JP3424165B2 - 蛍光体の製造装置及び蛍光体製造用容器 - Google Patents
蛍光体の製造装置及び蛍光体製造用容器Info
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- JP3424165B2 JP3424165B2 JP00302599A JP302599A JP3424165B2 JP 3424165 B2 JP3424165 B2 JP 3424165B2 JP 00302599 A JP00302599 A JP 00302599A JP 302599 A JP302599 A JP 302599A JP 3424165 B2 JP3424165 B2 JP 3424165B2
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- gas
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- container
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶性の良好な蛍
光体を製造できる蛍光体の製造装置及び蛍光体製造用容
器に関する。
光体を製造できる蛍光体の製造装置及び蛍光体製造用容
器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、GaNは、単結晶の場合にはLE
D、LD等の発光素子において青色、緑色の高輝度発光
を示す材料として知られている。従来、GaN蛍光体を
製造するには、原料物質であるGa化合物にドープ物質
の化合物を混合し、これを焼成炉内に配置してアンモニ
アを流しながら高温で焼成し、Gaを窒化させるととも
にドープ物質をドープさせる。
D、LD等の発光素子において青色、緑色の高輝度発光
を示す材料として知られている。従来、GaN蛍光体を
製造するには、原料物質であるGa化合物にドープ物質
の化合物を混合し、これを焼成炉内に配置してアンモニ
アを流しながら高温で焼成し、Gaを窒化させるととも
にドープ物質をドープさせる。
【0003】このようにして得られた材料を電子線で発
光させる試みは過去にあるが、粉体状にした蛍光体につ
いては実用的な輝度を得るに至っていない。
光させる試みは過去にあるが、粉体状にした蛍光体につ
いては実用的な輝度を得るに至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】輝度が得られない最大
の理由として、他の蛍光体材料と異なり窒化の困難さが
挙げられる。すなわち、この材料は窒化される温度(7
00℃〜1000℃)と分解が始まる温度(950℃以
上)の差が小さいため、通常の加熱による反応では窒化
と分解が同時に進行しやすい。このため、GaNはでき
るが、蛍光体として使用できるような白色で結晶性が高
いGaNを作ることはできなかった。
の理由として、他の蛍光体材料と異なり窒化の困難さが
挙げられる。すなわち、この材料は窒化される温度(7
00℃〜1000℃)と分解が始まる温度(950℃以
上)の差が小さいため、通常の加熱による反応では窒化
と分解が同時に進行しやすい。このため、GaNはでき
るが、蛍光体として使用できるような白色で結晶性が高
いGaNを作ることはできなかった。
【0005】GaN蛍光体を製造するには、前述したよ
うに一般的には管状炉の中でアンモニア又は窒素を含む
ガスを流しながら、原料物質を高温で焼成するが、アン
モニアはGaの窒化反応によって多量に消費されるの
で、GaNの合成に当たっては十分な量のアンモニアを
管状炉内に供給しなければならない。
うに一般的には管状炉の中でアンモニア又は窒素を含む
ガスを流しながら、原料物質を高温で焼成するが、アン
モニアはGaの窒化反応によって多量に消費されるの
で、GaNの合成に当たっては十分な量のアンモニアを
管状炉内に供給しなければならない。
【0006】従来一般的なアルミナ製の箱形状の容器
(一般にボートと称する。)に原料物質を入れ、これを
管状炉内に配置してアンモニアを流しながら焼成して
も、均一な窒化反応は得られなかった。これは、従来使
用されていたアルミナ製のボートは通気性が良好でない
ため、原料物質の内、特にボートの内面に接している部
分がガスに接触できなかったからである。この部分は窒
化反応が不十分であり、得られる蛍光体に均一性がな
く、蛍光体として発光させた際の輝度が部分的に弱くな
