JP3421628B2 - 光触媒の製造方法 - Google Patents

光触媒の製造方法

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JP3421628B2
JP3421628B2 JP2000057978A JP2000057978A JP3421628B2 JP 3421628 B2 JP3421628 B2 JP 3421628B2 JP 2000057978 A JP2000057978 A JP 2000057978A JP 2000057978 A JP2000057978 A JP 2000057978A JP 3421628 B2 JP3421628 B2 JP 3421628B2
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

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  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,光触媒の製造方法
にかかり,より詳しくは,光反応による水からの水素の
製造に使用される硫化カドミウム(CdS)系の光触媒
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水素はアンモニア,メタノールなどの製
造原料として使用され,飽和化合物を生成させる水素化
反応の必須原料である。同時に,水素添加反応,脱硫反
応,脱窒素反応,脱金属反応などのような水素処理工程
に使用されており,特に,最近の地球温暖化の主原因と
して注目を浴びている二酸化炭素の固定化反応に必ず使
用されている。また,水素は清浄な代替エネルギーの一
つで,現在の化石原料に代わる未来のエネルギー源とし
て大きく期待されている。
【0003】水素を製造する方法として従来用いられて
来たものには、ナフサ及び天然ガスのような化石燃料を
改質して水素を製造する方法,高温で鉄と水蒸気を接触
させる方法,アルカリ金属と水を反応させる方法,及び
水の電気分解などが挙げられる。
【0004】しかし,これらの方法は根本的に多くのエ
ネルギーを必要とするため,決して経済的ではない。化
石燃料の改質の場合は,は多量の二酸化炭素を副生させ
る問題があり,また,水の電気分解の場合は,電極の寿
命と,副生する酸素の処理という問題が常に存在する。
このような根本的な問題のため,実際の水素製造設備に
は高い費用がかかっていた。
【0005】一方,自然界での水素はたいてい水の形態
で存在し,また,そのほかの無機化合物として存在して
いる。気体状態の水素は,比重が小さいため,大気中に
存在する量は非常に少ない。
【0006】また,無機化合物の形態として存在する水
素は,純粋に分離することが技術的に難しいだけでな
く,分離過程に高い費用がかかるので経済性がなく実際
的でない。したがって,水から水素を効率的に製造する
技術は非常に意味がある課題であった。
【0007】水から水素を効率的に製造する技術には,
近年注目されているものとして光触媒を用いる水の分解
技術が挙げられる。水素製造用光触媒に関する先行技術
はその数はまだ少なく,日本国特開昭62−19104
5号,同63−107815号,そして本発明者による
下記の出願がある。
【0008】前記日本国特開昭62−19045号は,
希土類元素化合物を光触媒として使用し,NaS水溶
液の光分解反応により水素を発生させることを特徴と
し,可視光線に光触媒が活性を呈する利点がある。前記
日本国特開昭63−107815号は,ニオブとアルカ
リ土類金属の複合酸化物を光触媒として使用し,メタノ
ール水溶液の光分解反応により水素を発生させることを
特徴とし,これもやはり可視光線に触媒が活性を示す利
点がある。しかしながら,前記両技術による水素製造方
法は,水素生成量において,その発生量が10ml/
0.5ghr程度と非常に少ないという問題があった。
