JP2002121233A - クロロプレン共重合体の製造方法 - Google Patents

クロロプレン共重合体の製造方法

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JP2002121233A
JP2002121233A JP2000314744A JP2000314744A JP2002121233A JP 2002121233 A JP2002121233 A JP 2002121233A JP 2000314744 A JP2000314744 A JP 2000314744A JP 2000314744 A JP2000314744 A JP 2000314744A JP 2002121233 A JP2002121233 A JP 2002121233A
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Japan
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chloroprene
carbon atoms
monomer
producing
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JP2000314744A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Masuko
芳弘 増子
Kazuhiko Hosaka
和彦 保坂
Makoto Yoshida
吉田  誠
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハーフメタロセン触媒を用いた、クロロプレ
ン単量体とオレフィン単量体を主成分とする新規なクロ
ロプレン共重合体の効率的な製造方法を提供する。 【解決手段】 炭素数が2〜10のオレフィン単量体と
2−クロロ−1,3−ブタジエン単量体を共重合させる
に際し、一般式RMX3で表される遷移金属化合物と助
触媒を用いることを特徴とするクロロプレン共重合体の
製造方法。(式中、Mは4族の遷移金属、Rはシクロペ
ンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデ
ニル基、置換インデニル基、フルオレニル基または置換
フルオレニル基であり、MとRはπ結合している。Xは
水素、ハロゲン、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数
1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルア
ミド基、またはアミノ基であり、それぞれ同じであって
も異なっていてもよい)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン単量体
単位と2−クロロ−1,3−ブタジエン(以下、クロロ
プレンと言う)単量体単位を主成分とするクロロプレン
共重合体の製造方法に関するものであり、更に詳しく
は、ハーフメタロセン触媒を用いたクロロプレン共重合
体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クロロプレン重合体は、機械的強度、耐
候性、耐熱性、耐薬品性などの特徴が良好であるため、
一般工業用ゴム製品、自動車部品、接着剤、各種工業部
品など広範囲の分野に用いられている。しかし、最近で
は各種ゴム製品において高性能化が進み、要求特性が高
度になっている。これに伴い、クロロプレン重合体の更
なる改善が望まれている。
【0003】クロロプレン重合体の特性を改良する手段
としては、従来より、重合温度を変えることによる重合
体のミクロ構造の組成比変更、コモノマーを用いたポリ
マー構造の変更、連鎖移動剤を変えることによるポリマ
ー末端構造の変更などが知られており、数多くの事例が
ある(Rubber Chemistry andTe
chnology,49,670(1976))。とり
わけ、コモノマーを共重合させる方法は重合体の特性改
良に有効であるが、クロロプレン単量体のラジカル重合
速度は他の単量体に比べて著しく大きいため、実用上、
共重合に利用できる単量体の種類は限られていた。
【0004】エチレン、プロピレンを代表とするオレフ
ィン類のラジカル重合反応性はクロロプレン単量体に比
べて著しく低く、クロロプレン単量体とほとんどラジカ
ル共重合しないことが知られていた。最近になって、特
定のメタロセン触媒を用いると、クロロプレン単量体と
オレフィン単量体の共重合体が得られることが開示され
た(特開平11−60638号公報)。しかし、クロロ
プレン単量体の結合割合が十分とは言えず、より効率的
にクロロプレン単位を導入する方法が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来よりも
クロロプレン単量体を効率的に共重合し得る、ハーフメ
タロセン触媒を用いた、クロロプレン単量体とオレフィ
ン単量体を主成分とする新規なクロロプレン共重合体の
製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の化
合物存在下でクロロプレン単量体とオレフィン単量体が
