JP3421735B2 - 緑化工法 - Google Patents
緑化工法Info
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- Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Description
地、又は傾斜した路肩、造成地等の法面に植え付けた植
物を成長、繁茂させて地面を被覆することにより、自然
光、風雨等による地面の侵食及び崩落を防止して保護安
定化を図るとともに、緑化により景観を維持、向上させ
る緑化工法に関する。
に植物を植え付け、成長を助長・促進し繁茂させて地面
を被覆することにより、自然光、風雨等で地面が侵食及
び崩落することを防止して保護安定化を図るとともに、
緑化により景観を維持・向上させる種々の技術が公知で
ある。例えば、 特開平6−185066号公報には、コンクリート法
面に打ち込んだコンクリート釘又は法面表土に打ち込ん
だピン等のアンカーにポリプロピレン熱圧着不織布で形
成した袋状のプランターを引っかけて固定し、同プラン
ターに植えた苗木がプランター中に入れた培養土、肥料
により成長を促進、助長して根がコンクリート法面に設
けた植栽用の穴を通して十分に伸び、又は法面表土に直
接伸びて苗木を地面に定着させる技術が記載されてい
る。
織布で形成したシートに芝生種子等を貼着し法面に展張
してピンで固定し、同シート表面に所定間隔で開口部を
設けて地山を掘削し、同掘削部にビニールポットごと又
はビニールポットから出して竹で形成した植栽容器を介
して苗木を植え付け、シート表面は芝生等の下草の成長
を助長し、同時に開口部に植栽した苗木の成長を助長す
る技術が記載されている。
等の植物の種子を仕込んだ生分解性マット及びシートを
ピンで固定して法面を被覆することにより、芝等の成長
を助長する技術が、記載されている。
ンクリート法面の植栽用の穴のみに植物が伸長し、コン
クリート部分は被覆されずむき出しとなるため、法面全
体を緑化して景観の維持・向上を図る目的を十分に達成
できない。一方、法面表土に直接施工する実施例におい
ては、苗木が法面に十分に定着して保護安定化に資する
程度まで成長する以前に、自然光・風雨等により法面が
侵食・崩落し、或いは法面に雑草・雑木が繁茂し植栽し
た苗木の成長を妨害して、法面の保護安定化と景観の維
持・向上の目的が何れも十分に達成されない欠点があ
る。更に、プランターが生分解せずに恒久的に残存し、
環境を汚すと共に美観を損なう欠点もある。また、プラ
ンターの取り付け作業は、法面に植栽用の穴を掘削する
作業と多数のアンカーを打ち込む困難な作業とを要し、
作業工程が煩雑になる欠点もある。
る場合、及び被覆シートが生分解しない材料の場合は、
やはりビニールポット及び被覆シートが恒久的に残存し
て環境を汚すと共に美観を損なう欠点がある。更に、竹
製の植栽容器は大量生産、大量使用に適さず、コスト高
になる欠点がある。また、被覆シートの展張、穴の掘削
及び苗木の植え込みがそれぞれ別々の困難な作業となっ
て数工程に亘る。したがって、特に広い面積の法面を短
期間に簡易かつ低コストで保護・緑化することには適さ
ず、実用的とはいえない欠点もある。
ンカーを打ち込む作業と、苗木等を法面に植栽する作業
が別個独立の作業となり、同一箇所を一過性に施工でき
ない欠点がある。上記の技術は、自然破壊の一因を持
ち希少かつ高価な椰子繊維等の輸入材料を、大量生産可
能かつ安価な生分解性プラスチックで形成した不織布シ
ートとした点は評価できる。しかし、芝等の下草の成長
を助長することのみに実施され、植栽した苗木(樹木)
の根を伸長させて土を抱き込ませ、法面を頑強に保護さ
せることはできない。また、芝等よりも背高の雑草が繁
茂して芝等の成長を妨害し、蒔種又は植え付けた芝が駆
逐され、美観を損ない景観を維持・向上する目的が達成
されない欠点もある。
繁茂を抑止し、植栽した苗木の成長を助長し、苗木を十
分に繁茂させ強く根付かせることにより、平坦な公園緑
地はもとより、道路の路肩、造成地等の傾斜した法面の
自然光、風雨等による侵食、崩落を防止して保護安定化
を図るとともに、特に法面の緑化に威力を発揮して景観
を維持、向上させ、しかも苗木が十分に根付き枝葉が繁
茂した時期には生分解性の被覆シート及び育苗ポットが
自然に分解して土に戻り環境を汚すことが無く、更には
被覆シートを法面に展張し固定する作業と苗木を植栽す
る作業を一過性に同時にできる、特に広い面積の地面を
短期間に簡易かつ低コストで緑化することに適した緑化
工法を提供することである。
決するための手段として、 請求項1に記載した発明に係
る緑化工法は、生分解性のシートを地面を覆うように敷
設し、地面へ打ち込むのに適した強度と尖った下部とを
有し生分解性プラスチックで形成し苗木を植え付けた育
苗ポットを、前記シートの固定及び植栽に適した間隔を
あけた配置で、前記シートの上から土中に打ち込み固定
することにより被覆シートの固定と苗木の植え付けを同
時に行うことを特徴とする。
は、生分解性のシートを法面に沿って垂らして地面を覆
