JP2014206257A - 制振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被振動部材の振動を適切に抑制する制振装置を提供する。【解決手段】制振装置は、タイヤWから振動を受けるダンパDに設置され、前記振動に伴う自身の変形を電気信号として出力する検出用ピエゾ素子1Aと、検出用ピエゾ素子1Aから入力される電気信号を増幅する増幅回路2Aと、増幅回路2Aから入力される電気信号によって、自身が設置されるダンパDの振動を打ち消すように変形する制振用ピエゾ素子3Aと、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、被振動部材の振動を抑制する制振装置に関する。
自動車には、路面からの振動を吸収するサスペンションや、旋回時に車体を安定させるためのスタビライザが設置されている。サスペンションやスタビライザ等(いわゆる足回り部品)には、制振や操作性の向上を図るため様々な工夫がなされている。
例えば、特許文献1には、サスペンションストローク処理を行うECU(Electronic Control Unit)と、このECUからの指令に応じてピエゾ素子の伸縮を制御するピエゾ素子駆動回路と、を備えた電気式動力舵取装置について記載されている。この電気式動力舵取装置は、ピエゾ素子の伸縮によって操舵輪を路面に対し垂直に振動させ、アシストモータに要求されるアシスト力を低減する。
特開2008−279794号公報
特許文献1に記載の発明では、ECUで所定の演算(サスペンションストローク処理)を行った後、ピエゾ素子駆動回路によってピエゾ素子を伸縮させる構成になっている。そうすると、ECUでの演算処理に時間を要する分、ピエゾ素子に対して電気信号を出力するまでに遅れが生じる。
ところで、車両の振動は、サスペンションやスタビライザ等の部材を介し、疎密波(縦波)として高速に伝播する。仮に、ピエゾ素子を用いて車両の振動を抑制する場合、特許文献1のようにECU内で演算処理を行うと、当該演算によって無視できない程度の遅れが生じ、ピエゾ素子を伸縮させたとしても所望の特性が得られない可能性がある。
そこで本発明は、被振動部材の振動を適切に抑制する制振装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る制振装置は、振動源から振動を受ける被振動部材に設置され、前記振動に伴う自身の変形を電気信号として出力する第1ピエゾ素子と、前記第1ピエゾ素子から入力される電気信号を増幅する増幅回路と、前記増幅回路から入力される電気信号によって、自身が設置される前記被振動部材の振動を打ち消すように変形する第2ピエゾ素子と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、振動源からの振動を被振動部材が受けた場合、この被振動部材に設置されている第1ピエゾ素子が変形(振動)する。前記した「振動源」として、例えば、走行中に路面から振動を受けるタイヤや、回転駆動するモータ等がある。
第1ピエゾ素子が変形すると、これに伴って第1ピエゾ素子から電気信号が出力され、さらに増幅回路で増幅される。第2ピエゾ素子は、増幅回路から電気信号が入力されると、自身が設置される被振動部材の振動を打ち消すように変形(振動)する。
このように、第1ピエゾ素子の変形が電気信号として瞬間的に第2ピエゾ素子に伝わるため、応答遅れが生じるおそれがない。したがって、被振動部材の振動を適切に抑制できる。
また、第1ピエゾ素子、増幅回路、及び第2ピエゾ素子を電気的に接続すればよく、制振装置の構成を簡単化し、製造コストを低減できる。
また、本発明に係る前記制振装置において、前記第2ピエゾ素子は、前記増幅回路から入力される電気信号に対応して自身が変形する位相が、前記被振動部材を介して自身に伝わる振動の位相に対して逆位相となる位置に設置されることが好ましい。
このような構成によれば、被振動部材が振動した場合、第1ピエゾ素子の変形が第2ピエゾ素子に対し電気的に(瞬時に)伝わる一方、被振動部材の振動は第2ピエゾ素子に向けて空間的に伝わる。
ここで、前記した空間的な振動の伝播を考慮し、第2ピエゾ素子は、増幅回路からの電気信号に応じて自身が変形する位相が、被振動部材を介して自身に伝わる振動の位相に対して逆位相となる位置に設置されている。したがって、被振動部材の振動を、第2ピエゾ素子の振動によって打ち消し、適切に制振できる。
また、本発明に係る前記制振装置において、前記第2ピエゾ素子は、前記第1ピエゾ素子よりも前記振動源に近い位置で前記被振動部材に設置されることが好ましい。
このような構成によれば、振動源に近い位置において第2ピエゾ素子が被振動部材の振動を打ち消すように変形(振動)することで、効果的に制振できる。
また、本発明に係る前記制振装置において、前記第2ピエゾ素子と前記被振動部材との接触面積は、前記第1ピエゾ素子と前記被振動部材との接触面積よりも大きいことが好ましい。
このような構成によれば、第1ピエゾ素子と被振動部材との接触面積は第2ピエゾ素子の場合よりも小さくなる。したがって、第1ピエゾ素子を小型化でき、製造コストを低減できる。また、第2ピエゾ素子と被振動部材との接触面積を確保することで、第2ピエゾ素子の変形(振動)によって効果的に制振できる。
また、本発明に係る前記制振装置において、棒状である前記被振動部材を周方向で囲み、かつ、軸線を基準として対向するように少なくとも一対の前記第2ピエゾ素子が前記被振動部材に設置されることが好ましい。
このような構成によれば、第2ピエゾ素子は被振動部材の軸線を基準として対向している。したがって、増幅回路から入力される電気信号に応じて一対(又は複数対)の第2ピエゾ素子が変形すると、これらの第2ピエゾ素子は、被振動部材を径方向で挟むように互いに同位相で変形(振動)する。その結果、被振動部材を介した振動の伝播を適切に抑制できる。
なお、「棒状」である被振動部材とは、その断面が円形である場合の他、矩形状など他の断面形状である場合も含んでいる。また、複数の棒状部材が一体成形又は剛に接続されてなる部材の一部が「棒状」である場合も含んでいる。
また、本発明に係る前記制振装置において、棒状である前記被振動部材に対し、前記第1ピエゾ素子と前記第2ピエゾ素子とが前記被振動部材の軸線を基準として対向するように設置されることが好ましい。
このような構成によれば、第1ピエゾ素子が変形(振動)すると、当該振動は電気信号として増幅回路で増幅され、第2ピエゾ素子に出力される。そうすると、第2ピエゾ素子が、第1ピエゾ素子と略同位相で変形(振動)する。ここで、第1ピエゾ素子と第2ピエゾ素子とが、被接合部材の軸線を基準として対向するように設置されるため、被振動部材(つまり、第1ピエゾ素子)の振動が第2ピエゾ素子の変形によって打ち消され、制振される。
