JP3420916B2 - クロロプレン共重合体 - Google Patents

クロロプレン共重合体

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JP3420916B2
JP3420916B2 JP21432797A JP21432797A JP3420916B2 JP 3420916 B2 JP3420916 B2 JP 3420916B2 JP 21432797 A JP21432797 A JP 21432797A JP 21432797 A JP21432797 A JP 21432797A JP 3420916 B2 JP3420916 B2 JP 3420916B2
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chloroprene
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン単量体
単位と2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロ
プレンと言う)単量体単位、及び1−クロロ−1,3−
ブタジエン単量体単位及び/または2,3−ジクロロ−
1,3−ブタジエン単量体単位とからなるクロロプレン
共重合体に関するものであり、更に詳しくは、耐寒性と
耐溶剤性に優れたオレフィン単量体単位とクロロプレン
単量体単位を含む新規な共重合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィン類の重合体が不均一系チーグ
ラ系触媒によって製造されていることは公知である。1
980年以降、遷移金属化合物と有機アルミニウム化合
物からなるいわゆる均一系チーグラ−ナッタ触媒系を用
いた重合体の合成方法が多数報告されている(Adv.Orga
nomet.Chem.,18,99(1980) など)。更に、最近になって
ジエン類の合成が試みられている(Polym.Commun.,29(1
0),305(1988)など)が、分子内にハロゲンを含有するジ
エンモノマーの成功例は報告されていない。
【0003】クロロプレン重合体は一般に水性ラジカル
重合で製造されている。クロロプレン重合体の特性を改
良する手段の一つとして、コモノマー成分をラジカル共
重合させる方法があり、幾つかのクロロプレン共重合体
が提示されてきた。コモノマーとしては、2,3−ジク
ロロ−1,3−ブタジエン、1−クロロ−1,3−ブタ
ジエン、アクリロニトリル、メタクリル酸及びこれらの
エステル類などが知られている(Rubber Chemistry and
Technology,49,670(1976)など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クロロ
プレン単量体は他の単量体に比較して、ラジカル重合速
度が非常に速く、実用上、共重合する単量体の種類は限
られていた。また、共重合する単量体の中でも硫黄と
2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエンと1−クロロ−
1,3−ブタジエンを除いた他の単量体は、クロロプレ
ン単量体に比較して共重合性が低いため分子内に取り込
まれ難いという本質的な問題を有していた。
【0005】一方、オレフィン類は重合体の基礎原料と
して知られ、これらの重合体である、例えば、ポリエチ
レンやポリプロピレンが汎用樹脂として広く利用されて
いることは周知である。しかしながら、オレフィン類の
ラジカル重合反応性はクロロプレンに比べて著しく低い
ため、これまでクロロプレンとオレフィン類との共重合
体を得ることは不可能と認識され、これら共重合体の成
功例に関する報告は皆無であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者はこうした状況
を打開するため、オレフィン類とクロロプレンの共重合
体を得る方法について鋭意研究した結果、特殊な触媒系
の存在下でオレフィン類とクロロプレン単量体が有意に
共重合することを見い出し、本発明を完成させるに到っ
た。
【0007】すなわち、本発明は炭素数2〜10のオレ
フィン単量体単位とクロロプレン単量体単位を有し、か
つ1−クロロ−1,3−ブタジエン単量体単位及び/ま
たは2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン単量体単位
を含み、重量平均重合度が10〜100000のクロロ
プレン共重合体である。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いるオレフィンとは、炭素数が2〜10のオレフィン
単量体を指し、一例を挙げれば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテンなど
である。経済性と反応性の観点から、エチレンあるいは
プロピレンが好んで用いられる。これらは一種類、また
は二種類以上の混合物として用いられる。
【0009】次に、本発明においてはクロロプレン単量
体が、クロロプレン単量体と1−クロロ−1,3−ブタ
ジエン単量体及び/または2,3−ジクロロ−1,3−
ブタジエン単量体との混合物として用いられる。
【0010】更に、本発明によるクロロプレン共重合体
は、後述するクロロプレン共重合体の特性を損なわない
範囲で、上述の単量体以外のクロロプレンと共重合可能
な他の単量体が少量共重合されていても良く、これらも
本発明に含まれる。共重合される他の単量体の一例を挙
げれば、炭素数が11〜20までのオレフィン、塩化ビ
ニルや塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニル化合物、
ブタジエンやイソプレンなどの共役ジエン化合物、スチ
レン、p−クロロスチレン、p−t−ブチルスチレン、
p−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族化
合物などであり、少なくとも一種類以上用いることがで
きる。
【0011】本発明において重要な点は、重合に用いる
触媒と重合操作である。以下に、本発明によるクロロプ
レン共重合体の製造方法を詳細に説明する。まず、本発
明で好適に用いられる遷移金属化合物は下記の一般式
(1)で示される遷移金属化合物である。
【0012】
【化4】
【0013】ここで、A1 及びA2は非置換または置換
シクロペンタジエニル基、非置換または置換1−インデ
ニル基、非置換または置換ベンゾ−1−インデニル基
たは非置換または置換9−フルオレニル基であり、A3
及びA4 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、ま
たはそれぞれ炭素数6〜20のアリール基、アルキルア
リール基、アリールアルキル基もしくはハロゲン化アリ
ール基、または酸素、窒素、硫黄もしくは珪素から選ば
