JP3421593B2 - Pwmインバータ制御装置 - Google Patents

Pwmインバータ制御装置

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JP3421593B2
JP3421593B2 JP28053398A JP28053398A JP3421593B2 JP 3421593 B2 JP3421593 B2 JP 3421593B2 JP 28053398 A JP28053398 A JP 28053398A JP 28053398 A JP28053398 A JP 28053398A JP 3421593 B2 JP3421593 B2 JP 3421593B2
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洋一 大森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,PWMインバータ
により所定の電圧を高精度に生成したり,PWMインバ
ータの出力電圧を高精度に推定したりするPWMインバ
ータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3と図4は,従来のPWMインバータ
制御装置の一例を示すブロック図であり,これらの図に
基づいて従来の技術を説明する。図3において,PWM
インバータ1は各相のスイッチング信号に基づいた電圧
を負荷2に印加する。電流検出器9a,9b,9cはそ
れぞれの相の電流を検出する。電流極性判別器8a,8
b,8cは前記のそれぞれの相の電流の極性を判別し,
PWMインバータ1から負荷2へ向かって電流が流れて
いる場合,つまり電流が正の場合は1を,反対の方向に
電流が流れている場合,つまり電流が負の場合は−1を
出力する。補正値記憶器5の出力の補正値と電流極性判
別器8a,8b,8cの出力との積を乗算器6a,6
b,6cで求め,加算器4a,4b,4cにおいて電圧
指令生成器3の出力の各相の電圧指令に加算される。加
算器4a,4b,4cの出力は,それぞれ変調波発生器
7の出力の三角波と比較器10a,10b,10cで比
較され,スイッチング信号としてPWMインバータ1へ
出力される。つまり,三角波と比較される電圧指令は,
電流が正の場合は補正値記憶器5の出力の補正値だけ大
きくなり,電流が負の場合は補正値だけ小さくなるよう
にしている。
【0003】以上のように電流の極性に応じて電圧指令
を補正する理由を以下に示す。図5は,1相のスイッチ
ング信号SxとPWMインバータ1の出力の対応する相
の出力電圧波形Vxとの関係を表したものである。PW
Mインバータ1の1相の構成は,図6の様になってお
り,2つスイッチング素子は,図5のQxp,Qxnの
ように動作する。通常QxpとQxnが同時にオンする
ことを避けるために,スイッチング信号が切り替わる際
に同時にオフする期間である短絡防止期間を設けてい
る。それにより,図5のVxの波形に示されるように,
電流が正(ix>0)の場合は,Vxのパルス幅がSx
のそれより狭くなり,電流が負(ix<0)の場合は,
Vxのパルス幅がSxのそれより広くなる。よってVx
のパルス幅が電圧指令通りとなるように三角波と比較さ
れる電圧指令を補正してSxのパルス幅を補正している
のである。
【0004】図4においては,補正値,乗算器,減算器
および電流極性判別器からなる電圧推定器14を具備
し,比較器10a,10b,10cで三角波と比較され
る各相の電圧指令から,各相の補正値である乗算器6
a,6b,6cの出力を減算器13a,13b,13c
で減算することにより負荷2に印加される電圧を推定し
て出力している。
【0005】以上のように電圧推定を得る際に,電圧指
令を電流極性に応じた値で補正する理由は,図5におい
て述べたように,短絡防止期間のためにスイッチング信
号Sx通りの出力電圧波形Vxのパルスが得られないた
めである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図5,6において,ス
イッチング素子QxpはTdponだけ遅れてオンし,
Tdpofがけ遅れてオフする特性を持っているとす
る。またスイッチング素子QxnはそれらがそれぞれT
dnon,Tdnofとする。すると電流が正の時のV
xのオンのパルス幅はTon−(Tdpon−Tdpo
f)となり,電流が負の時のVxのオンのパルス幅はT
on+(Tdnon−Tdnof)となる。Tdpon
−Tdpof=Tdnon−Tdnofであれば,前述
の従来の技術の補正値をTdpon−Tdpofまたは
Tdnon−Tdnof相当とすればよい。しかし各ス
イッチング素子の特性は均一とは限らないので,Tdp
on−Tdpof=Tdnon−Tdnofとは一般的
にはならない。すると従来技術では補正値が1つしかな
いので正しい補正値で補正ができなくなる。以上から,
指令通りの電圧が出力できなくなったり,電圧推定器の
出力の推定電圧が実際の電圧との誤差が大きくなったり
する。本発明は上述した点に鑑みて創案されたもので,
その目的とするところは,これらの欠点を解消し,指令
通りの電圧出力が得られ,また電圧推定器の出力の推定