また、本発明に係る前記制振装置において、前記第1ピエゾ素子の変形によって得られる電気エネルギを充電する充電装置と、外部からの指令に応じて前記第1ピエゾ素子からの電気信号の出力先を、前記第2ピエゾ素子側又は前記充電装置側に切り替える切替装置と、を備えることが好ましい。
このような構成によれば、切替装置によって第1ピエゾ素子からの電気信号が充電装置側に切り替えられると、被振動部材が振動する際のエネルギ(運動エネルギ)が電気エネルギとして充電装置に蓄えられる。したがって、制振装置が設置される機器全体のエネルギ効率を向上させることができる。
また、切替装置によって第1ピエゾ素子からの電気信号が第2ピエゾ素子側に切り替えられると、被振動部材の振動を第1ピエゾ素子によって検出し、第2ピエゾ素子を変形させることによって制振できる。
また、本発明に係る前記制振装置において、前記第1ピエゾ素子及び前記第2ピエゾ素子はそれぞれ、車両のダンパ、スタビライザ、アッパアーム、及びロアアームのうち少なくとも一つに設置されることが好ましい。
このような構成によれば、車両のダンパ、スタビライザ、アッパアーム、及びロアアームのうち少なくとも一つに第1ピエゾ素子及び第2ピエゾ素子を設置することで、車両の振動を適切に抑制できる。
本発明によれば、被振動部材の振動を適切に抑制する制振装置を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る制振装置が、ダンパ及びスタビライザに設置された状態を示す斜視図であり、(a)は車両の左後輪付近の構成を示す斜視図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 (a)はダンパに設置される検出用ピエゾ素子を後方から視た部分拡大図であり、(b)は(a)のA−A断面矢視図であり、(c)は検出用ピエゾ素子から出力される電圧、及び増幅回路から出力される電圧の時間的変化を示す波形図である。 (a)はダンパに設置される制振用ピエゾ素子を後方から視た部分拡大図であり、(b)は(a)のB−B断面矢視図であり、(c)は(b)のC−C断面矢視図である。 (a)はスタビライザに設置される制振用ピエゾ素子を上方から視た部分拡大図であり、(b)は(a)のD−D断面矢視図であり、(c)は(b)のE−E断面矢視図である。 本発明の第2実施形態に係る制振装置が、ダンパ及びスタビライザに設置された状態を示す斜視図であり、(a)は車両の左後輪付近の構成を示す斜視図であり、(b)は(a)の部分拡大図である。 (a)は検出用ピエゾ素子の振動の時間的変化を示す波形図であり、(b)は検出用ピエゾ素子の出力電圧の時間的変化を示す波形図であり、(c)は増幅回路の出力電圧の時間的変化を示す波形であり、(d)は制振用ピエゾ素子の振動の時間的変化を示す波形図である。 本発明の第3実施形態に係る制振装置が、ダンパ及びスタビライザに設置された状態を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る制振装置が、ダンパ及びスタビライザに設置された状態を示す斜視図である。 (a)は本発明の第5実施形態に係る制振装置のうち、制振用ピエゾ素子が設置された部分を含むダンパの断面図であり、(b)は(a)のF−F断面矢視図である。 本発明の第6実施形態に係る制振装置の模式的な構成図である。 (a)は本発明の変形例に係る制振装置の平面図であり、(b)は(a)の制振装置をダンパに設置した状態を示す断面図である。 (a)は本発明の他の変形例に係る制振装置の平面図であり、(b)は(a)の制振装置をダンパに設置した状態を示す断面図である。
本発明を実施するための形態(以下、実施形態と記す)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
以下では、一例として、制振装置を自動車に設置する場合について説明する。また、向きを説明する場合、図1に示す上下前後左右に基づいて説明する。
≪第1実施形態≫
図1(a)は、本実施形態に係る制振装置が、ダンパ及びスタビライザに設置された状態(車両の左後輪付近)を示す斜視図である。制振装置A(1A,2A,3A),B(1B,2B,3B)の構成に先立って、車両の主な構成について簡単に説明する。
車両には、タイヤW(振動源)を支持するとともに路面からの振動を吸収するサスペンションSと、左右のタイヤWを支持するサスペンションS同士を連結し、車体のロールを抑制するスタビライザTと、が設置されている。
サスペンションSは、振動を吸収するコイルスプリングC、ダンパD等を有している。図1(a)に示すように、ダンパDは、その上端にコイルスプリングCが外嵌され、下端はブラケットKに固定されている。
スタビライザTは、左右方向に延在する棒状のトーションT1と、トーションT1の両端から前方に延出する一対のアームT2と、を有している。
以下では、ダンパD側の制振装置A(検出用ピエゾ素子1A、増幅回路2A、及び制振用ピエゾ素子3A)と、スタビライザT側の制振装置B(検出用ピエゾ素子1B、増幅回路2B、及び制振用ピエゾ素子3B)と、について順次説明する。
<制振装置の構成:ダンパ側>
制振装置Aは、検出用ピエゾ素子1AによってダンパDの振動を電圧の変化として検出し、この電圧の変化を増幅回路2Aによって増幅し、制振用ピエゾ素子3Aを変形(振動)させることでダンパDの振動を打ち消す装置である。
制振装置Aは、検出用ピエゾ素子1Aと、増幅回路2Aと、制振用ピエゾ素子3Aと、を備えている。
(検出用ピエゾ素子)
検出用ピエゾ素子1A(第1ピエゾ素子)は、タイヤW(振動源)から振動を受けるダンパD(被振動部材)に設置され、ダンパDの振動に伴う自身の変形を電圧の変化(電気信号)として増幅回路2Aに出力する機能を有している。検出用ピエゾ素子1Aは、図1(b)の部分拡大図に示すように、後方から視て矩形の薄板状を呈しており、ダンパDの上端付近の周壁面に設置されている。
なお、検出用ピエゾ素子1AをダンパDに「設置する」とは、接着材を用いてダンパDに直接貼り付ける場合のほか、検出用ピエゾ素子1AとダンパDとの間に薄板状のアルミニウム等を介在させたり、溶接や他部材を用いた挟み込み、巻き絞め、埋め込み等を含み、設置する際の手段は限定されない(後記する制振用ピエゾ素子3Aについても同様)。