るという問題があった。
(一般にボートと称する。)に原料物質を入れ、これを
管状炉内に配置してアンモニアを流しながら焼成して
も、均一な窒化反応は得られなかった。これは、従来使
用されていたアルミナ製のボートは通気性が良好でない
ため、原料物質の内、特にボートの内面に接している部
分がガスに接触できなかったからである。この部分は窒
化反応が不十分であり、得られる蛍光体に均一性がな
く、蛍光体として発光させた際の輝度が部分的に弱くな
るという問題があった。
【0007】このため、同一バッチ内のGaN蛍光体で
あっても、一応の発光が得られる蛍光体はごく一部分で
あり、しかもその発光強度は実用に耐えない低いもので
あった。また、GaN蛍光体の製造の繰り返し再現性も
望ましいものとはいえず、発光強度が高くて安定した特
性のGaN蛍光体を得ることができなかった。
あっても、一応の発光が得られる蛍光体はごく一部分で
あり、しかもその発光強度は実用に耐えない低いもので
あった。また、GaN蛍光体の製造の繰り返し再現性も
望ましいものとはいえず、発光強度が高くて安定した特
性のGaN蛍光体を得ることができなかった。
【0008】本発明は、ガス雰囲気内で蛍光体材料を加
熱して行う蛍光体の製造方法に適用でき、特性の優れた
蛍光体を製造することができる蛍光体製造用容器を提供
することを目的としている。
熱して行う蛍光体の製造方法に適用でき、特性の優れた
蛍光体を製造することができる蛍光体製造用容器を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された蛍
光体の製造装置は、ガスを流しながら蛍光体の原料物質
をガス雰囲気内において加熱する管状炉と、前記ガスが
通過しうる通気性を有するとともに、前記管状炉の熱を
前記原料物質に伝導する熱伝導性を備え、前記原料物質
を収納して前記管状炉の内部に配置され、前記管状炉の
内部で前記ガスが流れる方向についての両端が開口した
ボートからなる蛍光体製造用容器とを有している。
光体の製造装置は、ガスを流しながら蛍光体の原料物質
をガス雰囲気内において加熱する管状炉と、前記ガスが
通過しうる通気性を有するとともに、前記管状炉の熱を
前記原料物質に伝導する熱伝導性を備え、前記原料物質
を収納して前記管状炉の内部に配置され、前記管状炉の
内部で前記ガスが流れる方向についての両端が開口した
ボートからなる蛍光体製造用容器とを有している。
【0010】請求項2に記載された蛍光体製造用容器
は、蛍光体の原料物質を収納し、ガスが流される管状炉
内に配置されて加熱される蛍光体製造用容器において、
前記ガスが通過しうる通気性を有するとともに、熱を前
記原料物質に伝導する熱伝導性を備え、前記管状炉の内
部で前記ガスが流れる方向についての両端を開口したボ
ートからなることを特徴としている。
は、蛍光体の原料物質を収納し、ガスが流される管状炉
内に配置されて加熱される蛍光体製造用容器において、
前記ガスが通過しうる通気性を有するとともに、熱を前
記原料物質に伝導する熱伝導性を備え、前記管状炉の内
部で前記ガスが流れる方向についての両端を開口したボ
ートからなることを特徴としている。
【0011】請求項3に記載された蛍光体製造用容器
は、請求項2記載の蛍光体製造用容器において、前記原
料物質と前記ガスの反応を阻害するガスを含まない材料
で形成されたことを特徴としている。
は、請求項2記載の蛍光体製造用容器において、前記原
料物質と前記ガスの反応を阻害するガスを含まない材料
で形成されたことを特徴としている。
【0012】請求項4に記載された蛍光体製造用容器
は、請求項2記載の蛍光体製造用容器において、グラフ
ァイト、アモルファスカーボン、カーボンコートされた
アルミナからなる群から選択された物質の粉末を、多孔
性の状態となるように焼結して形成したことを特徴とし
ている。
は、請求項2記載の蛍光体製造用容器において、グラフ
ァイト、アモルファスカーボン、カーボンコートされた
アルミナからなる群から選択された物質の粉末を、多孔
性の状態となるように焼結して形成したことを特徴とし
ている。
【0013】請求項5に記載された蛍光体製造用容器
は、請求項2記載の蛍光体製造用容器において、BNの
粉末を、多孔性の状態となるように焼結して形成したこ
とを特徴としている。
は、請求項2記載の蛍光体製造用容器において、BNの
粉末を、多孔性の状態となるように焼結して形成したこ
とを特徴としている。