効率的に共重合することを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は炭素数2〜10のオレフィン単量体
と2−クロロ−1,3−ブタジエン単量体を共重合させ
るに際し、下記の一般式(1)で表される遷移金属化合
物と助触媒を用いることを特徴とするクロロプレン共重
合体の製造方法である。
【0007】
【化4】 ここで、Mは4族の遷移金属であり、Rはシクロペンタ
ジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル
基、置換インデニル基、フルオレニル基または置換フル
オレニル基であり、MとRはπ結合している。Xは水
素、ハロゲン、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1
〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルアミ
ド基、またはアミノ基であり、それぞれ同じであっても
異なっていてもよい。
【0008】以下に本発明を詳細に説明する。本発明で
用いるオレフィン単量体とは、炭素数が2〜10のオレ
フィン類であり、一例を挙げれば、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテンなど
である。経済性と反応性の観点から、エチレンあるいは
プロピレンが好んで用いられる。これらは一種類、また
は二種類以上の混合物として用いられる。
【0009】次に、本発明においてはクロロプレン単量
体が単独で、またはクロロプレン単量体と1−クロロ−
1,3−ブタジエン単量体及び/または2,3−ジクロ
ロ−1,3−ブタジエン単量体との混合物として用いら
れる。
【0010】更に、本発明の製造方法により得られるク
ロロプレン共重合体には、既述の単量体以外のクロロプ
レン単量体と共重合可能な他の単量体が少量共重合され
ていてもよく、これらも本発明に含まれる。
【0011】本発明において重要な点は、ハーフメタロ
セン触媒である下記の一般式(1)で表される遷移金属
化合物と助触媒の存在下で、オレフィン単量体とクロロ
プレン単量体を共重合させることである。
【0012】
【化5】 ここで、Mは4族の遷移金属であり、Rはシクロペンタ
ジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル
基、置換インデニル基、フルオレニル基または置換フル
オレニル基であり、MとRはπ結合している。置換シク
ロペンタジエニル基の置換基とは、炭素数1〜12の脂
肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基であり、1置換
体または2個以上の多置換体である。置換インデニル基
あるいは置換フルオレニル基の置換基は、炭素数1〜4
の脂肪族炭化水素基である。Xは水素、ハロゲン、炭素
数1〜12の炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ
基、炭素数1〜12のアルキルアミド基またはアミノ基
であり、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
Mに好ましい金属はチタン、ジルコニウム、ハフニウム
であり、最も好ましくはチタンである。
【0013】具体的な化合物を例示すれば、シクロペン
タジエニルチタントリクロライド、エチルシクロペンタ
ジエニルチタントリクロライド、プロピルシクロペンタ
ジエニルチタントリクロライド、イソプロピルシクロペ
ンタジエニルチタントリクロライド、t−ブチルシクロ
ペンタジエニルチタントリクロライド、ベンジルシクロ
ペンタジエニルチタントリクロライド、(1,1−ジメ
チルプロピル)シクロペンタジエニルチタントリクロラ
イド、(1,1−ジメチルベンジル)シクロペンタジエ
ニルチタントリクロライド、(1−エチルプロピル)シ
クロペンタジエニルチタントリクロライド、(ジエチル
ベンジル)シクロペンタジエニルチタントリクロライ
ド、(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)チタン
トリクロライド、(ビス(トリメチルシリル)シクロペ
ンタジエニル)チタントリクロライド、(1,3−ジメ
チルシクロペンタジエニル)チタントリクロライド、
(1−メチル−3−エチルシクロペンタジエニル)チタ
ントリクロライド、(1−メチル−3−プロピルシクロ
ペンタジエニル)チタントリクロライド、(1−メチル
−3−フェニルシクロペンタジエニル)チタントリクロ
ライド、(1−メチル−3−トリルシクロペンタジエニ
ル)チタントリクロライド、(1−メチル−3−(2,
6−ジメチルフェニル)シクロペンタジエニル)チタン
トリクロライド、(1−メチル−3−ブチルシクロペン
タジエニル)チタントリクロライド、(1,2,3−ト
リメチルシクロペンタジエニル)チタントリクロライ
ド、(1,2,3−トリエチルシクロペンタジエニル)
チタントリクロライド、(1,2,3−トリフェニルシ
クロペンタジエニル)チタントリクロライド、(1,
2,4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタントリ
クロライド、(1,2,4−トリエチルシクロペンタジ