なお、ダンパDの変形や振動が生じた際、ダンパDとの接触部分にずれや滑りが生じないように設置することが好ましい。
検出用ピエゾ素子1Aは、自身の変形に伴って生じる電圧を、正極(図示せず)及び負極(図示せず)に接続される配線aを介して増幅回路2Aに出力する機能を有している。なお、図1(a)では1本の配線aを記載しているが、実際には検出用ピエゾ素子1Aの正極・負極に接続される2本の配線が増幅回路2Aに接続される(後記する配線bについても同様)。
タイヤWの振動は、疎密波としてダンパDを伝播する。そうすると、ダンパDの周壁面に密着している検出用ピエゾ素子1Aは、ダンパD(断面が円形)の軸方向で圧縮・伸長を繰り返し、例えば正弦波状に変動する電圧信号を増幅回路2Aに出力する(図2(b)の拡大断面図を参照)。換言すると、自身が受ける振動に応じて前記した電圧を出力可能なように、検出用ピエゾ素子1Aの形状、特性、ダンパDへの設置位置等が予め設定されている。
(増幅回路)
図1(a)に示す増幅回路2Aは、検出用ピエゾ素子1Aから入力される電気信号を所定の増幅率で増幅する回路である。増幅回路2Aは、トランジスタ等の素子を複数備え、入力側が検出用ピエゾ素子1Aと電気的に接続され、出力側が制振用ピエゾ素子3Aと電気的に接続されている。なお、前記した増幅率は、検出用ピエゾ素子1A及び制振用ピエゾ素子3Aの変位−電圧特性等に基づいて適宜設定される。
(制振用ピエゾ素子)
制振用ピエゾ素子3A(第2ピエゾ素子)は、増幅回路2Aから入力される電気信号によって、自身が設置されるダンパD(被振動部材)の振動を打ち消すように変形する。
図1(a)に示すように、制振用ピエゾ素子3Aは、検出用ピエゾ素子1Aと略同様の形状を呈しており、検出用ピエゾ素子1AよりもタイヤW(振動源)に近い位置でダンパDの周壁面に貼り付けられている。
また、図1(b)の部分拡大図に示すように、棒状であるダンパDを周方向で囲み、かつ、ダンパDの軸線を基準として対向するように、3対(6個)の制振用ピエゾ素子3Aが略等間隔で貼り付けられている(図3(b)参照)。したがって、制振用ピエゾ素子1AとダンパDとの接触面積(6個分合計の接触面積)は、検出用ピエゾ素子1AとダンパDとの接触面積よりも大きい。
なお、制振用ピエゾ素子3Aは、ダンパDの延在方向において検出用ピエゾ素子1Aと所定距離だけ離れた位置に貼り付けられている。
6個の制振用ピエゾ素子3A(31A〜36A:図3(b)参照)は、それぞれ、同様の電圧−変位特性を有し、増幅回路2Aから印加される電圧に応じてダンパD(断面が円形)の径方向で伸長・圧縮を繰り返し、ダンパDの振動を打ち消すようになっている。
<制振装置の構成:スタビライザ側>
制振装置Bは、検出用ピエゾ素子1B(図1(a)参照)によってスタビライザTの振動を電圧の変化として検出し、この電圧の変化を増幅回路2Bによって増幅し、制振用ピエゾ素子3Bを変形(振動)させることでスタビライザT及びブラケットKの振動を打ち消す装置である。
制振装置Bは、検出用ピエゾ素子1Bと、増幅回路2Bと、制振用ピエゾ素子3Bと、を備えている。
(検出用ピエゾ素子)
検出用ピエゾ素子1B(第1ピエゾ素子)は、アームT2の撓みや振動を検出し、電気信号(電圧の変化)として増幅回路2Bに出力する。検出用ピエゾ素子1Bは、上方から視て矩形の薄板状を呈しており、棒状であるアームT2の周壁面(上面)に貼り付けられている。検出用ピエゾ素子1Bは、ダンパDに貼り付けられる検出用ピエゾ素子1Aと同様の特性を有している(詳細については後記する)。
(増幅回路)
増幅回路2Bは、配線bを介して検出用ピエゾ素子1Bから入力される電気信号を増幅し、制振用ピエゾ素子3Bに出力する機能を有している。
(制振用ピエゾ素子)
制振用ピエゾ素子3B(第2ピエゾ素子)は、増幅回路2Bから入力される電気信号によって、自身が貼り付けられるアームT2(被振動部材)の振動を打ち消すように変形する。制振用ピエゾ素子3Bは、検出用ピエゾ素子1BよりもタイヤW(振動源)に近い位置でアームT2の周壁面に貼り付けられている。
<制振装置の動作:ダンパ側>
図2(a)は、ダンパに設置される検出用ピエゾ素子を後方から視た部分拡大図である。なお、図2では、増幅回路2Aに接続される配線a,bの図示を省略している(図3、図4も同様)。車両の走行中、タイヤWからの振動は疎密波(縦波)としてダンパDやスタビライザTを伝播し、反射等を繰り返しつつ徐々に減衰する。
以下では、一例として、タイヤWからの振動がダンパD内を上方に向けて伝播し、かつ、スタビライザT内を右方に向けて伝播する場合について説明する。なお、図2(a)に示す波形図では、ダンパD内を振動する疎密波を便宜的に正弦波(密である箇所は正、疎である箇所は負)として記載した。
図2(a)に示す振動がダンパDを介して検出用ピエゾ素子1Aに達すると、図2(b)の部分拡大図に示すように、検出用ピエゾ素子1Aが圧縮・伸長を繰り返す。なお、図2(b)に示す二種類の矢印は、検出用ピエゾ素子の圧縮(白抜き矢印)と、伸長(黒矢印)と、が時間的に交互に繰り返されることを意味している(図3(b)、(c)、図4(c)も同様)。
前記した疎密波が「密」である箇所では検出用ピエゾ素子1Aが圧縮され(白抜き矢印)、「疎」である箇所では検出用ピエゾ素子1Aが伸長する(黒矢印)。疎密波は上方に向けて伝播するため、ダンパDの延在方向において同じ箇所でも圧縮・伸長が交互に繰り返される。
そうすると、図2(c)に示すように、振幅V1の電圧が検出用ピエゾ素子1Aから増幅回路2Aに出力される(細線)。当該電圧は増幅回路2Aで振幅V2の電圧に増幅され、制振用ピエゾ素子3Aに出力される(太線)。なお、前記した電気信号は瞬時に伝播するため、時間的な遅れはほとんどない。
一方、ダンパDの軸線を基準として対向するように3対の制振用ピエゾ素子3A、すなわち(31A,34A)、(32A,35A)、(33A,36A)がダンパDに貼り付けられている(図3(a)、(b)参照)。増幅回路2Aからの電圧が印加されると、図3(b)に示すように、3対の制振用ピエゾ素子3Aは、ダンパDの径方向において圧縮・伸長を時間的に交互に繰り返す。換言すると、これらの制振用ピエゾ素子3Aは、電圧の印加に応じて前記した変形を起こすように、形状、組成、電極の配置、貼り付け位置等が予め設定されている。
より具体的には、図3(c)の白抜き矢印で示すように、ダンパDの延在方向において径方向に圧縮する箇所と伸長する箇所とが時間的に変化し、当該振動が上向きに進んでいく。このように、振動方向が被振動部材に垂直で、かつ、伝播方向に同じ振動成分を持ちながら伝播する波をラム波という。ラム波は、伝播する際の減衰が比較的小さいという特長を有している。図3(c)の部分拡大図に示すように、伸縮方向で歪み成分の符号が異なる場合を、特に「ラム波:Aモード」という。
