JP3683674B2 - 空気入りタイヤの騒音低減装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤの騒音低減装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
空気入りタイヤは、その構造上、円管内での気柱共鳴音の発生を免れ得ない。この気柱共鳴音の周波数は、円管長、すなわちタイヤサイズによって一義的に決まるものであり、車体側、特にサスペンションのリンク系の共振周波数がタイヤのそれと一致すると走行騒音を助長することになるので、両者が一致しないように設計することが好ましいとされている。また、従来、タイヤのトレッド、カーカス、ベルト並びにビード等の構成部材の重量、剛性並びに形状を調整したり、あるいはトレッドコンパウンドの材質を改良したりすることにより、タイヤ自体の気柱共鳴音の低減が図られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、タイヤは、走行騒音の他にも操安性、乗り心地、燃費といった走行性能から、耐摩耗性やデザインに至るまで、様々な要素を高次元で両立させなければならない。例えば、タイヤのころがり抵抗を小さくするにはトレッド部の剛性を上げれば良いが、これは気柱共鳴音を低減する上では逆効果になってしまうなど、仮に上記の各要素を最適に調整したにしても、騒音低減といった観点で十分に満足できる結果が得られるとは限らない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決し、操安性等の他の性能を犠牲にすることなく騒音を効果的に低減可能な空気入りタイヤの騒音低減装置を提供するために、本発明においては、タイヤの内周面に圧電フィルムを密接して配置し、この圧電フィルムの歪み運動を制御手段で制御することによってタイヤを制振あるいは加振して騒音を低減するものとした。これによると、圧電フィルムでタイヤを制振してタイヤに発生する気柱共鳴の振動成分を抑えることで気柱共鳴音が増幅するのを抑制することができる。また、気柱共鳴音が相殺されるような周波数でタイヤを加振することで気柱共鳴音を減衰させることができる。これにより、タイヤの気柱共鳴周波数のQ値を下げ、気柱共鳴音を低減することができる。なお、タイヤの気柱共鳴周波数は、乗用車用タイヤではサイズによって異なるが、概ね200〜300Hzの間にあり、適用されるタイヤに応じて制御手段の周波数特性を調整することで、より一層の騒音低減を企図し得る。
【0005】
特に、制御手段として、タイヤの気柱共鳴周波数に対応した周波数特性を有する共振アナログ回路を用い、圧電フィルムと共にタイヤに設けるものとした。これによれば、圧電フィルムへの電源供給手段を別途設ける必要がないので、構成が簡単であり、タイヤへの取り付けも容易である。
【0006】
圧電フィルムには、柔軟性に富む高分子系の圧電材料、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)や、P(VDF/TrFE)(フッ化ビニリデン・トリフロロエチレン共重合体)等が用いられる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された実施形態に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。
【0008】
図1は、本発明が適用されたタイヤを破断して示している。このタイヤ1のトレッド部2並びに左右のサイドウォール部3・4の各内面には、タイヤ1を制振あるいは加振して騒音を低減する圧電フィルム5と、圧電フィルム5の歪み運動を制御する制御回路6とが複数組、タイヤ1の全周に渡って等間隔をおいて接着されている。
【0009】
圧電フィルム5は、PVDFやP(VDF/TrFE)等の柔軟性を有する高分子系圧電材料からなり、歪みに応じた電圧を発生し、かつ印加電圧に応じた歪みを発生するものであり、その表裏の各面には、図2に詳しく示すように、導電塗料を塗布する等して導電層7が形成されている。この表裏の導電層7には、一対のリード線8を介して制御回路6が電気的に接続されている。
【0010】
制御回路6は、タイヤの気柱共鳴周波数に対応した周波数特性を有する共振アナログ回路であり、具体的には、図3に示すような、互いに並列接続されたコンデンサC並びにコイルLに対して抵抗Rを直列接続してなるもの、あるいは図4に示すような、互いに直列接続された抵抗R並びにコイルLに対してコンデンサCを並列接続してなるものである。
