JP2004284876A - 不純物含有窒化ガリウム粉体およびその製造方法 - Google Patents

不純物含有窒化ガリウム粉体およびその製造方法 Download PDF

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和彦 原
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Abstract

【課題】不純物の含有量等が制御された不純物含有窒化ガリウム粉体、その粉体を実用的な速度で大量生産可能な製造方法、および不純物含有窒化ガリウム蛍光体を提供する。
【解決手段】結晶核上に成長した不純物含有窒化ガリウム結晶からなる不純物含有窒化ガリウム粉体、および粒子成長領域において、結晶核粒子上でハロゲン化ガリウムとアンモニアとを反応させるとともに、不純物原料ガスを供給して、結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶を成長させる工程を含む不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法、ならびに不純物含有窒化ガリウム蛍光体。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不純物含有窒化ガリウム粉体およびその製造方法、ならびに窒化ガリウム蛍光体に関し、特に光学ディスプレイ等に用いられる蛍光体に好適な不純物含有窒化ガリウム粉体およびその製造方法、ならびに不純物含有蛍光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化ガリウムは、高い発光効率を有する、物理的・化学的に安定である、導電性および熱伝導率が比較的大きい、有害物質を含まない等の優れた特徴を有するため、種々の応用が検討されている。そこで、本出願人は、窒化ガリウム粉体を2段階気相合成法により実用的な速度で大量生産できる方法に関する発明を想到し、先に特許出願した(特許文献1参照)。
【0003】
一方、近年、開発・研究が進んでいる電界放出ディスプレイ(FED:field emission display)、蛍光表示デバイス(VFD:vacuum fluorescent display)等の次世代ディスプレイに用いられる蛍光体は、消費電力等の面から下記の諸特性が要求されている。
(1)低電圧加速電子によって効率良く発光するために充分な発光中心が存在する。
(2)発光効率が高い。
(3)電子線の照射を受けても損傷を受けない。
(4)たとえ損傷により分解したとしても、電子線源の特性を劣化させる酸素や硫黄などのガスを放出しない。
(5)発光特性が安定である。
(6)低抵抗である。
(7)励起源として光を用いる場合、励起光波長に適した禁制帯幅を持つ。
【0004】
これらの電界放出ディスプレイ(FED)等に用いられる蛍光体として、発光中心となる不純物を含有した窒化ガリウム粉体は、窒化ガリウム自体が有する前記の優れた特徴とともに、発光中心を形成する不純物が含有されていることによって、より発光効率が向上することが期待される。また、同一母材(窒化ガリウム)でのRGB発光が可能となるため、より有用性の高い蛍光体を得ることができる、という利点もある。
【0005】
ところで、粉体中に不純物を含有させる方法として最も一般的なものは熱拡散法である。しかし、窒化ガリウムに不純物を含有するために熱拡散法を適用すると、窒化ガリウムは不純物拡散が充分に起こる1000℃以上の高温で熱分解を起こしてしまう問題がある。そこで、窒化ガリウム粉体の合成中に、不純物元素を含む物質を原料として添加して不純物を含有した窒化ガリウム粉体を製造する方法が提案されている(非特許文献1ないし3参照)。
【0006】
しかし、これらの方法はバッチプロセスであることから、大量生産には適さない。さらに、利用されている化学反応の速度が遅く、また準備工程が複雑であることなどから、不純物を含有する窒化ガリウム粉体の製造は、数時間から数日の反応時間を要する。また、作製条件を大きく変化させることが難しいため、得られる不純物含有窒化ガリウム粉体の特性を制御できる範囲が限られている、などの問題がある。
【0007】
【特許文献1】
特開2003−63810号公報
【非特許文献1】
”GaN phosphors for field emission displays” H.Kanie, T.Kawano and H.Koami: Proc.2nd Int. Symp.Blue Laser and Light Emitting Diodes, Chiba, 1998,p.552.
【非特許文献2】
”Blue phosphor GaN:Zn for VFDs and FEDs” F.Kataoka, Y.Satoh, J.Suda, K.Honda and H.Toki: Proc.8th Int. Symp. Physics and chemistry of Luminescent Mterials, Honolulu, 1999,p.17.
【非特許文献3】
”A new combustion method for GaN:Eu3+ luminescent powders” G.A.Hirata, F.Ramos, R.Garcis, E.J.Bosze, J.McKittrick, O.Contreras and F.A.Ponce: Phys. Stat. Sol. (a)118(2001)179−182.
