JP3424851B2 - 非水二次電池およびその製造方法 - Google Patents

非水二次電池およびその製造方法

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JP3424851B2
JP3424851B2 JP05812194A JP5812194A JP3424851B2 JP 3424851 B2 JP3424851 B2 JP 3424851B2 JP 05812194 A JP05812194 A JP 05812194A JP 5812194 A JP5812194 A JP 5812194A JP 3424851 B2 JP3424851 B2 JP 3424851B2
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aqueous secondary
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雅治 東口
房次 喜多
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機溶媒系の電解液を
用いる非水二次電池に関し、さらに詳しくは、リテンシ
ョン(充電容量と放電容量との差)が小さい非水二次電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池に代表される非水二次
電池は、放電容量が大きく、高電圧、高エネルギー密度
であることから、その発展に対して大きな期待が寄せら
れている。
【0003】この非水二次電池では、有機溶媒にリチウ
ム塩を溶解させた有機溶媒系の電解液を用い、負極活物
質としてリチウムまたはリチウム合金を用いているが、
それらの負極活物質による場合、内部短絡を起こしやす
く、電池特性の低下を引き起こしたり、安全性に問題が
あった。
【0004】そこで、リチウムまたはリチウム合金に代
えて、活性炭や黒鉛などの炭素材料を負極活物質として
用いることが、特公平4−24831号公報、特公平5
−17669号公報などにおいて検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公知の炭
素材料は、いずれも、リテンションが大きいという問題
があり、充分に満足できるものとはいえなかった。
【0006】したがって、本発明は、リテンションが小
さい非水二次電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の特性を有す
る炭素材料を負極に用いるときは、リテンションが小さ
い非水二次電池が得られることを見出し、本発明を完成
するにいたった。
【0008】すなわち、本発明は、有機溶媒系の電解液
を用いる非水二次電池において、XPS分析において光
電子スペクトルの酸素のピーク強度(IO )とカーボン
のピーク強度(IC )との比IO /IC が0.5〜2.
5、好ましくは1.0〜2.0であり、288eV付近
のピーク強度(I288 )と285eV付近のピーク強度
(I285 )との比I288 /I285 が0.05以上1以下
となるように炭素材料表面に酸素を含む有機被膜が形成
された負極が電池内に収容されている構成にすることに
よって、リテンションが小さい非水二次電池を提供した
のである。
【0009】本発明において、負極に用いる炭素材料
は、重質油、コールタール、ピッチ系繊維などを加熱処
理して炭化し、微粉砕する工程を経ることによって得ら
れる。すなわち、上記の原料を加熱すると、温度の上昇
とともに芳香環が形成されて縮合多環芳香環構造とな
り、それをさらに2500℃以上に加熱して黒鉛類似構
造になるまで処理した後、粉砕し、それを乾燥し、負極
活物質前駆体として用いる。
【0010】この負極活物質前駆体は、その(002)
面の面間距離d002 が3.35〜3.50Å、好ましく
は3.36〜3.38Å、C軸方向の結晶子の大きさL
cが500Å以上、好ましくは1000Å以上で200
0Å以下、純度が99.9%以上、好ましくは99.9
9%以上のものである。
【0011】このような物性を示す負極活物質前駆体を
そのままあるいは負極の形態として表面処理を行うこと
によって、XPS分析において光電子スペクトルの酸素
のピーク強度(IO )とカーボンのピーク強度(IC
との比IO /IC が0.5〜2.5、好ましくは1.0
〜2.0で、288eV付近のピーク強度(I288 )と
285eV付近のピーク強度(I285 )との比I288
285 が0.05以上1以下となるように炭素材料表面
に酸素を含む有機被膜が形成された負極が得られる。
【0012】そして、このような表面状態の炭素材料を
用いた負極を電池に使用することにより、電池のリテン
ションの減少に好結果を得ることができる。
【0013】本発明において、XPS分析の光電子スペ
クトルの酸素のピーク強度(IO )とカーボンのピーク
強度(IC )との比IO /IC を0.5〜2.5とした
のは、上記IO /IC が2.5より多くなると、つま
り、カーボン表面の酸素原子が多くなりすぎると、前述
のリテンションが大きくなり、また上記IO /IC
0.5より少ない場合、つまり、カーボン表面の酸素原