【0011】
次に本発明装置の作動原理について説明する。
【0012】
タイヤ1に振動が発生すると、タイヤ1の外周面に密接配置された圧電フィルム5に周期的に向きが反転する歪みが生じ、これに応じて圧電フィルム5から制御回路7に周期的に変化する電圧が入力される。タイヤ1が気柱共鳴現象を起こして共振を始めると、その共鳴周波数に対応した周波数特性を有する制御回路7が圧電フィルム5の歪みを抑えるように作用し、タイヤ1に制振力が加えられる。
【0013】
例えば、図5に示すように、振動時にタイヤ1が弾性変形しようとすると、圧電フィルム5には矢印で示すように圧縮応力が発生し、タイヤ1の変形が抑制される。タイヤ1がこれとは逆向きに変形する際には、圧電フィルム5には前記とは逆の引張応力が発生し、タイヤ1の変形を抑制する。こうしてタイヤ1に共鳴周波数の振動が発生するのが抑えられ、タイヤ1内の気柱に発生する共鳴振動成分が抑えられて気柱共鳴音の増幅が抑制される。
【0014】
上記実施例は、アナログ回路によるパッシブコントロールについて説明したが、タイヤ1の振動を検出して外部電源電圧を圧電フィルム5に印加するアクティブコントロールとすることも可能である。この場合は、図6に示すように、上述のアクチュエータとしての圧電フィルム5とは別に、振動センサ11としての圧電フィルムを設け、この振動センサ11の出力を、制御回路12で処理してタイヤの振動周波数と振動振幅とを求め、タイヤの振動を相殺する向きの加振力を発生させる電圧を、バッテリー13からアンプ14を介して圧電フィルム5に印加するようにすれば良い。
【0015】
これにより、より一層大きな制振力、あるいは加振力を圧電フィルム5に発生させることが可能になる上、タイヤ1の振動周波数に応じて圧電フィルム5への印加電圧の周波数を調整することで、より広範囲な周波数の騒音の低減が可能なようにすることができる。さらに、トレッド部2に設けた圧電フィルム5によってトレッド面を積極的に変形して、エンベローブ特性を可変にすることも可能である。また、トレッド部2とサイドウォール部3・4の両方に設けた圧電フィルム5によって、タイヤ1の全体形状を積極的に制御することも可能である。
【0016】
なお、本実施形態においては、圧電フィルム5をタイヤ1の内面に接着するようにしたが、圧電フィルム5をタイヤ1に埋め込むようにしても良い。この場合、加硫工程あるいはそれ以降の工程で圧電フィルム5の分極処理を行い、その後で制御回路6をタイヤ1の内面に接着するようにすれば良い。
【0017】
【発明の効果】
このように本発明によれば、これまで抜本的改善のできなかった気柱共鳴音を低減することができる。従って、従来、気柱共鳴音改善のために妥協点を低くとらざるを得なかった項目の設計自由度が高くなる。特に、共振アナログ回路を圧電フィルムと共にタイヤに設けるものとすれば、外部からの給電手段が不要となることから、タイヤへの取付が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による騒音低減装置が適用されたタイヤを破断して示す斜視図。
【図2】図1に示したタイヤの要部断面図。
【図3】図1に示した制御回路の構成例を示す概念図。
【図4】同じく図1に示した制御回路のもう一つの構成例を示す概念図。
【図5】図1に示した圧電フィルムによる騒音低減原理を説明するための断面図。
【図6】外部電圧を印加する場合の制御手段の構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 タイヤ
2 トレッド部
3・4 サイドウォール部
5 圧電フィルム
6 制御回路
7 導電層
8 リード線
11 振動センサ
12 制御回路
13 バッテリー
14 アンプ
Claims (1)
- タイヤの内周面に密接して配置された柔軟性に富む圧電フィルムと、該圧電フィルムの歪み運動を制御する制御手段とを有し、前記圧電フィルムの歪み運動によって前記タイヤを制振あるいは加振して騒音を低減するものであり、
前記制御手段が、前記タイヤの共鳴周波数に対応した周波数特性を有する共振アナログ回路であり、前記圧電フィルムと共にタイヤの内周面に設けられていることを特徴とする空気入りタイヤの騒音低減装置。
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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