エニル)チタントリクロライド、(1,2,4−トリフ
ェニルシクロペンタジエニル)チタントリクロライド、
(1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)チタントリクロライド、(1,2,3,4−テトラ
エチルシクロペンタジエニル)チタントリクロライド、
(1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエニ
ル)チタントリクロライド、(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)チタントリクロライド、(1,2,3,4
−テトラメチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)
チタントリクロライド、(1,2,3,4−テトラフェ
ニル−5−メチルシクロペンタジエニル)チタントリク
ロライド、(ペンタフェニルシクロペンタジエニル)チ
タントリクロライド、インデニルチタントリクロライ
ド、(2−メチルインデニル)チタントリクロライド、
シクロペンタジエニルチタンt−ブトキサイドジクロラ
イド、シクロペンタジエニルチタンイソプロポキサイド
ジクロライド、シクロペンタジエニルチタンジメトキシ
クロライド、シクロペンタジエニルチタンジイソプロポ
キサイドクロライド、シクロペンタジエニルチタンジフ
ェノキシクロライド、シクロペンタジエニルチタンフェ
ノキシジクロライド、フルオレニルチタントリクロライ
ド、メチルフルオレニルチタントリクロライドなどが挙
げられる。
【0014】この他、既述の例示化合物の塩素原子をメ
チル基で置き換えたメチル体、ジメチル体、トリメチル
体、アルコキシ基で置き換えた上記以外のモノアルコキ
シ体、ジアルコキシ体、アミド基で置き換えたアミド体
が挙げられる。以上、チタン化合物を例示したが、ジル
コニウム化合物、ハフニウム化合物についても同様であ
る。
【0015】既述の例示化合物の中でも、シクロペンタ
ジエニルチタントリクロライド、シクロペンタジエニル
チタントリメトキサイドなどが好適に用いられる。
【0016】本発明では、上記の遷移金属化合物と共に
助触媒として有機アルミニウム化合物及び/またはホウ
素化合物が用いられる。助触媒として用いる有機アルミ
ニウム化合物としては、アルミノキサンが好適である。
アルミノキサンとは、下記の一般式(2)、(3)で表
される環状または鎖状化合物である。
【0017】
【化6】
【0018】ここで、R1は炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数6〜10のアリール基、または水素、mは2
〜100の整数である。
【0019】
【化7】
【0020】ここで、R2〜R5は炭素数1〜5のアルキ
ル基、炭素数6〜10のアリール基、または水素、nは
2〜100の整数である。R2〜R5は互いに同一でも異
なっていてもよい。
【0021】アルミノキサンとしては、好ましくはメチ
ルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、トリブチル
アルミノキサンが用いられるが、特に好ましくはメチル
アルミノキサンが用いられる。必要に応じ、これら種類
の異なるアルミノキサンの混合物を用いてもよい。ま
た、これらアルミノキサンとアルキルアルミニウム、例
えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウムやハロゲンを含むアル
キルアルミニウム、例えばジメチルアルミニウムクロラ
イドなどを併用してもよい。
【0022】ホウ素を含むイオン化イオン性化合物の一
例を挙げれば、トリメチルアンモニウムテトラフェニル
ボレート、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレ
ート、トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレー
ト、トリ(n−ブチル)メチルアンモニウムテトラフェ
ニルボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ
(p−トリル)フェニルボレート、トリ(n−ブチル)
アンモニウムテトラ(p−エチルフェニル)ボレート、
トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート、トリメチルアンモニウムテトラ
(p−トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテト
ラ(o−トリル)ボレート、トリメチルアンモニウムテ
トラキス−3,5−ジメチルフェニルボレート、トリエ
チルアンモニウムテトラキス−3,5−ジメチルフェニ
ルボレート、トリブチルアンモニウムテトラキス−3,
5−ジメチルフェニルボレート、アニリニウムテトラキ
スペンタフルオロフェニルボレート、N,N−ジメチル
アニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジエチ
ルアニリニウムテトラフェニルボレート、N,N−ジメ
チルアニリニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(m−トリ
