JP3421659B2 - 薄型テンショナ及び薄型テンショナの組立方法 - Google Patents

薄型テンショナ及び薄型テンショナの組立方法

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JP3421659B2
JP3421659B2 JP2001115003A JP2001115003A JP3421659B2 JP 3421659 B2 JP3421659 B2 JP 3421659B2 JP 2001115003 A JP2001115003 A JP 2001115003A JP 2001115003 A JP2001115003 A JP 2001115003A JP 3421659 B2 JP3421659 B2 JP 3421659B2
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torsion coil
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用エ
ンジンの駆動力を単一の駆動ベルトを用いて他の従動プ
ーリに伝達するベルトシステムに用いられるテンショナ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、単一の駆動ベルトで複数の装置に
駆動力を伝達する伝動装置において、駆動ベルトの弛み
を防止し、駆動ベルトに所定の張力を付与するテンショ
ナが知られている。このようなテンショナは、例えばエ
ンジンブロック等に固定される固定部材と、この固定部
材に対して揺動自在なアームと、このアームの先端に回
転自在に取り付けられたプーリとを備える。このプーリ
の側面に駆動ベルトを巻回させ、駆動ベルトを緊張させ
る方向に付勢することにより、弛みを防止する。一般に
固定部材内には所定のばね定数を有するねじりコイルス
プリングが収容され、これにより付勢力が発生する。
【0003】近年、エンジンの小型化に伴い、テンショ
ナについても小型化が要求される。そこで例えば固定部
材が小型化されると、ねじりコイルスプリングが収容さ
れるスペースは小さくなり、収容可能なねじりコイルス
プリングも小さいものに限定される。一方、近年のエン
ジンの高性能化に伴い、テンショナも相当の付勢力を有
することが要求される。相当の付勢力を有するテンショ
ナには、相当のばね定数を有し、相当のばね付勢力のあ
るねじりコイルスプリングが必要であり、ばね定数とば
ね付勢力は、コイル長さ、線径等により決定される。し
たがって必要な付勢力のあるテンショナには、相当のば
ねを収容可能なスペースが必要とされ、固定部材を小型
化したテンショナでは、十分なトルクを有するねじりコ
イルスプリングを収容することができず、ベルトに対す
る付勢力が不足する場合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
点を解決するものであり、固定部材を薄型化、小型化し
つつ、駆動ベルトに対する十分な付勢力を得ることが可
能なテンショナを得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の薄型テンショナ
は、所定の内径を有するカップ部が形成される固定部材
と、固定部材に揺動自在に取りつけられるアームと、所
定の内径より大きい外径を有し、外径が縮小する方向に
ねじられてカップ部内に収容され、アームを所定の方向
に付勢するねじりコイルスプリングとを備えることを特
徴とする。
【0006】好ましくは、ねじりコイルスプリングは、
一端が固定部材内に設けられる第1の係合部に係合し、
他端がアーム内に設けられる第2の係合部に係合し、第
2の係合部と第1の係合部との相対位置が、ねじりコイ
ルスプリングを係合させたときと、アームに取付けられ
たときで異なる。
【0007】例えば、ねじりコイルスプリングの軸長さ
が、外径よりも相対的に短い。
【0008】例えば、カップ部とアームとの間に介在
し、アームの揺動に対し、摩擦抵抗を与える摩擦部材を
少なくとも1つ備える。また摩擦部材は円筒部および円
筒部の下端からカップ部およびアームの内部方向に突出
するフランジ部から形成され、断面においてL字型形状
を呈する。
【0009】本発明の薄型テンショナの組立方法は、カ