れた原子を含む炭素数1〜20の炭化水素基、またはR
3 3Si(R3 は炭素数1〜5のアルキル基)であり、
QはA1 及びA2を連結する炭素数2〜10の炭化水素
基または珪素、ゲルマニウムもしくは錫を含む炭素数1
〜10の炭化水素基、または炭素、珪素、ゲルマニウム
もしくは錫原子であり、またA3 及びA4は互いに連結
していてA3 、A4 及びQの間で環構造を形成していて
もよい、R1 及びR2 はハロゲン原子、水素原子、炭素
数1〜10のアルキル基、アルキルアリール基もしくは
アリールアルキル基もしくは−OR4 (R4 は炭素数1
〜10の炭化水素基、Oは酸素原子)、−NR5 2(R5
は炭素数1〜10の炭化水素基、Nは窒素原子)であ
り、かつMはジルコニウム、チタンまたはハフニウムで
ある。
【0014】A1 及びA2の具体例を挙げれば、シクロ
ペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、ジ
メチルシクロペンタジエニル基、1−インデニル基、2
−メチル−1−インデニル基、テトラヒドロ−1−イン
デニル基、4,5−ベンゾ−1−インデニル基、4−
(1−ナフチル)−1−インデニル基9−フルオレニ
ル基、メチル−9−フルオレニル基、2,7−ジ−ター
シャリー−ブチル−9−フルオレニル基などである。
【0015】A3 及びA4 の具体例を挙げれば、水素原
子、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、ト
ルイル基、フルオロフェニル基、メトキシフェニル基、
ベンジル基などである。
【0016】QはA1 、A2 を連結する炭素数2〜10
の炭化水素基または珪素、ゲルマニウム、錫を含む炭素
数1〜10の炭化水素基または炭素、珪素、ゲルマニウ
ムもしくは錫原子であり、好ましくは炭素数2〜10の
炭化水素基、炭素原子、珪素原子である。
【0017】A3 及びA4 は互いに連結していてA3
4 及びQの間で環構造を形成していてもよく、そのよ
うな場合に、A3 、A4 及びQがなす基としては、シク
ロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、テトラヒド
ロピラン−4−イリデン基などを挙げることができる。
【0018】R1 、R2 はハロゲン原子、水素原子、炭
素数1〜10のアルキル基、珪素含有アルキル基、炭素
数6〜20のアリール基、アルキルアリール基、アリー
ルアルキル基を示す。R1 、R2 の好ましい具体例とし
ては、塩素原子、メチル基、フェニル基、トリメチルシ
リルメチル基、メトキシ基、ジメチルアミノ基などを挙
げることができる。
【0019】本発明における一般式(1)で表される遷
移金属化合物は架橋性配位子を有していることを特徴と
している。こうした遷移金属化合物を使用することによ
りオレフィン単量体とクロロプレン単量体との共重合を
進行させることができる。
【0020】遷移金属化合物の一例としては下記の化合
物が挙げられる。ジメチルメチレンビス(1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジエチルメチレンビス
(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジn−プ
ロピルメチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジi−プロピルメチレンビス(1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、メチルエチルメチレンビ
ス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチル
n−プロピルメチレンビス(1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、メチルi−プロピルメチレンビス(1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチルn−プ
ロピルメチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、エチルi−プロピルメチレンビス(1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド。
【0021】シクロヘキシリデンビス(1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、シクロぺンチリデンビス
(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニ
ルメチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルメチレン(1−インデニル)(2−メチ
ル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルメチレン(1−インデニル)(2−エチル−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン
(1−インデニル)(2−フェニル−1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−イン
デニル)(2−メチル−4−フェニル−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−
インデニル)(4−フェニル−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−インデニ
ル){4−(1−ナフチル)−1−インデニル}ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−インデニ
ル)(2,4−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルメチレン(1−インデニル)
{2−メチル−4−(1−ナフチル)−1−インデニ
ル}ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−
インデニル)(2,4−ジフェニル−1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(1−イン
デニル)(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド。
【0022】ジメチルメチレンビス(2−メチル−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレ
ンビス(2−エチル−1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルメチレンビス(2−フェニル−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレ
ンビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレンビス(2,
4−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレンビス{2−メチル−4−(1−ナ
フチル)−1−インデニル}ジルコニウムジクロリド、
ジメチルメチレンビス(2,4−フェニル−1−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレンビス
(4−ジフェニル−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルメチレンビス{4−(1−ナフチル)
−1−インデニル}ジルコニウムジクロリド、ジメチル
メチレン(2−メチル−1−インデニル)(2−エチル
−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチル
メチレン(2−メチル−1−インデニル)(2−フェニ
ル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチ
ルメチレン(2−メチル−1−インデニル)(4−フェ
ニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルメチレン(2−フェニル−1−インデニル)(4−
フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルメチレン(4−メチル−1−インデニル)(4
−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレン(4−フェニル−1−インデニ
ル){4−(1−ナフチル)−1−インデニル}ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルメチレンビス(4,5−ベ
ンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド。
【0023】ジメチルシリレンビス(1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジエチルシリレンビス(1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジn−プロピル
シリレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジi−プロピルシリレンビス(1−インデニル)ジ
ルコニウムジクロリド、メチルエチルシリレンビス(1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルn−プ
ロピルシリレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、メチルi−プロピルシリレンビス(1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチルn−プロピル
シリレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、エチルi−プロピルシリレンビス(1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、シクロヘキシルシリレン
ビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、シク
ロぺンチルシリレンビス(1−インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリ
レンビス(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド。
【0024】ジメチルシリレン(1−インデニル)(2
−メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレン(1−インデニル)(2−エチル−1
−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリ
レン(1−インデニル)(2−フェニル−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(1−
インデニル)(2−メチル−4−フェニル−1−インデ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(1
−インデニル)(4−フェニル−1−インデニル)ジル
コニウムジクロリド、ジメチルシリレン(1−インデニ
ル){4−(1−ナフチル)−1−インデニル}ジルコ
ニウムジクロリド、ジメチルシリレン(1−インデニ
ル)(2,4−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジメチルシリレン(1−インデニル)
{2−メチル−4−(1−ナフチル)−1−インデニ
ル}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(1−
インデニル)(2,4−ジフェニル−1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン(1−イン
デニル)(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド。
【0025】ジメチルシリレンビス(2−メチル−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレ
ンビス(2−エチル−1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルシリレンビス(2−フェニル−1−
インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレ
ンビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2,
4−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス{2−メチル−4−(1−ナ
フチル)−1−インデニル}ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2,4−ジフェニル−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス(4−ジフェニル−1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルシリレンビス{4−(1−ナフチ
ル)−1−インデニル}ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルシリレン(2−メチル−1−インデニル)(2−エ