【0014】請求項6に記載された蛍光体製造用容器
は、GaN:A(A=Zn,Mg)の原料物質を収納
し、窒素を含むガスが流される管状炉内に配置されて加
熱される蛍光体製造用容器において、前記ガスが通過し
うる通気性を有するとともに、熱を前記原料物質に伝導
する熱伝導性を備え、前記管状炉の内部で前記ガスが流
れる方向についての両端が開口したボートからなること
を特徴としている。
は、GaN:A(A=Zn,Mg)の原料物質を収納
し、窒素を含むガスが流される管状炉内に配置されて加
熱される蛍光体製造用容器において、前記ガスが通過し
うる通気性を有するとともに、熱を前記原料物質に伝導
する熱伝導性を備え、前記管状炉の内部で前記ガスが流
れる方向についての両端が開口したボートからなること
を特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】前述した問題を解決するために
は、ボートの内面に接触しているGaN蛍光体の原料物
質にもガスが十分に接触するように、ボートを多孔性に
してガスが通過できるようにすることが重要であると本
発明者等は考えた。但し、炉による加熱が効率的に行わ
れるように、ボートの材質は従来のアルミナに比べて十
分に熱伝導性の良好なものでなければならない。また、
成形性が良好で任意の形状のボートを形成でき、入手し
やすく安価な材料であることも必要である。
は、ボートの内面に接触しているGaN蛍光体の原料物
質にもガスが十分に接触するように、ボートを多孔性に
してガスが通過できるようにすることが重要であると本
発明者等は考えた。但し、炉による加熱が効率的に行わ
れるように、ボートの材質は従来のアルミナに比べて十
分に熱伝導性の良好なものでなければならない。また、
成形性が良好で任意の形状のボートを形成でき、入手し
やすく安価な材料であることも必要である。
【0016】以上の条件を満たす材料として、本発明者
等は、カーボン系の材料であるグラファイトやアモルフ
ァスカーボン、又はカーボンを利用した材料であるカー
ボンコートされたアルミナ、さらにまたBNの粉末を選
択した。これらの物質の粉末を、バインダ、溶剤等と混
合して型に入れて成形し、乾燥後に焼成してボートとし
た。これによって得られたボートは多孔性の状態とな
り、熱伝導性も十分であった。これを用いて蛍光体の製
造を行ったところ、結晶成長が良好なために結晶粒子の
径が大きくかつ一様に揃った状態の蛍光体が得られた。
従来のボートでは原料物質のボートとの接触面がガスに
触れないために発光が弱かったが、本例ではこの部分も
効率よく還元・窒化され、試料の均一性が良くなった。
また、合成の繰り返し再現性が向上し、従来のボートを
用いた場合に比べてより安定した品質で発光輝度の高い
のGaN蛍光体を作製することができる。
等は、カーボン系の材料であるグラファイトやアモルフ
ァスカーボン、又はカーボンを利用した材料であるカー
ボンコートされたアルミナ、さらにまたBNの粉末を選
択した。これらの物質の粉末を、バインダ、溶剤等と混
合して型に入れて成形し、乾燥後に焼成してボートとし
た。これによって得られたボートは多孔性の状態とな
り、熱伝導性も十分であった。これを用いて蛍光体の製
造を行ったところ、結晶成長が良好なために結晶粒子の
径が大きくかつ一様に揃った状態の蛍光体が得られた。
従来のボートでは原料物質のボートとの接触面がガスに
触れないために発光が弱かったが、本例ではこの部分も
効率よく還元・窒化され、試料の均一性が良くなった。
また、合成の繰り返し再現性が向上し、従来のボートを
用いた場合に比べてより安定した品質で発光輝度の高い
のGaN蛍光体を作製することができる。
【0017】
【実施例】(1)実施例1
硫化ガリウムに、Ga1molに対してZn1mol%
に相当するZnOを混合して、アルモファスカーボンか
らなる多孔性のボートに載せ、アンモニア雰囲気中で1
000℃で3時間反応させた。その結果、粉末状のGa
N:Zn蛍光体を得た。
に相当するZnOを混合して、アルモファスカーボンか
らなる多孔性のボートに載せ、アンモニア雰囲気中で1
000℃で3時間反応させた。その結果、粉末状のGa
N:Zn蛍光体を得た。
【0018】図1は、上記工程を一例として示す斜視図
である。管状炉1の廻りには加熱手段としてのヒータ2
が設けられている。管状炉1の内部には、前記原料物質
3を載せた前記ボート4が挿入されている。管状炉1の
中で矢印で示すようにアンモニアガスを流しながら、ヒ