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の第1の目的は、不純物の含有量、粒径分布、化学量論組成、電導度、禁制帯幅等が制御され、蛍光体等の各種用途に適した光学特性および電気的特性を示す不純物含有窒化ガリウム粉体を提供することにある。
【0009】
また、本発明の第2の目的は、不純物の含有量が高度に制御された不純物含有窒化ガリウム粉体を、実用的な速度で大量生産可能な製造方法を提供することにある。
【0010】
さらに、本発明の第3の目的は、不純物の含有量、粒径分布、化学量論組成、電導度、禁制帯幅等が充分に制御され、各種のデバイスに求められる光学特性および電気的特性を有する不純物含有窒化ガリウム蛍光体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、結晶核と、当該結晶核上に成長した不純物含有窒化ガリウム結晶とから構成される不純物含有窒化ガリウム粉体を発明の構成とする。
【0012】
この不純物含有窒化ガリウム粉体は、結晶核上に成長した窒化ガリウム結晶に含有された不純物が発光中心を形成する。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の不純物含有窒化ガリウム粉体において、前記不純物が、亜鉛、テルビウム、マグネシウム、ユーロピウム、ツリウム、サマリウム、ケイ素、インジウムおよびアルミニウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする。
【0014】
この不純物含有窒化ガリウム粉体において、不純物として含有する亜鉛、テルビウム、マグネシウム、ユーロピウム、ツリウムおよびサマリウムは、発光中心を形成し、また、ケイ素は電導度を向上させることができる。さらに、インジウムおよびアルミニウムは、不純物含有窒化ガリウム結晶の禁制帯幅を制御して、同時に含有させる発光中心不純物による発光波長を変化させることができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、粒子成長領域に結晶核粒子を供給し、ハロゲン化ガリウム含有ガスとアンモニア含有ガスを供給して、前記結晶核粒子上で前記ハロゲン化ガリウムとアンモニアとを反応させるとともに、不純物原料ガスを供給して、前記結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶を成長させる粒子成長工程を含むことを特徴とする不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法を発明の構成とする。
【0016】
この製造方法では、粒子成長領域に不純物原料ガスを供給することにより、不純物原料ガス、ハロゲン化ガリウムおよびアンモニアガスが反応して結晶核上に成長する窒化ガリウム結晶中に不純物が含有される。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、結晶核生成領域で窒化ガリウム結晶核粒子を生成させる結晶核生成工程と、生成した窒化ガリウム結晶核粒子を粒子成長領域に供給し、かつハロゲン化ガリウム含有ガスとアンモニア含有ガスを供給して、前記窒化ガリウム結晶核粒子上でハロゲン化ガリウムとアンモニアとを反応させるとともに、不純物原料ガスを供給して前記結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶を成長させる粒子成長工程と、を含むことを特徴とする不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法を発明の構成とする。
【0018】
この製造方法では、粒子成長領域に不純物原料ガスを供給することにより、ハロゲン化ガリウムとアンモニアガスとが反応して窒化ガリウム結晶核粒子上に成長する窒化ガリウム結晶中に不純物が含有される。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項4に記載の製造方法において、前記窒化ガリウム結晶核粒子は、結晶核生成領域でガリウム蒸気とアンモニアガスとを反応させて生成させることを特徴とする。
【0020】
この製造方法では、結晶核生成領域でガリウムとアンモニアガスとを反応させることにより、窒化ガリウム結晶核粒子が生成され、粒子成長領域に供給される。
【0021】
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の製造方法において、前記ハロゲン化ガリウムは、反応管内に載置されたガリウムにハロゲン化水素を供給し化学的に反応させて生成させたものであることを特徴とする。
【0022】
この製造方法では、反応管内に載置されたガリウムにハロゲン化水素を供給し化学的に反応させることにより生成するハロゲン化ガリウムが、粒子成長領域に供給されてアンモニアガスと反応する。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、前記請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の製造方法において、前記不純物原料ガスは、前記不純物原料を不活性ガス中で加熱蒸発させて生成させた後、前記粒子成長領域に供給することを特徴とする。
【0024】
この製造方法では、不純物原料を不活性ガス中で加熱蒸発させることにより、不純物原料ガスが生成し、粒子成長領域に供給される。
【0025】
また、請求項8に記載の発明は、前記請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の製造方法において、前記不純物原料ガスは、前記不純物原料をハロゲン化水素ガス中で加熱して揮発性物質に転化させて生成させた後、前記粒子成長領域に供給することを特徴とする。
【0026】
この製造方法では、不純物原料をハロゲン化水素ガス中で加熱して揮発性物質に転化させることにより、不純物原料ガスが生成し、粒子成長領域に供給される。
【0027】
また、請求項9に記載の発明は、前記請求項3ないし請求項8のいずれか1項に記載の製造方法において、前記不純物原料ガスは、前記粒子成長領域を構成する粒子成長炉の外部から供給することを特徴とする。
【0028】
この製造方法では、粒子成長領域を構成する粒子成長炉の外部から不純物原料ガスが供給されることによって、結晶核上に不純物含有窒化ガリウム結晶が成長する。
【0029】