図3(b)に示すように、例えば、制振用ピエゾ素子31A,34Aは、ダンパDの軸線を基準として対向している。したがって、制振用ピエゾ素子31A,34Aのうち上下方向の位置が同じ箇所は、両側からダンパDを挟んで締め付ける変形と、当該締め付けが緩む変形と、を交互に繰り返す。制振用ピエゾ素子(32A,35A)、(33A,36A)についても同様である。
また、制振用ピエゾ素子31A〜36Aは、ダンパDを周方向で囲むように略等間隔で配置されている。したがって、径方向におけるダンパDの締め付けが、時間的・空間的に変化する波として伝搬していく。
ところで、図3(a)の波形図(細線)に示すように、制振用ピエゾ素子3AにもタイヤWからの振動が伝播している。また、制振用ピエゾ素子31A〜36Aは、検出用ピエゾ素子1Aと所定距離だけ離れている。したがって、同一時刻において制振用ピエゾ素子31A〜36Aにおける振動の位相と、検出用ピエゾ素子1Aにおける振動の位相と、は互いに異なる。
換言すると、制振用ピエゾ素子31A〜36Aは、増幅回路2Aから入力される電気信号に対応して自身が変形する位相(図3(a)波形図:細線)が、ダンパDを介して自身に伝わる振動の位相(太線)に対して逆位相となる位置に貼り付けられている。
その結果、制振用ピエゾ素子3Aを伝播する振動と、前記したラム波(図3(c)参照)と、が互いに打ち消し合い、その合成波(図3(a)波形図:破線)は当初の振動よりも減衰する。このように、制振用ピエゾ素子31A〜36Aは、増幅回路2Aから入力される電気信号によって、自身が貼り付けられるダンパDの振動を打ち消すように変形する。
<制振装置の動作:スタビライザ側>
スタビライザTの周壁面に貼り付けられた検出用ピエゾ素子1B(図1参照)及び増幅回路2Bの動作については、ダンパD側の検出用ピエゾ素子1A及び増幅回路2Aの動作と同様であるから説明を省略する。
図1(a)に示すように、制振用ピエゾ素子3Bは、検出用ピエゾ素子1BよりもタイヤW(振動源)に近い位置に貼り付けられている。
例えば、トーションT1(図1参照)をねじる力が一対のアームT2に生じた場合、姿勢を元に戻そうとする力でアームT2が撓んだり、振動したりする。当該振動は、検出用ピエゾ素子1Bによって検出され、電圧の変化として増幅回路2B(図1参照)に出力される。増幅回路2Bによって増幅された電圧は、制振用ピエゾ素子3Bに印加される。なお、制振用ピエゾ素子3Bは、自身に印加される正負の電圧に応じて反るように(図4(b)、(c)参照)、その組成、形状、電極の位置等が設定されている。
制振用ピエゾ素子3Bは印加電圧に応じて、図4(c)の部分拡大図に示すように、長手方向の両端付近でアームT2の周壁面を圧迫する変形(白抜き矢印)と、長手方向の中央付近でアームT2の周壁面を圧迫する変形(黒矢印)と、が時間的に交互に繰り返される。その結果、制振用ピエゾ素子3Bの振動は、バイモルフ波(軸方向の変形によって径方向に撓むことで生じる波形)として伝播する。
なお、制振用ピエゾ素子3Bは、増幅回路2Bから入力される電気信号に対応して自身が変形する位相(図4(a)波形図:細線)が、アームT2を介して自身に伝わる振動(太線)の位相に対して逆位相となるように配置されている。
したがって、アームT2の撓み等による振動と、前記した制振用ピエゾ素子3Bの反りによる振動と、が打ち消し合い、両者の合成波(破線)が当初よりも減衰する。このように、制振用ピエゾ素子3Bは、増幅回路2Bから入力される電気信号によって、自身が貼り付けられるアームT2の振動を打ち消すように変形する。
ちなみに、前記した検出用ピエゾ素子1A,1B、増幅回路2A,2B、及び制振用ピエゾ素子3A、3Bが自動車の右後輪、及び左右の前輪にも設置され、同様の制振が行われる。
<効果>
本実施形態に係る制振装置A(B)によれば、ダンパD等が振動すると、検出用ピエゾ素子1A(1B)の電圧発生と、増幅回路2A(2B)による電圧増幅と、印加される電圧に応じた制振用ピエゾ素子3A(3B)の変形と、が瞬時に起こる。したがって、マイコン等によって複雑な演算を行う必要がなく、非常に高応答で制振できる。
また、制振のために設けられる他の機器への負担が軽減されるため、自動車全体の製造コストを低減できる。
また、制振用ピエゾ素子3A(3B)は、検出用ピエゾ素子1A(1B)よりもタイヤWに近い位置に貼り付けられている。このように、振動源に近い位置において制振用ピエゾ素子3A(3B)がダンパD等の振動を打ち消すように変形することで、より効果的に制振できる。
特に、コイルスプリングCよりも下側に制振用ピエゾ素子3Aを貼り付けることによって、タイヤWから伝播する振動をコイルスプリングCよりも手前側で抑制できる。したがって、乗員に振動が伝わることを効果的に防止し、自動車の乗り心地を改善できる。
また、本実施形態では、薄板状の検出用ピエゾ素子1A(1B)をダンパD等に貼り付け、ダンパD等の振動を点ではなく面で検出する構成とした。したがって、検出箇所の振動特性(固有振動の波長や、節・腹の位置等)を意識することなく、検出用ピエゾ素子1A(1B)の位置を決めることができ、製造時の作業が容易になる。
また、本実施形態では、ダンパDに関しては周方向で囲むように複数の制振用ピエゾ素子31A〜36Aを貼り付け、互いに同位相のラム波を発生させることでダンパDを締め付けて制振する。一方、スタビライザTに関しては、制振用ピエゾ素子3Bを反らせることでスタビライザTの撓みや振動を抑制する。このように、被振動部材(ダンパD、スタビライザT)に応じて制振用ピエゾ素子3A,3Bの特性や配置を変えることで、それぞれの箇所に特有の振動を適切に抑制できる。
また、検出用ピエゾ素子1A(1B)から制振用ピエゾ素子3A(3B)に対し電気信号として瞬時に伝わる振動と、ダンパD等を介して空間的に伝わる振動と、を両者間の距離を適宜設定することで逆位相にできる。すなわち、検出用ピエゾ素子1A(1B)と制振用ピエゾ素子3A(3B)との間の距離を適宜設定することで、タイヤWからの振動を効果的に打ち消すことができる。
ちなみに、この方法に代えて(又は、この方法と組み合わせて)、増幅回路2A(2B)で反転増幅することで振動を逆位相にしたり、遅延回路(図示せず)で電気信号の位相を遅らせることで逆位相にしてもよい。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、第1実施形態と比較して、スタビライザT側の検出用ピエゾ素子1B(図5参照)及び制振用ピエゾ素子3Bの設置の仕方が異なるが、その他(ダンパD側の各ピエゾ素子1A,3A:図5参照)については第1実施形態と同様である。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