ップ部の内径より大きい外径を有するねじりコイルスプ
リングをねじって外径を内径より小さくする第1の工程
と、ねじられたねじりコイルスプリングをカップ部とア
ームとの間に介装する第2の工程を備えることを特徴と
する。
【0010】また、本発明の薄型テンショナの組立方法
は、カップ部の内径より大きい外径を有するねじりコイ
ルスプリングの一端部をカップ部に係合させる第1の工
程と、ねじりコイルスプリングの他端部をアームに係合
させる第2の工程と、アームを回転させることにより、
ねじりコイルスプリングをねじって外径を内径より小さ
くする第3の工程と、アームをカップ部に近接されるこ
とによりねじりコイルスプリングを圧縮しカップ部内に
収容する第4の工程と、アームをカップ部に回転自在に
固定する第5の工程とを備えることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明による薄型テンショ
ナの実施形態ついて図面を参照して説明する。
【0012】図1は第1の実施形態の薄型テンショナを
用いた自動車用エンジンのベルトシステムを模式的に示
す図である。このベルトシステムは、エンジンの出力軸
に接続された駆動プーリ11と、エアコンディショナ用
プーリ12、パワーステアリング装置用プーリ13、オ
ルタネータ用従動プーリ14、そして薄型テンショナ
(以下、テンショナという)10とを備えている。各プ
ーリ間には単一の駆動ベルト17が懸架され、この駆動
ベルト17により駆動プーリ11の回転駆動力が各プー
リに伝達される。図中において駆動ベルト17は時計回
り方向に駆動され、テンショナ10は駆動ベルト17に
対し外側から付勢し、駆動ベルト17を緊張させる。
【0013】テンショナ10はエンジンブロック(図示
せず)に固定される固定部材20を有する。固定部材2
0にはアーム30が揺動自在に固定され、アーム30に
はプーリ40が回転自在に取付けられる。テンショナ1
0は、プーリ40が駆動ベルト17を緊張させるような
方向にアーム30を付勢する。プーリ40の外周面には
駆動ベルト17が巻回され、駆動ベルト17の回転とと
もにプーリ40は回転する。なお、駆動ベルト17は、
アーム30を揺動させ、プーリ40が図中破線に示した
位置に定められた状態で装着される。
【0014】図2はテンショナ10の断面を示す図であ
る。固定部材20は取付部21と、図中上側に開口した
カップ部22とから構成される。取付部21には、固定
部材20をエンジンブロックに固定するための取付け穴
(図示せず)が形成される。
【0015】カップ部22には、カップ底面224の略
中央から開口に向かって延びるボルト係合部221が設
けられる。ボルト係合部221には円柱孔222が穿設
される。この円柱孔222内に段付ボルトであるピボッ
トボルト23がカップ底面224側から開口側に向かっ
て挿入される。ピボットボルト23は円柱部231を有
する。ピボットボルト23が円柱孔222に挿入された
状態において、ピポットボルト23の円柱部231とボ
ルト係合部221の間には隙間25が生じ、ピボットボ
ルト23は、ボルト係合部221の円柱孔222の軸心
方向に回転自在である。またピボットボルト23は、円
柱孔222の内径より大きい外径を有する頭部232を
有し、この頭部232によりピボットボルト23は、円
柱孔222の軸心方向に沿う上方向への移動が規制され
る。
【0016】カップ部22の上部にはアーム30が揺動
自在に設置される。アーム30は、カップ底面224に
向かって開口した有底筒状の蓋部310を備える。蓋部
310の外径はカップ部22の内径より小さく、蓋部3
10はカップ部22内に嵌入される。これによりカップ
底面側内壁面225と蓋部310に囲まれたスプリング
収容スペースが設けられる。なお、カップ底面側内壁面
225の内径と、蓋部310の内径はともにD2を有す
る。
【0017】蓋部310の中央には、カップ底面224
に向かって延び、内周に雌ネジが形成される雌ネジ部3
11が設けられる。雌ネジ部311には、ピボットボル
ト23に設けられる雄ネジ部233が螺合する。これに
よりピボットボルト23は、アーム30と一体的に固定
される。上述のようにピポットボルト23は、固定部材
20(ボルト係合部221)の円柱孔222の軸心方向