また、請求項10に記載の発明は、結晶核と、当該結晶核上に成長された不純物含有窒化ガリウム結晶とから構成される不純物含有窒化ガリウム粉体からなることを特徴とする不純物含有窒化ガリウム蛍光体を発明の構成とする。
【0030】
この不純物含有蛍光体では、不純物含有窒化ガリウム粉体の結晶核上に成長した窒化ガリウム結晶に含有される不純物が発光中心を形成する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の不純物含有窒化ガリウム粉体(以下、「本発明のGaN粉体」という)およびその製造方法、ならびに不純物含有窒化ガリウム蛍光体(以下、「本発明のGaN蛍光体」という)について詳細に説明する。
【0032】
本発明のGaN粉体は、結晶核と、その結晶核上に成長された不純物含有窒化ガリウム結晶とから構成される。結晶核は、特に制限されず、その結晶核上に窒化ガリウム結晶が成長して粉体粒子を形成できるものであれば、いずれの元素からなるものでもよい。この結晶核として、窒化ガリウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ボロン、炭化ケイ素等からなる微小粒子が挙げられる。特に、結晶核が窒化ガリウム結晶粒子である場合には、結晶核粒子上に成長する不純物含有窒化ガリウム結晶に歪みが生じない点で、好ましい。
【0033】
本発明の粉体を構成する結晶核の粒径は、通常、100nm〜1μm程度であり、100nm〜500nmの範囲が、高い収率を達成できることから好ましい。
【0034】
また、本発明のGaN粉体において、不純物含有窒化ガリウム結晶に含有される不純物は、本発明のGaN粉体を用いた蛍光体に求められる発光波長等の光学的特性、および電気的特性等に応じて選択されるが、その具体例として、亜鉛、テルビウム、マグネシウム、ユーロピウム、ツリウム、サマリウム、ケイ素、インジウムおよびアルミニウムから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。不純物として含有する亜鉛、テルビウム、マグネシウム、ユーロピウム、ツリウムおよびサマリウムは、発光中心を形成する。例えば、不純物としてテルビウムを含む本発明のGaN粉体は、青色〜緑色の波長領域の蛍光を示し、また、不純物として亜鉛を含む本発明のGaN粉体は、青色〜青緑色の波長領域の蛍光を示す。さらに、マグネシウムを含む本発明のGaN粉体は青紫色の蛍光を示す。また、ケイ素は電導度を向上させるために有効である。さらに、インジウムおよびアルミニウムは、不純物含有窒化ガリウム結晶の禁制帯幅を制御して、同時に含有させる発光中心不純物による発光波長(色)を変化させることができる。例えば、亜鉛含有(Ga,In)N混晶は、青〜赤色の波長領域の蛍光を示す。
【0035】
結晶核上に成長される不純物含有窒化ガリウム結晶は、次のいずれの形態であってもよい。
(1)窒化ガリウム結晶中に不純物が含有されている。
(2)不純物が窒化ガリウムと混晶を形成している。例えば、不純物としてアルミニウム(Al)、インジウム(In)が含有され、(Al,Ga)N、(Ga,In)N等の混晶を形成している。
(3)窒化ガリウム結晶中に不純物が含有されているとともに、一部が窒化ガリウムと混晶を形成している。例えば、亜鉛含有(Ga,In)N混晶、テルビウム含有(Al,Ga)N混晶を形成している。
【0036】
不純物の含有量は、本発明のGaN粉体の用途、不純物の元素種、発光波長等に応じて適宜選択されるが、通常、1〜500×1019cm−3の範囲である。特に、亜鉛の場合には、5〜50×1019cm−3程度、テルビウムの場合には、50〜500×1019cm−3程度、マグネシウムの場合には、5〜50×1019cm−3程度である。
【0037】
本発明のGaN粉体は、結晶核上に不純物含有窒化ガリウム結晶を形成できる方法であれば、いずれの方法にしたがって製造してもよい。特に、本発明のGaN粉体の製造方法として、粒子成長領域に結晶核粒子を供給し、ハロゲン化ガリウム含有ガスとアンモニア含有ガスを供給して、前記結晶核粒子上で前記ハロゲン化ガリウムとアンモニアとを反応させるとともに、不純物原料ガスを供給して、前記結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶を成長させる粒子成長工程を含む方法が、連続的にしかも比較的高速で、本発明のGaN粉体を製造できることから、好適である。
【0038】
この方法において、予め準備された結晶核となる微小粒子が粒子成長領域に供給されるようにしてもよいし、あるいは結晶核生成領域で結晶核粒子を生成し、生成された結晶核粒子が粒子成長領域に供給されるようにしてもよい。例えば、予め用意した酸化アルミニウム微小粒子が粒子成長領域に直接的に供給されるようにしてもよい。また、結晶核生成領域で窒化ガリウム結晶核粒子を生成させ、生成した窒化ガリウム結晶核粒子が、結晶核生成領域に連絡された粒子成長領域に流通させて供給されるようにしてもよい。特に、結晶核生成領域で窒化ガリウム結晶核粒子を生成させる結晶核生成工程と、生成した窒化ガリウム結晶核粒子を粒子成長領域に供給し、かつハロゲン化ガリウム含有ガスとアンモニア含有ガスを供給して、前記窒化ガリウム結晶核粒子上でハロゲン化ガリウムとアンモニアとを反応させるとともに、不純物原料ガスを供給して前記結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶を成長させる粒子成長工程と、を含む方法(2段階気相合成法)は、本発明の粉体を連続的かつ比較的高速で製造できるため、実用的な大量生産方法として好適である。
【0039】
この2段階気相合成法において、結晶核生成領域における窒化ガリウム結晶核の生成および粒子成長領域における粒子成長は、それぞれ下記の化学反応にしたがって行われる。
結晶核生成(上流部):Ga+NH→GaN+3/2H
粒子成長(下流部):GaX+NH→GaN+HX+H(X:ハロゲン元素)
【0040】
この2段階気相合成法において、結晶核生成領域における窒化ガリウム結晶核の生成は、金属ガリウムを加熱して生成されるガリウム蒸気とアンモニアガスとの反応により行われる。このとき、結晶核生成領域の温度は、1050〜1100℃の温度範囲に設定して行うことが好ましい。これによって、生成する窒化ガリウム結晶核が、よい結晶性を有するものとなる。
【0041】
粒子成長領域に供給されるアンモニア含有ガスは、アンモニアのみからなるものでもよいし、アンモニアガスと窒素等の不活性キャリアガスとの混合ガスでもよい。
【0042】
