よ
りより開くように制御し、また可変絞り13Bは初期値
よりより閉じるように制御する。可変絞り13A、14
Bの初期値を中心としたより開く度合い、あるいはより
閉じる度合いは振れ角θの大きさに比例する。以上によ
り、可変絞り13Aでは初期値よりより開口されるため
タンクへ流出する流量が増加し、増加した分だけ旋回用
油圧モータ2の入口ポート側では旋回用油圧モータ2へ
流れ込む圧油の流量が減少し、旋回用油圧モータ2の回
転速度は下げられる。これにより、旋回体102は吊り
荷106の振れを抑えるように制御される。
【0048】次に、吊り荷106が旋回体102の旋回
より進んだ状態に振れた場合を考える。ここでは、図1
3において、吊り荷106が紙面において左側に振れて
いる状態を想定する。旋回体用油圧モータ2の入口ポー
トは上記と同様可変絞り13A側である。このとき、荷
振れ状態検出器10により検出される振れ角θは、上記
とは反対のマイナスの値となる。これにより、コントロ
ーラ85は、上記とは反対に可変絞り13Aの開口面積
を初期値よりより閉じるように制御し、また可変絞り1
3Bは初期値よりより開くように制御する。可変絞り1
3Aが入口ポート側であるため、可変絞り13Aの開口
面積が初期値に対してより閉じられることにより、それ
まで可変絞り13Aを通じて流出していた流量が減少
し、その分だけ旋回用油圧モータ2の圧油の流量は増加
し回転速度は上げられる。これにより、旋回体102は
吊り荷106を追いかけるように旋回速度を上げ、吊り
荷106の振れを抑えるように制御される。
【0049】可変絞り13A、13Bは、上記のとおり
旋回体102の旋回方向とは関係なく、吊り荷状態検出
器10で検出される振れ角θの大きさおよび符号のみで
制御される。すなわち、図13において、旋回体102
を正面から見て吊り荷106が右に振れているときは、
可変絞り13Aと13Bのどちらが入口ポート側である
かどうかは関係なしに、言い替えれば吊り荷106が旋
回体102の旋回に対して遅れて右に振れていようと、
進んで右に振れていようとは関係なしに、常に可変絞り
13Aの開口をより開け可変絞り13Bの開口をより閉
じるように制御する。また、吊り荷が106が左に振れ
ているときは、同様に、常に可変絞り13Aの開口をよ
り閉じ可変絞り13Bの開口をより開けるように制御す
る。
【0050】−変形例− 上記の第4の実施の形態では、可変絞り13A、13B
を旋回用油圧モータ2の入口ポートと出口ポートに設
け、この可変絞り13A、13Bにより、旋回用油圧モ
ータ2への圧油の流量を制御し吊り荷の振れを抑制して
いるが、この可変絞りを入口ポートと出口ポートを連通
させる油路に設けて、旋回用油圧モータ2への圧油の流
量を制御し吊り荷の振れを抑制することも可能である。
【0051】図14は、この第4の実施の形態の変形例
の構成図を示す。図13に示した第4の実施の形態と同
一部分には同一符号を付して相違点を主に説明する。図
14において、可変絞り14が旋回体用油圧モータ2の
入口ポートと出口ポートを連通させる油路に設けられて
いる。操作レバー4には、操作レバーの位置を検出する
操作レバー位置検出装置4Bが設けられ、操作レバー位
置検出装置4Bからの信号により、コントローラ86は
旋回体102の指令された旋回方向を認識する。可変絞
り14は吊り荷106の振れがない状態では初期設定値
として一定量開口しており、旋回体用油圧モータ2への
圧油の流量を可変絞り14を介して一定量バイパスして
いる。
【0052】次に、旋回動作に伴い吊り荷106に荷振
れ(振り子運動)が生じたとする。図14の吊り荷の状
態は、可変絞り13A側が旋回用油圧モータ2の入口ポ
ートであるときに、旋回体102の旋回に対して吊り荷
106が遅れている振れの状態である。この吊り荷の振
れすなわち振れ角θが荷振れ状態検出器10により検出
されコントローラ86に入力される。コントローラ86
は、操作レバー位置検出装置4Bからの信号により旋回
体102の旋回方向を認識し、この旋回方向と振れ角θ
に基づき、この荷振れを抑制するための可変絞り14の
制御量を算出する。すなわち、コントローラ86は符号
を含む振れ角θと操作レバー位置検出装置4Bからの信
号に基づき、吊り荷106が旋回体102の旋回方向に
対して遅れている振れか進んでいる振れかを判断する。
吊り荷106の振れが遅れている振れであると判断され
た場合は、振れ角θに応じて可変絞り14の開口を初期