に回転自在であるので、アーム30は、ピボットボルト
23を中心軸として、固定部材20に対して揺動可能で
ある。
【0018】蓋部310とカップ底面側内周面225に
より囲まれ、内径D2を有するスプリング収容スペース
内には、ねじりコイルスプリング50が収容される。ね
じりコイルスプリング50は、所定のコイル長さを有す
る金属材料を螺旋状に巻回することにより形成される。
ねじりコイルスプリング50の一端部501はカップ部
22のカップ底面224に係合し、他端部502は蓋部
310に係合する。ねじりコイルスプリング50は後述
するように所定量だけねじられ、かつピボットボルト2
3の軸方向に圧縮された状態でカップ部22と蓋部31
0との間に介装される。
【0019】カップ部22と蓋部310が近接する面の
間に、例えば合成樹脂より形成され、断面においてL字
型の形状を呈するブッシング32が介在する。ブッシン
グ32はカップ部22の内周面223と蓋部310の外
周面312との間に介在する円筒部321と、円筒部3
21の下端部からカップ部22および蓋部310の内部
方向にのびるフランジ部322とから形成される。この
ようなブッシング32がカップ部22と蓋部310が近
接する面に介在することにより、アーム30が揺動する
とカップ部22と蓋部310が近接する面の間に摩擦力
が発生する。この摩擦力によりアーム30に回転抵抗が
与えられ駆動ベルト17の振動が減衰される。また、ブ
ッシング32のフランジ部322は蓋部310の自重に
よる下方向への荷重に対するスラスト軸受けとなる。
【0020】ピボットボルト23の頭部232とカップ
底面224の間には緩衝部材24が介在し、頭部232
とカップ底面224との衝突による摩耗等を阻止する。
また緩衝部材24はピボットボルト23の軸方向の力を
負担するスラスト軸受けとなる。
【0021】アーム30は、カップ底面224の反対側
に突出するプーリ取付部320を備える。プーリ取付部
320には、プーリ40がボールベアリング42を介し
て回転自在に固定される。プーリ取付部320の中心に
は雌ネジ部323が形成される。雌ネジ部323にプー
リボルト41が螺合し、プーリ40はプーリ取付部32
0から外れることを防止する。プーリボルト41の頭部
とボールベアリング42との間には塵埃の進入を防止す
るダストシールド43が設けられる。
【0022】図3は固定部材20を開口側から見た平面
図である。カップ底面224には第1のコイル支持部2
5と第2のコイル支持部26が形成される。第1のコイ
ル支持部25はカップ底面224から所定の高さを有
し、カップ底面側内周面225から固定部材20の軸方
向に向かって張り出した弦月形状を有する。すなわち、
第1のコイル支持部25はカップ部22の軸心方向に、
所定高さの平面251を有する。一方、第2のコイル支
持部26はカップ底面224から所定の高さを有し、円
柱孔222と同心円状に設けられる。第2のコイル支持
部26は円弧状の突出面261を有する。ねじりコイル
スプリング50は、カップ底面側内周面225に沿って
収容される。すなわち、カップ底面側内周面225の内
径D2は、ねじりコイルスプリング50を収容可能なス
ペースの直径となる。
【0023】また、図示しないが蓋部310における開
口側の面にも、第1のコイル支持部25、第2のコイル
支持部26と同様の部材が設けられる。上述のように、
蓋部310は、カップ底面側内周面225の内径D2と
同じ内径を有し、蓋部310の内径D2が、ねじりコイ
ルスプリング50を収容可能なスペースの直径となる。
【0024】図4はねじりコイルスプリング50をアー
ム30側からみた図である。ねじりコイルスプリング5
0は一定の径で巻回される螺旋部503を備える。螺旋
部503の端部である曲折部505は、螺旋軸心側に向
かって角度θだけ曲折する。曲折部505からは、カッ
プ部22に係合し、長さBを有する一端部501が直線
状に延びる。他端部502も同様に、長さBを有し、他
方の曲折部505から直線状に延びる。このねじりコイ
ルスプリング50は上下逆転させても同じ形状となる。
【0025】テンショナ10は、近年のエンジンの小型
に伴い、小型化が要求される。これにより、カップ部2
2も小型化され、ねじりコイルスプリング50を収容可
