JP3426137B2 - ステアリングホイールの制振装置 - Google Patents

ステアリングホイールの制振装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステアリングホイ
ールの制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】走行中やアイドリング時にステアリング
ホイールに発生する不快な振動を低減するには、フレー
ム材の剛性を高めるのが一般的である。これは、固有振
動値を引き上げることで常用域での振動を低減しようと
するものである。この他、ダイナミックダンパを取り付
けて固有振動値付近の周波数応答を下げるといった方法
もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記フレー
ム材の剛性を高める方法は、主にフレーム材の大断面化
によるために重量の増大を招く他、衝突時の乗員に対す
る保護能力を低下させるといった不都合がある。しか
も、ステアリングホイールの中心部に各種のデバイスや
スイッチ類の設置スペースを確保するために理想的な剛
性確保は困難である。一方、ダイナミックダンパによる
方法では、比較的大きな設置スペースを要する上に、マ
ス部材による重量の増大が避けられない。しかも、ばね
部材の経年劣化による制振能力の低下を招くといった不
都合がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決し
て、効果的に振動を抑制可能なステアリングホイールの
制振装置を提供するために、本発明においては、ステア
リングホイールの制振装置の構成を、ステアリングホイ
ールのフレーム材の表面に密接して配置される圧電変換
素子11と、フレーム材の振動を検出する振動検出セン
サ8と、振動検出センサの出力に応じた電圧を圧電変換
素子に印加する制御手段9とを有し、圧電変換素子が、
ステアリングシャフトへの取付部3とリム部2とを相互
に連結するべく横方向に延在する横スポーク部4・5と
縦方向に延在する縦スポーク部6・7との各々に配置さ
れて当該スポーク部の各々を加振し、振動検出センサ
が、リム部に配置されてステアリングシャフトからスポ
ーク部を介してリム部に入力される振動を検出し、制御
手段が、横スポーク部及び縦スポーク部の各々の圧電変
換素子に対して互いに異なる制御を行ってリム部の振動
を抑制するものとした。
【0005】これによると、振動検出センサにより検出
されるリム部の振動に基づいて、ステアリングシャフト
からリム部への振動の伝達経路にあたるスポーク部を、
リム部の振動を抑制するように圧電変換素子の起振力で
加振して、運転者が把持して振動を直に感じるリム部を
選択的に制振することにより、振動による不快感を高効
率に低減することができる。特に、圧電変換素子が、ス
ポーク部の表裏両面にバイモルフ状に配置され、表裏で
逆相となるように制御電圧が印加されるようにした構成
とすると良い。これによると、大きな起振力を得ること
ができる。
【0006】なお、前記の圧電変換素子としては、PZ
T(ジルコン酸チタン酸塩)、PLZT(ジルコン酸チ
タン酸塩ランタン)、PMN(マグネシウムニオブ鉛酸
化物)並びにPVDF(ポリふっ化ビニリデン)等が用
いられる。また、前記の振動検出センサは、リム部に生
じる振動を適切に検出可能で、かつリム部の回動による
姿勢変化に影響しないものであれば特に限定されるもの
ではなく、例えば微小な距離変動を検出するフォトニッ
クセンサを応用したもの、あるいは圧電素子や半導体で
マス支持部に生じる歪みを検出する加速度振動計等を挙
げることができる。この他、歪みセンサでリム部に生じ
る歪みを直接検出する構成も可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面を参照して本発
明の構成を詳細に説明する。
【0008】図1は、本発明が適用されたステアリング
ホイールのフレームを示している。このステアリングホ
イールのフレームは、運転手が把持する合成樹脂製のグ
リップ部1が周囲に一体に形成されるリム2と、図示し
ないステアリングシャフトに連結されるベースプレート
3と、ベースプレート1並びにリム1間を相互に連結す
るべく横方向に延在する一対の横スポーク4・5並びに
縦方向に延在する一対の縦スポーク6・7とからなって
いる。ベースプレート3の前面側には、図示しないエア
バックアセンブリが装着される。
【0009】リム2は、金属製パイプを曲成して両端末
を溶接してなるものである。このリム2の中で最も大き
な振幅の振動が発生する頂部には、リム2の振動を検出
する振動検出センサ8が配置されている。
【0010】スポーク4〜7は、各々、所定形状の金属
製板材を折り曲げ成形してなるものであり、内端がベー
スプレート3の前面に対して溶接されると共に、外端が
リム2の内周面に対して溶接されている。スポーク4〜
7の各々の内端寄りの部分には、長方形平板状をなす圧
電アクチュエータ11が配置されている。
【0011】圧電アクチュエータ11は、制御回路9の
出力信号に応じたアンプ10からの制御電圧により所要
の振動特性でスポーク4〜7を加振するものであり、図
2に示すように、印加電圧に応じた荷重を発生する圧電
変換素子12内に、極性の互いに異なる電極13a・1
3bを交互に配置した積層構造を有し、これにより電極
間隔を狭くして低電圧で高電場が得られるようになって
いる。
【0012】圧電アクチュエータ11は、図3に示すよ
うに、スポーク4〜7の表裏両面にバイモルフ状に配置
されており、スポーク4〜7の表裏の各面に対して接着
材14を介して密着固定されている。ここで接着剤14
は、金属製のスポーク4〜7と圧電アクチュエータ11
との間の電気的絶縁の機能も有している。なお、圧電ア
クチュエータ11をスポーク4〜7の片面にユニモルフ
状に設ける態様も可能であるが、大きな起振力を得る上
でバイモルフが有利である。