ータ2で原料物質3を加熱する。なお、この例では、ボ
ート4の形状は両端を開口した円筒形を中心軸線に沿っ
て2つ割りにしたものであり、ガスが原料物質3に接触
しやすくなっている。また、ボート4の曲率は管状炉1
と略同一であり、管状炉1からヒータ2の熱が伝導しや
すくなっている。しかしながら、この形状は一例であ
り、もちろん他の構造でもよい。
である。管状炉1の廻りには加熱手段としてのヒータ2
が設けられている。管状炉1の内部には、前記原料物質
3を載せた前記ボート4が挿入されている。管状炉1の
中で矢印で示すようにアンモニアガスを流しながら、ヒ
ータ2で原料物質3を加熱する。なお、この例では、ボ
ート4の形状は両端を開口した円筒形を中心軸線に沿っ
て2つ割りにしたものであり、ガスが原料物質3に接触
しやすくなっている。また、ボート4の曲率は管状炉1
と略同一であり、管状炉1からヒータ2の熱が伝導しや
すくなっている。しかしながら、この形状は一例であ
り、もちろん他の構造でもよい。
【0019】この蛍光体に水銀ランプ(365nm)に
より紫外線を照射したところ、440nmの青色発光が
確認された。
より紫外線を照射したところ、440nmの青色発光が
確認された。
【0020】また、この蛍光体を基板に形成したITO
電極上に印刷により塗布し、蛍光発光管、電界放出型発
光素子に実装した。アノード電圧400V、duty=
1/240で駆動したところ、色純度の良い青色の発光
が得られた。
電極上に印刷により塗布し、蛍光発光管、電界放出型発
光素子に実装した。アノード電圧400V、duty=
1/240で駆動したところ、色純度の良い青色の発光
が得られた。
【0021】図2は本例で得られたGaN蛍光体のSE
M写真であり、図3は従来のアルミナボートを用いて製
造したGaN蛍光体である。図2の本例によるGaN蛍
光体の方が、角の部分が明瞭化した結晶形状の良い粒子
であることが確認された。
M写真であり、図3は従来のアルミナボートを用いて製
造したGaN蛍光体である。図2の本例によるGaN蛍
光体の方が、角の部分が明瞭化した結晶形状の良い粒子
であることが確認された。
【0022】(2)実施例2
グラファイトからなる多孔性のボートを用いて実施例1
と同様の実験を行い、実施例1と同様、水銀ランプ(3
65nm)の紫外線で励起したところ、440nmにピ
ークを持つ青色発光が得られた。
と同様の実験を行い、実施例1と同様、水銀ランプ(3
65nm)の紫外線で励起したところ、440nmにピ
ークを持つ青色発光が得られた。
【0023】(3)実施例3
カーボンコートされたアルミナからなる多孔性のボート
を用いて実験を行った。水酸化ガリウムにMg1mol
%/Ga1mol相当のMg(OH)2 を混合して、前
記ボートに載せ、アンモニアを混合した窒素雰囲気中で
1100℃で3時間反応させた。その結果、粉末状のG
aN:Mg蛍光体を得た。
を用いて実験を行った。水酸化ガリウムにMg1mol
%/Ga1mol相当のMg(OH)2 を混合して、前
記ボートに載せ、アンモニアを混合した窒素雰囲気中で
1100℃で3時間反応させた。その結果、粉末状のG
aN:Mg蛍光体を得た。
【0024】この蛍光体の紫外線励起による発光強度
は、従来のアルミナボートを用いた場合より1.5倍強
くなった。
は、従来のアルミナボートを用いた場合より1.5倍強
くなった。
【0025】また、AES分析によれば、従来のアルミ
ナボートを使用して製造した蛍光体には酸素が5mol
%/Ga1mol検出されたが、本例のボートによって
製造した蛍光体の酸素は検出限界以下であった。酸素
は、前記原料物質と前記ガスの反応を阻害するガスであ
る。前記AES分析結果は、本例のボートがこのような
本製造工程において有害なガスを実質的に含まないこと
を示している。
ナボートを使用して製造した蛍光体には酸素が5mol
%/Ga1mol検出されたが、本例のボートによって
製造した蛍光体の酸素は検出限界以下であった。酸素
は、前記原料物質と前記ガスの反応を阻害するガスであ
る。前記AES分析結果は、本例のボートがこのような
本製造工程において有害なガスを実質的に含まないこと
を示している。
【0026】X線回折における2θ=37°のピークに
ついて積分値を求めた。この値が小さいほど結晶性がよ
いとされる。従来のアルミナボートを使用して製造した
蛍光体では値は0.31であったが、本例のボートによ
り製造した蛍光体では0.26と小さく、従来よりも結