能なスペースは小さくなる。一方、近年のエンジンの高
性能化に伴い、テンショナ10は付勢力の大きいもの、
すなわち、所定のばね定数を有するねじりコイルスプリ
ング50を収容するテンショナが必要である。ねじりコ
イルスプリング50のばね定数は、ねじりコイルスプリ
ング50の長さ(コイル長さ)に比例する。すなわち所
定のばね定数を有するねじりコイルスプリングには、ば
ね定数に応じた所定のコイル長さが必要である。
【0026】本実施形態に用いられるねじりコイルスプ
リング50は、必要なばね定数に応じた相当のコイル長
さを有し、外径D1に巻回されて形成される。外径D1
は自然長で上述の内径D2より大きい。したがってねじ
りコイルスプリング50は無負荷の状態では、蓋部31
0とカップ底面側内周面225により囲まれ、内径D2
を有するスプリング収容スペース内に収納することがで
きない。本実施形態では、必要な付勢力を得るための相
当コイル長さを有するねじりコイルスプリング50をね
じることにより、カップ底面側内周面225の内径D2
に収容可能な外径に縮小させる。これにより、内径D2
より大きい外径D1を有するコイルスプリング50を収
容できる。
【0027】また、ねじりコイルスプリング50の外径
D1を大きくすると、同じねじり角であっても、ねじり
による外径の縮小量は大きくなる。そこで所定のコイル
長さを有するねじりコイルスプリング50に対して、巻
数を少なくし、外径D1を大きく形成する。これによ
り、ねじりによる外径の縮小量が大きくなり、限られた
スペースに、より付勢力の大きいねじりコイルスプリン
グ50を収容することが可能となる。さらに本実施形態
では螺旋部503同士の上下間隔(巻きピッチ)大きく
形成する。すなわち螺旋部503の傾斜角を大きくす
る。この巻きピッチの構成により後述するように、ねじ
りコイルスプリング50を容易にカップ部22および蓋
部310内に設置することができる。
【0028】再び図3を参照すると、第1のコイル支持
部25の平面251と、平面251に対向する第2のコ
イル支持部26の支持外周面262との間に、ねじりコ
イルスプリング50の一端部501が設置される。平面
部251と支持外周面262の間は、ねじりコイルスプ
リング50の線径と略同じ幅を有する。また、平面25
1の長さB´は一端部501の長さBより長い。これに
より一端部501は、平面251と支持外周面262に
係止される。
【0029】更に、カップ底面側内周面225の接線と
平面251のなす角度θ´はねじりコイルスプリングの
曲折部505の角度θと略同一である。したがって、一
端部501が平面251と支持外周面262の間に設置
されると、曲折部505の外周側は、カップ底面側内周
面225と平面251の間に係止される。また第2のコ
イル支持部26の突出面261は曲折部505に対応し
た円弧状に形成されるので、曲折部505の内周側は突
出面261に当接する。すなわち、一端部501が平面
251と支持外周面262の間で係止されると、コイル
スプリング50の曲折部505はカップ底面側内周面2
25、平面251、突出面261によって支持される。
また、このとき曲折部505の近傍の一部の螺旋部50
3はカップ底面側内周面225に当接し、支持される。
上述のように螺旋部503の巻きピッチは大きく形成さ
れるので、一端部501が平面251と支持外周面26
2の間に係止されたとき、螺旋部503がカップ底面側
内周面225に当接する部分は必要最小限にとどめられ
る。これにより、螺旋部503がカップ底面側内周面2
25に引っ掛かかることが阻止され、容易に一端部50
1を平面251と支持外周面262の間に係止させるこ
とができる。以上のようにして一端部501側がカップ
部22に係止される。
【0030】上述のように、蓋部310の開口側の面に
も第1のコイル支持部25、第2のコイル支持部26と
同様の部材が設けられ、またねじりコイルスプリング5
0の他端部502は、一端部501と同様の形状であ
る。したがって他端部502側は蓋部310に係止され
る。なお、このねじりコイルスプリング50は上下逆転
させても同じ形状となるので、一端部501を蓋部31
0に、他端部502をカップ部22に係止させることも
可能である。
【0031】次にオートテンショナ10の組立について