子が少ない場合は、負極の活性が低下するからである。
【0014】また、288eV付近のピークはC=O基
またはC−O−基などに基づくピークであると考えら
れ、この288eV付近のピークが大きい場合、つま
り、炭素材料表面にC=O基またはC−O−基が多い場
合は、リチウムドープ時の電解液との反応によるリテン
ションが大きくなるため、好ましくない。
【0015】そして、285eV付近のピークはC−H
結合に基づくピークであり、炭素材料表面にC−H結合
が増えることによって炭素材料表面に有機被膜が形成さ
れ、その有機被膜によって溶媒が炭素材料表面と直接接
触するのを抑制するので、リチウムドープ時の電解液と
の反応によるリテンションが小さくなる。
【0016】そこで、288eV付近のピーク強度(I
288 )と285eV付近のピーク強度(I285 )との比
288 /I285 で考えると、I288 /I285 が小さいほ
ど炭素材料のリテンションが小さくなるので好ましいと
いえる。I288 /I285 が1以下でリテンションが小さ
くなり、0.5以下ではリテンションは1パーセント程
度以下にまで小さくすることができる。なお、I288
285 の下限は0.05以上が好ましく、0.08以上
がより好ましい。
【0017】表面処理の方法としては、たとえば負極活
物質前駆体またはそれを負極の形態にしたものを後述の
カーボン処理液に浸漬し、その中でアルカリ金属イオン
をドープしたり、少量のLiとO元素の含まれる雰囲気
下で熱処理する方法が挙げられるが、必ずしもこれによ
らなくてもよい。また、将来的には炭素材料を合成する
雰囲気を適切に調整(たとえば、酸素などの割合を適切
に調整)することによって、上記の表面処理を行わなく
ても、所望の表面状態を得ることが可能になると考えら
れる。
【0018】上記表面処理時の条件を、負極活物質前駆
体を負極の形態にしてカーボン処理液で処理する場合に
ついて説明する。
【0019】カーボン処理液は、有機溶媒に後述するよ
うな電解質を溶解させることによって調製される。
【0020】このカーボン処理液の溶媒としては、誘電
率の高いエステルや粘度の低いエーテルなどを用いるこ
とが好ましい。
【0021】誘電率の高いエステルとしては、たとえば
プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネー
ト(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ガンマ−
ブチロラクトン(γ−BL)、ジメチルカーボネート
(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)などが挙
げられる。
【0022】粘度の低いエーテルとしては、たとえば
1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジオキソラン
(DO)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチル
−テトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジエチルエ
ーテル(DEE)などが挙げられる。
【0023】特にカーボン処理液の溶媒として、エチレ
ンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DE
C)やジオキソラン(DO)などの鎖状カーボネートと
の混合溶媒を用いると、それらが表面処理能力に優れて
いることから、リテンションの減少効果が大きい。ま
た、鎖状カーボネートとしてジメチルカーボネートなど
の低分子量の化合物を用いるとさらに良い結果が得られ
る。
【0024】処理液の電解質としては、たとえばLiC
lO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiAsF6 、Li
SbF6 、LiCF3 SO3 、LiCF3 CO2 、Li
2 2 4 (SO3 2 、LiN(CF3 SO2 2
LiC(CF3 SO2 3 、LiCn 2n+1SO3 (n
>=2)などが単独でまたは2種以上混合して用いられ
る。特にLiPF6 、LiC4 9 SO3 が好ましい。
【0025】処理液中における電解質への濃度は、特に
限定されるものではないが、通常0.01〜4mol/
l、特に0.5〜1.5mol/l程度が好ましい。
【0026】上記のようなカーボン処理液中に前記負極
活物質前駆体を負極の形態にしたものを浸漬し、リチウ
ムまたはリチウム化合物を対極として通電し、負極活物
質前駆体中にリチウムをドープした後、さらに脱ドープ
し、カーボン処理液に使用されている溶媒で洗浄し、室
温あるいは加温条件で真空乾燥することによって、本発
明で用いる負極が得られる。
【0027】正極には、たとえば二酸化マンガン、五酸
化バナジウム、クロム酸化物、リチウムコバルト酸化
物、リチウムニッケル酸化物などの金属酸化物、あるい
は二硫化モリブデンなどの金属硫化物、またはそれらの
正極活物質に導電助剤やポリテトラフルオロエチレンな
どの結着剤などを適宜添加した合剤を、ステンレス鋼製
網などの集電材料を芯材として成形体に仕上げたものが
用いられる。特にチリウムコバルト酸化物、リチウムニ