晶性が良くなっていることが確認された。
ついて積分値を求めた。この値が小さいほど結晶性がよ
いとされる。従来のアルミナボートを使用して製造した
蛍光体では値は0.31であったが、本例のボートによ
り製造した蛍光体では0.26と小さく、従来よりも結
晶性が良くなっていることが確認された。
【0027】(4)実施例4
BNからなる多孔性のボートを用いて実施例1と同様の
実験を行った。このボートは、アクリルバインダとテル
ピネオールにBN粉末を入れ、型に入れて成形し、これ
を乾燥させて固める。これを焼成することにより、BN
粉末が低い充填度で焼き固められた状態のボートが得ら
れる。本例によれば、実施例1と同様、水銀ランプ(3
65nm)の紫外線で励起したところ、440nmにピ
ークを持つ青色発光が得られた。
実験を行った。このボートは、アクリルバインダとテル
ピネオールにBN粉末を入れ、型に入れて成形し、これ
を乾燥させて固める。これを焼成することにより、BN
粉末が低い充填度で焼き固められた状態のボートが得ら
れる。本例によれば、実施例1と同様、水銀ランプ(3
65nm)の紫外線で励起したところ、440nmにピ
ークを持つ青色発光が得られた。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、蛍光体の原料物質を収
納し、ガスが流される管状炉内に配置されて加熱される
蛍光体製造用容器を、ガスが通過しうる通気性と、熱を
原料物質に効率的に伝導する熱伝導性を有し、前記管状
炉の内部で前記ガスが流れる方向についての両端を開口
したボートにより構成した。その結果、原料物質と原料
ガスの気相反応により蛍光体を製造する方法において、
次のような効果が得られた。
納し、ガスが流される管状炉内に配置されて加熱される
蛍光体製造用容器を、ガスが通過しうる通気性と、熱を
原料物質に効率的に伝導する熱伝導性を有し、前記管状
炉の内部で前記ガスが流れる方向についての両端を開口
したボートにより構成した。その結果、原料物質と原料
ガスの気相反応により蛍光体を製造する方法において、
次のような効果が得られた。
【0029】1.従来の方法ではボート接触面がガスに
触れにくいので反応が不充分となり、発光が弱かった
が、本発明の蛍光体製造用容器使用により容器との接触
面も効率よく還元・窒化が進み、試料の均一性が良くな
った。
触れにくいので反応が不充分となり、発光が弱かった
が、本発明の蛍光体製造用容器使用により容器との接触
面も効率よく還元・窒化が進み、試料の均一性が良くな
った。
【0030】2.角が明瞭化した結晶形状の良い蛍光体
が得られる。
が得られる。
【0031】3.上記のため、発光強度の高い蛍光体が
得られる。
得られる。
【0032】本発明の蛍光体製造用容器又はこれを用い
た蛍光体の製造装置によれば、特に、GaNの蛍光体作
製においては、次のような効果が得られる。
た蛍光体の製造装置によれば、特に、GaNの蛍光体作
製においては、次のような効果が得られる。
【0033】.従来の方法ではボート接触面が水素に
触れにくいので還元が不充分となり発光が弱かったが、
本発明の蛍光体製造用容器使用使用によりボート接触面
も効率よく還元・窒化が進み、試料の均一性が良くなっ
た。
触れにくいので還元が不充分となり発光が弱かったが、
本発明の蛍光体製造用容器使用使用によりボート接触面
も効率よく還元・窒化が進み、試料の均一性が良くなっ
た。
【0034】.角が明瞭化した結晶形状の良いGaN
系蛍光体が得られる。
系蛍光体が得られる。
【0035】.上記のため、発光強度の高いGaN蛍
光体が得られる。
光体が得られる。
【図1】本発明の実施の形態の一例における蛍光体の製
造装置の斜視図である。
造装置の斜視図である。
【図2】本発明の実施例で得られたGaN蛍光体のSE
M写真である。
M写真である。
【図3】従来のアルミナボートを用いて製造したGaN
蛍光体のSEM写真である。
蛍光体のSEM写真である。
1…管状炉、3…蛍光体の原料物質(GaN蛍光体の原
料物質である酸化ガリウム等)、4…蛍光体製造用容器
としての焼成ボート。
料物質である酸化ガリウム等)、4…蛍光体製造用容器
としての焼成ボート。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平8−109094(JP,A)
特開 平6−333674(JP,A)