チル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメ
チルシリレン(2−メチル−1−インデニル)(2−フ
ェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレン(2−メチル−1−インデニル)(4−
フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレン(2−フェニル−1−インデニル)
(4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルシリレン(4−メチル−1−インデニ
ル)(4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、ジメチルシリレン(4−フェニル−1−イン
デニル){4−(1−ナフチル)−1−インデニル}ジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(4,5
−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−
1−インデニル)ジルコニウムジクロリド。
【0026】ジメチルメチレン(1−インデニル)(シ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、シクロ
ヘキシルメチレン(1−インデニル)(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン
(1−インデニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド。
【0027】ジメチルメチレン(2−メチル−1−イン
デニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルメチレン(4−メチル−1−インデニ
ル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレン(1−インデニル)(2−メチル
−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルメチレン(1−インデニル)(2,4−ジ
メチル−1−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド。
【0028】ジメチルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、シクロ
ヘキシリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(シ
クロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、メチルフェニルメチレン(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド。
【0029】ジメチルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(2,7−ジターシャリー−ブチル−9−フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(2
−メチル−1−シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(2,
4−ジメチル−1−シクロペンタジエニル)(フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド。
【0030】エチレンビス(1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス(4,5,6,7−テト
ラヒドロ−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、
エチレンビス(4−メチル−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス(5−メチル−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(6−
メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(2,3−ジメチル−1−インデニル)ジル
コニウムジクロリドなど。以上、Zr錯体を例示した
が、Ti錯体、Hf錯体も上記と同様の化合物が好適に
用いられる。また、以上の錯体はラセミ体である場合は
ラセミ体そのものを用いてもよく、D体のみ、L体のみ
を分離して用いても良い。
【0031】本発明では、上記の遷移金属化合物と共に
助触媒として有機アルミニウム化合物及び/またはほう
素化合物が用いられる。助触媒として用いる有機アルミ
ニウム化合物としては、アルミノキサン(アルモキサン
とも表記される)が好適である。アルミノキサンとは、
下記の一般式(2)、(3)で表される環状あるいは鎖
状化合物である。
【0032】
【化5】
【0033】ここで、R6 は炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数6〜10のアリール基、または水素、mは2
〜100の整数である。それぞれのR6 は互いに同一で
も異なっていてもよい。
【0034】
【化6】
【0035】ここで、R7 、R8 、R9 及びR10は炭素
数1〜5のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、
または水素、nは2〜100の整数である。R7 〜R10
は互いに同一でも異なっていても良い。アルミノキサン
としては、好ましくは、メチルアルモキサン、エチルア
ルモキサン、トリイソブチルアルモキサンが用いられる
が、特に好ましくはメチルアルモキサンが用いられる。
必要に応じ、これら種類の異なるアルモキサンの混合物
を用いてもよい。また、これらアルモキサンとアルキル
アルミニウム、例えば、トリメチルアルミニウム、トリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムやハ
ロゲンを含むアルキルアルミニウム、例えばジメチルア
ルミニウムクロライド等を併用してもよい。
【0036】本発明に用いられるほう素を含むイオン化
イオン性化合物の一例を挙げれば、トリメチルアンモニ
ウムテトラフェニルボレート、トリエチルアンモニウム
テトラフェニルボレート、トリプロピルアンモニウムテ
トラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウ
ムテトラフェニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモ
ニウムテトラ(p−トリル)フェニルボレート、トリ
(n−ブチル)アンモニウムテトラ(p−エチルフェニ
