JPH0710470A - クレーンの吊り荷振れ止め制御装置 - Google Patents

クレーンの吊り荷振れ止め制御装置

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Publication number
JPH0710470A
JPH0710470A JP5149577A JP14957793A JPH0710470A JP H0710470 A JPH0710470 A JP H0710470A JP 5149577 A JP5149577 A JP 5149577A JP 14957793 A JP14957793 A JP 14957793A JP H0710470 A JPH0710470 A JP H0710470A
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JP
Japan
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boom
cylinder
hoisting
motor
pressure
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Pending
Application number
JP5149577A
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English (en)
Inventor
Masato Oshima
真人 大嶋
Koichi Honke
浩一 本家
Yoshihiro Hamazaki
義弘 浜崎
Masatsuna Kuchiki
聖綱 朽木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0710470A publication Critical patent/JPH0710470A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66CCRANES; LOAD-ENGAGING ELEMENTS OR DEVICES FOR CRANES, CAPSTANS, WINCHES, OR TACKLES
    • B66C13/00Other constructional features or details
    • B66C13/04Auxiliary devices for controlling movements of suspended loads, or preventing cable slack
    • B66C13/06Auxiliary devices for controlling movements of suspended loads, or preventing cable slack for minimising or preventing longitudinal or transverse swinging of loads
    • B66C13/066Auxiliary devices for controlling movements of suspended loads, or preventing cable slack for minimising or preventing longitudinal or transverse swinging of loads for minimising vibration of a boom

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control And Safety Of Cranes (AREA)
  • Jib Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 設備が簡単で、かつ容易に設置でき、しかも
確実な振れ止め作用を得る。 【構成】 ブーム3を起伏させる起伏シリンダ4の両側
油室の差圧をシリンダ圧検出器6で検出するとともに、
ブーム起伏角度を起伏角度検出器5で検出し、これら検
出信号に基づいて、コントローラ7からシリンダ制御弁
16の電磁比例減圧弁13,14に向けて、シリンダ差
圧にほぼ比例した制御信号、および実際ブーム起伏角度
と目標ブーム起伏角度の差が0となる方向の制御信号を