【0009】前記のような問題点を解決するためのもの
として,本発明者による韓国特許出願第95−7721
号,同95−30416号,同96−44214号が挙
げられる。前記韓国特許出願第95−7721号の技術
は,下記の化学式2で表示される光触媒を使用し,ホル
ムアルデヒド,アルコールなどの含酸素有機物促進剤が
混合された水溶液に紫外光を照射して水素を発生させる
ことを特徴とする。
【0010】[化学式2] Cs(a)/KNb17 (前記化学式2で,aはKNb17担体に対する
Csの支持量を示す重量百分率で,0.05〜5.0の
値を有する。)
【0011】この技術は環境に無害であり,常温で水素
を発生させ得る利点があるが,水素発生促進剤として含
酸素有機物を使用しなければならないという問題があ
る。即ち含酸素有機物を使用すると,反応後には反応物
の再使用が不可能になるという欠点がある。
【0012】そして,前記韓国特許出願第95−304
16号の技術は,下記の化学式3で表示される光触媒を
使用し,環境に無害であり,含酸素有機物促進剤を使用
しなくても多量の水素を常温のような低温で効果的に発
生させることを特徴とする。
【0013】[化学式3] Cs(a)H(c)/S(b) (前記化学式3で,aは担体に対するCsの支持量を示
す重量百分率で,6.0以下の値を有する。HはNi,
Co,Feの中から選択された助触媒で,Csの支持
後,混合,支持するものであり,cは(Cs+H)に対
するHの重百分率を示すもので,50.0以下の値を有
する。Sは担体で,ZnとSが1:0.1〜2.8のモ
ル比を有する高純度ZnS系混合物を示し,bはZnS
系混合物中の無機体の重量百分率で,50以内の値を有
する。)
【0014】この技術はやはり環境に無害であり,常温
で含酸素有機物促進剤なしに多量の水素を発生するとい
う大きな利点があるが,触媒の寿命ないし安定性に問題
点がある。すなわち,セシウム(Cs)のようなアルカ
リ金属を光担体に支持させた場合,水素生成量は韓国特
許出願第95−7721号の場合に比べて数倍増加する
反面,触媒的安定性は非常に弱化する欠点がある。
【0015】また,前記韓国特許出願第96−4421
4号の技術は下記の化学式4で表示される光触媒を使用
する。環境に無害であり,可視光線でも光触媒が活性を
呈する。のみならず,光触媒の製造方法が比較的簡単で
あり,また,得られた触媒の安定性が良く,寿命が電子
供与体及び還元剤の存在に依存するものの極めて長く,
水素発生量も先の特許に比べたいへん良好であることを
特徴とする。
【0016】[化学式4] Pt(a)/Zn[M(b)]S (前記化学式4で,aは光触媒中のPtの重量百分率を
示し,0.1〜3.5の値を有し,Mは助触媒で,C
o,Fe,Ni,Pの中から選択された1種の元素であ
り,bは助触媒であるM成分のモル%を示す。)
【0017】この技術は先の先行技術と同様に,環境に
無害であり,可視光線領域でも光活性を呈し,Csの代
わりにPtでドーピング(Doping)することによ
り触媒の安定性が増大した。しかしながら助触媒の選択
幅が狭く,水素生成量が多少足りないという問題が残っ
た。また,その製造方法において,2回にわたって焼成
しなければならなく,特に,1次焼成後,エッチング処
理してから再び洗浄しなければならない点が工程上の問
題点として指摘されていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
問題点に鑑みてなされたもので,その目的とするところ
は,光フィルタで調整された可視光線領域でだけでな
く,太陽光線領域でも光触媒が活性を示し,水素生成量
が格段に増加し,寿命も半永久的な水素発生用光触媒を
提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】前述した課題を達成する
ために本発明は,下記の化学式1を有することを特徴と
する水素発生用硫化カドミウム(CdS)系光触媒であ