<制振装置の構成>
図5(a)、(b)に示すように、検出用ピエゾ素子1B(第1ピエゾ素子)と、制振用ピエゾ素子3B(第2ピエゾ素子)と、がスタビライザTの周壁面に貼り付けられている。検出用ピエゾ素子1BはアームT2の下面に貼り付けられ、制振用ピエゾ素子3BはアームT2の軸線を基準として検出用ピエゾ素子1Bと対向するように、アームT2の上面に貼り付けられている。
検出用ピエゾ素子1Bの形状及び機能については、第1実施形態と同様であるから説明を省略する。
制振用ピエゾ素子1Bは、上方から視て矩形の薄板状を呈している。制振用ピエゾ素子1Bは、増幅回路2Bから入力される電圧の変化に応じてアームT2の軸線方向で反るように変形し(図4(c)参照)、アームT2の撓みや振動を打ち消す機能を有している。
<制振装置の動作>
次に、図6の波形図を参照しつつ、本実施形態に係る制振装置B(1B,21,2B,3B)の動作について順次説明する。
タイヤWからの振動がアームT2を介して検出用ピエゾ素子1Bに伝わると、検出用ピエゾ素子1Bが変形し(図6(a)参照)、当該変形が電圧の変化として増幅回路2Bに出力される(図6(b)参照)。
増幅回路2Bは、検出用ピエゾ素子1Bから入力される電圧を増幅し(図6(c)参照)、制振用ピエゾ素子3Bに出力する。制振用ピエゾ素子3Bは、増幅回路2Bから入力される電圧に応じて変形(振動)する(図6(d)参照)。
図6(a)、(d)に示すように、検出用ピエゾ素子1Bの変形に対して略同位相で制振用ピエゾ素子3Bが変形するため、空間的に対向している検出用ピエゾ素子1Bの変形(つまり、アームT2の振動)が打ち消され、制振される。
なお、制振用ピエゾ素子3Bによって検出用ピエゾ素子1Bの変形を打ち消すように、増幅回路2Bの前段に、検出用ピエゾ素子1Bから入力される電圧の位相を適宜遅延させる遅延回路(図示せず)を設けてもよい。また、増幅回路2Bにおいて反転増幅することで制振してもよい。
<効果>
本実施形態では、アームT2の軸線を基準として互いに対向するように検出用ピエゾ素子1B及び制振用ピエゾ素子3Bを貼り付け、制振用ピエゾ素子3Bを検出用ピエゾ素子と略同位相で変形させるようにした。これによって、制振用ピエゾ素子3Bの変形によってつまり、スタビライザTの振動を打ち消し、効果的に抑制できる。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、ダンパDに設置される検出用ピエゾ素子1Aからの電気信号を、スタビライザTに設置される制振用ピエゾ素子3Bに反映させる点が第1実施形態と異なる。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
<制振装置の構成>
図7は、本実施形態に係る制振装置が、ダンパ及びスタビライザに貼り付けられた状態を示す斜視図である。
検出用ピエゾ素子1Aは(第1ピエゾ素子)は、タイヤWから振動を受けるダンパDの周壁面に貼り付けられている。検出用ピエゾ素子1Aの形状及び変位−電圧特性は、第1実施形態で説明した検出用ピエゾ素子1Aと同様である(図2参照)。
制振用ピエゾ素子3B(第2ピエゾ素子)は、増幅回路2からの電気信号に応じた変形によってスタビライザTの振動を打ち消す機能を有し、アームT2の周壁面に貼り付けられている。また、制振用ピエゾ素子3Bは、タイヤWからアームT2を介して自身に伝わる振動の位相が、増幅回路2から入力される電気信号に対応する変形(振動)の位相に対し、逆位相となる位置に貼り付けられている。
<制振装置の動作>
タイヤWからの振動がダンパDを介して検出用ピエゾ素子1Aに伝わると、当該振動に応じて検出用ピエゾ素子1Aが変形し、電圧の変化として増幅回路2に出力される。増幅回路2で増幅された電圧は、制振用ピエゾ素子3Bに印加される。当該電圧に応じて制振用ピエゾ素子3Bが変形(振動)することによって、アームT2の振動が打ち消される。
<効果>
本実施形態によれば、ダンパDに貼り付けられた検出用ピエゾ素子1Aからの出力電圧に応じて制振用ピエゾ素子3Bを変形させ、スタビライザTの振動を適切に抑制できる。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、スタビライザTに設置される検出用ピエゾ素子1B(図8参照)からの出力電圧を、ダンパDに設置される3対(6個)の制振用ピエゾ素子3Aに反映させる点が第1実施形態と異なる。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
<制振装置の構成>
図8は、本実施形態に係る制振装置が、ダンパ及びスタビライザに貼り付けられた状態を示す斜視図である。
検出用ピエゾ素子1Bは(第1ピエゾ素子)は、タイヤWから振動を受けるスタビライザTの周壁面に貼り付けられている。検出用ピエゾ素子1Bの形状及び変位−電圧特性は、第1実施形態で説明した検出用ピエゾ素子1Aと同様である(図2参照)。
制振用ピエゾ素子3A(第2ピエゾ素子)は、増幅回路2から入力される電圧に応じて変形し、ダンパDの振動を打ち消す機能を有している。第1実施形態と同様に、3対の制振用ピエゾ素子3A(31A〜36A:図3(b)参照)が、軸線を基準として対向するようにダンパDの周壁面に貼り付けられている。制振用ピエゾ素子3Aの形状及び変位−電圧特性は、第1実施形態で説明した制振用ピエゾ素子3Aと同様である(図3参照)。
また、制振用ピエゾ素子3Aは、タイヤWからダンパDを介して自身に伝わる振動の位相が、増幅回路か2ら入力される電気信号に対応する変形(振動)の位相に対して逆位相となる位置に貼り付けられている。
<制振装置の動作>
タイヤWからの振動がスタビライザTを介して検出用ピエゾ素子1Bに伝わると、当該振動に応じて検出用ピエゾ素子1Bが変形し、電圧の変化として増幅回路2に出力される。増幅回路2で増幅された電圧は、制振用ピエゾ素子3Aに印加される。当該電圧に応じて制振用ピエゾ素子3Aが変形(振動)することによって、ダンパDの振動が打ち消される。
<効果>
本実施形態によれば、スタビライザTに貼り付けられた検出用ピエゾ素子1Bからの出力電圧に応じて制振用ピエゾ素子3Aを変形させ、ダンパDの振動を適切に抑制できる。
≪第5実施形態≫