ル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキ
ス(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、N,N−ジ
メチルアニリニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェ
ニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−
2,4,5−ペンタメチルアニリニウムテトラフェニル
ボレート、N,N−2,4,5−ペンタエチルアニリニ
ウムテトラフェニルボレート、ジ−(イソプロピル)ア
ンモニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレー
ト、ジ−シクロヘキシルアンモニウムテトラキスペンタ
フルオロフェニルボレート、トリフェニルホスホニウム
テトラフェニルボレート、トリ(メチルフェニル)ホス
ホニウムテトラフェニルボレート、トリ(ジメチルフェ
ニル)ホスホニウムテトラフェニルボレート、トリフェ
ニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス
(p−トリル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテ
トラキス(m−トリル)ボレート、トリフェニルカルベ
ニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレー
ト、トリフェニルカルベニウムテトラキス(3,5−ジ
メチルフェニル)ボレート、トロピリウムテトラキスペ
ンタフルオロフェニルボレート、トロピリウムテトラキ
ス(p−トリル)ボレート、トロピリウムテトラキス
(m−トリル)ボレート、トロピリウムテトラキス
(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、トロピリウム
テトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレートなど
がある。これらホウ素化合物と既述の有機アルミニウム
化合物を同時に用いても差し支えない。特にホウ素を助
触媒として用いる場合、重合系内に含まれる水等の重合
に悪影響を与える不純物の除去に、トリイソブチルアル
ミニウム等のアルキルアルミニウム化合物の添加が有効
である。
【0023】本発明によるクロロプレン共重合体の製造
方法においては、クロロプレン単量体とオレフィン単量
体、及び必要に応じて共重合可能な単量体を、遷移金属
化合物及び助触媒に接触させる。その方法としては、
溶媒を用いずに液状単量体中で重合させる方法、トル
エン、キシレン、ベンゼン、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン、クロロ置換ベンゼン、クロロ置
換トルエン、塩化メチレン、クロロホルムなどの飽和脂
肪族または芳香族炭化水素またはハロゲン化炭化水素の
単独または混合溶媒を用いて重合させる方法などがあ
る。
【0024】重合温度は−78〜+10℃の範囲であ
り、好ましくは−78〜0℃、更に好ましくは−40〜
0℃の範囲である。−78℃より低い温度では工業的に
不利であり、+10℃を超えると脱HCl反応や分子切
断反応が併発するため好ましくない。
【0025】助触媒として有機アルミニウム化合物を用
いる場合には、遷移金属化合物の金属に対し、アルミニ
ウム原子/金属原子比(モル比)で、1〜10000
0、好ましくは10〜10000の比で用いられる。1
より小さいと有効に遷移金属化合物を活性化できず、1
00000を超えると経済的に不利となる。助触媒とし
てホウ素化合物を用いる場合には、ホウ素原子/金属原
子比(モル比)で0.01〜100の比で用いられる
が、好ましくは0.1〜10、特に好ましくは1で用い
られる。遷移金属化合物と助触媒は、重合缶外で混合、
調整しても、重合時に缶内で混合してもよい。
【0026】本発明の製造方法により得られるクロロプ
レン共重合体には、ポリマーに対して通常用いられる添
加剤、助剤などを添加することができる。好適な添加
剤、助剤としては酸化防止剤、滑剤、加硫剤、加硫促進
剤、可塑剤、紫外線吸収剤、安定剤、顔料、着色剤、充
填剤、発泡剤などが挙げられる。
【0027】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明は下記の実施例により限定されるものではな
い。以下の説明において特に断りのない限り部および%
は質量基準で示す。
【0028】共重合体の平均分子量は、GPC(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー、標準ポリスチレン
換算)で測定した。なお、本発明により得られる共重合
体はテトラヒドロフランに完溶せず、得られるGPC測
定値はテトラヒドロフラン可溶成分に関するものであ
る。フーリエ変換赤外吸収スペクトルは、PERKIN
ELMER製FT−IR SPECTRUM2000を
用い、KBr錠剤法により測定した。13C核磁気共鳴ス
ペクトルは、日本電子(株)製JNM−GSX−400