値よりより開くように制御してバイパスさせる圧油の流
量を増加させ、その分旋回体用油圧モータ2への圧油の
流量を減少させ、旋回体用油圧モータ2の回転速度を下
げる。これにより、旋回体102は吊り荷106の振れ
を抑えるように制御される。
【0053】逆に、吊り荷106の振れが進んでいる振
れであると判断された場合は、振れ角θに応じて可変絞
り14の開口を初期値よりより閉じるように制御してバ
イパスさせる圧油の流量を減少させ、その分旋回体用油
圧モータ2への圧油の流量を増加させ、旋回体用油圧モ
ータ2の回転速度を上げる。これにより、旋回体102
は吊り荷106を追いかけるように旋回速度を上げ、吊
り荷106の振れを抑えるように制御される。
【0054】以上のように、第4の実施の形態およびそ
の変形例において、旋回体用油圧モータ2への圧油の流
量を制御することによって吊り荷の振れを抑制すること
を可能としている。
【0055】また、第1の実施の形態の変形例と同様
に、振れ角θの代わりに吊り荷の振れ幅(水平方向の変
位量)に基づいて補正量を演算してもよい。また、第1
の実施の形態と同様に、本実施の形態においても、吊り
荷重検出器、作業半径検出器、ゲインコントロールつま
みをそれぞれ設けて、ゲインKの値をそれぞれの方法に
より変更することが可能である。さらに、第2実施の形
態と同様に、吊り荷の振れ状態を検出する手段におい
て、旋回用油圧モータ2への入口側圧力P1と、出口側
圧力P2を検出し、その圧力差から荷振れの状態を検出
することも可能である。
【0056】上記の第1〜第4の実施の形態では、旋回
用油圧モータの回転制御を、制御弁を制御することによ
って、あるいは、旋回用油圧モータの入口側出口側の圧
力を制御することによって、あるいは、旋回用油圧モー
タの圧油の流量を制御することによって行っているが、
油圧ポンプの傾転量を制御することによっても可能であ
る。
【0057】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成して
いるので、次のような効果を奏する。吊り荷の振れ状態
を検出し、その検出結果に基づいて吊り荷の振れを抑制
しながらオペレータが指令した旋回速度を実現している
ため、精度の高い吊り荷の振れ抑制を自動的に可能とし
ている。したがって、オペレータは、吊り荷の振れを抑
制するための操作を必要とせず、オペレータの労力は低
減され、熟練した技量も必要としない。また、吊り荷の
振れ抑制の強弱を作業環境によって変更できるので、指
令旋回速度への応答性と吊り荷の抑制の応答性とを作業
環境に適したバランスで設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の構成図。
【図2】第1の実施の形態の荷振れ状態検出器を説明す
る図。
【図3】第1の実施の形態の荷振れ状態検出器の構成
図。
【図4】第1の実施の形態のコントローラの詳細を示す
図。
【図5】第1の実施の形態のコントローラの詳細を示す
図。
【図6】第2の実施の形態の構成図。
【図7】第2の実施の形態のコントローラの詳細を示す
図。
【図8】吊り荷の振れと旋回用油圧モータの圧力の関係
を説明する図。
【図9】第3の実施の形態の構成図。
【図10】第3の実施の形態のコントローラの詳細を示
す図。
【図11】第3の実施の形態のコントローラの詳細を示
す図。
【図12】第3の実施の形態の振れ角−圧力設定値の関
数テーブル
【図13】第4の実施の形態の構成図。
【図14】第4の実施の形態の変形例の構成図。
【図15】クレーンの全体側面図。
【図16】速度制御方式の第1の従来技術の構成図
【図17】速度制御方式の第2の従来技術の構成図
【符号の説明】
1 油圧ポンプ 2 旋回用油圧モータ 3 旋回用方向制御弁 4 操作レバー 4A 旋回指令生成装置 4B 操作レバー位置検出装置 5A、5B パイロット弁 6 パイロット油圧源 7 旋回速度検出器 8、81〜86 コントローラ 8A 係数器 8B、8E、8G 差分器 8C ロープ長算出器 8D 演算器 8H 選択器 9A、9B 電磁比例減圧弁 10 荷振れ状態検出器 10A 傾斜角センサ 10B 取り付け台 11A、11B 圧力検出器 12A、12B 外部指令型圧力制御弁 13A、13B、14 可変絞り 101 走行体 102 旋回体 103 ブーム 104 シーブ 105 フック 106 吊り荷 107 原動機 108 振り子の支点 109 繰り出し量センサ VI 旋回速度指令値