また、粒子成長領域に供給されるハロゲン化ガリウム含有ガスは、ハロゲン化ガリウムとして、塩化ガリウム、臭化ガリウム等が挙げられ、これらのハロゲン化ガリウムは、加熱した金属ガリウムを、ハロゲン化水素と反応させて生成させることができる。ハロゲン化ガリウムとして塩化ガリウムを生成させる場合には、加熱温度は800〜900℃の範囲が好ましい。これにより、塩化ガリウムの生成量は、加熱温度に依らず、供給する塩化水素の量に比例する。
そして、生成したハロゲン化ガリウムは、粒子成長領域に導入され、アンモニアガスと反応させることができる。
【0043】
粒子成長領域に不純物原料ガスを供給する方法としては、用いる不純物原料の蒸気圧に応じて、次の3通りの方法がある。
蒸気圧の低い物質を原料に用いる場合
1.粒子成長炉内に置き、不活性キャリアガス中で加熱蒸発させて粒子成長領域へ供給する方法
2.粒子成長炉内に置き、ハロゲン化水素ガス中で加熱し、揮発性物質に転化した後、粒子成長領域へ供給する方法
蒸気圧の高い物質を原料に用いる場合
3.100%のガス、またはキャリアガス中に希釈した状態で粒子成長炉の外部から供給する方法
この3の方法において、導入する不純物原料ガスとしては、不純物として含有させる元素を含む有機金属化合物(例えば、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム)や水素化物(例えば、シラン)などを用いることができる。これらの不純物原料のみからなる100%のガス、または希釈ガスの流量は、質量流量制御器などを用いて広範囲かつ正確に制御することができる。そのため、この方法は、(1)および(2)の方法よりも不純物原料の供給量を広範囲に制御可能である。
【0044】
(2)の方法で用いるハロゲン化水素としては、塩化水素および臭化水素などが挙げられ、特に高い反応性を示すとともに、入手が容易であることから塩化水素が好ましい。
【0045】
また、粒子成長領域における反応は、加熱源を適宜に制御することによって、900〜1100℃の温度に加熱して行うことが好ましい。これによって、最終的に得る窒化ガリウム粉体の結晶性をより向上させることができる。このとき、(3)の方法において、粒子成長炉に導入する100%のガスまたは希釈ガスが、粒子成長炉内の温度で分解する場合には、不純物原料を粒子成長炉内に導入するための導入管の内壁を水冷すると、望ましい。
【0046】
また、本発明の方法によって製造されたGaN粉体は、アニール処理することにより、発光中心として含有する不純物による蛍光発光を増加させることができる。例えば、不純物として亜鉛を含む本発明のGaN粉体は、アンモニアガス中、1000℃〜1100℃でアニール処理することにより、蛍光発光を増加させることができる。
【0047】
以下、図1に示す製造装置によるGaN粉体の製造方法について詳細に説明するとともに、本発明のGaN粉体の製造方法について説明する。
図1は、本発明の粉体の製造に好適な製造装置の構成を示す図である。
【0048】
図1に示す製造装置は、結晶核生成部1と、粒子成長部2とから構成される。
【0049】
結晶核生成部1は、反応管3と、この反応管3の外周に周設された管状電気炉4、5を備える。反応管1の下部には、窒化ホウ素等の耐熱性素材で形成されたルツボ6が配置され、ルツボ6の外周には加熱用コイル(図示せず)が周設されている。ルツボ6は、加熱反応管7内に収容され、加熱反応管7は、下側部にガス導入口8を備え、上部に開口9を有する。また、反応管3は、下側部にガス導入口10が設けられ、上部にガス流出口11が設けられている。
【0050】
粒子成長部2は、反応管12と、この反応管12の外周に周設された管状電気炉13、14、15、16を備える。また、反応管12の上部には、結晶核導入管20が配置され、この結晶核導入管20は前記結晶核生成部1のガス流出口11と結晶核輸送管18を介して連通し、下方に開口部19を有する。この結晶核導入管20の内側には予備反応管17が収容されている。予備反応管17内には、窒化ホウ素等で形成されたルツボ21が配置され、ルツボ21の下部には、不純物原料容器22が配置される。不純物原料容器22は、不純物原料を充填し、図示しない加熱用コイルによって加熱するものである。また、予備反応管17の上部には、ガス導入口23が設けられ、下部には前記結晶核導入管20の内側に開口するガス排出口24が設けられている。
【0051】
さらに、反応管12の上部には、ガス導入口25が設けられ、反応管12の下部には粉体捕集部26が配置されている。粉体捕集部26は、頂部に配置されたフィルタ27と、そのフィルタ27の下部に連絡するガス排出管28とを備える。
【0052】
次に、この図1に示す製造装置による本発明のGaN粉体の製造について説明する。
まず、結晶核生成部1において、ルツボ6に金属ガリウムAを入れ、加熱用コイルで、例えば1400℃に加熱してガリウム蒸気が生成される。生成されたガリウム蒸気は、ガス導入口8より導入される窒素等のキャリアガスによって、開口9を通って、反応管3の結晶核生成領域Bに導入され、ガス導入口10より導入されるアンモニアガスと反応して窒化ガリウム結晶核粒子が生成される。
【0053】
このとき、前記ガリウム蒸気と前記アンモニアガスとの反応は、特には限定されないが、管状電気炉4、5を制御することによって1050〜1100℃の温度範囲に設定して行うことが好ましい。これによって、窒化ガリウム結晶核の結晶性をより向上させることができる。
【0054】
なお、この「ガリウム蒸気」とは完全に気化した状態のもののみならず、微少な液滴から構成されているものをも含む。
【0055】
次に、前記結晶核生成部1で生成した窒化ガリウム結晶核粒子は、残余のアンモニアガスおよびキャリアガスと共に、ガス流出口11より結晶核輸送管18および結晶核導入管20を通って、開口部19より反応管12内の粒子成長領域Cに輸送される。
【0056】
一方、粒子成長部2においては、予備反応管17内のルツボ21に充填された金属ガリウムDが管状電気炉13によって加熱溶融される。溶融したガリウムは、ガス導入口23よりキャリアガスとともに予備反応管17内に導入されるハロゲン化水素ガスと反応し、ハロゲン化ガリウムが生成される。
【0057】
また、予備反応管17に配置された不純物原料容器22には不純物原料Eが充填され、この不純物原料Eは、管状電気炉13によって加熱されるとともに、予備反応管17内に導入されるハロゲン化水素ガスと反応して不純物原料ガスを生成する。ハロゲン化ガリウムとして塩化ガリウムを生成させる場合には、管状電気炉13の加熱温度は800〜900℃の範囲が好ましい。供給する塩化水素の量に対する塩化ガリウムの生成量の割合は、加熱温度に依らず、約60%とほぼ一定となる。