出力するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブームを備えた各種クレ
ーンにおいて、ブームの起伏、旋回によって生じる吊り
荷の振れを減衰させるための吊り荷の振れ止め制御装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、吊り荷の振れを防止または減衰さ
せる手段として、 特公昭62−23714号公報に示されているよう
に、予め設定された目標停止位置において吊り荷の振れ
が小さくなるように加減速パターンを決めておき、これ
に従って吊り荷を移動させるオープンループ的なフィー
ドフォワード制御法、 特公昭52−45971号公報に示されているよう
に、吊り荷を吊持する吊りロープとは別に補助ロープを
設け、この補助ロープに、振れを減衰させる機構を設け
たロープ制御法、 特開昭61−33487号公報に示されているよう
に、吊り荷の振れ角をセンサで検出し、これを油圧制御
系にフィードバックすることによって荷振れを減衰させ
るフィードバック制御法 が公知となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、のフィー
ドフォワード制御法によると、基本的にはオープン制御
であって振れの発生そのものを予防する方式であるた
め、吊り荷の特性の把握が不正確な場合等に、一旦吊り
荷が振れ出すと制振できないという問題があった。
【0004】一方、のロープ制御法では、補助ロープ
やこのロープを駆動するためのアクチュエータ等が必要
となり、設備が比較的大がかりとなる。また、この設備
の設置が空間的に困難な場合が多い。
【0005】また、のフィードバック制御法による
と、振れ角センサに高精度が要求されるが、これまでの
ところ振れ止め制御に十分な精度をもったセンサは提供
されておらず、従って正確な制御が難しかった。
【0006】そこで本発明は、設備が簡単で、かつ容易
に設置でき、しかも確実な振れ止め作用を得ることがで
きるクレーンの吊り荷の振れ止め制御装置を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、起伏
自在なブームと、このブームを起伏させる油圧式の起伏
シリンダと、この起伏シリンダの伸縮動作を制御するシ
リンダ制御弁とを備え、上記ブームの先端から垂下させ
た吊りロープによって荷を吊持するクレーンにおいて、
上記起伏シリンダの両側油室の差圧を検出するシリンダ
圧検出器と、このシリンダ圧検出器によって検出された
シリンダ差圧にほぼ比例した制御信号を上記シリンダ制
御弁に向けて出力するコントローラとを具備してなるも
のである。
【0008】請求項2の発明は、起伏自在なブームと、
このブームを起伏させる油圧式の起伏シリンダと、この
起伏シリンダの伸縮動作を制御するシリンダ制御弁とを
備え、上記ブームの先端から垂下させた吊りロープによ
って荷を吊持するクレーンにおいて、(i)上記起伏シ
リンダの両側油室の差圧を検出するシリンダ圧検出器
と、(ii)上記ブームの起伏角度を検出するブーム起伏
角度検出器と、(iii)上記ブーム角度検出器によって
検出されるブーム起伏停止時のブーム起伏角度と、制御
中における実際のブーム起伏角度との差が0となる方向
の制御信号、および上記シリンダ圧検出器によって検出
されたシリンダ差圧にほぼ比例する制御信号を上記シリ
ンダ制御弁に向けて出力するコントローラとを具備して
なるものである。
【0009】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成において、シリンダ圧検出器によって検出されたシリ
ンダ差圧から、吊り荷の振動による圧力変化分のみを抽
出する手段が設けられ、コントローラが、この吊り荷の
振動による圧力変化分にほぼ比例する制御信号を出力す
るように構成されたものである。
【0010】請求項4の発明は、ブームと、このブーム
を旋回させる油圧式の旋回モータと、この旋回モータの
回転動作を制御するモータ制御弁とを備え、上記ブーム
の先端から垂下させた吊りロープによって荷を吊持する
クレーンにおいて、上記旋回モータの出入口圧の差を検
出するモータ圧検出器と、上記モータ圧検出器で検出さ
れたモータ差圧にほぼ比例する制御信号を上記モータ制
御弁に向けて出力するコントローラとを具備してなるも
のである。
【0011】請求項5の発明は、ブームと、このブーム
を旋回させる油圧式の旋回モータと、この旋回モータの