ル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリメチルアン
モニウムテトラ(p−トリル)ボレート、トリメチルア
ンモニウムテトラ(o−トリル)ボレート、トリメチル
アンモニウムテトラキス−3,5−ジメチルフェニルボ
レート、トリエチルアンモニウムテトラキス−3,5−
ジメチルフェニルボレート、トリブチルアンモニウムテ
トラキス−3,5−ジメチルフェニルボレート、トリブ
チルアンモニウムテトラキス−2,4−ジメチルフェニ
ルボレート、アニリニウムテトラキスペンタフルオロフ
ェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラ
フェニルボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテト
ラフェニルボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテ
トラキス(p−トリル)ボレート、N,N−ジメチルア
ニリニウムテトラキス(m−トリル)ボレート、N,N
−ジメチルアニリニウムテトラキス(2,4−ジメチル
フェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテ
トラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、N,
N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)ボレート、N,N−ジエチルアニリニウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N
−2,4,5−ペンタメチルアニリニウムテトラフェニ
ルボレート、N,N−2,4,5−ペンタエチルアニリ
ニウムテトラフェニルボレート、ジ−(イソプロピル)
アンモニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレー
ト、ジ−シクロヘキシルアンモニウムテトラフェニルボ
レート、トリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラフェ
ニルボレート、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウム
テトラフェニルボレート、トリフェニルカルベニウムテ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフ
ェニルカルベニウムテトラキス(p−トリル)ボレー
ト、トリフェニルカルベニウムテトラキス(m−トリ
ル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、トリフェニル
カルベニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)
ボレート、トロピリウムテトラキスペンタフルオロフェ
ニルボレート、トロピリウムテトラキス(p−トリル)
ボレート、トロピリウムテトラキス(m−トリル)ボレ
ート、トロピリウムテトラキス(2,4−ジメチルフェ
ニル)ボレート、トロピリウムテトラキス(3,5−ジ
メチルフェニル)ボレート、などである。これらほう素
化合物と上記の有機アルミニウム化合物を同時に用いて
も差し支えない。特にほう素化合物を助触媒として用い
る場合、重合系内に含まれる水等の重合に悪影響を与え
る不純物の除去に、トリイソブチルアルミニウム等のア
ルキルアルミ化合物の添加は有効である。前記した触媒
を用いることにより、これまで得ることができなかった
オレフィン単量体単位とクロロプレン単量体単位からな
る共重合体を製造することが出来る。
【0037】本発明の共重合体を製造するにあたって
は、既述したオレフィン単量体、クロロプレン単量体、
その他、必要に応じて共重合可能な単量体を、金属錯体
である遷移金属化合物および助触媒に接触させる。その
方法としては、溶媒を用いずに液状モノマー中で重合
させる方法、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロ置換
ベンゼン、クロロ置換トルエン、塩化メチレン、クロロ
ホルム等の飽和脂肪族または芳香族炭化水素またはハロ
ゲン化炭化水素の単独または混合溶媒を用いて重合させ
る方法などがある。
【0038】本発明の共重合体の重量平均重合度は10
〜100000、好ましくは20〜10000である。
また、従来のクロロプレン重合体あるいはオレフィン重
合体とは異なる新たな特性を発現させる観点から、本発
明の共重合体に対して、共重合体中のクロロプレン単量
体単位の含有割合は2〜98モル%、好ましくは5〜9
5モル%、更に好ましくは10〜90モル%である。
【0039】重合温度は、−78℃から120℃が適当
であり、好ましくは0℃〜80℃である。−78℃より
低い重合温度では工業的に不利であり、120℃を超え
るとクロロプレン単位からの脱塩酸が生じるため適当で
はない。助触媒として有機アルミニウム化合物を用いる
場合には、錯体の金属に対し、アルミニウム原子/錯体
金属原子比で0.1〜100000、好ましくは10〜
10000の比で用いられる。0.1より小さいと有効
に金属錯体を活性化出来ず、100000を超えると経
済的に不利となる。助触媒としてほう素化合物を用いる
場合には、ほう素原子/錯体金属原子比で0.01〜1
00の比で用いられるが、好ましくは0.1〜10、特
に好ましくは1で用いられる。0.01より小さいと有
効に金属錯体を活性化出来ず、100を超えると経済的
に不利となる。金属錯体と助触媒は、重合槽外で混合、
調製しても、重合時に槽内で混合してもよい。
【0040】本発明の共重合体には、本発明の効果を妨
げない範囲で、ポリマーに通常用いられる添加剤、助剤
等を添加することが出来る。好適な添加剤、助剤として
は酸化防止剤、滑材、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、紫
外線吸収剤、安定剤、顔料、着色剤、充填剤、発泡剤等
が挙げられる。
【0041】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。実施
例中の共重合体の重合度は、GPC(ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー)を用いて標準ポリスチレン換
算の重量平均分子量から算出した。
【0042】共重合体のガラス転移温度は、セイコー電
子(株)製示差走査熱量計DSC−200を用い、以下
の温度プログラムを選定して測定した。 ステップ1.室温から120℃まで10℃/分の一定加
熱速度で加熱後、120℃で1分間保持。 ステップ2.120℃から−100℃まで5℃/分の一
定冷却速度で冷却後、−100℃で2分間保持。 ステップ3.−100℃から200℃まで10℃/分の
一定加熱速度で加熱。ガラス転移温度は上記のステップ