電圧と実際の電圧との誤差が大きくならないPWMイン
バータ制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】つまり、その目的を達成
するための手段は, 1)請求項1において,各相の電圧指令に,相と各相の
出力電流の極性で区別された補正値を加算して変調波と
比較される信号波とするよう構成したことを特徴とす
る。 2)請求項2において,信号波から,相と各相の出力電
流の極性で区別された補正値を減算して各相の出力電圧
を推定するよう構成したことを特徴とする。 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳述する。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の請求項1記載の一
実施例を示すブロック図,図2は本発明の請求項2記載
の一実施例を示すブロック図であり,図中,図3,4と
同符号のものは同じ構成,機能を有する部分である。図
1や図2において,補正値記憶器5apはa相の電流が
正の時の補正値を記憶している。補正値記憶器5anは
a相の電流が負の時の補正値を記憶している。補正値記
憶器5bp,5bn,5cp,5cnも同様である。ス
イッチ11aは,a相の電流が正の時に補正値記憶器5
apの出力を選択し,a相の電流が負の時に補正値記憶
器5anの出力に−1を乗じた値を選択する。スイッチ
11b,11cも同様である。
【0009】図1においては,スイッチ11a,11
b,11cで選択された各相の補正値と電圧指令生成器
3の出力の各相の電圧指令とが加算器4a,4b,4c
においてに加算される。加算器4a,4b,4cの出力
は,それぞれ変調波発生器7の出力の三角波と比較器1
0a,10b,10cで比較されスイッチング信号とし
てPWMインバータ1へ出力される。
【0010】図2においては,各補正値記憶器,電流極
性判別器,減算器およびスイッチからなる電圧推定器1
4において,比較器10a,10b,10cで三角波と
比較される各相の電圧指令からスイッチ11a,11
b,11cで選択された各相の補正値を減算器13a,
13b,13cで減算することにより,負荷2に印加さ
れる電圧を推定して出力している。
【0011】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば,PW
Mインバータの各スイッチング素子の特性のずれを考慮
した6つの補正値を具備し,それらを各相の電流極性に
応じて選択することができるので,電圧指令の補正や電
圧推定の補正を正確に行えるため,正確な電圧出力や正
確な電圧推定が可能となり,実用上、極めて有用性の高
いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1記載の一実施例のブロック図
である。
【図2】本発明の請求項2記載の電圧推定に用いた一実
施例のブロック図である。
【図3】従来技術のPWMインバータ制御装置のブロッ
ク図である。
【図4】従来技術のPWMインバータ制御装置の電圧推
定のブロック図である。
【図5】1相のスイッチング信号と出力電圧波形との関
係図である。
【図6】PWMインバータの1相の構成図である。
【符号の説明】
1 PWMインバータ 2 負荷 3 電圧指令生成器 4a,4b,4c 加算器 5,5ap,5an,5bp,5bn,5cp,5cn
補正値記憶器 6a,6b,6c 乗算器 7 変調波発生器 8a,8b,8c 電流極性判別器 9a,9b,9c 電流検出器 10a,10b,10c 比較器 11a,11b,11c スイッチ 13a,13b,13 減算器 14 電圧推定器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各相の電圧指令と短絡防止期間を補正する
    ための補正値との加算値を信号波として、該信号波と三
    角波に代表される変調波との大小比較を比較器で行い、
    これによりスイッチング信号を生成してPWMインバー
    タを制御するPWMインバータ制御装置において、前記
    補正値を相と各相の出力電流の極性で区別されたものと
    することを特徴とするPWMインバータ制御装置。
  2. 【請求項2】スイッチング信号を生成するために変調波
    と比較される各相の信号波から短絡防止期間を補正する
    ための補正値を減算したものから各相の出力電圧を推定
    する電圧推定器を具備するPWMインバータ装置におい
    て、前記補正値を相と各相の出力電流の極性で区別され
    たものとすることを特徴とするPWMインバータ制御装
    置。
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JP4529113B2 (ja) 2003-08-18 2010-08-25 株式会社安川電機 電圧形インバータ及びその制御方法
JP2007089330A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 電力変換装置及びその調整方法
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