説明する。上述のようにねじりコイルスプリング50の
一端部501はカップ部22に係止される。また、同様
にコイルスプリング50の他端部502は蓋部310に
係止される。この状態では、ねじりコイルスプリング5
0の外径D1は、カップ底面側内周面225および蓋部
310の内径D2より大きいので、カップ底面側内周面
225と蓋部310に囲まれるスプリング収容スペース
内に収容できない。
【0032】ねじりコイルスプリング50の両端部50
1、502がカップ部22、蓋部310に係止された状
態で、カップ部22の螺旋部503の一部をカップ底面
側内周面225に当接させ、ねじりコイルスプリング5
0とカップ部22とを固定する。この状態で蓋部310
をねじりコイルスプリング50の外径D1が縮小する方
向に回転させることにより、ねじりコイルスプリング5
0をねじる。その後、蓋部310がカップ部22に近づ
けられることにより、ねじりコイルスプリング50が圧
縮される。蓋部310がカップ部22に近接する位置に
定められたとき、ピボットボルト23を、雌ネジ部31
1に螺合させ、ピボットボルト23と蓋部310と一体
的に固定する。以上のような工程により、ねじりコイル
スプリング50を、ねじりコイルスプリング50の外径
D1より小さい内径D2のスプリング収容スペース内に
収容することができる。
【0033】以上のように本実施形態では、ねじりコイ
ルスプリング50をねじってスプリング収容スペース内
に収容することにより、カップ部22の大きさが同じで
も、従来収納可能とされたコイル長さより長いコイル長
さを有するねじりコイルスプリング50を収容すること
できる。よって十分な出力トルクのあるテンショナを得
ることが可能である。
【0034】次に図5を用いて、第2の実施形態につい
て説明する。第2の実施形態におけるテンショナ100
では、アーム30揺動時におけるカップ部22と蓋部3
10間の摩擦力を向上させるために、ブッシング32の
他にダンピングバンド110が設けられる。図5は第2
の実施形態が適用されたテンショナ100の断面図であ
る。なお、第1の実施形態と共通する部材には同じ符号
を付している。
【0035】上述のようにねじりコイルスプリング50
はカップ底面側内周面225に沿って収容されるので、
カップ部22の中心付近にはねじりコイルスプリング5
0は当接しない。このねじりコイルスプリング50が当
接しない中心付近のスペースにダンピングバンド110
を設置する。
【0036】カップ部22において、ボルト係合部22
1より外周側にダンピングバンド設置部226が設けら
れる。ダンピングバンド設置部226はカップ部22の
開口に向かって延び、蓋部310と当接しないような所
定の高さを有する。ダンピングバンド110は、ダンピ
ングバンド設置部226と蓋部310の間に介在する。
ダンピングバンド110は例えば合成樹脂より形成され
る。ダンピングバンド110はアーム30が揺動時にカ
ップ部22と蓋部310との間に摩擦力を発生させる部
材であり、ブッシング32が介在することによりカップ
部22と蓋部310とに発生する摩擦力に加えて、さら
に摩擦力を付加する。このダンピングバンド110が設
けられることによりアーム30にさらなる回転抵抗を与
え、駆動ベルト17の振動を減衰させる。
【0037】ダンピングバンド110の内周側におい
て、ダンピングバンド110をダンピングバンド設置部
226側に略一定の圧力で付勢するリングスプリング1
11が設けられる。なお、リングスプリング111の長
手方向の形状(図示せず)は、ダンピングバンド110
の内周に沿った形状である。
【0038】第2の実施形態では、ピボットボルト23
の頭部232とカップ底面224との間に介在する緩衝
部材241は断面においてL字型形状を呈する。緩衝部
材241はピボットボルト23の円柱部231とボルト
係合部221の間にも介在する。ピポットボルト23の
円柱部231と緩衝部材241の間に所定の隙間25が
生じ、ピボットボルト23は円柱孔222の軸心方向に
回転自在である。このように緩衝部材241を円柱部2
31とボルト係合部221の間にも介在させることによ
りピボットボルト23の回転による円柱部231とボル
ト係合部221の衝突による摩耗等を阻止する。
【0039】以上のようなアーム30揺動時におけるカ