ッケル酸化物、またはそれらに上記の結着剤などを添加
したものを用いると、電池容量を向上させることができ
るので好ましい。
【0028】電解液は、有機溶媒に電解質を溶解させる
ことによって調製されるが、その際の有機溶媒として
は、誘電率の高いエステルや粘度の低いエーテルなどを
用いることが好ましい。
【0029】誘電率の高いエステルとしては、たとえば
プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネー
ト(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ガンマ−
ブチロラクトン(γ−BL)などが挙げられる。
【0030】粘度の低いエーテルとしては、たとえば
1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジオキソラン
(DO)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチル
−テトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジエチルエ
ーテル(DEE)などが挙げられる。
【0031】そのほか、イミド系有機溶媒や、含イオウ
または含フッ素系有機溶媒、リン酸トリアルキルなども
用いることができる。
【0032】電解液の溶媒としては、誘電率の高い溶媒
と粘度の低い溶媒との混合溶媒を用いることが好まし
く、特に誘電率の高い溶媒としてエチレンカーボネート
(EC)を用いることが好ましい。
【0033】粘度の低い溶媒としては、鎖状カーボネー
トやエーテルが好ましく、特にエーテルは未処理の炭素
材料では低温特性が良くなるもののリテンションが大き
くなる欠点があったが、本発明の負極を用いた場合に
は、低温特性が優れ、かつリテンションが小さい電池を
得ることができる。そして、そのエーテルとしては、環
状エーテルが低温特性向上のために好ましく、なかでも
ジオキソランが特に好ましい。
【0034】電解液の電解質としては、たとえばLiC
lO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiAsF6 、Li
SbF6 、LiCF3 SO3 、LiCF3 CO2 、Li
2 2 4 (SO3 2 、LiN(CF3 SO2 2
LiC(CF3 SO2 3 、LiCn 2n+1SO3 (n
>=2)などが単独でまたは2種以上混合して用いられ
る。特にLiPF6 、LiC4 9 SO3 が充放電特性
が良いことから好ましい。
【0035】電解液中における電解質の濃度は、特に限
定されるものではないが、通常0.01〜2mol/
l、特に0.05〜1mol/l程度が好ましい。
【0036】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。
【0037】実施例1 LiC4 9 SO3 (NFB)をジメチルカーボネート
に溶解させた後、エチレンカーボネートを加えて混合
し、0.5mol/l NFB/EC:DMC(体積比
1:1)で組成が示されるカーボン処理液を調製した。
【0038】上記カーボン処理液におけるNFBはLi
4 9 SO3 の略称で、ECはエチレンカーボネート
の略称であり、DMCはジメチルカーボネートの略称で
ある。したがって、上記カーボン処理液を示す0.5m
ol/l NFB/EC:DMC(体積比1:1)は、
エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとの体積
比1:1の混合溶媒にLiC4 9 SO3 を0.5mo
l/l溶解させたものであることを示している。
【0039】つぎに、負極活物質前駆体として、(00
2)面の面間距離d002 が3.365Å、C軸方向の結
晶子の大きさLcが1334Å、平均粒径が10μm、
純度が99.999%の炭素を用意し、ポリフッ化ビニ
リデンを結着材として9:1(重量比)で混合して負極
合剤とした後、これをN−メチルピロリドンで分散して
スラリー状にした。
【0040】このスラリー状負極合剤を厚さ20μmの
帯状の銅箔からなる負極集電体の両面に均一に塗付して
乾燥し、その後、ローラープレス機により圧縮成形し、
リード体を溶接して、帯状の電極体を作製した。
【0041】この電極体をカーボン処理液中でLiを対
極として48時間短絡させてリチウムをドープし、つぎ
に1.5Vの電圧を3日間かけて脱ドープし、ジメチル
カーボネートで洗浄した後、真空乾燥して、所望とする
負極を得た。
【0042】このようにして得た負極の炭素材料のXP
S分析を行った。その結果、光電子スペクトルの酸素の
ピーク強度(IO )とカーボンのピーク強度(IC )と
の比IO /IC は1.9であり、288eV付近のピー
ク強度(I288 )と285eV付近のピーク強度(I
285 )との比I288 /I285 は0.1であった。また、
この負極を0.5mol/l NFB/EC:DO(体
積比1:1)を電解液として用いたモデルセルで評価し
たところ、負極の1サイクル目のリテンションは1%以
下であり、また、3サイクル目も同様でほとんどリテン
ションはなかった。
【0043】上記電解液におけるNFBはLiC4 9