また、不純物原料ガスの供給量は、管状電気炉13の温度により制御が可能である。実際に、酸化ユーロピウム(Eu)を原料に用いるユーロピウム含有窒化ガリウム結晶粉体の製造では、800℃で2×1019cm−3程度、900℃で9×1019cm−3程度である。
【0058】
生成したハロゲン化ガリウムと、不純物原料ガスとは、予備反応管17内に導入されるキャリアガスなどと共に、ガス排出口24より反応管12の粒子成長領域Cに導入される。
【0059】
反応管12の粒子成長領域Cにおいては、結晶核生成部1より輸送された窒化ガリウム結晶核粒子およびアンモニアガスと、予備反応管17より導入されるハロゲン化ガリウムと不純物原料ガスとが合流する。そして、窒化ガリウム結晶核粒子上において、前記ハロゲン化ガリウムとアンモニアガスとが反応して、前記窒化ガリウム結晶核上に不純物含有窒化ガリウム結晶が成長し、不純物含有窒化ガリウム粉体が生成される。この不純物含有窒化ガリウム結晶の成長は、管状電気炉14、15を制御することによって、粒子成長領域Cの温度を900〜1100℃に加熱して行うことが好ましい。
【0060】
生成された窒化ガリウム粉体は、ガス導入口25より導入されるキャリアガスなどとともに、反応管12の下方に輸送され、粉体捕集部26のフィルタ27で捕集される。反応せずに残留したアンモニアガスおよび塩化水素ガス、並びにこれらのガスの反応によって生成される塩化アンモニウム(NHCl)ガスなどは、ガス排気口28を通って、反応管12外へ排出される。
【0061】
なお、管状電気炉16は、主として上述したNHClガスなどの副生成物がフィルタ27に付着するのを防止するため、その副生成物を加熱し気体状態に維持しておくために設けられる。通常、管状電気炉16によってフィルタ27近傍が約500℃程度に加熱される。
【0062】
この図1に示す製造装置においては、不純物原料容器22に充填した不純物原料Eをハロゲン化水素中で加熱し、揮発性物質に転化させて不純物原料ガスが生成される。そのため、図1に示す製造装置は、蒸気圧が低い不純物原料を用いる場合にも、不純物原料ガスを生成させることが出来る点で、有利である。
【0063】
次に、図2に示す製造装置によって、本発明の粉体を製造する方法について説明する。
図2は、本発明の粉体の製造に好適な他の製造装置の構成を示す図である。この図2に示す製造装置は、粒子成長部2が2つの予備反応管29、30が収容された原料混合管31を備えること以外は、前記図1に示す製造装置と同一の構成を備えるものである。したがって、図1に示す製造装置と同様の部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0064】
図2に示す製造装置は、反応管12の上部に配置された結晶核導入管20の内側に、予備反応管29、30が収容された原料混合管31を備えるものである。予備反応管29内には、窒化ホウ素等で形成されたルツボ21が配置される。また、予備反応管29の上部には、ガス導入口32が設けられ、下部にはガス排出口33が設けられている。ガス排出口33は、前記原料混合管31の内側に開口している。さらに、予備反応管30内には、管状電気炉13によって加熱される不純物原料容器22が配置される。この不純物原料容器22には、不純物Eが充填される。予備反応管30の上部には、ガス導入口34が設けられ、下部にはガス排出口35が設けられている。ガス排出口35は、前記ガス排出口33と並んで前記原料混合管31の内側に開口している。原料混合管31の上部には、ガス導入口36が設けられ、原料混合管31の下部には、混合ガス排出口37が設けられている。
【0065】
図2に示す製造装置においては、図1に示す製造装置について説明した方法と同様にして、結晶核生成部1の結晶核生成領域Bにおいて、窒化ガリウム結晶核粒子が生成する。生成した窒化ガリウム結晶核粒子は、残余のアンモニアガスおよびキャリアガスと共に、ガス流出口11より結晶核輸送管18を通って結晶核導入管20内に輸送される。
【0066】
一方、粒子成長部2の予備反応管29においては、ルツボ21内に充填された金属ガリウムDが、管状電気炉13によって加熱溶融される。溶融したガリウムは、ガス導入口31よりキャリアガスと共に導入されるハロゲン化水素ガスと反応し、ハロゲン化ガリウムが生成する。
【0067】
また、予備反応管30内においては、不純物原料容器22内に充填された不純物原料Eが、管状電気炉13によって加熱されることによって、ガス導入口34より導入される不活性キャリアガス中で蒸発し、不純物原料ガスが生成する。
【0068】
予備反応管29内で生成したハロゲン化ガリウムは、ガス排出口33より原料混合管31内に導入される。また、予備反応管30内で生成した不純物原料ガスは、ガス排出口35より原料混合管31内に導入される。原料混合管31内に導入されたハロゲン化ガリウムと不純物原料ガスとは、充分に混合される。この混合ガスは、ガス導入口36より導入されるキャリアガスと共に、混合ガス排出口37より粒子成長領域Cに導入される。
一方、結晶核生成部1から輸送されてきた窒化ガリウム結晶核粒子、残余のアンモニアガスおよびキャリアガスは、結晶核導入管20の開口部19より粒子成長領域Cに導入される。
【0069】
反応管12の粒子成長領域Cにおいては、窒化ガリウム結晶核粒子上で前記ハロゲン化ガリウムとアンモニアガスとが反応して窒化ガリウム結晶が成長するとともに、不純物原料ガスによって成長する窒化ガリウム結晶中に不純物が導入される。そして、前記窒化ガリウム結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶が成長し、不純物含有窒化ガリウム粉体が生成する。この不純物含有窒化ガリウム結晶の成長は、管状電気炉13、14、15を制御することによって、粒子成長領域Cの温度を900〜1100℃に加熱して行うことが好ましい。
【0070】
生成された窒化ガリウム粉体は、ガス導入口25より導入されるキャリアガスなどとともに、反応管12の下方に輸送され、粉体捕集部26のフィルタ27で捕集される。反応せずに残留したアンモニアガスおよび塩化水素ガス、並びにこれらのガスの反応によって生成される塩化アンモニウム(NHCl)ガスなどは、ガス排気口28を通って、反応管12外へ排出される。
【0071】