回転動作を制御するモータ制御弁とを備え、上記ブーム
の先端から垂下させた吊りロープによって荷を吊持する
クレーンにおいて、(i)上記旋回モータの出入口圧の
差を検出するモータ圧検出器と、(ii)上記ブームの旋
回角度を検出する旋回角度検出器と、(iii)上記旋回
角度検出器によって検出されるブーム旋回停止時のブー
ム旋回角度と制御中における実際の旋回角度との差が0
となる方向の制御信号、およびモータ圧検出器によって
検出されるモータ差圧にほぼ比例する制御信号をモータ
制御弁に向けて出力するように構成されたものである。
【0012】
【作用】図8にブームを備えたクレーンのモデル図を示
している。
【0013】同図において、1は吊り荷、2は吊りロー
プ、3は起伏自在なブーム、4はこのブーム3を起伏さ
せる油圧式の起伏シリンダである。
【0014】また、図中、θはブーム起伏角度、αは吊
り荷1の振れ角、aは起伏シリンダ4の起伏角度、Lは
吊りロープ2におけるブーム先端からの垂下部分の長さ
(以下、単にロープ長さという)、Rはブーム長さ、r
1はブーム支点とブーム重心cとの間の距離、r2はブ
ーム支点と起伏シリンダ作用点との間の距離である。
【0015】いま、ブーム3と吊り荷1のダイナミクス
を定式化すると、次のようになる。
【0016】
【数1】
【0017】
【数2】
【0018】ここで、mは吊り荷重量、Mはブーム重
量、Iはブーム3の起伏支点まわりの慣性モーメント、
gは重力加速度、Pはシリンダ有効圧力(ヘッド側圧と
ロッド側圧の差)、Aはシリンダ有効面積である。
【0019】また、吊りロープ張力をTとすると、起伏
シリンダ4に生じる圧力は次式であらわされる。
【0020】
【数3】
【0021】すなわち、数3の分子第2項に示されるよ
うに、起伏シリンダ4に生じる圧力は、吊り荷1の振れ
角αの変化に応じた変化を生じる。
【0022】一方、普通の流量制御型の油圧回路におい
て、制御入力uとシリンダ圧力Pの関係は、系が線形で
あると仮定すると、近似的に次式であらわされる。
【0023】
【数4】
【0024】
【数5】
【0025】Qはシリンダに送り込まれる油量、KQ
比例定数、KVは体積弾性率、Xはシリンダストロークで
あり、ブーム起伏角度θはシリンダストロークXに対し
て単調増加である。
【0026】また、吊り荷1の振動は、通常、起伏シリ
ンダ4の応答性に対して十分低周波であり、このような
低周波領域では、油圧回路は速度制御型となるため、起
伏シリンダ4はおよそフィードバック信号に比例した速
度で起伏することとなる。
【0027】従って、請求項1,2の構成によると、吊
り荷の振動によって起伏シリンダに圧力変動が生じた場
合、その圧力信号がシリンダ制御弁にフィードバックさ
れることにより、起伏シリンダがこのフィードバック信
号に比例した速度で起伏することになる。
【0028】つまり、
【0029】
【数6】
【0030】という関係になり、吊り荷の前方への振れ
に対してはブームが倒され、後方への振れに対してはブ
ームが起こされるという制御が行われ、これにより吊り
荷の振動減衰作用が働く。
【0031】そして、この構成によると、精度に難点の
ある振れ角センサを用いる必要がないため、振れ止め作
用が確実に行われる。
【0032】また、必要なセンサは、設置が容易なブー
ム起伏角度検出器とシリンダ圧検出器のみでよい。しか
も、この両センサは、クレーンの過負荷防止のためのセ
ンサとして標準装備されている場合が多く、この場合に
はそのまま振れ止め用として利用することができる。
【0033】また、請求項2の構成によると、ブーム起
伏角度のフィードバックを同時に行い、たとえば
【0034】
【数7】
【0035】のような制御を行うことにより、ブーム角
度を起伏停止時の角度(目標起伏角度)に維持しながら
振れ止め機能を果たすことができる。
【0036】さらに、請求項3の構成によると、吊り荷
の振動による圧力成分のみを抽出し、これに基づいて制
御量を演算するため、制御性能が一層良いものとなる。
【0037】一方、吊り荷1の振動はブーム3の旋回に
よっても生じる。この場合は、吊り荷振動は左右方向の
振動(横振動)として現れ、この横振動によって旋回駆
動源である旋回モータの圧力が変化する。
【0038】そこで、請求項4,5の発明においては、
上記したブーム起伏によって生じる縦振動に対する場合
と同様の原理に基づき、モータ検出器で検出されたモー