3で測定した。
【0043】耐溶剤性は、共重合体を特定の有機溶媒に
25℃雰囲気下、48時間浸せき、撹拌し、膨潤状態あ
るいは溶解状態により判定した。なお、実施例に用いた
単量体及びトルエンは脱水したものを用いた。
【0044】参考例1 十分に窒素置換した内容積100mlの撹拌機付きオー
トクレーブに、脱水したクロロプレン単量体10.5m
l及びメチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、MMA
O−3A)をAl原子基準で9.0mmol仕込んだ。
次に、エチレンを常圧で流しながら、ジフェニルメチレ
ン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド18μmolを含むトルエン溶液20m
lをシリンジにて加え、直ちにエチレンで5Kg/cm
2 に昇圧し、約5分間で40℃まで昇温した。以降、4
0℃でエチレン圧を5Kg/cm2 に維持しながら1時
間重合を行った。重合終了後、エチレンを緩やかに放圧
し、内容物を大過剰の希塩酸/メタノール混合液中に投
入し、ポリマー(以後、しばしばクロロプレン共重合体
をポリマーと言い換える)を回収した。これを25℃、
24時間減圧下で乾燥し、7.3gのポリマーを得た。
【0045】参考例2 遷移金属化合物として、ジメチルメチレン(シクロペン
タジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド
を使用した以外は、参考例1記載の方法に従い、ポリマ
ーを得た。ポリマー収量は6.8gであった。
【0046】参考例3 遷移金属化合物として、ジフェニルメチレン(1−イン
デニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リドを使用した以外は、参考例1記載の方法に従い、ポ
リマーを得た。ポリマー収量は4.9gであった。
【0047】参考例4 遷移金属化合物として、ジメチルシリレンビス(1−イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリドを使用した以外は、
参考例1記載の方法に従い、ポリマーを得た。ポリマー
収量は2.4gであった。
【0048】参考例5 遷移金属化合物として、ジメチルシリレンビス(2−メ
チル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウム
ジクロリドを使用した以外は、参考例1記載の方法に従
い、ポリマーを得た。ポリマー収量は3.8gであっ
た。
【0049】参考例6 遷移金属化合物として、エチレンビス(1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリドを使用した以外は、参考例
記載の方法に従い、ポリマーを得た。ポリマー収量は
3.5gであった。
【0050】参考例7 脱水雰囲気下、トルエン50mlに2.0mmolのト
リイソブチルアルミニウムを添加し10分間撹拌した
後、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)ジルコニウムジクロリド18μmolを含
むトルエン溶液20ml、次いで18μmolのトリフ
ェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレートを添加し、10分間撹拌した。この溶液
を、予め十分に窒素置換した内容積250mlのオート
クレーブに導入し、引き続きクロロプレン単量体9.8
mlを仕込んだ。直ちにエチレンで5Kg/cm2 に昇
圧し、約5分間で40℃まで昇温した。以降、40℃で
エチレン圧を5Kg/cm2 に維持しながら1時間重合
を行った。重合終了後、エチレンを緩やかに放圧し、内
容物を大過剰の希塩酸/メタノール混合液中に投入し、
ポリマーを回収した。これを25℃、24時間減圧下で
乾燥し、7.8gのポリマーを得た。
【0051】参考例8 参考例1 において、重合時のエチレン圧力を常圧(1K
g/cm2 G)とし、重合温度50℃の条件で、重合を
3時間実施した。ポリマー収量は6.7gであった。
【0052】実施例1 クロロプレン単量体と1−クロロ−1,3−ブタジエン
単量体の混合物(1−クロロ−1,3−ブタジエンの含
量5mol%)を9.9ml添加し、その他は参考例1
と同様の手順、装置に従い重合を行った。ポリマー収量
は7.0gであった。
【0053】実施例2 クロロプレン単量体と2,3−ジクロロ−1,3−ブタ
ジエン単量体の混合物(2,3−ジクロロ−1,3−ブ
タジエンの含量5mol%)を10.0ml添加し、そ
の他は参考例1と同様の手順、装置に従い重合を行っ
た。ポリマー収量は7.5gであった。
【0054】参考例1〜8、実施例1〜2で得られたク
ロロプレン共重合体に関する重合度、耐寒性の指標とな
るガラス転移温度、耐溶剤性を表1に示した。なお、表
1には、市販品であるクロロプレン重合体(電気化学工
業製デンカクロロプレンM−40)とエチレン重合体
(住友化学製スミカセンF403−1)のガラス転移温
度と耐溶剤性も、併せて比較例1、比較例2として示し
た。参考例1〜8、実施例1〜2で得られたポリマーの
ガラス転移温度は、いずれもクロロプレン重合体とエチ
レン重合体の間の値を示しており、クロロプレン単量体
単位とエチレン単量体単位が有意に共重合していること
を示している。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明によるオレフィン単量体単位とク
ロロプレン単量体単位、及び1−クロロ−1,3−ブタ
ジエン単量体単位及び/または2,3−ジクロロ−1,
3−ブタジエン単量体単位とからなるクロロプレン共重
合体は、従来のクロロプレン重合体に比べて耐寒性、耐
溶剤性などの優れた特性が期待できる共重合体である。
従って、耐寒性、耐溶剤性等が要望される新規用途に対
して、実用化が期待できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/60 - 4/70 C08F 210/00 - 210/18 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が2〜10のオレフィン単量体単
    位と2−クロロ−1,3−ブタジエン単量体単位を有
    し、かつ1−クロロ−1,3−ブタジエン単量体単位及
    び/または2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン単量
    体単位を含み、重量平均重合度が10〜100000で
    あることを特徴とするクロロプレン共重合体。
  2. 【請求項2】 オレフィン単量体がエチレンまたはプロ
    ピレンである請求項1記載のクロロプレン共重合体。
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