この図2に示す製造装置においては、不純物原料容器22に充填した不純物原料Eをハロゲン化水素中で加熱し、揮発性物質に転化させて不純物原料ガスが生成される。そのため、図2に示す製造装置は、蒸気圧が低い不純物原料を用いる場合にも、不純物原料ガスを生成させることが出来る点で、有利である。また、図2に示す製造装置においては、ハロゲン化ガリウムの生成と、不純物原料ガスの生成とが、独立した予備反応管29、30で行われる。そのため、図2に示す製造装置は、ハロゲン化ガリウムの生成と、不純物原料ガスの生成とをそれぞれ別個に制御可能である。また、図2に示す製造装置は、得られる不純物含有窒化ガリウム粉体中の不純物の含有量、窒化ガリウム結晶核上での結晶成長速度等等を制御する上で有利である。
【0072】
不純物原料ガスの供給量は、ガス導入口34より導入する不活性ガス、もしくはハロゲン化水素の流量および不純物原料容器22の温度によって制御することができる。
また、不純物原料容器22の温度は、反応管12内の温度分布を利用して、不純物原料容器22を上下に移動させることによって制御することができる。このとき、粒子成長領域Cの温度が1100℃の場合、約500〜1100℃の範囲で制御が可能である。
これによって、図2に示す製造装置は、図1に示す製造装置に比べて不純物原料の供給量をより広範囲に制御することができる。
【0073】
次に、図3に示す製造装置によって、本発明の粉体を製造する方法について説明する。
図3は、本発明の粉体の製造に好適な他の製造装置の構成を示す図である。この図3に示す製造装置は、粒子成長部2が予備反応管17と不純物原料導入管38を収容する原料混合管39を備えること以外は、前記図1に示す製造装置と同一の構成を備えるものである。したがって、図1に示す製造装置と同様の部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0074】
この図3に示す製造装置は、予備反応管17と不純物原料導入管38を収容した原料混合管39を備えるものである。予備反応管17の上部には、ガス導入口23が設けられ、下部にはガス排出口24が設けられている。また、予備反応管17内には、金属ガリウムが充填されたルツボ21のみが配置されている。さらに、不純物原料導入管38の上部には、ガス導入口40が設けられ、下部には、ガス導出口41が開口されている。原料混合管39の上部には、ガス導入口42が設けられ、原料混合管39の下部には、混合ガス排出口43が設けられている。ガス排出口24とガス導出口41は、原料混合管39の内側に開口している。
【0075】
図3に示す製造装置においては、図1に示す製造装置について説明した方法と同様にして、結晶核生成部1の結晶核生成領域Bにおいて、窒化ガリウム結晶核粒子が生成する。生成した窒化ガリウム結晶核粒子は、残余のアンモニアガスおよびキャリアガスと共に、ガス流出口11より結晶核輸送管18を通って結晶核導入管20内に輸送される。
【0076】
一方、予備反応管17においては、ルツボ21内に充填された金属ガリウムDが、管状電気炉13によって加熱溶融される。溶融したガリウムは、ガス導入口23よりキャリアガスと共に導入されるハロゲン化水素ガスと反応し、ハロゲン化ガリウムが生成する。
【0077】
また、不純物原料導入管38内には、ガス導入口40より不純物原料ガスが導入され、ガス導出口41より原料混合管39内に導入される。このとき、導入される100%のガスまたは希釈ガスが、管状電気炉13の温度(800〜900℃)で分解する場合には、不純物原料を粒子成長炉内に導入するための導入管の内壁を水冷すると、望ましい。
【0078】
さらに、予備反応管17で生成したハロゲン化ガリウムは、ガス排出口24より原料混合管39内に導入される。原料混合管39内に導入されたハロゲン化ガリウムと不純物原料ガスとは、充分に混合される。この混合ガスは、ガス導入口42より導入されるキャリアガスと共に、混合ガス排出口43より粒子成長領域Cに導入される。
【0079】
一方、結晶核生成部1から輸送されてきた窒化ガリウム結晶核粒子、残余のアンモニアガスおよびキャリアガスは、結晶核導入管20の開口部19より粒子成長領域Cに導入される。
【0080】
反応管12の粒子成長領域Cにおいては、窒化ガリウム結晶核粒子上で前記ハロゲン化ガリウムとアンモニアガスとが反応して窒化ガリウム結晶が成長するとともに、不純物原料ガスによって成長する窒化ガリウム結晶中に不純物が導入される。そして、前記窒化ガリウム結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶が成長し、不純物含有窒化ガリウム粉体が生成する。この不純物含有窒化ガリウム結晶の成長は、管状電気炉13、14、15を制御することによって、粒子成長領域Cの温度を900〜1100℃に加熱して行うことが好ましい。
【0081】
生成された窒化ガリウム粉体は、ガス導入口25より導入されるキャリアガスなどとともに、反応管12の下方に輸送され、粉体捕集部26のフィルタ27で捕集される。反応せずに残留したアンモニアガスおよび塩化水素ガス、並びにこれらのガスの反応によって生成される塩化アンモニウム(NHCl)ガスなどは、ガス排気口28を通って、反応管12外へ排出される。
【0082】
この図3に示す製造装置においては、蒸気圧が高い不純物原料を用いて、不純物原料の蒸気のみからなるガス、または不純物原料の蒸気をキャリアガスで希釈した状態で粒子成長領域Cに導入し、不純物含有窒化ガリウム粉体を製造する場合に有効である。また、図3に示す製造装置においては、ハロゲン化ガリウムの生成と、不純物原料ガスの供給とが、それぞれ別個に行われる。そのため、図3に示す製造装置は、ハロゲン化ガリウムの生成と、不純物原料ガスの供給とをそれぞれ別個に制御可能である。
【0083】
導入する不純物原料ガスとしては、不純物として含有させる元素を含む有機金属化合物(例えば、ジメチル亜鉛、トリメチルアルミニウム)や水素化物(例えば、シラン)などを用いることができる。これらの不純物原料のみからなるガス、または希釈ガスの流量は、質量流量制御器などを用いて広範囲かつ正確に制御することができる。そのため、図3に示す製造装置は、図1に示す製造装置よりも不純物原料の供給量を広範囲に制御可能である。
【0084】
以上に説明した図1、図2および図3に示す製造装置は、本発明の粉体の製造を行う装置の例である。したがって、基本的に、ガリウム蒸気とアンモニアガスとの反応によって窒化ガリウム結晶核粒子を生成する結晶核生成部と、ハロゲン化ガリウム、アンモニアガスおよび不純物原料ガスを導入して、窒化ガリウム結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶を生成させる粒子成長部とを有する装置であれば、これらの装置以外の装置によっても、本発明の粉体を製造可能であることは勿論である。