SO3 の略称で、ECはエチレンカーボネートの略称で
あり、DOはジオキソランの略称である。したがって、
上記電解液を示す0.5mol/l NFB/EC:D
O(体積比1:1)は、エチレンカーボネートとジオキ
ソランとの体積比1:1の混合溶媒にLiC4 9 SO
3 を0.5mol/l溶解させたものであることを示し
ている。
【0044】つぎに、LiCoO2 に黒鉛を加え混合
し、N−メチルピロリドンで溶解してスラリーにした。
この正極合剤スラリーを厚さ20μmアルミニウム箔か
らなる正極集電体の両面に均一に塗付して乾燥し、その
後、ローラープレス機により圧縮成形し、リード体の溶
接を行なって、帯状の正極を作製した。
【0045】上記、帯状正極に厚さ25μmの微孔性ポ
リプロピレンフィルムからなるセパレータを介して前記
帯状負極を重ね、渦巻状に巻回して渦巻状電極体とした
後、外径15mm、高さ40mmの有底円筒状の電池ケ
ース内に充填し、正極および負極のリード体の溶接を行
った後、電解液を電池ケース内に注入した。
【0046】つぎに、常法にしたがって、電池ケースの
開口部を封口し、図1に示す構造の筒形の非水二次電池
を作製した。
【0047】図1に示す電池について説明すると、1は
前記の正極で、2は負極である。ただし、図1では、繁
雑化を避けるため、正極1や負極2の作製にあたって使
用された集電体などは図示していない。そして、3はセ
パレータで、4は電解液である。
【0048】5はステンレス鋼製の電池ケースであり、
この電池ケース5は負極端子を兼ねている。電池ケース
5の底部にはポリテトラフルオロエチレンシートからな
る絶縁体6が配置され、電池ケース5の内周部にもポリ
テトラフルオロエチレンシートからなる絶縁体7が配置
されていて、前記正極1、負極2およびセパレータ3か
らなる渦巻状電極体や、電解液4などは、この電池ケー
ス5内に収容されている。
【0049】8はステンレス鋼製の封口板であり、この
封口板8の中央部にはガス通気孔8aが設けられてい
る。9はポリプロピレン製の環状パッキング、10はチ
タン製の可撓性薄板で、11は環状でポリプロピレン製
の熱変形部材である。
【0050】上記の熱変形部材11は温度によって変形
することにより、可撓性薄板10の破壊圧力を変える作
用をする。
【0051】12はニッケルメッキを施した圧延鋼製の
端子板であり、この端子板12には切刃12aとガス排
出孔12bとが設けられていて、電池内部にガスが発生
して電池の内部圧力が上昇し、その内圧上昇によって可
撓性薄板10が変形したときに、上記切刃12aによっ
て可撓性薄板10を破壊し、電池内部のガスを上記ガス
排出孔12bから電池外部に排出して、電池の高圧下で
の破壊が防止できるように設計されている。
【0052】13は絶縁パッキングで、14はリード体
であり、このリード体14は正極1と封口体8とを電気
的に接続しており、端子板12は封口体8との接触によ
り正極端子として作用する。また、15は負極2と電池
ケース5とを電気的に接続するリード体である。
【0053】実施例2 実施例1と同様に処理した負極を得た。ただし、XPS
分析の結果、光電子スペクトルの酸素のピーク強度(I
O )とカーボンのピーク強度(IC )との比IO /IC
は1.1であり、288eV付近のピーク強度
(I288 )と285eV付近のピーク強度(I285 )と
の比I288 /I285 は0.4であった。また、この負極
を実施例1と同様に0.5mol/l NFB/EC:
DO(体積比1:1)を電解液として用いたモデルセル
で評価したところ、負極の1サイクル目のリテンション
は6%以下であった。
【0054】比較例1 カーボン処理液により処理を施した負極に代えて、未処
理の負極を用いた以外は実施例1と同様に筒形の非水二
次電池を複数個作製した。この電池のうち1個から未処
理の負極を取り出し、そのXPS分析を行った。その結
果、光電子スペクトルの酸素のピーク強度(IO )とカ
ーボンのピーク強度(IC )との比IO/IC は2.8
であり、288eV付近のピーク強度(I288 )と28
5eV付近のピーク強度(I285 )との比I288 /I
285 は1.3であった。また、この負極を実施例1と同
様にモデルセルで評価したところ、1サイクル目のリテ
ンションは30%もあり、また、3サイクル目において
もリテンションが4%もあった。
【0055】上記実施例1〜2の電池および比較例1の
電池について、0.1Cで、電圧2.7〜4.2Vの範
囲で充放電させ、1サイクル目のリテンションを調べ
た。その結果を表1に示す。なお、リテンションは次の
計算式によって求めた。
【0056】リテンション(%)=〔(充電容量−放電
容量)/(充電容量)〕×100
【0057】
【表1】
【0058】表1に示すように、実施例1〜2の電池
は、いずれも、比較例1の電池に比べて、リテンション
が非常に小さかった。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、XP
S分析の光電子スペクトルの酸素のピーク強度(IO
とカーボンのピーク強度(IC )との比IO /IC
0.5〜2.5で、かつ288eV付近のピーク強度
(I288 )と285eV付近のピーク強度(I285 )と