る。 [化学式1] m(A)/Cd[M(B)]S (前記式で,mは電子受容体で,ドーピングされた金属
を示し,Pt,Ru,Ir,Co,Rh,Cu,Pd,
Ni又はこれらの酸化物による群の中から選択された少
なくとも1種であり,Aはmの重量百分率を示すもの
で,0.10〜2.50の値を有する。MはV,Cr,
Al,Pの中から選択された金属であり,BはM/(M
+Cd)のモル%を示すもので,0.05〜20.00
の値を有する。
【0020】また,本発明は,Mのモル%が0.05〜
20.00となるように,Cd及びM含有化合物を水に
溶解した後,これに,反応物としてHS又はNa
を加え,掻き混ぜてCd[M]S沈殿物を得,pHが7
を維持するまで,この沈殿物を水で洗浄した後,洗浄さ
れた沈殿物を窒素(気流)雰囲気で真空乾燥させ,この
乾燥されたCd[M]S沈殿物に,液状のm含有化合物
を,mの含有量が0.10〜2.50重量%となるよう
に加えてドーピング処理することを特徴とする光触媒の
製造方法である。
【0021】さらに,本発明は,本発明者の先行技術と
同様に,本発明による光触媒を,電子供与体としてNa
Sを,還元剤としてNaHPOをそれぞれ加えた
水に懸濁させ,光フィルタで調整された可視光線領域の
光又は太陽光を照射させることを特徴とする水素製造方
法である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を詳細
に説明する。m(A)/Cd[M(B)]Sで示される
[化学式1]において,mは電子受容体(Electr
on Acceptor)で,ドーピング金属を示すも
のであり,Pt,Ru,Ir,Co,Rh,Cu,P
d,Niの中から選択された金属又はこれらの酸化物で
あり,0.10〜2.50重量%の値を有する。0.1
0未満の場合,水素発生量が低下し,触媒の安定性が悪
くなるという問題があり,反面,2.50を超える場
合,水素発生量が却って減少するのみならず,触媒の製
造原価が増加するという問題を生じる。
【0023】触媒に添加される成分MはV,Cr,A
l,Pの中から選択された元素であり,BはM+Cdの
M量をモル%で示したもので,0.05〜20.00の
値を有する。この範囲未満の場合には触媒の機能が喪失
されるという問題があり,この範囲を超える場合には水
素生成量が減少するという問題を生じる。
【0024】CdとSの適切なモル比は1:(0.1〜
2.8)であり,より好ましくは1:(0.6〜1.
4)である。効果的な触媒の能力はこの範囲内で発揮さ
れる。
【0025】光触媒の製造方法において,mがPtであ
る場合には,窒素雰囲気下で紫外光を照射した後,焼成
してCd[M]S上にPtがドーピングされるように処
理することが好ましい。好ましい例としては,得られた
Cd[M]S沈殿物にHydrogen Hexach
loroplatinate(HPtCl)を加
え,窒素気流で雰囲気を取り替えた後,紫外光線を照射
し,m(Pt)の含有量が0.10〜2.50となるよ
うにした後,これを,pHが7となるまで水で洗浄し,
105〜120℃で1.5〜2.5時間真空乾燥させた
後,300〜400℃で1.0〜2.0時間酸化焼成
し,300〜400℃で1.0〜2.0還元焼成させる
方法が挙げられる。
【0026】また,mがPtでない場合の好ましい製造
例としては,得られたCd[M]S沈殿物にPtでない
mを含有した化合物を選択し,このmの含有量が0.1
0〜2.50の値となるように加えた後,よく掻き混ぜ
ながら濃い塩酸5〜6滴を徐々に入れ,得られたスラリ
ーを超音波で1.0〜5.0分間処理し,105〜12
0℃で1.5〜3.0時間真空乾燥させた後,300〜
400℃で1.0〜3.0時間酸化焼成し,300〜4
00℃で1.0〜3.0時間還元焼成させる方法が挙げ
られる。
【0027】Ptでドーピングされた光触媒の製造にお
いて,pHを7に調節した後,乾燥し,酸化及び還元雰
囲気で焼成する理由は,沈殿により得られた光触媒で,
電子受容体であるPtを純粋な状態に維持するためであ