第5実施形態は、ダンパDに設置される3対(6個)の制振用ピエゾ素子31A〜36A(図9(a)参照)の変形の仕方が第1実施形態(図3(c)参照)と異なる。すなわち、第1実施形態では、制振用ピエゾ素子31A〜36Aをラム波:Aモードで変形させていたが、第5実施形態では、制振用ピエゾ素子31A〜36Aをラム波:Sモードで変形させる。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
なお、前記したラム波:Sモードとは、伸縮方向で歪み成分の符号が同じであるラム波を意味している。
<制振装置の構成・動作>
図9(a)、(b)に示すように、3対の制振用ピエゾ素子(31A,34A)、(32A,35A)、(33A,36A)が、軸線を基準として対向するようにダンパDの周壁面に貼り付けられている。増幅回路2A(図1参照)から電圧が印加されると、図9(b)に示すように、制振用ピエゾ素子31A〜36AはダンパDの径方向において圧縮・伸長を時間的に交互に繰り返し、ラム波:Sモードを発生させる。換言すると、制振用ピエゾ素子31A〜36Aは、電圧の印加に応じてラム波:Sモードを発生させるように、形状、組成、電極の配置、貼り付け位置等が予め設定されている。
図9(a)に示すように、例えば、径方向で対向する制振用ピエゾ素子31A,34Aは、両側からダンパDを挟んで締め付ける変形と、当該締め付けを緩める変形と、を交互に繰り返し、ダンパDの振動を抑制する。制振用ピエゾ素子(32A,35A)、(33A,36A)についても同様である。
<効果>
本実施形態によれば、ラム波:Sモードで制振用ピエゾ素子31A〜36Aを変形(振動)させることによって、ダンパDに伝わる振動を効果的に抑制できる。
≪第6実施形態≫
第6実施形態は、検出用ピエゾ素子1(図10参照)と制振用ピエゾ素子2との間に、ハイパスフィルタ22(High Pass Filter:HPF)、ローパスフィルタ23(Low Pass Filter:LPF)、切替部25等が介在している点が第1実施形態と異なる。なお、前記した「検出用ピエゾ素子1」及び「制振用ピエゾ素子3」とは、右前輪(FR)のダンパD又はスタビライザTに設置されているピエゾ素子を意味している。
また、第6実施形態に係る制振装置は、振動で生じる運動エネルギを電気エネルギとしてキャパシタ55に充電可能である点が第1実施形態と異なる。したがって、当該異なる部分について説明し、第1実施形態と異なる部分については説明を省略する。
以下では、車両の右前輪(FR)に設置される制振装置について説明するが、左前輪(FL)、右後輪(RR)、及び左後輪(RL)についても同様である。
<制振装置の構成・動作>
図10に示す回路部2は、主に、Z変換回路21と、ハイパスフィルタ22と、ローパスフィルタ23と、増幅回路24aと、切替部25と、モード切替部27と、を有している。
Z変換回路21は、検出用ピエゾ素子1から入力される電気信号(電圧)に関して離散ラプラス変換を実行することで周波数特性を抽出し、インタフェース26に出力する。
ハイパスフィルタ22及びローパスフィルタ23は、検出用ピエゾ素子1から入力される電気信号のうち所定の周波数帯域の信号を抽出するために設けられている。例えば、制振用ピエゾ素子3によって振動の高調波成分を抑制し、コイルスプリングC(図1参照)やショックアブソーバ(図示せず)によって振動の低調波成分を抑制するというように役割分担してもよい。
これによって、振動のうち第3、第5高調波成分等、マイコン処理を介在させると応答遅れの影響が大きくなる高調波成分を制振装置によって除去し、被振動部材の振動を効果的に抑制できる。
増幅回路24aは、モード切替部27から入力される指令に応じた増幅率で電気信号(電圧)を増幅するとともに、前記指令に応じた直流電圧を印加する。
切替部25は、モード切替部27から入力される指令に応じて制振モードと発電モードとを切り替えるスイッチである。前記した「制振モード」とは、第1〜第5実施形態と同様に、制振用ピエゾ素子3に電圧を印加することでダンパD等の振動を打ち消すモードである。一方、「発電モード」とは、検出用ピエゾ素子1を振動させる運動エネルギを電気エネルギとして取り出し、キャパシタ55(充電装置)に充電するモードである。
高圧アンプ24bは、切替部25を介して増幅回路24aから入力される電圧の変化をさらに増幅し、制振用ピエゾ素子3に出力する
インタフェース26は、Z変換回路21、IG51(Ignition Switch)、切替スイッチ52,53、センサ類54等から入力される信号を所定規格の信号に変換し、モード切替部27に出力する。
ちなみに、前記した切替スイッチ52は、増幅回路24aから出力する電圧の直流成分の大きさ(High/Midle/Low)を運転者の操作に応じて変更するスイッチである。制振モードにおいて電圧の直流成分(又は、低周波の交流成分)が大きいほど、制振用ピエゾ素子3が変形しやすくなる。その結果、運転者の意思で選択されるHigh/Midle/Lowに応じてサスペンションSの硬さ等、車両の操舵性を変更できる。
また、切替スイッチ53は、制振モードと発電モードとを運転者の操作に応じて切り替えるためのスイッチである。センサ類54は、ストロークセンサや車速センサ等、車両の状態を検出するセンサである。
モード切替部27は、切替スイッチ52,53及びセンサ類54から入力される情報に応じて、増幅回路24a及び/又は切替部25に所定の指令信号を出力する機能を有している。なお、モード切替部27が前記指令信号を出力する際、センサ類54から入力される情報と、予め記憶されているマップ(図示せず)と、に基づいて直流成分(又は、低周波の交流成分)の大きさ等を決定することが好ましい。
なお、検出用ピエゾ素子1からの電気信号の出力先を、外部からの指令に応じて制振用ピエゾ素子3側又はキャパシタ55(充電装置)側に切り替える「切替装置」は、切替部25及びモード切替部27を含んで構成される。
整流回路28は、前記した発電モードにおいて、切替部25を介して増幅回路24aから入力される交流電圧を整流し、直流電圧として昇圧回路29に出力する。
昇圧回路29は、整流回路28から入力される直流電圧を昇圧し、キャパシタ55に出力して充電する。ちなみに、充電装置としてキャパシタ55の他、鉛蓄電池等の二次電池を用いてもよい。
<効果>
本実施形態によれば、被振動部材の振動に対応する電気信号のうち、ハイパスフィルタ22によって低調波成分を除去する。換言すると、ハイパスフィルタ22によって抽出される所定の高調波成分の振動を打ち消すように制振用ピエゾ素子3を変形させ、高応答で制振できる。なお、低調波成分の振動については、マイコン等を用いた制振で対応できる。