の比I288 /I285 が0.05以上1以下となるように
炭素材料表面に酸素を含む有機被膜が形成された負極が
電池内に収容されている構成にすることによって、リテ
ンションの小さい非水二次電池を提供することができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水二次電池の一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ 4 電解液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−105978(JP,A) 特開 平7−85861(JP,A) 特開 平6−267532(JP,A) 特開 平5−144440(JP,A) 特開 平5−114421(JP,A) 特開 昭62−117313(JP,A) 特開 昭60−189162(JP,A) 特開 平6−68868(JP,A) 特開 平6−68867(JP,A) 特開 平6−60868(JP,A) 特開 平5−335012(JP,A) 特開 昭59−149654(JP,A) 特開 平5−47387(JP,A) 特開 昭59−149674(JP,A) 竹井 勝仁、寺田 信之、熊井 一 馬、岩堀 徹、上井 敏治、リチウム二 次電池用炭素負極の開発(II),電力 中央研究所報告,日本,財団法人電力中 央研究所,1993年 5月,p.1−26 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/02 H01M 4/58 H01M 10/40

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶媒系の電解液を用いる非水二次電
    池において、XPS分析の光電子スペクトルの酸素のピ
    ーク強度(IO )とカーボンのピーク強度(IC )との
    比IO /IC が0.5〜2.5であり、288eV付近
    のピーク強度(I288 )と285eV付近のピーク強度
    (I285 )との比I288 /I285 0.05以上1以下
    となるように炭素材料表面に酸素を含む有機被膜が形成
    された負極が電池内に収容されていることを特徴とする
    非水二次電池。
  2. 【請求項2】 炭素材料表面の有機被膜がエチレンカー
    ボネートと鎖状カーボネートを含む混合溶媒に電解質を
    溶解した液との反応により形成されたことを特徴とする
    請求項1記載の非水二次電池。
  3. 【請求項3】 XPS分析の光電子スペクトルの酸素の
    ピーク強度(I O )とカーボンのピーク強度(I C )と
    の比I O /I C が1.0〜2.0であることを特徴とす
    る請求項1記載の非水二次電池。
  4. 【請求項4】 XPS分析の光電子スペクトルの酸素の
    ピーク強度(I O )とカーボンのピーク強度(I C )と
    の比I O /I C が1.0〜2.0であり、288eV付
    近のピーク強度(I 288 )と285eV付近のピーク強
    度(I 285 )との比I 288 /I 285 が0.08以上0.
    5以下となるように炭素材料表面に酸素を含む有機被膜
    が形成された負極が電池内に収容されていることを特徴
    とする請求項1記載の非水二次電池。
  5. 【請求項5】 電解液の溶媒としてエチレンカーボネー
    トを用いたことを特徴とする請求項1記載の非水二次電
    池。
  6. 【請求項6】 電解液の溶媒として鎖状カーボネートを
    用いたことを特徴とする請求項1記載の非水二次電池。
  7. 【請求項7】 電解液の溶媒として環状エーテルを用い
    たことを特徴とする請求項1記載の非水二次電池。
  8. 【請求項8】 電解液の電解質としてLiPF 6 または
    LiC 4 9 SO 3 を用いたことを特徴とする請求項1
    記載の非水二次電池。
  9. 【請求項9】 XPS分析の光電子スペクトルの酸素の
    ピーク強度(I O )とカーボンのピーク強度(I C )と
    の比I O /I C が0.5〜2.5であり、2 88eV付
    近のピーク強度(I 288 )と285eV付近のピーク強
    度(I 285 )との比I 288 /I 285 が0.05以上1以
    下となるように炭素材料表面に酸素を含む有機被膜が形
    成された帯状負極を用い、セパレータを介して上記帯状
    負極と帯状正極とを渦巻状に巻回する工程を経由して製
    造することを特徴とする請求項1記載の非水二次電池の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 正極活物質としてリチウムコバルト酸
    化物またはリチウムニッケル酸化物を用い、負極の製造
    にあたって、(002)面の面間距離d 002 が3.35
    〜3.50Åであり、C軸方向の結晶子の大きさLcが
    1000Å以上の炭素材料を用いたことを特徴とする請
    求項9記載の非水二次電池の製造方法。
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