る。周知のように,HPtClの形態で触媒の製造
に導入されたPtは,紫外光に露出されることにより硫
化カドミウム(CdS)の表面を活性化させるととも
に,遊離されたSと結合してPtSに変化し,これを3
00〜400℃の温度で酸化と還元雰囲気で一定時間を
焼成すると,Wurzite構造に変換される。これを
300〜400℃の温度で1.0〜2.0時間焼成する
ことにより,電子受容体であるPtを純粋な状態のPt
(O)に転換させることができる。より好ましい焼成温
度は320〜380℃であるが,この範囲を外れる場
合,触媒の寿命と活性が減少する問題を生じる。
【0028】Cdを含有した化合物の例としてはCdS
・HO及びCd(NO・4HOなどが挙
げられ,Mを含有した化合物の例としてはVCl,V
OSO,VOCl,KCr,Cr(N
,Al(NO,AlCl,HPO
などが挙げられる。mを含有した化合物の例としてはR
uCl,Co(NO,CoCl,Co(CH
COO),Rh(NO ,IrCl,Ni
(NO,NiCl,Pd(NO,CuC
,Cu(NO,CuSOなどが挙げられ
る。
【0029】先行技術である本発明者による韓国特許出
願第96−44214号では,1次焼成後,酸でエッチ
ング処理を行ったが,本発明による一実施の形態では,
光触媒として生成された沈殿物を窒素気流で真空乾燥す
ることにより,1次焼成工程と,これによる酸エッチン
グ処理工程を省略することができる。
【0030】本発明による一実施の形態における水素製
造方法では,これら光触媒を,電子供与体としてNa
Sを0.15〜0.40モル,還元剤としてNaH
を0.20〜0.50モル加えた1次ないし2次蒸
留水又は単に前処理した水と接触させて懸濁させ,攪拌
しながら5〜85℃の温度,0.1〜5気圧の条件で光
フィルタで調整された可視光線領域の光及び太陽光を照
射させることで,光反応を起こさせて,水から水素を良
好な効率で発生させることができる。
【0031】ここで,電子供与体と還元剤の濃度範囲を
維持することが重要であるが,前記範囲未満であると水
素生成量が低下し,また,前記範囲を超えても水素発生
量は増加しない。反応条件は10〜60℃の温度と真空
〜2気圧が適当である。
【0032】本発明の一実施の形態による光触媒は,電
子供与体及び還元剤を反応界に繰り返し投入し反応を進
行させると,寿命が半永久的である。従来のZnS系光
触媒は,1回の投入で,反応時間が6〜8時間にすぎな
いが,本発明の一実施の形態による光触媒は反応時間が
20〜25時間である。これは,触媒活性が持続的に維
持されることを意味する。
【0033】本発明の実施例はつぎのようである。 <製造実施例1及び2>下記の表1のような組成を有す
るように,水250mlにCdSO・CdSO ・H
Oと,助触媒としてKCrと,反応物としてH
Sをよく掻き混ぜながら加えてCdMS沈殿物を得
た。この沈殿物を,pHが7となるまで,水でよく洗浄
した後,110℃及び窒素気流の雰囲気で2時間真空乾
燥してCdPS粉末を得た。
【0034】この乾燥されたCdPS粉末にRuCl
・3HOをRuの含有量が1重量%となるように加え
た後,よく掻き混ぜながら濃い塩酸5〜6滴を徐々に注
入し,得られたスラリーを超音波で3分間処理した。1
10℃で2時間乾燥した後,350℃で1.5時間酸化
雰囲気で焼成して,光触媒RuO(1.0)/Cd
[Cr(0.1,4.76)]を得た。
【0035】<製造実施例3及び4>製造実施例1にお
いて,助触媒としてKCrの代わりにAl(N
を使用して,光触媒RuO(1.0)/Cd
[Al(0.5,4.76)]Sを得た。
【0036】<製造実施例5>製造実施例1において,
助触媒としてKCrの代わりにHPOを使
用して,光触媒RuO(1.0)/Cd[P(4.7
6)]Sを得た。
【0037】<製造実施例6>製造実施例5において,
酸化雰囲気で焼成した後,再び350℃で1.5時間還
元雰囲気で焼成し,RuCl・3HOをRuの含有
量が1重量%となるように加えて,光触媒Ru(1.