タ負荷圧にほぼ比例した信号をモータ制御弁にフィード
バックすることにより、横振動を減衰させることができ
る。
【0039】また、請求項1〜3の場合と同様に、セン
サとしては設置が容易なモータ圧検出器のみでよく、し
かも同センサは過負荷防止のためのセンサとして標準装
備されている場合が多く、この場合は同センサをそのま
ま振れ止め用として利用することができる。
【0040】さらに、請求項5の構成によると、ブーム
の旋回角度のフィードバックを同時に施すことにより、
ブーム旋回角度を旋回停止時の角度(目標旋回角度)に
維持しながら吊り荷の振れ止め機能を果たすことができ
る。
【0041】
【実施例】本発明の実施例を図1〜図7によって説明す
る。
【0042】第1実施例(図1〜図4参照) 図1において、5はブーム3の起伏角度を検出する起伏
角度検出器、6は起伏シリンダ4のヘッド側圧力とロッ
ド側圧力の差であるシリンダ負荷圧を検出するシリンダ
圧検出器で、これら両検出器5,6の検出信号がコント
ローラ7に入力される。
【0043】また、起伏角度検出器5にはホールドスイ
ッチ(開閉スイッチ)8が接続され、ブーム起伏停止時
にこのホールドスイッチ8が閉じ操作されることによ
り、このときのブーム起伏角度θが目標起伏角度(θ
d)として一旦ホールド回路9にホールドされ、コント
ローラ7に取り込まれる。
【0044】一方、コントローラ7の出力側に選択スイ
ッチ(切換スイッチ)10が設けられている。
【0045】この選択スイッチ10は、二つの可動接点
10a,10bを有し、一方の可動接点10aがコント
ローラ7に、他方の可動接点10bが、レバー操作に応
じた起伏指令信号を出力する手動操作部(たとえばポテ
ンショメータ)11にそれぞれ接続されている。
【0046】また、選択スイッチ10の固定接点10c
はアンプ12を介して電磁比例減圧弁13,14に接続
され、この電磁比例減圧弁13,14の二次圧(パイロ
ット圧)によってブーム起伏用の流量制御弁15が制御
される。
【0047】すなわち、電磁比例減圧弁13,14と流
量制御弁15とによってシリンダ制御弁16が構成さ
れ、同制御弁16によって、起伏シリンダ4の伸縮動作
(ブーム3の起伏動作)が制御される。
【0048】選択スイッチ10は、ホールドスイッチ8
に連動して切換わり作動し、ホールドスイッチ8が開い
た状態では、手動操作部11側が選択されてレバー操作
による起伏指令信号がシリンダ制御弁16に向けて出力
される。
【0049】一方、ホールドスイッチ8が閉じ操作され
るとコントローラ7側が選択され、コントローラ7から
の制御信号が起伏制御弁16に向けて出力される。
【0050】17は起伏シリンダ4に圧油を供給する油
圧ポンプ、18は電磁比例減圧弁13,14に一次圧を
供給する操作用油圧ポンプである。
【0051】次に、コントローラ7の作用を含めたこの
装置全体の作用を説明する。
【0052】コントローラ7には、起伏角度検出器5か
らの起伏角度信号と、シリンダ圧検出器6からのシリン
ダ負荷圧信号とが入力される。
【0053】いま、ブーム3がある起伏角度状態で起伏
停止され、吊り荷1の振れが生じた時点でホールドスイ
ッチ8が閉じ操作されると、そのときのブーム起伏角度
θがコントローラ7内で目標起伏角度θdとして設定さ
れる。
【0054】一方、コントローラ7では、取り込んだ起
伏角度信号とシリンダ負荷圧信号とから、数7によって
制御量uを演算し、これを電流値に変換したうえでアン
プ12を介してシリンダ制御弁16に送る。
【0055】これにより、吊り荷1の縦振れによる起伏
シリンダ4の圧力変化がなくなり、かつ起伏角度θが目
標起伏角度θdに収束する方向に起伏シリンダ4が伸縮
制御(ブーム3が起伏制御)される。
【0056】これを図2によって簡単に説明する。
【0057】(イ)のように起伏停止時に吊り荷1が前
方に振れると、θ=θdの状態で振れ角α>0となるた
め、シリンダ負荷圧が大きくなる。
【0058】コントローラ7からは、これに基づいて起
伏シリンダ4を縮小させる信号が出力され、これにより
ブーム3が振れ角α=0となる方向、すなわち前方に倒
される。
【0059】この制御によって(ロ)のように振れ角α
=0、θ<θdとなると、今度は、θ=θdとなるよう
にコントローラ7からシリンダ伸長信号(ブーム起立信
号)が出力され、(ハ)のようにθ=θd、α<0とな
る。
【0060】次に、α=0となるようにコントローラ7