特開 平10−265297(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C09K 11/00 - 11/89
C30B 1/00 - 35/00
Claims (6)
- 【請求項1】 ガスを流しながら蛍光体の原料物質をガ
ス雰囲気内において加熱する管状炉と、 前記ガスが通過しうる通気性を有するとともに、前記管
状炉の熱を前記原料物質に伝導する熱伝導性を備え、前
記原料物質を収納して前記管状炉の内部に配置され、前
記管状炉の内部で前記ガスが流れる方向についての両端
が開口したボートからなる蛍光体製造用容器と、 を有する蛍光体の製造装置。 - 【請求項2】 蛍光体の原料物質を収納し、ガスが流さ
れる管状炉内に配置されて加熱される蛍光体製造用容器
において、 前記ガスが通過しうる通気性を有するとともに、熱を前
記原料物質に伝導する熱伝導性を備え、前記管状炉の内
部で前記ガスが流れる方向についての両端を開口したボ
ートからなる蛍光体製造用容器。 - 【請求項3】 前記原料物質と前記ガスの反応を阻害す
るガスを含まない材料で形成された請求項2記載の蛍光
体製造用容器。 - 【請求項4】 グラファイト、アモルファスカーボン、
カーボンコートされたアルミナからなる群から選択され
た物質の粉末を、多孔性の状態となるように焼結してな
る請求項2記載の蛍光体製造用容器。 - 【請求項5】 BNの粉末を、多孔性の状態となるよう
に焼結してなる請求項2記載の蛍光体製造用容器。 - 【請求項6】 GaN:A(A=Zn,Mg)の原料物
質を収納し、窒素を含むガスが流される管状炉内に配置
されて加熱される蛍光体製造用容器において、 前記ガスが通過しうる通気性を有するとともに、熱を前
記原料物質に伝導する熱伝導性を備え、前記管状炉の内
部で前記ガスが流れる方向についての両端が開口したボ
ートからなる蛍光体製造用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00302599A JP3424165B2 (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | 蛍光体の製造装置及び蛍光体製造用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00302599A JP3424165B2 (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | 蛍光体の製造装置及び蛍光体製造用容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000204366A JP2000204366A (ja) | 2000-07-25 |
JP3424165B2 true JP3424165B2 (ja) | 2003-07-07 |
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ID=11545794
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00302599A Expired - Fee Related JP3424165B2 (ja) | 1999-01-08 | 1999-01-08 | 蛍光体の製造装置及び蛍光体製造用容器 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3424165B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
SG173925A1 (en) | 2002-03-22 | 2011-09-29 | Nichia Corp | Nitride phosphor and production process thereof, and light emitting device |
JP4521227B2 (ja) * | 2004-07-14 | 2010-08-11 | 株式会社東芝 | 窒素を含有する蛍光体の製造方法 |
-
1999
- 1999-01-08 JP JP00302599A patent/JP3424165B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000204366A (ja) | 2000-07-25 |
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