また、ローパスフィルタ23によって非常に高い周波数成分(つまり、ノイズ)を除去するため、振動の誤検出を防止できる。
また、発電モードでは、振動に伴う検出用ピエゾ素子1の運動エネルギを電気的エネルギとしてキャパシタ55に充電し、車両全体のエネルギ効率を向上させることができる。また、切替スイッチ52,53を設けることで、運転者の操作に応じて複数のモードを選択することが可能になり、車両の操作性を向上させることができる。
さらに、モード切替部27からの指令に応じて検出用ピエゾ素子1を2つの用途(振動の検出/振動による発電)に使い分けるため、各用途のピエゾ素子を別々に設置する場合と比較して製造コストを低減できる。
≪変形例≫
以上、本発明に係る制振装置A,Bについて前記各実施形態により説明したが、本発明の実施形態はこれらの記載に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
例えば、第1実施形態では、ラム波:Aモードを発生させ、ダンパDを径方向から締め付けることで制振する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、第1実施形態でスタビライザTに設置していた制振用ピエゾ素子3Bを用いてダンパDの振動を抑制してもよい。
この場合、図3(b)と同様に、ダンパDの軸線を基準として対向する少なくとも一対の制振用ピエゾ素子3Aを設置する。そして、制振用ピエゾ素子3Aを同位相で反らせることによって(図4(c)参照)、ダンパDを径方向で締め付けて制振する。
また、前記各実施形態では、ダンパDとスタビライザTに検出用ピエゾ素子1及び制振用ピエゾ素子3を設置する場合について説明したが、これに限らない。すなわち、検出用ピエゾ素子1と制振用ピエゾ素子3とをそれぞれ、車両のダンパD、スタビライザT、アッパアーム(図示せず)、及びロアアーム(図示せず)のうち少なくとも一つに貼り付けてもよい。また、車両のボディ(図示せず)の所定箇所に検出用ピエゾ素子1及び制振用ピエゾ素子3を貼り付けて制振してもよい。
なお、検出用ピエゾ素子1・制振用ピエゾ素子3をアッパアーム又はロアアームに貼り付ける場合、第1実施形態で説明したスタビライザT側の制振と同様の方法を用いることができる。
また、前記各実施形態では、検出用ピエゾ素子1と制振用ピエゾ素子3の大きさ及び形状が略同一である場合について説明したが、これに限らない。例えば、検出用ピエゾ素子1として幅方向が狭い線状のピエゾ素子を用い、制振用ピエゾ素子3として検出用ピエゾ素子1よりも幅広の(つまり、被振動部材との接触面積が広い)ピエゾ素子を用いてもよい。
また、第1、第5実施形態では、3対の制振用ピエゾ素子31A〜26AをダンパDの周方向に略等間隔で貼り付ける場合について説明したが、これに限らない。すなわち、1対、2対、又は4対以上のピエゾ素子3AをダンパDに貼り付けてもよい。この場合でも、互いに対となる制振用ピエゾ素子3Aを、ダンパDの軸線を基準として対向するように貼り付け、径方向で挟むようにダンパDを締め付けて制振することが好ましい。
また、例えば、ダンパDの周方向において等間隔(つまり、120°間隔)で3つの制振用ピエゾ素子3Aを設置してもよい。
また、第1実施形態では、スタビライザTのアームT2に検出用ピエゾ素子1Aと制振用ピエゾ素子3Aの両方を貼り付ける場合について説明したが、これに限らない。例えば、スタビライザTのアームT2に検出用ピエゾ素子1Aを貼り付け、トーションT1の所定位置に制振用ピエゾ素子3Aを貼り付けてもよい。この場合でも、各ピエゾ素子1A,3Aの相対位置を適宜設定することで、適切に制振できる。
また、検出用ピエゾ素子1Aを、制振用ピエゾ素子3AよりもタイヤW(振動源)に近い位置に貼り付けてもよい。
また、検出用ピエゾ素子1A・制振用ピエゾ素子3Aの役割を固定化せずに、例えば所定期間ごとに役割を切り替えてもよい。ピエゾ素子は、変形→電圧出力、電圧印加→変形の変化を可逆的に生じさせることができるからである。例えば、検出用ピエゾ素子として用いていたものを制振用ピエゾ素子に切り替えたり、その逆を行ったりすることが可能である。ただし、この場合において増幅回路2の入出力を切り替えることが必要になる。
また、前記各実施形態では、検出用ピエゾ素子1から出力される電圧の変化(電気信号)を増幅し、増幅した電圧を制振用ピエゾ素子3に印加する場合について説明したが、これに限らない。検出用ピエゾ素子1が変形する際、表面付近に浮遊電荷が発生する。したがって、この浮遊電荷に起因する電流の変化(電気信号)を検出して電流/電圧変換を行い、さらに増幅回路2によって電圧増幅してもよい。
また、検出用ピエゾ素子1と増幅回路2との間にコンデンサ(図示せず)を設置し、このコンデンサに蓄えられる電荷量の変化(電気信号)に基づいて振動を検出してもよい。
また、前記各実施形態では、所定の特性を有するピエゾ素子をそれぞれ単独で被振動部材(ダンパD等)に貼り付ける場合について説明したが、これに限らない。すなわち、互いに同一特性の、又は、特性の異なる複数のピエゾ素子を貼り合わせて一体化したものを被振動部材に貼り付けてもよい。
また、前記各実施形態は、適宜組み合わせることができる。例えば、第1実施形態と第6実施形態とを組み合わせ、ダンパDに設置された検出用ピエゾ素子1及び制振用ピエゾ素子3で振動を抑制しつつ(制振モード)、スタビライザTに設置された検出用ピエゾ素子1から電力を取り出してキャパシタ55に充電してもよい(発電モード)。
また、前記各実施形態では、自動車の四輪(FR,FL,RR,RL)全てに制振装置(A,B)を設置する場合について説明したが、これに限らない。例えば、自動車の前輪(FR,FL)のみ、又は後輪(RR,RL)のみに設置してもよい。また、ダンパD側及びスタビライザT側の制振装置A,Bのうち一方を単独で設置してもよい。
また、前記各実施形態において、サスペンションS及びスタビライザTを含む足回り部品の配置、重量、剛性等によって振動が伝播する際の共振周波数が決まる。したがって、特定の周波数成分の振動が打ち消されるように、検出用ピエゾ素子1と制振用ピエゾ素子3との距離を定めてもよい。
また、前記各実施形態では、制振用ピエゾ素子3の略全面をスタビライザS等に貼り付ける場合について説明したが、これに限らない。例えば、制振用ピエゾ素子3の一端付近(一部)をスタビライザSに密着させ、他端付近(一部)をボディの内壁やフレーム等に固定してもよい。この場合において、前記固定した箇所を軸にして制振用ピエゾ素子3を変形させることで制振できるように、制振用ピエゾ素子3の設置位置・方向等を定めることが好ましい。