からシリンダ伸長信号が出力され、(ニ)のようにα=
0、θ>θdとなると、再びθ=θdとなるようにシリ
ンダ縮小信号が出力され(ホ)の状態となる。
【0061】このような制御が繰り返されて振動減衰作
用が行われ、最終的に(ヘ)のようにθ=θd、α=0
に収束、すなわちブーム起伏角度を目標角度θdに維持
しながら吊り荷振動を無くすることができる。
【0062】この効果を時刻歴シミュレーションにより
確認した。表1にシミュレーションに用いた各パラメー
タの諸元を示し、図3,4に初期振れ角を5°としたと
きの吊り荷の残留振動の様子を示す。
【0063】
【表1】
【0064】上記フィードバック制御を行わない場合
は、図4のように吊り荷振動が初期振れ角のまま減衰せ
ず、フィードバック制御を行った場合は、図3のように
吊り荷振動が100秒程度で無くなる。
【0065】なお、図2に示すように振れ角αを0に、
ブーム起伏角度θを目標角度θdにそれぞれ収束させる
ための安定な振れ止め作用を行うためには、フィードバ
ックゲインK1,K2を適当な値に定めることが肝要と
なるが、このゲインK1,K2の値は数値シミュレーシ
ョンまたは実機での実験によって求めることができる。
【0066】第2実施例(図5参照) 第1実施例との相違点のみを説明する。
【0067】 第1実施例では、起伏シリンダ4のシ
リンダ差圧Pをそのまま制御量演算のパラメータとして
用いたが、このシリンダ差圧Pには、ブーム3の振動に
よる圧力P´、および吊り荷重量による静的な圧力Pd
が含まれる。
【0068】 ブーム3と吊り荷1のダイナミクス
は、非線形で、数1〜数3からわかるようにブーム長さ
R、吊りロープ長L、ブーム起伏角θに対して変化す
る。従って、これら各パラメータに応じて制御ゲインを
変化させれば、各パラメータに応じて最適の制御を行う
ことができる。
【0069】そこで第2実施例では、上記の対策と
して次の構成をとっている。
【0070】検出器として、吊りロープ2の張力(吊り
荷重量)を検出するロードセル等のロープ張力検出器1
9と、ブーム3の角加速度を検出するブーム角加速度検
出器20とを付加し、これら両検出器19,20の検出
信号と、シリンダ圧検出器6からのシリンダ差圧信号と
を吊り荷振動成分演算器21に入力するようにしてい
る。
【0071】ここで、静的な圧力Pdは、
【0072】
【数8】
【0073】であらわされる。
【0074】また、ブーム振動による圧力変化成分P´
は、
【0075】
【数9】
【0076】であらわされる。
【0077】吊り荷振動成分演算器21では、これら数
8,9に基づき、
【0078】
【数10】
【0079】により、吊り荷振動による圧力変化成分P
αのみを抽出する。
【0080】また、こうして求めた圧力成分Pαを前置
補償器としてのバンドパスフィルタ22に通した後、コ
ントローラ7に入力することとしている。
【0081】一方、別の検出器としてブーム長さ検出器
23およびロープ長さ検出器24を設け、これら両検出
器23,24によるブーム長さ信号、ロープ長さ信号、
それにブーム起伏角度検出器5からの起伏角度信号に応
じて吊り荷振動成分演算器21、バンドパスフィルタ2
2、コントローラ7の制御ゲインを可変としている。
【0082】これにより、ブーム長さR、吊りロープ長
L、ブーム起伏角θの各パラメータに応じて制御ゲイン
を変化させることにより、クレーンの状態変化に対応し
た最適の制御を行うことができる。
【0083】第3実施例(図6参照) 吊り荷1の振動はブーム3の旋回停止時にも生じる。第
3実施例はこの吊り荷1の横振動(図6中、βは振れ角
を示す)を上記した縦振動に対するのと同様の原理によ
って減衰させるようにしている。
【0084】図6において、25は油圧式の旋回モー
タ、26はブーム3の旋回角度を検出する旋回角度検出
器、27は旋回モータ25の出入口圧力の差(差圧)を
検出するモータ圧検出器で、これら両検出器26,27
の検出信号がコントローラ28に入力される。
【0085】また、29は第1および第2両実施例のホ
ールドスイッチ8に相当するホールドスイッチ、30は
同ホールド回路9に相当するホールド回路、31は同選
択スイッチ10に相当する選択スイッチ、31a,31
bは選択スイッチ31の両可動接点、31cは固定接点
で、一方の可動接点31aがコントローラ7に、他方の
可動接点31bが手動の旋回操作部32にそれぞれ接続
されている。