0)/Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0038】<製造実施例7>製造実施例6において,
RuCl・3HOの代わりにNiCl・6H
をNiの含有量が1重量%となるように加て,光触媒N
i(1.0)/Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0039】<製造実施例8>製造実施例6において,
助触媒としてHPOの代わりにVClを使用し
て,光触媒Ni(1.0)/Cd[V(4.76)]S
を得た。
【0040】<製造実施例9及び10>製造実施例7に
おいて,Niの含有量がそれぞれ0.5,2.0重量%
となるようにして,光触媒Ni(0.5,2.0)/C
d[P(4.76)]Sを得た。
【0041】<製造実施例11>製造実施例7におい
て,還元雰囲気での焼成段階を省略して,光触媒NiO
(1.0)/Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0042】<製造実施例12>製造実施例7におい
て,NiCl・6HOの代わりにPd(NO
を使用して,光触媒Pd(1.0)/Cd[P(4.7
6)]Sを得た。
【0043】<製造実施例13>製造実施例12におい
て,還元雰囲気での焼成段階を省略して,光触媒PdO
(1.0)/Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0044】<製造実施例14>製造実施例12におい
て,Pd(NOの代わりにRh(NOを使
用して,光触媒Rh(1.0)/Cd[P(4.7
6)]Sを得た。
【0045】<製造実施例15>製造実施例12におい
て,Pd(NOの代わりにCo(NOを使
用して,光触媒Co(1.0)/Cd[P(4.7
6)]Sを得た。
【0046】<製造実施例16>製造実施例12におい
て,Pd(NOの代わりにIrClを使用し
て,光触媒Ir(1.0)/Cd[P(4.76)]S
を得た。
【0047】<製造実施例17>製造実施例16と同様
に実施して得た乾燥粉末Cd[P(4.76)]SにH
PtClをPt含有量が0.8重量%となるように
加えた後,窒素雰囲気で0.5時間450Wの高圧水銀
灯を使用して4cmの距離で紫外光を照射した。水でp
Hが7となるまで洗浄した後,110℃で2時間乾燥
し,350℃で1.5時間酸化雰囲気で焼成し,これを
再び350℃で1.5時間還元雰囲気で焼成して光触媒
Pt(0.8)/Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0048】<製造実施例18>製造実施例17におい
て,Ptの含有量が0.4重量%となるようにして光触
媒Pt(0.4)/Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0049】<製造実施例19>製造実施例17におい
て,Ptの含有量が2.0重量%となるようにして光触
媒Pt(2.0)/Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0050】<製造実施例20>製造実施例16と同様
に実施して得た乾燥粉末Cd[P(4.76)]SにH
PtClをPt含有量が0.8重量%となるように
加えた後,窒素雰囲気で0.5時間450Wの高圧水銀
灯を使用して4cmの距離で紫外光を照射した。水でp
Hが7となるまで洗浄した後,110℃で2時間乾燥
し,この乾燥されたPt/CdPS粉末にRuの含有量
が1.0重量%となるようにRuCl・3HOを加
えた後,よく掻き混ぜながら濃い塩酸を5〜6滴徐々に
注入した。得られたスラリーを超音波で3分間処理し,
110℃で2時間乾燥した後,350℃で1.5時間還
元雰囲気で焼成して光触媒Pt(0.8)/Cd[P
(4.76)]S/RuO(1.0)を得た。
【0051】<製造実施例21>製造実施例20におい
て,RuCl・3HOの代わりにNiCl・6H
Oを加えて,光触媒Pt(0.8)/Cd[P(4.
76)]S/NiO(1.0)を得た。 <製造実施例22>
【0052】製造実施例17において,Ptの含有量が
0.8重量%となるようにして光触媒Pt(0.8)/
Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0053】<製造実施例23>製造実施例7におい
て,NiCl・6HOの代わりにCu(NO
を使用して光触媒Cu(1.0)/Cd[P(4.7
6)]Sを得た。
【0054】<製造実施例24>製造実施例1におい
て,Crの含有量が25重量%となるように変更して光
触媒RuO(1.0)/Cd[Cr(25)]Sを得
た。
【0055】<製造実施例25>製造実施例7におい
て,Niの含有量が3重量%となるように変更して光触
媒Ni(3.0)/Cd[P(4.76)]Sを得た。
【0056】<実施例1〜23及び比較例1及び2>製
造実施例1〜25で得られた光触媒0.5gをNa
濃度が0.24モル,NaHPO濃度が0.35モ
ルである水溶液500mlに入れて懸濁し,閉鎖気体循環
界光反応装置に入れ300rpmで攪拌しながら,常温,
常圧で500WのXeランプと紫外光を遮断する光フィ
ルタを使用して4cmの距離で可視光を照射した。発生
した水素量をガスクロマトグラフィー(Gas Chr
omatography)及びビュレット(Buret
te)で定量分析した。その結果を下記の表1にしめ
す。
【0057】<実施例24>本実施例は本発明の一実施
の形態による光触媒の寿命を確認するためのものであ
る。製造実施例17により得られた光触媒0.5gをN
S濃度が0.24モル,NaHPO濃度が0.