【0085】
【実施例】
以下、本発明の実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0086】
(実施例1)
本例は、図1に構成を示す製造装置を用いて、不純物としてテルビウムを含有する窒化ガリウム粉体を製造した例である。
この例では、反応管3、加熱反応管7、反応管12、予備反応管17および結晶核導入管20は、石英製のものを用いた。また、結晶核生成部1における反応温度は1100℃とし、粒子成長部2における反応温度は、管状電気炉13、14、15によって、それぞれ900℃、1000℃、および1000℃とした。さらに、管状電気炉16による加熱温度は、600℃とした。
【0087】
結晶核生成部1のガス導入口10からのアンモニアガスの導入量は500sccmとし、ガス導入口8からの窒素キャリアガスの導入量は1000sccmとした。さらに、粒子成長部2において、ガス導入口25からの窒素キャリアガスの導入量は3800sccmとした。また、ガス導入口23において、塩化水素ガスの導入量は15sccm、窒素キャリアガスの導入量は85sccmとした。
【0088】
ルツボ6内に充填した金属ガリウムは、最大で1300℃に加熱してガリウム蒸気を生成させた。また、本例では、不純物原料Eとして金属テルビウムを用いた。
【0089】
以上のようにして得られたテルビウム含有窒化ガリウム粉体(以下、「GaN−Tb粉体」という)は、X線マイクロ分析によりテルビウム濃度を測定したところ、テルビウム濃度が6×1019cm−3であった。
また、収率は29%であり、Ga−Tb粉体の製造速度は、0.65g/hであった。
【0090】
(実施例2)
本例は、不純物として、金属テルビウムの代わりに硫化亜鉛を用いた以外は、実施例1と同様にして、不純物として亜鉛を含有する窒化ガリウム粉体を製造した例である。
【0091】
得られた亜鉛含有窒化ガリウ粉体(以下、「GaN−Zn粉体」という)の亜鉛濃度は、1.5×1020cm−3であった。また、収率は20%であり、Ga−Zn粉体の製造速度は、0.46g/hであった。
【0092】
次に、得られたGaN−Tb粉体およびGaN−Zn粉体、ならびに比較のために不純物を用いずに製造した不純物を含有しない窒化ガリウム粉体について、それぞれフォトルミネッセンス測定を行った。フォトルミネッセンス測定は、励起光としてHe−Cdレーザの325nm線を用い、試料温度を20Kとして行った。その結果、図4に示すように、GaN−Tb粉体およびGaN−Zn粉体からは、それぞれTbを発光中心とするフォトルミネッセンススペクトル(b)およびZnを発光中心とするフォトルミネッセンススペクトル(c)が得られた。
【0093】
フォトルミネッセンス(b)は、GaN母体からの発光の他に、1.9〜2.6eVの緑色域を中心に4本の発光を示し、3価のテルビウムイオンを発光中心とする発光である。また、フォトルミネッセンススペクトル(c)は、2.8eVにピークをもつブロードな発光帯からなり、Znを発光中心とする特徴的な発光である。
【0094】
これらのスペクトル(b)、(c)に対して、不純物を含有しない窒化ガリウム粉体は、フォトルミネッセンススペクトル(a)を示した。これにより、GaN−Tb粉体およびGaN−Zn粉体は、蛍光体として用い得ることが分った。
【0095】
(実施例3)
本例は、不純物として、金属テルビウムの代わりに硫化マグネシウムを用いた以外は、実施例1と同様にして、不純物としてマグネシウムを含有する窒化ガリウム粉体を製造した例である。
【0096】
得られたマグネシウム含有窒化ガリウ粉体のマグネシウム濃度は、1.6×1020cm−3であった。また、収率は10%であり、マグネシウム含有窒化ガリウム粉体の製造速度は、0.25g/hであった。
【0097】
(実施例4)
実施例1において、結晶核粒子生成領域Bから粒子成長領域Cに供給される窒化ガリウム結晶核粒子の平均粒径を1.2μmにするとともに、ガス導入口23より供給する塩化水素ガスの供給量を変化させて、得られるGaN−Zn粉体の平均粒径を測定した。その結果、塩化水素流量が15sccmで約1.8μm、また、塩化水素流量が30sccmで約2.5μmのGaN−Zn粉体が得られた。この平均粒径は蛍光体として実用的な範囲である。
【0098】
(実施例5)
図2に示す構成の製造装置を用いて、不純物としてテルビウムを含有する窒化ガリウム粉体を製造した例である。
この例では、反応管3、加熱反応管7、反応管12、予備反応管17および結晶核導入管20は、石英製のものを用いた。また、結晶核生成部1における反応温度は1100℃とし、粒子成長部2における反応温度は、管状電気炉13、14、15によって、それぞれ900℃、1000℃、および1000℃とした。さらに、管状電気炉16による加熱温度は、600℃とした。
【0099】
結晶核生成部1のガス導入口10からのアンモニアガスの導入量は500sccmとし、ガス導入口8からの窒素キャリアガスの導入量は1000sccmとした。さらに、粒子成長部2において、ガス導入口25からの窒素キャリアガスの導入量は3800sccmとした。また、ガス導入口32において、塩化水素ガスの導入量は15sccm、窒素キャリアガスの導入量は85sccmとした。
【0100】
ルツボ6内に充填した金属ガリウムは、最大で1300℃に加熱してガリウム蒸気を生成させた。また、本例では、不純物原料Eとして金属テルビウムを用いた。
このとき、ガス導入口34からの塩化水素ガスの導入量を、6sccmおよび15sccmとする2つの条件で、テルビウム含有窒化ガリウム粉体を製造した。
【0101】
以上のようにして得られたテルビウム含有窒化ガリウム粉体について、X線マイクロ分析によりテルビウム濃度を測定したところ、前記塩化水素ガスの導入量を6sccmとして製造したものは、テルビウム濃度が約6×1019cm−3、塩化水素ガスの導入量を15sccmとして製造したものは、テルビウム濃度が約15×1019cm−3であった。
さらに、不純物原料容器22の温度をさらに高くすることによって、50〜500×1019cm−3程度のテルビウム濃度のテルビウム含有窒化ガリウム粉体が得られることが予想される。
【0102】
(実施例6)
本例は、不純物として、金属テルビウムの代わりに硫化亜鉛を用いた以外は、実施例5と同様にして、不純物として亜鉛を含有する窒化ガリウム粉体を製造した例である。