うように敷設し、地面へ打ち込むのに適した強度と尖っ
た下部とを有し生分解性プラスチックで形成し苗木を植
え付けた育苗ポットを、前記シートの固定及び植栽に適
した間隔をあけた配置で、前記シートの上から土中に打
ち込み固定することにより被覆シートの固定と苗木の植
え付けを同時に行うことを特徴とする。
は、生分解性のシートを地面を覆うように敷設し、地面
へ打ち込むのに適した強度と尖った下部とを有し生分解
性プラスチックで形成した空の育苗ポットを、前記シー
トの固定及び植栽に適した間隔をあけた配置で、前記シ
ートの上から土中に打ち込み固定し、その後に前記育苗
ポットへ苗木を植え付けることを特徴とする。
に係る緑化工法は、図1に示したように、シート1を地
面2の全面を覆うように敷設する。シート1は地面を発
育するであろう雑草及び雑木の成長を抑えることに適し
た材質、強度があれば良く、生分解性のシートが好適で
あるが、通常のプラスチックシート、又は紙質、布質の
シートなどであっても良い。
に、地面に打ち込むのに適した強度と尖った下部とを有
する。育苗ポット3の強度は、育苗ポット3の上部をハ
ンマー等で叩いて下部を地中に十分な深さまで打ち込め
る強度があればよい。また、同下部は地面に打ち込むこ
とに適した尖った形状であれば良く、図1に示した円錐
型に限らず、例えば角錐型や柱状体を斜めに切断したよ
うな形状でもよい。図1に示した育苗ポット3の大きさ
は高さが約15cm、最大幅が約7cm程度であるが、
植え付ける苗木の大きさに応じて適宜に変更する。
苗ポット3は通気性・通水性を有することが望ましい
が、材質自体に通気性・通水性がなくても、図1に例示
したように、育苗ポット3の側面に多数の孔を設けて、
育苗ポット3の内外に空気、水分及び肥料分を通す形態
として実施する。苗木4は、例えばヘデラ・ヘリックス
を供用植物として、育苗ポット3に蒔種か又は小苗を直
接植えた状態で植え付けに適した大きさまで成育させ、
それを育苗ポット3ごと施工場所に搬入する。ただし、
苗木4は通常のビニールポット等により植え付けに適し
た状態まで栽培し、法面2への植え付け作業の直前に前
記育苗ポット3に植え替えるのでもよい。
は必要に応じて培養土5及び肥料を入れることにより、
苗木4の成長を維持、促進する。前記育苗ポット3をシ
ートの固定及び植栽に適した間隔をあけた配置で、地面
2上に敷設した前記シート1の上から土中に打ち込み固
定する。前記の間隔は、例えば30cm四方ぐらいとする
ことにより、育苗ポット3でシート1がずれないように
地面2に固定するとともに、一定期間経過後には苗木4
の根及び枝葉が伸長して地面2を覆わしめるに最適な間
隔となる。ただし、前記した間隔は、シート1の材質や
特性、地面2の傾斜角度、土壌、苗木4の種類等により
変更し、30cm程度に限定されるものではない。育苗ポ
ット3の固定方法は、例えば上部をハンマー等で叩いて
下部を地面に打ち込む。
適した供用植物は、上述したヘデラ・ヘリックスや樹木
の苗木に限定されず、所謂グランドカバープランツと総
称される他の地被植物苗等の植裁なども好適に実施され
る。請求項1、2、3の発明に係る緑化工法は、生分解
性のシート1を地面2上全体を覆うように敷設する。同
生分解性のシート1は、例えば三井東圧化学株式会社の
出願に係る特開平8−193168号公報に記載された
生分解性ポリマーで組成された繊維が高密度に接合され
た不織布シートが好適に使用される。
の3ヶ月後の土壌分解性(重量減少率)は35〜53%
であるが、前記不織布シート1に使用する生分解性ポリ
マー組成物は、苗木4を植栽する季節、植栽する場所の
土壌、日照等、及び植栽する苗木の種類、樹齢等の条件
に応じて変更し、最適な生分解、崩壊速度が得られるも
のを使用する。ただし前記シート1は不織布に限定され
るものではなく、織布でも良い。
た強度と尖った下部とを有し、好ましくは生分解性プラ
スチックで形成されている。育苗ポット3を構成する生
分解性プラスチックは、極めて遅い生分解速度又は崩壊
速度が得られ、苗木4が植え付けに適した大きさまで成
長した後も土中に打ち込むことが可能な強度を維持する
条件のものを使用する。具体的には、前記不織布シート
1に使用される生分解性ポリマーを、長期間に亘り十分
な強度が得られるように生分解・崩壊速度を極めて遅く
調整した組成物が好適に使用される。
る。苗木4は育苗ポット3に蒔種か又は小苗を直接植え
た状態で植え付けに適した大きさまで成長させ、それを
育苗ポット3ごと施工場所に搬入する。ただし、苗木4
を通常のビニールポット等により植え付けに適した状態
まで栽培し、法面2への植え付け作業の直前に前記育苗
ポット3に植え替える方法も実施される。この場合は、
育苗ポット3を組成する生分解性プラスチックは生分解
・崩壊速度が比較的速いものでも良い。
置で地面2上に敷設した前記シート1の上から土中に打
ち込み固定する。本発明によれば、前記シート1により
覆われた地面2は雑草、雑木の成長・繁茂が抑制される
ため、育苗ポット3の苗木4は雑草、雑木に妨害されず
理想的な環境で成長する。そして、苗木4の根が地面に
十分に根付いて繁茂した時期にはシート1及び育苗ポッ