35モルである水溶液500mlに入れ,総100時間に
わたって,20時間ごとに,NaS0.24モルおよ
びNaHPO 0.35モルを,繰り返して投入して
発生した水素量を測定した。その結果,発生気体量は平
均402(ml/hr)で,実施例17で得られた水素
発生量422(ml/hr)と類似した。これは,光触
媒の寿命が半永久的であることを意味する。
【0058】
【表1】
【0059】以上,添付図面を参照しながら本発明にか
かる硫化カドミウム系水素発生用光触媒及びその製造方
法とそれを用いる水素の製造方法の好適な実施形態につ
いて説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当
業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想
の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得
ることは明らかでありそれについても当然に本発明の技
術的範囲に属するものと了解される。
【0060】
【発明の効果】以上,詳細に説明したように本発明によ
れば,光フィルタで調整された可視光線領域でだけでな
く,太陽光線領域でも光触媒が活性を示し,水素生成量
が格段に増加し,寿命も半永久的な水素発生用の光触媒
の製造方法を提供することができる
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B01J 37/34 B01J 37/34 // C01B 3/04 C01B 3/04 A (56)参考文献 特開 昭59−36545(JP,A) 国際公開98/015352(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 C01B 3/04 JICSTファイル(JOIS)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式m(A)/Cd[M(B)]Sで
    示される光触媒(ただし,mは電子受容体であってドー
    ピングされた金属であり,Pt,Ru,Ir,Co,R
    h,Cu,Pd,Ni又はこれらの酸化物による群の中
    から選択された少なくとも1種であり,Aはmの重量百
    分率を示すものであり,MはV,Cr,Al,Pの中か
    ら選択された金属であり,BはM/(M+Cd)のモル
    %を示すものである)の製造方法であって, 前記の値が0.05〜20.00となるように,Cd
    及び前記M含有化合物を水に溶解し, これに反応物としてHS,NaSのいずれか1種を
    加え,掻き混ぜてCd[M]S沈殿物を生成し前記Cd[M]S沈殿物を pHが7を維持するまで水で
    洗浄し, 窒素(気流)雰囲気と105〜120℃の温度で1.5
    〜3.0時間真空乾燥し, この乾燥された前記Cd[M]S沈殿物に,液状の前記
    m含有化合物を,前記mの含有量が全光触媒の0.10
    〜2.50重量%となるように加えてドーピング処理す
    各工程を含むことを特徴とする光触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ドーピング処理方法は,紫外光照射
    又は焼成工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の
    光触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記M含有化合物はVCl,VOSO
    ,VOCl,KCr,Cr(NO
    Al(NO,AlCl,HPOによる群の
    中から選択された少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の光触媒の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記m含有化合物はHPtCl,R
    uCl,Co(NO,CoCl,Co(CH
    COO),RhCl,Rh(NO,IrC
    ,Ni(NO,NiCl,Pd(NO
    ,CuCl,Cu(NO,CuSOによる
    群の中から選択された少なくとも1種であることを特徴
    とする請求項1または2に記載の光触媒の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記mがPtである場合,窒素雰囲気で
    紫外光を照射してドーピング処理する工程を含むことを
    特徴とする請求項1に記載の光触媒の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記mがPtである場合,紫外光の照射
    後,酸化焼成及び還元焼成を行うことを特徴とする請求
    項1に記載の光触媒の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記焼成温度は,300〜400℃であ
    ることを特徴とする請求項6に記載の光触媒の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記Cd含有物は,CdSO・H
    及びCd(NO・4HOを含むことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の光触媒の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記mがPtでない場合,乾燥前に塩酸
    を加える工程を更に含むことを特徴とする請求項1また
    は2に記載の光触媒の製造方法。
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