【0086】一方、固定接点31cはアンプ33を介し
てモータ制御弁34を構成する電磁比例減圧弁35,3
6に接続されている。
【0087】37はモータ制御用の流量制御弁、38は
旋回モータ25に圧油を供給する油圧ポンプ、39は電
磁比例減圧弁35,36に一次圧を供給する操作用油圧
ポンプである。
【0088】この構成において、ブーム旋回停止時に吊
り荷の横振動が生じると、旋回モータ25に横振動の振
れ角に応じた圧力変化が生じる。
【0089】そこで、縦振動の場合と同様の原理によ
り、
【0090】
【数11】
【0091】によってフィードバック制御量uをコント
ローラ28で演算し、これをモータ制御弁34に入力す
ることにより、ブーム旋回角度を目標角度に維持しなが
ら、図7に示すように吊り荷の横振動を効果的に減衰さ
せることができる。
【0092】数11中、φはブーム旋回角度、φdは目
標旋回角度、K3,K4はフィードバックゲインであ
る。
【0093】また、この横振動についても、縦振動に対
する第2実施例の場合と同様に、ブーム振動による圧力
変化成分があるため、たとえばブームの旋回角加速度を
測定し、これからブーム振動による圧力変化分を演算し
てモータ差圧から除去するようにしてもよい。さらに、
各パラメータ(ブーム長さ、吊りロープ長さ、吊りロー
プ張力)に応じて制御ゲインを可変としてもよい。
【0094】
【発明の効果】上記のように請求項1〜3の発明による
と、ブーム起伏停止時の縦振動に対してブーム起伏シリ
ンダに吊り荷の振れ角に応じた圧力変化が生じることに
着目し、このシリンダ圧力(差圧)にほぼ比例する制御
信号をシリンダ制御弁に向けて出力することにより、縦
振動を減衰させるように構成したから、振れ止め作用が
確実に行われる。
【0095】また、必要なセンサは、設置が容易なブー
ム起伏角度検出器とシリンダ圧検出器のみでよい。しか
も、この両センサは、クレーンの過負荷防止のためのセ
ンサとして標準装備されている場合が多く、この場合に
はそのまま振れ止め用として利用することができる。
【0096】また、請求項2の発明によると、ブーム起
伏角度のフィードバックを同時に行うことにより、ブー
ム角度を起伏停止時の角度(目標起伏角度)に維持しな
がら振れ止め機能を果たすことができる。
【0097】さらに、請求項3の発明によると、吊り荷
振動による圧力成分のみを抽出し、これに基づいて制御
量を演算するため、制御性能が一層良いものとなる。
【0098】一方、請求項4,5の発明によると、上記
縦振動に対する場合と同様の原理に基づき、モータ差圧
にほぼ比例する制御信号をモータ制御弁に向けて出力す
ることにより、横振動を減衰させることができる。
【0099】また、請求項1〜3の場合と同様に、セン
サとしては設置が容易なモータ圧検出器のみでよく、し
かも同センサは過負荷防止のためのセンサとして標準装
備されている場合が多く、この場合は同センサをそのま
ま振れ止め用として利用することができる。
【0100】さらに、請求項5の発明によると、ブーム
の旋回角度のフィードバックを同時に施すことにより、
ブーム旋回角度を旋回停止時の角度(目標旋回角度)に
維持しながら振れ止め機能を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例にかかる振れ止め制御装置
の全体構成図である。
【図2】(イ)〜(ヘ)は同装置による振れ止め作用を
説明するための図である。
【図3】同装置による振れ止め効果を時刻歴シミュレー
ションによって確認した結果としての残留振動の様子を
示す図である。
【図4】振れ止め制御を行わない場合の時刻歴シミュレ
ーションによる残留振動の様子を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例にかかる振れ止め制御装置
の全体構成図である。
【図6】ブームの旋回による横振動を減衰させるための
本発明の第3実施例にかかる振れ止め制御装置の全体構
成を示す図である。
【図7】同装置による振れ止め効果わ時刻歴シミュレー
ションによって確認した結果としての残留振動の様子を
示す図である。
【図8】縦振動の発生状況を説明するためのクレーンの
モデル図である。
【符号の説明】
1 吊り荷 2 吊りロープ 3 ブーム 4 ブーム起伏シリンダ 5 ブーム起伏角度検出器 6 シリンダ圧検出器 7 コントローラ 16 シリンダ制御弁 13,14 シリンダ制御弁を構成する電磁比例減圧弁 15 同流量制御弁 19 吊り荷振動による圧力成分のみを抽出するための