を用い、溶媒重クロロホルム、ポリマー濃度10質量
%、温度30℃の条件で測定した。共重合体のガラス転
移温度Tgと融点Tmは、セイコーインスツルメンツ
(株)製示差走査熱量計DSC−200を用い、窒素雰
囲気中、以下の温度プログラムを選び測定した。共重合
体サンプルを室温で1時間放置後、3℃/分の冷却速度
で−110℃まで冷却し、2分間保持した。次に、−1
10℃から+160℃まで10℃/分の一定加熱速度で
加熱し、この過程でガラス転移温度と融点を測定した。
共重合体の全塩素量の測定は、JIS K−7229に
準拠して測定した。
【0029】実施例1 窒素雰囲気のグローブボックス中、室温下で、50ml
の三角フラスコにハーフメタロセン触媒であるシクロペ
ンタジエニルチタントリクロライド0.01g(0.0
46mmol)と、予め脱水したトルエン10mlを仕
込み、撹拌子を入れて撹拌、溶解した。完溶した後に密
栓した。一方、別に設置したジャケット付きのSUS3
04製反応器(容量500ml)に乾燥窒素ガスを通気
し、反応器内を窒素雰囲気に維持した。前記した50m
l三角フラスコをグローブボックスから取り出し、シリ
ンジを用いてハーフメタロセン触媒のトルエン溶液を反
応器に仕込んだ。反応器内を−15℃に冷却した後に、
メチルアルミノキサンのトルエン溶液(東ソーアクゾ社
製MMAO−3A、Al含量が5.6質量%)をシリン
ジを用いてAl原子基準で19.5mmol仕込み、撹
拌を開始した。次に脱水したトルエン40mlを仕込
み、脱水したクロロプレン単量体40mlをシリンジを
用いて仕込した。10分間撹拌した後、純度99.9%
のエチレンガスをバルブ操作により反応器内に導入し、
ゲージ圧が0.05MPaとなるように仕込んだ。内温
−15℃を維持しつつ24時間保持し、反応させた。反
応終了後、反応器内のガスをバルブ操作によりパージ
し、内容物を取り出した。内容物を大過剰の希塩酸/メ
タノール混合溶液に投入し、クロロプレン共重合体(以
下、しばしばポリマーと言い換える)を析出させた。こ
れを20℃で24時間減圧下で乾燥し、5.2gのポリ
マーを得た。
【0030】次に、ポリマーをベンゼンと塩酸/メタノ
ール混合溶液を使って精製した後、既述の各種測定に用
いた。赤外吸収スペクトルを図1に、13C核磁気共鳴ス
ペクトルを図2に、GPCで測定した分子量、全塩素
量、DSCによるTgとTmの測定結果を表1に示し
た。
【0031】赤外吸収スペクトルに現れている吸収の帰
属は次の通りである。2900cm -1付近の吸収はメチ
レン鎖由来、1660cm-1付近の吸収は二重結合由来
である。この他、図1には、1380cm-1と1515
cm-1付近に、参考例1のクロロプレン単独重合体とは
異なる吸収が現れている。13C核磁気共鳴スペクトルに
現れているシグナルの帰属は次の通りである。38pp
m、135ppm、125ppm、27ppm付近に現
れているピークは、化8に示すクロロプレン単位の炭素
に起因するシグナルであり、左から順番に対応する。1
4〜40ppmの範囲、及び、125〜140ppmの
範囲に現れているその他のピークは、クロロプレン−エ
チレン結合単位、または、クロロプレン−エチレン−エ
チレン結合単位に起因する、クロロプレン単位とエチレ
ン単位が結合していることを示すシグナルである。な
お、77ppm付近の強いシグナルは溶媒として用いた
重クロロホルムによるものである。
【0032】
【化8】
【0033】実施例2 実施例1において、クロロプレン単量体を20ml仕込
み、反応条件を温度−20℃、40時間とした場合であ
る。ポリマー収量は4.7gであった。
【0034】実施例3 実施例1において、クロロプレン単量体19.5ml、
1−クロロ−1,3−ブタジエン単量体0.5mlを仕
込み、反応条件を−10℃、24時間とした場合であ
る。ポリマー収量は2.9gであった。
【0035】実施例4 実施例1において、単量体としてクロロプレン単量体1
8ml、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン単量体
2mlを仕込み、反応条件を−15℃、24時間とした
場合である。ポリマー収量は3.4gであった。
【0036】実施例5 実施例1において、ハーフメタロセン触媒としてシクロ
ペンタジエニルチタントリメトキサイドを0.01g仕
込んだ場合である。ポリマー収量は5.8gであった。
【0037】参考例1 実施例1において、単量体としてクロロプレン単量体を
40ml仕込み、エチレンガスを導入しないで反応させ
た場合である。
【0038】
【表1】
【0039】実施例と参考例の対比から、実施例ではエ
チレン単量体単位がポリマー中に存在することにより現
れる特性(赤外吸収スペクトル、核磁気共鳴スペクト
ル、Tg、Tmなど)が明瞭に現れている。すなわち、
本発明の製造方法によれば、オレフィン単量体とクロロ
プレン単量体を主成分とする共重合体を合成することが
できる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、オレフィン単量体とク
ロロプレン単量体を主成分とするクロロプレン共重合体
を効率的に合成できる。従って、本発明による製造方法