【0013】圧電アクチュエータ11には表裏で逆相と
なるように制御電圧が印加され、スポーク4〜7に曲げ
モーメントを発生させて所要の周波数でスポーク4〜7
を加振する。例えば、表側の圧電アクチュエータ11の
圧電変換素子に矢印Aで示すように圧縮荷重を発生させ
ると同時に、裏側の圧電アクチュエータ11の圧電変換
素子には矢印Bで示すように引張荷重を発生させること
で、スポーク4〜7に矢印Cで示す向きの曲げモーメン
トを発生させることができる。これとは逆の引張・圧縮
荷重を表裏の圧電アクチュエータ11にそれぞれ発生さ
せれば、上記とは逆向きの曲げモーメントをスポーク4
〜7に発生させることができる。
【0014】以上のようにして圧電アクチュエータ11
が装着されたステアリングホイールに、ステアリングシ
ャフトから振動が入力されると、図4に示すように、リ
ム2に発生した振動を振動検出センサ8が検出し、この
振動検出センサ8からの入力信号に基づいて制御回路9
において、予め実験あるいはシミュレーションより得ら
れた伝達関数に従った演算処理がなされ、制御回路9か
らリム2の振動を抑制可能な振動数特性を有する制御信
号が出力される。そしてこの制御信号に応じた制御電圧
がアンプ10から圧電アクチュエータ11の圧電変換素
子に印加され、前記の要領でスポーク4〜7が加振され
る。これにより、リム2の振動が抑制される。
【0015】
【実施例】前記構成のステアリングホイールの制振実験
結果を以下に示す。ここでは、振動ベンチでステアリン
グシャフトの軸線に直交する方向の縦揺れを与えた。こ
のときの制御時並びに非制御時の実測パワースペクトル
(周波数特性)を図5に示す。これによると、非制御時
において周波数82.8Hz、142.8Hz並びに24
1.2Hzで発生していたピークでの振動レベルが、本
発明による制振制御により20dB程度低減しており、
リム2の振動を効果的に低減し得ることが判明した。
【0016】このうち、2番目に高いピーク周波数14
2.8Hzにおけるリム2の制振状況(時間応答)を図
6に示す。ここでは、上段に横スポーク4・5の圧電ア
クチュエータ11に対応するアンプ10の出力電圧Vu1
を、中段に縦スポーク6・7の圧電アクチュエータ11
に対応するアンプ10の出力電圧Vu2を、下段に振動検
出センサ8の出力電圧Vyを示しており、制御開始から
0.3秒で低い振動レベルで安定した状態に移行した。
【0017】なお、前記の制御作用を得るために、圧電
アクチュエータ11に対して横スポーク4・5と縦スポ
ーク6・7とで互いに異なる制御を行っており、そのと
きの周波数特性(伝達関数)を図7に示す。このよう
に、各スポーク4〜7の振動検出センサ8に対する位置
関係やリム2の支持形態に応じて周波数特性や出力レベ
ルを変えた異なる制御を行うことにより効果的な振動抑
制が可能となる。
【0018】
【発明の効果】このように本発明によれば、ステアリン
グシャフトからリムへの振動の伝達経路にあたるスポー
クを、リムの振動を抑制するように圧電変換素子の起振
力で加振して、運転者が把持して振動を直に感じるリム
を選択的に制振することにより、振動による不快感を効
率良く低減することができる。そして、圧電変換素子は
小型でも大きな起振力を発生可能であり、かつ高い耐久
性を有しているので、重量や耐久性、あるいは設置スペ
ース上の問題を解消する上で大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたステアリングホイールのフ
レームを示す斜視図。
【図2】圧電アクチュエータの拡大断面図。
【図3】圧電アクチュエータの配設状況を示す要部断面
図。
【図4】制御方法を説明するブロック図。
【図5】制御時並びに非制御時の実測パワースペクトル
(周波数応答)を示すグラフ。
【図6】圧電アクチュエータの駆動アンプ出力並びに振
動検出センサ出力の経時変化(時間応答)を示すグラ
フ。
【図7】制御回路の周波数特性(伝達関数)を示すグラ
フ。
【符号の説明】
1 グリップ部 2 リム 3 ベースプレート 4・5 横スポーク 6・7 縦スポーク 8 振動検出センサ 9 制御回路 10 アンプ 11 圧電アクチュエータ 12 圧電変換素子 13a・13b 電極 14 接着材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−149244(JP,A) 特開 平5−270413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 1/00 - 1/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールのフレーム材の
    表面に密接して配置される圧電変換素子と、前記フレー
    ム材の振動を検出する振動検出センサと、該振動検出セ
    ンサの出力に応じた電圧を前記圧電変換素子に印加する
    制御手段とを有し、前記圧電変換素子が、ステアリングシャフトへの取付部
    とリム部とを相互に連結するべく横方向に延在する横ス
    ポーク部と縦方向に延在する縦スポーク部との各々に配
    置されて当該スポーク部の各々を加振し、 前記振動検出センサが、前記リム部に配置されて前記ス
    テアリングシャフトから前記スポーク部を介して前記リ
    ム部に入力される振動を検出し、 前記制御手段が、前記横スポーク部及び縦スポーク部の
    各々の前記圧電変換素子に対して互いに異なる制御を行
    って 前記リム部の振動を抑制するようにしたことを特徴
    とするステアリングホイールの制振装置。
  2. 【請求項2】 前記圧電変換素子が、前記スポーク部
    の表裏両面にバイモルフ状に配置され、表裏で逆相とな
    るように制御電圧が印加されるようにしたことを特徴と
    する請求項1に記載のステアリングホイールの制振装
    置。
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