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−7295(JP,A) 特開 昭61−287697(JP,A) 実開 平2−112690(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 13/22

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプから吐出される圧油によって
    旋回体を駆動する旋回用油圧モータと、 前記油圧ポンプから前記旋回用油圧モータに供給される
    圧油を制御する制御弁と、 前記旋回体の旋回方向と旋回速度値を指令する操作手段
    とを備えた建設機械の旋回体の油圧制御装置において、前記旋回用油圧モータの入口圧力と出口圧力をそれぞれ
    検出する第1および第2の圧力計と、第1および第2の
    圧力計の検出値の差分を算出する差分器とを有し、前記
    差分を求めることにより 吊り荷の振れ状態を検出する荷
    振れ状態検出手段と、前記荷振れ状態検出手段により求めた差分の大きさに応
    じて、 吊り荷が旋回体の旋回より遅れている荷振れ状態
    が検出されているときは旋回速度を遅くし、吊り荷が旋
    回体の旋回より進んでいる荷振れ状態が検出されている
    ときは旋回速度を速くするように前記旋回用油圧モータ
    を制御する制御手段とを備えることを特徴とする建設機
    械の旋回体の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、吊り荷が旋回体の旋回
    より遅れている荷振れ状態が検出されているときは指令
    された前記旋回速度値を旋回速度が遅くなるような値
    補正し、吊り荷が旋回体の旋回より進んでいる荷振れ状
    態が検出されているときは指令された前記旋回速度値を
    旋回速度が速くなるような値に補正する指令値補正手段
    であることを特徴とする請求項1記載の建設機械の旋回
    体の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、吊り荷が旋回体の旋回
    より遅れている荷振れ状態が検出されているときは前記
    旋回用油圧モータの入口圧力を低減し、吊り荷が旋回体
    の旋回より進んでいる荷振れ状態が検出されているとき
    は前記旋回用油圧モータの出口圧力を低減する圧力制御
    手段であることを特徴とする請求項1記載の建設機械の
    旋回体の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、吊り荷が旋回体の旋回
    より遅れている荷振れ状態が検出されているときは前記
    旋回用油圧モータへの圧油の流量を減少させ、吊り荷が
    旋回体の旋回より進んでいる荷振れ状態が検出されてい
    るときは前記旋回用油圧モータへの圧油の流量を増加さ
    せる流量制御手段であることを特徴とする請求項1記載
    の建設機械の旋回体の油圧制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段による前記旋回用油圧モー
    タの速度制御の感度を外部操作で調節する感度調節手段
    さらに備えることを特徴とする請求項1〜のいずれ
    かに記載の建設機械の旋回体の油圧制御装置。
  6. 【請求項6】 前記吊り荷の荷重を検出する荷重検出手
    段と、 検出された吊り荷の荷重が大きいほど前記制御手段によ
    る前記旋回用油圧モータの速度制御の感度を上げる感度
    調節手段とをさらに備えることを特徴とする請求項1〜
    のいずれかに記載の建設機械の旋回体の油圧制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記吊り荷の作業半径を検出する半径検
    出手段と、 検出された作業半径が大きいほど前記制御手段による前
    記旋回用油圧モータの速度制御の感度を上げる感度調節
    手段とをさらに備えることを特徴とする請求1〜のい
    ずれかに記載の建設機械の旋回体の油圧制御装置。
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