手段を構成するロープ張力検出器 20 同ブーム角加速度検出器 21 同演算器 22 同バンドパスフィルタ 25 旋回モータ 26 旋回角度検出器 27 モータ圧検出器 28 コントローラ 34 モータ制御弁 35,36 モータ制御弁を構成する電磁比例減圧弁 37 同流量制御弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朽木 聖綱 兵庫県明石市大久保町八木740番地 株式 会社神戸製鋼所大久保建設機械工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起伏自在なブームと、このブームを起伏
    させる油圧式の起伏シリンダと、この起伏シリンダの伸
    縮動作を制御するシリンダ制御弁とを備え、上記ブーム
    の先端から垂下させた吊りロープによって荷を吊持する
    クレーンにおいて、上記起伏シリンダの両側油室の差圧
    を検出するシリンダ圧検出器と、このシリンダ圧検出器
    によって検出されたシリンダ差圧にほぼ比例した制御信
    号を上記シリンダ制御弁に向けて出力するコントローラ
    とを具備してなることを特徴とするクレーンの吊り荷振
    れ止め制御装置。
  2. 【請求項2】 起伏自在なブームと、このブームを起伏
    させる油圧式の起伏シリンダと、この起伏シリンダの伸
    縮動作を制御するシリンダ制御弁とを備え、上記ブーム
    の先端から垂下させた吊りロープによって荷を吊持する
    クレーンにおいて、 (i)上記起伏シリンダの両側油室の差圧を検出するシ
    リンダ圧検出器と、 (ii)上記ブームの起伏角度を検出するブーム起伏角度
    検出器と、 (iii)上記ブーム角度検出器によって検出されるブー
    ム起伏停止時のブーム起伏角度と、制御中における実際
    のブーム起伏角度との差が0となる方向の制御信号、お
    よび上記シリンダ圧検出器によって検出されたシリンダ
    差圧にほぼ比例する制御信号を上記シリンダ制御弁に向
    けて出力するコントローラとを具備してなることを特徴
    とするクレーンの吊り荷振れ止め制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のクレーンの吊り
    荷振れ止め制御装置において、シリンダ圧検出器によっ
    て検出されたシリンダ差圧から、吊り荷の振動による圧
    力変化分のみを抽出する手段が設けられ、コントローラ
    が、この吊り荷の振動による圧力変化分にほぼ比例する
    制御信号を出力するように構成されたことを特徴とする
    クレーンの吊り荷振れ止め制御装置。
  4. 【請求項4】 ブームと、このブームを旋回させる油圧
    式の旋回モータと、この旋回モータの回転動作を制御す
    るモータ制御弁とを備え、上記ブームの先端から垂下さ
    せた吊りロープによって荷を吊持するクレーンにおい
    て、上記旋回モータの出入口圧の差を検出するモータ圧
    検出器と、上記モータ圧検出器で検出されたモータ差圧
    にほぼ比例する制御信号を上記モータ制御弁に向けて出
    力するコントローラとを具備してなることを特徴とする
    クレーンの吊り荷振れ止め制御装置。
  5. 【請求項5】 ブームと、このブームを旋回させる油圧
    式の旋回モータと、この旋回モータの回転動作を制御す
    るモータ制御弁とを備え、上記ブームの先端から垂下さ
    せた吊りロープによって荷を吊持するクレーンにおい
    て、 (i)上記旋回モータの出入口圧の差を検出するモータ
    圧検出器と、 (ii)上記ブームの旋回角度を検出する旋回角度検出器
    と、 (iii)上記旋回角度検出器によって検出されるブーム
    旋回停止時のブーム旋回角度と制御中における実際の旋
    回角度との差が0となる方向の制御信号、およびモータ
    圧検出器によって検出されるモータ差圧にほぼ比例する
    制御信号をモータ制御弁に向けて出力するように構成さ
    れたことを特徴とするクレーンの吊り荷振れ止め制御装
    置。
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