ップ部22と蓋部310間の摩擦力を向上させた第2の
実施形態においても、無負荷状態でカップ部22に収納
できないねじりコイルスプリング50をねじることによ
りカップ部22に収容することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、装置規模を小型化しつ
つ、駆動ベルトに対し十分な付勢力を付加することが可
能なテンショナを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用エンジンのベルトシステムを示す図で
ある。
【図2】第1の実施形態を適用したテンショナの断面図
である。
【図3】固定部材を示す正面図である。
【図4】ねじりコイルスプリングを示す正面図である。
【図5】第2の実施形態を適用したテンショナの断面図
である。
【符号の説明】
10 テンショナ 20 固定部材 22 カップ部 23 ピボットボルト 25 第1のコイル支持部 26 第2のコイル支持部 30 アーム 40 プーリ 50 ねじりコイルスプリング 310 蓋部 501 一端部 502 他端部 503 螺旋部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 7/00 - 7/24 F16F 1/00 - 6/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の内径を有するカップ部が形成され
    る固定部材と、 前記固定部材に揺動自在に取りつけられるアームと、 前記所定の内径より大きい外径を有し、前記外径が縮小
    する方向にねじられて前記カップ部内に収容され、前記
    アームを所定の方向に付勢するねじりコイルスプリング
    とを備えることを特徴とする薄型テンショナ。
  2. 【請求項2】 前記ねじりコイルスプリングは、一端が
    前記固定部材内に設けられる第1の係合部に係合し、他
    端が前記アーム内に設けられる第2の係合部に係合し、
    前記第1の係合部と前記第2の係合部との相対位置が、
    前記ねじりコイルスプリングが前記第1の係合部と前記
    第2の係合部と係合したときと、前記アームが前記固定
    部材に取付けられたときとで異なることを特徴とする請
    求項1に記載の薄型テンショナ。
  3. 【請求項3】 前記ねじりコイルスプリングの軸長さ
    が、前記外径よりも相対的に短いことを特徴とする請求
    項1に記載の薄型テンショナ。
  4. 【請求項4】 前記カップ部と前記アームとの間に介在
    し、前記アームの揺動に対し、摩擦抵抗を与える摩擦部
    材を少なくとも1つ備えることを特徴とする請求項1に
    記載の薄型テンショナ。
  5. 【請求項5】 前記摩擦部材が円筒部および前記円筒部
    の下端から前記カップ部および前記アームの内部方向に
    突出するフランジ部から形成され、断面においてL字型
    形状を呈することを特徴とする請求項4に記載の薄型テ
    ンショナ。
  6. 【請求項6】 カップ部の内径より大きい外径を有する
    ねじりコイルスプリングをねじって前記外径を前記内径
    より小さくする第1の工程と、 ねじられた前記ねじりコイルスプリングを前記カップ部
    とアームとの間に介装する第2の工程を備えることを特
    徴とする薄型テンショナの組立方法。
  7. 【請求項7】 カップ部の内径より大きい外径を有する
    ねじりコイルスプリングの一端部を前記カップ部に係合
    させる第1の工程と、 前記ねじりコイルスプリングの他端部をアームに係合さ
    せる第2の工程と、 前記アームを回転させることにより、前記ねじりコイル
    スプリングをねじって前記外径を前記内径より小さくす
    る第3の工程と、 前記アームを前記カップ部に近接させることにより前記
    ねじりコイルスプリングを圧縮して前記カップ部内に収
    容する第4の工程と、 前記アームを前記カップ部に回転自在に固定する第5の
    工程とを備えることを特徴とする薄型テンショナの組立
    方法。
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