ト3が生分解して土に戻り、自然環境に親しい状態で公
園緑地等を緑化することができる。
は、図1に示したように、シート1を法面2に沿って垂
らすように敷設し、地面に打ち込むのに適した強度と尖
った下部とを有し、生分解性プラスチックで形成し苗木
を植え付けた育苗ポット3をシートの固定及び植栽に適
した間隔をあけた配置で前記シート1の上から土中に打
ち込み固定する。したがって、法面2上に展張した被覆
シート1の固定作業と苗木4の植え付け作業を一過性に
同時にでき、傾斜面における困難な作業工程を簡略化、
能率化することができる。
は、苗木4はビニールポット等で栽培して施工場所へ搬
入し、生分解性のシート1を地面を覆うように敷設し、
空の育苗ポット3を前記シート1の上から地面2へ打ち
込んで同シート1を固定した後に、同育苗ポット3に苗
木4を植え付ける工程を特徴とする。
緑化工法を実施することにより、雑草、雑木の繁茂をシ
ートにより抑制し、植栽した苗木の成長を助長し、苗木
を十分に繁茂させ強く根付かせることができる。したが
って、平坦な公園緑地はもとより、道路の路肩、造成地
等の傾斜した法面の自然光、風雨等による侵食、崩落を
防止して保護安定化を図れる。特に、育苗ポットを使用
することにより、法面などの緑化に威力を発揮して景観
の維持、向上に大きく寄与する。しかも、苗木が十分に
根付き枝葉が繁茂した時期には生分解性の被覆シート及
び生分解性の育苗ポットは自然に分解して土に戻り環境
を汚すことが無く、自然環境に親しい。更に、被覆シー
トを法面に展張し固定する作業と苗木を植栽する作業を
一過性に同時にでき、特に広い面積の地面を短期間に簡
易かつ低コストで緑化することに適する作用効果を奏す
る。
Claims (3)
- 【請求項1】生分解性のシートを地面を覆うように敷設
し、地面へ打ち込むのに適した強度と尖った下部とを有
し生分解性プラスチックで形成し苗木を植え付けた育苗
ポットを、前記シートの固定及び植栽に適した間隔をあ
けた配置で、前記シートの上から土中に打ち込み固定す
ることにより被覆シートの固定と苗木の植え付けを同時
に行うことを特徴とする、緑化工法。 - 【請求項2】生分解性のシートを法面に沿って垂らして
地面を覆うように敷設し、地面へ打ち込むのに適した強
度と尖った下部とを有し生分解性プラスチックで形成し
苗木を植え付けた育苗ポットを、前記シートの固定及び
植栽に適した間隔をあけた配置で、前記シートの上から
土中に打ち込み固定することにより被覆シートの固定と
苗木の植え付けを同時に行うことを特徴とする、緑化工
法。 - 【請求項3】生分解性のシートを地面を覆うように敷設
し、地面へ打ち込むのに適した強度と尖った下部とを有
し生分解性プラスチックで形成した空の育苗ポットを、
前記シートの固定及び植栽に適した間隔をあけた配置
で、前記シートの上から土中に打ち込み固定し、その後
に前記育苗ポットへ苗木を植え付けることを特徴とす
る、緑化工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02881298A JP3421735B2 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 緑化工法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP02881298A JP3421735B2 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 緑化工法 |
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JPH11229385A JPH11229385A (ja) | 1999-08-24 |
JP3421735B2 true JP3421735B2 (ja) | 2003-06-30 |
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ID=12258833
Family Applications (1)
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JP02881298A Expired - Fee Related JP3421735B2 (ja) | 1998-02-10 | 1998-02-10 | 緑化工法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3421735B2 (ja) |
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1998
- 1998-02-10 JP JP02881298A patent/JP3421735B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11229385A (ja) | 1999-08-24 |
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