このとき、ガス導入口34からの塩化水素ガスの導入量を、2sccmおよび10sccmとする2つの条件で、亜鉛含有窒化ガリウム粉体を製造した。
【0103】
以上のようにして得られた亜鉛含有窒化ガリウム粉体について、X線マイクロ分析によりテルビウム濃度を測定したところ、前記塩化水素ガスの導入量を2sccmとして製造したものは、亜鉛濃度が約5×1019cm−3、塩化水素ガスの導入量を10sccmとして製造したものは、亜鉛濃度が約25×1019cm−3であった。
【0104】
【発明の効果】
請求項1および請求項2に記載の発明に係る不純物含有窒化ガリウム粉体は、不純物の含有量、粒径分布、化学量論組成、電導度、禁制帯幅等が制御され、蛍光体等の各種用途に適した光学および電気的特性を示すものである。
【0105】
また、請求項3ないし請求項9に記載の発明に係る製造方法によれば、
(1)不純物を含有した窒化ガリウム粉体の実用的な速度で連続的な大量生産が可能になる。
(2)ガス状の原料物質を供給するため、これらの流量を制御するという容易な手法で、不純物濃度の制御が可能になった。
【0106】
また、請求項7および請求項8に記載の発明に係る製造方法は、特に、蒸気圧が低い不純物原料を用いる場合にも、不純物原料ガスを生成させることが出来る点で、有利である。
【0107】
さらに、請求項9に記載の発明に係る製造方法は、蒸気圧が高い不純物原料を用いて、不純物原料の蒸気のみからなるガス、または不純物原料の蒸気をキャリアガスで希釈した状態で粒子成長領域Cに導入し、不純物含有窒化ガリウム粉体を製造する場合に有効である。
【0108】
さらにまた、請求項10に記載の発明に係る不純物含有窒化ガリウム蛍光体は、不純物の含有量、粒径分布、化学量論組成、電導度、禁制帯幅等が充分に制御され、各種のデバイスに求められる光学および電気的な特性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不純物含有窒化ガリウム粉体の製造に好適に用いることができる製造装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明の不純物含有窒化ガリウム粉体の製造に用いる製造装置の他の構成を概略的に示す図である。
【図3】本発明の不純物含有窒化ガリウム粉体の製造に用いる製造装置の他の構成を概略的に示す図である。
【図4】本発明の実施例1、2で製造されたGaN−Tb粉体およびGaN−Zn粉体、ならびに不純物を含有しない窒化ガリウム粉体のフォトルミネッセンススペクトルを示す図である。
【符号の説明】
1 結晶核生成部
2 粒子成長部
3、12 反応管
4、5、13、14、15、16 管状電気炉
6、21 ルツボ
7 加熱反応管
8、10、23、25、32、34、36、40、42 ガス導入口
11 ガス流出口
17、29,30 予備反応管
18 結晶核輸送管
20 結晶核導入管
22 不純物原料容器
24、33、35 ガス排出口
26 粉体捕集部
27 フィルタ
28 ガス排出管
31 原料混合管
37、43 混合ガス排出口
38 不純物原料導入管
39 原料混合管
41 ガス導出口
A、D 金属ガリウム
B 結晶核生成領域
C 粒子成長領域

Claims (10)

  1. 結晶核と、当該結晶核上に成長した不純物含有窒化ガリウム結晶とから構成される不純物含有窒化ガリウム粉体。
  2. 前記不純物が、亜鉛、テルビウム、マグネシウム、ユーロピウム、ツリウム、サマリウム、ケイ素、インジウムおよびアルミニウムから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の不純物含有窒化ガリウム粉体。
  3. 粒子成長領域に結晶核粒子を供給し、ハロゲン化ガリウム含有ガスとアンモニア含有ガスを供給して、前記結晶核粒子上で前記ハロゲン化ガリウムとアンモニアとを反応させるとともに、不純物原料ガスを供給して、前記結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶を成長させる粒子成長工程を含むことを特徴とする不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法。
  4. 結晶核生成領域で窒化ガリウム結晶核粒子を生成させる結晶核生成工程と、
    生成した窒化ガリウム結晶核粒子を粒子成長領域に供給し、かつハロゲン化ガリウム含有ガスとアンモニア含有ガスを供給して、前記窒化ガリウム結晶核粒子上でハロゲン化ガリウムとアンモニアとを反応させるとともに、不純物原料ガスを供給して前記結晶核粒子上に不純物含有窒化ガリウム結晶を成長させる粒子成長工程と、を含むことを特徴とする不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法。
  5. 前記窒化ガリウム結晶核粒子は、結晶核生成領域でガリウム蒸気とアンモニアガスとを反応させて生成させることを特徴とする請求項4に記載の不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法。
  6. 前記ハロゲン化ガリウムは、反応管内に載置されたガリウムにハロゲン化水素を供給し化学的に反応させて生成させたものであることを特徴とする、請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法。
  7. 前記不純物原料ガスは、前記不純物原料を不活性ガス中で加熱蒸発させて生成させた後、前記粒子成長領域に供給することを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法。
  8. 前記不純物原料ガスは、前記不純物原料をハロゲン化水素ガス中で加熱して揮発性物質に転化させて生成させた後、前記粒子成長領域に供給することを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法。
  9. 前記不純物原料ガスは、前記粒子成長領域を構成する粒子成長炉の外部から供給することを特徴とする請求項3ないし請求項8のいずれか1項に記載の不純物含有窒化ガリウム粉体の製造方法。
  10. 結晶核と、当該結晶核上に成長された不純物含有窒化ガリウム結晶とから構成される不純物含有窒化ガリウム粉体からなることを特徴とする不純物含有窒化ガリウム蛍光体。
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