前記した構成とすることで、面積の大きい制振用ピエゾ素子3を用いることができ、効率的に制振できる。なお、薄板状のアルミニウム等を制振用ピエゾ素子3とスタビライザSとの間に介在させてもよい。前記した構成は、その他の被振動部材(例えば、ロアアーム)に制振用ピエゾ素子3を設置する際にも適用できる。
また、検出用ピエゾ素子1及び/又は制振ピエゾ素子3として、所定の導電性パターンが印刷された2枚の非導電性フィルム(例えば、ポリイミド)によって、ピエゾ素子を断面視で両側から挟み、この状態でラミネート封止した構造体を用いてもよい。なお、前記した2つの導電性パターンのうち一方は増幅回路2の正極端子に接続され、他方は負極端子に接続される。
より詳細に説明すると、ポリマシート上に載置された圧電ウェハに切込みを入れることで形成される極細のマイクロファイバを両側から挟むように、所定の導電性パターンが印刷された2枚の非導電性フィルムを接着することで検出用ピエゾ素子1及び/又は制振ピエゾ素子3を構成する。
なお、前記した導電性パターンは、平面視で矩形状の非導電性フィルムにおいて長手方向に延びる2条の縦長部と、この縦長部から短手方向に延びる複数の電極フィンガと、を有している。
また、前記各実施形態では、検出用ピエゾ素子1と制振用ピエゾ素子3とが別体である場合について説明したが、これに限らない。
例えば、図11(a)に示すように、検出用ピエゾ素子1と制振用ピエゾ素子3とを非導電性のフィルムFでラミネート封止して一体化させてもよい。
図11(a)に示す例では、検出用ピエゾ素子1及び制振用ピエゾ素子3は平面視で矩形状を呈しており、検出用ピエゾ素子1よりも制振用ピエゾ素子3の面積(被振動部材との接触面積)が大きくなっている。また、検出用ピエゾ素子1は、増幅回路2を介して制振用ピエゾ素子3と電気的に接続されている。
図11(b)に示すように、ダンパDの周面に制振装置Aを巻回して貼り付け、検出用ピエゾ素子1からの電気信号を増幅回路2で増幅し、制振用ピエゾ素子3を変形させることによってダンパDの振動を抑制できる。なお、前記した変形によって適切に制振できるように、検出用ピエゾ素子1と制振用ピエゾ素子3との間隔を適宜調整することが好ましい。また、必要に応じて増幅回路2を反転増幅器として構成したり、遅延回路を追加したりしてもよい。
また、図12(a)に示すように、平面視において検出用ピエゾ素子1を両側から挟むように2つの制振用ピエゾ素子31,32を配置し、非導電性のフィルムFでラミネート封止して一体化させてもよい。
図12(b)に示すように、ダンパDの周面に制振装置Aを巻回して貼り付け、検出用ピエゾ素子1からの電気信号を増幅回路2で増幅し、制振用ピエゾ素子3を変形させることによってダンパDの振動を抑制できる。なお、ダンパDを貫く軸線を挟んで対向するように制振用ピエゾ素子31,32を設置することが好ましい。これによって、ダンパDを両側から締め付けることができ、効果的に制振できる。
また、前記各実施形態は、ダブルウィッシュボーン式、マクファーソン・ストラット式、トーションビームアクスル等、さまざまな方式の足回り部品に適用できる。
また、前記各実施形態では、制振装置A,Bを四輪の自動車に設置する場合について説明したが、二輪車、船舶、航空機、ロボット等にも適用可能である。
1,1A,1B 検出用ピエゾ素子(第1ピエゾ素子)
2,2A,2B,22B,24a 増幅回路
25 切替部(切替装置)
27 モード切替部(切替装置)
3,3A,31A,32A,33A,34A,35A,36A,3B 制振用ピエゾ素子(第2ピエゾ素子)
55 キャパシタ(充電装置)
D ダンパ(被振動部材)
T スタビライザ(被振動部材)
W タイヤ(振動源)

Claims (8)

  1. 振動源から振動を受ける被振動部材に設置され、前記振動に伴う自身の変形を電気信号として出力する第1ピエゾ素子と、
    前記第1ピエゾ素子から入力される電気信号を増幅する増幅回路と、
    前記増幅回路から入力される電気信号によって、自身が設置される前記被振動部材の振動を打ち消すように変形する第2ピエゾ素子と、を備えること
    を特徴とする制振装置。
  2. 前記第2ピエゾ素子は、前記増幅回路から入力される電気信号に対応して自身が変形する位相が、前記被振動部材を介して自身に伝わる振動の位相に対して逆位相となる位置に設置されること
    を特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  3. 前記第2ピエゾ素子は、前記第1ピエゾ素子よりも前記振動源に近い位置で前記被振動部材に設置されること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制振装置。
  4. 前記第2ピエゾ素子と前記被振動部材との接触面積は、前記第1ピエゾ素子と前記被振動部材との接触面積よりも大きいこと
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の制振装置。
  5. 棒状である前記被振動部材を周方向で囲み、かつ、軸線を基準として対向するように少なくとも一対の前記第2ピエゾ素子が前記被振動部材に設置されること
    を特徴とする請求項4に記載の制振装置。
  6. 棒状である前記被振動部材に対し、前記第1ピエゾ素子と前記第2ピエゾ素子とが前記被振動部材の軸線を基準として対向するように設置されること
    を特徴とする請求項1に記載の制振装置。
  7. 前記第1ピエゾ素子の変形によって得られる電気エネルギを充電する充電装置と、
    外部からの指令に応じて前記第1ピエゾ素子からの電気信号の出力先を、前記第2ピエゾ素子側又は前記充電装置側に切り替える切替装置と、を備えること
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の制振装置。
  8. 前記第1ピエゾ素子及び前記第2ピエゾ素子はそれぞれ、車両のダンパ、スタビライザ、アッパアーム、及びロアアームのうち少なくとも一つに設置されること
    を特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の制振装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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