の実用化、工業化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたクロロプレン共重合体の
フーリエ変換赤外吸収スペクトルである。
【図2】 実施例1で得られたクロロプレン共重合体の
13C核磁気共鳴スペクトルである。
【図3】 参考例1で得られたクロロプレン単独重合体
のフーリエ変換赤外吸収スペクトルである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC02A AC10A AC22A AC28A BA00A BA01B BB00A BB00B BB01B BC12B BC14B BC25B EA01 EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB12 EC02 EC04 FA01 FA02 GB01 4J100 AA02Q AA03Q AA04Q AA07Q AA15Q AA16Q AA17Q AA19Q AS06R AS07P BB01R CA04 CA05 FA10 FA28 JA00 JA03 4J128 AA01 AB00 AB01 AC01 AC02 AC10 AC22 AC28 AD00 BA00A BA01B BB00A BB00B BB01B BC12B BC14B BC25B EA01 EB02 EB03 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB12 EC02 EC04 FA01 FA02 GB01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が2〜10のオレフィン単量体と
    2−クロロ−1,3−ブタジエン単量体を共重合させる
    に際し、下記の一般式(1)で表される遷移金属化合物
    と助触媒を用いることを特徴とするクロロプレン共重合
    体の製造方法。 【化1】 (ここで、Mは4族の遷移金属であり、Rはシクロペン
    タジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニ
    ル基、置換インデニル基、フルオレニル基または置換フ
    ルオレニル基であり、MとRはπ結合している。Xは水
    素、ハロゲン、炭素数1〜12の炭化水素基、炭素数1
    〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルアミ
    ド基、またはアミノ基であり、それぞれ同じであっても
    異なっていてもよい)
  2. 【請求項2】 助触媒が下記の一般式(2)または
    (3)で表されるアルミノキサンであることを特徴とす
    る請求項1記載のクロロプレン共重合体の製造方法。 【化2】 (ここで、R1は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6
    〜10のアリール基、または水素、mは2〜100の整
    数である。) 【化3】 (ここで、R2〜R5は炭素数1〜5のアルキル基、炭素
    数6〜10のアリール基、または水素、nは2〜100
    の整数である。R2〜R5は互いに同一でも異なっていて
    もよい。)
  3. 【請求項3】 助触媒がホウ素を含むイオン化イオン性
    化合物であることを特徴とする請求項1記載のクロロプ
    レン共重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 Mがチタンであることを特徴とする請求
    項1記載のクロロプレン共重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 オレフィン単量体がエチレンまたはプロ
    ピレンであることを特徴とする請求項1記載のクロロプ
    レン共重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 更に、1−クロロ−1,3−ブタジエン
    単量体及び/または2,3−ジクロロ−1,3−ブタジ
    エン単量体を共重合することを特徴とする請求項1記載
    のクロロプレン共重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 10℃以下の温度で共重合させることを
    特徴とする請求項1記載のクロロプレン共重合体の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH1160638A (ja) * 1997-08-08 1999-03-02 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレン共重合体及びその製造方法
JPH11286508A (ja) * 1998-02-04 1999-10-19 Agency Of Ind Science & Technol ブタジエン系重合体、および共役ジエン系重合体の製造方法
JP2002012625A (ja) * 2000-06-28 2002-01-15 Denki Kagaku Kogyo Kk クロロプレン系重合体及びその製造方法

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